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自民党勉強会での暴言問題(報道威圧問題) [メディア]

5月26日のこのブログでは「安倍政権のマスコミ・コントロール」を取上げたが、今日は、自民党勉強会での暴言問題(報道威圧問題)を取上げたい。
この問題についてのこれまでの新聞報道を要約すれば以下の通り。
・安倍首相に近い自民党若手議員が25日に開いた勉強会で報道の自由を制限するような発言が出た
・これが衆院平和安全法制特別委員会で問題となり、与野党から非難が相次ぎ、新安全法案での「違憲」問題に続き、政権運営を巡る新たな火だねが生まれた形
・問題となったのは党本部で開いた「文化芸術懇話会」。首相の9月の党総裁選での再選を支援する狙いで、約40人の議員に加え加藤勝信官房副長官らも出席。首相と親交の深い作家の百田尚樹氏が講演
・講演後の質疑応答では、政権や安保法案に批判的な報道機関や憲法学者を非難する発言が相次いだ。議員の一人は米軍普天間基地の名護市辺野古への移設に反対する沖縄タイムスと琉球新報を批判。百田氏は「沖縄の2つの新聞社はつぶさないとならない」と答えた
・ある議員からは「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番。経団連に働きかけてほしい」との発言も
・首相は「報道の自由は民主主義の根幹をなすもので尊重するのは当然だ」と述べたが、野党が求めた謝罪は拒否
・27日に自民党は、勉強会代表、木原稔衆院議員(党青年局長)を1年間の役職停止、 報道規制発言の3議員に厳重注意
・勉強会には、加藤勝信官房副長官、萩生田光一党総裁特別補佐ら首相側近も出席していたが、官房副長官は報道規制発言前に退席。党総裁特別補佐については報道がみつからず不明
・百田尚樹氏は、28日に大阪府泉大津市で講演し、自民党勉強会での「沖縄の2つの新聞はつぶさないといけない」との自らの発言に触れ「その時は冗談口調だったが、今はもう本気でつぶれたらいいと思う」と話した。他方で、若手議員の報道機関に圧力をかける発言については、「私は『それはダメです』と。『そんなことしたらダメです』と答えた。それは書いてもらえない。おかしいでしょ。『百田尚樹言論弾圧』と。ひどいでしょ」と反論。報道陣に「言論の自由は守るべきと?」と聞かれ、「もちろんです。私も言論人ですから」と明言(29日付けZAKZAK)
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150629/plt1506291534001-n1.htm

この問題は、若手議員だけの処分だけで済むものではない。特に、安倍首相と親しい百田尚樹氏は、NHK経営委員を今年2月に退任し、一作家私人ではあるが、自ら認めるように言論人という立場にある。若手議員の報道機関に圧力をかける発言については抑える役割を果たしたのかも知れないが、沖縄の2新聞についての発言に関しては、冗談だったが、現在は本気としている。沖縄の2新聞については、「つぶれたらいい」と若手議員を煽るような発言は、言論人としては極めて悪質。また、他でもない安部側近議員の勉強会での暴言である以上、安倍首相の責任も重大である。多数をとった与党の「気の緩み」で笑って済まされる問題ではない。報道の自由は、憲法の「知る権利」の根幹をなすもので、これを侵犯するような発言は重大である。安部政権そのものマスコミのコントロールに血道をあげ、新安保法制では憲法をないがしろにしている状況が、背景にあると思われる。国会では、こうした根本的な問題も含めて、徹底追及するべきと思う。
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