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インフラ輸出(その7)(ジャカルタ都市鉄道計画「寒すぎる」内部事情 日本側コンサルの調整機能に問題はないのか、ついに着工「インドネシア高速鉄道」最新事情 沿線に立ち並ぶ中国語の旗、日立「鉄道快進撃」がイギリスで直面した難敵 電化の遅れ、運行会社撤退、旧式信号…) [インフラ輸出]

インフラ輸出については、2月13日に取上げた。今日は、(その7)(ジャカルタ都市鉄道計画「寒すぎる」内部事情 日本側コンサルの調整機能に問題はないのか、ついに着工「インドネシア高速鉄道」最新事情 沿線に立ち並ぶ中国語の旗、日立「鉄道快進撃」がイギリスで直面した難敵 電化の遅れ、運行会社撤退、旧式信号…)である。

先ずは、アジアン鉄道ライターの高木 聡氏が6月3日付け東洋経済オンラインに寄稿した「ジャカルタ都市鉄道計画「寒すぎる」内部事情 日本側コンサルの調整機能に問題はないのか」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/222698
・『ジャカルタ地下鉄公社(MRTJ)南北線は、インドネシア初の地下鉄・都市高速鉄道(MRT)として開業予定の路線である。日本車輌製造・豊川工場を出発した車両の第1号が4月4日、ジャカルタ州にあるタンジュンプリオク港に到着した。その後到着した車両12両は、12日早朝までにルバックブルス車両基地へ陸送され、同日朝にはアニス・バスウェダン、ジャカルタ州知事の立ち合いのもと、公式報道公開が実施された。 かつて日本滞在経験のあるアニス知事は式典で、「高い日本の技術が活用された新しい公共交通機関というだけではなく、新たな市民文化を根付かせるものになってもらいたい」と、MRTJ南北線の開業に向けた思いを述べた。土木工事から車両調達、電気、信号、運行管理、そして開業後のメンテナンス支援までを包括したパッケージ型インフラ輸出として初の鉄道がいよいよ来年開業する』、初のパッケージ型インフラ輸出とは意義深い。
・『意外に冷めている現地の人々の反応  だが、現地の人々の反応は、意外に冷めている。というのも、MRTという名前ばかりが先行し、はたしてMRTとは何なのか、生活がどのように変わるのかというのがイメージできていないからである。 すでに既存の国鉄線を活用した通勤鉄道(KCI)はあるものの、各駅におけるほかの公共交通機関、また近隣施設との結節力は極めて低く、日本でいうところの都市鉄道とは似て非なるものであり、街づくりと一体化した鉄道整備という認識は皆無である。加えて、工事期間中は主要道路の渋滞を助長させており、それによるマイナスイメージも大きい。 地下区間、高架区間ともに線路敷設工事はほぼ完了した。残る工事は高架駅部分などに限られており、こうなってくると車両は到着したのに、まだ開業しないのかというクレームすら出てくるのである。 MRTJの後を追うように、4月14日には「LRTジャカルタ」向けに、現代ロテムと宇進産電という韓国の車両メーカー2社が製造する車両の第1号もジャカルタ入りしている。 LRTジャカルタは東ジャカルタの繁華街クラパガディン地区と今年8月18日開催のアジア競技大会に向けに建設が進む自転車競技場が隣接するフェロドローム間5.8kmを結ぶ高架式軽量軌道線である。 ジャカルタ州内におけるLRT建設計画は、議会で反対論も根強かったが、第18回アジア競技大会のインドネシア開催が決定されたことを受け、アホック前ジャカルタ州知事(初の華人首長、その後のコーラン侮辱発言により失脚)任期中の2015年に着工が決定し、今年8月13日の開業を目指している。 全額がジャカルタ特別州予算によって賄われ、州営、国営の建設会社によって土木工事が行われているものの、イギリス系コンサルタントおよび韓国鉄道建設会社が、設計や運行管理支援を行っており、事実上韓国主導のプロジェクトと言える。わずか半年ほどで事業化調査と予備調査を終え、2016年6月に建設着工にこぎ着けた。 区間が5.8kmと短いとはいえ、アジア競技大会開幕に間に合わせるには、かなり無理のあるスケジュールである。車両については現代ロテムが受注からわずか1年3カ月で納入したことから、当局は短期間での調達をアピール材料にしているが、実は同じく今年度開業予定とされる韓国金浦空港と市内を結ぶ軽量鉄道とほぼ同設計の車両を納品したにすぎない』、韓国は単距離とはいえLRTジャカルタだけでなく、既に空港と市内を結ぶ軽量鉄道も受注していたようだ。それぞれの工事費総額が記事にないのは残念だ。
