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脱税(ダイヤモンド・オンライン「国税局直轄 トクチョウ(特別調査部門)の事件簿」より) [経済]

今日は、脱税(ダイヤモンド・オンライン「国税局直轄 トクチョウ(特別調査部門)の事件簿」より) を取上げよう。これは、元国税調査官の上田二郎氏の活躍ぶりをTVドラマ化したものを、ダイヤモンド・オンラインが3月1日から6日まで5回シリーズで連載したものである。長目になるので、お急ぎの方は、1日、6日だけを読んでは如何。

第1回の3月1日付け「「正直者がバカを見る」脱税を見抜く 特別調査部門の目」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・トクチョウ(特別調査部門)とは、別名ピンク担当と呼ばれる国税局直轄の調査チームのこと。風俗店や飲食店の他、弁護士、司法書士、医師など、大口の申告漏れが見つかりそうな案件を対象に調査を行っている。調査のはじまりは、普通は見逃してしまうような小さな違和感。長年の経験と勘を頼りに、張り込みや潜入調査によって脱税者を追い詰めていく。17年間にわたりマルサで活躍した元国税調査官だからこそ明かせる、トクチョウの実力とは?TVドラマ化(「トクチョウの女」)される『国税局直轄トクチョウの事件簿』から、脱税調査の生々しい内幕を公開。
▽調査官の武器は知識と紙と鉛筆だけ
・税務調査は難しい仕事だ。若い調査官は自分の父親や、祖父のような年齢の人のところに調査に行かなければならない。相手は年上で、しかも、会社などの組織に属さず、自分の力で生活している実力者だ。そして、多くの場合には税金の専門家の税理士が関与している。
・税理士が国税OBだったりすると、かつての上司の場合も少なくない。調査は納税者側の土俵で行われるため、納税者が行っている事業の商慣習や業界用語、そして、業界で統一的に使用している帳簿類を知らなければ、相手に質問をすることもできない。こんな状況の中で調査官はパズルを紐解いていかなければならない。調査官の武器は知識と紙と鉛筆だけだ。
・統括官(管理職)から事案を交付された調査官は「調査の手引」を見て、調査先の業種・業態を勉強してから調査に臨む。「調査の手引」にはすべての業種が網羅されており、たとえば、建築業ならその商慣習、記録帳簿、調査の展開方法、過去の不正事例などが詳細に掲載されている。 業界のルールを知って経理処理を知っているからこそ、帳簿を見ていると不審な取引や不審な経理処理が浮かび上がってくる。
・個人課税部門の「調査の手引」は群青色で加除式になっている。加除式のため、新たな調査技法が見つかると、改定して最新の調査技法を加えることができる。「調査の手引」は先達からの贈り物だ。
▽一般調査と特別調査では何が違うのか
・税務署には多くの取引資料が存在している。法定調書として税務署に提出された資料や税務調査で収集した資料もたくさん存在するが、有効な資料は乏しいのが現状だ。調査官は納税者から事業の概況を聞き取り、帳簿を確認して感性を働かせてパズルを解いていくのだが、結果は調査官の実力に大きく左右されてしまう。
・このために税務署では調査を二極化している。調査を一般調査と特別調査に分けて、調査に濃淡をつけているのである。もちろん、マルサの強制調査ではないので、どちらの調査も納税者に協力を求めながら進める任意調査となる。
・しかし、一般調査と特別調査では調査内容が全く違う。一般調査は一件の調査日数が、平均で4日しか与えられていない。調査官は交付された事案を「時間の掛かる事案」と「比較的すぐ終わる事案」に分けて処理していくが、所詮、与えられた日数は4日しかない。
・統括官から調査指令を受けた調査官は、まず準備調査をする。自分なりに「調査の手引」を研究して調査内容を整理し、調査のポイントをピックアップする。そして、納税者に調査日時の連絡をして日程調整をすると、概ね1日が経過してしまう。 次に、実際に調査場所に臨場して納税者から事業概況を聴き取り、帳簿記録の説明を受けると、また1日が経過してしまう。続いて、必要がある場合に帳簿や領収書などの書類を借受けて、税務署に持ち返って分析すると、さらに1日が経過してしまう。
・最後に是正すべき事項があれば、納税者を説得して修正申告を提出してもらい、調査書類をまとめて調査報告書を作成する。そして、修正申告に伴った加算税の処理や調査結果の入力をすると、また1日が経過してしまう。 これで調査に与えられた4日間が終ってしまうということだ。もともと、一般調査では帳簿の表面を眺めるだけの薄っぺらな調査しかできないのが現状だ。読者のみなさんの中にも「重箱の隅をつつくような調査が行われている」という実感がある人がいるのでは無いだろうか。
