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英国EU離脱問題(その12)(激震!イギリス総選挙〜メイ首相が陥った“カジノ民主主義”の罠 EU離脱交渉は混迷に逆戻り…、BREXITでまたもオウンゴールの英国 英与党の総選挙敗北でEU離脱交渉は混迷) [世界情勢]

英国EU離脱問題については、4月1日に取上げた。総選挙結果を踏まえた今日は、(その12)(激震!イギリス総選挙〜メイ首相が陥った“カジノ民主主義”の罠 EU離脱交渉は混迷に逆戻り…、BREXITでまたもオウンゴールの英国 英与党の総選挙敗北でEU離脱交渉は混迷) である。

先ずは、長崎県立大学教授・元毎日新聞欧州総局長 ジャーナリストの笠原 敏彦氏が6月11日付け現代ビジネスに寄稿した「激震!イギリス総選挙〜メイ首相が陥った“カジノ民主主義”の罠 EU離脱交渉は混迷に逆戻り… 」を紹介しよう(▽は小見出し)。
▽メイ首相の"オウンゴール"
・「政治の世界では1週間は長い時間である」(ハロルド・ウィルソン英首相) イギリスのテリーザ・メイ首相は今、悔やみきれない思いでこの政治的教訓を噛みしめていることだろう。 選挙キャンペーン開始時に地滑り的勝利が予想されながらも、8日に投開票された総選挙の結果は、保守党が過半数にも届かないという劇的な展開だった。
・欧州連合(EU)との離脱交渉開始が迫る中、イギリスの政治そのものが「一寸先は闇」となってしまったのだから、事態は五里霧中というしかない。 再び「イギリス・ショック」である。そして、イギリス発の「サプライズ」はまだ続きそうな雲行きになってしまった。 総選挙を振り返り、イギリスの政治、EU離脱交渉の行方を探ってみたい。
・選挙を一言で総括するなら、メイ首相の“オウンゴール”だった。 EUからの強硬離脱(ハード・ブレグジット)を掲げるメイ首相がギャンブルに打って出て、自らの「驕り」と「失策」により、有権者から手痛いしっぺ返しを受けたということである。
・まずは総選挙の経緯を簡単に押さえたい。 メイ首相は4月18日、それまでの姿勢を一転させ、突然、解散総選挙の実施を表明した。 首相は前倒し総選挙の理由として、「議会の分断」を挙げ、「離脱を成功に導ける強い政権を作るためにやむを得ず決断した」と説明した。 この頃、メイ首相は有頂天だったはずだ。世論調査では最大野党・労働党に20ポイント以上の大差をつけていた。その支持を背景に、欧州問題をめぐり分裂しがちな保守党は一応の結束を保っていた。
・しかし、その選挙の結末は□保守党318(前回2015年選挙比-13)□労働党262(同+30)□自由民主党12(+4)□スコットランド民族党35(同-21)、という思いもしない結果だった。 どの政党も過半数(326)に届かないハング・パーラメント(宙ぶらりん議会)である。
・この結果を受け、野党各党だけでなく保守党内からも首相(党首)辞任を求める声が出る中、メイ首相は北アイルランドの地域政党・民主統一党(DUP、獲得議席10)の協力を得て、政権継続を目指しているというのが、この原稿を書いている10日時点の現状だ。 それでは保守党の敗因は何だったのか。
▽「鉄の女」になれなかった…
・選挙結果をめぐっては、労働党のジェレミー・コービン党首がその理想主義的な姿勢で若者票を掘り起こしたことや、メイ首相がテレビ討論に参加しなかったこと、期間中に起きたイスラム過激派による2度のテロ事件の影響、など多くの要因が指摘されている。 その中で、筆者には、「メイ首相は『鉄の女』サッチャーにはなれなかった」ことが保守党敗因の大きな要因のように思えてならない。
