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企業不祥事(その11)電通(新入社員過労自殺5)(会社は「カルト集団」過労死はなくならない、世の中で残業を作っているのは「客ハラ」、「過剰労働」の裏にある「深刻な2つの問題) [企業経営]

企業不祥事については、昨年11月26日に取上げたが、今日は、(その11)電通(新入社員過労自殺5)(会社は「カルト集団」過労死はなくならない、世の中で残業を作っているのは「客ハラ」、「過剰労働」の裏にある「深刻な2つの問題) である。

先ずは、昨年12月21日付けの日経Bpnetに掲載された東京管理職ユニオンの設楽清嗣さんへのインタビュー記事「会社は「カルト集団」。過労死はなくならない」を紹介しよう(▽は小見出し、Qは聞き手の質問、Aは設楽氏の回答、+は回答の中での段落)。
▽企業内労組は経営と完全に一体化
・今回と次回は、会社や経済界などに厳しい姿勢で臨むことで知られる労働組合・東京管理職ユニオンの設楽清嗣さんに取材を試みたやりとりを紹介します。 設楽さんは、「労働運動の闘士」と呼ばれ、55年以上最前線で闘い続けてきました。今も、多くの会社員らの労働相談に対応しています。 テーマは、電通の過労自殺。
・今回は、電通の社内にある労働組合や、社長以下、役員、管理職らの今回の事件への対応などについて伺っています。
Q 電通の社内には、労働組合があります。労組がありながら、なぜ、今回のような問題が起きたのでしょうか?ユニオンのリーダーとして、どのようにお考えでしょうか?
A:電通に限らず、企業内にあるカンパニー・ユニオン(企業内労組)は、我々、ユニオンとは価値観が違うのです。カンパニー・ユニオンは、正社員の多くが入る、いわゆる企業内労組です。 電通では過去にも過労死・過労自殺の事件があり、最高裁まで争うことが起きています。ところが、カンパニー・ユニオンは、その都度、経営陣に厳しい姿勢で対決していなかったはずです。労組として、抗議を繰り返していたならば、今回のようなことはまず起きなかったでしょう。
+日本の多くの企業のカンパニー・ユニオンはもはや、経営と完全に一体化しています。労組として、経営陣へのチェック機能を果たしているとは言い難いのです。
▽電通の企業内労組は世論を敵視
+たとえば、今回の過労自殺について厳しい世論があります。電通のカンパニー・ユニオンは、それを「敵」とみている可能性があります。この「敵」から、自分たちの会社を守らなければいけない、と思っているのではないか。そのあたりの認識も、経営と一体化しているのではないか、と私は考えています。
+本来、この厳しい世論をバックに、社長たちに厳しい抗議をしていくべきなのです。しかし、報道などを見聞きしていても、カンパニー・ユニオンからその姿勢を感じることができません。 電通の正社員の収入は、全業種の中でも相当に高い水準です。この生活を維持していくことができるのは会社があってこそ、なのです。その認識は、カンパニー・ユニオンも経営陣も共有しているはずです。
+当然、社長以下、役員、管理職の多くも、厳しい世論を「敵」とみている可能性があります。我々のような労組を「反社会的勢力」とみていることもありえます。 電通の正社員は、我々のところへ労働相談に来ることはまずありません。広告業界の、ほかの大手・中堅企業の社員は正規・非正規を問わず、来ます。 ちなみに金融機関でいえば、メガバンクの正社員も相談に来ることはほとんどありません。ほかの大手・中堅、中小の金融機関の人は来ます。電通やメガバンクのような会社は、「反社会的勢力に近寄るな」という教育を受けているのかもしれませんね。
