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ビジット・ジャパン(インバウンド)戦略(その8)(大阪・ミナミが「アジア人」で大混雑する理由、「日本は退屈な国」欧米人アンケートの衝撃結果に挑む観光庁の勝算、日本に1円も落とさない中国人観光客が急増する理由) [経済政策]

ビジット・ジャパン(インバウンド)戦略については、昨年11月24日に取上げた。今日は、(その8)(大阪・ミナミが「アジア人」で大混雑する理由、「日本は退屈な国」欧米人アンケートの衝撃結果に挑む観光庁の勝算、日本に1円も落とさない中国人観光客が急増する理由)である。

先ずは、昨年12月31日付け東洋経済オンライン「大阪・ミナミが「アジア人」で大混雑する理由 もはや異国! データで読み解く「大阪の今」」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・大阪の難波や心斎橋界隈の繁華街、通称「ミナミ」は、かに道楽やグリコの看板などコテコテの大阪文化が堪能できるスポットとして知られる。 この大阪を代表する繁華街が今、異様な熱気に包まれている。中国人や韓国人を中心とするアジアからの訪日客で、大混雑しているのだ。特定の日、時間だけ混雑しているわけではない。連日、朝から深夜まで芋を洗うようなにぎわいだ。
▽関空のLCC増便が追い風に
・2016年に日本を訪れた外国人は2012年比で2.9倍に増加。一方、大阪は全国の伸び率を大きく上回り、同4.7倍に拡大している(図表①)。 背景には、格安航空会社の利用客が増加している点が挙げられる。関西国際空港(関空)では2014年ごろからアジア圏からの航空便が徐々に増加。2017年1月末にはLCC専用だった第2ターミナルビルを拡張し、国際線の乗り入れも増やしている。この関空のLCCに軸足を置いた戦略がうまくはまり、アジアからの訪日客が急増したのだ。
・実際、ミナミを歩いていると、ベビーカーを押して歩く家族、大きなキャリーバッグを引きずる青年、肩を組んで歩く若いカップルなど幅広い層の訪日客が群がっている。 現在、大阪の訪日客のうち約8割をアジア圏の人々で占める。中でも、中国と韓国人の占める割合が56.5%と、東京の42.7%よりも高い(図表②)。
・アジアの外国人を中心に大阪の訪日客数は941万人と、東京の1159万人に比べてもそれほどの遜色がない。この数が集中して押し寄せているため、ミナミは連日ごった返しているのだ。
▽「キタ」より「ミナミ」が人気
・三菱総合研究所の調査によると、訪日客の人気はキタ(梅田・大阪駅周辺)や関西のほかの観光名所よりもミナミ(心斎橋、難波)のほうが高い(図表③)。 ミナミは買い物や食事をする店が狭いエリアに集まっており、訪日客は効率良く観光を楽しむことができる。その反面、キタはミナミほど集まっておらず、施設間の移動も地下街を使うことが多いので、訪日客が迷ってしまうケースもあるようだ。
・こうした複数の要因から、多くの訪日客がリピーターとしてミナミを訪れている。三菱総研による関空から出国した訪日客に対する滞在期間調査では、韓国や香港、タイなどのアジア人は日本での滞在期間のうちのほとんどを大阪で過ごしていることがわかる(図表④)。
・最初は団体客として訪日し複数の観光名所を巡った外国人が、最近はミナミで周遊することを目的にLCCを使って個人で再訪している行動が浮かび上がる。
▽心地よい大阪流のサービス
・訪日客の急増を好機ととらえ、企業は需要の取り込みに力を注ぐ。代表的なのは百貨店だ。大阪に店を構える百貨店の売上高は今年1月から10月まで10カ月連続で前年同月を上回った。浮き沈みを繰り返す東京の百貨店とは対照的である(図表⑤)。 「大阪流の人情味があり、温かみがある接客サービスが、アジア人にとって心地よいのでは」(百貨店業界関係者)との見方もある。
・難波にある高島屋大阪店は今年3~9月までの免税売り上げが前年同期と比べて1.8倍を記録。毎日、開店する10時前には訪日客が30~50人ほどが並んでいる。キャリーバッグをいす代わりにして座って待ち、開店と同時に化粧品やベビー用品売り場に殺到する。 同店は2017年9月から、店内の案内を4カ国語対応にした。11台だった免税カウンターも11月から18台に拡張した。