・『本当に8月に開業するのか  5月下旬現在、車両は導入予定8編成のうち、1編成だけ到着したものの、肝心の車庫がない。州営住宅と一体に整備している都合上、完工していないのだ。車両はクラパガディン駅近くの高架線にポツンと留置されている。集電システムは第三軌条式であるため、架線は設置されないのだが、まだ通電しておらず、試験走行開始は6月下旬と言われている。 それでも各駅部は目下工事中であり、来年開業のMRTJの駅と比べても、それと同等か、それより遅れているという印象で、本当に8月に開業するのかと疑わしくなってくる。 とはいえ、現政権が掲げる目玉政策であったジャカルタ―バンドン間高速鉄道の2019年開業は不可能とする政府の公式見解が発表された今、来年の大統領選挙を控えるジョコウィ大統領にとってアジア大会の成功は喫緊の課題である。現在の世論調査では、ジョコウィ大統領の再選がほぼ確定と見られているが、隣国マレーシアでは、先日の総選挙で大方の予想を反し、政権交代が実現、ナジブ首相は退陣に追い込まれた。 同じく華人経済圏で起きたこの政権交代劇は、インドネシアにとっても決して対岸の火事ではない。国民はおおよそにして口にしないが、中国資本、そして中国人労働者の大流入に対する不満は積もりつつある。 ちなみに、ジャカルタとアジア競技大会の共同開催都市であるパレンバンにおいても、空港と市内を経由して競技場を結ぶLRTが大会までの開業を目指している。こちらは国家予算で賄われ、運営は国営企業の1つであるインドネシア鉄道(KAI)が行う。 高速道路、港湾施設、空港などのインフラ整備も道半ばである中で、国民の注目を一身に集めるアジア競技大会と国内初のLRT開業は、4年目に突入したにもかかわらず目立った施策を打ち出せていないでいるジョコウィ政権にとって、現政権の功績をアピールする最後で最大のチャンスであるのだ』、アジア大会を無事終了したということは、LRTジャカルタの完成も間に合ったのだろう。それにしても、ジョコウィ政権がこうした鉄道建設しかアピールする功績がないというのも寂しい限りだ。
・『8月13日に電車は走るが、本開業ではない  では、LRTジャカルタは本当に開業できるのか、関係者に話を聞いてみたところ、予想どおりの答えが返ってきた。2017年12月16日付記事「信号未完成「空港線」はぶっつけ本番で走った」と同様に、8月13日に電車は走るが、本開業ではないということだ。 他線区と接続しない完全独立路線でかつ短距離であり、複線の線路上に1編成ずつ(車両2本を併結し、1編成4両になる模様)車両を置き、単線並列として往復させるという非常に原始的なシステムであり、安全性は保障されている。 実は同様の扱いをジャカルタ、スカルノハッタ国際空港内のターミナル間APM(全自動無人運転車両システム)でも行っており、これも韓国の宇進産電が車両やシステムを収めたが、整備が追いついておらず、無人と称しながら単線並列の有人運転を行い、保安装置もないため、時速30km以下での走行を余儀なくされている。 ただ、このLRTジャカルタを笑い飛ばすのは時期尚早である。ひるがえって、オールジャパンの総力を結集したとされるMRTJの現状を見るに、それはひとごとではないのではないかとさえ感じる。MRTJの車両は車庫にこそ留置されているが、4月に到着した車両はこの2カ月間、まったく動いていない。LRTジャカルタと同じく架線への通電が始まっていないためだ。しかも、到着した2編成分のみ車庫は完成しているが、ほかのスペースはまだ工事中だ。 荷重測定も車両限界測定も行っていないにもかかわらず、LRTジャカルタがいきなり高架上に車両を載線したということ自体が問題だ。では、MRTJはというと、報道公開時の社長スピーチなどから推測するに、こちらも6月下旬、レバラン休暇明けごろから、いよいよ走行試験が始まるものと思われる。だが、現時点においてMRTJ線路上に軌道検測車両を走らせたという報道もない。どうやって走行試験を開始するつもりなのだろうか。 そして今度は、走行試験を開始すれば、8月までには客を乗せられるなんていう声も出るのであろう。日本の面目を保つために、もしそんな声が日本側から出たとしたら、あまりにも恥ずかしいことだ。 政治的感情はこの際捨て去るべきだ。線路と電気、そしてATO(自動列車運転装置)のシステムを入れれば、自動で電車は動くと考えている人がいるようだが、そんな甘いものではない。日本における東京メトロ副都心線開業時の混乱ぶりを見れば、いかにATOの調整が大変かということがわかる。しかも、MRTJには地上区間、地下区間が存在するわけで、荒天時の設定は困難を極めるだろう。 そして、それが完了してからの習熟訓練が実際のダイヤを用いて実施される。車両が到着してから開業までに1年を要するのである。それだけではない。列車の運行管理やホームドアなどを含めた安全管理システムのような列車を動かすための仕組みに加え、券売機や自動改札機、情報案内装置といった乗客対応のために必要となる設備の準備など、これからやるべきことは山積している。そして、何一つとして設置後トラブルなく動く設備などない。そう見てくると、まだMRTJには1年あるというものの、それですらかなり無理のあるスケジュールと言わざるをえない』、プロジェクトのスケジュール管理などなきに等しいようだ。日本側も面目に囚われず、安全第一で臨んでほしいところだ。