▽問題意識が全く欠如している社長、役員、企業内労組
Q 今に至るまで、電通の社長は公の場でお詫びもなければ、釈明もしないですね。
A:そもそも、罪の意識はさほどないのではないか、と私は思います。あるならば、何らかの説明を公に向けてするでしょう。会社として記者会見を開くとしたら、「世間をお騒がせした」ことに対しての釈明はあるのかもしれませんが、そこから先のことにはまずふれないと思います。
+例えば、このようなことです。 「今回、新入社員が過労自殺をした。過去にも繰り返されている。これは労務管理などに大きな問題があるからであり、遺族をはじめ、関係者の皆様に誠に申し訳なく思います」 今回は、過労自殺が社会問題化したから、社長として管理職たちに「労働時間の管理」を呼びかけたに過ぎないのだと私はみています。自殺した高橋まつりさんの事件は、昨年の暮れに起きているわけですから、取り組むのが1年近く遅いといえます。 結局、大きな社会問題になったから、ようやく、労働時間の管理に向かい合ったと思わざるを得ないのです。
+カンパニー・ユニオンの役員らも、「自分たちが労組として機能していない。その結果として、高橋さんを守ることができなかった」とは痛切に感じていないでしょう。恥ずかしいとも思っていないでしょう。そこまで真剣に考えるならば、はるか前に行動をとっていたはずです。経営と一体化している以上、その意味での、強い問題意識など持ち合わせていないのだと思います。
▽過労死や過労自殺が繰り返される会社の体質
Q 高橋さんの上司や、その上にいる役員たちは、社長から厳しい処分などを受けるのでしょうか?
A:社長や役員が、高橋さんの上司たちを、今回のことで叱責することはないと思います。降格にすることも、厳しい処分にすることも、可能性としては低いでしょう。そんな自浄作用が働くならば、同じことを繰り返しません。 「バカヤロー!社長の俺の顔に泥を塗りやがって!」とは、さすがに社長は言わないでしょう。むしろ、「騒動に巻き込まれ、大変だったな」と、高橋さんの上司たちの労をねぎらうようなことを言っていることが考えられます。
Q 労をねぎらう?
A:ええ、それは十分に考えられます。社長や役員たちも管理職であったころに、部下に長時間労働や過密労働をさせていた可能性があるのです。そして彼ら自身も、長時間労働や過密労働の中、猛烈に仕事をして、役員にまで勝ち上がっていったのです。今回のようなことが起きたとしても、部下に厳しくは言えないのではないか。そんな問題意識に乏しいのではないか、と思えてならないのです。
+だから、過労死や過労自殺が繰り返されるのでしょう。これが、こういう会社の体質なのです。そのことに疑問を強く感じる者は、辞めていかざるを得ない。長く残る社員の多くは、疑問には感じていないと思います。賃金も高く、生活水準も高い。自分が犠牲にならない限り、疑問に感じる必要がないのです。
+世間の感覚とは違う次元で動いているのが、会社なのです。これは、日本の企業社会で広い範囲で見られるものです。会社はある意味で宗教団体であり、会社教です。そこで働く人の多くは会社病になっていて、つまりは、会社は「カルト集団」なのです。特に、「一流」などといわれる立派な企業で、この傾向が強いように思えます。世間は、こういう会社は高く評価し、称えてきたのです。
▽部下のうつ病に思いを巡らせる上司は少ない
Q 報道によると、高橋まつりさんは亡くなる前、精神疾患になっていることを上司らに報告はしていたようですね。その後、仕事は多少、減ったようですが、なおも働いていたという報道もあります。なぜ、電通は、こういう病の人を働かせていたのか、とご想像されますか?