・家電量販店も訪日客の集客に尽力する。ビックカメラなんば店は10月の免税売り上げが前年同月比40%増と、単月で過去最高を更新した。「かつてはカメラや炊飯器が人気だったが、最近はステンレスポットやドライヤー、電動歯ブラシなどが売れている。布団クリーナーは売り場に並べていたら、あっという間に売れていく」(同店の村田泰大副店長)。
・実は、ビックカメラなんば店では菓子類が最近の売れ筋の1つとなっている。店頭では、「キットカット」などのチョコレート商品や「コロロ」のようなグミ系商品を山積みしている。 大阪観光局の調査でも、訪日客が大阪で買ったものは、洋服や化粧品を押さえ菓子がトップになっている(図表⑥)。
・売れ筋商品の変化の背景には、ネットで情報を発信するブロガーの存在も大きい。ここ数年、日本に関するブログの記述が急激に増えている。 特に、台湾人はネット情報に対する感度が高く、中国人や香港人もネット情報を頻繁に利用する。実際、大阪観光局の調査によれば、訪日客が旅行前に使用する情報源は「SNSやネット」が圧倒的に多い(図表⑦)。
▽地元住民に支障のケースも
・インフルエンサーと呼ばれる影響力のあるブロガーが発信すると、その商品情報が瞬く間に広がる。どの商品に、いつ火がつくかわからないため、販売店では売れ筋商品の見極めがより重要になっている。 訪日客の増加はミナミにとっては恩恵ではあるが、キャリーバッグを持ち歩いて周遊する訪日客が多く、地元住民が歩行に支障を来すこともある。「大きなキャリーバッグを2つもガラガラと引っ張っている人がいて、通勤の際に迷惑している」(難波のオフィスで勤務する男性)。
・「今のミナミは訪日客だらけ。どこに行っても大混雑しているので、最近は避けている」と話す大阪の住民もいる。ミナミが地元住民からも愛され続けるための課題は決して少なくない。
http://toyokeizai.net/articles/-/202206

次に、ノンフィクションライターの窪田順生氏が2月15日付けダイヤモンド・オンラインに寄稿した「「日本は退屈な国」欧米人アンケートの衝撃結果に挑む観光庁の勝算」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・「日本は退屈」――欧米人アンケートの衝撃結果に、観光庁が動き出した。特設サイトをつくり、PR動画を用意したのだが、これで本当に「日本は面白い」と思ってもらえるだろうか?
▽欧米人には日本は退屈!? 観光庁アンケート結果の衝撃
・2月6日、観光庁と日本政府観光局(JNTO)がインバウンド促進キャンペーンとして、日本の観光資源を世界にアピールするプロモーション動画を公開した。 というニュースを耳にすると、「最近じゃ、どこへ行っても外国人観光客だらけなんだから、もうそんなに来てもらわなくてもいいよ」なんてことを思う方も少なくないかもしれない。
・たしかに、2017年の訪日外国人観光客は過去最高の2869万人と華々しく報じられているが、実はこの「日本人気」はベトナム、中国、台湾、韓国というアジア限定。欧米などのその他のエリアからの訪日外国人観光客となると300万人程度で、これは「中国やタイにも負けている」(田村明比古・観光庁長官)というのが現実なのだ。
・「日本のホニャララを世界が称賛!」「世界で最も愛される日本人!」なんてネタが大好物の方たちからは、「日本に憧れている人が多いけど、物価が高すぎるからだ!」「タイの人気が高いのは夜遊び目的だ!」というような苦しい言い訳がたくさんで出てきそうなので、あらかじめ説明しておくと、日本がタイや中国よりも観光先として選ばれないのは、ごくごくシンプルに「退屈」というイメージが強いことが大きい。
・観光庁が、ドイツ、英国、フランス、米国、カナダ、オーストラリアの6ヵ国を対象に、海外旅行に関するアンケート調査を実施したところ、「日本には『富士山』『桜』『寺』があるくらいで、長期間滞在する旅行先としては退屈だと思われていること」(田村長官)が判明したというのだ。
▽欧米人向け特設サイトは退屈イメージ払拭に役立つか?