▽特別調査部門では、調査日数が100日を超えることもある
・これに対して特別調査部門では、一件につき平均10日の調査日数が与えられている。取引先への反面調査(取引相手に内容の確認に行く調査)や銀行調査を考慮して、一般調査の倍以上の日数が与えられている。こうした深度の深い調査を行うことによって、課税の不公平の解消を目指しているのだ。
・特別調査部門では、故意に税負担を免れている人に対して一歩も引かない覚悟で調査を行っており、時に調査日数が100日を超える場合もある。申告納税制度の維持のためには「正直者がバカを見る」社会であってはならない。 もう少し特別調査部門について説明しておこう。
・個人課税部門、法人課税部門の中で、調査の花形部門が特別調査部門だ。個人、法人部門で所掌事務は若干ちがっているが、設置の主目的は、税務署全体の調査の士気を上げ、調査技法の先端技術の開発や困難事案の遂行をすることだ。 しかし、税務署内の案内表示を見ても、「特別調査部門」という文字はどこにもない。調査部門の中の一つの部門として、若しくは、調査部門の中に班として存在している。また、すべての税務署に配置されているわけではない。
・東京国税局管内では、点在する有名な繁華街を所轄する税務署はもちろん、タブロイド版の夕刊紙に紹介されるピンクゾーンを所轄する税務署にも配置されている。別名ピンク担当と呼ばれ、特定繁華街の掌握が主任務となる。
・調査は上席調査官と調査官がペアとなる「組調査(くみちょうさ)」を基本とし、調査効率の向上を目指すとともに、実践教育によって調査官に調査技法の伝承も行っている。 調査対象者の業種業態によっては、事業実態の解明のため無予告調査が必要になる場合もあり、これを主導するのも特別調査部門の役目だ。事案によっては、特別調査部門だけでは調査メンバーが足りないため、一般調査部門からも調査応援者を募って一斉調査の技法を経験させている。
・ここで特別調査部門の基本的な構成メンバーを紹介しておこう。
 ●統括国税調査官(トウカツ)  調査部門の指揮官で管理職。経験年数20年を越えるベテラン調査官。指揮官のため調査現場に出ることは少ない。しかし、調査畑の統括官によっては税務署内での指示より実践指導を重視し、現場に積極的に出ている者もいる。
 ●上席国税調査官(ジョウセキ) 経験年数15年から30年を超す者もいるベテラン調査官。長年培った調査経験で、若手の調査官を指導している。
 ●国税調査官(カン) 経験年数10年程度の調査官。バリバリの調査官で若手職員のホープ。仕事以外でも若手の兄貴的存在で、税務署全体をまとめる力も求められる。
・次回からは、特別調査部門の実力をケーススタディの形で紹介していく。 ※この記事は、2012年12月17日に公開された記事を、TVドラマ化(2017年3月4日放送、フジテレビ系列「トクチョウの女」)に合わせて一部修正して再公開したものです。
http://diamond.jp/articles/-/119330

第2回の2日付けの「「休眠口座の怪しい動き」に マルサ歴17年の勘が働いた」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・脱税に使われる道具のひとつが銀行口座。休眠口座や倒産した企業の口座、外国人が売却した口座など、多くの銀行口座が悪用されている。特別調査部門が監視しながらも、5年の間、調査に踏み切れなかった内科医。その調査のカギになったのは、遠隔地に開設された妻名義の預金口座だった。TVドラマ化(「トクチョウの女」)される『国税局直轄トクチョウの事件簿』から、脱税調査の生々しい内幕を公開。
▽不正な取引に使われる怪しい銀行口座の数々
・銀行の預金口座に休眠口座と呼ばれている口座がある。学生時代に使っていた口座。結婚前に使っていた旧姓の口座。転勤や転居で使わなくなってタンスの底に眠ってしまっている口座。これらの口座を使用しないで10年間放置していると、銀行が休眠口座として解約の扱いをしてしまうことがある。
・全国銀行協会の自主ルールでは、一律10年以上の利息収入以外の異動がない口座で残高が一万円以上で預金者と連絡が取れない口座又は、残高一万円未満の口座を休眠口座としている。現在までの休眠口座の累計は12万口座にのぼると推定されている。
・しかし、一度、休眠口座になった場合でも、本人が通帳や印鑑及び身分の確認の出来る免許証などを銀行に持参すれば口座を復活してくれる。上田は休眠口座が、突然、復活して悪さをすることをマルサの経験で知っていた。 使わなくなった口座を他人に売却する……。たとえば学生や外国人が、わずかのお金ほしさに口座を売ってしまう場合がある。特に外国人の場合は帰国する際に口座を売却してしまうため、売却口座が犯罪や脱税に使われているケースが多い。 倒産した法人名義の口座や、個人の口座もインターネットで売買されている。口座売買屋なる商売があるほどだ。他人名義の口座は間違いなく不正な取引に使われている。
