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報道の自由度(その2)「報道の自由度ランキング」が72位とさらに大幅下落、ほか [メディア]

報道の自由度については、昨年5月25日に取上げた。1年を経た今日は、(その2)「報道の自由度ランキング」が72位とさらに大幅下落、ほか である。

先ずは、4月20日付け朝日新聞「報道の自由度、日本は72位 国際NGO「問題がある」」のポイントを紹介しよう。
・国際NGO「国境なき記者団」(本部・パリ)は20日、2016年の「報道の自由度ランキング」を発表した。日本は、対象の180カ国・地域のうち、前年より順位が11下がって72位だった。特定秘密保護法の施行から1年余りを経て、「多くのメディアが自主規制し、独立性を欠いている」と指摘した。世界的にも報道の自由は損なわれつつあるという。
・日本は10年には11位だったが、年々順位を下げ、14年59位、15年は61位だった。「国境なき記者団」はかねて、取材の方法しだいで記者も処罰されかねない特定秘密法に疑問を呈してきた。14年12月に同法が施行された後、メディアが自主規制に動くのは、「とりわけ(安倍晋三)首相に対してだ」とした。
・「良い状況」「どちらかと言えば良い」「問題がある」「厳しい」「とても深刻」の5段階では、日本は「問題がある」に位置づけられた。
・ランキングは、インターネットへのアクセスなども含めた「インフラ」や「メディア環境と自主規制」といった独自の指数に基づいてつくる。世界全体で、テロの脅威とナショナリズムの台頭、政治の強権化、政治的な影響力もあるような富豪らによるメディアの買収などを背景に、「報道の自由と独立性に対する影響が強まっている」という。
・国・地域別の自由度では、最上位にフィンランドなどの北欧諸国が目立ち、北朝鮮、シリア、中国などが最下位グループに並ぶ傾向に変わりはなかった。(パリ=青田秀樹)
▽報道の自由度ランキング((カッコ内は前年順位) 1 フィンランド(1)  2 オランダ(4)  3 ノルウェー(2)  4 デンマーク(3)  5 ニュージーランド(6)  16 ドイツ(12)  18 カナダ(8)  38 英国(34)  41 米国(49)  45 フランス(38)  72 日本(61)  77 イタリア(73)  148 ロシア(152)  176 中国(176))

次に同日の同紙「「表現の自由」国連報告者、高市総務相との面会かなわず」のポイントを紹介しよう。
・「表現の自由」に関する国連特別報告者として初めて公式に訪日したデービッド・ケイ氏(米国)が日本での調査を終え、19日に東京都内で記者会見した。「日本の報道の独立性は重大な脅威に直面している」として、メディアの独立性保護や国民の知る権利促進のための対策を講じるよう政府に求めた。
・ケイ氏は日本政府の招きで11日から訪日。政府職員や国会議員、報道機関関係者やNGO関係者らの話を聞き、「特定秘密保護法や、『中立性』『公平性』を求める政府の圧力がメディアの自己検閲を生み出している」と分析。「ジャーナリストの多くが匿名を条件に面会に応じた。政治家からの間接的圧力で仕事を外され、沈黙を強いられたと訴えた」と述べた。
・放送法をめぐっては「政府に放送局を直接規制する権限を与えた放送法のうち(政治的公平性などを定めた)第4条を廃止し、政府はメディア規制から手を引くべきだ」と提言。高市早苗総務相が番組の公平性を理由に放送局の「電波停止」に言及した発言をめぐって、滞在中に高市氏との面会を希望したが「国会会期中との理由で会えなかった」と明かした。
・特定秘密保護法については「原発や災害対応、安全保障など国民の関心が高い問題の政府情報が規制される可能性があり、内部告発者の保護体制も弱い。報道すれば処罰されるのではないかとの恐れから、メディアを萎縮させる効果を生んでいる」と懸念を示した。
・ヘイトスピーチ対策については「ヘイトスピーチの法律は悪用の恐れがある。まずは人種差別禁止法を作るべきだ」と提言。慰安婦問題など歴史問題については「戦争中の罪を教科書でどう扱うかについて政府が介入することは、国民の知る権利を脅かし、過去の問題に取り組む力を低下させる。文部科学省からは政治の影響はないと聞いたが、実際は教科書検定などに影響が直接及んでいるように感じた」と懸念を示した。