A:それでも働かざるを得なかったところにも、今の日本企業が抱え込む、大きな問題があるのです。 我々が労働相談を受けると、うつ病になる人はたしかに増えています。しかし、企業の側がそのことに疎いのです。人事部の管理職には、うつ病の社員が増え、さらには、潜在的なうつ病の社員が増えていることを憂いている人がいます。潜在的なうつ病の社員とは、すでに発症しているが、それを上司などに報告していない人のことです。あるいは、発症していると思われる社員のことを意味します。
+私は最近、ある会合で、20~30社をこえる人事部の管理職に聞き取りをする機会がありました。彼らのほぼ全員が、こう話していました。 . 「全従業員の10~15%gは、すでにうつ病になっている。潜在的なうつ病の社員を含めると、20~25%にまで膨れあがるはず」
+しかし、現場の管理職たちは、人事部の管理職とは違う論理で動いています。 現場の管理職の中では、部下がうつ病になり、心から心配し、早急に何らかの対策をとる人は少ないのではないか、と私は思います。むしろ、部下が戦力外になり、その仕事を誰にさせるか、とか、部署全体の仕事をどうするか、ノルマや業績はどうなるか、といったことを最優先に考えていると思います。
+部下のうつ病の状態や体調のことを真剣に考え、今後のことに思いをめぐらす、立派な管理職は一流企業であろうとも、今はほとんどいません。 部下が上司に、うつ病などの診断書を提出することすら、できない雰囲気が多くの職場にはあるのです。うつ病であることを隠し、働き続けているのです。病院などで薬をもらい、それを飲み、仕事をなんとかしている人が少なからずいます。
▽時間内で終えられないほどに仕事量が多い
Q 1歩間違うと、危険なことに思えますが…。
A:危険すぎることです。ところが、上司などは大量の仕事を与え、長時間労働をさせます。結果として、その社員は心身ともに疲れてしまいます。うつ病の状態がさらに悪化し、最悪の事態になることもありうるのです。ユニオンに相談に来る人の中にも、そのような人はいます。
+なぜ、精神疾患になった人は、そのことをきちんと上司などに言えないのか。仕事を大幅に減らしてもらえないのか。休むことができないのか。休業などを早急に申請できないのか。本来、このあたりのことを考えるべきなのです。
+しかし、会社の中にある、カンパニー・ユニオンの役員などは関心があまりないようです。少なくとも、経営陣に対し、厳しい姿勢で改善を求めていない。周囲の社員たちも関心がない。世の中も反応は鈍い。 だから、誰にも言えずに抱え込み、長時間労働・過密労働の中、生きていかざるを得ない。そして、過労死・過労自殺は繰り返されるのです。
+時間外労働で、私が最近、労働相談を受けたケースを紹介します。ドラッグストアで、経営陣とカンパニー・ユニオンとの間に労使協定がありました。1か月の残業時間の上限を、50時間と決めてあります。それで仕事を終えることができない場合は、その日はタイムカードを押して「退社した」ことにして、その後、仕事を続けるのです。あるいは、家に持ち帰り、仕事をするのです。
+カンパニー・ユニオンの役員らは、組合員である従業員たちに、「50時間以内で残業を終えるように」と言います。ところが、時間内で終えることができないほどに仕事の量が多いことを経営陣に説明し、改善を強く求めていないようなのです。 言いやすい組合員には強く出るが、言いにくい役員たちには抗議をしない。これでは、我々、ユニオンとはまるで違う価値観で動く組織であり、労組とは言い難いと思います。 結局、このドラッグストアの長時間残業の問題は残ったままなのです。
▽経営陣へのチェック機能が社内では働かない
Q 日本企業の深刻な問題は、経営陣へのチェック機能が社内にはないことですね。
A:カンパニー・ユニオンと経営陣のつながりは一枚岩になっていて、内部から変えることはまず不可能です。外から、そのいびつさや矛盾、問題などを指摘し、圧力を加えて、ときには攻撃をしていかないと、どうすることもできないのです。
+私は今、電通の本社ビルの前で抗議活動をしたい、と思っています。1999年、ブリヂストンの社員が社長室で自殺したのです。報道によると、リストラへの抗議だったようです。 1週間後、我々は150人ほど集まり、ブリヂストン本社前で抗議活動を行ったのです。サラリーマンやOL、学生たちが真剣に話を聞いてくれました。 『自決を強いたものはなんだったか、ブリヂストンは考えろ!』と演説しました。私は、男性社員が自殺したことが残念でした。我々のところへ来たら、死なせずにすんだのかもしれません。サラリーマン労働者たちは、抗議をすることも、考えることも奪われているのです。抗議をしたいなら、いつでも私のところへいらっしゃい。会社に厳しく抗議をします。
http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/92290/122000051/

次に、大手商社勤務のかんべえ氏が1月7日付けかんべえの不規則発言を紹介しよう。
・先日聞いて、「なるほどなあ」と感じたこと。
・ネット広告に対しては、毎日、膨大な苦情が寄せられてくる。それがピークに達するのが夕方午後5時頃である。さまざまな苦情はスポンサーに寄せられてくる。商品のイメージに関わることなので、早急に修正しなければならない。そこで夜になってから、広告代理店を呼び出して叱りつける。「困るじゃないですか!」と。
・広告代理店は平謝りで、翌朝までに訂正を出さなければならない。さて、この作業を残業なしにできますか、という問題です。厚生労働省、どうしますかね、これ。
・世の中で残業を作っているのは、「パワハラ」ではなくて「客ハラ」、いや、もっと言ってしまうと「たちの悪いネット民」なんじゃないか。まあ、単に「クレイマー」と言い換えてもいいですが。
・かくして会社の中には不条理がどんどん鬱積していく。「ネットがなかった頃は良かったねえ」なんて、そんな会話、最近、アナタの周りでもしてませんか?
