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トランプと日米関係(その3)(「魚は頭から腐る」日米のいびつな蜜月関係 世界を脅かす「トランプリスク」と「安倍リスク」、アメリカが経済面では日本を「同盟国」とは見ていない現実を直視せよ) [外交]

トランプと日米関係については、昨年11月11日に取上げた。今日は、(その3)(「魚は頭から腐る」日米のいびつな蜜月関係 世界を脅かす「トランプリスク」と「安倍リスク」、アメリカが経済面では日本を「同盟国」とは見ていない現実を直視せよ)である。なお、前回までタイトルにあった「訪日」は外した。

先ずは、元日経新聞論説主幹の岡部 直明氏が4月24日付け日経ビジネスオンラインに掲載した「「魚は頭から腐る」日米のいびつな蜜月関係 世界を脅かす「トランプリスク」と「安倍リスク」」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・米国フロリダでの日米首脳会談で、浮き彫りになったのは、「トランプ・リスク」と「安倍リスク」によるいびつな日米関係だった。米国第一主義によるトランプ米大統領の暴走は、世界経済を保護主義に巻き込む危険がある。 ロシア疑惑のなかで米中間選挙を迎えるトランプ大統領は一層、排外主義、保護主義に傾斜するだろう。同盟国首脳として、安倍首相は大統領に反保護主義を直言すべき立場なのに、蜜月を保つことばかり優先した。それは危機を容認しているようなものだ。足元では、「安倍一強政治」とリフレ政策の弊害が鮮明になっている。「魚は頭から腐る」という。日米政治の混迷は世界リスクになっている。
▽外交をディールとみるリスク
・トランプ大統領は外交にもビジネスマンの手法を取るとよく言われる。しかし、それは正確ではない。本物のビジネスマンなら長期的視点を重視するはずだ。トランプ流の外交は目先のディール(取引)である。成果を求めてはったりを利かす手法は、外交の常道から大きく外れている。自分本位な言動は長期的な国際関係を損なうことになる。
・米朝首脳会談によって、非核化など北朝鮮危機の打開を目指すのはいいが、成果がないなら会談しないなどというのは、外交の原則から外れる。国務長官に指名しているポンぺオ中央情報局(CIA)長官を「極秘」に訪朝させたが、首脳会談の事前調整がなぜ極秘である必要があるのか。劇的なニクソン訪中を前にしたキッシンジャー秘密外交とはまるで違う。「ポンペオ国務長官」の議会承認が危ぶまれるなかで、ポンペオ氏を売り出そうとする狙いなら、筋違いである。
▽北朝鮮を巡る力学読み違え
・安倍首相は、中朝、南北朝鮮、そして米朝と続く多角的な首脳会談の大展開に、取り残されているようにみえる。予想もしなかった対話の季節が目の前で始まっているのに、ただ「圧力」を繰り返すだけでは戦略性にも柔軟性にも欠ける。核、ミサイルから拉致問題も含め何から何まで、トランプ頼みになっている。 
・安倍政権は北朝鮮を巡る国際政治力学を読み違えてきた。北朝鮮危機の打開は、結局のところ、大国である米中の出方しだいで大きく動く。北朝鮮が相手と想定しているのは米国であり、最も大きな影響を受けるのは中国である。北朝鮮の同胞としての韓国の存在も大きい。一方の米国だけをあてにするのでは著しくバランスに欠ける。安倍政権の中国とのパイプは細すぎる。「中国包囲網」の思考から抜け切らなかったからである。日韓関係もぎくしゃくし続けている。日中、日韓関係の改善に積極的に取り組んで来なかったツケが、北朝鮮問題での出遅れにも表れている。
・日本が朝鮮半島の「非核化」に主体的にかかわろうとすれば、まず自ら唯一の被爆国として、核兵器禁止条約に参加するしかない。そのうえで、米中ロをはじめ核保有国に「核兵器なき世界」に向けて核軍縮を求めるのである。それが北朝鮮の核放棄につなげる道である。
▽中間選挙狙いの保護主義
・トランプ大統領のすべての政策は11月の中間選挙に照準を合わせている。劣勢が予想されるだけに、支持基盤固めに保護主義はエスカレートするばかりだろう。深刻なのは、その排外主義思想が欧州にはびこる極右ポピュリズム(大衆迎合主義)と通じている点だ。
・環太平洋経済連携協定(TPP)からの離脱を手始めに、北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しに着手し、安全保障を理由に鉄鋼、アルミニウムの輸入制限を打ち出した。さらに、知的財産権保護をたてにして、「米中貿易戦争」を仕掛けている。
