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安倍政権の教育改革(その8)(「愛国心」育成狙う日本政府の危うい教育方針 海外メディアは日本をこう伝えている、迷走する大学入学共通テスト、英語スピーキングと同じ 絶対おやめなさい情報入試 ワーキングプアの量産マシーン化し 学力低下に拍車かける危険性) [国内政治]

安倍政権の教育改革については、4月22日に取上げた。今日は、(その8)(「愛国心」育成狙う日本政府の危うい教育方針 海外メディアは日本をこう伝えている、迷走する大学入学共通テスト、英語スピーキングと同じ 絶対おやめなさい情報入試 ワーキングプアの量産マシーン化し 学力低下に拍車かける危険性)である。

先ずは、経済ライター、Beacon Reports発行人のリチャード・ソロモン氏が4月21日付け東洋経済オンラインに寄稿した「「愛国心」育成狙う日本政府の危うい教育方針 海外メディアは日本をこう伝えている」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/217521
・『外交専門誌『The Diplomat』に掲載された日本政府による愛国心育成に向けた教育に関する記事を紹介する。 日本を再び「偉大な国」にしようとしている。東京大学大学院教育学研究科の教育社会学者、本田由紀教授は、日本の義務教育制度において国家が後押しする権威主義の台頭を懸念している。学習指導要領において愛国心が教えられていると危惧しているのだ・・・高校を皮切りに今後数年にわたって、新学習指導要領が導入される予定だが、子どもたちには第2次世界大戦、また、それ以前にも増して類を見ない形で国へ貢献するよう、さらに大きなプレッシャーがかけられるかもしれない。「その目的は生徒の能力を育てるのではなく、日本を再び『偉大な国』にするために人々を利用しようしている」と本田教授は指摘する。 本田教授は、安倍晋三首相が教育勅語の精神の復興を望んでいることを危惧している』、との指摘はその通りだ。
・『本田教授は、3つの同心円を描き、その中心を差して日本全国の学校のうち、1~2割程度が超国家主義的であると解説。この中には、地域的に国家主義的なところが含まれている。加えて、その外側にあたる全体の2~3割程度は権威主義的な学校だと見ている。「全体主義は日本の学校教育でよく見られる特徴だ」と同教授は話す。 全体主義の例として、毎日、生徒に厳しい練習を課す部活動がある。中学校では、スポーツ系部活の約半分が、活動頻度が高すぎたり、教師による体罰が行われていたりと「ブラック的」な性質を持つと言われている。教師と生徒は大会で勝つというプレッシャーがあるため、練習を「緩める」ことができないのである』、確かに全体主義傾向が広く見られるのは由々しいことだ。
・『毎日新聞は先日、「ブラック校則」なるものがここ40年でピークに達していると報じた。中には、生徒が眉毛を剃るのを禁止したり、下着の色を規制するものまである。「問題は全体主義の特徴を持たない学校でさえ、厳格な規則が存在することだ」と本田教授は話す』、ブラック校則が大手を振ってまかり通る日本社会はどう見ても異常だ。
・『厳しい指導が行われる理由の1つは、大人数のクラスを維持するためだ。1クラスあたり生徒数30〜40人というのは、OECD(経済協力開発機構)の国々の中でも最大規模だ。 クラスでは、生徒たちは皆と同じように振る舞うことが求められる。教師はたいていの場合、「ほかと歩調を合わせられない生徒を良く思わない」と本田教授。1学級の人数があまりにも多すぎるため、個別に指導できないからだ。 厳しい指導が行われるもう1つの理由は、生徒たちを「よい大学」に入れるためだ』、との説明も説得力がある。
・『極右国家主義者は1953年に朝鮮戦争が休戦した後、失われた地盤を取り戻した。その時までには、米国の占領軍はすでに日本を去っていた。たとえば、文部大臣は教科書に南京虐殺を記載するのを禁じた。1960年代、1970年代、そして1980年代には一連の有名な訴訟が行われ、家永三郎という名のリベラルな歴史学者が教科書検定制度の合憲性を争った・・・最終的に最高裁判所は文部省が憲法に違反して教科書を検閲したとの判決を出した』、この最高裁判決と現在の検定制度がどのようにつながっているのか、についての説明が欲しいところだ。