・メイ首相はマニフェスト(政権公約)で、高齢者の在宅介護での自己負担増の方針を打ち出した。しかし、メディアから「認知症税」と批判され、有権者から強い反発が出ると、たちまち軌道修正してしまったのだ。 メイ首相は、イギリスに離脱交渉で最善の結果をもたらすには「強く、安定したリーダーシップ」が必要だということを、マントラのように訴えていた。コービン労働党党首が「首相としての資質」に疑問を呈される中、「どちらを首相に選ぶのか」という呼び掛けに選挙戦略の焦点を絞った形だ。
・それなのに社会保障でいとも簡単に方向転換したことは、多くの有権者にメイ首相の「強さ」への疑念を抱かせたはずだ。 メイ首相は、サッチャーばりのタフさをアピールしようとしてきた。そのサッチャーには「鉄の女」としての有名なエピソードがある。 首相就任2年目。大胆な歳出削減策などで支持率が20%台前半まで落ち込む中、保守党大会では経済政策の転換を求める逆風が吹き荒れた。 その際、並み居る男性党員を前に放ったのが次の言葉だ。 「あなたたちが望むなら、どうぞ、引き返しなさい。女は引き返しません」
・これに対し、メイ首相の方向転換は、高齢者が選挙で強い影響力を持つ「シルバー民主主義」の前に屈服する首相の「弱さ」を印象付けるものだった。 メイ首相が正当な理由もなくTV党首討論の参加を拒否したことも、「臆病な指導者」「驕った指導者」像を増幅したことだろう。
▽何のための解散総選挙だったのか
・今選挙で特筆すべきは、「ブレグジット総選挙」と位置づけながらも、EU離脱問題でほとんど論議がなかったことだ。 理由は2つある。 まずは、政党側の問題として、2大政党の一角、労働党も離脱という国民投票の結果を受け入れており、選挙戦で争点化することを避けたことである。
・労働党は「穏健離脱(ソフト・ブレグジット)」を掲げるが、マニフェストで明記しているのは「単一市場と関税同盟の利益を保持する」ことだけである。「単一市場に残留する」とは言い切っていない。 これでは、移民規制を優先して単一市場からの離脱も辞さない「強硬離脱」を掲げるメイ保守党との違いが分かりづらい。保守党も離脱後にEUと自由貿易協定を結ぶことを目指しているからだ。 労働党は、移民問題についても「人の移動の自由」の原則を守ろうとしているわけではなく、「公正な移民ルールを導入する」とあいまいである。
・労働党が離脱方針を鮮明にできないのは、新たな支持層となった親EUの若者層と、従来からの支持基盤でありEU離脱を志向する労働者層の双方からの支持を必要としているからだ。
・2点目は、有権者側にも国民投票の結果を尊重する傾向があることだ。 調査会社「ユーガブ」の調査結果によると、今もEU残留を求めているのは2割強に過ぎない。離脱支持は45%。ほかに、国民投票では残留に投票したが「政府には離脱する義務がある」と考える層が23%に上るという。 選挙結果を見ても、主要政党で唯一EU残留を掲げ、2度目の国民投票実施を公約に掲げた自由民主党の得票率は前回選挙の7.9%から逆に7.3%に減少している。 保守党は議席数を減らしたとは言え、得票率は前回の36.9%から42.4%へ伸ばしている。
・以上の点をまとめれば、こういうことだろう。 解散総選挙の目的は、EU離脱交渉を保守党と労働党のどちらに委ねるかを問うことだった。しかし、どちらの政党も「EU離脱後のイギリス」のあるべき姿を示すことができず、選挙の目的がぼやけてしまった。
・その結果、保守党政権下で続く緊縮財政への不満、若者の関心が強い格差問題、テロ対策などに焦点が当たり、何のためにわざわざ解散総選挙に踏み切ったのか、意味不明の選挙になってしまった。
▽政治的ギャンブルで民意に右往左往
・これでは、民主主義の濫用でしかないのではないか。 その責任の一端が「ブレグジット総選挙」を掲げながら、TV討論を避けるなど、意図的に争点ぼかしをしたメイ首相にあることは間違いない。 振り返れば、スコットランド独立の是非を問う住民投票(2014年)、昨年のEU国民投票、今回の“抜き打ち解散総選挙”と、必ずしも必要ではない投票がイギリスでは続いている。 そこにあるのは、政治的ギャンブルで民意に右往左往するイギリスの姿である。