・最大の経済大国が保護主義の張本人になるのだから、世界に保護主義の連鎖が起きるのは避けられなくなる。とりわけ米中貿易戦争の余波は、欧州連合(EU)やアジア全体を巻き込むのは必至である。 2国間の貿易赤字を「損失」とみるトランプ大統領の考え方は、経済学の原則から外れる誤りであり、相互依存を深めるグローバル経済の現実からかけ離れている。ロス商務長官、ライトハイザーUSTR(通商代表部)代表、ナバロ通商政策局長ら強硬な2国間主義者をそろえたトランプ政権は、時計の針を逆戻りさせようとしている。
▽「ノー」と言えなかった安倍首相
・安倍首相の使命は、そんなトランプ大統領の保護主義にはっきり「ノー」を突きつけることだった。日米経済摩擦の苦い経験を踏まえて、2国間主義の弊害を説き、多国間主義への復帰を求めるべきだった。にもかかわらず2国間協議の新たな枠組みを設けることにしたのは、トランプ政権が求める日米自由貿易協定(FTA)への流れを容認することになりかねない。自動車や牛肉が標的になるのは目にみえている。
・訪米するマクロン仏大統領とメルケル独首相はトランプ流保護主義にそれぞれ「ノン」「ナイン」を突きつける方針である。反保護主義でのEU首脳との連携こそ重要だったはずだ。
・安倍政権の通商政策は、時代の潮流を読む戦略性に欠けている。米抜きのTPP11と東アジア地域包括的経済連携(RCEP)を結合し、アジア太平洋に自由貿易圏を拡大することこそめざすべきだ。そのうえで、米国を呼び込むのである。TPP、RCEPともに参加する日本の出番である。RCEPには中国が加わっており、米中貿易戦争を防ぐことにも役立つはずだ。
・NAFTAの見直しでも口をはさむ必要がある。日本の進出企業への影響が大きいからだ。サプライチェーンなどグローバル経済の相互依存の現実を直視するようトランプ政権に求めることが肝心だ。
▽安倍一強政治の弊害露呈
・トランプ流に迎合する安倍政権は世界リスクの責任を負うが、それだけではない。足元では霞が関が揺れている。財務事務次官のセクハラ問題は論外の不祥事だとしても、財務省では公文書改ざんなど問題が噴出している。しかし、官僚機構にだけ責任を押し付けるべきではない。「安倍一強政治」にこそ問題の根がある。
・忖度(そんたく)は流行語にもなったが、手堅さで生きてきた官僚が公文書の改ざんといった民主主義の土台を崩すような大罪を、政治圧力なしに実行するはずはない。忖度とは責任の所在をあいまいにする言葉である。しかし物事には明白な理由がある。それを忖度の一言で片づける野党やメディアも無責任だ。民主主義の将来のために、安倍一強政治の問題点を徹底的に洗い出す必要がある。
・安倍一強政治を担ってきたのは、「経済産業省内閣」と呼ばれる霞が関の経産省シフトである。首相周辺を固めるのは、経産官僚ばかりである。おかげで霞が関の中心にいたはずの財務省の影をすっかり薄くなった。財務省をめぐる不祥事からは、追い込まれた財務官僚のあせりが見て取れる。
▽「経産省内閣」の成長無策
・問題は、その「経産省内閣」が政策の失敗を繰り返していることだ。アベノミクスはデフレ脱却のため出だしは、それなりに意味はあったが、財政、金融のリフレ政策に傾斜しすぎて、成長戦略がおろそかになった。世界の潮流であるデジタル革命は米国の新興企業が先行し、それを中国、欧州勢が追走する展開だ。日本企業の出遅れは顕著である。人口知能(AI)など先端分野での立ち遅れも深刻だ。成長戦略は起動していない。
・エネルギー戦略でも、世界の主流になりつつある再生可能エネルギー開発の遅れが目立つ。先行する欧州はもちろん、アジア各国に比べても遅れている。いまなお石炭火力に依存するようでは、「環境後進国」のレッテルを張られる。「経産省内閣」の失策は明らかだ。
・日本がいつまでもリフレ政策から出口に動けないのは深刻である。このままでは、日本経済の将来に大きな重荷になるだろう。世界がリーマンショック後の金融緩和からの出口戦略を打ち出しているときに、黒田日銀は超緩和を継続する姿勢を変えようとしない。国債の大量購入による事実上の「財政ファイナンス」を続けている。おかげで、財政規律は緩むばかりである。
・本来、短期目標である基礎的財政収支(プライマリー・バランス)の黒字化はいつまでたっても達成できず、長期債務残高の国内総生産(GDP)比は2倍を超え、先進国最悪である。それだけで、財務省幹部は責任を問われる。にもかかわらず、だれ一人、リフレ政策の継続に抵抗してこなかった。 日本をおおう財政、金融の「複合リスク」こそ最も深刻な「安倍リスク」といえる。
