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安倍首相の賃上げ要請(その3)(これだけ深刻な人手不足なのに、いつまでも賃金が上がらない理由、賃金が下落するのは成長産業がパートに頼らざるを得ないからだ) [経済政策]

安倍首相の賃上げ要請については、昨年5月28日に取上げた。1年以上経った今日は、(その3)(これだけ深刻な人手不足なのに、いつまでも賃金が上がらない理由、賃金が下落するのは成長産業がパートに頼らざるを得ないからだ) である。

先ずは、東京大学社会科学研究所教授 玄田 有史氏が5月17日付け現代ビジネスに寄稿した「これだけ深刻な人手不足なのに、いつまでも賃金が上がらない理由 日本はこの構造的問題から抜け出せるか」を紹介しよう(▽は小見出し)。
▽日本が嵌った逆ケインズ現象の罠
・業務量の増大によるサービス残業や人手不足の深刻化を理由に、ヤマト運輸などの宅配業界で、労働条件の改善の取り組みを本格化させる取り組みが話題となっている。 インターネット通販などの急速な拡大を背景としたもので、供給元のアマゾンなどの通販サイトや、通販利用者の理解が、取り組みの実現には欠かせない。 ただそれにしても、前提となる運賃値上げはヤマト運輸の場合、実に27年ぶり。どうしてこれだけ長い間、労働条件の改善の取り組みが、放置され続けてきたのだろうか。
・そもそも人手不足にあるのは、宅配業界にとどまらない。 厚生労働省が発表した2016年度平均の有効求人倍率は1.39倍と、バブル期の1990年度(1.43倍)以来の高水準を記録した。 経済学の教科書には、人手不足になれば、労働市場の価格メカニズムにしたがって、おのずと賃金に上昇傾向が生まれると、きまって記されている。 しかし、日本の現実は、教科書の指摘とはおよそほど遠い。
・同じく厚生労働省によれば、物価の変動を加味した実質賃金は、2016年に前年比0.7%増と、5年ぶりにアップしたという。 ただ、それにしても賃上げのペースは、人手不足の深刻さに比べて、あまりに弱い。2000年代半ばからリーマンショックまでの期間にも、有効求人倍率の改善はみられたが、そのときにも実質賃金は、ほとんど増大しなかった。
・よく賃金が上がらないのは、非正規雇用が増えたからだといわれる。しかし、正社員と正社員以外にわけて賃金の動きをみても、両者とも人手不足の割に、顕著な増加はみられない。 そもそも本当に人手不足なら、もっと非正規から正規に切り替えられる人が増えて、それによって賃金が上がってもよさそうなものだ。しかし、そのような正規化の動きの広がりを耳にすることも、あまりない。
・どうやら日本の経済は、既存の経済学の教科書では説明しきれないような、構造的な問題に陥っているようなのだ。 かつて経済学者ケインズは、失業が減らない理由として、人手が余っても賃金が下がらない「下方硬直性」を指摘した。現在の日本は、人手が足りなくても賃金が上がらず、生活も改善しない、賃金の「上方硬直性」の罠にはまっている。
・だとすれば、上方硬直性の理由は何なのか。その罠から抜け出すことはできるのか。 筆者は今年4月、ずばり『人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか』(慶應義塾大学出版会)という題名の書物を編集した。そこには、現在の日本の労働経済学を代表する第一線の若手研究者らに16本の論文を寄稿してもらった。  ここでは、そのエッセンスからこの問題の背景を探ってみたい。
▽賃下げを行わなかった企業ほど賃上げに消極的
・16の論文のうち、4本が共通したのは、先に述べた下方硬直と上方硬直が、実は密接にかかわっているという指摘だ。 経済学では、価格は市場の需要と供給によって通常決まると習う。需要が増えて商品が足りなくなりそうだと価格が上がり、反対に供給が増えて余り気味になると価格は下がる。労働市場の需要と供給で決まる賃金も、同じ原理で増減すると考えられてきた。
・しかし、食材や貴金属などの商品と違って、労働という商品は、人間の感情によっても左右される。 行動経済学という人間の行動を経済学的に考察する最近の研究からは、労働者は過去に支払われた水準より賃金が下がることを、とても嫌がることが指摘されてきた。 だから賃金が下がることには抵抗もするし、実際下がってしまうと、とたんにやる気がなくなってしまう。反対に、賃金が下がりさえしなければ、上がることには、それほどこだわらないという性格の人が、どうも多いようなのだ。