・今総選挙は、メイ首相がEUとの交渉に入ることがほぼ既定路線となっている中で突然実施され、混迷へ逆戻りする結果をもたらした。 メイ首相は議会での圧倒的な多数獲得という誘惑にかられたのだろう。その実情を“カジノ民主主義”と呼べば、言い過ぎだろうか。
▽国家の一大岐路なのに…
・かくして、イギリスは国家の一大岐路において、強いリーダーシップが存在しないという危機的な状況に陥ってしまった。 保守党内では再び欧州問題をめぐる対立が息を吹き返しそうな気配である。 EU離脱交渉の期限は2019年3月であり、後21ヵ月しかない。この間に、保守党の党首選や、やり直し総選挙が実施されれば、一層の混迷は避けられない。
・一方の労働党は「勝利」をアピールしているが、鉄道システムの国有化などを掲げる急進左派のコービン党首が率いる労働党は、党内が分裂状態。昨年夏には、中道左派の労働党議員170人超から不信任の動議を突き付けられてもいる。 コービン氏は過去、労働党政権の法案に500回以上反対票を投じたという党内のアウトサイダー。大学の学費無料化などを打ち出すなど、企業と富裕層への増税で教育、社会福祉などに「大盤振る舞い」する政策を基本とする。
・労働党の現執行部は、ブレア首相時代に中道路線に転身した「ニュー・レーバー」から「オールド・レーバー」へ先祖返りしたようなもので、総選挙が再度実施されても、過半数を取る可能性はまずないだろう。  コービン氏が党首である限り、労働党は「弱すぎて政権は取れないが、強すぎて死滅することもできない」という状態が続くとの見方が一般的である。 総選挙で敗北してコービン党首を追い落とすというシナリオを描いていたニュー・レーバー系議員にとって、議席を伸ばした今回の結果は全く有り難くない結果なのである。
・こうしたイギリス国内の政治状況を考えると、EU離脱交渉の先行きは全く見通せない。 ただ、メイ首相が主張してきた「離脱は離脱だ」「悪い合意なら、ない方が良い」というような強硬姿勢を貫くことは困難になっただろう。 今回の選挙結果が、コンセンサスを重視し、より穏健なソフト・ブレグジットをもたらすことになるなら、それは意外と、イギリスとEUの双方にとって「最大多数の最小不満」となるのかもしれない。 しかし、事態はまだ二転三転しそうである。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51983

次に、元日経新聞論説主幹、ジャーナリストで明治大学 研究・知財戦略機構 国際総合研究所 フェローの岡部 直明氏が6月13日付け日経ビジネスオンラインに掲載した「BREXITでまたもオウンゴールの英国 英与党の総選挙敗北でEU離脱交渉は混迷」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・英国の総選挙で与党・保守党は過半数を割り込み、事実上、敗北した。議会で圧倒的多数を得て、欧州連合(EU)離脱交渉を有利に進めようというテリーザ・メイ首相の総選挙前倒しは大失敗に終わった。1年前、EU残留を固めるためのキャメロン前首相による国民投票実施は裏目に出たが、それに続く2度目の「オウンゴール」(自殺点)という見方がある。
・メイ政権は北アイルランドの地域政党との閣外協力で事態を打開しようとしているが、首相の信認失墜による政治の混乱は避けられそうにない。「ハード離脱」路線の修正も含めてBREXITは混迷する恐れがある。
▽「メイ・フェア・レディ」は失敗物語
・オードリー・ヘップバーンとレックス・ハリソン主演の映画「マイ・フェア・レディ」(My Fair Lady)は貧しい花売り娘から貴婦人への大変身の物語である。下町言葉のコックニーなまりが抜け切れず、ロンドンの高級住宅地「メイフェア―」(Mayfair)を「マイフェア」と発音してしまう。それをもじって、「マイ・フェア・レディ」の題名になったといわれる。「マイ・フェア・レディ」は成功物語だが、美しいクィーンズ・イングリッシュをしゃべるメイ首相の「メイ・フェア・レディ」(May Fair Lady)は失敗物語だった。
