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環境問題(その2)(「日本は環境テロリスト寸前」 2018年 知っておくべき「2つの大潮流」、世界で突出、邦銀の「石炭火力発電」向け融資 欧米勢が投資撤退に動く中で真逆の動き、ESG情報審査 新たに10万円を徴収する理由) [経済政策]

環境問題については、昨年11月7日に取上げた。今日は、(その2)(「日本は環境テロリスト寸前」 2018年 知っておくべき「2つの大潮流」、世界で突出、邦銀の「石炭火力発電」向け融資 欧米勢が投資撤退に動く中で真逆の動き、ESG情報審査 新たに10万円を徴収する理由)である。

先ずは、投資銀行家のぐっちーさんが昨年12月31日付け東洋経済オンラインに寄稿した「ぐっちーさん「日本は環境テロリスト寸前」 2018年、知っておくべき「2つの大潮流」」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・ちょうどこの原稿は「年末発行、正月マタギ」というすばらしいタイミングで配信されます。こういう2017年と2018年の二股をかけたようなスケジュールで記事が出されるなんて、見たことも、まして書いたことがないので非常におもしろいですね。みなさま、良いお年を、と明けましておめでとうございます、が同時に載る、非常に珍しい記事となりました。
・ということで、ワタクシは、「実業家かつエコノミスト」という、ほかの方にはあまりない立ち位置でものを書いているわけですが、2017年にできてきた大きな流れのうち、間違いなく2018年もその流れが続いていくものを、2つ挙げておきたいと思います。
▽2018年に知っておくべき「2つの大潮流」とは?
・どなたが書いても2017年はアメリカのドナルド・トランプ大統領や、サウジアラビアなどになってしまうのでしょうが、私はちょっと経営者らしく行ってみたいと思います。 2つとも重要ですが、まずはこちらから行きましょうか。このことは間違いなく経済、社会システムに大きな影響を及ぼしますし、実際の皆様のビジネスもこれらの動きとは無縁ではありません。
・幸い、というか不幸なことなのですが、これらはわたくしがホームグラウンドにしているアメリカ西海岸あたりから比べると、日本は軽く10年は遅れています。ですから、日本でやるなら今からでも十分キャッチアップできると思います。ただ、世界を相手にする大企業レベルにおいてはその意味で勝負付けは終わってしまっているので、日本企業は正直もう遅い……ような気がしてます。それは何かと言えば、 脱炭素Decarbonizatoin です。私は東日本大震災のあった2011年3月の以前から、ご縁があって東北と仕事でかかわり、震災以降はまさにフルコミットメントとなりました。
・基本的にエネルギー効率が悪く、冬が寒い東北において特に必要性を感じたことがあるとすれば、それは当時すでにアメリカで動き始めていた脱炭素。当時、私が書いた論文や書いていた記事を改めて読み返してみると、すでに「脱炭素こそ、これからの経済活動のキーワードとなる」、とあちこちで書いていますし、実際にそれを実行する会社をアメリカにいくつか設立し、いずれも大成功を収めていますから、思った通りの展開になっていると言えましょう。
▽脱炭素から遅れ、代替エネルギーに終始する日本
・これはもう、先日のCOP23(国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議)のお話をするまでもなく、ちょうど震災のあった2011年、すでに世界では抗いがたい潮流として「脱炭素」という方向性が確立したといっていいでしょう。 非常に残念だったのは、日本では原発被害が極めて大きかったために、エネルギー問題がともすると代替エネルギー問題に取って代わられてしまい、「原発がなくなったらどうすんねん」、「太陽光だけじゃ足らんだろ」……的な矮小な議論に終始していったことです。