http://tameike.net/comments.htm#new

第三に、投資銀行家のぐっちーさんが1月6日付け東洋経済オンラインに寄稿した「電通「過労死」問題は社長辞任で解決できない 「過剰労働」の裏にある「深刻な2つの問題」」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・年を越しましたが、電通で起きた過剰労働による女子社員の自殺問題について考えたいと思います。この問題はそれ自体、非常に痛ましいものです。しかし、社長の辞任表明など、その後の展開を見ていると、この問題が単なる「長時間労働の問題」としてすり替えられてしまって、世の中も、電通自身も大きな方向性は残業などの労働時間抑制という議論に流れてしまっているように見えます。
▽電通問題の本質は「単純な労働時間の長さ」ではない
・ここではっきりいいますが、この問題の根本的な原因はそこにはないのです。問題の本質は全く別です。単純に労働時間が長いから=悪い、ということではありえません。ここでは2つの本質的な問題をとりあげたいと思います。
・第1に、私自身、総合商社の丸紅に新卒で入社してからほぼ丸々1年、月の残業時間は100時間どころかほぼほぼ200時間に到達するレベルで残業をしておりました。「だからお前ら甘えるな!!」などと言う気は毛頭ありません。そうじゃない。極端な言い方ですが、24時間働こうと何をしようと、それを可能にするのは要するにモチベーションだということです。
・私たちがいまやっているようなある種ベンチャー企業の場合、もともとやりたいことをやっているわけですから、「24時間仕事漬け」になったからといって不満を持つわけがない。何時間働こうとも、モチベーションを維持することは可能です。
・問題はサラリーマンです。宮仕えの身で、どうやってモチベーションを維持するのか。今回の電通の新人女子社員のケースでいうと、その仕事の重要性すら理解しているかどうか怪しい新入社員に「モチベーションを自分で維持しろ」というのは困難を極めます。 そういう状況においては上司がすべてだ、ということです。特に直属の上司が如何にうまくモチベーションを与えるか。ただ「働け、てめーこのやろー」的な話ではどうにもならないわけです。正直彼女の直属の上司は訴えられても文句は言えないとワタクシ、思います。これは完全に上司による人災である、と断言さえできます。
・なぜこういうことを言えるかというと、われわれ当時を振り返るに、丸紅の上司はきちんとモチベーションを与えてくれたので、われわれは何一つ不満を持つこともなく、むしろ夜中の12時に終電で帰るとき、「ここまで仕事をやり遂げた」、という大変な満足感があったのです。 「今お前がやっている仕事は将来のこういうヴィジョンに対してお前にとって絶対に必要な知識と経験になる。だからそれを今積み重ねなさい」と明確に指示してくれました。そうやって明確な指針を与えてくれれば、あとは簡単でそれに向かってひたすら走るだけですむ。野球でいえばちょうどバットの素振りのようなものですよね。その素振り、何の意味があるんだ、ということを明確に提示できるコーチがいなければ、そんなもん、単なる筋肉運動に終わるわけです。
・素振りに意味を持たせる上司の責任は、われわれのような会社と違ってサラリーマン世界においては非常に重いのです。マネジメントのみなさん、本当にそれを理解していますか??今頃理解できない、というのであればその方々は1980年代の丸紅のマネジメントの方よりはるかに低レベルだ、ということになります。
・ただし、そうはいってもモチベーションが上がれば何でも許されるということではありません。当然のことながら、体力的に続けられない人も出てくるわけですから、その場合は、自らの責任において部下を「下山」させるという度量も持ち合わせていなければなりません。ワタクシの当時の上司はすべてそういう人でした。