・記者クラブの排他性も指摘し「記者クラブは廃止すべきだ。情報へのアクセスを制限し、メディアの独立を妨害している制度だ」と批判した。
・ケイ氏は米カリフォルニア大アーバイン校教授で国際人権法などが専門。2014年、国連人権理事会から特別報告者に任命された。今回の訪日についての報告書は17年に人権理事会に提出する予定という。

第三に、上記に関連して昨年11月22日付け日刊ゲンダイ「国連の「表現の自由」調査を延期…安倍政権が“隠したい”コト」を紹介しよう。
・国連の「表現の自由」をめぐる訪問調査を日本政府がドタキャンしていたことが発覚し、大騒ぎになっている。内幕をバクロしたのは、国連で「表現の自由」に関する特別報告を担当する国際法学者のデビッド・ケイ氏。
・18日付のツイッターなどによると、ケイ氏は12月1~8日の日程で来日し、報道の自由や特定秘密保護法などについて調査する予定だったが、先週になって突然、ジュネーブ国際機関の日本政府代表部からドタキャンの連絡が入ったという。
・国連の公式調査を2週間前にドタキャンするなんて、国際社会から見たら異例の状況だ。岸田外相は「予算編成作業などの関係で、政府として十分に受け入れ態勢を整えることが困難だった」なんてゴニョゴニョ言っていたが、臨時国会を開かない安倍政権が忙しいワケがないだろう。国連の調査を受け入れる時間はタップリあるのだ。
・それでなくても、与党・自民党は、NHKや在京テレビ局に選挙報道について要請文を送ったり、勉強会で「マスコミを懲らしめるには広告収入がなくなるのが一番」と発言したりと「言論弾圧」の姿勢を強めている。国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」が毎年発表している「報道の自由度ランキング」は今や180カ国中61位と過去最低だ。さらに「国連調査拒否」となれば、国際社会は「日本は隠したいことでもあるのか」と不信感を抱くだろう。
・「表現の自由」に詳しい前・立大教授の服部孝章氏はこう言う。  「昨年の総選挙以来、政府・自民党は報道や表現の自由にどんどん介入してきている。それが国連に調べられて海外に発信されると、世界から『異常な国』と思われるから、避けたのでしょう。おそらく来夏の参院選後まで調査実施を引き延ばすつもりだろうが、こういう異常な状況をメディアがきちんと報じないと、大変な事態を招きますよ」
・今回の問題で、改めてハッキリしたのは、今の日本で「表現・言論の自由」や「報道の自由」が“危篤状態”に陥りつつあることだ。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/170254 

第四に、3月18日付け現代ビジネス「「売国奴」「この国から去れ!」外国人記者に罵声を浴びせる彼らは何者か」を紹介しよう(▽は小見出し)。
▽「反日のクズ記者は出ていけ!」
・東京の有楽町にある日本外国特派員協会(FCCJ)は「Number 1 Shimbun(ナンバーワン・シンブン)」という英字誌を発行している。 この英字誌は、FCCJの会員である在日外国人記者などによって執筆・編集されている月刊誌だ。日本絡みの話題を、日本人とは違う視点で取り上げているため、著者もチェックしている雑誌の1つである。
・その2016年1月号に、非常に興味深い記事が掲載された。英エコノミスト紙のデイビッド・マクニール記者によるその記事は、「In the valley of the trolls(トロールという敵だらけの世界で)」というタイトルで、日本の「Troll(トロール)」について触れたもの。トロールとは、インターネットなどで”荒らし”をしたり、個人攻撃をする行為を指すスラングだ。
・この記事によると、日本の政治や経済、社会問題などを世界に向けて発信する、いわば対外的な情報の発信源である在日外国特派員らが、インターネット上で酷い誹謗中傷を受けている、というのだ。著者はその状況を知るために、欧米の大手メディアで働く記者らに話を聞くことにした。そこには日本人の知らない、外国人ジャーナリスト独特の苦悩があった。
・日本で「ネトウヨ」や「ネトサヨ」、そして「炎上」という言葉が一般的に使われるようになって久しい。発言に影響力のある人々が、四方八方から感情的な暴言の総攻撃を受けることも少なくない。その対象が外国人記者相手となると、攻撃の言葉は独特のものになる。
