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日本のスポーツ界(なぜ日本のスポーツビジネスはしょぼいのか、セルジオ越後氏の辛口批評) [社会]

今日は、日本のスポーツ界(なぜ日本のスポーツビジネスはしょぼいのか、セルジオ越後氏の辛口批評) を取上げよう。

先ずは、投資銀行家のぐっちーさんが8月12日付け東洋経済オンラインに寄稿した「なぜ日本のスポーツビジネスはしょぼいのか WHY日本市場!リオでぐっちーさんが考えた」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・今週はブラジルのリオデジャネイロにおりますもので、リオからのスペシャルレポートです。と言っても東洋経済オンラインの連載なので、食い物の話をするわけにも、ましてブラジル美女特集とわけにもいきませんわな。ということでスポーツビジネスにかかわる話をします。
▽ブラジルのバレー市場はなんと10兆円規模!
・今回そもそもの目的は、多くの方もご存じの、私がかかわっている「オガールベース」(岩手県・紫波町)についてです。ここにあるバレーボール専用体育館を、2020年の東京オリンピックにて、出場する他国のナショナルチームの練習用体育館として使用できないか、可能性を探るためなのです。
・こちらに来ますと、たった今バレーボールも開催していますので、世界中のナショナルチームに会うことができますし、なんといっても世界バレーボール協会(FIVB)の要人にも気軽に合う環境が整っているので、コネづくりにはうってつけなのです。遠路はるばる、トランジットを入れるとなんと45時間という長時間フライトを乗り越え、やってきたわけであります。
・また、通常FIVBの偉い人なんて、普通にアポも取れないのですが、こちらでは比較的容易に会うことが可能なのです(サッカーでいうFIFAの会長にあたる人に会うのが容易ではないのと同じですね)。 ラッキーなことに早速会長である、Dr. Ary S.Graca(アリ・グラサ)氏に先ほど会うことがかない、そこで大変貴重な、しかしワタクシ自身が想像していた通りの話を聞きましたもので、皆様にご紹介させて頂きたいと思います。今回はズバリ、スポーツビジネスのあり方、という点がテーマなのです。
・ご存知かどうか、ブラジルではバレーボールはサッカーと並ぶ巨大なスポーツビジネス業界を擁しており、その規模はまさに日本など比較になりません。それこそ何兆円、場合によっては10兆円(広告収入を含む)を超えるまさに巨大市場なのです。そのお話を聞いていると会長がおっしゃることにはいちいちごもっとも、というしかない、ということなのです。
・つまりそれだけ巨大なビジネス市場が世界のバレーボール市場にはあるにもかかわらず、日本のバレーボールはもちろんスポーツビジネスそのものの規模があまりにもしょぼくないか、という点を申し上げたい。  日本では、一番大きいとされる野球市場でも、その規模はせいぜい数百億円と言われています。広島カープの年間売上合計がせいぜい145億円で、それでも多い方ですから隅々まで全部合わせてみても1000億円いくのかどうか、というレベルですから、お話にならない。さらに言えば、アメリカのメジャーリーグの規模は見積もり方にもよりますが、軽く1兆円から数兆円ほどはあるわけですから、同じプロ競技と比較して見ても日本のそれはあまりにも小さいということがわかります。
▽スポーツこそ「ビッグビジネス」でないと意味がない
・そしてその他のスポーツは明らかに億円単位がせいぜいで、ましてバレーボールの市場など「メダカ並み」です。だって、バレーボール選手が何億円手にした、なんて話聞いたことありませんよね??そうなんです。桁違い。そこでなぜそうなのか、という話が大事なのです。
・会長が目指しているのはズバリ、ビジネスとしての(つまりお金儲けの材料としての)バレーボールであって、慈善事業でも教育事業でもあり得ない。 バレーボールというハブ(中心)があり、それにスポーク(それを支える輻)がつながるように(いわゆるハブ&スポークビジネスモデル)、さまざまな産業・企業が連なって、それをネタに金儲けをして、さらに大きな収益をバレーボール協会そのものにも、もちろんその企業も含めてもたらす仕組みを提供しない限り、そのスポーツは絶対にメジャーにならない。ひいては、そこで世界を目指すという理由が選手自身にも見つからない。それでは絶対にスポーツは発展しないと断言されたのです。
・これは実に正しい話で、地方再生でも散々申し上げているように、儲からんものをいくら積み上げたところでそれは地方再生の足を引っ張るだけで、雇用も生まなければ、ましてそこに来る人材も枯渇してしまい、いつまでたっても補助金頼みとなり、いつか国の財政に余力がなくなってくれば「国破れて山河あり」になってしまうだけであって、それはスポーツにおいても何一つ変わらないとおっしゃる。まさにその通りであります。
・日本では今ちょうど高校野球が行われていますが、要するに、この高校野球というシステムが朝日新聞やその他の一部メディアなどに独占されてしまっており、ビジネスモデルとしては、全くといっていいほど機能していません。