・腹の立つ方も多いかもしれないが、世界には日本のテレビに出て「日本にやってくるのが夢でした」「生まれ変わったら日本人になりたい」とかリップサービスをしてくれる外国人ばかりではない。日本がどこにあるのかもちょっと怪しいくらいの人がウジャウジャいるのだ。
・そこで、観光庁はこういう現実を謙虚に受け止め、改めてアジア以外の国をターゲットにして「退屈ではない」と訴求しようとなったわけだ。 このような試みは大変素晴らしいと思うし、ぜひ成功していただきたいと心から願う。
・アジア圏以外の観光客は長期滞在の傾向があり、より多くのお金を落とすとされる。この層が増えれば、観光収入も増え、観光が「基幹産業」となっていく道筋も見える。労働人口がいくら減ったところで移民を受け入れられぬこの国で、観光産業は、地方が生き残るための重要な切り札でもあるからだ。
・では、どうやって日本の「退屈」イメージを払拭していくのか。 「Enjoy my japan」という特設サイトを訪れると、「どのような伝統体験をしたいですか」なんて感じの質問が3回出てきて、個々の興味関心に合わせて、日本の観光スポットや体験できることを紹介した「パーソナライズムービー」が流れる。また、サイト内にも「伝統文化・歴史」「食」「自然」「エンターテインメント」「アート」という7つのコンセプトにあった動画も用意されている。
・これらはいずれも、日本の美しい風景や観光スポットを欧米人の方たちが旅しているイメージビデオで、たとえば、神社をお参りしたり、お寺でお坊さんの話を聞いたりしているほか、機織り体験や座禅体験、欧米人の家族連れが畑で大根を抜いて調理するなど、「日本の田舎体験」なんかをしている映像もある。
・悪くないじゃないか。そんな反応の方も多いと思うが、一通り映像を見た筆者はぶっちゃけ、かなり不安になった。今回のキャンペーンのキモである「退屈イメージの払拭」という点では不十分に思えたからだ。
▽美しさや映像の質は合格でも「面白さ」が伝わってこない
・像制作をした方たちの努力や苦労も知らず、偉そうなことをと怒られるかもしれないが、動画にケチをつけているわけではない。映像のクオリティも素晴らしく、欧米の方たちが見れば間違いなく美しい国だと感じてもらえるだろうし、中には「行ってみようかな」と思う人も出てくるかもしれない。
・ただ、残念ながら「日本ってのは面白い国なんですよ」というアピール面では、やや弱い感は否めない。  サイトの映像をご覧になっていただけば話が早いが、動画の欧米人旅行者たちは、神社仏閣をめぐって、温泉につかって、雄大な自然をハイキングする。さらに、鉄板焼き料理を楽しんだり、沖縄で三線を奏でたり、座禅に挑戦するなど「体験型観光」も行う。つまり、「Enjoy my japan」の映像は、日本の観光情報サイトが、イチオシとされるスポットや体験ツアーを紹介しているのだ。
・面白そうじゃないかと思うかもしれないが、自分が「外国人旅行者」として、文化の異なる国のプロモーション映像を見たと想像してほしい。 次から次へと流れる美しい風景、見たことのない街並み、見たことのない食べ物が続々と映し出される旅のイメージビデオは見ていて楽しいが、それだけで、大して知らない遠い異国へ旅立ってみようという決断になるだろうか。 難しい、と筆者は考える。
・観光スポットやツアー情報を伝えることもたしかに大事だが、数十万円という航空券を購入して、仕事を休んでわざわざ遠い異国の地を訪れるわけだから、そもそもその国に対して「面白い」と興味をかきたてられなくてはいけない。この国に行けば、お金では買えない経験ができるか、日常とかけ離れたような異文化体験ができるか、というポイントを訴求しないことには、「この国に行ってみたい」という「動機」にならないのではないだろうか。