・賃金が下がると労働生産性も下がることを経験的に知っている企業は、どのような行動に出るのか。 人手不足だからということで賃金を大幅に上げたとする。その後に思いがけず不況になると、賃金を下げないと人件費がかさみ、経営が圧迫される。だが賃金を下げてしまうと労働者はやる気をなくすため、下げるにも下げられない事態に陥ってしまう。
・だから、賃金が下げられない硬直性があると、今が人手不足でも将来また不況になることをおそれる企業ほど、おいそれとは賃金を上げられないのだ。働き手も、給料が下がりさえしなければよいので、多少の不平はあっても、それほど賃金が上がることには執着しない。
・実際、企業データを用いた分析からは、過去に月給の賃下げを行わなかった企業ほど、今回も賃上げをしない傾向がみられると指摘されている。賃下げが出来ない場合、企業は、将来の賃金調整の余地を残すため賃上げに慎重なることも、理論的な分析から主張された。
・働き手は月給が下がることはかなり嫌うのだが、ボーナスの増減はそうでもないようだ。人手が足りなくなったり、業務量が増えたときには、企業は月給アップに代わってボーナスをたくさん支払う。 反対に将来人手が余ったり、仕事が暇になるようだったら、今度は柔軟にボーナスを削減して我慢してもらう。そんなメリハリの効いた特別賞与の活用を、これからはもっと考えたほうがよいのかもしれない。
▽高齢化が落とす暗い影
・加えて多かったのは、過去にない「高齢化」の進行が、賃金の動向にも影を落としているという指摘だった。 年功的に上がる賃金や、生え抜きの長期雇用の傾向は、以前ほどには日本の企業でみられなくなったという声も多い。 この本のなかでも、年々増え続ける積み上げ型の賃金制度を企業は採用しなくなり、かわりに一定の範囲内で増減するゾーン型の賃金制度に変更する場合がみられるようになったという指摘があった。
・制度の変更は、新しく採用された人々に対して入社と同時に適用されることも多いが、既存の制度で賃金が決まっていた人々は、しばしば適用対象外になったりもする。 おおざっぱにいえば、バブル入社世代までは、日本的雇用システムとよばれた年功賃金や終身雇用の恩恵にあずかることも多かった。
・そんな恩恵世代の男性が、2000年代後半以降、高齢者となり、徐々に定年退職を迎えるようになる。年功賃金が変化してきたといっても、それでも正社員である彼らの賃金は、若い社員に比べれば、圧倒的に高い。 定年によって、高い賃金を失う人々は、多数にのぼる。そのなかには、いわゆる団塊の世代も含まれていた。高い賃金を得ていた人が、統計のなかから一気に退場していくのだ。当然、平均でみた賃金には、強い下方圧力がかかっていく。
・さらに定年で辞めた人たちの多くは、そのまま引退することを選ばない。定年後も嘱託などのかたちで会社に残り続けるか、別の会社で別の仕事に就くことになる。共通するのは、そんな高齢者は、きまって非正規雇用になるということだ。 賃金が上がらないのは、非正規雇用が増えたからだという人もいるが、どこで増えたかといえば、実は高齢者の間で増えた。しかも団塊の世代を含む60代の非正規雇用が、一気かつ大量に増えたのだ。
・その結果として、非正規雇用の高齢者(特に大卒の高齢者)については余り気味で、賃金はなかなか増えない状況が続いている。 人手不足は、20代などの若い働き手について、特に深刻だ。少子化による人口減少の影響を考えると、若者の賃金は、もっと増えてもよかった。 しかし、若者の背後には、低賃金の大量の高齢者が、潜在的な競争相手として存在している。その影響を受けて、人手不足であるはずの若者、特に正規雇用以外の若者の賃金まで、伸び悩んでしまっている。
・政府は同一労働同一賃金ということで、特に非正規雇用の賃金など、処遇改善に力を入れてきた。一方で、労働力人口の減少に対処するために、一億総活躍社会という看板も同時に掲げ、女性や高齢者の労働参加を促そうとしている。皮肉なことに、高齢者の労働参加が続く限り、非正規雇用の賃金はなかなか上がらない。 今後、高齢者や若者の賃金が上がり始めるとすれば、増え続ける高齢者の労働参加が収束した時点だろう。その日は、一体いつ訪れるのか。それはまだ誰にもわからない。
▽氷河期はトラウマとして残った
