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コンビニATMでの巨額資金の不正引き出し事件 [社会]

最近は重い話題が続いたので、今日は、コンビニATMでの巨額資金の不正引き出し事件 という軽めの話題を取上げよう。というのも、一般の新聞報道では説明不足でさっぱり要領を得なかったが、5月27日付けの闇株新聞が、「コンビニATMを使った巨額資金の不正引き出し事件」として謎解きをしてるので、紹介しよう。

・少し前の話になりますが、5月15日(日曜日)午前5~8時の3時間弱の間に東京、神奈川、大阪、福岡など全国17都道府県のコンビニATM約1400台から、1万4000回以上にわけて14億円以上が不正に引き出されていたことが5月22日になって報道されました。
・南アフリカにあるスタンダード銀行から流出した約1600件のクレジットカード情報で偽造カードを作り、100人以上の「出し子」がそのキャッシング機能を使って一斉にコンビニATMから資金を引き出したもので、明らかに大掛かりな国際組織が関与しています。
・それでは南アフリカのクレジットカードが(偽造されたものですが)、何でわざわざ日本のATMで使われたのでしょう? そのATMとは、ほとんどがセブンイレブンに設置されたセブン銀行のATMだったようです。
・それはセブン銀行のATMが海外カードのキャッシングにも対応していること、偽造しやすい磁気情報を書き込んだ旧式カードがまだ使用できること、1回当たりの引き出し限度額が10万円と国際比較でも格段に高いこと、それにセブンイレブンは店舗が多く集中出店方式なので短時間で多数のATMを操作できたこと、そしてたぶんですがこういう不正操作を感知して出金を止めるシステムが不十分だったことなどが考えられます。
・それでも不思議なことがあります。まず南アフリカの銀行から流出したクレジットカード情報が1600件だったとすると、普通はキャッシングには上限が設定されており世界的にその上限は500ドル(5万円)ほどであるはずで、1600件のカードで14億円は「絶対に」引き出せません。
・これはアフリカの銀行からクレジットカード情報を盗みだした犯罪組織が、システムそのものに手を加えてキャッシングの上限を取り払っていた可能性が強いのですが、それにしてもセブン銀行のシステムが異常な操作に機敏に対応できていなかったことも事実です。
・ATMが不正に操作された時間が午前5~8時だったということは、不正開始から3時間弱もたってからようやく出金を止めたことになります。またその間にATMが不正操作されているセブンイレブンの各店舗やATMの入出金を管理している警備会社に通報していれば、もう少し違った対応となっていたはずですが、それも(あったのでしょうが)かなり遅れていたことになります。
・実はセブンイレブンに限らず最近のコンビニはどこも極端に人件費を削減しているため、とくに夜間・早朝の店舗にはアルバイト店員が1人しかいないこともあり、明らかに不審な人物がATMから何回も資金を引き出していても気にもかけなかったのかもしれません。
・要するにその辺を総合的に犯罪組織がリサーチして、セブンイレブンに設置されたセブン銀行のATMに狙いを定めて集中的に狙ったことになります。 ほかの大手コンビニではローソンのATMは海外カードに対応しておらず、ファミリーマートは本年4月から対応していますが、被害にあったかどうかは確認できていません。
・ところが類似の事件は過去にもあり、2012年12月と2013年2月には中東オマーンのマスカット銀行など2行のクレジットカード情報が盗み出され、日本など27か国のATMから10時間かけて3万6000回の操作で4000万ドル(44億円)が不正に引き出された事件がありました。
・これは米国司法省がNYの「出し子」の米国人8人を起訴していますが、首謀者はわからないままです。また日本でもゆうちょ銀行や(ここでも)セブン銀行など220のATMから9億円が不正に引き出され、「出し子」のルーマニア国籍の3人が指名手配されていますが、当然に国外逃亡しています。
・ところでセブン銀行は自行には被害がないと発表していますが、そのためにはキャッシング元の南アフリカのスタンダード銀行がセブン銀行にその14億円全額を支払わなければなりません。通常のキャッシングならそれで問題がないはずですが、こういう明らかな犯罪事件では「被害拡大を防ぐ適切な措置をとらなかった」として支払いを渋る可能性もあります。
・そもそも南アフリカの銀行の関係者そのものが、この事件に関与していた可能性もないわけではありません。またキャッシングに限らずクレジットカードの事故・不正使用については保険でカバーされていることが多く、どこにも実損が出ない可能性もあります。
・日本だけでも盗難などによるクレジットカード不正使用の被害額は年間100億円以上あり、今回の14億円も「びっくりするほどの金額」ではありません。つまり迅速な再発防止策がとられる可能性も少なく、まもなく世間から忘れ去られてしまうことになりそうです。
・ボニーとクライドから80年しか経過していませんが、現金を強奪する犯罪はすっかりと形を変えてしまったようです。
http://yamikabu.blog136.fc2.com/blog-entry-1738.html

「1万4000回以上にわけて14億円以上が不正に引き出されていた」ということであれば、1回に10万円が引き出されたことになり、これはセブンの上限ピッタリである。1回5万円が上限の他のATMであれば、「犯罪組織が、システムそのものに手を加えてキャッシングの上限を取り払っていた可能性が強い」が、セブンを使う限り、そのような面倒な手間は必要はない。
類似の事件が2012年12月と2013年2月にあり、セブン銀行とゆうちょ銀行から9億円が引き出されたということであれば、セブン銀行にとっては、2回目になる。セブン銀行のATMは、せっかく海外カードに対応していたのに、システム上のチェックなどが甘い点を2回も突かれるとは、まったく不名誉なことだ。
「セブン銀行は自行には被害がないと発表」したようだが、保険のカバー範囲、キャッシング元の南アフリカのスタンダード銀行によるクレームなど、不透明な部分も多そうだ。
システム上の穴が早急に修正され、不名誉な事件が繰り返されないようにして欲しいものだ。
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