SSブログ

ロシア(その2)(素顔の見えないプーチンに挑みかかるストーン監督、元スパイ暗殺未遂はロシアによる「みせしめ」か 相次ぐ変死。英ロの対立に欧米も”参戦”し「新・冷戦」の懸念、米中2極時代の到来は許さない プーチン大統領が示す「力には力で」、米ロ会談の「異常な」トランプはプーチンに弱みでも握られているのか) [世界情勢]

ロシアについては11月25日に取上げた。今日は、(その2)(素顔の見えないプーチンに挑みかかるストーン監督、元スパイ暗殺未遂はロシアによる「みせしめ」か 相次ぐ変死。英ロの対立に欧米も”参戦”し「新・冷戦」の懸念、米中2極時代の到来は許さない プーチン大統領が示す「力には力で」、米ロ会談の「異常な」トランプはプーチンに弱みでも握られているのか)である。なお、米ロ会談については、7月26日のこのブログ「トランプ大統領」でも取り上げている。

先ずは、1月23日付けJBPress「素顔の見えないプーチンに挑みかかるストーン監督 HONZ特選本『オリバー・ストーン オン プーチン』」を紹介しよう。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/52150
・『日頃のニュース報道をどれだけ注意深く見ていたとしても、プーチンの実像など、なかなか見えてこない。元KGBの工作員であり、独裁者であり、言論の弾圧や人権の侵害でも、よく批判される。だが時に起こす大胆な行動に、世界はたびたび驚かされてきた。このミステリアスなプーチンの素顔に迫ろうと試みた映画監督――それがオリバー・ストーンである・・・オリバー・ストーンは、いわゆる政治と異なる世界の住人であるがゆえの大胆さと、数々の俳優とやりあってきたであろう執拗さで、被写体を丸裸にしようと試みた』、『本書の模様は2018年3月1日、2日にNHK「BS 世界のドキュメンタリー」で見られるとのこと』、私もNHKで観たが、骨太のいい番組だった。
・『受けて立つプーチンも、したたかだ。たとえばアメリカについては、大局を批判しながらも、個人は批判せずといったように、時間・空間のスケールを自由自在に操る。そして自国のセンシティブな話題について聞かれたときは、用意された建前に議論の出発点を線引きし、詰め寄るオリバー・ストーンを、何度もかわし切っていく』、確かにプーチンのしたたかさが、極めて印象的だった。これでは、安倍首相など到底、太刀打ち出来そうもない。
・『政治家の頭脳と映画監督のカメラが編集点を巡って、バトルを繰り広げているようだ。だが互いにリスペクトがあるから、これは殴り合いではなくプロレスだ。本書は、そんな二人の言葉の格闘技が、2015年7月から2017年2月までの間、全12回にわたってテキストとして纏められた一冊である』、1年半もの歳月をかけて、多忙な双方によりインタビュー番組が制作されたことにも、大いに驚かされた。
・『プーチンの発言からは、事実が切り取り方でいかようにでも変えられるということが面白いほど伝わってくる。たとえば、ウクライナ情勢について。これも、プーチンに言わせれば「ウクライナで起きたのは、アメリカに支援されたクーデターだ」となる。 まずアメリカが、ロシアとウクライナを分裂させることを目的とし、ウクライナの愛国主義的集団を支持する。それにロシアが対抗措置を取れば、ロシアを悪者にできる。目に見える敵が現れれば、同盟国を引き寄せることができる。そういう方程式なのだという。 そしてこの種の批判は、・・・アメリカは病的なほどに、いつもお決まりのやり口で仕掛けてくるというのだ』、なるほど。