・当時はすでに脱炭素、つまり代替エネルギーの開発も含めて、そもそも炭素を燃やさないためにはどうすればいいか、という方向性が定まっていて、世界中の最先端の技術がそちらに向けて全精力を傾けていったにもかかわらず、日本では後者の議論がいまだにほぼゼロ、というのが現状です。現状だけでいうと、対中近東に毎年3兆円以上の「油代」を払いつつ、化石燃料を燃やし続け、じゃぶじゃぶと油を流しているというのが日本の姿で、そこには将来の日本のエネルギー問題そのものをどうするか、という問題意識はゼロに見えます。
・実は日本では脱炭素、と私が言うといまだに「なんですかそれ?」と真顔で聞いてくる大手企業幹部が日本には多数いるのが現実なわけです。代替エネルギーならわかる(太陽光とか風力でしょ?とすぐ答えが返ってくる)。しかし、脱炭素なんて考えたこともないんですね。
・私が当時から書いているように、脱炭素に真面目に取り組んでいない企業はすべての面で(資本、消費、人材あらゆる分野で)取り残され、数年中に「環境テロリスト」と呼ばれるようになるでしょう。北朝鮮が「核拡散テロリスト」なら、それと同等、もしくはさらに悪いと見られかねない「環境テロリスト」が今の日本なのです。「いや、違う!」といっても仕方がないんです。北朝鮮と同じように世界からそう見られているという厳然たる事実があるのですから、違うなら、「違う!」ときちんと反論せねばなりませんが、どうにもできません。
・先ほどから申し上げているように、日本は2011年にあの大震災があったのですが、そのショックはむしろ海外で真剣に受け止められ、ドイツは福島原発の大事故を目の当たりにして原発を止めにかかった。原発推進派だったアメリカ、中国でさえも原発は危ないと考えはじめ、自然エネルギーに大きく舵を切る。
・その時に日本は、原発を止める代わりに、石炭火力発電にも目を向け、「燃焼効率のよい日本のガスタービンを使えば30%もエネルギー効率を上げることができる!」などとやって、今でも経済産業省の事実上のバックアップで、世界中に火力発電用ガスタービン発電機などを売ろうとしています。
▽潮流を読めない日本の大企業が、けちょんけちょんに
・これが世界の笑いもの(怒りの対象)になっているわけです。「世界中でどうやって化石燃料を燃やさないですまそうか、と考えているのに、今さら石炭火力発電機などを売っている場合じゃない。どうやったら『脱炭素』を達成できるのか本気で考えろ」、と今回のCOP23では、日本企業はけちょんけちょんに叩かれました。
・世界中で炭素を燃やすことはやめよう(中国でさえ5年で800基以上も予定していた石炭火力発電の増設をストップしているし、フランスも石炭発電所の全廃を発表しています)と舵を切っている時に、その石炭を燃やすパワープラントを輸出促進しようとしているのは誰だ、と名指して非難されました。
・また、COP23が始まる前は多くの日本大企業の幹部が「環境問題で進んでいる日本の技術を活用してもらえば世界に貢献できる」などとテレビで語っていましたし、特に重電機メーカーの役員は、世界中の石炭火力発電機を日本製のガスタービンに変えればエネルギー効率を30%以上上げられる、と胸を張っていました。
・繰り返しますが、世界中が石炭を燃やすことをやめようとしているときに、まだましなものがある、と言ってこれを推進するのはこれこそ時代錯誤、下手をすると詐欺師、と言うべきでしょう。世界の評価は「日本は技術力があるのに、なぜ脱炭素にその技術を活用しようとしないのか」ということであり、この総会でも実際に世界中から非難が集中。脱炭素における「周回遅れのランナー」と呼ばれました。つまり、日本はいまだにガスタービン重電機を売りまくる「悪の商人」……でありまして、言い方はよくないかもしれませんが、核拡散に走る北朝鮮と「2大悪」と呼ばれる日も、そう遠くないかもしれません。
・実際に、この時のドキュメンタリーをNHKが放送していて、意気揚々と日本のエネルギー節約技術を世界中にプレゼンしようと乗り込んでいった某企業の幹部が、「日本はそんなことをやっている場合ではないのではないのか、どうして脱炭素に本気で取り組まないのか」、とやり込められ、半泣きになっている姿は印象的でした。
・アメリカから日本に帰ってきてみると、多くの日本人が「日本の環境技術は進んでいる」と勘違いしているのにびっくりします。実際われわれは、日本でも岩手県・紫波町の「オガールプロジェクト」で断熱技術を多用した脱炭素体育館を作りましたし(エアコンの実働は年間10日にも満たない)、今その断熱技術を駆使した住宅の販売に力を入れているところです。