▽タイ観光庁の映像には ストーリーがある
・そのあたりをよく押さえているのが、日本よりも多くの欧米人が訪れているタイのプロモーション映像だ。  「Open to the New Shades」(新しい色合いへのいざない)と銘打たれたタイ国政府観光庁のビデオは、日本の「Enjoy my japan」同様に、幅広い観光客のニーズに応えられるよう、多種多様なスポット、アクティビティをイメージビデオ的に流している。が、それだけではなく、「タイって面白い国なんですよ」というアピールを、ストーリー仕立てでしっかり行っているのだ。
・たとえば、こちらの動画では、若い女性と年配の男性、2人の旅行客のドラマを描いている。バッグパックを背負った若い女性の旅行者の場合、ムエタイの練習場の前を通りかかり、やがて自分も厳しい練習に参加。最終的には試合にまで出場して、母国の家族に「もう少し羽を伸ばすことにするわ」と手紙を書く、というストーリーだ。
・また、年配男性はタイの高級リゾートホテルに宿泊し、運転手付きの高級車で小さな町の横を通りかかる。彼はそこで車を止めて、その小さな町の食堂に入り、手づかみで食事をする。そこで口にした果実に興味を持ち、タイの普通の人たちとも触れ合う。そして、帰国してから会社の同僚と思しき人たちの前で「タイには多様性がある」とスピーチをするという流れだ。
・このように、タイで「長期滞在」する欧米人旅行者のドラマを柱にして、ナレーションで「お金では買えない経験」「素晴らしい異文化体験ができるでしょう」というメッセージを訴求していくという構成なのだ。
・タイも日本も、ほとんど予備知識がないという外国人が、この映像と「enjoy my japan」の映像を見たら、おそらくタイの方に興味を抱くのではないかと思う。 どのような観光スポットがあって、どういうツアーができるかのかという情報量や、切り取られた映像の美しさでは日本の方に軍配が上がるかもしれないが、タイの方が明らかに「この国へ行ったら何か面白い異文化体験ができるかも」という期待を抱かせるからだ。
▽宮城県の壇蜜動画に見る「面白さ」の重要性
・特に観光プロモーション映像というものは、美しければいいというものではない。 宮城県がタレントの壇蜜さんを起用して、セクシーなPR動画をつくって物議を醸し出した際に、この連載(「壇蜜起用の宮城県動画が炎上!『エロでPR』が絶えない理由」)で述べたが、なぜ宮城県があのような炎上商法に走ったのかというと、これまで多額の税金を投入して、宮城の美しいスポットをドローンで空撮したPR動画がまったく視聴されなかったことが大きい。
・この映像は、宮城県の観光業者や宮城県ファンから「宮城の美しさがよく表現されている」と大絶賛だったが、観光プロモーションとしては結果が出なかった。厳しい言い方だが、自己満足で終わってしまったのである。 だから、とにかく炎上しようとも「見られる」「話題になる」ということを追求した結果、壇蜜さんのエロ動画になったのだ。これが良い悪いは別にして、ターゲットに「面白い」と感じてもらわないことには、見向きもしてもらえないというのが、観光プロモーション動画の現実だ。
・さらに厳しいことを言わせていただくと、「Enjoy my japan」というキャンペーン名にも不安を覚える。俺たちの国を楽しみなよ、という「上から目線」な感じがして、日本の観光業全体にも共通する「押し付けがましさ」がにじみ出てしまっているからだ。
・先ほども触れたように、動画に登場する欧米人旅行者は、日本の観光業者が考える定番スポット、定番体験ばかりを行っている。これは言い換えれば、我々日本人側が「こういう風に日本を楽しんでくれたらいいな」と思うような「模範的な欧米人観光客」の行動を映像化したものともいえる。 観光客はこのコースを歩いて見学してください。観光客はこういうコース料理を食べてください。観光客はこういうものを見て喜んでください。「おもてなし」という言葉が大好きなわりには、日本の観光サービス業は、供給者側の都合に「客」を合わせさせることが圧倒的に多い。
