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ビジット・ジャパン(インバウンド)戦略(その7)(日本人の「外国人観光客への偏見」が酷すぎる、HISが「変なホテル」を都市部にも出店、100店構想へ布石、外国人が心底惜しがる「日本の新幹線」事情 技術は世界一 ではサービスは?) [経済政策]

ビジット・ジャパン(インバウンド)戦略については、8月11日に取上げた。今日は、(その7)(日本人の「外国人観光客への偏見」が酷すぎる、HISが「変なホテル」を都市部にも出店、100店構想へ布石、外国人が心底惜しがる「日本の新幹線」事情 技術は世界一 ではサービスは?) である。

先ずは、ミセス・パンプキンが8月23日付け東洋経済オンラインに寄稿した「日本人の「外国人観光客への偏見」が酷すぎる 「お・も・て・な・し」は五輪の年だけなのか」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・人生相談室で人気のミセス・パンプキンの番外編コラムをお届けします。今回はインバウンド観光客に対する偏見をなくそう、という提案です。
・まもなく秋の観光シーズンがやってきます。多くの訪日外国人(インバウンド観光客)で、観光地はどこも混雑することでしょう。ところで私の狭い生活範囲でも、海外からの観光客に対する失礼な言動を目にすることが多く、心が痛みます。特にアジア系の観光客に対して私たちはもっと、「おもてなしの心」で接するべきだと提案したいと思います。
▽観光客は迷惑な人たち?
・2020年には年間4000万人を迎え入れるという目標に向けて、政府はいろいろ努力し研究しているようですが、同時に一部の日本人にみられる、海外からの観光客は迷惑な人たちという偏見を払拭する努力も、今一度必要ではないかと感じます。 たとえば私は東京で、何人かのタクシーの運転手さんに「インバウンドで忙しいでしょう?」と聞いてみました。「とんでもない、彼らはタクシーに乗らずチャーターバスでの移動だから、交通渋滞になり迷惑」とか、「ワンメーターしか乗らないのにカード支払いだから時間がかかり、私は外国人とみれば乗せない」「マナーも悪いしね」などと、たちどころに憎々しげに言う応えが返ってきます。
・また別の日ですが、皇居の二重橋をバックに記念写真を撮ろうとしていたアジア系の若い2人が、お堀を囲む芝生の手前の柵のさらに道路側の、ブロックにして2~3段の高さの石の上に乗った時のことです。警察官が「乗らないで!」と大声で言ったものの、日本語は通じません。次の瞬間その警官は「乗るなと言っているのがわからないのかー!」と指差しながら怒鳴り、やっと通じた2人は慌てて降りた、という場面に居合わせました。
・函館でも、こんな経験をしました。インバウンド観光客がいなければ、この地域の観光業は壊滅していたのではないかと思うほど、観光地や交通機関はどこも、アジア系観光客でいっぱいという印象でした。 そこの朝市の食堂での出来事です。相席だった一人旅の中国人女子学生に、まず店員はマニュアルどおり、「ワサビは大丈夫ですか?」と聞きました。私に対する聞き方に比べても、随分ぞんざいなのが気になりました。学生は「はい、大好きです」と答えたのに、出てきた海鮮どんぶりに、ワサビがついていなかったのです。学生が片言の日本語で「ワサビをください」と催促しますと、中年の女性店員は謝りもせず、小皿に入れたワサビを放り投げるように置きました。
・「忙しい店だから、余裕がないようね。ごめんね」と、思わず私がその観光客に謝りました。彼女はひと言、「大丈夫です」と言ってくれましたが、私ならその無礼に怒って、食べずに帰る場面でした。偶然相席にされた私に対する態度と随分違ったので、明らかにこれは、彼女の国の人に対する思い上がった態度であると断言できます。
▽日本にとって「お荷物」なのか
・私はこれは、ステレオタイプ化した外国人観光客に関する報道の仕方にも責任があると思います。民泊を利用するインバウンドに関する記事には、「ゴミの分別ルールを守らない」「周囲の迷惑構わず騒ぐ」と付記されることが多く、直接インバウンド観光客と接したことのない人にまで、まるで彼らが、日本にとってお荷物でしかないような、結果的に印象操作になっているのを感じます。