・しかし、いざ、まずはエネルギーを使わない、断熱技術を取り入れた住宅を作ろうとしても、モデルになるようなものは皆無です。すべてゼロから地元の工務店の方がアメリカや欧州で手弁当で学んできて、それを試行錯誤しているのが現状なのです。まともな比較基準すらありません。
・それはそれで紫波町の工務店の将来のビジネスキラーコンテンツになるので、喜ばしいことではありますが、これだけ世界の流れがはっきりしているのに、住宅建材としては最もエネルギー効率の悪いアルミサッシを売りまくっている日本の大手建材メーカーや、それを多用する大手住宅メーカーは「世界の環境テロリスト」、として名指しされる日もそう遠くないかもしれません。
・というか、なぜ技術も資本もある彼らこそ、先頭を切ってやろうとしなかったのか(少なくとも2011年の時に始めていれば今頃世界トップシェアを占めることはそれほど難しくなかった)不思議でなりません。ワタクシのような中小企業の社長にでさえこの潮流の変化は明らかで、わざわざリスクを取ってアメリカで事業を始めたくらいですから、多くの駐在員をアメリカに送っている日本の大手企業にとって取り上げるには極めて容易いテーマだったはずです。しかし、今でもまだ「勘違い」している人が多い、というのが日本の現状です。
▽今や「省エネこそが、大きな利益を生む時代」に
・例えばワタクシがこういう話をすると「うちの本社および事業所はすべてソーラー発電をやっておりまして……」と胸を張る1部上場企業の社長がたくさんおられるわけです。「では、御社の物流や営業などの自動車なども含め全体的なDecarbonizationをどうされていますか」、と伺うと、何を質問されているかすらわからない、というケースがほとんどで、脱炭素=自然エネルギー開発、という狭い思考回路に拘泥しています。
・ここでは、「ランニング」という視点(使うものと生み出すもののコストとプロフィットのバランス、つまり収支)という視点がすっぽり抜け落ちてしまっており、省エネ、しかも今までやったこともないようなレベルまでやらないと、この再生エネルギーの初期投資は間違いなく赤字になる。そうするとカネがかかるから、やっぱり再生エネルギーはだめね……となるのが、日本企業のこれまでの悪循環なのです。
・実は断熱などの省エネは、すぐさま光熱費の減少という形で「おカネになる」ので利益につながり、まさに先のNHKのドキュメンタリーでウォルマートの幹部が言っていたように、これ(省エネ)こそ、大きな利益を生むための投資だ、ということが全く理解できていない、と言えましょう。再生エネルギーに投資ばかりしていても、企業としては収支があわないです。
・先ほど書きましたように、こうした脱炭素(Decarbonization)を目に見えた形で達成していない会社はここ数年で間違いなく世界の市場から追放されます。市場からの締め出しはおろか、資本も集まらず、あっという間に「テロリスト企業」というレッテルを張られます。ビール会社から自動車会社に至るまで、日本の大企業は急いで取り組まねば、世界の市場から追い出される、ということだけははっきり申し上げておきます。「トヨタ自動車のプリウスがエコだ」、なんて言っているうちに、世界はさらにその先に向かっていることをくれぐれもお忘れなきよう……。
・さて、もうひとつのキーワードをご紹介しましょう。 脱工業製品 です。ちょうどわたくしが1960年生まれなので、私が育った高度成長期1970年代というのは、大手工業製品にすべてが飲み込まれる時代でした。大手スーパーの進出により、個人商店はことごとくつぶされ、零細個人企業による丁寧な手工業は豆腐、パン、肉・魚、野菜に至るまで消費者から見放され、つぶされていったという時代でした。
・今からすると信じられませんが、味も安全性も何から何まで、今の時代に引き直して、極端に言えば「山口商店」よりも「イオン」など大手の商品に信頼があったわけです。そういう時期が長く続きましたが、これも、流れは今や大きく変わりつつあります。
▽大手スーパーの「工業製品」を、まだ買いますか?