・ましてバレーボールともなると、大変失礼ながら日本バレーボール協会の中でビジネス、つまり金儲け、を目指している、あるいはその経験がおありになる幹部の方は、失礼ながら誰もいないようなもの。プロ野球も含め、日本のプロスポーツは日本では企業の広告宣伝費を使う、ということで成り立っており、それで金儲けをするという発想がゼロなのです。
・これではビジネスとしてうまくいくはずもありません。バレーボールの場合もご存知の通り、企業がその広告媒体、広告の看板代わりに、場合によってはその企業の社員のための福利厚生に使われるようなケースばかりで、これで真剣に儲けてやろう、という人が一人もいないに等しい。おそらく日本サッカー協会のチェアマンだった川淵三郎氏くらいがその気があるのだろう、と思いますが、その規模は世界と比べれば比較にならないくらい小さいということです。
▽日本のスポーツ市場は、経済規模に比べ小さすぎる
・日本では、スポーツを長く教育として捉えて来たので、そういう考え方に至らないのだとは思いますが、いつまでも金儲けの経験のない学校の先生のような方が協会で大きな顔をしていたのでは、残念ながらその業界のためにも選手のためにもなりません。
・実際にプロゴルファーになった女子選手の一人が、「なんで一銭にもならないバレーボールなどのスポーツをやっているのか全く理解できない」と発言して物議をかもしたことがありましたが、これはまさに正論で、そうしなければよい人材も、つまり選手も集まらず、みんなが野球とゴルフに集まってしまうのが、日本のスポーツビジネスの状況で、それは世界的に見ると極めて奇怪な風景だ、ということを申し上げたいわけです。
・実は、ブラジルオリンピックのバレーボールのスポンサーになっている企業には日本の企業も入っています。アシックスさんとミカサさん(ボールの会社で広島の企業)です。結局、こうして世界の市場に出てくる日本企業がいるということは、それが金になることを証明していることにほかなりません。そしてその市場が日本にないからこそ、わざわざこうして世界に出てきているわけですね。
・今回は我々の岩手・紫波町の体育館を手伝ってくれた床材メーカーであるGerflor(ジェルフロー)社さんにお願いしていろいろルートづくりを手伝っていただいているのですが、フランスのメーカーである彼らからしても、日本のスポーツ市場はその経済規模から見てあまりにも小さい、という印象を持っているそうです。(事実、紫波町と今回の東京オリンピック会場にしか売れたとがない)。
・どうですか、この現状を変えるだけで巨大なスポーツ市場が生まれれば、それは雇用も大きく増やす一大産業になるんです。こんな潜在力を放っておくのは日本経済全体にとっても極めて大きな損失になっているのではないのか、とワタクシ、今ブラジルで真剣に悩んでおります。
http://toyokeizai.net/articles/-/131376

次に、10月19日付け東洋経済オンラインが掲載した「セルジオ越後「日本人は現実が見えていない」 「日本代表は強い」はファンの錯覚でしかない」を紹介しよう(▽は小見出し、Qは聞き手、Aは越後氏、+は段落)。
・サッカー日本代表のワールドカップ・アジア最終予選は、厳しい戦いが続く。ケガによる選手の離脱も痛手となったが、10月11日に行われたオーストラリア戦は、後半に追いつかれて1-1の引き分けに終わった。世界を相手にしたとき、日本代表の実力はどの程度とみるべきなのか。セルジオ越後氏に聞いた。
Q:前回は、日本にスポーツを楽しむ文化がないことが、上達の妨げにもなっているというお話でした。「スポーツを文化にしたい」という言葉は、選手の側からも聞かれますが、障害はたくさんありそうですね。
A:。勝ったときは大フィーバーで、負けても「感動をありがとう」と言ってブームを作り出そうとする。これでは一過性のブームで終わってしまい、文化にはなりません。たとえば、2015年のラグビー・ワールドカップは、大会前にはほとんど扱われていなかったのに、南アフリカに勝った途端に報道が過熱しました。 もちろん、世界的にみても歴史的なジャイアントキリング(番狂わせ)ではあったけれど、あのワールドカップから何を学び、何が足りなかったのか、真実を伝えなければ、次につながってはいきません。
▽日本サッカーが足踏み状態になっている理由
Q:特にサッカーの場合、それが足りないから、これまでワールドカップで2大会連続して決勝トーナメントに進めず、前進と後退を繰り返しているのかもしれません。
A:スポーツの強い国というのは、ワールドカップだから、オリンピックだからといってメディアが必要以上にあおったり、スポーツ番組がバラエティ番組のようになったりすることはありません。そして、負けたときこそ報道の時間を増やし、徹底的に検証します。コメンテーターが議論したり、選手や監督が出演して敗戦に向き合います。つまり、スポーツが文化として根付いている国は、やっぱりスポーツが強いんです。
+日本ではスポーツ中継やスポーツニュースを見ていて、その競技や選手の魅力が伝わってきません。「イケメン」「美女」ということしかわからないのは、報道のレベルが低いということです。今の日本のスポーツ番組は、スポーツを題材にしたバラエティ番組にすぎません。
Q:日本では国民がそれを求めている、という見方もできますか?