▽「地球の敵」とは距離を
・「魚は頭から腐る」はロシアのことわざである。世界にはびこる強権政治にその傾向はあるが、最も顕著なのは、日米だろう。その日米がいびつな「蜜月」関係を続けることこそ、世界リスクである。 少なくとも安倍首相は、トランプ大統領との距離を保つことだ。日米首脳会談で貿易をめぐって、きしみが生じたのはむしろ良い機会だろう。反保護主義を改めて鮮明にするとともに、地球温暖化防止のためのパリ協定への復帰を求めることである。「地球の敵」との蜜月は恥ずべきことだ。トランプ大統領の距離をどう保つか、世界はそれを見守っている。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/071400054/042300061/?P=1

次に、経済ジャーナリストの町田 徹氏が4月24日付け現代ビジネスに寄稿そや「アメリカが経済面では日本を「同盟国」とは見ていない現実を直視せよ そこから、どう生き残るかを探るべき」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・先週の火曜、水曜の両日に開催された安倍首相とトランプ大統領の日米首脳会談で、米国が仕掛ける貿易戦争においては、安全保障と違い、アメリカは日本を同盟国とはみていないということがはっきりした。 折しも米中貿易戦争が激化して世界中が巻き込まれかねないリスクが高まる中で、日本はどう生き残りを図るべきだろうか?
▽日米間の溝は隠しようがない
・親密さを演出するための3度目のゴルフを交えた会談を終えて、安倍、トランプ両首脳が臨んだ記者会見で、はからずも、両国の間に経済・通商問題で深刻なミゾが生じていることが浮き彫りになった。 先月、米国が「安全保障上の懸念がある」として通商拡大法第232条を適用、鉄鋼やアルミに輸入制限を発動して高い輸入関税を科したのを憂慮して、日本が「同盟国である」ことを理由に日本製品の適用除外を求めたにもかかわらず、アメリカが一蹴したからだ。
・しかも、安倍首相が米国のTPP(環太平洋経済連携協定)への復帰が「日米両国にとって最善と考えている」と述べると、トランプ大統領が間髪を入れず「私は2国間協議が良い」と異を唱える場面もあった。
・今秋に控える米連邦議会の中間選挙に向けて共和党の支持基盤を固めたい、そのために一昨年の大統領選時のような「アメリカ・ファースト」路線に回帰せざるを得ないトランプ大統領の立場は明らかで、通商・貿易問題に横たわる日米間のミゾの深さは、もはや覆い隠しようのないものなっている。
・客観的に見て、今回の日米首脳会談は、朝鮮半島の非核化と拉致被害者の帰国問題で日米の強固な協調路線を確認するという成果をあげた。しかし、貿易・通商問題は対立ばかりが目立つ結果となった、安全保障と違い、経済外交はまったくの失敗と言わざるを得ないだろう。
・折しも、世界では、日本時間の先月23日未明、アメリカが知的財産権の侵害を理由に、中国に対して通商法301条を適用、1300品目、金額にして600億ドル分に25%の高関税をかける措置を決めたことが引き金になって、米中が報復合戦に発展。 中国が豚肉などを対象に総額で同程度の規模の関税を上乗せする対抗措置をとったのに対し、アメリカが再びその2倍の金額を対象にした報復を発表、中国も再度応じると宣言し、両国は貿易戦争の深みにはまり込みつつある。
▽「世界大戦」に発展しかねない
・憂慮すべきは、貿易戦争が武力戦争へと発展した第二次世界大戦の反省から、自由貿易体制を守る目的で創設されたWTO(世界貿易機関)の存在とルールを、トランプ大統領が真っ向から否定し、一方的な制裁の連発を正当化していることだ。 そもそも、1980年代にアメリカが連発した通商法301条などの一方的な措置は、WTO違反である。というのは、WTOの紛争処理手続きを経なければ、対抗措置を取ってはならないことになっているからだ。トランプ政権は戦後世界各国がこれまで積み上げてきた努力や成果を破壊しようとしていると言わざるを得ない。
・日本経済に勢いがあった時代に、米国が通商法301条を盾に制裁をちらつかせたことは何度かあった。しかし、中国のようにアメリカの一方的な措置を不満として対抗措置に打って出る国が現れたのは、今回が初めてだ。 米中間の貿易戦争が長引き、両国経済が疲弊すれば、その影響を受けて、日本からの両国への輸出が減る事態は避けられない。