・『“イスラエルのパレスチナ封鎖を批判する人は多い。だがドンバス(東ウクライナ)でも同じことが起きているのに、誰もそれに気が付かないようだ。” “コソボでそれ(セルビアからの分離)が認められたのなら、なぜ同じことがロシア、ウクライナ、タタール、クリミアでは認められないんだ?” このようなアメリカ至上主義とも思える世界の論調のおかしさを執拗につくことで、ロシア流の世界観を描き出す・・・これをプーチン流のプロパガンダと片付けることは簡単だ。しかし、その背景にあるプーチンのPR戦略に思いを馳せるのもまた一興だろう』、確かにプーチンの主張には説得力があった。
・『プーチンは、自分のメッセージを届けるべき相手の中から「世界の大衆」を切り捨てている・・・ターゲットを世界のエリート層のみに絞り、彼らに促しているのは視点の変化のみだ。  つまり、我々が無意識に受けっている情報が既にアメリカに偏りすぎたものであるということに気付かせ、現在の「孤立した状態」から「存在感ある第三極」へとポジションを変えたい』、なるほどPR戦略としては巧みだ。
・『本編の最後の方で、印象的なシーンがある。二人で『博士の異常な愛情』を見終え、ストーンがプーチンにDVDのケースを渡した時のこと。プーチンは立ち去りながらDVDケースを開けるが、中には何も入っていない。そこでプーチンが一言「典型的なアメリカの手土産だな!」 こういったやり取りを見ていると、思わずプーチンを好きになってしまいそうになり、何だか困る。しかしなぜ困るのだろうかと改めて考えてみると、そこに一つの真実が隠されているのかもしれない』、DVDケースの中には何も入っていないというのはストーンの演出だろうが、恥ずかしながら、私にはその意味が未だによく分からない。

次に、日経新聞元モスクワ支局長で編集委員の池田 元博氏が3月23日付け日経ビジネスオンラインに掲載した「元スパイ暗殺未遂はロシアによる「みせしめ」か 相次ぐ変死。英ロの対立に欧米も”参戦”し「新・冷戦」の懸念」を紹介しよう。
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/040400028/032200050/
・『今月4日に英南部のソールズベリーで起きた。ロシア人の男女がショッピングセンター前の野外ベンチで、口から泡を吹き、意識不明の状態で発見された。直ちに病院に搬送されたが、いまだに意識不明の重体。救助に当たった英国人の警官も入院したという。 被害に遭ったロシア人は、セルゲイ・スクリパリ氏(66)と娘のユリアさん(33)と判明した。スクリパリ氏はロシア軍参謀本部情報総局(GRU)の元大佐だった・・・ロシア連邦保安庁(FSB)によって2004年末、スパイ容疑で拘束された。モスクワで英外交官と頻繁に接触していたことが問題視された。 スクリパリ氏は逮捕後、1995年からスパイとして英秘密情報部(MI6)に協力し、主に欧州で活動していたGRUの職員や協力者の名前などを提供したと証言。見返りに10万ドルを超える報酬を得ていたと明かした。ロシアでは当時、同じくGRU出身の旧ソ連の大物スパイで、MI6などに機密情報を流して処刑されたオレグ・ペンコフスキーの再来とも言われた。 モスクワの軍事裁判所は2006年、スクリパリ氏に懲役13年の有罪判決を言い渡した。ただし、服役中の2010年にメドベージェフ大統領(当時)によって恩赦を受けた後、米国とのスパイ交換で国外追放となり、同年から政治亡命者として英国に移住していた』、亡命して8年も経ったと本人が油断していたのか、英国側の警備の手落ちかは分からないが、恩赦はスパイ交換のためだったのだろう。それにしても、日本人が中国でスパイ罪で有罪判決を受けるケースが相次いでいるが、日本政府の態度は冷淡だ。日本で暗躍している中国人スパイを拘束して、スパイ交換で釈放させるのが本来のあり方だろう。
・『仮に英国が断定したようにロシアの仕業だとすれば、祖国を裏切るスパイは決して容赦しないというみせしめなのだろう。プーチン大統領は大統領選を前にインターネットで公開された新作のドキュメンタリー映画「プーチン」の中で、「私は(他人を)許すことはできるが、決して許せないのは裏切りだ」と述べてもいる。ただし、神経剤を使った今回の暗殺未遂事件の真相が明らかになることはまずないだろう』、なるほど、第一の記事とも矛盾なく理解できる。