▽供給側の一方的な「ゴリ推し」では観光客は感動しない
・今回の映像も残念ながら、日本の観光業者側の「欧米人はこういのが好きなんでしょう」という思想が随所にちりばめられている、ように見えてしまう。そのあたりこそが、「退屈」というイメージをつくってしまっているのではないか、と個人的には考えている。
・いずれにせよ、欧米人観光客を増やすという政府の取り組みは素晴らしく、ぜひ応援したいが、いまの方針では一方的な「日本って綺麗なとこでしょ」という「ゴリ推し」で終わってしまう恐れがある。 あれもPRしたい、これも訴求したい、という気持ちはわかるが、映像というものは、要素を詰め込みすぎても結局、何が言いたいのかよく分からないことになってしまうのだ。まずは、日本という国が、欧米ではできない多種多様な異文化体験ができる、お金では買えない滞在体験ができる、というシンプルなメッセージに絞って、とにかくまずは「退屈さ」と無縁の「刺激的でおもしろい映像」をつくったらどうだろう。
・我々がお手本にすべきタイの政府観光庁は、以下のような秀逸なメッセージを発信している。 「心をオープンにして多彩でユニークなライフスタイルを満喫しましょう」
・「これが日本らしい」「こういうところが欧米人は好きに決まっている」という考えにとらわれず、ぜひとも多彩でユニークな観光スタイルを提案して、「退屈」というイメージを吹き飛ばしていただきたい。
http://diamond.jp/articles/-/159825

第三に、2月28日付けダイヤモンド・オンライン「日本に1円も落とさない中国人観光客が急増する理由」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・いわゆる「爆買い」は一息ついた観があるが、中国人観光客は相変わらず増加の一途をたどっている。そうした日本に慣れていない中国人観光客を、在日中国人がターゲットにし、しゃぶり尽くす「同胞食い」が水面下で拡大しているという。DOL特集「地下経済の深淵」第9回は、その実態を余すところなくお伝えする。(ライター 根本直樹)
▽在日中国人が中国人観光客を狙う「同胞食い」が急増中
・膨大な“有象無象”を抱える中国では、仮にどんなに親しい間柄であっても、血族以外の人間を心から信用していないところがある。他人は敵であり、カモに過ぎない。 これは筆者の偏見などではなく、以前取材した、ある中国人ジャーナリストが語っていたことだ。彼はこうも言っていた。「他人は常に自分の財布を狙っているもの。中国人にとってそれが当たり前の感覚です」。 そして、こう続けた。 「その典型は“同胞喰い”です」と。
・一時の「爆買い」現象は下火になったとはいえ、中国人観光客が減っているかといえばそんなことはない。その人数は増加の一途で、昨年は国別で第1位、735万6000人にも上った。今も相当な経済効果があるのは事実だが、昨今は喜んでばかりもいられない。ある傾向が水面下で進んでいるからだ。
・東京・池袋で旅行代理店を営むU氏(上海出身・55歳)は「“日本初心者”の同胞が大量に押し寄せてくるんだから、日本を熟知したわれわれ在日中国人にとってはまさに千載一遇のチャンス。当然だけど、われわれは中国語ができるから、旅行者にとっては安心感がある。そこに付け込む。大陸からの観光客を騙すのは、日本人を騙すより簡単だよ」と語る。 中国人が中国人を食い物にする。これこそが “同胞喰い”ということらしい。 では、その実態を見ていくことにしよう。