▽顧客側や消費者に回ると傍若無人に振る舞う日本人
・2つ目の本質的な問題を考えて見ます。マネジメントのミスコントロールという点以外に問題があるとすると、それはやはりクライアントの問題だということです。電通、というと一見大会社で華やかなイメージがありますが、関係者などの仕事ぶりを見ていると、はっきりいって広告を出すクライアント企業のいわば「奴隷」になっているのではないでしょうか。これははっきり言っておきます。要するに「お客様は神様です」を言葉のまま、究極まで行ったような姿が電通などの広告代理店の仕事だといえるでしょう。
・亡くなった女子社員が気の毒だな、と思うのは「そういう業界だ」ということを知らずに、広告がやりたいから、という純粋な理由で入社してしまった可能性があることです。誰かが「お前、わかってるのか」とアドバイスしていれば人生は違ったかもしれない。それができなかったとするとゼミなどの担当教授は教育者として「失格」だった、ということにもなるかもしれませんが、ここでの本論ではありません。
・何をいいたいかというと、日本人は普段はすごく優しくて気遣いもできるのに、いったん消費者、つまりお客様に回ると傍若無人に暴れまわる傾向があるということです。アメリカなどでは考えられない振る舞いをします。会社では自分たちがサービスする側にいるにもかかわらず、いざ消費者となった途端に、そんなことをすべて忘れて「モンスター消費者」やクライアントに変身する。俗にいう「モンスターペアレント」も同じルーツだと思います。
▽お客様は「神様」ではない
・どうして日本人はそうなるのでしょうか。 思えば飛行機に乗っていると、日本人消費者によるモンスターぶりがつぶさに観察することができますね。まず乗るときにCA(キャビンアテンダント、客室乗務員)のみなさんがおはようございます、御搭乗ありがとうございます、と挨拶をしているのにちゃんとあいさつを返している客を見たことがない。この記事を読んでいるみなさんは如何ですか?
・サービス業の方があいさつをしてきたときにきちんと挨拶を返してますか?「カネ払ってるんだから当然だろ」とか、思ってません?飲み物をサービスしてくれたCAにありがとう、ときちんと挨拶をしている乗客をワタクシは日本では、ほとんど見たことがないのです。
・その点アメリカなどの先進国ではほぼすべての人々がサンキュー!とかチアーズ!とか必ず一言添えるのです。サービス業はみなさまの奴隷ですか?違うでしょう。自分がその立場になればわかるはずですが、わたし、そういうことが非常に気になるわけです。こんなに礼儀正しい国民性なのに、どうしてサービスを受ける立場となると途端に傍若無人になるのか。
・はたまた、タクシーの運転手さんに対してはどうでしょうか? お恥ずかしい話ですが、この前20代のわが社の社員とタクシーに乗った時、彼が「そこ右!」「そこで止まって」などとあまりに厳しい命令口調で指示したので、「今後もそういう態度を取ったら、おまえ、クビにするぞ」と説教する羽目になりました。
・「どうして『そこを右にお願いします』と言えないのか。運転手さんは少なくともお前よりはるかに年齢の高い社会人だぞ。その人に向かって命令するのか??」と叱りました。お互いに気持ち良く仕事をするためには、サービスをする側の立場に立つことが必要なのです。相手は奴隷ではないのです。同じ人間で職業として相手にしてくれているだけであって、お客様が神様なんてことは決してない。
・つまり電通における過剰労働の裏には、まさにこういうモンスタークライアントとでもいうべき存在がいるのです。どうでもいい仕事を「明日までに仕上げてこい、今日中に絶対に必要だ」、などとかいって電通社員を奴隷のごとく扱う企業を、私はたくさん知っていますよ。
・そういうひどいクライアントがいるからこういう深刻な問題が起きる、という認識がどうしてできないのでしょうか。電通も必死になんとかしようとしているようですが、このクライアントによる過剰圧力を何とかしない限り、この問題は際限がありません。
