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歴史認識問題 [外交]

昨日の「自民党の歴史検証問題」に続いて、今日はより幅広く「歴史認識問題」を取上げたい。

先ずは、8月13日付けダイヤモンド・オンライン「過ちを認められない日本がドイツの謝罪に学ぶこと 元共同通信ワシントン支局長、ジャーナリスト・松尾文夫氏に聞く」のポイントを紹介しよう(▽は小見出し)
▽日本は米国について あまりにも無知だった
・私は11歳のとき、疎開先の福井市でB29による絨毯爆撃を受けました。北陸特有の紅ガラ塗りの街並みが燃え上がる中、母親と弟、妹を連れて必死で逃げたのが、つい昨日のことのようです。畑で伏せている私たちの上にも、爆弾が降ってきました
・たまたまその親爆弾が欠陥品で開かないまま落下し、巨大な泥しぶきを防空頭巾に浴びただけで九死に一生を得ました。夜明けとともに市内に引き上げると、道路も福井城の濠も死体で埋め尽くされた無残な光景が広がっていました。終戦1ヵ月前のことでした
・強烈な空襲体験をきっかけに、私の中で「米国とはどういう国か」「なぜ日本は米国と戦争したのか」という疑問が沸き起こりました。このテーマを追って共同通信の記者となり、2度にわたるワシントン特派員などで米国社会を取材し、個人的な研究も重ねてきました
・そしてたどりついたのが、戦前、日本は米国に関して少なくとも2つの間違いを犯したという事実です
・1つは、対戦相手である米国について、あまりにも無知でした。米国は、今も憲法修正第2条で「銃を持つ権利」を認める国です。国の成り立ちからしてラディカルで、弾圧を逃れた宣教師や金の採掘に夢を託した入植者たちが13の州を作った後、重税を課す宗主国の英国に対して武器を持って立ち向かい、独立の自由を得た歴史を持ちます
・世界のどの国より先鋭的な民主主義を実践し、人々の間には、中央政府は「必要悪」であり、できる限り小さい政府がいいという考え方が根強くあります。信長の時代から中央権力が刀狩りをしてきた日本とは、国家観が大きく違うのです
・明治に入って近代化を進める過程で、日本人は欧州、特にドイツから法制度や政治システムを学びましたが、米国については多くを学びませんでした
・東京大学で米国の歴史や政治制度についての講座が設けられたのは、明治維新から55年後の1923年のこと。それほど関心が低かったのです。無理解のまま太平洋戦争を始めてしまった結果、当時眠っていた米国人の愛国心に火をつけた真珠湾攻撃をはじめ、誤算を繰り返しました。結局、広島と長崎に原爆が投下され、みじめな大敗を喫することになったのです
・しかも、敗戦にとどめを刺したソ連軍の満州侵攻は、真珠湾攻撃の翌日、ハル米国防長官とソ連のモロトフ外相との間で「ドイツとの戦いで勝った後は必ず満州に攻め込む」という約束ができていたものでした。当時の日本の指導者が、いかに米国をめぐる国際情勢を知らなかったかという事実は、改めてかみしめておかねばなりません。この状況は、現在の米国との関係においても、さほど変わっていないというのが私の意見です
▽日米関係と比べものにならない米中の強い絆
・もう1つの誤算は、米中関係を甘く見積もったことです。1784年に米国が中国に貿易船を出したことから、米中の交流は始まります。ペリーが日本に来航した1853年より69年も早く、しかも対等な関係でした。この中国との貿易で、米国は市場を広げることができました
・その後、米国から宣教師が次々と中国に渡り、布教活動をしながら学校を創設したり、医薬品をもたらしたりしました。中国は英国を中心とする欧州列強の帝国主義よりも、利益をもたらしてくれる米国を好意的に受け入れました。古代と冷戦時代はともかく、18世紀以降は、少なくとも中国のほうが、当時鎖国をしていた日本よりも米国と深い関わりを持っていたのです。日本はその関係性に気がつかず、結果として中国侵略で米国と衝突し、日米開戦となってしまいました
