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いじめ問題 [社会]

今日は、岩手県の中学2年生のいじめ自殺を中心にいじめ問題を取上げよう。

先ずは、7月10日付け日刊ゲンダイ「岩手中2自殺 いじめ訴え無視した女性教師に尾木ママも激怒」のポイントを紹介したい。
・自殺前に交わされた生徒と女性教員の交換日記では、生徒は「ボクはげんかいになりました」「もう耐えられません」「市(死)ぬ場所はきまっている」などと何度もいじめの被害を訴えていた。それにもかかわらず、教員は「明日からの研修たのしみましょうね」などとノーテンキに返していた
・上司や生徒の親にも連絡しなかったという。ネット上では「見殺しも同然」「ダメ教師」と怒りの声
・さらに批判を集めているのが学校側ののらりくらりの対応だ。「7日に開かれた会見で、校長は『連絡ノートを共有している事実はなかった』と責任回避の発言を繰り返していた。夜に行われた保護者説明会でも『いじめがあった認識はない』と話し、謝罪の言葉もなかったそうです」(マスコミ関係者)
・実はこの中学校では18年前にも生徒の首吊り自殺が起きていた。尾木直樹氏はこう言う。「教育委員会がやりたい放題だった時代の体質がまだ抜けていないのでしょう。昨年5月に岩手県滝沢市内の中学2年生がいじめで自殺した際、調査のために集められた第三者委員会のメンバーは岩手大の教授など全員が内部の人ばかりでした。丸く収めようとしているのが見え見えで、全く変わっていないのだと感じました。教育委員会が変わらなければ、学校の体質もよくなりません
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/161584/1

次に、グローバルマザーのミセス・パンプキンが寄稿した7月14日付け東洋経済オンライン「岩手「イジメ自殺」は、なぜ防げなかったのか またもや果たされない学校の説明責任」のポイントを紹介しよう。
・担任の対応によって、さらに生徒を孤立。(前半省略) 今回の事件は、あの「自殺の練習」「葬式ごっこ」などでイジメられ、男子中学2年生の生徒が飛び降り自殺した、2011年10月の大津の事件思い起こさせる。大津の事件のさらにひどいところは、校長も教育委員会も驚くべき隠ぺい工作をし、何重にもウソをついたこと
・真相究明よりは隠ぺいに走る教育者の姿。1993年の山形マット死事件では、イジメが続いた後、暴行を受けて顔が腫れあがった生徒が、体操のマットにぐるぐる巻きにされて、逆さづりの状態で亡くなっていました。その状態でも校長は、「教育者が介入せねばならないイジメや暴行は、本校ではまったくあり得ない」と、最初に会見。荒唐無稽が極まることに、このケースでは「被害者本人が自分でマットに入ってぐるぐる巻きになって、自死した」(後の加害者側弁護団が主張した事故説)と主張)
・伝言ゲームで曖昧に濁される教育犯罪。犯罪に加担した担任は常に説明責任を逃れてきた。大津の事件で担任は、「自殺の練習」をみて「いいかげんにしとけよ」と笑って見過ごし、「ごっこ」には追悼文の寄せ書きに加担までしていた。しかも担任は、何日も前から自殺した生徒から、いじめられて苦しんでいることを涙で訴えられていた
・過去の「教育犯罪」でも、事情を知らない校長の伝言ゲームに終始し、現場の事実を知っている担任からは社会的に共有すべき事実や教訓は聞けず。このような事件が起きた場合の記者会見には、直接かかわった担任も会見に同席して説明するのを義務付けるべき
・個人攻撃をしたいわけではない。担任が守られすぎて事件がぼやけ、社会で教訓として共有されるべきことまで、ヤミの中に葬られている感が、いつもあるのです
・繰り返される、教育殺人。(一部省略) 村松(自殺した岩手中2)さんの2カ月に及ぶSOSを受信し続けた担任は、教育熱心な教師だったと一説に伝わってきている。そんな熱心な担任が、どうしてあのように的外れで、村松さんをかえって孤立させた返事しか書き続けられなかったのか、ぜひ肉声で語って欲しい
http://toyokeizai.net/articles/-/76774

15日付けの日経新聞では、「岩手中2自殺、いじめ 1年前から訴え 担任も把握」との報道も。また、教育委員会は学校から毎年、いじめの有無の報告を受け、今年も「なし」との報告だったとの報道もあった。形式的な報告の授受でこと足れりとする官僚的体質丸出しである。
今回の問題では、担任教師の対応のおそまつさがクローズアップされたが、かといって、ミセス・パンプキンの「記者会見に担任教師を同席させるべき」との主張は行き過ぎているばかりか、方向を単なる「担任教師叩き」だけに誘導する誤った結果となりかねないと思う。「いじめなし」の報告をチェックもせずに受理したり、或いは、そういう報告をせざるを得ないような雰囲気を醸し出していた学校や教育委員会の責任も担任教師と同等に重大である。
今回も教育委員会が事件を調査しているらしいが、本来は、学校の利害にとほぼ一体の教育委員会ではなく、完全に中立的な第三者委員会を設置して、ここが調査に当たるという形が望ましい筈だ。そうでないと、本質的な原因が見逃され、こうした不幸な事件を繰り返すことになるだろう。文科省も自らの問題として積極的に関与すべきだろう。
明日は金曜日で更新を休むので、土曜日にご期待を!
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