・高齢者や若者について触れてきたが、実のところ、賃金面で近年もっとも辛い思いをしてきたのは、30代後半から40代前半の人々、特に大学卒の人々である。 本のなかには、40代前半の大学卒(大学院卒を含む)の男性の月給を、2010年時点と2015年時点で比較した内容がある。 それによると2015年時点の月給は、10年に比べて、平均すると実に約2万3000円も少なくなっていた。2015年の40代前半は、第2次ベビーブーム世代を含む、いわゆる就職氷河期世代だ。それに対し2010年の40代前半は、ぎりぎりバブル崩壊直前の、売り手就職世代だった。
・氷河期世代は、新卒時の就職活動のときだけでなく、その後の職業人生でも、以前の世代に比べて多くの困難を経験してきた。 転職は当たり前になり、賃金が低い中小企業で働いている大卒も以前よりずっと多い。直前の世代の採用が大量だったため、管理職に昇進するのも遅れてきた。それらがすべて氷河期世代の低賃金につながっている。
・氷河期世代で深刻なのは、20代の若い頃に上司や先輩からの指導や、勤め先での教育や訓練を受けた経験が少ないと多くが感じていることである。氷河期世代が働き始めた2000年代初めには、今以上にサービス残業という言葉がささやかれた。 だが、激務をこなしてきた経験が、スキルの蓄積につながっていない。たまたま不況期に就職したという理由によって、能力の開発が十分になされず、結果的に低賃金に甘んじざるを得ないとすれば、これ以上の不幸はあるだろうか。
・現在、賃金が上がらない背後には、かつての氷河期が影を落としていることも忘れてはならない。 『人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか』では各章を「需給」「行動」「制度」「規制」「正規」「能開」「年齢」というポイントごとに整理した。 ここで触れられなかった他の重要な理由もある。それらも確かめていただければ、「なるほど」「そうだったのか」と感じることが多いと思う。 そうして日本の雇用が現在抱える、いくつもの構造的問題に対する理解が深まれば、幸いである。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51726

次に、早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問の野口悠紀雄氏が6月15日付けダイヤモンド・オンラインに寄稿した「賃金が下落するのは成長産業がパートに頼らざるを得ないからだ」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・前回のコラムでは、正規労働者とパートタイムなどの非正規労働者の間に、きわめて大きな賃金格差があることを見た。賃金と、正規・非正規の割合、産業の生産性の違いはどのような関係にあるのだろうか。
・産業別に見ると、生産性が低い産業ほどパート労働者の比率が高い。だが、「パート労働者の比率が高いために、その産業の給与が低くなる」のではなく、「産業の生産性が低いために、パートに頼らざるをえない」のだ。この十数年を見ると、低生産性産業の成長率のほうが高かったために、経済全体としてパート労働者の比率が上昇し、賃金が下落したのだ。 
▽パート労働者が多い産業は給与が低い
・産業別のパートタイム労働者比率と現金給与総額の関係は、図表1に示すとおりである。 これらの間には、密接な相関関係があることが、直ちに見て取れる。 すなわち、パートタイム労働者比率が高い産業ほど、現金給与総額が低くなっているのだ。 パートタイム労働者比率は、平均では30.06%だが、飲食サービス(76.21%)、生活関連サービス業(47.22%)、卸売業・小売業(44.35%)などでは、平均値より高い。そして、現金給与総額が平均値より低い。 それに対して、製造業(13.40%)などでは、パートタイム労働者比率が平均値より低く、現金給与総額が平均値より高い。 もっとも、以上の関係は、非正規労働者の給与水準が一般労働者のそれよりも低いことから、当然の結果である。
▽生産性が低い産業はパートに頼らざるをえない
・では、産業の生産性とパートタイム労働者比率との関係はどうなっているだろうか? これを考えるため、一般労働者(パート労働者を含む労働者全体ではなく、パート労働者を除外した一般労働者)の給与水準と、パート労働者の比率を産業別に見ると、図表2に示すとおりである。 ここで一般労働者の給与水準を取り上げたのは(従業員全体の給与水準でなく一般労働者の)給与の水準が産業の生産性の高低を示すと考えられるからである。
・図表1と図表2を比べると、図表2における賃金格差は、図表1の場合ほどは大きくないことが分かる。また、パートタイム労働者比率が高いほうが給与は高くなっている場合もある(例えば、卸売業・小売業の一般労働者給与は、製造業のそれより高い)。