・『2007年、安倍政権・・・の最初の任期中、学校の教室で愛国心が教えられるよう教育基本法が改正された。読み、書き、計算の基本的な技能を教わるのと同様に、生徒は国への愛を学ばなければならない。最近採用されたガイドラインでは、公式見解に合った学校教科書を使うことが要求されている。たとえば、問題となっている領土(尖閣諸島など)は、日本名で呼ばれている。そして、この新学期から、道徳が小中学校の通常授業に追加された。 2019年に発表される次の改訂学習指導要領では、さらに国家主義色が強まるだろう』、教育をここまで右傾化させた自民党、安倍政権の罪は重い。

次に、5月4日付けNHK時論公論「迷走する大学入学共通テスト」を紹介しよう。
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/296800.html
・『大学入試センター試験に代わって2021年から導入される大学入学共通テストを最初に受験することになる生徒が先月、高校に入学しました。しかし、共通テストはいまだに問題点の指摘が相次ぎ、現実に受験する生徒を迎えた高校にとっても指導方針を固めきれない状況が続いています』、当該高校生にとっては準備不足は深刻な問題だろう。
・『去年11月の1回目のプレテストでは、国語と数学に3題の記述式問題が出されました・・・記述式で・・・国語は、会話文と資料を読み解いた上で、25字、50字、120字の記述を求める問題が出されました。それぞれの正答率を見ると25字と50字は73.5%と43.7%でしたが、120字は0.7%となりました。 数学は3問とも正答率が1割を切ったことに加え、そもそも半数前後の生徒は、問題に解答すらしていませんでした・・・極端に正答率が低くなれば、受験生の選抜には使えないという意見も出ます。差が付かないのなら最初から解くのを止めてしまおうと考える受験生が出ることも予想されます。それでは何のための記述式の導入かわからなくなります』、このような惨憺たる結果になることは、予め予想された筈だ。
・『英語はどうでしょう。一言で言うと、さらに大きな問題を抱えています。 当初文部科学省は、共通テストの英語はすべて民間の検定試験を活用する方向で検討を進めていましたが、大学や高校側の要請もあり、今のマークシート式の試験を4年間継続することになりました。 民間の検定試験で認定されたのは、こちらの7種類です・・・しかし当初から、そもそも試験の目的が異なる検定試験を指標にあわせて換算して入試に使うこと自体、無理があるという多くの専門家の声がありました。試験によって実施方法や実施場所、検定料も異なります。地域間格差や家庭の経済状況次第で受験回数が左右されるという指摘も出ていました』、細部を詰めないまま、入試改革が走り出し、問題点が続出というのでは、開いた口が塞がらない。
・『東京大学で入試を担当する福田裕穂(ひろお)副学長が3月の記者会見で民間の検定試験の結果を活用しない方針を示しました。複数の異なる検定試験の成績を公正公平に比較することが難しいことなどが理由でした。ところが東京大学は、先週になって同じ福田副学長名でホームページ上に「民間の検定試験の具体的な活用方策について学内にワーキンググループを設置して検討する」などとする「入学者選抜に関する考え方」を公表しました。これでは3月に示した検定試験の問題点は何も解決していないが、見切り発車で活用はすると言っているに等しいのではないか。影響が大きい東京大学がこの期に及んで揺れるようでは、3年間を通して受験に向けた指導を進める高校自体の混乱につながり、受験生の不安を煽ることにもなりかねないでしょう』、恐らく東大の変身には文科省などからの圧力があったのかも知れない。
・『予備校や塾の関係者を取材すると、高校1年生の間には、大学受験制度が変わることへの不安から、「苦労して行きたい大学を目指すより、行ける大学を受ければいい」といういわば安全思考を口にするケースが本人からも保護者からもみられると言います。高校の先生たちにとっても、制度の問題点があやふやな状態では、行きたい大学を目指せという本来あるべき指導はしにくいでしょう』、というのであれば、早目に実施の延期を決めるべきだろう。

第三に、作曲家=指揮者 ベルリン・ラオムムジーク・コレギウム芸術監督で東大准教授の伊東 乾 氏が5月22日付けJBPressに寄稿した「英語スピーキングと同じ、絶対おやめなさい情報入試 ワーキングプアの量産マシーン化し、学力低下に拍車かける危険性」を紹介しよう。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53135