・つまり、近所のパン屋さん、お肉屋さん、魚屋さんなどが消えていき、すべて大手スーパーに取って代わられて、そこで売られるもの、というのは全国規模で工業製品として売られるため均一で値段が安かったため、高度成長期に庶民は殺到したわけです。 たまに端っこが焦げたりしている近所の手作りのベーカリーのパンは消費者に「不良品」呼ばわりされて消えていき、家庭で食べるパンはすべて大手企業が工場のラインが作り出すもので、それが良いものだ、と消費者が信じていたのです。
・ワタクシの母親などが典型例で、近所のパン屋であんパンを買うと「衛生状態が悪い」、とひどく怒られ、「ヤマザキパンのあんパンを大手スーパーで買いなさい」、と指導されたと言います。近所のお肉屋さんのメンチカツもアイスクリームも、衛生状態が悪くて危ないので食べてはいけない。そしてそれらはテレビで大々的なコマーシャルを打つことができる大手の食品加工企業の商品に取って代わられていったわけです。
・それが最終的にコンビニという形まで行きついたのが現在なわけですが、これも世界の最先端では、すでに変化をしています。少なくともアメリカ西海岸でまともな人(ある程度以上の学歴があって字が読める人)で食品を大手のスーパーで買う人は、ほとんどいません。要するに「何が入っているのか不明な工業製品を口の中に入れる不安」が急に浮上してきたわけです。そりゃそうです。あれは食品というより、極端なことをいえば、化学製品や工業製品に近いですからね。
・今日本でも、近所のブーランジェリー(パン屋さん)が朝しっかり焼いているフランスパンが、普通のスーパーで売っているフランスパンよりも2割高いとして、果たしてみなさんはどちらをお買いになりますか? また、スーパーのハム売り場の100g80円のソーセージと、近所のお肉屋さんの手作りソーセージ(100g200円くらい)とどっちを、お子様に食べさせたいと思いますか?もちろん、街の個人商店が、すべて素晴らしい商品を供給しているという保証はありませんが、素材にこだわっている商店はその店主を見ていればわかりますよね。(余談ですが、スーパーで売っているハム、ソーセージの単価は、同じグラム数の豚肉を買うより安いことを「変だ」、と思わないとすると、あなたは相当毒されてます)。
・はたまた、おばちゃん二人で手作りでおつまみを出しているカウンター居酒屋と大手の居酒屋チェーン(おそらく3割は安い)と、どっちで酒を飲みたいですか? 