・「爆買い」報道でも、何かにつけて上から目線だと感じましたが、考えすぎでしょうか。かつては日本人も、パリのブランド街で爆買いした時代がありましたし、「日本を売ってニューヨークを買おう」とあるニュースキャスターが冗談を言ったほど、ニューヨークのあらゆるものを日本人が買い漁った時代もありました。ある国の人が、より先進国で爆買いをするのは、何も今の中国の人に限ったことではありません。
・ほんの3名に聞いただけですが、東京のタクシーの運転手さんが、一度もインバウンド観光客を乗せたことがないのに、「マナーが悪いから乗せない」と言ってはばからないのは、ステレオタイプ化した報道による影響の一例ではないでしょうか。
・許認可を受けたうえで、小さな民泊を経営している友人がいます。9割が中国人ゲストだそうです。開業してみて一番驚いたことは報道とのギャップで、世界観も中国人感も変わったと言います。皆さん礼儀正しく、これから多くのインバウンドを迎える日本人として、学ぶところが本当に多いと、語っています。 たとえば資源ゴミと空き缶などのゴミはオーナーが後で分別するつもりで同じゴミ箱を指定すると、「自分たちも本国で分別していますよ」と言って、皆さんきちんと生ゴミと3種類に分別されるそうです。その後もゴミ出しを守らない国民性だとは、感じたことがないということです。
・お土産をくださるゲストも多く、8種類もの中国料理を作ってオーナーをもてなした家族や(干しエビや干し貝柱など、小さなダシ類を日本のスーパーで探すのが大変だったらしい)、ある女性グループはオーナーを招いて中国の少数民族の踊りをいくつも披露してくれたとか。
・この友人は、「インバウンド報道では、“安い民泊を利用、爆買い・ゴミや騒音に関するマナーの悪さ”などが強調されるが、そのような報道に違和感がある」と言います。ホテルにはない、アットホームな親戚宅を訪れる感覚を求めてやって来るゲストも多く、ホストとしての心得を、逆に教えられることが多い毎日なのだそうです。 またこの国の人たちに、60~70代の親世代と同行する家族旅行が多いことにも、この友は感心しています。多くの日本人が忘れかけている、家族の絆を思い起こさせてくれる瞬間が多いのだそうです。
▽「お・も・て・な・し」は、誇大広告?
・筆者が小学生だった頃、住んでいる市に市民憲章ができました。5章しかなかった中の1章が、「私たち市民は、旅行者を温かく迎えましょう」というものでした。当時はほとんどが欧米系ですが、先生からは「通りすがりの外国人観光者に対してでも、目をそらすのは失礼です。ニコッと会釈するだけであいさつになるのですよ」と教えられました。
・あれから60年。私たちの中のどれだけの人が、東南アジア系の観光客に、ニコッと微笑むだけのあいさつをしているでしょうか。またはそのタイミングがなくとも、「ようこそ日本へ。良い旅でありますように」という気持ちを抱いているでしょうか。間違った情報で「マナーが悪いインバウンド」と心中に抱くだけで、インバウンド観光客の方たちが受け取る日本の印象も、随分違うはずです。
・私は海外旅行では、随分な親切を受けています。フランスの田舎の祭りでは、屋台の中に招き入れられてビールをごちそうになり、周囲の屋台仲間まで集めて一期一会の乾杯をしてくれました。ロンドン郊外では方向を尋ねただけなのに、30分も一緒に歩いて案内してくれた人がいました。アジア系だからと言って不愉快な目にあったことはなく、「遠い国からわが国へようこそ」という心を感じ、その国がさらに好きになったものです。
・旅先で受ける親切は、旅を何倍も楽しく豊かな思い出に変えてくれます。そんな経験から、せっかく日本に関心を持ってやってきた旅を、上から目線や偏見で、日本人が台無しにしてどうするのだと怒りを覚えるのです。
・幸い2017年上半期のインバウンド観光客は1375万人と過去最高記録を更新。爆買いが収まったとはいえ4~6月期の消費額も、順調に最高記録を更新しているそうです。日本の旅に満足している人が多く、日本ファンが増えていることの証明でもあると思います。
・私が目撃したインバウンド観光客に対する心無い人たちは極少数だということになりますが、数が問題ではないはずです。実際、観光客側にマナー違反をする人はいますが、それはどこの国にもいることですし、文化の違いも考慮する必要があります。十把ひとからげに偏見を持つのは問題です。
・東京五輪の招致時に世界に向けて発信したお国自慢の「おもてなしの心」を、観光業の人もそうでない人も、日本側のマナーとして、今一度再確認する必要を感じます。海外からのお客さんを迎える側の、民度が問われているのだと思います。