・「この過剰な要求はいつまで続くんだろうか」と考えた新入社員がいて、それを明確にガイダンスできない上司、クライアントに対し無理なことは無理、と毅然と断れない上司、そして圧力をかけまくるクライアントと3拍子そろったら、それは新入社員、いや社員全員を殺そうとしているのと同意義でしょう。
・こうなってくると、われわれの社会の中にある、そういう意識……「組織なんだから上司の命令は絶対だ」「女なんだから女らしくしろ」的なセンスがいまだにあちこちに残っていることに気が付きます。そういう組織の中にいたら、声を上げるにも挙げようがない。どれだけのサラリーマンがそういう閉塞的な状況に置かれているのかと思うと、これほどの不幸はないというしかありません。 若い人たちにいいたいのは、そういう「無自覚のモンスターたち」に襲われることがあるなら、直ちに人間が破壊される前にその組織を出るべきです。
▽日本の社会システムと歪んだ消費者意識を変えられるか
・しかしながら現状はそういう自立した人間としてどう生きていくべきか、という教育がなされているとは言い難い。組織の中の一員としてどれだけ効率を上げられるか、という目標を掲げている教育があったとしたら、そのものを根本的に変えなければこの問題はなくならないと思います。
・いかに人間は一人で自立して生きるべきか、という哲学と実際に独立して食っていける手法を徹底的に教えることが教育の現場では重要なのではないか、と思います。最終的には日本の教育制度そのものに問題がある、という結論になってしまいますが、結局はそういうことでしょう。
・くどいようですが、今回の電通事件を単なる時短問題ととらえてはいけない。事の本質はそこにはありません。その裏にある日本の社会システムとわれわれの意識、はっきりいえば消費者に回った途端に相手を思いやれないというそのことが大問題なんだ…という、実に根の深い問題まで至らねばこの問題は解決不可能なのです。
http://toyokeizai.net/articles/-/152574

第一の記事は、独立系の労組リーダーだけあって、手厳しい。 『電通やメガバンクのような会社は、「反社会的勢力に近寄るな」という教育を受けているのかもしれませんね』、 『会社はある意味で宗教団体であり、会社教です。そこで働く人の多くは会社病になっていて、つまりは、会社は「カルト集団」なのです』、などの指摘はその通りだろう。 『 「全従業員の10~15%gは、すでにうつ病になっている。潜在的なうつ病の社員を含めると、20~25%にまで膨れあがるはず」 』、というのも、ショッキングではあるが、そんなものではないかとの気もする。
かんべえ氏が指摘する「客ハラ」というのは、ぐっちーさんの指摘とも通じるものがある。ぐっちーさんが最初に仕えた丸紅の上司は、本当によくできた人物で、そうした人物に仕えることができたぐっちーさんも、極めてラッキーだったといえよう。 『「お客様は神様です」を言葉のまま、究極まで行ったような姿が電通などの広告代理店の仕事だといえるでしょう』、 『日本人は普段はすごく優しくて気遣いもできるのに、いったん消費者、つまりお客様に回ると傍若無人に暴れまわる傾向があるということです』、 『声を上げるにも挙げようがない。どれだけのサラリーマンがそういう閉塞的な状況に置かれているのかと思うと、これほどの不幸はないというしかありません』、などの指摘は極めて的確だと思う。この問題は社会に深く係っているので、解決は残念ながら相当先のことにならざるを得ないだろう。