・『FSBの元中佐で英国に亡命したアレクサンドル・リトビネンコ氏が2006年、ロンドン市内で放射性物質のポロニウム210を盛られて毒殺された事件は、世界を震撼(しんかん)させた。 リトビネンコ氏は生前、プーチン政権を度々批判し、1999年にモスクワなどで起きたアパート連続爆破事件を、プーチン氏が長官を務めたFSBによる「自作自演」だったと告発したこともある。ちなみにこの爆破事件は、当時首相に就任したばかりのプーチン氏がチェチェン武装勢力の犯行と断定。チェチェンへの大規模な武力攻撃に踏み切り、知名度を上げるきっかけとなった。 英当局はリトビネンコ氏暗殺事件の捜査を半年余り続けたうえで2007年、FSBの前身の旧ソ連国家保安委員会(KGB)の元職員、アンドレイ・ルゴボイ氏の犯行と断定した。同氏は事件の直前にリトビネンコ氏と面会していた。英政府はロシア政府にルゴボイ氏の引き渡しを求めたが、ロシアがこれを拒否したことから、ロシア外交官4人の追放に踏み切った。英ロ関係も長らく冷え込んだ経緯がある。 リトビネンコ氏の暗殺事件をめぐっては、英内務省の公開調査委員会が2016年、ルゴボイ氏らがFSBの指示で暗殺を実行したと断定するとともに、プーチン大統領と当時のFSB長官だったパトルシェフ安全保障会議書記が「恐らく承認した」とする報告書を公表している。この報告書が公表された際、キャメロン内閣で内相を務めていたのがメイ現首相だ』、『英国ではリトビネンコ氏の後見人で、同じくプーチン政権批判の急先鋒(せんぽう)だったロシアの政商、ボリス・ベレゾフスキー氏が2013年、ロンドン郊外の自宅で死亡しているのが見つかった。警察当局は首つり自殺と判断した。 ところが今月、アエロフロート・ロシア航空の元幹部でベレゾフスキー氏の友人だったニコライ・グルシコフ氏が、ロンドン郊外の自宅で死亡しているのが発見された。警察当局は首を絞められたような跡があることから、今度は殺人事件とみて捜査に乗り出している。メイ首相が疑心を強めるように、英国に亡命したロシア人の変死事件が相次いでいるのは事実だろう』、亡命したロシア人の暗殺ではロシアには長い歴史があるようだ。
・『今後、ロシアにとって大きな痛手となりかねないのは、英国が他の米欧諸国や北大西洋条約機構(NATO)、欧州連合(EU)などに同調を呼びかけ、今回の暗殺未遂事件を欧州全体の安全保障にかかわる深刻な国際問題とし、プーチン政権への攻撃を一気に強めようとしていることだ』、ロシアもやり過ぎると、自らの首を絞めることに気づかないのだろうか。いや、そんなことは、百も承知の上でやったと考えるべきなのだろう。

第三に、国際協力銀行モスクワ駐在員事務所 上席駐在員の畔蒜 泰助氏が3月29日付け日経ビジネスオンラインに寄稿した「米中2極時代の到来は許さない プーチン大統領が示す「力には力で」」を紹介しよう。
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/030100205/032800003/
・『2018年3月18日に行われたロシア大統領選挙で76.6%の票を得て(投票率67.9%)圧勝したウラジーミル・プーチン・・・憲法で定められたロシア大統領領の任期は6年。恐らくこれが最後となるであろう4期目を全うすれば、彼は首相時代の4年間も含め、実に24年間もの長期に亘って、大国・ロシアの最高指導者であり続けることになる。 2000年5月、大国・ロシアの復活を掲げて大統領の座についたプーチン大統領は、この最後の6年間で自国をどこへ導こうとしているのか? そこで・・・第4期プーチン政権の外交戦略について、とりわけ「冷戦終結後、最悪」とされる米ロ関係を中心に考えてみたい』、これだけの超長期政権だと、他国の政治家はさぞかし「ひよっこ」に見えることだろう。