http://toyokeizai.net/articles/-/185483

次に、10月17日付けダイヤモンド・オンライン「HISが「変なホテル」を都市部にも出店、100店構想へ布石 H.I.S.ホテルホールディングス社長(エイチ・アイ・エス副会長)平林朗 特別インタビュー」を紹介しよう(Qは聞き手の質問、Aは平林氏の回答、+は回答内の段落)。
・旅行会社のエイチ・アイ・エス(H.I.S.)が展開する「変なホテル」はロボットが接客する省力化ホテルとしてハウステンボスや舞浜などに出店してきたが、東京・大阪などの主要都市にも進出するという。勝算はあるのか。H.I.S.でホテル事業を統括する平林朗・H.I.S.ホテルホールディングス社長を直撃した。
Q:「変なホテル」は現在、ハウステンボス、舞浜、ラグーナテンボスと3店ありますが、18年度末までに東京、大阪など10店舗を出店し、都市型ホテルにも乗り出します。その狙いはどこにありますか。
A:12月の西葛西を皮切りに、銀座(新富町)、浜松町、浅草橋、赤坂、羽田と東京で6店、博多、大阪で2店舗、それに京都と18年度までに10店の開業を計画しています。メインターゲットは観光客です。東京などにはビジネスホテルはたくさんありますが、観光客がカップルで、あるいはファミリーで泊まれる3つ星ホテルがない。そこにチャンスがあるとみています。
+ビジネスホテルが12平方メートルぐらいの広さのシングルルームがメインなのに対して、変なホテルでは20平方メートル程度のツインルームをメインにしています。ソファーベッドを利用してトリプルルームにすることもでき、客室単価は1室1万4000円ぐらいです。部屋を広くすれば、客室数が減るのですが、H.I.S.は旅行会社ですから、変なホテルを組み込んだ旅行商品を作るなど、集客の方法もある。タイ発東京行きの旅行商品を作り、タイで売ることもできるし、オンライン販売もできます。
+出張規定で1泊1万円までという企業は少なくないのですが、都内ではその範囲で探すのはたいへんです。女性の場合、とれなかったからカプセルホテルに泊まるというわけにもいかないでしょう。同性が2人で泊まり、宿泊費を7000円で抑えるという使われ方もあるのではないか。
Q:変なホテルは恐竜のロボットで有名ですが、都内にも来るのですか。
A:西葛西は東京ディズニーリゾートに行く客が多いので、恐竜のロボットが接客しますが、銀座などの都内のホテルでは人型ロボットが対応します。現在、開発中です。
Q:変なホテルの客室はどんなコンセプトですか。
A:観光客をターゲットにしているので、客室は寝に帰ってくるだけではなくくつろいでもらいたいと考えています。そのため、マットレスは東洋紡の新素材で、新幹線の座席に使われているものを応用したものにしています。 ビジネスホテルではユニットバスが一般的ですが、変なホテルではバスとトイレは別々です。洗い場もあり、小さいお子さんの体を洗ってあげることができるようになっています。
+ユニークなところでは、クローゼットに服をかけておくだけでしわのばしをしたり、においをとるとされる「LGスタイラー」を全室に導入しています。テレビは50インチの4Kテレビ(LG製)を入れており、最新技術も導入しています。 訪日外国人を意識し、ハンディジャパン社と提携。室内のスマホは国際電話も国内電話もインターネットも無料のうえ、ホテルの外でも無料で使えます。
Q:客室の付帯設備に力を入れる一方、ロボットで省力化も図っています。どれくらいコスト削減ができるのですか。
A:法律の関係もあり、無人化はできませんが、受付けやチェックイン、チェックアウトはロボットが行っています。床掃除や窓ふきもロボットです。100室規模のホテルでも、社員2人、アルバイト5人の7人で運営しています。人件費は普通のホテルの3分の1ぐらいでしょう。一般に人手不足が問題になっていますが、人材についてはH.I.S.グループのリソースを使うことができますし、マニュアル化ができているので店長経験者でなくてもマネジャー業務ができるようになっています。
Q:18年度までに10店、開業する計画ですが、投資額や収益性はどのように見通していますか。
A:都内のホテルは賃貸物件ですが、福岡や大阪、京都は土地取得から自社で行っています。ひとつのホテルを建てるのに投資額は20億円~30億円。償却を入れても、稼働率の高さと固定費が抑えられていることから、単年度黒字が達成できるとみています。ホテルの売上高営業利益率も40%ぐらいいくのではないか。