・さらに気掛かりなのは、両国から閉め出されたモノが世界中に溢れ出せば、巻き込まれたEUやロシア、日本などが相次いで緊急輸入制限に乗り出し、貿易の「世界大戦」に発展しかねない。 1929年の大恐慌後、悪名高き米国のスマート・ホーリー関税法制定を機に保護主義が世界に蔓延、経済摩擦が軍事的衝突に発展したのが第二次世界大戦だ。事態は酷似し始めており、もはや放置できないところに来ている。
▽ピント外れの要求
・その意味では、今回の日米首脳会談で、アメリカが中国への通商法301条の適用に先立ち、通商拡大法232条を適用し、安全保障を理由に外国産の鉄鋼やアルミニウムに幅広く高関税をかけたことに対し、「同盟国である」からと適用除外を求めた日本の経済外交はピント外れだった。
・というのは、トランプ政権が、EU、カナダ、メキシコ、韓国、オーストラリアなどの同盟国や、米国と関係の深いアルゼンチン、ブラジルを通商拡大法第232条の適用対象から除外したことの意味を取り違えたとしか言いようがないからだ。 米国がこれらの国々を適用除外にしたのは、同盟国だとか関係が親密だといったことが理由ではない。そうではなくて、これらの国々との間には2国間の自由貿易協定があって、個別に米国の貿易赤字を減らすよう交渉できるか、もしくは、そもそも米国が貿易黒字かなのである。
・例えば、カナダとメキシコは米国と北米自由貿易協定(NAFTA)を結んでおり、現在、その見直し交渉が進められている。また、EUは米国と米EU自由貿易協定の締結交渉の最中だ。韓国も米韓FTA協定の見直し交渉に応じたし、オーストラリアとの間には長い歴史を持つ米豪自由貿易協定が存在するのだ。また、アルゼンチンとブラジルは、米国が黒字を稼ぎ出している貿易相手国である。
・一方、日本はトランプ大統領が離脱を決定したTPPの米国抜き発足を主導してきたほか、同政権が求める日米自由貿易協定の交渉開始を逃げ続けてきた経緯がある。これでは、「日本は米国の同盟国だ」という理由で、通商拡大法232条の適用を免除してほしいと求める日本の要求は、早急な貿易赤字減らし策か、そのための交渉の場の設置を勝ち取りたいトランプ政権からすれば、ピント外れであり、到底受け入れられないものだった。
・日本政府に世界的な視野があれば、通商拡大法232条の適用除外を求めることの無意味さもわかったはずである。なぜなら、仮に日本製品が適用除外となったとしても、米国から締め出された他国の製品が世界の市場に溢れ出して国際的な価格下落を招き、日本製品が打撃を受ける可能性が高いからである。
・窮余の策として、安倍政権は、茂木経済財政・再生担当大臣とUSTR(通商代表部)のライトハイザー代表をヘッドとする、新たな通商協議の設置を提案して賛同を得たものの、今後の協議の難航は必至である。むしろ、協議の場の設置こそが、藪蛇になりかねない情勢となっている。 この措置は、今回の首脳会議で決定的な対立を避けるための時間稼ぎ策に過ぎないからだ。
・トランプ政権は「アメリカ・ファースト」を掲げて、FTAの締結と貿易赤字の削減という、日本とはベクトルの方向が違う要求を突き付けている。 2国間協定の交渉が避けられなくなれば、米国を満足させるために、自由貿易とは相容れない方策、例えば政府主導の米国製品の緊急輸入や輸出の自主規制といった管理貿易的な方策しか選択肢がない事態に陥るだろう。
▽中国をどう「活用」するか
・では、日本はいったい、どういう交渉戦略を採るべきなのか。 参考になるのは、適用除外が確実視されていたEUが言明し、中国やロシアが踏み切るとしている国際ルールに則った手段、つまりWTO提訴である。そもそも、米国による一方的な日本製の鉄鋼、アルミニウムに対する関税引き上げ措置は、WTOルール違反とみられており、専門家の間でも、提訴すれば日本が勝てるとの見方が多い。
・すでに中国が通商法301条の対抗策として実施したように、米国が鉄鋼等の関税引き上げを撤回しなければ、日本はWTOルール上の正当な対応として、他の品目について対抗措置を講じることもできる。 対米国では、「同盟国だ」という的外れの理由を盾に取ったお願いよりも、こうした国際ルールに則った対応策で堂々と渡り合う必要がある。米国が明確に安全保障とは別の問題だという姿勢を取っている以上、それ以外の戦略はない。