・『必要な説明ができているのか  MRTJもLRTジャカルタも今後の延伸計画がある以上、工期の長さは争点となる。そうなったときに、日本側に、どうしてそのプロセスが必要で、それをすることで何が起こるのかという説明ができる人間がはたしているのだろうか。 各分野のプロフェッショナルがジャカルタに集結し、日々プロジェクトを推進しているということは紛れもない事実である。しかしながら、各業者間、そして日本・インドネシア間を調整する部分において、力量不足が露呈していないだろうか。JICAコンサルの能力の低さが、現場実務者へのシワ寄せとなり、工程遅れに至っているのではないか。 MRTJは日本の鉄道新線をそのまま輸出するという初の事例であるが、本来それを監督する鉄道会社が不在のままで、新線を建設したらどうなるか。新線建設の監督を行うのがMRTJ社であるが、KAIからの転籍者も少なく、鉄道運営に関するノウハウは極めて低い。 MRTJは州営会社であり、国営会社のKAIと協力関係をあえて築かなかったのだが、事ここに至っては協力関係もやむなしということなのか、5月に入り、突如MRTJ社はKAIとの人材育成に関する協力合意を結んだ。それだけではない。車両取り扱いに関する研修は基本的にマレーシアで実施されていたが、5月下旬になり、急遽日本で受け入れる事態になっている。 本来、もっと早い段階で、日本側が提案してしかるべき案件だが、誰もそんな発想を持ち得なかったようだ。もう一度、全体のスキームを総点検し、世界に比類のない日本標準のMRTを、ここジャカルタに送り出してもらいたいと願うばかりだ』、パッケージ型インフラ輸出ではJICAコンサルには、形式的なコンサルティングではなく、真に現地事情を踏まえた実効性あるコンサルティングを期待したいところだ。

次に、上記と同じ高木 聡氏が10月25日付け東洋経済オンラインに寄稿した「ついに着工「インドネシア高速鉄道」最新事情 沿線に立ち並ぶ中国語の旗、開業は2024年?」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/244872
・『ジャカルタ―バンドン間高速鉄道、中国に発注――。日本とインドネシアの関係に激震をもたらした衝撃的な決定から、早くも3年が経過した。当初の開業予定年度である2019年までは長く見積もってもあと1年弱。しかし、これまで一向に工事の進捗は見られなかった。当初予定どおりの開業が不可能であることは、誰が見ても明らかである。 だが、これを中国に事業を託したインドネシアの手落ちと断じるのは時期尚早だ。2018年も半ばになり、ようやく本格的な着工の兆しが見えてきた。最近の政府高官発言では、2024年開業という新たなスケジュールが出るなど、目が離せない動きが増えている』、どういうことだろう。。
・『いよいよ建設が始まった  筆者は月に数回、平日朝に高速道路でジャカルタ東方のチカンペック方面からジャカルタに向かうが、その渋滞がここ数カ月、以前にも増して悪化しており、途中のカラワン料金所からまったく進まないことがある。高速鉄道の事業主体であるインドネシア中国高速鉄道(KCIC)の発表によると、東ジャカルタ(ポンドックグデ)―カラワン付近は、ほぼ高速道路脇の緩衝地帯に高架を建設するという。これは工事がいよいよ開始したのではないかと車窓に目をやると、これまで囲いだけがあった高速鉄道用地に一部重機などが搬入され、工事車両も出入りしていた。 そこで、2016年1月に起工式が開かれ、唯一進捗が見られていたワリニ駅付近を訪れた。国鉄(KAI)線の最寄り駅であるマスワティ駅からバイクタクシーで山道を駆け上がると、そこには第8国営農園会社の立て看板があり「農園会社保有地・高速鉄道ワリニ駅開発予定地」との文言がある。さらに進むと、高速鉄道会社が設置した同様の看板もあったほか、中国語による道路標識が目に留まった。 高速鉄道の建設現場はちょっとした盆地のようになっており、トンネルとトンネルの間に駅が建設されるようだ。この盆地に面した斜面は赤土がむき出しになっているか荒れ地になっており、農園会社の保有地が高速鉄道用地だけでなく、駅を中心とした一体開発に転用されることがうかがえた。 工事現場入り口にはKCICの展示ホールがあり、その裏手には作業員用宿舎が並ぶ。30人ほどの中国人が寝泊まりし、作業監督をしているとのことだ。現場の様子を見に来ていた地元住民グループに聞くと、工事はちょうど4カ月ほど前から始まったそうだ。作業員は地元在住の農業や自営業からの転職が多いようで、警備員によると約800人ほどのインドネシア人作業者が従事しているという。現在、トンネルは100mほど掘り進んでいる模様だ。 現場はいかにも僻地のようだが、意外にも交通アクセスは良い。高速道路も通っており、バスに乗ればジャカルタまでは3時間弱。高速鉄道開業後はわずか30分でジャカルタと結ばれる。世界有数の過密都市ジャカルタの住宅事情を考えれば、緑に囲まれたゆとりある生活空間と新幹線通勤は、意外と簡単に受け入れられるであろう。成功すれば、土地保有者である第8国営農園会社に落ちる利潤も計り知れない。 9月下旬にジャカルタで開催された「インドネシア交通エキスポ」でKCICブースの大半を占めていたのは、このワリニ駅周辺開発予想図のジオラマとその解説であった。担当者曰く、これが公になるのは今回が初という。一方で「ジャカルタ―バンドン35分」というこれまでの宣伝文句はどこか控えめだった。 担当者は公共交通指向型都市開発(TOD)の一環であると胸を張るが、近年インドネシアでもてはやされているTODという言葉自体が、高速鉄道プロジェクトと共に持ち込まれた単語であることを忘れてはならない。 日系コンサルが関わってきたジャカルタ首都圏の交通政策において、公共交通中心の街づくりは遅々として進まなかった。