・なぜメイ首相は失敗したか。2020年に予定されていた総選挙の前倒しをあえて実施するには、確かな勝算がなければならなかったはずだ。当初は、不人気を極めたコービン党首のもと落ち目の労働党に大差をつける世論調査がほとんどだった。しかし、楽勝と読んで、社会保障費削減など高齢層に響く国内政策を打ち出したのが裏目に出た。党内の調整より側近のアドバイザーの判断を取り入れたマニフェストを採用する。このマニュフェストで民意は離れていく。逆に、労働党は財政緊縮からの離脱を訴えて、票をかせいだ。
・それに、マンチェスター、ロンドンと相次ぐテロで、メイ首相は内相時代の警察官削減の責任を問われた。  しかし、何より「ハード離脱」というメイ政権のBREXITの路線に英国民の不安が強まったためだろう。EUの単一市場から離脱する一方で、移民の規制は強化するのが「ハード離脱」である。これに対して、労働党は単一市場に残る「ソフト離脱」によって、経済への打撃を小さくするスタンスを取った。もともと国民投票でもEU離脱派と残留派は拮抗していただけに、離脱するとしても単一市場から離れる「ハード離脱」に不安を感じるのは自然だったかもしれない。
▽2度目の失敗に潜む「大国」のおごり
・メイ首相の失敗はEU残留か離脱かを問う国民投票に打って出たキャメロン前首相に続く「2度目のオウンゴールだ」。こう皮肉を込めていうのは、欧州議会議員でベルギー元首相のフェルホフスタット氏である。EU統合で「ツー・スピード(2速)」方式(意欲ある一部の国が先行して統合を進めるという方式)が現実味を増すなかでも、ひとり「欧州合衆国」構想を唱える極め付きの欧州主義者である。EUを巻き込む英指導者の相次ぐ失態によほど我慢ならないのだろう。
・たしかに、「鉄の女」サッチャー首相がいたら、キャメロン、メイと歴代政権が演じた失態は避けられたはずだ。サッチャー首相のユーロクラート(ブリュッセルのEU官僚)嫌いは有名だし、EUの運営をめぐっては、ジスカールデスタン・シュミット、ミッテラン・コールという仏独枢軸に対峙し、英国の「国益」を主張してきた。そのサッチャー首相でさえ、EU離脱という選択肢はありえなかっただろう。EU残留のために国民投票にかけることなど考えもしなかったはずだし、政権の求心力を高めるため総選挙前倒しという危険なカケに出ることもなかっただろう。
・BREXITをめぐる2度の失敗に潜むのは、「大国」のおごりである。英国経済はEUという巨大市場とそのEU市場に照準に合わせた外資によって存立している。EUから離れれば外資にも見放され、英国経済は存立しえない。EUあっての外資立国なのである。とりわけ「ハード離脱」は、英国経済にとって危険な選択である。
・EU(コモン・マーケット)を見限り、かつての英連邦(コモン・ウエルス)に戻るという考えもあるが、それは世界的スポーツである「サッカー」より英国伝統の「クリケット」を選ぶようなものだ。この連載の4月11日付の記事(「“サッカー”より“クリケット”を選んだ英国 BREXITの不経済学」)でもそう書いた。たしかに、何度もオウンゴールを繰り返すようでは、とても世界のスポーツ、サッカーでは勝てないかもしれない。
▽「ハード離脱」か「ソフト離脱」か
・英国総選挙での保守党の敗北はメイ政権を揺さぶることになるだろう。与党敗北にもかかわらず、メイ首相は続投を宣言し、ジョンソン外相、デービスEU離脱担当相、ハモンド財務相ら主要閣僚の留任を早々と決めた。過半数を実質的に維持するために、北アイルランドの保守政党、民主統一党(DUP)と閣外協力など連携を確認した。これに対して、躍進した野党・労働党のコービン党首は「支持も信頼も落ち、辞任の条件は十分ある」とメイ首相に辞任要求を突き付けている。保守党内でも首相の責任を問う声が高まる可能性がある。
