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原発再稼働(その2)川内原発の危険性 [経済政策]

原発再稼働については7月8日に取上げたが、今日は川内原発の危険性を中心に(その2)として取上げたい。

まず、日経新聞の15日付け夕刊は「伊方3号機が審査合格 川内・高浜に続き 再稼働は今冬以降」、他方で、18日付けでは「志賀原発の再稼働困難 1号機、直下に活断層疑い 規制委有識者」と伝えた。

次に、再稼働第一号となりそうな川内原発の危険性については、ノンフィクション作家の広瀬隆氏が投稿しているダイヤモンド・オンラインで、「東京が壊滅する日ーフクシマと日本の運命」シリーズ、第一回の17日付け「再稼働で揺れる川内原発の地震対策は、まったくなっていない!」のポイントを紹介しよう。
・川内原発は“わが国初の大地震の直撃を受けた原発”。1997年3月と5月に川内市を襲った震度5強と6弱の激震。「断層がない」と言われていた、原発からわずか十数キロが震源
・川内原発は不幸にして、その日本最大の活断層、中央構造線の上に建っている。2009年にはじまった鹿児島県の桜島の大噴火は、2010年以後、1000回を超える噴火を4年間も記録し続け、昨年だけ爆発的噴火が450回へと半減したが、安心できるどころか、逆に、噴煙の高さが3000メートルを超える噴火が16回を数え、爆発の規模はむしろ拡大傾向
・規制庁を動かす集団は どんなメンバーか?。規制庁とは、その8割が、フクシマ原発事故を引き起こしたあの悪質・無能な原子力安全・保安院のメンバー。原発の敷地近くに、大地震を誘発する可能性のある活断層が存在すれば、その原発は即座に廃炉にしなければならないことは常識だ。しかし過去の地震において、原子力発電所で危険とされるマグニチュード6.5を超える地震が発生しながら、断層が地表に出現しなかった記録は、山のようにある。活断層の存在が確認されないからといって、それは、何ら「大地震が発生しない」という科学的根拠とはならないのが、地震学の初歩知識。原子力規制庁の「官僚」たちは、その知識さえ持たない集団
・岩手・宮城内陸地震で、震源断層の真上で観測された最大加速度4022ガルが、「人類史上最大の揺れ」として、ギネスブックの記録に認定。特にこの地震で上下動3866ガルを記録したことは、全国の地震学者に、もはや日本に原発を建設・運転できる適地は存在しないということを知らしめた。なぜなら、日本の原子力発電所は、耐震性の計算において、主に横揺れ(水平動)を考えて建設されてきたので、上下動には非常に弱いからである
・日本の破滅は目前! 不可解で科学的な根拠ゼロの地質調査。九州電力の耐震性の計算のもとになった断層の分布図を見ると、川内原発に近づくと、断層がなくなってしまうという、まことに不思議な地質調査。2013年2月1日の政府地震調査研究推進本部の地震調査委員会(以下、推本、と呼ぶ)が衝撃的な発表。川内原発のすぐ南にある五反田川断層は九州電力の発表より、はるかに川内原発に近いことが明らかになり、九州電力の判定で19kmであったものが推本の調査で25kmであったことが判明
・それによる推定マグニチュードが6.9→7.2へと、想定すべき地震エネルギーが約3倍に。またF-A断層とF-B断層は、九州電力の判定でそれぞれ18kmと15kmとされていたが、推本の調査でこの両者は一体となった甑《こしき》断層39kmと判定され、想定マグニチュードは6.9→7.5へと、想定すべき地震エネルギーが約8倍に。さらにF-C断層は、九州電力が16km(推定マグニチュード6.8)としていたが、推本の調査では38kmの甑海峡中央断層と判定され、マグニチュード7.5へと、地震エネルギーを11倍に想定すべきと判定。地震エネルギーの予測が11倍になったのなら、耐震性(原発の基準地震動)は、それまでの372ガルの11倍、4092ガルにしなければならない。ところが、その6分の1以下の620ガルで、規制庁が「OK。安全です」と再稼働にゴーサインを出した
・九州電力も、原子力規制委員会・規制庁も、これを「世界一厳しい基準だ」とのたまう安倍晋三も、頭は大丈夫か?
・なぜ、『東京が壊滅する日』を緊急出版したのか(省略)
http://diamond.jp/articles/-/74801