A:2014年のブラジル・ワールドカップで日本代表は1勝も挙げられないまま、グループリーグで敗退しました。選手たちは「優勝を狙う」と大口をたたいていたんですよ。それなのに、彼らが帰国したとき、約2000人のファンが空港に駆けつけ、選手たちを拍手で出迎えた。これには、逆に選手が驚いたそうです。ラグビー・ワールドカップの後もそうでした。「よくやった」のオンパレードでしたが、ほかでもない選手たちがグループステージ敗退に満足していなかった。
+勝っても負けても褒めるのは選手に対して失礼だし、そのうちに選手は勝負に対して鈍感になり、競争心を失って、頑張らなくなってしまいます。日本代表はすでに、そんな状態になりつつあります。ワールドカップで負けて、アジアカップで負けて、ワールドカップ予選でもホームでUAEに負け、それでもブーイングをされないわけですから、選手たちの競争心は落ちる一方です。
▽移籍話には2つのタイプがある
Q:代表戦はイベントで、選手たちを間近で見られて、応援で盛り上がれれば、日本代表が勝とうが負けようが満足、ということなのかもしれません。
A:そもそも「日本代表は強い」と錯覚しているファンが多いんです。確かに数年前に比べ、海外のチームに所属する選手、いわゆる「海外組」は増えています。でも、本田圭佑、宇佐美貴史、香川真司、吉田麻也、乾貴士、岡崎慎司と、軒並み出場機会が限られている状況です。
+まず、移籍には2つのタイプがあることを知っておかなければなりません。選手が大活躍して、買う側が乗り込んできて「うちに来てください」と言われる移籍と、こちらから「こういう選手がいます。取ってくれませんか」と売り込んでいく移籍です。
+前者は本物の移籍で、移籍金を支払ってまで獲得したいということ。一方、後者は大抵の場合、移籍金はゼロ。つまり、タダなら検討してもいいというレベルです。さらに、実力だけでは契約までに至らないから、試合の放映権という“お土産”をつけることもあります。そういう場合は、エージェントのおかげで移籍できるということを知っておく必要があります。
Q:そういった裏の事情は、あまり報道されませんね。
A:芸能界で事務所がゴリ押ししてスーパーアイドルを作れるように、スポーツにおいてもヒーローは作れるんですよ。スポーツニュースであたかも海外で活躍しているかのように報道して、CMにもたくさん出て。でも、作りもののスーパースターだから、すぐにメッキが剥がれてしまう。そうやって視聴者がだまされていたことに気づいたとき、急激に冷え込んでいくんです。
+日本はそれが多いから、ブームで終わってしまう。ブラジルでは、ワールドカップで活躍できなければ、CMから降ろされます。本業であるサッカーで活躍できない選手をCMに使い続けると、「なんで、アイツを使っているんだ!」というクレームが入るので、逆にその企業のイメージダウンにもつながってしまいます。 本当に勝ちたいなら、変える必要がある
Q:個人個人が疑問を抱き、主張しなければ、状況は変わりそうにありません。
A:メディアは金儲けをして、ファンは安易な感動を得ているだけ。これではスポーツ選手の地位も上がらないし、スポーツを楽しむこともできない。本当に勝ちたいなら、変える必要があるけれど、日本の人々が変えてまで勝ちたいと思っているとも思えません。たとえば、バレーボールは主要な世界大会が日本でしょっちゅう開催されていて、前座としてアイドルのコンサートが開かれ、会場を埋めるのもそのアイドルのファンだったりします。
+でも、オリンピックは海外で開催される。本当に強くなり、オリンピックでのメダル獲得を目指すなら、日本でばかり戦っていても生ぬるいだけ。でも、金儲けをしたいから、そうなってしまう。かつてブラジルは日本からバレーボールを学んだけれど、今では勉強することはないと言っています。日本はブラジルからサッカーを学ぼうという気があるのでしょうか。
+日本は島国で、国内ですべてが成り立っている国だから、国際的な情報に弱い。海外との差を認識できず、日本はスポーツが強い国だと錯覚してしまう。これも、日本のスポーツが強くならない理由のひとつ。そのことに気がつかないし、あるいは、マスコミは気がついているのに、儲けるためにあえて報道しないようにみえます。