・とくに、過半数を維持するために組まざるをえない北アイルランドの地域政党に政権を牛耳られることに、保守党内に警戒感がある。同じ保守政党ではあるが、EU離脱や経済政策ではかなりの差がある。メイ政権は単一市場・関税同盟からの撤退による「ハード離脱」の立場であるのに対して、この北アイルランドの地域政党・DUPはEUとの可能な限りの自由な貿易を維持したいと考えている。フォスター党首は早くも「ハード離脱は見たくない」とくぎを刺している。アイルランドとの自由な往来を求めているのはいうまでもない。経済政策では保守党が財政再建を主眼にしているのと対して、DUPは北アイルランドへの補助金増額を求めている。
・総選挙の結果を総合的にみれば、EU離脱そのものは実施するにしても、「ハード離脱」ではなく「ソフト離脱」が望ましいという声が相対的に高まったとみるべきだろう。EU離脱そのものに反対するスコットランド民族党(SNP)は54議席から35議席への大きく落ち込み、「ソフト離脱」の労働党は229議席から261議席へと大幅に伸びた。「ハード離脱」の保守党は330議席から過半数割れの318議席に落ちたのである。
・もっとも、「ソフト離脱」の声が高まったとしても、既定路線である「ハード離脱」の修正にも問題ははらむ。対応を誤れば、保守党内の首相への辞任圧力など政治の混乱を招きかねず、新たな危機の始まりになる恐れがある。
▽離脱交渉の混乱でポンド危機の恐れ
・メイ政権は予定通り19日からの離脱交渉に臨む方針である。EUのトゥスク大統領は「2019年3月の交渉期限に変わりはない」と2年間の交渉期限を改めて強調している。交渉開始が遅れれば、それだけ実質的な協議時間がなくなることになる。もちろんEU加盟の27カ国がすべて同意すれば、交渉期限を延期できるが、英国側の離脱交渉スタンスが固まらないままでは、交渉がいたずらに空転する恐れもある。EU側も離脱交渉が混迷すれば、その跳ね返りを心配せざるをえなくなるが、離脱の連鎖を未然に防ぐには、混乱期とはいえ英国に甘い顔はできない。
・交渉期間が長引くことで、英国経済に不透明感が強まれば、外資は対英投資を手控えるだろう。英国から欧州大陸のEU諸国へ拠点を分散する動きを強める可能性もある。対内直接投資の国内総生産(GDP)比が63%という極端な外資依存の英国経済は、外資の動きにますます揺さぶられることになる。
・外資流出が広がれば、ポンド安を通り越してポンド危機を招く恐れがある。それはスタグフレーション(景気停滞下の物価高)への道である。ポンド安による株高に浮かれている場合ではない。BREXITをめぐる混迷が長引けば、英国は「新英国病」に悩まされる時代に逆戻りする危険がある。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/071400054/061100028/?P=1

笠原氏の記事にある 『EUからの強硬離脱(ハード・ブレグジット)を掲げるメイ首相がギャンブルに打って出て、自らの「驕り」と「失策」により、有権者から手痛いしっぺ返しを受けたということである』、 『「鉄の女」になれなかった』、 『「ブレグジット総選挙」と位置づけながらも、EU離脱問題でほとんど論議がなかった』、 『政治的ギャンブルで民意に右往左往』、 『今回の選挙結果が、コンセンサスを重視し、より穏健なソフト・ブレグジットをもたらすことになるなら、それは意外と、イギリスとEUの双方にとって「最大多数の最小不満」となるのかもしれない。 しかし、事態はまだ二転三転しそうである』、などの指摘はその通りなのだろう。