・ただし、全体として見れば、弱い逆相関が見られる。実際、両者の相関係数を計算すると、マイナス0.623となる。 これは、「パート労働者の比率が高いために、その産業の給与が低くなる」のではなく、「産業の生産性が低いために、パートに頼らざるをえない」ことを示している。 つまり、生産性や給与水準の高低は、その産業の特性なのである。
・だから、「同一労働同一賃金」を目指したところで、その産業の賃金が上昇することにはならない。産業の生産性が所与である以上、同一賃金を目指せば、一般労働者の賃金が低下することになるだろう。 もちろん、生産性が低い産業で投資を行なうことによって労働生産性を高めることは、不可能ではない。しかし、それには限度があるだろう。
▽賃金下落の背景に、産業構造の変化、「高所得産業」が縮小
・上で述べたように、生産性が比較的、高い産業と低い産業がある。 ところで、これらの間には、成長率の差があるのだ。 毎月勤労統計調査のデータで見て、現金給与総額が平均より高いのは、つぎの産業だ。  鉱業・採石業等、建設業、製造業、電気・ガス業、情報通信業、不動産・物品賃貸業、運輸業・郵便業、金融業・保険業、学術研究等、教育・学習支援業、複合サービス事業。 これらの産業を「高所得産業」(高生産性産業)と呼び、それ以外の産業(公務を除く)を「低所得産業」(低生産性産業)と呼ぶことにしよう。
・産業別の就業者の増加率には著しい差がある。労働力調査によって、2006年から16年の間の産業別就業者の増加率を見ると、例えば、製造業は、マイナス10.15%であったのに対して、宿泊業・飲食サービス業は4.55%、医療・福祉は42.03%だった。
・高所得産業と低所得産業の構成比の推移を見ると、図表3に示すとおり、大きな変化があった。すなわち、06年から12年頃にかけて、前者の比率が低下し、後者の比率が上昇したのだ。 その結果、06年には高所得産業の比率のほうが高かったが、08年頃を境に、低所得産業の比率のほうが高くなっている。 このような産業構造の変化が、経済全体の賃金を下落させている。
・毎月勤労統計調査の賃金指数(現金給与総額、5人以上の事業所、就業形態計、調査産業計)は、06年の106.0から、13年には99.6まで下落した。16年には100.6とわずかに回復したが、長期的に見て下落傾向にあることは否定できない。 経済全体としての賃金の上昇は、生産性の高い産業が成長することによってしか実現しないのだ。
・これまで述べたことを繰り返そう。 パート労働者比率が高い産業では賃金水準が低いのだが、現実には、パート労働者比率が高い産業ほど就業者全体の伸び率が高い。したがって、全体の平均的な賃金が低下する。 つまり、雇用においてパートへの依存が増えているために、給与総額が圧縮されているのである。  経済全体の賃金下落はこうしたメカニズムによって生じているので、政府が春闘で賃上げに介入しても、賃金が上昇しないのだ。
▽「低所得産業」の成長率が高いため、パートタイム労働者が増える
・低生産性産業の成長率のほうが高いために、経済全体としても、一般労働者の増加率よりパートタイム労働者の増加率が高くなる傾向がある。 これに関して、実際のデータを見よう。 毎月勤労統計調査によって2012年から16年の間の常用雇用指数(5人以上)を見ると、パートタイム労働者が13.8%の増加、一般労働者が3.7%の増加だ。
・ところで、パートの増加率は、産業別に大きな差がある。 パート労働者が増えているのは、非製造業である。12年から16年の間のパートタイム労働者の常用雇用指数(5人以上)を見ると、宿泊業・飲食サービス業で20.5%の増、医療・福祉で21.4%の増と、きわめて高い伸び率を示している。 それに対して、製造業では10.4%の伸びに留まっている。
・すでに見たように、パート労働者比率が高いのは低所得産業であり、この産業の伸び率のほうが高い。このため、経済全体としても、パートタイム労働者の増加率が高くなるのだ。
▽非製造業は、非正規を増やして利益を上げてきた
・また、上に述べたことから、「パート労働者の伸びが高い産業では、賃金の伸びが低い」ということになるはずだ。これを実際のデータで確かめておこう。 両者の関係は、図表4に示すとおりである。 それほど明確にではないが、負の相関が見られる(相関係数はマイナス0.50)。 つまり、パートが増えている産業では、賃金上昇率がマイナスになる(なお、この図では、電気・ガス業を除いてある)。