▽脱税の道具は、妻名義の休眠口座だった
・東京国税局に採用後、税務署で4年間の調査経験を積んだところでマルサに招集され、足かけ20年をそこで過ごした上田は、たくさんの仮名預金や借名預金を見てきた。 銀行が窓口で本人確認を行うようになってから仮名預金は激減したが、それでも、様々な手を使って仮名預金が作られていた。一時期、流行ったのは国民健康保険証の偽造だ。パソコンが普及した結果、色つきの厚紙を使えば一昔前の保険証なら簡単に偽造ができた。
・実際に銀行で調査をしていると、不審な口座の新規開設に使われた本人確認書類が、偽造保険証であったことが何度もあり、発行された保険証の記号・番号を調べていくと実際には採番されていない偽の保険証だったケースがたくさんあった。マルサでは偽造番号を整理して偽造保険証を見破ることができるようにしていたのだ。
・妻の旧姓の口座も安易に脱税に使用されることがある。税務署にばれないと思っているらしいが、旧姓の口座などは、戸籍謄本から追えば直ぐに誰の使用している口座か判明してしまう。今回の内科医Hが使った脱税の道具は、妻名義の休眠口座だった。 特別調査部門のキャビネに棚卸事案となっている内科医Hがあった。棚卸事案とは調査選定したものの調査に踏み込むだけの端緒資料も無く、着手に踏み切れずに数年間放置されてしまった事案のことだ。H医師は5年間も調査着手されずに、毎年、翌年に繰越され続けてきた事案だった。
・H医師の申告状況は売上金額が2億円を超え、特別控除前の所得(利益)は6000万円を超えていた。事業専従者である妻も医師免許を取得して夫婦2人で診療をしており、妻の事業専従者給与額は年間3000万円にも及んでいた。 H医師の調査カードに一枚の資料が入っていた。調査カードとは、調査選定した事案の決算書や資料を入れておくカードのことだ。個人課税で使っている調査カードは、オレンジ色の厚紙に印刷され、5年間の申告状況の推移が一覧で確認できるものだった。
▽調査官の経験と感性がパズルのキーを見つけ出す
・調査カードには、売上や仕入、所得金額(利益)、申告納税額が記入され、過去の調査状況や接触状況等が整理されている。その中には毎年の確定申告書に添付された決算書が入っていて、調査で収集した資料や法定資料が挿入されている。 調査選定をするために最も重要なことは、調査カードを何度も見直すことだ。調査は税務職員の「感性」が最も重要で、同じ人間が見ても、その時々によって「ひっかかる」ものが違う。一度見た調査カードを2ヵ月後に見直すと、思わぬ点に気がついたり、逆に「いける」と思っていたことが、そうでもないと思えたりする。
・一人の人間が見ても、その時々によって「感性」が違うのだから、いろいろな人間が目を通すことがさらに重要だ。いろいろな人間が自分の「感性」と「経験」をフル動員して「調査のパズル」を解く「キー」を捜していく。  ある人は、学生時代に「ラーメン屋」でアルバイトをしたかもしれない。また、ある人は、建設作業員のアルバイトをしていたかもしれない。 どんな経験でも、今まで生きてきた中で何か調査に役に立つことが必ずある。過去の調査での経験、実家の家業、友人の事業、いくらでも事業に精通する機会はある。
・よって、調査カードを見る調査官が多ければ多いほど「調査のパズル」を解く「キー」に近づく確立が上がる。そして、各々の調査官が自分の意見を調査部門のメンバーに伝える。すると、他の職員が反論する場合もあるし、補足の意見を述べる場合もあるだろう。一人ひとりの経験値は小さくても、調査部門の全員の経験値を使えば「パズルのキー」は解けるかもしれない。
・そして、この調査選定の行為自体が税務職員全体の調査レベルの向上に繋がり、税務調査の充実が申告納税制度の不公平の解消につながっていく。 今回の調査で「パズルのキー」となったのは、遠隔地に開設された妻名義の預金口座の取引資料だった――。
http://diamond.jp/articles/-/119331

第3回の3日付けの「「逆L口座」から脱税の金の動きが見える」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・ 調査資料に記載された、たった一度の妻名義の口座への約30万円の振込が“調査の勘”にひっかかった。調べてみると、その口座は13年間眠っていて6年前に突然目覚めた口座であり、しかも、読み通りの「逆L口座」だった。果たしてこの口座は、脱税のための売上除外口座なのか!?