・『プーチン大統領はロシア上院での年次教書演説・・・国内外で大きな反響を呼んだのは、安全保障問題について語った後半部分だった。ここにおいて、ロシアが、新型重ICBM(名称:サルマート)、原子力推進の巡航ミサイル(名称公募)、空中発射型の極超音速ミサイル(名称:キンジャル)、原子力推進の無人潜水システム(名称公募)、ICBM搭載用の極超音速巡航弾頭(名称:アヴァンガルド)、といった複数の新型戦略兵器の開発が実用段階に近づいており、その一部は間もなくロシア軍の部隊に配備されるとビデオ映像を交えながら公表したのである。 一国のリーダーがその年次教書演説において、このような軍事技術開発の現状について、これほど詳細に語るのは極めて異例のことだ』、軍事強国を見せつける目的なのだろうが、なかでも原子力推進の巡航ミサイルには驚かされた。
・『このプーチン大統領による一連の発言から伺えるのは、米国のドナルド・トランプ大統領がその大統領選挙キャンペーン当時から掲げてきた外交・安全保障概念としての「力による平和(Peace Through Strength)」に対する強い対抗意識だ』、なるほど。
・『ロシアの外交安全保障専門家ヴァシリー・カーシン 氏が興味深い指摘を行っている。そこには次の3つの意味が込められているという。 ①圧力には屈しないという西側諸国へのシグナル  ②新たな軍備管理交渉でのポジション作り ③米中による新型戦略兵器の開発競争に参加するとの宣言・・・2010年代に入り、中国と米国の間では既に最新軍事技術の激しい開発競争が始まっており、今回の演説でプーチンが言及したい幾つかの最新軍事技術はまさにそれに当たる。今回の演説により、ロシアもまた、この米中間の競争に参加することを宣言したというのだ』、どうもロシアにとっては、「防衛的」色彩が強いようだ。
・『今回のプーチン大統領による「米中による新型戦略兵器の開発競争への参加宣言」の戦略的含意を考えると、次のようになろう。 「ここ数年、ロシアは米国と対立し、中国に接近する状況が続いている。だが、ロシアは米国の強大な軍事力の前にひれ伏すつもりがないのはもちろん、米国と世界の指導者の立場を争う中国のジュニアパートナーの地位に甘んじるつもりもない。そのために、米中二極とは一線を画する独立した一極の立場を、特に軍事技術面において維持しつつ、中長期的には米国との関係改善の機会もうかがう」』、ようやく一安心した。

第四に、元銀行員で法政大学大学院教授の真壁昭夫氏が7月24日付けダイヤモンド・オンラインに寄稿した「米ロ会談の「異常な」トランプはプーチンに弱みでも握られているのか」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/175427
・『16日の米ロ首脳会談は、これまでのトランプ大統領とは思えない成り行きになった。米国のリーダーであるトランプ氏が、ロシアのプーチン大統領にすり寄る姿勢を示したからだ。一部では、「2016年の米大統領選挙で、トランプ氏がロシアに“借り”を作ってしまったのではないか」との、疑り深い見方すら出ている。米国内では、与党の共和党、野党の民主党を問わず、米ロ首脳会談でロシアとの関係改善を演出したトランプ氏に多くの批判が浴びせられている』、トランプ氏は大統領選挙前にも、ロシアに出張した際に、女性との破廉恥な写真をロシア情報機関に撮られ、完全に頭が上がらなくなっているとの噂まである。