・最近は中国脅威論が叫ばれ、米中は覇権争いで対立していると言われていますが、私は必ずしもそうではないと思います。今でも、両国はお互いの重要性を認め合ったうえで、非常にしたたかに振る舞っています
・2013年、オバマ大統領と習近平国家主席は、8時間半にもおよぶ会談を行いました。今年9月にまた習国家主席が米国に行きますが、おそらくこれも内容の濃いものになるでしょう。4月の訪米で安倍首相は歓迎されたことになっていますが、比べものになりません
・戦後、アジアで米中の絆となってきたのが、日本の軍国主義への警戒です。米国は中国に対して、「日本は米国の軍事的な傘の下にあり、核武装もさせない。だから心配しなくていい」というメッセージを送り続けています
・安保条約があり、沖縄の基地に米軍がいることで、中国が安心しているというのは一つの真実です。これが自衛隊だと、一気に緊張が高まるでしょう。事実、これだけ沖縄の基地問題でもめているのに、中国は一切口出しをしません。韓国もそうです。日本が再び軍国主義になることへの恐怖と不信感は、中国、そして韓国に今も根強く残っているのです
▽日本人の手による自主裁判が必要だった
・先日、ナチス・ドイツのアウシュビッツ収容所の元看守が起訴され、92歳の男性が殺人ほう助の罪で禁固4年の刑を言い渡されました。ドイツの検察は戦後70年経った今もナチスの罪を捜査し、裁き続けています
・東京裁判と同じく、ドイツにも連合国軍によるニュルンベルク裁判はありました。しかしそれ以外に、ドイツ人は自ら国家が生み出した罪に向き合い、謝罪と補償を繰り返し、関係国との和解に最大限の努力をしてきました。そして今、欧州の堂々たるリーダーとなっています
・日本でも自主裁判の動きがなかったわけではありません。敗戦1ヵ月後の東久邇内閣、その後の幣原内閣でも、日本人自身による戦犯裁判が模索された記録が残っています。しかし、連合国軍総司令部(GHQ)の反対により挫折しました
・私は、自主裁判が実行されなかったことで、日本は「敗戦のケジメ」をつける大きなチャンスを失ったと考えています。日本人は自らの手で過ちを検証せず、東京裁判を、そしてサンフランシスコ講和条約を受け入れるだけに終わってしまった
・象徴的なのが「進駐軍」という言葉です。私が海外で「(日本人は米国の)『占領軍』を『進駐軍』と呼んでいた」と話すと、驚きの声が上がります。日本側は敗戦と占領の事実をあいまいな言葉ではぐらかし、GHQもそれを受け入れた。戦後の日本は、何とも特殊な道のりを歩んできたのです
・そして今、安倍政権によって、日本の特殊性が改めて浮き彫りになっています。国際的に「歴史修正主義者」と思われている安倍首相が、終戦記念日に合わせてどういう談話を発表するのか、中韓が目を光らせている。戦後70年も経って、いまだ隣国との歴史的和解がなされていないなんて、国際的に見ると異常な国です
▽自国の過ちを認めたドイツの英断 なぜ日本も同じようにできないのか
・こうした事態を重く見て、多くの有識者が声を上げています。その中の1つである、東京大学の三谷太一郎名誉教授、明治大学の大沼保昭特任教授を代表とする歴史学者、国際法学者、国際政治学者ら74人による声明に私も参加しています
・声明文には、はっきりとこう書いてあります。 「歴史においてどの国も過ちを犯すものであり、日本もまたこの時期過ちを犯したことは潔く認めるべきであります。そうした潔さこそ、国際社会において日本が道義的に評価され、わたしたち日本国民がむしろ誇りとすべき態度であると考えます」
・私は20年前、ドイツのドレスデン大空襲50周年の追悼式典に米英の軍幹部が参加し、その席で当時のローマン・ヘルツォーク独大統領が格調高いスピーチで和解を宣言したことを知り、衝撃を受けました
・内容は、ナチス国家におけるドイツ人の悪行を認め、謝罪した上で、「生命は生命で相殺できない。苦痛を苦痛で、死の恐怖を死の恐怖で、追放を追放で、戦闘を戦闘で、相殺することはできない」と述べ、敵も味方も一緒に死者のために祈り、平和と信頼に基づく共生の道を歩もうと呼びかけるものでした