駅などの交通結節点の強化ばかりが謳われ、土地を媒介として利益を生み出す仕組みがあまり議論されてこなかったからではないだろうか。 ところが、近年一気に議論が進んだTODは、基本的に駅周辺のKAIが保有する遊休地に国営建設会社がモール併設のアパートを建設し、駅周辺で生活が完結するようにデザインされている。日本人が考える公共交通中心の街づくりとは異なるものだ。高速鉄道の場合も考え方は同じで、ワリニ駅周辺では国営企業が保有する用地を開発する。不動産デベロッパーも高速鉄道開業を見越した大規模開発をすでに始めており、大手財閥リッポーグループが手掛けるメイカルタもその1つだ。今さら高速鉄道事業が凍結されては困るというのが実情だろう』、日系コンサルは建築・土木系の技術者が中心だったためなのではなかろうか。「土地を媒介として利益を生み出す仕組み」を見落としていたとは技術者の限界だろう。
・『鉄道だけでは成り立たない実情  つまり、これは単純なジャカルタ―バンドン間の輸送需要だけでは、巨額の建設費を回収できないということを意味している。沿線に都市を開発し、さらにそこから生まれる通勤需要を生み出す、これが建前上は民間会社であるKCICの描く青写真である。 インドネシアの高速鉄道というと、日本では中国の案件横取りとインドネシアの不誠実な対応がやり玉に上がり、非難される節がある。だが、仮に日本が受注していたとしても、果たして円借款による建設で順調に進んだのかどうかの検証も必要であろう。オールジャパンによるインフラ輸出という旗印ばかりが先行し、民間企業との温度差を指摘する声もある。 仮に日本が受注していた場合でも、土地収用や収益性という面で、日本企業にとって茨の道となった可能性もあると関係者は語る。高速鉄道単体ではうまみがないにもかかわらず、鉄道一辺倒で売り込みを行った日本側にも落ち度はあるのだ。事業化ありきで実現可能性調査を進めると、このような不幸も起こりえるということは認識しておくべきだ』、日本側は安倍政権に尻を叩かれて、「高速鉄道単体ではうまみがないにもかかわらず、鉄道一辺倒で売り込みを行った」というのは情けない話だ。現地の実情に通じた人間はいなかったのだろうか。
・『では、このタイミングでの着工、そして2024年開業予定というスケジュールは何を意味するのか。まずは着工に至るまでの紆余曲折の流れを振り返ってみよう。 高速鉄道計画はユドヨノ前大統領の政権下から、日本の手により事業化調査が進められ土地てきた。ところが、2014年7月の大統領選挙で、ジョコ・ウィドド(ジョコウィ)氏が当選したことで事態は一転。ジャワ島外のインフラ開発重視を掲げるジョコウィ大統領は就任後、もはや着工直前と見られていた高速鉄道計画を凍結した。 同氏はかつてジャカルタ州知事就任時にも、日本の円借款により進められていたジャカルタMRT南北線事業をいったん棚上げにしている。このため、高速鉄道計画の凍結も一種の政策パフォーマンスかのように見えたが、現実には違った。その裏で中国と高速鉄道建設に関わる覚書を結んでいたのだ。2015年3月のことである。この時点で日本は梯子を外されていたわけだ。ただ、そのまま中国と契約を結ぶわけにはいかず、国際入札という形で日本と中国の一騎打ちとなった。 だが、その先も不可解な動きが多々あった。入札結果の公示は延期が続き、遅くとも8月17日の独立記念日(折しも独立70周年であった)には発表かと思われたが、それにも間に合わなかった。そして最後に導き出された答えは、事業計画の白紙撤回であった。 実はこの直前にゴーベル商業相(現・日本担当特命大使、日本インドネシア友好協会理事長)が来日し、日本の新幹線導入に向け関係各所を訪問していたが、帰国後に大臣から外されている』、大臣から外されたのが帰国後、どれだけ日数があったのかは不明だが、こうした事情を掴んでいなかった日本政府の対応はお粗末だ。インドネシアであれば、日本政府がコントロールできると驕っていたのであれば、問題だ。
・『白紙撤回が一転、中国受注  もともとの事業計画から見ると、入札額は日本のほうがわずかに下回っていたと思われる。一方の中国案は工期の短さと費用負担の面で有利であった。あくまで筆者の推測に過ぎないが、インドネシア側は金額・工期・費用負担等すべてにおいて中国案が優位になると踏んでいたものの、日本側もわずかに優位な条件を出してきたことから政府内で答えが導き出せず、妥協案としての白紙撤回に至ったのではないだろうか。 結局、インドネシア側はお茶を濁すかの如く、規格を「中速鉄道」に切り替えた。だが、高速鉄道の白紙撤回からわずか1カ月、リニ国営企業相の訪中を経て9月末には中国による受注が確定した。中国企業とインドネシア企業の合弁で設立された会社はKereta Cepat Indonesia China(KCIC)、すなわち「インドネシア中国高速鉄道」。中速鉄道ではなく、最高時速350kmでジャカルタ―バンドンを結ぶ、れっきとした高速鉄道が建設されることになった。 だが、起工式のあとも順風満帆ではなかった。提出書類の不備などを理由にジョーナン運輸相(当時)が建設許可を与えなかったからである。だが、ジョーナン氏はその後2016年7月末の内閣改造で政府を去ることとなり、事実上の更迭となった。 