・『トランプ氏の「ロシアが大統領選に介入する理由はない」との発言は重大だ。言葉通りに取れば、大統領がFBIなどの自国の情報機関を信用していないということになる。これは、一国のリーダーとしてあるまじき行為だ。 プーチン大統領にすり寄るトランプ氏は、米国の国民に「弱腰」「屈辱的」と映っただろう。その一方でトランプ氏は、米国の重要な同盟国であるドイツなどを強烈に批判している。このままでは、米国は国際社会からの信頼を失うことになりかねない。  こうした状況を考えると、わが国はトランプ政権と“一定の距離”を取ることを考えるべきだ。  逆にいえば、ある意味、トランプ氏の言動によって米国の孤立化が深まる状況は、わが国にとってチャンスといえる。トランプ大統領から距離を取りたいアジア諸国との関係を深める好機になるかもしれない。それくらいの大胆な発想が、中長期的な目線での国力引き上げには必要だ』、まさに正論だ。
・『首脳会談からベネフィット(便益)を得たのが、ロシアのプーチン大統領だったことは言うまでもない。この結果、プーチン氏はロシア国内での支持をさらに高めることができるだろう。米国の大統領が、「ロシアの言っていることは正しい」と支持し、プーチン氏の“点数稼ぎ”を支えたともいえる。それが、今回の米ロ首脳会談で起きたことだ・・・・近年、米ロの関係は冷え込んできた。米国は、ロシアのクリミア半島への侵攻や中東のシリア内戦への介入を批判してきた。そのため、今なお、米国はロシア企業などへの制裁を続けている。米共和党内部には、ロシアへの追加的な制裁が必要との意見も根強い。 そうした状況下、トランプ大統領がロシアの肩を持ち友好的にふるまうことは、本来ありえないはずだ。トランプ氏は何らかの“弱み”をロシアに握られているのではないか。トランプ氏のロシアへの弱腰姿勢を見た人が、そうした見方をしてしまうのも仕方がないだろう。トランプ氏が、国内で多くの批判を受けていることは当然である』、その通りだ。
・『米ロ首脳会談に先立ち、トランプ大統領は北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に参加した。この首脳会議におけるトランプ氏の言動は、米国と欧州同盟国の間の亀裂を深めた。トランプ氏は、同盟国を批判し、中国には強硬姿勢で臨み、対立してきたロシアに接近している。このスタンスは世界のパワーバランスを崩す恐れがある。 象徴的だったのは、トランプ氏がドイツを批判したことだ。ドイツはロシアから天然ガスを輸入する計画(ノルドストリーム2)を進めている。同氏はこの計画について、ドイツは“ロシアの捕虜”のようだとこき下ろした。これは、メルケル首相をはじめ、ドイツ国民にとって屈辱的なものだっただろう。 また、トランプ氏は英国のメイ首相も批判した。メイ政権は、EUからの穏健な離脱を目指している。トランプ氏はメイ首相の対EU戦略に異を唱えると同時に、メイ首相自身に対する支持のスタンスを明確に示さなかった。米国にとって、最も重要な同盟国の現役の首相に対する“異例の姿勢”と言えるだろう。 トランプ氏は、同盟国(味方)を敵に回すかのような発言を繰り返し、その一方でロシア(敵)に近づいている』、本当に「殿、ご乱心」といった有様だ。
・『わが国は、是々非々の立場を明確にする必要がある。保護主義などトランプ政権の求める内容には、非の立場を明確に示す。一方、わが国は、経済連携協定の推進など、国際社会の安定と繁栄に必要と考えられる取り組みに、積極的に取り組めばよい。 日・EUの首脳が経済連携協定に署名したことは、エポックメイキングだ。今後もわが国は、米国が参加しないEPAに関する交渉を進めるべきだ・・・東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に関しても、TPP11などに関する協議から得られたアジア新興国の要望を反映できるよう、わが国は主体的に取り組むべきだ』、というのは大賛成だ。