・『「25年大学入試に『情報科目』追加・・・首相方針」という報道の見出しを見て、これはダメだと思いました。 さらに報道の内容を見てみると、「プログラミングなどに関する『情報科目』を国語や英語と並ぶ基礎的科目として大学入試に追加する方針」と記されており、完全にアウトと判断した次第です・・・情報部署の教官として大学で研究教育の現場に立つ1人として、所感を記したいと思います。やめた方がいいという結果になるのが目に見えるように思われます』、その理由は以下に。
・『私たちが大学1年前期の必修「情報」で最初に教えるのは、「電源の入れ方、システムの立ち上げ方」に始まり「安全なシャットダウンの仕方」「フリーズなどした際の対処法」などです・・・その次に教えるのは「べからず集」です。例えば次のようなケースです・・・「B君は、アイドルのファンサイトにたくさん投票したいと考え、友達のアカウントのパスワードを盗んで回り、違うユーザとしてファン投票をした」「高位入賞のお礼メールがアイドルの事務所サイドから送られて来て、そんなものに投票した記憶がない同級生たちの間で話題になり、調査の結果、パスワード盗用の事実が発覚、学籍剥奪、放校」 念のため・・・実際に東京大学教養学部で発生したケースです・・・それなのに、毎年のように愚の骨頂のような情報システム上のルール違反、不正行為を繰り返す学生が後を絶ちません』、というのは驚きだが、「どうせバレないだろう」と行動してしまうのが人の性のようだ。
・『高等学校レベルの「情報教科」で重要な内容は何かと問われたら、「1にリテラシー 2にリテラシー、3、4がなくて、5にリテラシー」と答えます。 現実のネット環境は、ありとあらゆる犯罪と不正の温床です。おかしなスパムメールが来たら開かないこと、自分もスパムなどは決して撒かないこと。 世間には犯罪者が山のようにネットにアクセスして、獲物を狙って手ぐすねを引いています。 間違っても「自殺勧誘サイト」などに近づかないこと。ましていわんや、そんなところで知り合った人間と「オフ会」などと称して実際に会ったりしないこと・・・』、なるほど。
・『私が本質的に、一番やめた方がいいと思うのは、報道にあった「プログラミングなどに関する情報科目」という部分の方にほかなりません。  はっきり書いてしまうなら、ワーキングプア量産の最短手順のようなことになりかねないからです。 「プログラミング教育?」という罠 情報科学を身に着けるうえでは、考えもなしにソースコードに当たってあれこれいじるのは、一番「筋の悪い」ケースの典型と思います。 「プログラミングを覚えたい」という人がいますが、それはどこかで決定的に間違っている。プログラムする以前の、問題を考える力なり理解の総体があって、その中で一部の問題解決を実装する段になって、初めて「プログラミング」が本来は関係してきます』、「ワーキングプア量産の最短手順のようなことになりかねない」とはまさに本質を突いている。
・『本当の意味で「読み書きそろばん」に相当する基礎は「情報科学」で、手先だけ動けばよいという「プログラミング」だけ適応しても、言語の世代は数年単位で変わっていくし、自動的ソースコード生成も技術が進んでいます』、なるほど。
・『ある問題をコンピュータ―で院生と計算していたのですが、某一流企業から来た人がそれにコミットしていて、原理的におかしな計算を「指導」してくれていました。 当然ながらおかしな結果が出て来ます。それを、すでに中年の一流企業の人は「こういうときは、出てきた結果をどう説明するかが重要・・・」と、全く素っ頓狂な「解釈」で本質から一直線に外れて、およそ話にならなかった。 この「間違った計算」には、いわゆるプログラミング上のバグがあるわけではなく、やっていることが本質的にナンセンスなのですが、それが分からない。 超一流のコンサルタント企業として、時給何万円というお金を外では取っているらしいですが、中身はそんなものも、現実に存在しています』、信じ難い話だが、事実なのだろう。
・『「では、お前ならどうするか」という問いには、こう答えます。「だから大学に入って来た連中に、指導要領に関係なく、中学時点の内容から出発して、地頭で縦横に感じ考えながら、計算機も強力な武器として活用しつつ、未踏の沃野に踏み出していけるような、若い人の育成に取り組んでいる」 当然ながら、数理も外国語も普通に使い、国際的にもイニシアティブをとっていく強い内容を扱います。 国内でしか通用しない、指導要領の縛りがいかに強すぎ、人材育成の足かせになっているか分からないまま、安易に入試制度に手を突っ込んでも、改革転じて改悪にしかならないリスクが高いのは、すでに前例があまた実証してきた通りでしょう・・・万が一そういうものができたら、私は、指導要領の縦割り無関係に、中学生にも分かる本質、例えば素因数分解から始めて、セキュリティの数理を1の1から教えるような、王道の卓越カリキュラムを工夫するようにします』、なるほそ、そういう授業を受けてみたいものだ。
