SSブログ

アベノミクス(その30)(「一万円札廃止論」に隠された安倍政権のどす黒い意図、安倍首相赤っ恥 IMF専務理事がアベノミクスに強烈ダメ出し、現在の経済政策は誤りの集大成) [経済政策]

アベノミクスについては、9月26日に取上げた。今日は、(その30)(「一万円札廃止論」に隠された安倍政権のどす黒い意図、安倍首相赤っ恥 IMF専務理事がアベノミクスに強烈ダメ出し、現在の経済政策は誤りの集大成)である。

先ずは、日銀出身で第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏が5月7日付けiRONNAに寄稿した「「一万円札廃止論」に隠された安倍政権のどす黒い意図」を紹介しよう。
https://ironna.jp/article/9603
・『高額紙幣が廃止されるのではないかという噂がある。高額紙幣とは、1万円札のことだ。そうなると、財布の中身は5千円札と千円札、小銭ということになるのか。いや、キャッシュカードやPASMOのような電子マネーを主に使うことになるだろう。 しかし、それは便利で良い、などと考えるのは少し能天気だろう。なぜなら高額紙幣廃止には、もっと「どす黒い意図」が隠されている、との見方があるからである。 日本の政府債務残高は1000兆円を超える。2017年の名目国内総生産(GDP)が546兆円だから、借金は収入の2倍近い。それを政府が本気で返済しようというのならば債務管理に問題はないが、安倍政権は過去2回も消費税増税を延期した。何か奇策を使って債務をなくそうと考えているという見方が根強い。 その最終手段として、1946年2月に行われた預金封鎖・新円切り替えが再びあるのではないかという思惑がある。だが、当時はインフレに苦しみ、預金封鎖で国民の購買活動を停止させたいという狙いがあった。預金をカットするのとは違った意味を持っていたのである。それでも、そうした強権発動が再現されるのではないかという恐怖心が国民の間にある』、預金封鎖の噂は以前からくすぶっているが、また鎌首をもち上げつつあるのだろうか。
・『1946年に預金封鎖に遭った高齢者から話を聞いたことがある。しかも1人ではなく数人だ。筆者が「現憲法下では、財産権は保障されている」とか、「政府はそのような国民の信頼を裏切ることはしない」と説明しても全く納得しない。彼らは最後まで政府を信じないと言って譲らなかった。そして、いつの日か預金封鎖があるかもと警戒していた。 また、政府が「タンス預金」に目をつけたのではないか、という見方もある。現在、日本にあるタンス預金は約45兆円。紙幣流通高は、2017年末で106・7兆円あり、家計を中心に家庭の金庫やタンスにしまい込まれている現金は約4割に達する。 タンス預金がここまで積み上がった背景には、低インフレ・低金利がある。そのほか、相続税強化やマイナンバー導入を警戒して、匿名性の高い1万円札を持とう、という理由もあるだろう。金や外貨も資産保存の手段となるが、価値は変動する。名前の書いていない1万円札は、価値が一定であるという考え方である。 おそらく日本の政府債務を強制的に削減しようとするときは、預金封鎖・新円切り替えではなく、財産税が課されるだろう。この財産税は、誰がどれだけの資産を所有するかを特定しないといけないが、1万円札で財産を持っている人は、資産の特定ができない部分が生まれる。 つまり、タンス預金が資産を隠し持つツールにもなるのだ。だから、「いっそのこと1万円札を廃止してしまおう」という意図が政府にはあるのではないかと疑われている』、政策意図からすれば、正確には低額紙幣に交換できる「廃止」ではなく「無効化」だろう。ずいぶん、乱暴な話ではある。
・『預金封鎖や財産税は毛頭あり得ないはずだが、財政再建は危なっかしい。こうした感覚は、筆者を含めて多くの人が共有するものだろう。 一方、政府・日銀は、1万円札廃止が新円切り替えを連想させるのを嫌がっていると推察される。4月3日の衆院財務金融委員会では、日銀の宮野谷篤理事が高額紙幣廃止について質問され、「現金流通の重要性を踏まえて慎重に考える必要がある」と廃止論に否定的な見解を述べた。李下(りか)に冠を正さず、といったところだろう。 確かに、高額紙幣の廃止論は、最近になってあちこちから登場している。金融政策の効果は、金利をマイナスに下げれば効くはずだが、国民が現金を持つと、そこにマイナス金利がかからない。だから、金融政策の効果を高めるために、紙幣を廃止した方が良いという議論につながっているのだが、これはそもそも海外の経済学者の提案である。 また、インドでは2016年11月に1000ルピーと500ルピー(1ルピー1・63円)の紙幣を廃止した。表向きはキャッシュレス社会の推進をうたうが、本当の狙いは匿名性のある紙幣が地下経済で用いられることを防ぐことにある。インドでは、当然ながら紙幣廃止で混乱が長期化している』、日銀の宮野谷篤理事の答弁は、いかにも「奥女中」らしい言い方だが、もっと強く否定してもいいと思う。強く否定できない理由を勘ぐられるだけだ。
・『筆者は、日本ではマイナス金利の必要も、地下経済を撲滅する必要はないと考える。そもそも、金利をマイナスにすれば政策効果が高まるというのは誤解だ。必要なのは、企業などが投資をしたくなる「動機」の方である。 現時点で1万円札を廃止する必要はないし、そうした議論を話題にすらしなくてもいい。キャッシュカードが決済手段として好ましいと思う人は、1万円札を使わなければいいだけだ。私たちは自由の国で生きているのだから、強制的に「紙幣を廃止せよ」というのは暴論に過ぎない。 仮に「タンス預金を一掃したい」という人がいたならば、2つの良いアイデアがある。一つは財政再建のめどを守り、政府債務が減っていく道筋をつくること。もう一つは預金金利を上げることである。 ここでよく考えておくべきは、タンス預金をする人々は、円という通貨を信じている、という点である。もし財政悪化が、超インフレや円暴落を引き起こすと国民が思ったときは、円ではなく国民資産が海外に流出する。 むろん、タンス預金は匿名性を重視してはいるが、「円を信じていない」という段階ではない。今ならば、消費税を上げて、社会保障システムを維持できるようにすれば、財政不安は解消していく。 そのためには景気拡大が前提だが、今は十分に景気が良い。検討すべきは、預金金利をどのようなタイミングで引き上げていくかだ。ここは、政府の債務管理を念頭に置いて、波乱なく行う必要があり、日銀の出口戦略を進めることと同義である。 繰り返しになるが、財政不安がなくなると金利正常化でタンス預金はなくなる。高額紙幣廃止論はタンス預金が問題ではなく、あくまで財政・金融・経済が問題なのである』、説得力がある主張で、大賛成だ。