タグ:ロシアにとって大きな痛手となりかねないのは、英国が他の米欧諸国や北大西洋条約機構(NATO)、欧州連合(EU)などに同調を呼びかけ、今回の暗殺未遂事件を欧州全体の安全保障にかかわる深刻な国際問題とし、プーチン政権への攻撃を一気に強めようとしていることだ イスラエルのパレスチナ封鎖を批判する人は多い。だがドンバス(東ウクライナ)でも同じことが起きているのに、誰もそれに気が付かないようだ FSBの元中佐で英国に亡命したアレクサンドル・リトビネンコ氏が2006年、ロンドン市内で放射性物質のポロニウム210を盛られて毒殺された事件 ロシアは米国の強大な軍事力の前にひれ伏すつもりがないのはもちろん、米国と世界の指導者の立場を争う中国のジュニアパートナーの地位に甘んじるつもりもない。そのために、米中二極とは一線を画する独立した一極の立場を、特に軍事技術面において維持しつつ、中長期的には米国との関係改善の機会もうかがう」 真壁昭夫 首脳会談からベネフィット(便益)を得たのが、ロシアのプーチン大統領だったことは言うまでもない。この結果、プーチン氏はロシア国内での支持をさらに高めることができるだろう ロシア 私は(他人を)許すことはできるが、決して許せないのは裏切りだ (その2)(素顔の見えないプーチンに挑みかかるストーン監督、元スパイ暗殺未遂はロシアによる「みせしめ」か 相次ぐ変死。英ロの対立に欧米も”参戦”し「新・冷戦」の懸念、米中2極時代の到来は許さない プーチン大統領が示す「力には力で」、米ロ会談の「異常な」トランプはプーチンに弱みでも握られているのか) JBPRESS 受けて立つプーチンも、したたかだ。たとえばアメリカについては、大局を批判しながらも、個人は批判せずといったように、時間・空間のスケールを自由自在に操る NHK「BS 世界のドキュメンタリー」 “コソボでそれ(セルビアからの分離)が認められたのなら、なぜ同じことがロシア、ウクライナ、タタール、クリミアでは認められないんだ?” プーチンの発言からは、事実が切り取り方でいかようにでも変えられるということが面白いほど伝わってくる 政治家の頭脳と映画監督のカメラが編集点を巡って、バトルを繰り広げているようだ。だが互いにリスペクトがあるから、これは殴り合いではなくプロレスだ。本書は、そんな二人の言葉の格闘技が、2015年7月から2017年2月までの間、全12回にわたってテキストとして纏められた一冊である オリバー・ストーン オン プーチン いわゆる政治と異なる世界の住人であるがゆえの大胆さと、数々の俳優とやりあってきたであろう執拗さで、被写体を丸裸にしようと試みた オリバー・ストーン ウクライナ情勢について。これも、プーチンに言わせれば「ウクライナで起きたのは、アメリカに支援されたクーデターだ」となる 「元スパイ暗殺未遂はロシアによる「みせしめ」か 相次ぐ変死。英ロの対立に欧米も”参戦”し「新・冷戦」の懸念」 博士の異常な愛情 ターゲットを世界のエリート層のみに絞り、彼らに促しているのは視点の変化のみだ。  つまり、我々が無意識に受けっている情報が既にアメリカに偏りすぎたものであるということに気付かせ、現在の「孤立した状態」から「存在感ある第三極」へとポジションを変えたい アメリカ至上主義とも思える世界の論調のおかしさを執拗につくことで、ロシア流の世界観を描き出す 池田 元博 日経ビジネスオンライン スクリパリ氏は逮捕後、1995年からスパイとして英秘密情報部(MI6)に協力し、主に欧州で活動していたGRUの職員や協力者の名前などを提供したと証言 服役中の2010年にメドベージェフ大統領(当時)によって恩赦を受けた後、米国とのスパイ交換で国外追放となり、同年から政治亡命者として英国に移住していた 日本人が中国でスパイ罪で有罪判決を受けるケースが相次いでいるが、日本政府の態度は冷淡だ 被害に遭ったロシア人は、セルゲイ・スクリパリ氏(66)と娘のユリアさん(33) スクリパリ氏はロシア軍参謀本部情報総局(GRU)の元大佐 日本で暗躍している中国人スパイを拘束して、スパイ交換で釈放させるのが本来のあり方だろう 仮に英国が断定したようにロシアの仕業だとすれば、祖国を裏切るスパイは決して容赦しないというみせしめなのだろう 畔蒜 泰助 英国に亡命したロシア人の変死事件が相次いでいるのは事実だろう 今月、アエロフロート・ロシア航空の元幹部でベレゾフスキー氏の友人だったニコライ・グルシコフ氏が、ロンドン郊外の自宅で死亡しているのが発見された。