タグ:東洋経済オンライン 本田由紀 JBPRESS 伊東 乾 安倍政権の教育改革 NHK時論公論 リチャード・ソロモン ブラック校則 (その8)(「愛国心」育成狙う日本政府の危うい教育方針 海外メディアは日本をこう伝えている、迷走する大学入学共通テスト、英語スピーキングと同じ 絶対おやめなさい情報入試 ワーキングプアの量産マシーン化し 学力低下に拍車かける危険性) 「「愛国心」育成狙う日本政府の危うい教育方針 海外メディアは日本をこう伝えている」 外交専門誌『The Diplomat』 日本の義務教育制度において国家が後押しする権威主義の台頭を懸念している。学習指導要領において愛国心が教えられていると危惧しているのだ その目的は生徒の能力を育てるのではなく、日本を再び『偉大な国』にするために人々を利用しようしている 安倍晋三首相が教育勅語の精神の復興を望んでいることを危惧している 全体主義は日本の学校教育でよく見られる特徴だ 問題は全体主義の特徴を持たない学校でさえ、厳格な規則が存在することだ 大人数のクラスを維持するためだ。1クラスあたり生徒数30〜40人というのは、OECD(経済協力開発機構)の国々の中でも最大規模だ われるもう1つの理由は、生徒たちを「よい大学」に入れるためだ 極右国家主義者は1953年に朝鮮戦争が休戦した後、失われた地盤を取り戻した。その時までには、米国の占領軍はすでに日本を去っていた。たとえば、文部大臣は教科書に南京虐殺を記載するのを禁じた。1960年代、1970年代、そして1980年代には一連の有名な訴訟が行われ、家永三郎という名のリベラルな歴史学者が教科書検定制度の合憲性を争った 最終的に最高裁判所は文部省が憲法に違反して教科書を検閲したとの判決を出した 学校の教室で愛国心が教えられるよう教育基本法が改正 この新学期から、道徳が小中学校の通常授業に追加 迷走する大学入学共通テスト 2021年から導入される大学入学共通テストを最初に受験することになる生徒が先月、高校に入学しました 共通テストはいまだに問題点の指摘が相次ぎ、現実に受験する生徒を迎えた高校にとっても指導方針を固めきれない状況が続いています 1回目のプレテスト 語は、会話文と資料を読み解いた上で、25字、50字、120字の記述を求める問題が出されました。それぞれの正答率を見ると25字と50字は73.5%と43.7%でしたが、120字は0.7%となりました 数学は3問とも正答率が1割を切ったことに加え、そもそも半数前後の生徒は、問題に解答すらしていませんでした 英語はどうでしょう。一言で言うと、さらに大きな問題を抱えています 東京大学で入試を担当する福田裕穂(ひろお)副学長 3月の記者会見で民間の検定試験の結果を活用しない方針 先週になって同じ福田副学長名でホームページ上に「民間の検定試験の具体的な活用方策について学内にワーキンググループを設置して検討する」などとする「入学者選抜に関する考え方」を公表 苦労して行きたい大学を目指すより、行ける大学を受ければいい」といういわば安全思考を口にするケースが本人からも保護者からもみられると 「英語スピーキングと同じ、絶対おやめなさい情報入試 ワーキングプアの量産マシーン化し、学力低下に拍車かける危険性」 25年大学入試に『情報科目』追加・・・首相方針 プログラミングなどに関する『情報科目』を国語や英語と並ぶ基礎的科目として大学入試に追加する方針 完全にアウトと判断した次第 必修「情報」で最初に教えるのは、「電源の入れ方、システムの立ち上げ方」に始まり「安全なシャットダウンの仕方」「フリーズなどした際の対処法」などです その次に教えるのは「べからず集」です 毎年のように愚の骨頂のような情報システム上のルール違反、不正行為を繰り返す学生が後を絶ちません 等学校レベルの「情報教科」で重要な内容は何かと問われたら、「1にリテラシー 2にリテラシー、3、4がなくて、5にリテラシー」と答えます 私が本質的に、一番やめた方がいいと思うのは、報道にあった「プログラミングなどに関する情報科目」という部分の方にほかなりません。  はっきり書いてしまうなら、ワーキングプア量産の最短手順のようなことになりかねないからです 本当の意味で「読み書きそろばん」に相当する基礎は「情報科学」で、手先だけ動けばよいという「プログラミング」だけ適応しても、言語の世代は数年単位で変わっていくし、自動的ソースコード生成も技術が進んでいます
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