▽遠隔地に開設された妻名義の口座が「調査の勘」にひっかかる
・内科医Hの調査で「パズルのキー」となったのは、遠隔地に開設された妻名義の預金口座の取引資料だった。妻の旧姓ではなく実名の口座だ。なぜ、遠隔地に口座を開設したのかはわからない。H医師の転居状況を調べれば、かつて、その場所に住んでいたのかもしれないが……。
・取引資料には予防接種と記載してあり、妻名義の口座に約30万円が振込まれ、銀行名と支店名及び口座番号が記載されていた。資料には詳細の説明がなく、何の予防接種を行った報酬なのか、報酬の支払内訳にワクチンの材料費が含まれているのか、など詳細はまったくわからなかった。 ただ、報酬の支払時期が秋口から冬にかけて行われているため、一般的にインフルエンザ予防接種に係る報酬だろうと考えられた。資料は個人課税課の機動官が市役所に協力依頼して、予防接種の報酬の振込口座を資料化していたものだった。一般的に予防接種は自由診療だ。
・医師の診療報酬は患者が窓口で支払う自己負担金と、医師がレセプト請求をして国民健康保険等から後日振り込まれる、社会保険診療報酬に分かれる。いずれにしても保険診療報酬なら、売上金額はガラス張に近い。 これに対して、自由診療報酬は窓口で現金で支払われるため、売上除外に繋がり易い。しかし、診療所内で行ったインフルエンザの予防接種は一定の時期に行われ、ワクチンは翌年になると使用できない。そのため調査では、ワクチンの仕入本数を把握すると売上に正しく反映しているのか、いないのかが直ぐにわかってしまう。
・よって、一般的には診療所内で行った予防接種の売上を除外しても調査で直ぐにバレてしまうため、予防接種の売上を除外する医師は少ない。資料を収集した期間が短期間だったためか、資料に記載された振込は一回だけで、振込金額も30万円程度だった。そのため少額資料と判断され、収集されてから5年以上も活用されずにH医師は棚卸事案となっていた。 しかし、口座が事業専従者である妻名義であること。H医師の居住圏から電車で1時間以上も離れた他県に設定された銀行口座である事から、上田の「調査の勘」にひっかかるものがあった。
▽「逆L口座」は”たまり”を溜め込むための口座
・「これは、おもしろい資料かもしれない」。 上田はマルサで、たくさんの不正に使われている銀行口座を見てきた。不正に使われている口座の特徴は熟知している。たった一度の振込を資料化したものだったが、収集した機動官も「調査の感性」が働いていたに違いない。 「この銀行口座を復元(調査して口座の異動明細を作ること)すると、きっと逆L口座になっているはずだ」。上田の脳裏には、まだ見ていない「逆L口座」の姿がはっきりと映っていた。
・脱税に使用されている口座の特徴のひとつに「逆L口座」という呼び名がある。簿記の経験のある人にはわかりやすいかもしれない。銀行の通帳を思い出してほしい。預金通帳を見ると、一番左に「年月日」が記入してある。その右側は「取引内容」が記入され、「支払い金額」「預かり金額」「差引残高」と続いている。 預金の入金は銀行から見ると預り金(負債)の増加だ。したがって、入金は「貸し方」に記入される。「逆L口座」の特徴は、通帳に入金が続き、残高が一定額になると大きな金額で出金する口座の動きだ。出金は銀行から見ると負債の減少のため、借り方に記入される。 この口座の動きが「Lを逆から見たイメージ」に見えるため、税務の世界では「逆L口座」と呼んでいる。「逆L口座」の性格は一般的に「売上除外」や「たまり(脱税によって蓄財した資金)」の口座だ。
▽13年間眠っていた口座が、6年前に突然目覚めた
・税務調査では、仮装・隠ぺいの行為があった場合に7年間遡ることができる。確定申告しているのは事業主の医師Hで、妻の口座を使って売上を除外したと判断できれば、仮装・隠ぺいが成立する。そこで、7年間の調査を視野に入れて、口座の異動明細を調査した。数日後、銀行に依頼した口座照会の結果が税務署に届き、妻の口座の動きが判明した。
・口座には毎年、市役所から秋から初冬にかけて数回の振込入金があり、そのすべてが預金残高として溜まっていて、上田のイメージしていたとおりの「逆L口座」だった。一回当たりの振込金額は30万円から100万円に達する場合もあった。 7年間の振込総額は約1700万円にも達していたが、出金はたった一回しかなかった。5年前のクリスマスの少し前にATMで100万円を出金していた。出金場所は、H医師の自宅の最寄駅にあるATMコーナーだった。
・税務調査のヨミとして、この銀行口座を売上除外口座と判断するのは難しいかもしれない。なぜなら、市役所から振り込んでくるからだ。市役所は市民税を徴収する役所である。まさか、大胆にも、市役所からの振込入金を申告から除外していることは、一般的には考えにくい。H医師の確定申告状況から考えて、1700万円程度の金額を預金口座に放置しておいても、生活には全く支障は無い。
・しかし、妻名義の口座を調査した結果、売上除外口座と判断できる大きな特徴が見つかった。口座の異動状況を7年間調査したところ、7年前には口座の動きは全く無かった。そして、口座が6年前に動き出す直前に、ATMで1000円を入金して直後に1000円を出金していた。それ以前の移動状況は13年前と記載されていた。つまり、この口座は13年間眠っていて、6年前に突然目覚めた口座だった。 「よし、休眠口座が復活した」と上田は思った。
http://diamond.jp/articles/-/119332

第4回の4日付けの「「ATMでの1000円の入出金」は脱税口座の典型的な動き方」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・妻名義の銀行口座に溜め込まれた1700万円の現金。この口座は除外した売上を振り込んだ簿外預金なのか、それとも申告に上がっているものなのか、調査を行うだけの根拠が足りない。それでも、調査官の勘は「これは簿外預金だ」と言っている。調査に踏み切るべきかどうか、その結論は!?
