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安倍政権が海外メディアにまで露骨な圧力 [メディア]

このブログの4月2日付けで「最近のマスコミ報道への批判の動き」を紹介したが、今日は海外メディアにまで露骨な圧力をかけているとの驚くべき日刊ゲンダイの本日付けの記事と、その元になったオリジナルの寄稿文を紹介しよう。
寄稿文の筆者は、ドイツの高級紙「フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング」で東京特派員を務めていたカールステン・ガーミス氏である。外国人特派員協会発行の機関紙「ナンバー1新聞」4月号に、日本での5年間の取材をふり返る形で、安倍政権の暴走を詳細に伝えている。そのポイントをいつものように箇条書き風に挙げてみよう。
・安倍政権になってから、海外メディアとの関係は悪化。エネルギー政策やアベノミクスの危険性について取材しようとしても、政権サイドはまともに対応しようとせず、日々、対立は深刻化
・安倍政権の歴史修正主義について、批判的な記事を書いた時には、在フランクフルトの日本総領事が、ドイツにある編集部に乗り込み猛抗議。編集者に向かって「(あの男は)金が絡んでいると疑わざるを得ない」と信じられない暴言を吐いた上、安倍批判の記事を書くのは中国へのビザ申請を承認してもらうためではないか、と妄想としか思われない見解を示した。ガーミス氏は「私が?北京のために金で雇われたスパイ? 私は中国へ行ったこともないし、ビザ申請をしたこともない」と真っ向から否定。「私と、編集者と、本紙全体に対する侮辱だ」と激高
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/158938/1

(以下は英語のオリジナル版での上記以外のポイント)
・フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング紙は、政治面では保守的、経済面ではリベラルで市場志向
・日本は5年前に着任した当時とは全く変わってしまった。外務省からの自分に対する攻撃は昨年から激化。安倍の世界観を批判する記者に対しては、「日本叩き論者」(Japan basher)と攻撃
・歴史修正主義についての自分の記事が仮にドイツ人の日本観に悪影響を与えるとしても、それは記事のためではなく、ドイツ人の歴史修正主義に対する嫌悪感のため
・安倍政権は、民主主義の下では、政治家は一般国民や世界に対して説明責任があることを殆ど理解していない
http://www.fccj.or.jp/number-1-shimbun/item/576-on-my-watch.html

安倍政権や外務省の対応のひどいさに改めて驚かされた。特に、一般には紳士的とみられる外交官が、フランクフルトで行った対応にはまさに開いた口がふさがらない。日本人としても恥ずかしい限りだ。これは、単に一外交官の行き過ぎた行動というより、官邸や外務省本省からの圧力があったためであろう。外国人特派員協会は日本のマスコミも会員として機関紙も読んでいる筈である。にもかかわらず、こうした重大な問題を取り上げない日本のマスコミの翼賛的姿勢には改めて危機感を抱かざるを得ない。さらに天木直人氏が本日付けのブログで指摘しているように、「外国メディアが騒ぎたしたら日本は終わりだ」。無論、外務省は必死で「火消し」に努めているだろうが、消火に失敗すれば、安倍政権崩壊だけでは済まず、日本人は肩身の狭い思いを相当の間迫られることになろう。

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桜井太郎

ひどい話だね。フランクフルトでの対応は、「ここまでやるか」と信じられないようなもの。これからも、こうした事件があれば、告発を続けてください
by 桜井太郎 (2015-04-17 14:07) 

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