+ホテルでコストがかかるのが人件費と光熱費です。ハウステンボスのあいているスペースを開放し、メーカーや大学などがロボットの研究や発電の研究を行っており、コストはまだまだ下げられます。
Q:H.I.S.グループでホテル100軒構想がありますが、達成はいつ頃ですか。
A:現在、国内外で40軒、約5300室(開業予定の変なホテル10軒を含む)を運営しています。100軒になるのは3年から5年後をめどに考えています。今年3月に台湾のホテルチェーンを買収し、16軒増えましたが、買収案件によっては前倒しできます。
+将来的には、チェックイン・ロボットなどのシステムをセットに、FC(フランチャイズ)化を進めることができれば、国内外で変なホテル1000軒達成も視野に入ってくるでしょう。
http://diamond.jp/articles/-/145955

第三に、小西美術工藝社社長のデービッド・アトキンソン氏が11月24日付け東洋経済オンラインに寄稿した「外国人が心底惜しがる「日本の新幹線」事情 技術は世界一、ではサービスは?」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・安倍晋三首相肝いりの「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」委員や「日本政府観光局」特別顧問としても活躍しており、著書『世界一訪れたい日本のつくりかた』を上梓したデービッド・アトキンソン氏に、日本の「新幹線」が抱える問題について寄稿してもらった。
▽いちばん大切な路線にWi-Fiがない意味
・先日、JR東日本とJR西日本が2018年の夏ごろまでに、新幹線の車内で訪日外国人向けのフリーWi-Fiを整備して、順次サービスを開始していくと報道されました。 これまでは2020年までに整備するという話でしたから、このようにスピード感をもって観光対応がなされていくのは、非常に喜ばしいことだと思っています。
・しかし、残念なことが1つあります。それはJR東海の対応です。 「東京、京都、大阪」は「ゴールデンルート」と呼ばれ、訪日外国人観光客に最も人気のある、極めて重要なエリアです。実はこれらを結ぶ東海道新幹線をもつJR東海では、フリーWi-Fiが整備されていないのです。
・日本の新幹線には、安全面や運行面において世界屈指の技術が用いられていることは言うまでもありません。では、なぜその強いこだわりを、「ユーザーの快適さ」を高めることに用いられないのでしょうか。 私には、JR東海という企業が「つくり手がいいと思うものをつくって消費者へ提供する」という、プロダクトアウトの発想が強すぎるからとしか思えません。要するに、自分たちが誇りに思っているスピードや正確性などという基礎的な技術は高度に磨き上げていますが、新幹線のユーザーの快適さなどは軽視しているのです。
・世界一の新幹線をつくれる会社が、フリーWi-Fiの整備くらい、できないはずがありません。要は優先順位が低いだけです。 訪日外国人観光客のためにフリーWi-Fiを整備しないだけで、ずいぶん厳しい批判だと思う方もいるかもしれませんが、これは消費者軽視どころの話ではありません。実は、日本を代表する高速鉄道が「国策」にブレーキをかけているという、極めて深刻な問題でもあるのです。
・日本政府は観光戦略を実施しています。これまでの記事で繰り返しご説明してきましたように、人口減少で労働力人口が半減していく日本において、移民政策に頼らずに地方経済を活性化させていくという意味で、「観光」は極めて重要です。官民が一丸となって取り組んでいかなければいけない戦略です。
・皆さんも覚えがあるでしょうが、いまや異国の地での観光に「ネット」は欠かすことができません。ネットで観光スポットやレストランを検索して、ネットで移動経路を確認して、記念写真はその場でネットに上げて、祖国の家族や友人とシェアをします。 ですから日本政府としても地方自治体としても、ネットでの観光情報の発信、そしてフリーWi-Fiの整備に力を入れてきました。観光庁が実施した調査では「フリーWi-Fiが少ないこと」が「もっとも困ったこと」の一つとして挙がっていたからです。政府や自治体は当然、多くの訪日外国人が利用する新幹線にも、そのような整備をお願いしてきました。