・「英米豚」「反日外国人」「売国奴」「北朝鮮のスパイ」「極左朝鮮人」……。こうした誹謗中傷の言葉が、英語と日本語の両方でしょっちゅう彼らに投げつけられているのである。女性記者には「レイプする」なんてコメントも普通に届くという。
・「ナンバーワン・シンブン」誌に寄稿したマクニール氏は、もっともトロールに遭ってきた在日外国人記者の1人だと”自負”する。同様の被害を受けている仲間たちの話を以前から耳にしており、その実態を伝える必要があると感じ、トロールについての記事を書いた、ということだ。
・マクニール氏の被害の一例を紹介しよう。彼は昨年、国境なき記者団が公表する「世界報道自由度ランキング」で、日本が2011年以降順位を落としている、という記事を書いた。 その直後である。「お前は反日のクズだ。お前のような売国奴たちのせいで日本が弱体化している。日本から出て行け、馬鹿野郎」という感情的に誹謗中傷するコメントが記事文末にあるコメント欄に書き込まれた。言うまでもないが、ランキングを作っているのはマクニール氏ではない。
▽「いなくなったほうが日本のためになる」
・また最近マクニール氏の書いた「エコノミスト」誌のウェブ版記事のコメント欄にも、英語で書かれたこんなコメントを発見した。 「デイビッド・マクニールはジャーナリストと認識されるべきではない。極左の活動家である」 「デイビッド・マクニールは陰謀論者」 そう指摘した上で、彼がスキンヘッドであることから、「自分のハゲ頭も安倍首相の策略だ、とでも言うのだろう」と書くコメントもある。また「彼の記事が掲載されなくなればすぐにでも料金を払って定期購読を始める」とのコメントも発見した。ここまでくると完全な営業妨害である。
・マクニール氏が最初に自分への攻撃が増えていることに気がついたのは2015年のことだった。2011年にアカウントを作ったツイッターに送られてくるメッセージに、突如誹謗中傷の類のものが急増したからだ。「売国サヨク」「豚」「反日外国人」といったツイートが日常的に見られるようになったという。
・「問題を冷静にディベートするのならいいのですが、個人的に来るので……まさにイジメに近いですね」と、彼は嘆く。
・当初、こうした指摘をする人に対しては、それがいかに感情的で根拠のない物であっても、一つ一つ対応していた。だがそれだけで1日の大半を使ってしまうこともあり、それもやめた。そんなことならSNSを止めてしまおう、と考えそうなものだが、実はそうもいかない事情もある。
・というのも、彼は基本的にはフリーランスで、欧米の大手メディアと契約しながら記事を載せている。SNSを使って自分を「プロモーション」することは不可欠であり、またSNS経由で情報提供がなされることもあるために、アカウントを削除することはしたくない。また読者からのメッセージには、事実関係の間違いを指摘するような的確なコメントもある。だから無下にできないのだ。
・「今まで、トロールの相手がきちんとした人のように感じれば、『ぜひ会ってお話をしましょう』と呼びかけてきました。これまで10人にはそう返答した。でも結局、『会う意味はない』とか『興味はない』とか、また『心の病気だから会えない』と断ってきた人もいました」 
・そんな経緯があって、マクニール氏は最近、トロールを完全に無視するようにしている。それでも直接的なコメントは目に入ってくるし、「完全に無視するのも難しい」と言う。
・米ロサンザルスタイムズ紙や米人気サイト「Daily Beast」で日本の政治や文化、ヤクザ問題などを中心に執筆しているジャーナリストのジェイク・エーデルスタイン氏も、トロ―ル被害者の一人だ。完全に無視することもできるが、そうすれば「彼らの言うことを黙認することになる」と指摘する。
・エーデルスタイン氏の場合は、2011年ごろから記事のコメント欄などに酷い書き込みがあることに気づいた。「殺す」「反日」「売国奴」「アメ公」「ヤクザシンパ」「共産主義者」という言葉や、「こいつがいなくなったら日本のためになる」……こんな攻撃を日常的に受けているという。
▽営業妨害。だが、防ぐ手段がない
・彼は「もうこの手の誹謗中傷や人種差別には慣れた」と笑う。「『CIAのスパイ』と言われた時は、『いや、私はモサド(イスラエルのスパイ組織)の人間としてCIAの研修に行ったことはあるけど、CIAのスパイではない』と、作り話の冗談で応えたくらいです」 それでも、彼はなるべくそうした書き込みを放置はしないようにし、月に1~2度、中傷コメントをチェックして対処しているという。「ジャーナリストにとって、自身への悪い評価を言われっぱなしにしておくことは死活問題になる」とエーデルスタイン氏は言う。