・なぜ日本は同じことができないのか。私はドレスデンの和解を知って以来、米大統領が広島で献花し、日本の首相が真珠湾で献花するという提案をしてきました。このような形で日米が真に和解すれば、国際的にも戦争のケジメをつけることができるのではないかと希望を抱いていました
・しかし戦後70年目の夏、私の心を捉えるのは憂鬱です。空襲で焼け出されて着の身着のままで逃げてから70年。こういう情けない事態が続いているとは、想像もしませんでした。今さら、あの戦争は悪くなかった、侵略じゃなかったというのは国際的な認識に異を唱えること。安倍首相は過去の過ちを認め、村山談話を継承するべきです。この暑い夏の憂鬱が、杞憂に終わることを心から願います
http://diamond.jp/articles/-/76469

次に、国際関係アナリストの北野幸伯氏が8月26日付けダイヤモンド・オンラインに寄稿した「日本の「脱自虐史観」が中国を利する理由」のポイントを紹介しよう(▽は小見出し)
・謝罪を要求し続ける中韓を嫌い、さらには反米感情までをも募らせる「脱自虐史観」の考え方が、急速に日本で広まっている。自虐史観からの脱却それ自体は正しい。しかし、それだけでは日本は国際社会から孤立する
▽「もう謝罪はうんざり」  自虐史観から脱却しつつある日本人
・「安倍談話」の評判がいい。 <日本では、戦後生まれの世代が、今や、人口の八割を超えています。あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。>
・こう断言し、中韓からの非難にうんざりしている国民を喜ばせた。「安保関連法案」ゴリ押しで急落した支持率も、回復してきている。安倍総理は「自虐史観」から急速に脱却しつつある世論の「追い風」に支えられ、揺れ動きながらも政権を保っている
・しかし、いま真剣に考えなければならない問題がある。「よい脱自虐史観」も行き過ぎれば「トラブルの元」になるということだ。 日本は、急速に「自虐史観」から脱却しつつある。たとえば、安倍総理の「靖国参拝」(2013年12月26日)を支持した人は、ヤフー意識調査で約8割、もっとも反安倍である朝日新聞でも約6割に達した。あるいは、「直接おわびなし」「子や孫に謝罪させるな」の安倍談話で、支持率が上昇したことなどでもわかる
・書店には、「日本は悪くなかった本」が乱立し、しばしばベストセラーになっている。「自虐史観を支持する人、支持しない人はそれぞれ何%?」というはっきりしたデータはないが、これを読んでいる皆さんも、おそらく「脱自虐史観のムード」を感じていることだろう
・ 「脱自虐史観」が「トレンド」になったきっかけは、何だったのだろうか?海外から見ると、11~12年が転換点だったように思える。11年3月の東日本大震災後、「日本のため」「日本人として」というフレーズが、「右翼用語」でなくなり、ごく自然に使われるようになった
・未曽有の災害に襲われた結果、国民の中に一体感がでてきたのだろう。12年は、中韓との関係が、劇的に悪化した年である。この年の8月、韓国の李大統領(当時)が、竹島に上陸。彼はその後、「日王(=天皇)が韓国に来たければ謝罪せよ」と発言し、日本国民を激怒させた
・同年9月、日本政府は尖閣を「国有化」。中国政府・中国民はこれに猛反発し、大反日デモが起こる。日中関係はこれで「戦後最悪」になった
・こうして悪化した、日中・日韓関係。日本では「こんな無礼な国々に、謝罪しつづける必要はない」という機運が急速に高まっていった。さらに、「日本人に自虐史観を植えつけたのは、GHQだ」という事実も広く知られるようになり、「反米感情」も強くなっている
・筆者は、日本が「自虐史観から脱却しつつある」のを歓迎している。しかし、「それですべてうまくいく」と考えるのも、また問題なのだ
▽「自虐史観」を捨てれば「すべて」うまくいくのか?