▽成田や関空で横行する「白タク」 予約は出発前の中国国内から
・成田国際空港や、関西国際空港周辺の道路を注意深く観察していれば、ピカピカに磨かれたワンボックスカーに、スマホ片手にうろうろしていた中国人観光客たちが、次々と吸い込まれていく光景を目にすることができるだろう。その大半が違法な、いわゆる「白タク」である。
・成田空港で客待ちをしていた日本人のタクシー運転手は、苦々しげにこう言っていた。 「最初の頃は、客を奪いやがってと頭にきていたが、だんだんどうも様子がおかしいと気がついた。白タクの運転手たちは、空港前で客引きをしているわけじゃない。最初から乗せる客が決まっているんだ。それじゃ、しょうがねえなって、最近は諦めてるよ」
・実際その通りなのだ。 空港で白タクを利用する中国人観光客の大半は、中国国内ですでに予約も支払いも済ませている。前出の旅行代理店社長は言う。 「中国の大都市圏では、配車アプリによる“ライドシェア”が当たり前。そうしたアプリは、海外の車も予約もできるようになっていて、日本に来る個人ツアー客の間でも広く利用されているんだ」
・それも当然だろう。例えば、成田空港から新宿まで、正規のタクシーに乗れば料金は3万円を超えるが、白タクなら1万5000円前後とほぼ半額。これを聞いたら、日本人でも乗りたいと思う人がけっこういるかもしれないが、残念ながら「日本人禁止」の車がほとんどだ。 さらに、中国人旅行者の大半は、違法であることを知らずに白タクを利用している。ライドシェアといえば聞こえはいいが、その実態は“裏タクシー会社”とでもいうべき元締めグループがいくつかあり、組織的な闇ビジネスといっていい。
・「最近は、在日中国人だけでは人手が足りず、日本在住経験のある人間が大陸から短期ビザで来日し、運転手をやっているケースもある。免許?もちろんあるよ。偽造免許証だけどね(笑)」(旅行代理店社長)
▽キックバック文化が同胞食いを加速させている
・白タクの運転手は、“同胞喰い”のキーマンでもある。 都内で飲食店を営む張曙光氏(ハルビン出身・50歳)は言う。 「白タクの運転手の多くは、日当8000〜1万5000円程度のギャラで組織から雇われいるが、それで満足する中国人なんていない。知り合いの飲食店や、免税店に自ら営業をかけ、キックバック契約を結ぶのが当たり前になっているんです。うちの店もそうだけど、白タクの運転手が客を連れて来たら、売り上げの15パーセントをバックしてます」
・張氏によれば、白タクの運転手は“日本初心者”の観光客を、車中で“洗脳”するのだという。 「食事なら『日本人の食通の間でも有名な店』とか『酒井法子がお気に入りの店』なんて適当なことを言って、知り合いの在日中国人が経営する、いかにも日本風な居酒屋に案内し、こっそりキックバックを得るんです」
・そして「数年前の、まだ団体客がほとんどだった時代も、中国人のバス運転手が『ヤマダ電機やビックカメラはぼったくりだから絶対に入るな』と演説して、自分が契約している中国系量販店に無理やり連れて行くって手口がありました。どっちにしても、中国系の店とは絶対に言わない。こうして“洗脳”されたツアー客たちは日本の店だと思い込んでいるんです」と明かす。
・笑えないのは、一部の個人旅行客が熱望する“夜のツアー”でも、同様な展開が待っていることだ。張氏は続ける。 「日本の女性に、性的な憧れを持つ中国人男性はたくさんいる。日本のアダルトビデオの影響ですよ。だから最近は、白タク運転手が企画する夜の“オプショナルツアー”に参加するスケベな客もけっこういます。都内なら歌舞伎町か、池袋がメイン。女性のいるパブで飲んで、希望者はデリヘルで“一発”という流れです」 