▽時代は、手工業に戻ってきている
・こうやって聞いてみると、結構答えは明らかですよね。 そうです。時代は明らかに脱工業製品へ向かい、手工業に戻ってきているのです。特に食品については工業化が行き着いた挙句に、人体に危ないものが入っている、という事実が白日の下にさらされたわけです。一体誰が何を使って作っているのか……がはっきりしないものは危ない(当たり前の話なのですが)と、改めて思ったわけですね。
・ワタクシのようなところまで行くと、極端かもしれませんが(基本的に口にいれるものは野菜にせよ、肉にせよ作った人がわかっている)、しかし、ワタクシと同じような希望を持っている人は本当に多いのです。実際、アメリカだとニューヨークのような大都市でも、朝どれのチキンを夕方に持ってくるような農業者が、たくさん存在します。
・日本はこの点でもまだ遅れているのは明らかで、それは農協という巨大な組織があるのが一つの大きな理由でしょう。 農協や大手スーパーなどの供給する商品をすべて否定しようというものではありません。しかし、ここは、もう個人消費者が自分で考えて立ち上がるしかないわけで、消費者が人体に悪影響を及ぼすようなものが入っているような食品を買わない、と決めればいい。
・その最大のアンチテーゼを提供したのが、われわれが紫波町のオガールでやった、「紫波マルシェ」だった……と言ったら、わかりやすいでしょうか。人口約3万人の東北の田舎、といえども、そういうニーズを集めれば100万人もの人が集まっておカネを落としてくれる、という現実がそこにはあるわけで、逆に言えば「工業製品の食」に対する不安は、それだけ大きいということになります。
・これは食だけではありませんね。わかりやすいのが食ですが、衣食住、あらゆるものの消費者の価値観が変わっているといっていいと思います。 衣でいえば、大手チェーンのスーツと、ご近所のテーラーのスーツ(おそらく3割は高い)とどっちがいいですか、という話ですし、食は今見てきた通りですし、住についてもエアコンかけまくりでエネルギーを垂れ流すナンジャラハウスの住宅と、ほぼ光熱費がゼロで済む断熱住宅(坪単価では、建築費が1-2割ほど高くなります)とどっちがいいですか、という点については、皆様の答えはかなり明確になっているのではないでしょうか。
・テレビ局の方には申し訳有りませんが、テレビCMをガンガンやっているほうがかえって「怪しい」と皆様はすでにお考えのはずです(民放の朝と深夜のコマーシャルは、あやしげなものに取って代わられてきています)。今はまだ流している大手メーカーも、下手なテレビCMをやっていること自体が売り上げを下げる可能性があることに早く気付くべきでしょう。
・そもそも、そんなに良くて売れるものならCMなんかしなくていいわけですが、大手の場合は、巨額の設備投資を回収せねばならないので、大量に売る必要があるわけでして、夫婦2人でやっているようなパン屋さんであれば二人で食うのであれば50件のお得意さんがあれば十分でしょう……。
・こんな時代がもう来ているわけです(このあたりの経済メカニズムについては、有料サイト以外での、ワタクシの代表的な「2枚看板」のもうひとつの媒体である「アエラ」の最新号で、「パンダの行列」を例に取り上げていますので、そちらもご覧ください)。
▽モノ余りの時代、決定権を持つのは消費者に
・作る側だけではありませんよ。今や工業製品を持っている人だって、「テロリスト」なんですよ(笑)。できるだけ、ハンドメイドのものを長く丁寧に使う、という昔ながらの日本人の生活を、ついに世界中が取り入れ始めているといっていいのです。
・その意味ではこの流れは膨大な供給設備をすでに保有している大手企業にとっては死活問題ですが、大手企業をやめて個人商店をやるような方にとってはまたとないチャンスです。今まではそんなことできませんでしたからね。ただし、当たり前ですが、本当に価値のある良いものを作る必要があるわけです。しかし、それさえできれば個人が自由に生きていける、まさに「労働革命」の時代がすぐそこまで来ている。どうせおカネを使うならそういう動きを助けてあげる、というのもありだ、とワタクシは思います。いずれにせよ、二つ目の大きな流れは脱工業化なのです。
・そしていずれの潮流も、みなさま、つまり消費者が決定権を持っているという点が重要です。客単価で1人1000円の店がばたばたとつぶれ、一方で3万円も取るレストランが半年先まで予約が取れない……という現象の本質は、実は所得格差の問題ではありません。むしろそれは、消費者が自ら選んだ結果、であって、この辺りを見定めることが今後のビジネスにおける成功のカギと言えるのではないでしょうか。