・「脱自虐史観」がブームになり、さまざまな人が、「日本最大の問題は『自虐史観』であり、それを克服すれば、すべてうまくいくようになります」などという。確かに、人生において「セルフイメージ」は決定的に重要だ。しかし、「セルフイメージが良くなれば、全部うまくいく」というのも、大げさだろう
・そのような主張の人と会うと、筆者は、こんな質問をする。「自虐史観を捨てれば『すべてうまくいく』といいますが、日本人は戦前『自虐史観』を持っていましたか?」 
・すると、「持っていませんでした」と答える。「では、どんなセルフイメージを持っていましたか?」と聞くと、「日本は『神の国』であるというイメージです」と答える
・私は「自虐史観とは正反対の、高いセルフイメージを持っていたのですね?」と確認する。すると、「そうです」と答える。ここで、筆者は決定的な質問をする。「『神の国である』という、自虐史観とは真逆の高いセルフイメージを持っていた日本ですが、それで戦争に勝てましたか?」  答えは、誰もが知っている。「神の国」日本は「完敗」した。こんな短い会話で、すべての人が気づく。「脱自虐史観も大事だが、それだけで勝つことはできないのだ」と
・「脱自虐史観」が持つ、もう一つの「負の側面」は、「反米感情を強める」ことである。なぜか?「自虐史観」を抜け出しつつある人は、当然考える。「なぜ私は、自虐史観を信じていたのだろう?」と。すると、「GHQに洗脳されたからだ」という、結論にたどりつく。「洗脳」されていたことに気づいたとき、洗脳した主体を好きになることは難しい
・洗脳から解放された人は、「その後の日本」についても調べるだろう。すると、「日本は終戦後から現在まで、『米国の属国』といえる状況にある」という事実にも気づく。そして、米国への怒りは、ますます増幅されていく
▽「脱自虐史観」は米国のみならず大国群との関係を壊す
・米国の歴史観は「米国は善、日本は悪」である。日本の保守は、これをひっくり返して「日本は善、米国は悪」と主張する。ところが、この主張は「日本は善、米国は悪」にとどまらない。結局「日本は善。米国、英国、中国、ソ連(今はロシア)は悪」という結論に転化する(実際、ロシアのラブロフ外相は、「日本は第2次大戦の結果を受け入れていない「世界唯一の国だ」と皮肉っている)
・さらに、日本と共に敗戦国になったドイツも、「戦勝国の歴史観」を受け入れている。 これは、「全欧州」が「戦勝国の歴史観」を受け入れていることを示す。つまり、「脱自虐史観」が今後ますますブームになり、国民の総意になった時、日本は、再び「全世界を敵にまわす」ことになりかねない
・ 「いや、アジアの国々(中国、韓国以外)は、日本のおかげで独立できたと感謝していますよ」という人もいるし、実際そうだろう。しかし、パワーバランスでみると、アジアの国々の一部が日本の味方でも、分が悪すぎる。日本が、米国、欧州、中国、ロシアを同時に敵にまわしたとき、日本を守ってくれる国がアジアにあるだろうか?そんな国は存在しないのだ
・12年9月、日本政府は「尖閣」を「国有化」した。これに激怒した中国は、モスクワで「反日統一共同戦線」構築を呼びかけた。これが、中国の「対日戦略」の基本である。まだ読んだことがない方は、是非こちらの記事を熟読していただきたい
・しばしば書いているのでウンザリしている人もいるだろうが、大切なので、また書かせていただく。この戦略の骨子は、3つである
 1.中国、韓国、ロシアで「反日統一共同戦線」をつくる
 2.日本に領土要求をあきらめさせる。沖縄は日本領ではない
 3..米国を「反日統一共同戦線」にいれる
・この戦略に沿って、中国は世界中で大々的に「反日プロパガンダ」を行っている。プロパガンダのポイントも3つだ
・日本は、 1.右傾化している  2.軍国主義化している  3.歴史の修正を求めている
・中国は「歴史問題」を持ち出すことで、日米を分断させたいのだ。韓国は、中国の戦略に乗って、熱心に働いている。米国、カナダ、オーストラリアで、「慰安婦像を建てよう!」という運動が盛り上がっているのは、まさにこの戦略の一環である。筆者は、「脱自虐史観」を支持している。しかし、事実として「脱自虐史観」は「中国に利用されている」ことも十分理解している