・「私の書いた本や記事はすべて嘘だと書き込まれたこともあるが、それを信じてしまう人もいる。それはかなりの打撃だ」 そこで今では、彼の記事を担当するアメリカの担当編集者に、エーデルスタイン氏流の“ワクチン”を先に打つようにしているという。
・「私を攻撃する人の中には、編集者に直接メールして、悪い評判を立てようとする人もいる。だから今では、新しく仕事をする編集者には、先にそういうメールが行くかもしれないと伝えるようにしている」
・そもそも、こうした嫌がらせをする人のはどんな人たちなのか。マクニール氏によれば、日本人のトロールは独特のようだ。「日本人の場合は決まって匿名です。霧の中にいるようなもので、相手がどんな人なのかも分からないのです」と嘆く。外国人の場合は、たとえトロールであっても、指摘する側は匿名でない場合が多いという。
・別の記者にも話を聞いた。英ガーディアン紙のジャスティン・マカリー記者も、トロールに悩まされている在日特派員の1人だ。 日本だけでなく北朝鮮や韓国のニュースも執筆しているため、トロールする人たちから「北の工作員」「反日記者」と呼ばれるマカリー氏は、トロールについてこんな分析をしている。
・「以前は、手紙やファックスで読者からコメントや批判などは来ていたが、インターネットが普及してからは、オンラインで感情のまま勢いで投稿できることが誹謗中傷のトロールにつながっているかもしれない」
▽ベッキー騒動にもかみつく
・日本在住20年になるマカリー氏のツイートには、英語で人を罵る時に使う「Fuck」という英語の綴りを間違った「Fack」という、少し笑ってしまうメッセージが来たこともある。マカリー氏は、そんな勢いで来るトロールを意識して、執筆時に特に神経を尖らせているトピックがある。
・「慰安婦問題、福島原発、安倍政権、朝日新聞についての記事などです。右から左から、すごい量の激しいコメントが来る」
・最近もこんなケースがあった。彼は先日、ガーディアン紙で「ベッキーの不倫騒動をめぐる顛末」について記事を書いた。日本の芸能界で、不祥事の処分に男女差別があるのではないかと言及したもので、日本でもネットを中心に話題になっていた。 するとその記事に対して、匿名のユーザーからマカリー氏のツイッターに「あなたは日本人がいかに非常識かを記事にして注目を集めようとしている」「実際に何が起きているのかあなたは分かっていない。プロじゃない。哀れだ」などと、雪崩のようにいくつものコメントが書き込まれた。
・投稿者は、根拠を示さないコメントを感情のまま投稿することでストレスを発散しているのかもしれない。だがこの手のコメントにいちいち付き合う側は体力を消耗するし、何ら得るものがないことは誰の目にも明白だ。マカリー氏は、このユーザーをミュートすることにした。
・そんな投稿が続いても、マカリー氏はなるべくコメントをチェックして、記事内の小さな間違いといった指摘や適切なコメントには一つ一つ返信し、対応している。
・今回取材した3人とも、読者からのフィードバックは、ことのほか重要視している。彼らは、建設的な指摘や議論なら大歓迎なのだ。だからこそトロールで酷い言われ方をしても、アカウントを削除するという強行策はとらない。
・ここで一つの疑問に直面する。ジャーナリストは、建設的ではない感情的な匿名のコメントを受け付け、読者によるストレス発散のはけ口になる必要があるのか、ということだ。これは日本人ジャーナリスト(自称ジャーナリストの活動家はまた事情が違うが)にも当てはまるが、サンドバッグのように罵詈雑言を浴びせられるのも、仕事のうちなのだろうか。だとすれば、それはあまりに酷である。
・トロールは日本に限ったものではないし、在日外国人特派員だけの問題ではない。世界的な問題となっており、今、欧米の有名ニュースサイトなどは読者が投稿できるコメント欄を無くす流れが出てきている。
・そしてロイター通信や米CNN、英ガーディアン紙や「Daily Beast」といったサイトなどもコメント欄を排除して、ユーザーが基本的に実名で登録するフェイスブックなどでコメントできるようシフトしている。”実名”が過激なコメントを躊躇させるというのは想像に難くない。
▽日本にとって不利益なのはどちらか?