・外国人観光客にとって、新幹線での移動時間は、行き先にどのような観光名所があるのか、どういうお店があるのか、どういう土産物屋があるのかという情報収集をするには最適だからです。しかし、フリーWi-Fiが整備されていないので、外国人観光客は新幹線の移動時間を情報収集に充てることができないのです。  私もかねて整備すべきだと訴えてきましたが、JR東海はこれらの要請に応えずにきています。
▽「検索してもらえない」のは大きな機会損失
・2016年にJR東日本とNTTデータが共同で行った調査によると、広域移動をした約253万人の訪日外国人観光客のうち、中国人観光客の46%、アメリカ人観光客の38%が新幹線を利用していることが明らかになっています。昨年、訪日外国人観光客は2400万人を突破しています。
・つまり、膨大な数の訪日外国人観光客に対して、さまざまな情報を発信する機会があるにもかかわらず、それができていないという状況なのです。 そのあたりについてどう思っているのか。JR東海は「いまはスマホ対応をしているからWi-Fiはいらないでしょう」「そこまでネットが見たいならルーターを使えばいい」とでも考えているのでしょうか。
・しかし、海外でローミングしてネット接続をすると思いのほか高額になりますし、パソコンやタブレットを持ってきている外国人旅行者も多くいます。レンタルのルーターなどを持っている人もいますが、トンネルなどではまったくつながりませんし、それ以外の区間もつながりにくいです。 観光客は、新幹線に乗っている間はゆっくり見られるので、スクリーンが小さいスマートフォンよりは大きなスクリーンで見たいはずです。おカネと労力を投入したネット情報発信を1人でも多くの外国人観光客に届けるには、フリーWi-Fiの整備のほうが望ましいことは明らかです。せっかく大金を使ってつくったコンテンツを見るための手段が整備されないと、そのコンテンツが無駄になってしまいます。
・このようにWi-Fi不要という結論になるのは、消費者軽視としか思えません。 JR東海にそのような傾向が強いのは、もう1つの問題点からもうかがえます。 実は海外からやってくる観光客には「Japan Rail Pass」という制度があります。JRグループ6社が共同して提供している乗り放題のパスなのですが、東海道・山陽・九州新幹線の「のぞみ」号と「みずほ」号は利用できません。新幹線のなかで最も速く、先端技術の詰まった「のぞみ」をカバーしていないパスは、外国人観光客からすれば、魅力に欠けるものだということは言うまでもありません。
・また、先日、海外から新幹線を予約することがようやくできるようになりましたが、Japan Rail Passは対象外となっています。外国人観光客の相当な割合がJapan Rail Passを使うので、Japan Rail Passを対象外にすると、そのシステムを作る理由がなくなります。  細かいことを言えば、国内鉄道会社の予約システムはいまだに、発券後1回しか予約を変更できません。変更対応はたしかに手間がかかると思いますが、利用者からすれば不便なことこのうえありません。
・「新幹線の技術を世界に売り込みたい」と言う割には、世界が常識とする基礎的なサービスができていない。これでは、新幹線という「物」の評価は高くても、多くの外国人は「日本の新幹線は、途上国でもできることができていない」と受け止めます。「新幹線」の価値を著しく毀損していることは言うまでもありません。
▽日本人向けの発想からの脱却を
・なぜこのような「もったいない」ことになってしまうのかというと、これまで長く、新幹線は日本人の乗客向けのサービスだったからです。出張族など日本人が使い、日本人が満足すればいいということで、発想が止まってしまっているのです。
・ただ、このような考え方は先見性がないと言わざるをえません。これから新幹線の主要なユーザーだった出張族は激減していきます。長期的な視点をもてば、世界に技術を売り込むためにも、1人でも多くの外国人観光客に新幹線を体験してもらう環境を整備することで、世界に対して評価を上げていくべきなのです。
・現在、JR東海の新幹線は事実上、独占禁止法の対象外と言えるほど競争にさらされていない環境にあります。リニアができたあかつきには、「2本目」のルートができるわけですから、サービスの改善を促進するため、分社化を含めた競争を促す政策を考えるべきだと思います。 独占禁止法とはそもそも何のためにあるかといえば、企業が独占することによって、価格が不当に高く、サービスが悪くなってしまうことを防ぐことが目的です。