・そして、もう一つ、大きなポイントになりそうなのが、中国対策だ。 少し前ならば考えられないことが、中国は、トランプ政権の保護主義政策の標的にされたことに対抗、国際的な孤立を避けるため、従来の保護主義的スタンスをかなぐり捨てて、自由貿易を推進すると主張。国際標準と相容れなかった自らの通商慣行を積極的に見直す姿勢をみせている。
・そうした姿勢が鮮明になったのは、先週月曜日(4月16日)に都内で開かれた、実に8年ぶりという「日中ハイレベル経済対話」である。早期開催に拘ったのは中国側で、わずか3週間という短い準備期間で開催に漕ぎ着けたという。 協議は緒に付いたばかりだが、両国が「貿易戦争は国際経済への悪影響が大きく回避への協力が必要だ」「自由貿易体制、多角的貿易主義が重要だ」といった認識を共有し、滞りがちだった日中韓3ヵ国の自由貿易協定(FTA)と東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の交渉加速を申し合わせることができたのは大きな前進だ。
・もちろん、具体論はまだ伴っておらず、厳格に保護すべき知的財産権の分野では「努力している」、早急に削減すべき鉄鋼の過剰生産能力の問題は「進めている」、外国企業への様々な差別待遇も「環境整備に取り組んでいる」といった回答しか引き出せず、いつまでに、どう改善するという確約は得られなかったという。
・それでも、中国は、日本にとって今や最大の貿易相手国だ。しかも、世界第2の経済大国である。日本の中国との関係改善は、トランプ政権にプレッシャーをかける効果があるはずである。 国際ルールを無視するトランプ政権に対して、国際ルールに則って自省を促すだけでなく、貿易戦争問題に伴う中国の姿勢転換を見逃さず、中国を国際的な自由貿易体制の一員に取り込んでいく努力は、日本が困難な時代を生き抜くために欠かせないのではないだろうか。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55395

第一の記事で、 『トランプ流の外交は目先のディール(取引)である。成果を求めてはったりを利かす手法は、外交の常道から大きく外れている。自分本位な言動は長期的な国際関係を損なうことになる』、 『安倍政権は北朝鮮を巡る国際政治力学を読み違えてきた・・・日中、日韓関係の改善に積極的に取り組んで来なかったツケが、北朝鮮問題での出遅れにも表れている』、などの指摘はさすが的確である。 『日本が朝鮮半島の「非核化」に主体的にかかわろうとすれば、まず自ら唯一の被爆国として、核兵器禁止条約に参加するしかない。そのうえで、米中ロをはじめ核保有国に「核兵器なき世界」に向けて核軍縮を求めるのである。それが北朝鮮の核放棄につなげる道である』、 『「経産省内閣」の成長無策』、 などはその通りだ。 『「ノー」と言えなかった安倍首相』、というのも情けない話だ。これが、「地球俯瞰外交」を唱え、外交には自信があるといわれる安倍首相の実力なのだろう。 『「地球の敵」との蜜月は恥ずべきことだ。トランプ大統領の距離をどう保つか、世界はそれを見守っている』、とまで岡部氏が言い切ったことに驚いたが、安倍政権の命運は尽きたと読んだのかも知れない。
第二の記事で、 『貿易・通商問題は対立ばかりが目立つ結果となった、安全保障と違い、経済外交はまったくの失敗と言わざるを得ないだろう』、 日本政府に世界的な視野があれば、通商拡大法232条の適用除外を求めることの無意味さもわかったはずである・・・安倍政権は、茂木経済財政・再生担当大臣とUSTR(通商代表部)のライトハイザー代表をヘッドとする、新たな通商協議の設置を提案して賛同を得たものの、今後の協議の難航は必至である。むしろ、協議の場の設置こそが、藪蛇になりかねない情勢となっている』、 通商拡大法232条を適用し・・・外国産の鉄鋼やアルミニウムに幅広く高関税をかけたことに対し、「同盟国である」からと適用除外を求めた日本の経済外交はピント外れだった』、というのは恥ずかしい限りだ。「経産省内閣」の限界が表れたのかも知れない。 『日本の中国との関係改善は、トランプ政権にプレッシャーをかける効果があるはずである。 国際ルールを無視するトランプ政権に対して、国際ルールに則って自省を促すだけでなく、貿易戦争問題に伴う中国の姿勢転換を見逃さず、中国を国際的な自由貿易体制の一員に取り込んでいく努力は、日本が困難な時代を生き抜くために欠かせないのではないだろうか』、というのは説得力がある。
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