http://toyokeizai.net/articles/-/203263

次に、12月31日付け東洋経済オンライン「世界で突出、邦銀の「石炭火力発電」向け融資 欧米勢が投資撤退に動く中で真逆の動き」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・二酸化炭素などの温室効果ガスを大量に排出することを理由に、欧米の機関投資家や大手金融機関は石炭火力発電事業への投融資からの撤退を進めつつある。その詳細については、12月30日付の記事(「脱・炭素化」の動きは、もはや世界の常識だ)で明らかにした。その一方で、日本や中国の大手銀行による投融資規模の大きさが浮き彫りになっている。
▽銀行vsパリ協定
・ドイツのNGOウルゲバルト(Urgewald)と国際環境NGOのバンクトラック(BankTrack)は12月11日、新たに石炭火力発電所の建設計画を進めている世界の大手120社への投融資の状況を明らかにした(サイトはこちら)。 「銀行vs.パリ協定」。こんなタイトルが掲げられたバンクトラックのサイトによれば、大手120社向け融資額(2014年1月~2017年9月)で首位となったのがみずほフィナンシャルグループ。第2位の三菱UFJフィナンシャル・グループ、第5位の三井住友フィナンシャルグループなど、大手邦銀が上位を占めている。
・また、株式や債券の引き受けを含む投融資全体でも、上位を独占する中国の金融機関に続き、みずほ(第8位)、三菱UFJ(第11位)、野村ホールディングス(第19位)が顔をのぞかせている。 大手120社には、中部電力、中国電力、J-POWER、関西電力、東京電力ホールディングス、丸紅が含まれている。邦銀はそれら企業への融資のほか、中国などの電力会社への融資などに関与していることから、上位を占めたと見られている。
▽パリ協定採択後も巨額融資を継続
・ウルゲバルトが構築したデータベースを基にバンクトラックが分析したところ、2014年1月から2017年9月までの3年9カ月間に、6300億ドルもの投融資が石炭火力関連に注ぎ込まれていた。そして全体の68%を中国と日本の金融機関が占めていることがわかったという。 2015年12月に地球温暖化対策への国際的な取り組みを決めたパリ協定が採択された後も、2750億ドルの巨額が投融資されたとバンクトラックは分析している。
・また、ウルゲバルトが機関投資家による投資状況をまとめたところ、米ブラックロック(米)に続く2位に日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が登場。みずほ(第10位)、三菱UFJ(第14位)、日本生命保険(第20位)なども顔をそろえている(サイトはこちら)。 GPIFは環境や社会、ガバナンスに配慮する「ESG投資」を標榜し、「総合型」などESG指数を選定して投資を進めている。ただ、気候変動に特化した指数は現在まで選定されておらず、石炭火力発電事業を営む電力会社株の多くを保有したままだ。
・しかし、「ダイベストメント(投資撤退)」と呼ばれる化石燃料関連資産の売却の動きは、パリ協定採択以降、加速しつつある。 こうした中で、NGOによるデータベース構築やランキング公表が重要な意味を持つのは、「今までリストに含まれていなかった石炭火力発電を営む大手企業がダイベストメントの候補先に新たに加わったことにある」(環境NGO「『環境・持続社会』研究センター」の田辺有輝プログラムコーディネーター)。
・田辺氏によれば、これまでにも欧米の大手機関投資家や金融機関は「石炭採掘大手100社」や「石炭関連ビジネスへの依存度が30%以上の企業リスト」などを基にダイベストメント対象を選定してきたが、「大手の電力会社などはこれらのリストに含まれていないことが多かった」(田辺氏)。
・今回、大手電力会社を含めた「石炭火力発電に関する大手120社」のリストが新たに作成されたことにより、日本の大手電力会社もダイベストメントの嵐にさらされる可能性が高くなっているという。
▽アクサが撤退候補選定にリストを活用