・JR東海の新幹線は、提供しているサービスの質と比べて価格設定が極めて高い印象です。これは「競争がないこと」の反映のように思えてなりません。最高速度やかかる時間などは確かにずば抜けているものがありますが、ユーザー目線にたてば、「何キロ出た、何分速く大阪に着く」ということと同じくらい、移動の間の快適さ、利便性が重要なのは言うまでもありません。
・このような基本的な整備を行っていないだけでも問題ですが、さらに国や自治体が必死に地方を盛り上げようとしている観光政策にも協力しない。これを「消費者軽視」と言わずしてなんと言いましょう。 ほかにもJR東海の強すぎる「プロダクトアウト」は、さまざまなところに散見されます。 象徴的なものが「ハンマー」です。
▽新幹線には窓ガラスを割る「ハンマー」がない
・海外の高速鉄道では万が一事故があったときに備えて、強化窓ガラスを割るためのハンマーの設置が義務づけられている国が多くあります。日本の技術を使った台湾の新幹線にもハンマーが整備されている、という報道があります。 しかし、日本の新幹線にはハンマーが設置されていません。地震や自然災害がこれだけ多い国で、万が一事故が発生して、横転したり、火事になったりした場合、乗客は窓を割ってでも脱出しなくてはいけませんが、そのためのハンマーがないのです。
・なぜないのかというと、設置義務がないなかで「新幹線は事故を起こさないから必要ない」といわれています。または、その高い技術力を示すために意図的に設置していないのだと言う人もいます。 確かに、これまで新幹線では、悪意をもった乗客が起こしたようなものを除いて、大きな事故がなかったというのは紛れもない事実です。
・しかし、世の中には絶対ということはありません。新幹線の技術者や運転士も神様ではありませんので、何かが起こるかもしれません。そのような万が一に備えて、ハンマーを設置することにいったいなんの問題があるでしょうか。 日本の新幹線の強化ガラスはハンマーくらいで割れないから無駄だという人もいますが、ハンマーがあったことで命が救われるような状況がないとは限りません。そのような最悪の事態が起きてしまったら、台湾の新幹線では設置してあるハンマーを、なぜ日本では設置しなかったのかと大きな問題になるでしょう。
・日本の新幹線は事故など起こさないという傲慢ともいうべき自信と、乗客の命を天秤にかければ、どちらが重いのかは言うまでもありません。その当たり前のことが、JR東海には欠けているような気がしてなりません。 JR東海などがもつ新幹線の技術は、日本という国の「宝」です。
・ただ、この「宝」はその新幹線を使う人々の幸せや安全があってこそ初めて光輝きます。日本には世界に誇れるすばらしい技術が多くありますが、強すぎる「プロダクトアウト」の発想と、経営者の傲慢によって台なしにされるという残念なケースが少なくありません。 JR東海が1日でも早く目を覚まし、自分たちがやりたいことだけではなくて、「くだらない」「めんどくさい」と思わずに、ユーザーのニーズを吸い上げて、それに応えることを心から願っています。それは決して外国人観光客のためだけではなく、回り回って日本人のためになるのです。
http://toyokeizai.net/articles/-/198178

第一の記事で、 『日本にとって「お荷物」なのか・・・私はこれは、ステレオタイプ化した外国人観光客に関する報道の仕方にも責任があると思います。民泊を利用するインバウンドに関する記事には、「ゴミの分別ルールを守らない」「周囲の迷惑構わず騒ぐ」と付記されることが多く、直接インバウンド観光客と接したことのない人にまで、まるで彼らが、日本にとってお荷物でしかないような、結果的に印象操作になっているのを感じます』、 『せっかく日本に関心を持ってやってきた旅を、上から目線や偏見で、日本人が台無しにしてどうするのだと怒りを覚えるのです』、 『東京五輪の招致時に世界に向けて発信したお国自慢の「おもてなしの心」を、観光業の人もそうでない人も、日本側のマナーとして、今一度再確認する必要を感じます』、などの指摘はその通りだ。
第二の記事で、 『HISが「変なホテル」を都市部にも出店、100店構想へ布石』、はなかなか面白い試みだ。ただ、 『100室規模のホテルでも、社員2人、アルバイト5人の7人で運営』、ということらしいが、何かトラブルが発生した場合、大丈夫なのかが気になるところだ。
