TPP問題(7)署名式に和服で臨んだ高島副大臣 [外交]
昨日に続いて、TPP問題を取上げよう。今日は (7)署名式に和服で臨んだ高島副大臣 である。
先ずは、7日付け日刊ゲンダイ「TPP署名式で赤っ恥 “坊ちゃん議員”高鳥修一副大臣の評判」を紹介したい。
・4日にニュージーランドで行われたTPPの署名式を見ていて、ギョッとした人も多かったのではないか。甘利明前経済再生担当相に代わって、日本の代表として出席した高鳥修一内閣府副大臣(55)が、和装姿で登場したからだ。参加12カ国の閣僚らがスーツ姿で集まる中、1人だけ浮きまくっていた。
・しかも、自身のブログで、署名式後の車内の写真をアップし「私1人に空港まで6台の白バイとパトカー、上空からヘリコプターが警護に付く厚遇でした」と警備体制を暴露。あげく、「ブルーチーズは美味しかったです!」と感想を漏らしているから、呆れてモノが言えない。
・和装した理由について、高鳥副大臣は「日本の文化の発信のため」と説明。事務所によると、ニュージーランドは真夏のため、わざわざ夏用の着物を地元・新潟県十日町市から取り寄せたという。
・高鳥副大臣はもともとTPPに「断固反対」の立場だった。にもかかわらず、晴れの舞台にやる気満々で出席しているから、見ているこっちが恥ずかしくなってくる。元外交官の天木直人氏はこう言う。「典型的なパフォーマンス。国際会合の場では“ドレスコード”はありませんが、通常はスーツです。今まで和装だった人は見たことがない。かなりの違和感です。ただ、甘利氏と違って高鳥氏は全くの無名。他国の人も眼中になかったでしょう」
・安倍首相のモノマネもする高鳥副大臣は“安倍親衛隊”のひとりだという。一体、どんな人物なのか。自民党関係者はこう言う。 「新潟6区選出で当選3回。3代にわたる世襲で典型的な“お坊ちゃん議員”です。極右で、安倍首相とは第1次政権時代から仲がいい。『マスコミを懲らしめる』発言が出た自民党の勉強会にも出席していたようです。郵政民営化の時も最初は反対していたが、執行部から公認取り消しをちらつかせられ、すぐに賛成していました。調子がよく、言うことがコロコロ変わるんです」
・ただでさえ、甘利氏の金銭授受で世界に恥をさらしたのに、高鳥副大臣の行動は恥の上塗りでしかない。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/174891
次に、8日付け産経新聞「着物姿でTPP署名の高鳥副大臣を民主党・福島氏が「売国の政治家」と批判 「ブルーチーズおいしい」も攻撃…」を紹介しよう。
・衆院予算委員会で8日、ニュージーランドで4日に行われた環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の署名式典に和服姿で出席した高鳥修一内閣府副大臣を、野党が「売国の政治家」と非難する一幕があった。
・民主党の福島伸享氏は、高鳥氏がブログに「アメリカ政府の交渉担当者の1人が日本大使館の関係者に、『日本人は皆、あのように礼儀正しい教育を受けているのか?』と質問した」と記したことを挙げ、「お褒めの言葉をいただいたんだろうが、ブログで書くのは美しい日本人だと思わない」とチクリ。
・福島氏はさらに、高鳥氏が過去にTPPについて「国家主権の放棄であり、平成の『開国』どころか平成の『売国』だと考えている」「TPP問題は日本を守る断固とした決意のある『保守政治家』か否かのリトマス試験紙みたいなものだ」と記していたことを紹介し、「署名式に和服で参加した方は売国の政治家になるのではないか」と追及した。
・高鳥氏は「聖域なき関税撤廃を前提とするTPPに断固反対といってきた」と一部を認め、「当初、懸念されていた内容と、交渉結果が別物になった。国益を思う気持ちは一貫している」と釈明した。
・福島氏はさらに、高鳥氏がニュージーランドでの出来事を記した4日付のブログで「ブルーチーズはおいしかったです」としたことも批判。甘利明前経済再生担当相はブルーチーズを含む酪農分野でニュージーランドと厳しい交渉をしてきたとして「心配している酪農家の思いを受けるのが保守政治家だ」と述べた。
・高鳥氏は、4日の夕食会でニュージーランドの閣僚と同席した際に「昨日まで私はブルーチーズは好きではなかったが、今日、ニュージーランドのチーズがおいしいことが分かった」と伝え、友好的な雰囲気となったというエピソードを紹介した。そのうえで「(外交は)最後は人と人だ。友好的な関係をつくろうという現れだ。誤解を招いていることについてはおわびを申し上げたい」と陳謝した。
・こうしたやりとりを見ていた石原伸晃経済再生担当相は、高鳥氏について「お父さまともども大変存じ上げているが、意志が強く国を思う、本当に素晴らしい政治家だ」と述べた。