・パリで気候変動サミットが開催された12月12日、フランスの大手保険会社アクサは、ウルゲバルトが作成した"Global Coal Exit List”(https://coalexit.org/)に基づいて石炭火力発電や石炭採掘を営む企業を選び出し、ダイベストメントに踏み切る考えを表明した。ダイベストメントの動きに詳しい前出の田辺氏によれば、丸紅やJ-POWERなどがその候補に該当する可能性が高いという。
・なお、みずほ、三菱UFJは気候変動など環境問題への取り組み姿勢を強調する一方、石炭火力発電事業を営む大手企業向け融資ランキングで首位および第2位になったことへの受け止めについてノーコメントとし、石炭火力発電への投融資方針についても明らかにしていない。
http://toyokeizai.net/articles/-/203019

第三に、2月15日付け日経ビジネスオンライン「ESG情報審査、新たに10万円を徴収する理由 国際環境NGO、CDPジャパン森澤充世氏に聞く日本と海外の違い」を紹介しよう(▽は小見出し、――は聞き手の質問、+は回答内の段落)。
・企業の「環境(E)」「社会(S)」「ガバナンス(G)」の取り組みを投資判断基準の1つに採用する「ESG投資」が活発化している。そんな中、運用資産総額100兆ドルとされる世界800余りの機関投資家が支援し、信頼を寄せる国際環境NGOがある。英ロンドンに拠点を置くCDPだ。
・CDPは毎年、世界の5500社を超す大手企業の経営トップに対し、自社の「気候変動」や「水リスク」、「森林伐採リスク」に関する対策方針や戦略、対策の実績などを尋ねる質問書を送っている。日本企業では、キリンホールディングスやソニー、トヨタ自動車などが回答している。CDPは回答を基に企業の取り組みを独自に採点し、評価を発表する。ESG投資家らはCDPの評価を投資の判断材料として活用しているという。企業にとってCDPの質問書に回答し、高評価を得ることは、株式を長期保有する安定株主を呼び込むうえで重要な課題である。
・そのCDPが今年から、質問書への回答結果を活用する投資家だけでなく、回答する企業に対して「回答事務費用」の支払いを求めている。金額は年間9万7500円(消費税別)だ。気候変動、水リスク、森林伐採リスクの3つある質問書のうち、いくつ回答しても金額は変わらない。CDP Worldwide-Japan(以下、CDPジャパン)の森澤充世ジャパンディレクターに、費用を徴収する理由を聞いた
――日本では今年から、「気候変動」や「ウオーター(水リスク)」「フォレスト(森林伐採リスク)」といった3つの質問書の回答企業に対し回答事務費用の支払いを求めるようになった。集めたお金の用途は。
・森澤:世界中の多数の企業からの回答を受け付け、蓄積するシステムの維持や管理、機能拡張などにコストがかかっている。世界の回答企業などから預かった資金を基に、システムの更新・維持費を賄う。
――他の国では先行して支払いを求めていた。
・森澤:2016年に欧州と米国、2017年には韓国やインドなども含む他の国へも支払いを呼びかけた。昨年末の時点で支払いが始まっていないのは中国と日本だけだった。 導入を先送りしていた背景には、日本でESG投資の機運が醸成されていなかったことがある。他の国では導入が始まっていたものの、日本での実情を踏まえ、ロンドンにあるCDP本部と交渉して先送りしてきた。今は新聞で報道がみられるなど、ESG投資が注目されるようになり、認知が高まった。他国の導入状況を考慮すると、今年は日本でも導入のタイミングとなった。
+日本企業も、他の国で費用負担が始まったことに気づいていただろう。2016年から質問書の末尾に、支払いを依頼する1文がどの国の企業に対しても記載されていたからだ。日本企業はその1文に対し回答しなくてよいことになっていた。 他の国向けにはより高い金額の選択肢も提示している。NGOに対する寄付の習慣が根付いている国では、より高い金額の費用支払いも受け入れられている。
▽韓国は回答企業が減少
――費用負担を先行して導入した国の回答企業数に変化はあるか。
・森澤:韓国で回答企業が減った。費用負担が理由というよりも、同国内でESG投資の成長がこれからであるということが影響していそうだ。
――CDPが集約する情報を使う投資家ではなく、企業が費用を負担するのはなぜかという疑問が、回答企業から聞かれる。