・この図とは別に、2012年から16年の間の変化を見ると、もっと顕著に負の相関関係が見られる。 名目賃金指数(一般労働者とパートの合計の現金給与総額、事業所規模5人以上)の増加率を見ると、製造業では2.0%であるのに対して、宿泊業・飲食サービス業ではマイナス0.1%と、わずかではあるが減少しているのだ。 なお、人件費と利益の関係は、拙著『日本は円高に対処できるか?』(ダイヤモンド社、2016年、第4章)で述べた。
・そこで述べたように、輸出産業(その大部分は製造業の大企業)は、円安によって利益を増大させた。そして、非製造業の企業は、非正規を増やして人件費総額を圧縮することによって、利益を増やした。
http://diamond.jp/articles/-/131836

玄田氏の記事にある 『現在の日本は、人手が足りなくても賃金が上がらず、生活も改善しない、賃金の「上方硬直性」の罠にはまっている』、との指摘はなるほどと納得させられる。ただ、 『人手が足りなくなったり、業務量が増えたときには、企業は月給アップに代わってボーナスをたくさん支払う。 反対に将来人手が余ったり、仕事が暇になるようだったら、今度は柔軟にボーナスを削減して我慢してもらう。そんなメリハリの効いた特別賞与の活用を、これからはもっと考えたほうがよいのかもしれない』、との指摘には違和感を感じた。というのも、日本企業は以前からボーナスを人件費負担の調整弁として大いに活用してきた筈で、これをさらに活用しようと主張しているのだろうか。 『氷河期はトラウマとして残った』、というのには驚くと同時に、彼らに同情せざるを得なかった。
野口氏が指摘する 『パート労働者が多い産業は給与が低い』、 『パート労働者が多い産業は給与が低い』、 『賃金下落の背景に、産業構造の変化、「高所得産業」が縮小』、 『「低所得産業」の成長率が高いため、パートタイム労働者が増える』、などの産業構造面からの指摘も説得的だ。
いずれにしても、これでは安部首相がいくら賃上げを要請しても、実らないのも無理なさそうだ。
タグ:野口悠紀雄 行動経済学 安倍首相 ダイヤモンド・オンライン 現代ビジネス 賃上げ要請 (その3)(これだけ深刻な人手不足なのに、いつまでも賃金が上がらない理由、賃金が下落するのは成長産業がパートに頼らざるを得ないからだ) 玄田 有史 これだけ深刻な人手不足なのに、いつまでも賃金が上がらない理由 日本はこの構造的問題から抜け出せるか 日本が嵌った逆ケインズ現象の罠 正社員と正社員以外にわけて賃金の動きをみても、両者とも人手不足の割に、顕著な増加はみられない 現在の日本は、人手が足りなくても賃金が上がらず、生活も改善しない、賃金の「上方硬直性」の罠にはまっている 人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか 若手研究者らに16本の論文を寄稿 賃下げを行わなかった企業ほど賃上げに消極的 労働者は過去に支払われた水準より賃金が下がることを、とても嫌がることが指摘 賃金が下げられない硬直性があると、今が人手不足でも将来また不況になることをおそれる企業ほど、おいそれとは賃金を上げられないのだ 業務量が増えたときには、企業は月給アップに代わってボーナスをたくさん支払う。 反対に将来人手が余ったり、仕事が暇になるようだったら、今度は柔軟にボーナスを削減して我慢してもらう。そんなメリハリの効いた特別賞与の活用を、これからはもっと考えたほうがよいのかもしれない 高齢化が落とす暗い影 若者の背後には、低賃金の大量の高齢者が、潜在的な競争相手として存在している。その影響を受けて、人手不足であるはずの若者、特に正規雇用以外の若者の賃金まで、伸び悩んでしまっている 氷河期はトラウマとして残った 2015年時点の月給は、10年に比べて、平均すると実に約2万3000円も少なくなっていた 管理職に昇進するのも遅れてきた 氷河期世代で深刻なのは、20代の若い頃に上司や先輩からの指導や、勤め先での教育や訓練を受けた経験が少ないと多くが感じていることである 賃金が下落するのは成長産業がパートに頼らざるを得ないからだ パート労働者が多い産業は給与が低い 生産性が低い産業はパートに頼らざるをえない 賃金下落の背景に、産業構造の変化、「高所得産業」が縮小 「低所得産業」の成長率が高いため、パートタイム労働者が増える
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