▽口座復活を証明する「ATMを使った1000円の入出金」
・休眠口座が復活する場合や口座売買屋から買った口座の動きの特徴として、「ATMを使った1000円の入出金」と呼ぶ特徴のある動きをする場合がある。この動きは人間の行動性向からくる口座の動きだ。 口座を復活させたり口座売買屋から口座を買ったりすると、口座が実際に使える口座なのか、そうでないかを確かめるために、最初に1000円をATMで入金して確かめる人が多い。そして、その場で直ぐに出金して、口座が使えるかどうかを確かめるのだ。
・H医師の妻名義の口座も全く同じ動きをしていた。「ATMを使った1000円の入出金」が復活口座を証明していた。マルサで覚えた口座の動きの特徴の一つだ。 しかし、この口座がH医師の確定申告に反映(売上に上がっている)しているかどうかの判断は難しい。調査の着手前に、H医師の総勘定元帳を確認することは出来ない。確定申告した内容や過去の調査実績及び税務署で保有している資料から、口座が確定申告に反映している口座であるかどうかを判断する必要があった。
・個人の確定申告の場合、決算書の貸借対照表(資産負債調)に当座預金、定期預金、その他の預金と預金別に残高を記載する欄があるが、各々の預金の合計額を記載するため、口座別の明細が無い。 法人税の申告書であれば、預貯金の明細があって預金口座番号別に残高が記載してあるため、この口座が申告に反映しているかどうかの判断がつく。税務署ではこれをと公表口座(申告に反映している口座)と呼んでいた。
・しかし、個人の申告では、これを預金ごとの合計で記入するために、納税者が複数の預金口座を使用している場合には、残高を見ても公表口座の判断がつきにくい。H医師の貸借対照表には「その他の預金」に6500万円の残高があると記入されていた。 「その他の預金」には普通預金や通知預金、外貨預金までも含まれてしまう可能性がある。しかも、売上2億円を超えるH医師が、普通預金を1口座しか使っていないことは考えられない。 診療報酬の振込口座、カード振込用の口座、融資返済口座など、少し考えただけでも複数の口座が思い浮かぶ。まして、銀行もペイオフなどに備えて分散利用しているケースも多く、普通預金を5~6口座を使用していることが当たり前と考えられた。
▽取引照会の結果、口座の残高は1700万円にも達していた
・取引資料には預金残高の記入は無かった。振込金額が30万円程度ということから判断して、口座の残高は高額ではないと思えたのであろうか、今まで一度も調査選定に引っかからなかった。取引照会を行った結果、口座の残高は1700万円にも達していた。それでも、H医師が申告している「その他の預金」の残高が6500万円もあり、簿外預金という確信は持てなかった。
・しかし、上田はマルサの経験から、売上除外した口座だと確信していた。その根拠は、妻名義の口座は遠隔地に開設されており、口座には生活感が全く無かった。そして、「ATMを使った1000円の入出金」もあった。 普通に使っている口座なら一定額の入金があれば、経費の引落や口座振替など他の使用目的があるはずだが、口座には予防接種の振込以外は全く動きがなかった。しかも、口座の開設地はH医師の自宅から1時間以上も離れた学園都市だった。
・学園都市が調査の「パズルを紐解くキー」となった。実際にそうであったかは確認していない。上田が気づいた学園都市と口座の「パズルのキー」は口座開設日だった。妻名義の口座は、H医師の長男が大学に入学した年の5月に開設されていた。 もっとも、この想定は長男が現役で大学に合格したことを前提としていて、しかも、長男が本当に学園都市に入学したのかどうかは調べていない。ただ、上田には長男が学園都市の大学に入学したと仮定すると、1つのパズルが解けるような気がしていた。
・調査はパズルだ。上田は妻名義の口座は、長男の学校行事などのために開設した口座と推定した。不正に使われる口座の特徴として、口座の使用目的が変化するケースが挙げられる。 たとえば、口座売買屋が販売した口座などは、古い取引を調べると給与の振込口座であったものが、新しく所有者が替わって、外注費の振込口座に変化する場合がある。もっとも、サラリーマンであった人が、独立開業したなら、変化には問題が無い。
・しかし、サラリーマンだった時代から10年以上も休眠状態だった口座が突然動き出し、しかも、今までと全く違う動きをした場合には疑ってかかる必要がある。実際に使っていた人が、何らかの理由で口座を売却し、口座を買った人物が架空取引に使ったケースでは、口座は以前の動きと全く違う動きをすることになる。  これをマルサでは「口座の性格が変った」と呼んでいた。口座の動きを擬人化して「性格」と表現していたものだが、とてもわかり易い表現だった。H医師の妻が、長男の学校行事などのために開設した口座を、13年経って再び使い始めたと考えると「口座の性格が変った」に当てはまっていた。