警察当局は首を絞められたような跡があることから、今度は殺人事件とみて捜査に乗り出している 「米中2極時代の到来は許さない プーチン大統領が示す「力には力で」」 ロシア大統領領の任期は6年。恐らくこれが最後となるであろう4期目を全うすれば、彼は首相時代の4年間も含め、実に24年間もの長期に亘って、大国・ロシアの最高指導者であり続けることになる 圧力には屈しないという西側諸国へのシグナル  ②新たな軍備管理交渉でのポジション作り ③米中による新型戦略兵器の開発競争に参加するとの宣言 米国のドナルド・トランプ大統領がその大統領選挙キャンペーン当時から掲げてきた外交・安全保障概念としての「力による平和(Peace Through Strength)」に対する強い対抗意識だ 新型重ICBM(名称:サルマート)、原子力推進の巡航ミサイル(名称公募)、空中発射型の極超音速ミサイル(名称:キンジャル)、原子力推進の無人潜水システム(名称公募)、ICBM搭載用の極超音速巡航弾頭(名称:アヴァンガルド)、といった複数の新型戦略兵器の開発が実用段階に近づいており、その一部は間もなくロシア軍の部隊に配備されるとビデオ映像を交えながら公表 「米ロ会談の「異常な」トランプはプーチンに弱みでも握られているのか」 ダイヤモンド・オンライン ロシアもまた、この米中間の競争に参加することを宣言したというのだ 米国のリーダーであるトランプ氏が、ロシアのプーチン大統領にすり寄る姿勢を示した 2016年の米大統領選挙で、トランプ氏がロシアに“借り”を作ってしまったのではないか トランプ氏の「ロシアが大統領選に介入する理由はない」との発言は重大だ。言葉通りに取れば、大統領がFBIなどの自国の情報機関を信用していないということになる。これは、一国のリーダーとしてあるまじき行為だ トランプ氏は、米国の重要な同盟国であるドイツなどを強烈に批判している。このままでは、米国は国際社会からの信頼を失うことになりかねない トランプ氏の言動によって米国の孤立化が深まる状況は、わが国にとってチャンスといえる。トランプ大統領から距離を取りたいアジア諸国との関係を深める好機になるかもしれない トランプ氏は、同盟国を批判し、中国には強硬姿勢で臨み、対立してきたロシアに接近している。このスタンスは世界のパワーバランスを崩す恐れがある 象徴的だったのは、トランプ氏がドイツを批判したことだ。ドイツはロシアから天然ガスを輸入する計画(ノルドストリーム2)を進めている。同氏はこの計画について、ドイツは“ロシアの捕虜”のようだとこき下ろした。これは、メルケル首相をはじめ、ドイツ国民にとって屈辱的なものだっただろう 北大西洋条約機構(NATO)首脳会議 保護主義などトランプ政権の求める内容には、非の立場を明確に示す。一方、わが国は、経済連携協定の推進など、国際社会の安定と繁栄に必要と考えられる取り組みに、積極的に取り組めばよい わが国は、是々非々の立場を明確にする必要がある 英国のメイ首相も批判 「素顔の見えないプーチンに挑みかかるストーン監督 HONZ特選本『オリバー・ストーン オン プーチン』」 年次教書演説 英国ではリトビネンコ氏の後見人で、同じくプーチン政権批判の急先鋒(せんぽう)だったロシアの政商、ボリス・ベレゾフスキー氏が2013年、ロンドン郊外の自宅で死亡しているのが見つかった。警察当局は首つり自殺と判断した
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。