第二回の21日付け「川内原発の真の恐怖とは? 白抜き黒枠データを公表する信じがたい九州電力と原子力規制庁の正体」のポイントは以下の通り。
・「日本地理」と「風の流れ」が教える危険性。2014年7月16日に出された「九州電力株式会社川内原子力発電所1号炉及び2号炉の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する審査書案」(審査書案)には、耐震性の計算式も、このような耐震性の計算のもとになった計算図表もまったく見当たらない。最近出された川内原発の「工事計画認可申請書」は、耐震性だけでなく、重要な部分が、真っ白になって、黒枠で囲まれている。ここまで悪質になった原子力行政を、なぜテレビと新聞が痛烈に批判しないのだろうか?
・東京を含む東日本地域で大量の「癌」&「心筋梗塞」が発生する!(4年前のフクシマ原発事故では、放出された放射能の8割が、偏西風に乗って太平洋に落ちた。2割だけが陸上
・川内原発で事故が起きた場合、放出される放射能の「全量」が、偏西風に乗って日本列島に降りつもる
・川内原発事故時の海洋拡散シミュレーションでは、黒潮、対馬海流に乗って汚染が進み、特に「内海」である日本海では放射能がほぼ永久にとどまる
・火山噴火の「身の毛もよだつ」恐怖。火山灰は、硫酸イオンを含んでいるので、少々の雨などで湿気を帯びると、火山灰が送電線に降りつもって、電気が地面にショート。それを防ぐには、停電させるほかないので、福島第一原発と同じように原発の外部電源は完全に失われる。そうした緊急事態に備えて、非常用のディーゼル発電機が、原発内部には備えられている。つまりディーゼル発電機室の内部を大量の空気で冷却する必要。その冷却用空気に外部から火山灰が取り込まれてくるのを防ぐために、ディーゼルエンジンには、自動車のエンジンと同じように、空気を浄化するフィルターがついている。このフィルターに火山灰が付着するので、目詰まりを起こしてオーバーヒートし、最終的にはエンジンが停止。福島原発事故で起こったと同じ、全電源喪失に至るのだ
http://diamond.jp/articles/-/74973

前回の7月8日で火山学者による規制委員会批判を取上げたが、再稼働第一号の川内原発がここまで危険性を孕んでいるとは、改めて驚かされた。しかし、マスコミは相変わらず黙殺、やはり「原子力ムラ」は依然、健在なようだ。
明日は金曜日で更新を休むので、土曜日にご期待を!
タグ:外部電源は完全に失われる 非常用のディーゼル発電機 停電させるほかない 全電源喪失に至る フィルターに火山灰が付着 空気を浄化するフィルター エンジンが停止 原発再稼働 日経新聞 伊方3号機が審査合格 川内・高浜に続き 再稼働は今冬以降 志賀原発の再稼働困難 1号機、直下に活断層疑い 規制委有識者 広瀬隆 川内原発の危険性 ダイヤモンド・オンライン 東京が壊滅する日ーフクシマと日本の運命 第一回 再稼働で揺れる川内原発の地震対策は、まったくなっていない!」 わが国初の大地震の直撃を受けた原発 川内市を襲った震度5強と6弱の激震 「断層がない」と言われていた、原発からわずか十数キロが震源 日本最大の活断層、中央構造線の上に建っている 桜島の大噴火 2010年以後、1000回を超える噴火を4年間も記録し続け 爆発の規模はむしろ拡大傾向 規制庁とは、その8割が 原子力安全・保安院のメンバー 活断層の存在が確認されないからといって、それは、何ら「大地震が発生しない」という科学的根拠とはならない 地震学の初歩知識 規制庁の「官僚」たちは、その知識さえ持たない集団 岩手・宮城内陸地震 震源断層の真上で観測された最大加速度4022ガル 人類史上最大の揺れ 上下動3866ガルを記録 もはや日本に原発を建設・運転できる適地は存在しない 主に横揺れ(水平動)を考えて建設 上下動には非常に弱い 不可解で科学的な根拠ゼロの地質調査 断層の分布図 川内原発に近づくと、断層がなくなってしまうという 川内原発のすぐ南にある五反田川断層 九州電力の発表より、はるかに川内原発に近い 想定すべき地震エネルギーが約3倍に F-A断層とF-B断層 地震エネルギーが約8倍に F-C断層 地震エネルギーを11倍 耐震性 それまでの372ガルの11倍、4092ガルにしなければならない その6分の1以下の620ガルで、規制庁が「OK。安全です」 世界一厳しい基準だ 九州電力 原子力規制委員会・規制庁 安倍晋三 第二回 川内原発の真の恐怖とは? 白抜き黒枠データを公表する信じがたい九州電力と原子力規制庁の正体 審査書案 耐震性の計算式も、このような耐震性の計算のもとになった計算図表もまったく見当たらない 工事計画認可申請書 耐震性だけでなく、重要な部分が、真っ白になって、黒枠で囲まれている 悪質になった原子力行政を、なぜテレビと新聞が痛烈に批判しないのだろうか フクシマ原発事故 放出された放射能の8割が、偏西風に乗って太平洋に落ちた 川内原発で事故 放出される放射能の「全量」 偏西風に乗って日本列島に降りつもる 海洋拡散シミュレーション 黒潮、対馬海流に乗って汚染が進み 「内海」である日本海では放射能がほぼ永久にとどまる 火山灰 硫酸イオン 湿気を帯びると 電気が地面にショート
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