▽簿外預金か否か、調査に踏み込む根拠が足りない
・医師資格を持つ妻名義の口座に、インフルエンザの予防接種の報酬が振り込まれている。妻名義の口座に振り込まれるのだから、妻が行った予防接種なのだろう。この報酬は事業主である医師Hの申告漏れと判断するべきか、妻の雑収入の申告漏れと判断するべきかについて、特別調査部門で意見交換を行った。  上田:「H医師の妻名義に1700万円も診療報酬が振込まれるけど、この振込は申告に反映していると思う?」
芝田上席:「H医師の売上は2億円以上もありますし、貸借対照表でも残高の範囲内ですし、申告に上がっているのではないでしょうか?」
上田:「そうかね?僕は申告に上がっていないと思うんだけど」 
芝田上席:「どうしてですか?」
上田:「遠隔地の口座なんだよね。何でこんな遠い銀行口座を使ったんだと思う?」
芝田上席:「一般的に遠隔地口座は、不正に使われやすいと言われますけどね。でも、根拠がそれだけで、調査選定は難しいのではないでしょうか。毎年、担当者は資料を見ているでしょうし、今まで調査できなかった理由は、公表預金であることが排除できなかったからですよね」
上田:「もちろん根拠は遠隔地だけではないよ。この口座には出金が一度しかないよね。恐らくこの時期(クリスマス前)からして、海外旅行にでも行ったんじゃないの?」
芝田上席:「確かにお正月の海外旅行代金の支払いなら、この頃かもしれませんね。クリスマスプレゼントの購入資金かもしれません。だからと言って簿外(売上除外した)取引とは言い切れませんよね」
上田:「もちろん。海外旅行の資金という推定が当っていても、除外した売上ということにはならない。僕が言いたいのは、そういうことではなくて、口座には生活感が無いということだよ。事業で使っている口座なら、もう少し他の取引があってもいいと思うんだよね」
芝田上席:「たとえば、口座引落とかですか?」 
上田:「もちろん口座引落があれば、ここから経費の支払があるため、事業口座と判断がつくよね」
芝田上席:「経費の支払いが無いからと言って、簿外と言うのも難しいと思いますが……」
上田:「僕が注目したのは手数料なんだ。前回のH医師の調査資料を見たら、調査資料に銀行の残高証明がついていたんだ。確定申告の際に税理士に提出して、資産負債調の作成資料にしていたと思うんだよね。ところが、この口座からは残高証明の手数料の支払が無い」
芝田上席:「なるほど。残高証明を取っているなら、毎年2月ごろに手数料が支払われていなければなりませんね」
▽調査官の勘がどうしても”簿外預金だ”と言っている
上田:「これも確証とはならないけどね。手数料もバカにならないから、通帳のコピーを税理士に渡せばすんでしまうからね」
芝田上席:「なるほど。ある口座は残高証明を口座から引き落として、ある口座は残高証明を取っていないのは変ですね。残高証明の取っていない口座は除外している可能性がある……」
上田:「いずれにしても決め手にはならない。通帳のコピーを税理士に提出して、資産負債調に計上していれば、問題は無いわけだから」
芝田上席:「何となく、課長が言わんとしていることはわかります。何か気になる部分ですね? しかし、前回のH医師の調査では、申告額が正しかったとして、申告是認していますからね。税理士がしっかり指導しているみたいですよ」
上田:「勘なんだよね。どうしても僕の勘が、この口座は簿外預金と言っているんだよね」
芝田上席:「課長がそこまで言うのなら、調査をやってみますか?」
http://diamond.jp/articles/-/119333

第5回の6日付けの「決め手は「100万円の出金」 暴かれた簿外預金」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・ついに着手したH医師への調査。これは上田にとって国税職員としての最後の調査だった。しかし、5年間も放置されてきた妻名義の口座は本当に収入除外の口座なのか。しかも調査期間は3ヵ月のみ。不安のまま始まった調査の行方を決めたのは、銀行の取引記録に残されたただ1度の出金記録だった。
▽ついに着手を決めた5年越しのH医師への調査
上田:「やっと、その気になってくれた?でも、最後の事案にしようね。申告是認になってもいいように、4月が過ぎてから着手しよう。 ところで、この妻名義の口座が申告漏れだった場合、H医師の収入除外として処理していいのかね」
芝田上席:「青色事業専従者の預金口座を使った収入除外ですから、H医師で修正申告をとって大丈夫だと思いますが」
上田:「医師資格を持つ妻が出張して診療しているのだから、妻の雑収入漏れと主張して来ないかね。妻の雑収入漏れであれば、実名預金に振り込んでくるのだから、単なる申告漏れとなり、重加算税の賦課が出来ない場合もあるよね。単なる申告忘れと主張する場合もありうる」