岡部氏の記事にある  『メイ首相の失敗はEU残留か離脱かを問う国民投票に打って出たキャメロン前首相に続く「2度目のオウンゴールだ」。こう皮肉を込めていうのは、欧州議会議員でベルギー元首相のフェルホフスタット氏である』、との指摘は「座ぶとん」をあげたくなるような的確さだ。 『「メイ・フェア・レディ」は失敗物語』、との表現もなかなかのものだ。 『「ソフト離脱」の声が高まったとしても、既定路線である「ハード離脱」の修正にも問題ははらむ。対応を誤れば、保守党内の首相への辞任圧力など政治の混乱を招きかねず、新たな危機の始まりになる恐れがある』、 『離脱交渉の混乱でポンド危機の恐れ』、などの指摘にも留意しておくべきなのだろう。
タグ:日経ビジネスオンライン 現代ビジネス ハング・パーラメント 英国EU離脱問題 岡部 直明 (その12)(激震!イギリス総選挙〜メイ首相が陥った“カジノ民主主義”の罠 EU離脱交渉は混迷に逆戻り…、BREXITでまたもオウンゴールの英国 英与党の総選挙敗北でEU離脱交渉は混迷) 笠原 敏彦 激震!イギリス総選挙〜メイ首相が陥った“カジノ民主主義”の罠 EU離脱交渉は混迷に逆戻り… 欧州連合(EU)との離脱交渉開始が迫る中、イギリスの政治そのものが「一寸先は闇」となってしまったのだから、事態は五里霧中というしかない EUからの強硬離脱(ハード・ブレグジット)を掲げるメイ首相がギャンブルに打って出て、自らの「驕り」と「失策」により、有権者から手痛いしっぺ返しを受けたということである 世論調査では最大野党・労働党に20ポイント以上の大差 メイ首相は北アイルランドの地域政党・民主統一党(DUP、獲得議席10)の協力を得て、政権継続を目指している 「鉄の女」になれなかった… 高齢者の在宅介護での自己負担増の方針を打ち出した メディアから「認知症税」と批判され、有権者から強い反発が出ると、たちまち軌道修正してしまったのだ 社会保障でいとも簡単に方向転換したことは、多くの有権者にメイ首相の「強さ」への疑念を抱かせたはずだ メイ首相の方向転換は、高齢者が選挙で強い影響力を持つ「シルバー民主主義」の前に屈服する首相の「弱さ」を印象付けるものだった 特筆すべきは、「ブレグジット総選挙」と位置づけながらも、EU離脱問題でほとんど論議がなかったことだ 労働党も離脱という国民投票の結果を受け入れており、選挙戦で争点化することを避けた 有権者側にも国民投票の結果を尊重する傾向があることだ どちらの政党も「EU離脱後のイギリス」のあるべき姿を示すことができず、選挙の目的がぼやけてしまった その結果、保守党政権下で続く緊縮財政への不満、若者の関心が強い格差問題、テロ対策などに焦点が当たり、何のためにわざわざ解散総選挙に踏み切ったのか、意味不明の選挙になってしまった 政治的ギャンブルで民意に右往左往 国家の一大岐路なのに… 今回の選挙結果が、コンセンサスを重視し、より穏健なソフト・ブレグジットをもたらすことになるなら、それは意外と、イギリスとEUの双方にとって「最大多数の最小不満」となるのかもしれない。 しかし、事態はまだ二転三転しそうである BREXITでまたもオウンゴールの英国 英与党の総選挙敗北でEU離脱交渉は混迷 「メイ・フェア・レディ」は失敗物語 マンチェスター、ロンドンと相次ぐテロで、メイ首相は内相時代の警察官削減の責任を問われた 何より「ハード離脱」というメイ政権のBREXITの路線に英国民の不安が強まったためだろう メイ首相の失敗はEU残留か離脱かを問う国民投票に打って出たキャメロン前首相に続く「2度目のオウンゴールだ」。こう皮肉を込めていうのは、欧州議会議員でベルギー元首相のフェルホフスタット氏である 2度の失敗に潜むのは、「大国」のおごりである 、「ソフト離脱」の声が高まったとしても、既定路線である「ハード離脱」の修正にも問題ははらむ。対応を誤れば、保守党内の首相への辞任圧力など政治の混乱を招きかねず、新たな危機の始まりになる恐れがある 離脱交渉の混乱でポンド危機の恐れ
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