・実際、中国のプロパガンダは、全世界に浸透していった。その結果が、靖国参拝後の世界的「安倍バッシング」なのだ。中韓だけでなく、米国、英国、EU、ロシア、オーストラリア、台湾、シンガポールなどが、この参拝を非難した。在任中6回も参拝したのに、ほとんど問題にならなかった小泉総理の時代とは、世界の反応がまったく異なっている。この「反応の違い」の背後に中国の戦略があるのだ
▽「脱自虐史観」に加えて「リアリスト」になろう
・「脱自虐史観」それ自体は、よいことである。しかし、それで「反米感情」が強まりすぎると、まさに「中国の戦略どおり」になってしまう。だからといって、「永遠に自虐史観でいろ!」というのも違うだろう
・要は、「過激にならない脱自虐史観」ならいいのだ。ここでいう「過激」とは、「怒りに駆られ、米国、中国、韓国などとの関係を不必要に破壊してしまうこと」である。あなたが「脱自虐史観」の持ち主で、「怒り」を伴っているのなら、以下のことを一度考えていただきたい
 1.あなたは、中国・韓国のように、「過去にこだわり続ける嫌な奴」になりたいか?  日本では、反中国、反韓国感情が強い。その一番の理由は、戦後70年経っても、いまだに「謝罪しろ!」と要求し続けていることだろう。たとえば、脱自虐史観に目覚めた私たちが、「70年前の原爆投下を謝罪しろ!」と米国に要求し続けたらどうだろうか?自分自身、「中韓のような嫌な奴」になってしまうのではないだろうか?
 2.「世界共通の歴史認識」はありえない  日本の一部の人たちは、「歴史戦」という言葉を使い、第2次大戦における世界の歴史観を「ひっくり返そう」としている。しかし、そんなことは不可能だ。まず第一に、米国、英国、中国、ロシアが一体化して、それを阻止するために動きだす。そうなれば、第2次大戦に勝てなかったのと同様、情報戦で負けることになるだろう。もう一つ、そもそも「世界共通の歴史認識」というのは「ありえない」のだ。なぜか?日本と戦った国々にとって、「日本はまさに敵国だった」からである。日本軍に殺された親族を持つ米国人や中国人に、「日本は全然悪くないです」といえば、納得してくれるだろうか?健全な姿とは、「日本は日本の歴史観」を持ち「米国は米国の歴史観」を持つことである。  今まで日本人は、「米国の歴史観を信じていた」ので不健全だった。「日本は日本の歴史観」を持てばいい。しかし、それを米国に押しつけようとしてケンカをする必要はない
 3.指導者を憎んで、民を憎まず  日本人も外国人もそうだが、「他国の指導者への憎しみ」は、容易に「国全体への憎しみ」に転化する。たとえば、日本では反中感情が強い。しかし、中国国民は、同国政府が「日本に沖縄の領有権はない」と主張していることに直接の責任はない。 米国についても同じだ。トルーマン大統領が「原爆投下」を指示したとしても、米国民に責任はない。だから、私たちも「指導者への恨み」を「相手国民全体の恨み」に転化させないよう注意したいものだ
 4.「脱自虐史観リアリスト」になろう  筆者は、「自虐史観」を支持しない。特に親米というわけでもない。しかし同時に、「現在日本最大の脅威は、尖閣、沖縄を『自国領』と主張し、『反日統一共同戦線』を主導する中国である」ことをはっきり理解している
・そして、日本が中国に勝ちたかったら、米国の協力が絶対不可欠なのだ。「脱自虐史観原理主義者」になり、「諸悪の根源は米国である!」と過激になり、米軍を追放したらどうなるだろう?米軍に代わって、「人民解放軍」が入ってくるだけだ
・そして、120万人が大虐殺されたチベットや、46回の核兵器実験で汚染しつくされた新疆ウイグル自治区の例を見てもわかるように、中国の支配は、米国より「ずっと過酷」なのである(米国に事実上支配された韓国と、中国に事実上支配された北朝鮮の違いを見るだけで、明らかだろう)。心の中は「脱自虐史観」でいい。しかし、現実の世界では、「リアリスト」でいる必要がある
▽戦争に負けたから日本は悪者にされた