芝田上席:「それは大丈夫です。私の記憶ですが、何かそのような判例があったような気がします。後で判例を調べておきます」
上田:「もっとも、資料に記載されていた予防接種の日を調べたら、診療所の休診日ではないようだから、H医師が知らないところで行った予防接種とはならない。単なる申告忘れとは言わせないし、H医師が知らなかったとも言わせないけどね」
芝田上席:「なんだ。ちゃんと調べているんじゃないですか」
・H医師の調査は上田の最後の調査となった。一身上の都合で、国税局を早期退職することが決まっていたからだ。 東京国税局に採用されて、税務署で4年間の調査経験を積んだところでマルサに招集され、そこで足かけ20年間拘束されていた。上田は、マルサの調査経験で日本の裏側をつぶさに見てきた。国税局を早期退職するにあたり、マルサ以外の場所で過ごしてみたいと出した異動願いが認められ、上田は国税での最後の2年間をトクチョウの統括官として過ごしていたのだ。
▽ヨミ通り、妻の口座は簿外預金だった
・H医師の案件は、4月に着手したため、調査の終了期限までは3ヵ月しかなかった。税務署は7月に人事異動があるため、7月までに調査を終えなければならなかったのだ。担当は芝田上席1人に決めた。 調査に行ったものの、売上に反映している取引なら、直ぐに調査は終了となってしまう。前回の調査ではH医師の申告額は正しく、是認処理している。
・今年度の特別調査部門も、弁護士事案を含めて充実した調査が行えており、例え、調査結果が良くなかったとしても、特別調査部門の全体の結果にあまり影響を及ぼさなかった。 ただし、上田は「国税職員としてのラストの事案が申告額の是認では辛いな」と思っていた。全体の結果に影響を及ぼさないにしても、ラストの事案はラストの事案だ。何とか良い結果を望むのが人情だろう。しかし、指揮官には何もできない。調査に行った芝田上席の「第一報」を待つしかなかった。
・着手日の昼休みに、芝田上席から一報が入った。
芝田上席:「課長のヨミどおり、予防接種は簿外取引でした。総勘定元帳を確認しましたが、売上には上がっていません」
上田:「そう。良かったね。これで一安心だ。後はゆっくり詰めていけばいいね」
芝田上席:「どうします?この資料を相手にぶつけて(知っているかどうかを直接聞くこと)、早急な調査終了を目指しますか?」
上田:「いや、ゆっくり行こう。相手にいきなりぶつけると、それだけで調査が修了してしまうかもしれない。ここはゆっくり調査をして、他におかしな取引が無いかを確かめよう。銀行調査もやらなければならないよ」
芝田上席:「口座を相手にぶつけずに、調査のテーブルに上げてくるのは難しそうですよ」 
上田:「そうだね?なんと言っても出金が一度しかないので、リンクする口座も無さそうだからね」
芝田上席:「どうしましょうか?」
上田:「それを考えるのは担当者の仕事だよ。統括の仕事は選定で終わり。調査を自分の考えで展開していくのが、調査官の一番楽しいところじゃないの……」
芝田上席:「そうですね。もう少し、ゆっくり考えてみます。1700万円の売上除外があるのですからね。当然、重加算税の賦課もできますしね」
▽調査は心理戦、相手のどんな小さな変化も見逃せない
上田:「ところで、予防接種について聞いてみた?」
芝田上席:「まだ、聞いていません」
上田:「ちょっと聞いてごらん。H医師がどんな反応するか」
芝田上席:「診療所でやっている予防接種のことを答えるのではないでしょうか?」
上田:「それでいいんじゃない?出張の予防接種のことなんて聞くこと無いよ」
芝田上席:「狙いは何ですか?」
上田:「H医師の反応を見てみなよ。どんな顔をするか。小さな変化も見逃してはダメだよ。調査は心理戦だからね」
芝田上席:「H医師が知っているかどうか確かめるのでしょうか?」
上田:「もちろん知っているよ。H医院の診療日に、専従者の妻が予防接種に出かけているのだから、H医師が知らないわけがない」
芝田上席:「それでは狙いは何ですか?」
上田:「特に狙いがあるわけではない。しかし、切り口はそこだよ。ところで、芝田上席は、妻名義の口座に入ってくる予防接種の報酬は、手数料だけだと思っている?」
芝田上席:「どういうことですか?」
上田:「口座の入金額を見ると、一回当たり30万円も入金してくるよね。これは手数料収入なの?」
芝田上席:「なるほど。そういうことですか?予防接種のアンプルも医師持ちということですかね。診療所で行った予防接種の数とアンプルの仕入を比べれば、自ずとそこに答えが出てくるというわけですね」
上田:「そう簡単にいくのかは、やってみなければわからない。売上と仕入の両方を落としているのかもしれない。いずれにしても、そこが切り口になるはずだよ」
芝田上席:「わかりました。やってみます」
上田:「後は、芝田上席に任せるから、ゆっくり調査してよ。くれぐれも協力をもらって収集した貴重な資料がH医師に察知されて、収集先に余計な迷惑がかからないように気をつけてね」