同氏は先述のゴーベル氏と共に親日派で知られる人物で、中国による高速鉄道を推進するリニ国営企業相との確執が要因といわれる。この際、兄弟に元日本留学生がおり、日本に縁の深いアニス教育文化相(現ジャカルタ州知事)も閣僚から外されている。そして2016年8月、建設許可が後継の運輸相から交付された。つまり、インドネシア政府内においても、日本案・中国案に揺れ動いていたことがうかがえる。 この背景には、インドネシア初となる、軍人でも世襲でもない「平民宰相」のジョコウィ大統領が内閣をコントロールできていない状況があると政府に近い関係者は言う。つまり、一部閣僚の私利私欲と権力争いの中で、中国案が採用された可能性が極めて高いのだ。それゆえ内閣改造を行ったとしても、高速鉄道推進派と懐疑派の攻防は続くことになった。今年の初めには、ジャカルタ―バンドン間の建設では十分な需要が見込めないとして、設計そのものの見直しすら迫られる事態となった。 もっとも、仮に順調に着工に漕ぎつけたとしても、2019年開業は間に合わないという見方が、当初から多数を占めている』、どうもインドネシア政府は、「一部閣僚の私利私欲と権力争いの中で」、ジョコウィ大統領のリーダシップには余り期待できないようだ。
・『大統領任期中の開業目指す  なぜ中国はあえて2019年開業を推し続けたのか。それは、ジョコウィ大統領の2期目がかかる政治的理由に因むものである。任期満了に伴う次の大統領選挙は2019年4月。インドネシア国民特有の大統領信仰のもと、大統領は英雄であり続けなければならない。しかし、ジョコウィ氏は盤石な政治基盤も手腕も持たない。だからこそ、インフラ開発などの目に見える成果にすがる傾向がある。これが2019年開業を打ち出した理由なのだ。 では、どうしてこのタイミングでの着工なのか。まず1つは時間的問題だ。インドネシアの大統領任期は5年。今着工して順調に工事が進めば、ジョコウィ大統領の2期目在任中に開業が可能だ。逆に、次の任期中に開業できなければ史上最低の大統領のレッテルを貼られる可能性がある。待ったなしの時期なのである。次いで、物理的な問題が解決したことだ。これは今夏にインドネシアで開催されたアジア大会に向けての道路・鉄道建設ラッシュが一段落し、技術者や現場作業者が確保できた点である。 中国からの資金調達はどうか。これまでは土地収用の遅れを理由として融資が滞る場面もあったが、難航していたジャカルタ側始発駅周辺の空軍用地がこの7月に高速鉄道会社側に引き渡された。残る未取得用地は主にバンドン近郊区間だが、インドネシア交通エキスポのKCICブース担当者は、今年中の用地取得完了を目指し、年末までに約11億ドル相当の融資を受けると語った。その後も進捗状況に応じて融資は実施されるため、土地と資金に関する問題は解決しているという。 中国の掲げる「一帯一路」政策において、高速鉄道輸出は必ずしも目論見どおりに進んでいないのが実情だ。そんな中、ジャカルタ―バンドン間が開業すれば東南アジア初の高速鉄道となり、中国にとって対外的なアピールにもつながるわけで、今さらインドネシア側の不備を理由に融資を中止にするとは考えづらい。 注目すべきは来年の大統領選挙の行方である。ジョコウィ氏の対抗馬となる野党のプラボウォ氏は、特に中国からの投資額急増を政権批判の材料にしており、国が外国に乗っ取られるとイスラム保守派層に訴える。無神論を基本とする中国共産党と、唯一神への信仰を国家原則とするインドネシアは、本来相容れない存在である。もし次の選挙で政権交代が実現した場合、高速鉄道事業が再び白紙撤回になる可能性も大いにある。 ただ、そうなったとしても、日本に分が回ってくるという意味ではないということは付け加えておく。外国排除の風潮の中では、日本も中国も同じ立場だ。そして、高速鉄道プロジェクトには超低金利の借款ですら受け入れないという姿勢に変わりはない。官民パートナーシップの名のもとに表向きは国費を投入しないのだ。「表向き」というのは、KCICに出資するコンソーシアムに含まれるインドネシア企業はいずれも国営企業省の管轄下にあり、万一の場合は間接的に国費を投入できるという意味合いである。 もっとも、在来線でも3時間、高速化を図れば2時間半程度で結べると思われるジャカルタ―バンドン間に、新たに巨費を投じて高速鉄道を建設するのはあまりにも不経済であり、国費を投じるくらいなら凍結する公算が高い。逆に言えば、政府保証なしという条件を突きつけ、とりあえず中国にやらせてみるという手法は、ある意味で理にかなっていた』、「在来線でも3時間、高速化を図れば」30分短縮というのでは、余り意味はなさそうだ。「とりあえず中国にやらせてみる」、日本側はそれを見守ればいいのだろう。