+サッカーに関して言えば、このままでは日本は暗黒の時代に入ってしまいます。サッカーを生業としている人、特に解説者は声を上げないと、自分の住んでいる世界がどんどん縮小していきます。クビを切られてからでは遅いんですよ。
http://toyokeizai.net/articles/-/139901

ぐっちーさんが指摘しているスポーツビジネスの規模の国際比較には驚いた。野球ですら桁違いなようだ。『日本では、スポーツを長く教育として捉えて来たので、そういう考え方に至らないのだとは思いますが、いつまでも金儲けの経験のない学校の先生のような方が協会で大きな顔をしていたのでは、残念ながらその業界のためにも選手のためにもなりません』、というのはその通りだ。
セルジオ越後氏の指摘はいつも通り辛口で、ポイントを突いている。『日本でスポーツが文化として根付かないのは、報道の仕方にも問題があります』、との指摘は的確だ。また、『負けても「感動をありがとう」』とのテレビ解説者らのコメントには、私もかねてから嫌悪感を抱いてきた。『スポーツの強い国というのは、・・・スポーツ番組がバラエティ番組のようになったりすることはありません。そして、負けたときこそ報道の時間を増やし、徹底的に検証します』、これに比べ、日本のスポーツ番組の姿勢の堕落ぶりは目を覆うばかりだ。しかも、近年、バラエティ化がひどくなっている印象だ。2014年のブラジル・ワールドカップで日本代表が惨敗したにも拘らず、『約2000人のファンが空港に駆けつけ、選手たちを拍手で出迎えた』、『選手は勝負に対して鈍感になり、競争心を失って、頑張らなくなってしまいます』、との指摘はその通りだ。移籍には2つのタイプがあるそうだが、各人がどれに該当しているのかを知りたいところだ。『サッカーに関して言えば、このままでは日本は暗黒の時代に入ってしまいます』、との予言を、日本のサッカー関係者はよく噛みしめるべきだ。
タグ:東洋経済オンライン ぐっちーさん 日本のスポーツ界 (なぜ日本のスポーツビジネスはしょぼいのか、セルジオ越後氏の辛口批評) なぜ日本のスポーツビジネスはしょぼいのか WHY日本市場!リオでぐっちーさんが考えた ブラジルのバレー市場はなんと10兆円規模 日本のバレーボールはもちろんスポーツビジネスそのものの規模があまりにもしょぼくないか 野球市場でも、その規模はせいぜい数百億円 アメリカのメジャーリーグの規模は見積もり方にもよりますが、軽く1兆円から数兆円ほど バレーボールというハブ(中心)があり、それにスポーク(それを支える輻)がつながるように(いわゆるハブ&スポークビジネスモデル)、さまざまな産業・企業が連なって、それをネタに金儲けをして、さらに大きな収益をバレーボール協会そのものにも、もちろんその企業も含めてもたらす仕組みを提供しない限り、そのスポーツは絶対にメジャーにならない 日本バレーボール協会の中でビジネス、つまり金儲け、を目指している、あるいはその経験がおありになる幹部の方は、失礼ながら誰もいないようなもの 日本では、スポーツを長く教育として捉えて来たので、そういう考え方に至らないのだとは 巨大なスポーツ市場が生まれれば、それは雇用も大きく増やす一大産業になるんです セルジオ越後「日本人は現実が見えていない」 「日本代表は強い」はファンの錯覚でしかない 日本でスポーツが文化として根付かないのは、報道の仕方にも問題があります 勝ったときは大フィーバーで、負けても「感動をありがとう」と言ってブームを作り出そうとする 一過性のブームで終わってしまい、文化にはなりません スポーツの強い国というのは、ワールドカップだから、オリンピックだからといってメディアが必要以上にあおったり、スポーツ番組がバラエティ番組のようになったりすることはありません そして、負けたときこそ報道の時間を増やし、徹底的に検証します 2014年のブラジル・ワールドカップで日本代表は1勝も挙げられないまま、グループリーグで敗退 彼らが帰国したとき、約2000人のファンが空港に駆けつけ、選手たちを拍手で出迎えた そのうちに選手は勝負に対して鈍感になり、競争心を失って、頑張らなくなってしまいます 移籍話には2つのタイプがある サッカーに関して言えば、このままでは日本は暗黒の時代に入ってしまいます 今の日本のスポーツ番組は、スポーツを題材にしたバラエティ番組にすぎません
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