▽口座から引き出された100万円が調査の行方を決めた
・資料は様々なところから協力を得て収集している。「収集先秘」となっている資料も多く、たとえ、申告から漏れていることがはっきりしても、場合によっては修正申告を提出するよう説得できない時もある。資料を納税者に開示できなければ売上が漏れている事実を追及できないからだ。
・H医師の案件は、結局、資料を開示することができずに、調査は終了までに2ヵ月以上かかった。最後の決め手は銀行調査だった。妻名義の口座から、たった一回の出金を調査した結果、出金に連動する動きがあった。 端緒の妻名義の口座から100万円を出金して別の妻名義の口座に入金し、150万円を旅行会社に振り込んでいたのだ。H医師には銀行調査を展開して、遠隔地口座に辿り着いたと説明した。
・H医師と妻は芝田上席の説明に「ばれてしまったらしかたがない。好きにしてください」と言っていたそうだ。 ところで、H医師の修正申告額は、6年間で売上除外1700万円。追徴税額680万円、重加算税230万円という重たい処理となった。延滞税や市民税を考慮すると、除外した売上のほとんどが追徴されることになる。
・上田は最後の調査でも、良い結果を出せたことに大いに満足していた。これで上田の最終章が本当に終った。大きな肩の荷を降ろした安心感の一方で、もう調査の神様に会うことができない。もう調査展開の醍醐味を味わえないことが、とても悲しかった。
http://diamond.jp/articles/-/119334

第1回で、『一般調査は一件の調査日数が、平均で4日しか与えられていない』、というのは一般調査とはいえ、本当に大変だろう。『「重箱の隅をつつくような調査が行われている」』との批判にも同情の余地がありそうだ。
第2回で、調査カードを 『一人の人間が見ても、その時々によって「感性」が違うのだから、いろいろな人間が目を通すことがさらに重要だ。いろいろな人間が自分の「感性」と「経験」をフル動員して「調査のパズル」を解く「キー」を捜していく』、というのはその通りだろう。休眠口座は確かに大きな手がかりになっているようだが、「休眠預金活用法」が昨年12月に成立したことで、こうした武器はやがて使えなくなるだろう。
第3回での 『「逆L口座」』、とはよく名づけたものだ。確かに脱税用口座では、そうなるのだろう。
第4回で、 『調査はパズルだ』、で、『「口座の性格が変った」』、などを手がかりに、検討していくのはなんとなく面白そうだ。
第5回で、『芝田上席:「どうしましょうか?」 上田:「それを考えるのは担当者の仕事だよ・・・」、とのやりとりは、どこの職場でも担当者と上司の間でありそうな会話なので、微笑みを禁じ得なかった。あだ、最後の、『妻名義の口座から100万円を出金して別の妻名義の口座に入金し・・・』、が 『売上除外1700万円』、にどのようにつながったのかの説明が省略されていたのが、残念だった。
銀行口座に個人番号が紐付けされると、国税の調査部門ももっと調査がやり易くなるのだろう。今後も大いに活躍してほしい。
タグ:芝田上席:「どうしましょうか?」 決め手は「100万円の出金」 暴かれた簿外預金 第5回 「口座の性格が変った」 不正に使われる口座の特徴として、口座の使用目的が変化するケースが挙げられる 調査はパズルだ 「「ATMでの1000円の入出金」は脱税口座の典型的な動き方 第4回 逆L口座 「「逆L口座」から脱税の金の動きが見える 第3回 一人ひとりの経験値は小さくても、調査部門の全員の経験値を使えば「パズルのキー」は解けるかもしれない 一人の人間が見ても、その時々によって「感性」が違うのだから、いろいろな人間が目を通すことがさらに重要だ。いろいろな人間が自分の「感性」と「経験」をフル動員して「調査のパズル」を解く「キー」を捜していく 調査カード 休眠口座 不正な取引に使われる怪しい銀行口座の数々 「「休眠口座の怪しい動き」に マルサ歴17年の勘が働いた 第2回 国税調査官(カン) 上席国税調査官(ジョウセキ) 統括国税調査官(トウカツ) 時に調査日数が100日を超える場合 特別調査部門では、一件につき平均10日の調査日数 「重箱の隅をつつくような調査が行われている」 一般調査は一件の調査日数が、平均で4日 一般調査と特別調査に分けて、調査に濃淡 「調査の手引」にはすべての業種が網羅されており、たとえば、建築業ならその商慣習、記録帳簿、調査の展開方法、過去の不正事例などが詳細に掲載 「調査の手引」 特別調査部門 「正直者がバカを見る」脱税を見抜く 特別調査部門の目」 第1回 ダイヤモンド・オンライン 元国税調査官の上田二郎 (ダイヤモンド・オンライン「国税局直轄 トクチョウ(特別調査部門)の事件簿」より) 脱税
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