http://www.sankei.com/politics/news/160208/plt1602080028-n1.html
第三に、9日付けBLOGOS(共同通信)「高鳥内閣府副大臣を厳重注意 TPP署名式の警護公表」を紹介しよう。
・萩生田光一官房副長官は9日の自民党会合で、環太平洋連携協定(TPP)署名式に出席した高鳥修一内閣府副大臣が現地での警護態勢を自らのブログで公表したのは不適切だとして、厳重注意になったと報告した。
・高鳥氏は、金銭授受問題で辞任した甘利明前経済再生担当相に代わり、4日にニュージーランドで開かれた署名式に出席。その際、ブログに「私1人に空港まで6台の白バイとパトカー、上空からヘリコプターが警護に付く厚遇でした」と写真付きで書き込んだ。この問題については、民主党議員が8日の衆院予算委員会で取り上げていた。
http://blogos.com/article/159825/
和服をわざわざ地元から取り寄せて着用したとは、「日本の文化の発信のため」とはいえ、TPOをわきまえない行動だったが、TPPでは無名だったことに多少は救われたのかも知れない。
警備体制を不用意にブログで紹介し、萩生田光一官房副長官から厳重注意を受けたことも、恐らく初めての経験で舞い上がった末の行動とはいえ、お粗末だ。
高島氏は副大臣を引受けた時点で、TPP断固反対の姿勢を一変させたと思われるが、姿勢変更に忸怩たる気持ちが少しでもあれば、ブログを書くにしてももっと淡々としたトーンにした筈である。それを、喜々としてはしゃいだのは、姿勢変更など全く気にしていないいいかげんな人物だということになる。
珍しく産経新聞が高島副大臣の失態を取上げたが、最後の石原伸晃経済再生担当相のコメントは、高島副大臣の失態問題とは関係がなく、紹介する意味がなさそうだ。
先ずは、7日付け日刊ゲンダイ「TPP署名式で赤っ恥 “坊ちゃん議員”高鳥修一副大臣の評判」を紹介したい。
・4日にニュージーランドで行われたTPPの署名式を見ていて、ギョッとした人も多かったのではないか。甘利明前経済再生担当相に代わって、日本の代表として出席した高鳥修一内閣府副大臣(55)が、和装姿で登場したからだ。参加12カ国の閣僚らがスーツ姿で集まる中、1人だけ浮きまくっていた。
・しかも、自身のブログで、署名式後の車内の写真をアップし「私1人に空港まで6台の白バイとパトカー、上空からヘリコプターが警護に付く厚遇でした」と警備体制を暴露。あげく、「ブルーチーズは美味しかったです!」と感想を漏らしているから、呆れてモノが言えない。
・和装した理由について、高鳥副大臣は「日本の文化の発信のため」と説明。事務所によると、ニュージーランドは真夏のため、わざわざ夏用の着物を地元・新潟県十日町市から取り寄せたという。
・高鳥副大臣はもともとTPPに「断固反対」の立場だった。にもかかわらず、晴れの舞台にやる気満々で出席しているから、見ているこっちが恥ずかしくなってくる。元外交官の天木直人氏はこう言う。「典型的なパフォーマンス。国際会合の場では“ドレスコード”はありませんが、通常はスーツです。今まで和装だった人は見たことがない。かなりの違和感です。ただ、甘利氏と違って高鳥氏は全くの無名。他国の人も眼中になかったでしょう」
・安倍首相のモノマネもする高鳥副大臣は“安倍親衛隊”のひとりだという。一体、どんな人物なのか。自民党関係者はこう言う。 「新潟6区選出で当選3回。3代にわたる世襲で典型的な“お坊ちゃん議員”です。極右で、安倍首相とは第1次政権時代から仲がいい。『マスコミを懲らしめる』発言が出た自民党の勉強会にも出席していたようです。郵政民営化の時も最初は反対していたが、執行部から公認取り消しをちらつかせられ、すぐに賛成していました。調子がよく、言うことがコロコロ変わるんです」
・ただでさえ、甘利氏の金銭授受で世界に恥をさらしたのに、高鳥副大臣の行動は恥の上塗りでしかない。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/174891
次に、8日付け産経新聞「着物姿でTPP署名の高鳥副大臣を民主党・福島氏が「売国の政治家」と批判 「ブルーチーズおいしい」も攻撃…」を紹介しよう。
・衆院予算委員会で8日、ニュージーランドで4日に行われた環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の署名式典に和服姿で出席した高鳥修一内閣府副大臣を、野党が「売国の政治家」と非難する一幕があった。
・民主党の福島伸享氏は、高鳥氏がブログに「アメリカ政府の交渉担当者の1人が日本大使館の関係者に、『日本人は皆、あのように礼儀正しい教育を受けているのか?』と質問した」と記したことを挙げ、「お褒めの言葉をいただいたんだろうが、ブログで書くのは美しい日本人だと思わない」とチクリ。