・森澤:投資家にも費用負担を依頼している。投資家は、他社の高額な情報提供サービスも活用している。NGOであるCDPが求める費用は、相対的に低い。 企業にはCDPへの回答を、非財務情報を広く開示する機会と捉え、活用してもらっていると考えている。非財務情報の開示は、企業に利益をもたらす。ESG投資家が、それによって企業を評価して、投資するからだ。
――費用負担の話題から外れるが、他の機関投資家向けインデックスは、公開情報を基にしている。企業担当者の主観の入った情報を基に投資家が投資判断するのは客観性に欠けないかとの指摘もある。
・森澤:投資や金融関連の情報やインデックスを提供する会社は、CDPが集約するデータも公開情報として参照している。まずは企業からの情報提供在りきだ。
――企業の回答を採点する企業(スコアリングパートナー)が、評価や得点を引き上げるためのコンサルティングをしている。
・森澤:採点するパートナーには、コンサルティングの顧客リストを開示してもらい、顧客の採点は担当しないようにしてもらっている。 採点の方法論、つまりESG投資家が注目とする情報開示の要点を、熟知したパートナーが回答企業に伝えることで、企業の情報開示レベルが向上すると期待している。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/230270/021400065/?P=1

第一の記事で、 『非常に残念だったのは、日本では原発被害が極めて大きかったために、エネルギー問題がともすると代替エネルギー問題に取って代わられてしまい、「原発がなくなったらどうすんねん」、「太陽光だけじゃ足らんだろ」……的な矮小な議論に終始していったことです』、 『日本は、原発を止める代わりに、石炭火力発電にも目を向け、「燃焼効率のよい日本のガスタービンを使えば30%もエネルギー効率を上げることができる!」などとやって、今でも経済産業省の事実上のバックアップで、世界中に火力発電用ガスタービン発電機などを売ろうとしています』、 『世界中が石炭を燃やすことをやめようとしているときに、まだましなものがある、と言ってこれを推進するのはこれこそ時代錯誤、下手をすると詐欺師、と言うべきでしょう』、などの指摘は手厳しいが、その通りだ。 『こうした脱炭素(Decarbonization)を目に見えた形で達成していない会社はここ数年で間違いなく世界の市場から追放されます。市場からの締め出しはおろか、資本も集まらず、あっという間に「テロリスト企業」というレッテルを張られます』、というのは、第三の記事にあるESG投資への流れを踏まえたものだ。 『時代は、手工業に戻ってきている』、というのには若干の違和感がある。 『われわれが紫波町のオガールでやった、「紫波マルシェ」』、は確かに成功例ではあるが、手工業が再評価されるのは、まだ一部の分野に限られるのではなかろうか。 『客単価で1人1000円の店がばたばたとつぶれ、一方で3万円も取るレストランが半年先まで予約が取れない……という現象の本質は、実は所得格差の問題ではありません。むしろそれは、消費者が自ら選んだ結果』、とういうのは、私には所得格差の問題そのものと思える。「消費者が自ら選んだ結果」というのは、対象の数の違い、つまり安い店への客数と高級店の客数を比べると、後者は増えつつあるとはいっても、前者に比べれば圧倒的に少ないという現実を度外視した極論だと思う。ぐっちーさんも、さすがに年末で酒をきこしめし過ぎたのかも知れない。
第二の記事で、メガバンクが石炭火力発電所向け融資で上位というのは、これまでからプロジェクト・ファイナンスに注力し、安部政権の国策でもあることから、当然の結果だ。 『今回、大手電力会社を含めた「石炭火力発電に関する大手120社」のリストが新たに作成されたことにより、日本の大手電力会社もダイベストメントの嵐にさらされる可能性が高くなっているという』、といったような流れから、邦銀バッシングに発展するリスクがある点に留意すべきだろう。
第三の記事で、CDPがESG情報審査の料金を被評価企業取るというのは、S&PやR&Iなどの格付会社が格付料金を取るのと同じで、当然だろう。 『採点するパートナーには、コンサルティングの顧客リストを開示してもらい、顧客の採点は担当しないようにしてもらっている』、という利益相反防止の仕組みが、きちんと機能することが、ESG評価への信頼を維持するカギだろう。
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