・『非難だけでは何も変わらない  インドネシア政府が急転直下、かつ正当なプロセスを踏まずに中国案を採用したのは不誠実の極みであり、糾弾されるべきものである。だが、非難だけして目を背けていては、それこそ中国の思うつぼだ。 インドネシアに初めて来る出張者が空港に着いてまず驚くのは、道路を埋め尽くす圧倒的多数の日本車である。数十万カ所にも及ぶモスク(イスラム祈祷所)のスピーカーや各家庭の給水ポンプも大半が日本製品であり、日本ブランドの浸透度は世界有数である。それは、戦後いち早くインドネシアを戦略的パートナーとして認め、技術移転、現地生産を進めた先人たちの先見の明によるもので、世界でも稀に見る良好な関係を築いてきたと言われる。 高速鉄道事業が両国関係に暗い影を落としたのは事実であるが、このような事案はどこにでも起こりえるものであり、これを教訓として、来たるプロジェクトに備えなければならない。高速鉄道計画で両国政府が対等な関係に立てていなかったのは事実である。相手国を見下すような言動は言語道断だ。そして、身の丈に合ったプロジェクトを策定できなかった点については反省しなければならないであろう。 今年は日本とインドネシアの国交樹立60周年という記念すべき年である。もう一度両国関係を振り返り、現代的な国際協力のあるべき姿に思いを巡らせれば、意外なヒントが見つかるかもしれない』、その通りなのだろう。

第三に、在英ジャーナリストのさかい もとみ氏が9月20日付け東洋経済オンラインに寄稿した「日立「鉄道快進撃」がイギリスで直面した難敵 電化の遅れ、運行会社撤退、旧式信号…」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/238255
・『英国の鉄道界はこの数年、新たな転機というべきトピックが目白押しだ。政府主導で旧型の優等列車を日立製新型車両へ置き換えるプロジェクトが進んでいるのをはじめ、ロンドン周辺の通勤ルートなど大都市近郊で積極的に車両更新が進んだことで、鉄道がより快適な乗り物として再認識されるようになってきた。 「英国鉄道界の大変革」を語るうえで、都市交通部門のトップに掲げるべきトピックはやはりロンドン横断鉄道「クロスレール(エリザベス線)」の開業だろう。市内中心部を東西に走り、地下鉄利用ではアクセスに時間がかかるヒースロー空港へも直結。全長118㎞からなる新たなロンドンの大動脈の建設は「欧州最大のエンジニアリングプロジェクト」と関係者が胸を張る世紀の大事業だ。 だが、もともとは今年末に営業運転開始の予定だったものの、「安全性確保のために最終確認作業にまだ時間が必要」として、開業は少なくとも来年秋まで延期となった。人々の大きな期待を浴びていただけに延期の決定は残念だ』、全長118㎞とは「欧州最大のエンジニアリングプロジェクト」と呼ばれるのもうなずける。
・『開業や車両更新の延期が次々と  クロスレールのように大規模かつ新しい鉄道路線の開業スケジュールはもとより、従来からの路線での車両更新もさまざまな事情で遅延が起こる。 英国は鉄道発祥の国だ。初の鉄道が開業してから、かれこれ200年近くが経つ。「21世紀に入ってだいぶ経つのだから、鉄道インフラはきっと近代化されているはずだ」と思うのは大間違いで、実際にはいまだ大英帝国華やかなりし頃のインフラを基礎に使っている駅や線路がそこかしこにあるのだ。インフラがあまりに古く、新型車両のテストを始めてみると想定外のトラブルが続出、導入がどんどん遅れることも決して珍しくない。 すでに日本へもさまざまな形で伝えられているように、英国では日立製の車両があちこちで走り出している。日本国内では新幹線車両をはじめとする各種の車両を送り出している日立だが、こと英国で走らせようとすると「信頼性の高いニッポンの電車」でも全く予想外のトラブルに見舞われるから驚きだ。 日立の英国での動きについて、ここ数年の状況を改めて整理してみよう。 英国政府は、主要幹線鉄道を走る老朽化の著しい優等列車用車両の更新について、都市間高速鉄道計画(インターシティ・エクスプレス・プログラム=IEP)の名の下で計画を推し進めてきた。 日立は2012年7月、英運輸省からIEP向け車両を受注した。同社製の高速列車は日本で製造した「クラス395」がロンドンとイングランド南東部を結ぶ高速鉄道「ハイスピード1(HS1)」で導入されているが、「雪にも強く信頼性が高い」との同形式の評判がIEP向け車両受注の決め手のひとつになったことは疑いないだろう。2017年秋には、受注した122編成(計866両)のうち、グレート・ウェスタン鉄道(GWR)向けの「クラス800」が走り出した。 この新型車両にはパンタグラフが付いており、見た目は「電車」だが、ディーゼルエンジンで発電することで非電化区間も走行できる「バイモード」となっている。バイモード車両は、IEPが英国の鉄道界にもたらした「大きな技術的革新」と言っても過言ではない。電化路線の先にある非電化区間にもそのまま乗り入れられるのが特徴で、エリザベス女王2世が2017年6月、「同車両初の乗客」として試乗した際もその新しいテクノロジーに大いに興味を持ったという・・・バイモード車両は、線路沿いに架線を立てるといった環境負荷への改善が見込まれるのが大きなアドバンテージだ。導入にメドがついたことで、景観保護が優先される観光ルートなどでは電化工事そのものを見送ったところさえもある』、「インフラがあまりに古く、新型車両のテストを始めてみると想定外のトラブルが続出」、というのはさもありなんだ。こうしたことで揉まれるのも日立にはいい経験だろう。