第三の記事で、政府や自治体が 『フリーWi-Fiの整備に力を入れてきました』、にも拘らず、JR東海だけがこれを入れる予定がないとは、驚いた。 『ほかにもJR東海の強すぎる「プロダクトアウト」は、さまざまなところに散見されます』、とは困ったことだ。 『新幹線には窓ガラスを割る「ハンマー」がない』、というのも、 『ハンマーくらいで割れないから無駄だ』、は別にして、安全神話が原因だとすれば、原発と同じ誤りを犯そうとしているのかも知れない。万が一に備えた安全対策は、その気になれば簡単に出来るのに、神話に乗ってそれを軽視するようなことは避けるべきだろう。
タグ:東洋経済オンライン ダイヤモンド・オンライン デービッド・アトキンソン ミセス・パンプキン ビジット・ジャパン (インバウンド)戦略 JAPAN RAIL PASS (その7)(日本人の「外国人観光客への偏見」が酷すぎる、HISが「変なホテル」を都市部にも出店、100店構想へ布石、外国人が心底惜しがる「日本の新幹線」事情 技術は世界一 ではサービスは?) 「日本人の「外国人観光客への偏見」が酷すぎる 「お・も・て・な・し」は五輪の年だけなのか」 海外からの観光客に対する失礼な言動を目にすることが多く、心が痛みます 日本にとって「お荷物」なのか ステレオタイプ化した外国人観光客に関する報道の仕方にも責任があると思います 直接インバウンド観光客と接したことのない人にまで、まるで彼らが、日本にとってお荷物でしかないような、結果的に印象操作になっているのを感じます 「爆買い」報道でも、何かにつけて上から目線 、「インバウンド報道では、“安い民泊を利用、爆買い・ゴミや騒音に関するマナーの悪さ”などが強調されるが、そのような報道に違和感がある」と言います 旅先で受ける親切は、旅を何倍も楽しく豊かな思い出に変えてくれます せっかく日本に関心を持ってやってきた旅を、上から目線や偏見で、日本人が台無しにしてどうするのだと怒りを覚えるのです 東京五輪の招致時に世界に向けて発信したお国自慢の「おもてなしの心」を、観光業の人もそうでない人も、日本側のマナーとして、今一度再確認する必要を感じます 「HISが「変なホテル」を都市部にも出店、100店構想へ布石 H.I.S.ホテルホールディングス社長(エイチ・アイ・エス副会長)平林朗 特別インタビュー」 「変なホテル」 現在、ハウステンボス、舞浜、ラグーナテンボスと3店 メインターゲットは観光客 東京で6店、博多、大阪で2店舗、それに京都と18年度までに10店の開業を計画 観光客がカップルで、あるいはファミリーで泊まれる3つ星ホテルがない。そこにチャンス 客室は寝に帰ってくるだけではなくくつろいでもらいたいと考えています バスとトイレは別々です 。室内のスマホは国際電話も国内電話もインターネットも無料のうえ、ホテルの外でも無料で使えます 100室規模のホテルでも、社員2人、アルバイト5人の7人で運営 小西美術工藝社社長 「外国人が心底惜しがる「日本の新幹線」事情 技術は世界一、ではサービスは?」 JR東日本とJR西日本が2018年の夏ごろまでに、新幹線の車内で訪日外国人向けのフリーWi-Fiを整備して、順次サービスを開始 JR東海では、フリーWi-Fiが整備されていないのです JR東海という企業が「つくり手がいいと思うものをつくって消費者へ提供する」という、プロダクトアウトの発想が強すぎるからとしか思えません 日本政府としても地方自治体としても、ネットでの観光情報の発信、そしてフリーWi-Fiの整備に力を入れてきました 検索してもらえない」のは大きな機会損失 せっかく大金を使ってつくったコンテンツを見るための手段が整備されないと、そのコンテンツが無駄になってしまいます Wi-Fi不要という結論になるのは、消費者軽視としか思えません 「のぞみ」号と「みずほ」号は利用できません これまで長く、新幹線は日本人の乗客向けのサービスだったからです 長期的な視点をもてば、世界に技術を売り込むためにも、1人でも多くの外国人観光客に新幹線を体験してもらう環境を整備することで、世界に対して評価を上げていくべきなのです 新幹線には窓ガラスを割る「ハンマー」がない ハンマーがあったことで命が救われるような状況がないとは限りません。そのような最悪の事態が起きてしまったら、台湾の新幹線では設置してあるハンマーを、なぜ日本では設置しなかったのかと大きな問題になるでしょう。
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