タグ:東洋経済オンライン 企業不祥事 ぐっちーさん 日経BPnet かんべえの不規則発言 かんべえ (その11)電通(新入社員過労自殺5)(会社は「カルト集団」過労死はなくならない、世の中で残業を作っているのは「客ハラ」、「過剰労働」の裏にある「深刻な2つの問題) 設楽清嗣 会社は「カルト集団」。過労死はなくならない 企業内労組は経営と完全に一体化 東京管理職ユニオン カンパニー・ユニオン(企業内労組) 電通では過去にも過労死・過労自殺の事件があり、最高裁まで争うことが起きています カンパニー・ユニオンは、その都度、経営陣に厳しい姿勢で対決していなかったはずです 電通の企業内労組は世論を敵視 電通の正社員の収入は、全業種の中でも相当に高い水準です。この生活を維持していくことができるのは会社があってこそ、なのです 電通の正社員は、我々のところへ労働相談に来ることはまずありません メガバンクの正社員も相談に来ることはほとんどありません 電通やメガバンクのような会社は、「反社会的勢力に近寄るな」という教育を受けているのかもしれませんね 問題意識が全く欠如している社長、役員、企業内労組 過労死や過労自殺が繰り返される会社の体質 世間の感覚とは違う次元で動いているのが、会社なのです 会社はある意味で宗教団体であり、会社教です。そこで働く人の多くは会社病になっていて、つまりは、会社は「カルト集団」なのです 特に、「一流」などといわれる立派な企業で、この傾向が強いように思えます 部下のうつ病に思いを巡らせる上司は少ない 「全従業員の10~15%gは、すでにうつ病になっている。潜在的なうつ病の社員を含めると、20~25%にまで膨れあがるはず」 時間内で終えられないほどに仕事量が多い 日本企業の深刻な問題は、経営陣へのチェック機能が社内にはないことですね サラリーマン労働者たちは、抗議をすることも、考えることも奪われているのです ・ネット広告に対しては、毎日、膨大な苦情が寄せられてくる 広告代理店を呼び出して叱りつける 広告代理店は平謝りで、翌朝までに訂正を出さなければならない 、「パワハラ」ではなくて「客ハラ」、いや、もっと言ってしまうと「たちの悪いネット民」なんじゃないか。まあ、単に「クレイマー」と言い換えてもいいですが 電通「過労死」問題は社長辞任で解決できない 「過剰労働」の裏にある「深刻な2つの問題」 電通問題の本質は「単純な労働時間の長さ」ではない 問題はサラリーマンです。宮仕えの身で、どうやってモチベーションを維持するのか。今回の電通の新人女子社員のケースでいうと、その仕事の重要性すら理解しているかどうか怪しい新入社員に「モチベーションを自分で維持しろ」というのは困難を極めます。 そういう状況においては上司がすべてだ、ということです 丸紅の上司はきちんとモチベーションを与えてくれた 顧客側や消費者に回ると傍若無人に振る舞う日本人 「お客様は神様です」を言葉のまま、究極まで行ったような姿が電通などの広告代理店の仕事 日本人は普段はすごく優しくて気遣いもできるのに、いったん消費者、つまりお客様に回ると傍若無人に暴れまわる傾向があるということです お客様は「神様」ではない お互いに気持ち良く仕事をするためには、サービスをする側の立場に立つことが必要なのです 相手は奴隷ではないのです。同じ人間で職業として相手にしてくれているだけであって、お客様が神様なんてことは決してない クライアントによる過剰圧力 組織なんだから上司の命令は絶対だ 女なんだから女らしくしろ 的なセンスがいまだにあちこちに残っていることに気が付きます 声を上げるにも挙げようがない。どれだけのサラリーマンがそういう閉塞的な状況に置かれているのかと思うと、これほどの不幸はないというしかありません 最終的には日本の教育制度そのものに問題がある 今回の電通事件を単なる時短問題ととらえてはいけない 事の本質はそこにはありません。その裏にある日本の社会システムとわれわれの意識、はっきりいえば消費者に回った途端に相手を思いやれないというそのことが大問題なんだ…という、実に根の深い問題まで至らねばこの問題は解決不可能なのです
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