・『スコットランド向け車両は難産に  前述のGWR向け「クラス800」は、投入時の初列車が思わぬトラブルに見舞われた・・・が、納入時期そのものは当初予定どおり実現できたほか、その後も量産車両が次々と投入され、大きなトラブルも起こっていない。 一方、スコットランドの2大都市であるエディンバラとグラスゴーを結ぶ新型近郊電車のお目見えは難産となった。 日立は2015年、同地方の列車を運行するスコットレール向けに「クラス385(AT-200)」70編成(計234両)と10年間の車両メンテナンス事業を受注した。当初は2017年中の運転開始を目指したが、実際に営業運転にこぎつけられたのは今年の7月となってしまった。 日立レールヨーロッパのカレン・ボズウェル社長はお披露目運転の直後の会見で「車両納入までの道のりはとても複雑で、かつさまざまな困難を伴うものだった」と述懐したように、想像以上の問題があれこれと発生した。 最も大きな問題は、この新型電車が走る区間はもともと非電化で、その工事が遅れたことが挙げられる。鉄道の線路や信号システムなどインフラを管理するネットワーク・レール・スコットランドが同区間の電化を受け持ったが、「電化工事の完了がずいぶん遅れたため、電車を本線上で試運転したくてもできなかった(日立の関係者)」という。 「クラス385」はチェコ共和国のヴェリム試験センターにある13㎞あまりのテストサーキットで十分な走り込みを行ってきたものの、電化がようやく完了したスコットランドの線路で実際に走らせてみるとさらなる問題が発見された。試運転を担当した運転士たちが、運転席の曲面ガラスを通して見る信号機の光が「二重に映る」と訴えたのだ。 これが判明したのは営業運転が始まるわずか半年前の今年1月のことで、その後急いで曲面ガラスの取り替えに着手する事態となった。困ったことに、日立製車両の営業運転開始の遅れは政治問題化する動きにまで発展。地元メディアは「スコットランド自治政府の閣僚らが、遅れについて日立の責任を問うべきだ、という声を上げている」とさえ報じた』、こうしたプロジェクトでは遅れはつきものだが、個々の要因別にどちらの責任なのかをその都度、明確にしておく必要もありそうだ。
・『「あずま」は無事走り出せるか?  日立のIEP向け車両「クラス800」は、今年中には東海岸本線(イースト・コースト線)にも投入される予定だ。新型車両の愛称は東海岸の「東」を取って「あずま」と定められた。 命名された時には列車運行オペレーターがヴァージン・トレインズ・イースト・コースト(VTEC)だったこともあり、ヴァージングループの総帥として知られるリチャード・ブランソン氏自身がお披露目式に現れるという力の入れようだったが、同社はその後資金繰りが厳しくなり、今年6月からイースト・コースト線の優等列車は政府が運営するロンドン・ノース・イースタン鉄道(LNER)が運行を引き継いでいる。 ただ、LNERは「あずま」の車両も愛称も引き継ぐことを決めており、幸いにも宙に浮くことはなさそうだ。 だが、これでやれやれと思ってはいけない。「あずま」の車両を本線上で試運転したところ、設置後30年にもなる旧式信号機やポイントへの電磁干渉が判明。このままでは「電化区間でもディーゼルモードで走らすしかない」(BBC報道)とも伝えられており、別の意味でバイモード車両の利点が生きるのではないかという異常な見方まで語られている。筆者が調べたところ、本稿の執筆時点でこの問題は解決していないもようだ』、「旧式信号機やポイントへの電磁干渉」とは思いがけない問題も起こるものだ。
・『次の焦点は「HS2」車両  今後の英国鉄道界で最も大きなトピックといえば、やはり高速鉄道「ハイスピード2(HS2)」の建設着手だろう。英国は鉄道発祥の地とはいえ、高速鉄道についてはフランス、ドイツはもとよりイタリアやスペインよりも整備が遅れている。目下のところ、ロンドン・セントパンクラス駅と英仏海峡(ドーバー海峡)をくぐる「ユーロトンネル」の入り口を結ぶ全長109㎞の「HS1」があるにとどまる。 HS2は1期工事でロンドン・ユーストン駅とイングランド中央部のバーミンガムの間2026年までに結ぶことを目指している。現在、英運輸省による車両発注先の選定手続きが進められており、正式入札を行った会社は、日立がボンバルディア(カナダ)と共同で名乗り出ているほか、独シーメンス、スペインCAF、同タルゴ、そして中国中車(CRRC)も手を挙げている。 入札仕様によると「概ね54編成、1編成の定員が1000人以上、最高時速は360㎞」などとなっており、契約額は27億5000万ポンド(およそ4000億円)に達する。日立がIEP車両で総額1兆円規模もの車両を受注したが、果たしてこの実績が評価される格好となるだろうか。 今まで述べたように、日立は英国で新たな市場開拓を確実な形で発展させてきている。残念なことに、今年6月にはロンドン地下鉄ピカデリー線向け新型冷房車両の入札では、同社がボンバルディアとコンソーシアムを組んで参加し、落札が期待大とされていたにもかかわらず、「工場を英国に建てる」と明言したシーメンスに取られる格好となってしまった。 しかし英国では引き続き、HS2はもとより在来線各線で新型車両への更新が進んでいる。日本の信頼度の高い近郊車両が英国でさらなる活用範囲を広げて行くのだろうか。今後の展開を期待したい』、「工場を英国に建てる」とのシーメンスのやり方は確かに強力だろう。頑張れ! 日立!