・ここに、ネット上で活躍するジャーナリストらの「大きなジレンマ」がある。ジャーナリズムとは、権力の監視や世の中にある問題を冷静に拾い集め、提起する仕事である。だがそれを生業とするジャーナリストが、自分たちに対する批判を拒否するのは、都合がいいのではないか、というジレンマだ。
・もっと言えば、”表現の自由”を盾にするジャーナリストは、感情的なコメントやコメント欄の過激な書き込みといったトロールも”表現の自由”だとして受け入れるべきではないか――。そんな意見も、実際に記者などから聞かれる。こうしたジャーナリズムについての議論は今後盛んに行われるべきだろう。
・話を在日記者に戻すが、ここで紹介した3人はそれぞれ日本滞在歴が長い。大学などの研究機関で日本について学び、日本語も流暢に話す。日頃から取材を通じて多種多様な日本人と対話して視野を広げている。
・日本人ではない彼ら独特の視点で「日本」を見、咀嚼し、吸収している。長年にわたるその積み重ねによって、今、日本で起きていることを客観的に世界に伝える橋渡し役になっている。時として、日本に厳しい目を向けることも当然ある。
・そんな彼らは、読者と議論を通して、日本への理解を深めたいとも語っている。またジャーナリストとして、人々には表現をする自由があると信じている。それを願う彼らは、誹謗中傷に悩まされながらも、コミュニケーションの間口を閉じることはない。そこにつけこむトロールは「大迷惑」以外の何ものでもない。
・また、彼らが執筆した記事は、基本的には日本の「外」に向けて発信されるものだ。執筆者に対する「トロール」たちの罵詈雑言は、当然海外の人の目にも触れることになる。「日本を陥れる記事を書くなら日本から出ていけ!」という排他的なコメントこそが、日本の評判を一番落とすことになる、ということに、彼らは気づかないのだろうか。
http://gendai.ismedia.jp/articles/premium01/48194

報道の自由度ランキングが72位とさらに大幅下落したことは、残念ではあるが、このブログでかねて取上げているような安部政権の姿勢、日本のマスコミの自主規制、などからすれば、当然の結果だ。
国連特別報告者として初めて公式に訪日したデービッド・ケイ氏については、当初は12月上旬に来日の予定だったのが、日本政府からのドタキャンで延びていたものだ。それでも、高市総務相は面会を拒否したようだ。こんなことでは、来年の国連人権理事会に報告される内容は、推して知るべしであろう。「記者クラブは廃止すべきだ」などのケイ誌の指摘には私も同意できるものだ。
現代ビジネスの記事は、我が国で顕著なネットでの「トロール」による匿名攻撃の酷さに在日の外国人記者たちが悩んでいる様子が、克明に描かれている。『表現の自由”を盾にするジャーナリストは、感情的なコメントやコメント欄の過激な書き込みといったトロールも”表現の自由”だとして受け入れるべきではないか――』、というのは、名前を名乗る人間からの意見に対しては、同意できるが、匿名の人間からの根拠も明らかにしないような意見に対しては、無視するべきと思う。『排他的なコメントこそが、日本の評判を一番落とすことになる、ということに、彼らは気づかないのだろうか』、はまさにその通りだ。
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