・しかし、ここでも彼らは「してやられる」のだ。 「パブはパブでもチャイニーズパブ。日本語のできる中国人ホステスがつくんだけど、さすがに『お前、中国人だろ!』と怒り出す客もいる。そんなときは『私、日本で生まれたハーフよ』とか適当なことを言って、ごまかすわけです。もっと悲惨なのはデリヘル。中国人が経営するレンタルルームに連れて来られ、ドキドキして待っていると、中国のオバチャンが現れるなんてこともあります(笑)」
▽食事、買い物、夜のお遊びに加え 泊まる宿まで闇民泊でしゃぶられる
・食事も済んだ。買い物もした。夜のお遊びも終了。後は宿に戻って寝るだけだ。だがその宿も、中国人が運営する“闇民泊”というケースが増えている。 前出の旅行代理店社長は言う。 「池袋は多いですよ。民泊が騒がれる数年前から、目端の利く在日中国人でカネのある連中は、こぞって築20年以上の古い賃貸物件を借りまくり、中国人の内装業者を使ってそれっぽく改装し、違法な民泊を始めていた。池袋だけで、数百室はあると言われてるね」
・これも白タクと同様、中国国内の「民泊アプリ」から予約することが可能だ。 「アプリの会社にとって、日本で違法だろうが、そんなこと関係ないからね」(社長)。 せっかく日本に来たのに、日本人が経営する店には一度も行かず、中国人の作る食事を食べ、中国人女性と遊んで、中国人の部屋に泊まって帰国する。こんな哀しき中国人旅行者たちが急増中なのだ。
・しかも困ったことに、日本人の懐には1円も入らず、潤うのは在日中国人の懐ばかり。こんな笑えない喜劇のような光景が、日々繰り広げられているのが、“観光大国”を目指すニッポンの現実なのである。
http://diamond.jp/articles/-/161522

第一の記事で、 『大阪・ミナミが「アジア人」で大混雑』、というのはなるほどと納得した。ミナミのコテコテ感は、アジアの主要都市にも共通する部分があり、アジア人にとっては、違和感が少ないのかも知れない。 この要素の方が、『心地よい大阪流のサービス』、よりも利いているのではなかろうか。
第二の記事で、 『観光庁が、ドイツ、英国、フランス、米国、カナダ、オーストラリアの6ヵ国を対象に、海外旅行に関するアンケート調査を実施したところ、「日本には『富士山』『桜』『寺』があるくらいで、長期間滞在する旅行先としては退屈だと思われていること」(田村長官)が判明したというのだ』、というのは、かねてから小西美術工藝社社長のデービッド・アトキンソン氏が指摘していた通りだ(このブログでは、2016年5月18日、2017年8月11日などで紹介)。 観光庁の特設サイト、「Enjoy my japan」の画像は、 『一方的な「日本って綺麗なとこでしょ」という「ゴリ推し」で終わってしまう恐れがある。 あれもPRしたい、これも訴求したい、という気持ちはわかるが、映像というものは、要素を詰め込みすぎても結局、何が言いたいのかよく分からないことになってしまうのだ。まずは、日本という国が、欧米ではできない多種多様な異文化体験ができる、お金では買えない滞在体験ができる、というシンプルなメッセージに絞って、とにかくまずは「退屈さ」と無縁の「刺激的でおもしろい映像」をつくったらどうだろう』、というのは大賛成だ。
第三の記事で、 『在日中国人が中国人観光客を狙う「同胞食い」が急増中』、 『成田や関空で横行する「白タク」 予約は出発前の中国国内から』、 『キックバック文化が同胞食いを加速させている』、 『食事、買い物、夜のお遊びに加え 泊まる宿まで闇民泊でしゃぶられる』、などはさすが利に敏い中国人だ。ただ、楽観的に考えれば、観光客の方もSNSなどで情報交換することで、悪質な業者は徐々に淘汰されてゆくのではなかろうか。
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