・筆者は、7月末から8月初めにかけて、日本に一時帰国していた。その際、意識して、戦争を知っている世代から話を聞いた。ある人(80代男性)は、とても印象に残る言葉を語った
・ 「日本が植民地支配をしたから謝れというが、植民地ならイギリスの方がたくさんつくった。日本は残虐行為を謝れというが、日本が原爆投下以上の残虐行為をしたなんて話は聞かない。そんなことはわかっている。でも、日本が『世界の悪者』にされたのは『負けたから』だ。負けたから仕方がないのだ」
・まさにその通りだろう。自虐史観を克服した私たちは、自分にこう言い聞かせよう。「転んだら、立ち上がればいい。 負けたら、次に勝てばいい」
・そして、勝つ(どこかの国に再び支配されないために自立する)ためには「脱自虐史観」を叫ぶだけでなく、世界の大局を見極めること、賢明であることが求められる。「おじいさん、世界の間違った歴史観をひっくり返しますから見ていてください!」と不可能なことを誓っても、約束は守れない
・それよりも、「おじいさん、無念だったでしょう。私たちは、二度と負けない日本を作ります」と誓うべきなのだ
http://diamond.jp/articles/-/77330

松尾文夫氏の見解には完全に同意する。特に、「戦後70年も経って、いまだ隣国との歴史的和解がなされていないなんて、国際的に見ると異常な国」との指摘は言い得て妙である。こんな状態で、国連の安保理事会の常任理事国入りを目指すと平然と主張する安部首相は、よほどのノーテンキなのだろう。
「脱自虐史観」がトレンドになったきっかけは、東日本大震災とその後の日中・日韓関係の悪化との北野幸伯氏の指摘は新鮮でなるほどと納得させられた。また、『「脱自虐史観」は米国のみならず大国群との関係を壊す』、『「脱自虐史観」は「中国に利用されている」』もその通りだろう。ただ、.「脱自虐史観リアリスト」は高い理想としては理解できるにせよ、日中戦争以降の歴史を振り返ったり、国際情勢についての関心の低さを考慮すると、現実の日本人には「リアリスト」になることは無理で、結局はただの.「脱自虐史観」だけになってしまう可能性が強いと危惧し、同意できない。
明日の金曜日は更新を休むので、土曜日にご期待を!
タグ:中国 ダイヤモンド・オンライン 反日プロパガンダ 北野幸伯 東日本大震災 歴史認識問題 過ちを認められない日本がドイツの謝罪に学ぶこと 元共同通信ワシントン支局長、ジャーナリスト・松尾文夫氏に聞く 日本は米国について あまりにも無知だった 強烈な空襲体験 2度にわたるワシントン特派員 ソ連軍の満州侵攻 ハル米国防長官とソ連のモロトフ外相との間 「ドイツとの戦いで勝った後は必ず満州に攻め込む」という約束 米国については多くを学びませんでした 米中の強い絆 日本の軍国主義への警戒 安保条約があり、沖縄の基地に米軍がいることで、中国が安心している ドイツの検察は戦後70年経った今もナチスの罪を捜査し、裁き続けています ドイツ人は自ら国家が生み出した罪に向き合い 謝罪と補償を繰り返し、関係国との和解に最大限の努力 自主裁判が実行されなかったことで、日本は「敗戦のケジメ」をつける大きなチャンスを失った 国際的に「歴史修正主義者」と思われている安倍首相 ドレスデン大空襲50周年の追悼式典 ローマン・ヘルツォーク独大統領が格調高いスピーチで和解を宣言 日本の「脱自虐史観」が中国を利する理由 もう謝罪はうんざり 自虐史観から脱却しつつある日本人 「脱自虐史観」が「トレンド」になったきっかけ 悪化した、日中・日韓関係 もう一つの「負の側面」は、「反米感情を強める」こと 「脱自虐史観」は米国のみならず大国群との関係を壊す 「反日統一共同戦線」構築を呼びかけた 中国、韓国、ロシアで「反日統一共同戦線」をつくる 日本に領土要求をあきらめさせる。沖縄は日本領ではない 米国を「反日統一共同戦線」にいれる 「歴史問題」を持ち出すことで、日米を分断させたい 靖国参拝後の世界的「安倍バッシング」 「脱自虐史観」に加えて「リアリスト」になろう
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