タグ:東洋経済オンライン インフラ輸出 日本車輌製造 さかい もとみ 高木 聡 (その7)(ジャカルタ都市鉄道計画「寒すぎる」内部事情 日本側コンサルの調整機能に問題はないのか、ついに着工「インドネシア高速鉄道」最新事情 沿線に立ち並ぶ中国語の旗、日立「鉄道快進撃」がイギリスで直面した難敵 電化の遅れ、運行会社撤退、旧式信号…) 「ジャカルタ都市鉄道計画「寒すぎる」内部事情 日本側コンサルの調整機能に問題はないのか」 ジャカルタ地下鉄公社(MRTJ)南北線 インドネシア初の地下鉄・都市高速鉄道(MRT) パッケージ型インフラ輸出として初の 意外に冷めている現地の人々の反応 工事期間中は主要道路の渋滞を助長させており、それによるマイナスイメージも大きい LRTジャカルタ 韓国の車両メーカー2社が製造する車両 5.8kmを結ぶ高架式軽量軌道線 今年度開業予定とされる韓国金浦空港と市内を結ぶ軽量鉄道とほぼ同設計の車両を納品 中国資本、そして中国人労働者の大流入に対する不満は積もりつつある 4年目に突入したにもかかわらず目立った施策を打ち出せていないでいるジョコウィ政権にとって、現政権の功績をアピールする最後で最大のチャンス 走行試験を開始すれば、8月までには客を乗せられるなんていう声も出るのであろう。日本の面目を保つために、もしそんな声が日本側から出たとしたら、あまりにも恥ずかしいことだ まだMRTJには1年あるというものの、それですらかなり無理のあるスケジュールと言わざるをえない JICAコンサルの能力の低さが、現場実務者へのシワ寄せとなり、工程遅れに至っているのではないか 「ついに着工「インドネシア高速鉄道」最新事情 沿線に立ち並ぶ中国語の旗、開業は2024年?」 ジャカルタ―バンドン間高速鉄道、中国に発注 工事はちょうど4カ月ほど前から始まったそうだ 成功すれば、土地保有者である第8国営農園会社に落ちる利潤も計り知れない 公共交通指向型都市開発(TOD) 日系コンサルが関わってきたジャカルタ首都圏の交通政策において、公共交通中心の街づくりは遅々として進まなかった 駅などの交通結節点の強化ばかりが謳われ、土地を媒介として利益を生み出す仕組みがあまり議論されてこなかったからではないだろうか 駅周辺のKAIが保有する遊休地に国営建設会社がモール併設のアパートを建設し、駅周辺で生活が完結するようにデザイン 土地を媒介として利益を生み出す仕組み 鉄道だけでは成り立たない実情 オールジャパンによるインフラ輸出という旗印ばかりが先行し、民間企業との温度差を指摘する声も 白紙撤回が一転、中国受注 インドネシア政府内においても、日本案・中国案に揺れ動いていたことがうかがえる 一部閣僚の私利私欲と権力争いの中で、中国案が採用された可能性が極めて高いのだ 大統領任期中の開業目指す 在来線でも3時間、高速化を図れば2時間半程度で結べると思われるジャカルタ―バンドン間に、新たに巨費を投じて高速鉄道を建設するのはあまりにも不経済 「日立「鉄道快進撃」がイギリスで直面した難敵 電化の遅れ、運行会社撤退、旧式信号…」 政府主導で旧型の優等列車を日立製新型車両へ置き換えるプロジェクトが進んでいるのをはじめ、ロンドン周辺の通勤ルートなど大都市近郊で積極的に車両更新が進んだことで、鉄道がより快適な乗り物として再認識 クロスレール(エリザベス線) 全長118㎞ 「欧州最大のエンジニアリングプロジェクト」 開業や車両更新の延期が次々と インフラがあまりに古く、新型車両のテストを始めてみると想定外のトラブルが続出、導入がどんどん遅れることも決して珍しくない ハイスピード1(HS1) インターシティ・エクスプレス・プログラム=IEP 見た目は「電車」だが、ディーゼルエンジンで発電することで非電化区間も走行できる「バイモード」 スコットランド向け車両は難産に エディンバラとグラスゴーを結ぶ新型近郊電車 電化工事の完了がずいぶん遅れた 電車を本線上で試運転したくてもできなかった 運転席の曲面ガラス 運転席の曲面ガラスを通して見る信号機の光が「二重に映る」と訴えた 「あずま」は無事走り出せるか? EP向け車両「クラス800」 「あずま」の車両を本線上で試運転したところ、設置後30年にもなる旧式信号機やポイントへの電磁干渉が判明 次の焦点は「HS2」車両 「工場を英国に建てる」と明言したシーメンスに取られる格好となってしまった
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