・福島氏はさらに、高鳥氏が過去にTPPについて「国家主権の放棄であり、平成の『開国』どころか平成の『売国』だと考えている」「TPP問題は日本を守る断固とした決意のある『保守政治家』か否かのリトマス試験紙みたいなものだ」と記していたことを紹介し、「署名式に和服で参加した方は売国の政治家になるのではないか」と追及した。
・高鳥氏は「聖域なき関税撤廃を前提とするTPPに断固反対といってきた」と一部を認め、「当初、懸念されていた内容と、交渉結果が別物になった。国益を思う気持ちは一貫している」と釈明した。
・福島氏はさらに、高鳥氏がニュージーランドでの出来事を記した4日付のブログで「ブルーチーズはおいしかったです」としたことも批判。甘利明前経済再生担当相はブルーチーズを含む酪農分野でニュージーランドと厳しい交渉をしてきたとして「心配している酪農家の思いを受けるのが保守政治家だ」と述べた。
・高鳥氏は、4日の夕食会でニュージーランドの閣僚と同席した際に「昨日まで私はブルーチーズは好きではなかったが、今日、ニュージーランドのチーズがおいしいことが分かった」と伝え、友好的な雰囲気となったというエピソードを紹介した。そのうえで「(外交は)最後は人と人だ。友好的な関係をつくろうという現れだ。誤解を招いていることについてはおわびを申し上げたい」と陳謝した。
・こうしたやりとりを見ていた石原伸晃経済再生担当相は、高鳥氏について「お父さまともども大変存じ上げているが、意志が強く国を思う、本当に素晴らしい政治家だ」と述べた。
http://www.sankei.com/politics/news/160208/plt1602080028-n1.html
第三に、9日付けBLOGOS(共同通信)「高鳥内閣府副大臣を厳重注意 TPP署名式の警護公表」を紹介しよう。
・萩生田光一官房副長官は9日の自民党会合で、環太平洋連携協定(TPP)署名式に出席した高鳥修一内閣府副大臣が現地での警護態勢を自らのブログで公表したのは不適切だとして、厳重注意になったと報告した。
・高鳥氏は、金銭授受問題で辞任した甘利明前経済再生担当相に代わり、4日にニュージーランドで開かれた署名式に出席。その際、ブログに「私1人に空港まで6台の白バイとパトカー、上空からヘリコプターが警護に付く厚遇でした」と写真付きで書き込んだ。この問題については、民主党議員が8日の衆院予算委員会で取り上げていた。
http://blogos.com/article/159825/
和服をわざわざ地元から取り寄せて着用したとは、「日本の文化の発信のため」とはいえ、TPOをわきまえない行動だったが、TPPでは無名だったことに多少は救われたのかも知れない。
警備体制を不用意にブログで紹介し、萩生田光一官房副長官から厳重注意を受けたことも、恐らく初めての経験で舞い上がった末の行動とはいえ、お粗末だ。
高島氏は副大臣を引受けた時点で、TPP断固反対の姿勢を一変させたと思われるが、姿勢変更に忸怩たる気持ちが少しでもあれば、ブログを書くにしてももっと淡々としたトーンにした筈である。それを、喜々としてはしゃいだのは、姿勢変更など全く気にしていないいいかげんな人物だということになる。
珍しく産経新聞が高島副大臣の失態を取上げたが、最後の石原伸晃経済再生担当相のコメントは、高島副大臣の失態問題とは関係がなく、紹介する意味がなさそうだ。
タグ:(7)署名式に和服で臨んだ高島副大臣 TPP問題 日刊ゲンダイ TPP署名式で赤っ恥 “坊ちゃん議員”高鳥修一副大臣の評判 ニュージーランド TPPの署名式 高鳥修一内閣府副大臣 和装姿 1人だけ浮きまくっていた 自身のブログ 私1人に空港まで6台の白バイとパトカー、上空からヘリコプターが警護に付く厚遇 警備体制を暴露 ブルーチーズは美味しかったです! 日本の文化の発信のため 地元・新潟県十日町市から取り寄せたという はもともとTPPに「断固反対」の立場 天木直人 国際会合の場では“ドレスコード”はありませんが、通常はスーツです かなりの違和感 無名 他国の人も眼中になかったでしょう “安倍親衛隊”のひとり 調子がよく、言うことがコロコロ変わるんです 産経新聞 着物姿でTPP署名の高鳥副大臣を民主党・福島氏が「売国の政治家」と批判 「ブルーチーズおいしい」も攻撃… 「国家主権の放棄であり、平成の『開国』どころか平成の『売国』だと考えている 心配している酪農家の思いを受けるのが保守政治家だ 石原伸晃経済再生担当相 BLOGOS(共同通信) 高鳥内閣府副大臣を厳重注意 TPP署名式の警護公表 萩生田光一官房副長官 厳重注意
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