次に、10月6日付け日刊ゲンダイ「安倍首相赤っ恥 IMF専務理事がアベノミクスに強烈ダメ出し」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/239007
・『アベノミクスの嘘っぱちに国際社会も呆れ返っている。経済状況を調査する定期協議で来日したIMF(国際通貨基金)のラガルド専務理事が、アベノミクスに痛烈なダメ出しを連発した。 4日の会見では家計所得の伸び悩みなどを挙げて「政策の見直しが必要になる」と切って捨て、2019年10月予定の消費税増税を巡っても「単一税率が最も効果的だ」と言及。増税不満へのガス抜きで導入される軽減税率を否定した。「日本経済は潜在成長率を上回る成長をしており、増税にはベストな状況だ」とクギを刺し、求心力低下で3度目の増税延期をもくろむ安倍首相を牽制したのだ。 それに先立ってIMFが発表した声明は、さらに踏み込んだ内容だった。基礎的財政収支(PB)黒字化の目標時期を20年度から25年度まで5年間もの先送りを批判。〈財政枠組みは依然としてGDPと生産性の伸びについて比較的楽観的な見通しに依存している〉と指摘し、〈現実的な経済成長予測に基づいた〉中長期的な財政健全化計画を求めた』、IMFには日本の財務省からも出向者がいて、対日審査の擦り合わせをしていることから、IMFの主張は概ね財務省の代弁に過ぎないとも言える。
・『経済評論家の斎藤満氏はこう言う。「安倍首相は最長でも3年で政権を去る。IMFが懸念しているのは、アベノミクスに振り回されたその後の日本経済です。GDP600兆円を目指す安倍首相は財政出動の口実を探しており、相次ぐ地震や台風などの自然災害に乗じて公共事業のバラマキに出かねない。日銀による国債の大量発行を招き、金利上昇圧力を抑えるために日銀の国債買い入れに拍車が掛かる。異次元緩和の出口はますます遠のいてしまいます」 安倍首相は総裁選の演説でもアベノミクスの成果をまくし立てていたが、デタラメだ。13年と17年の経済統計を比較すれば、日本経済がチッとも好転していないことはハッキリしている。物価変動を考慮した実質賃金の指数は103.9から100.5に下落し、個人消費は実質ベースで291.6兆円から291.4兆円にダウン。安倍首相は失業率や有効求人倍率の改善を強調し、「250万人の新しい雇用を生みだした」と威張るが、そのうちの211万人は65歳以上の高齢者。年金をアテにできない高齢者が渋々働きに出ているのが実態なのだ。 「IMFは日銀に金融政策のフォワードガイダンスも求め、異次元緩和の出口戦略を促している。欧米との金利差で広がる円キャリー取引の巻き戻しが起きれば、円高不況に転じかねないと警告を突き付けています」(前出の斉藤満氏) アベノミクスは道半ばどころか、首の皮一枚の崖っぷちに追い込まれている』、その通りだ。マスコミも安倍政権に遠慮せず、事実を伝えてもらいたい。

第三に、財務省出身慶應義塾大学准教授の小幡 績氏が11月26日付けNewsweek日本版に寄稿した「現在の経済政策は誤りの集大成」を紹介しよう。
https://www.newsweekjapan.jp/obata/2018/11/post-30.php
・『日本の今の経済政策がすべて間違っていて、一向に修正もされない理由  異次元緩和は、繰り返し指摘したとおり、日本経済に害の最も大きな政策だが、そのほかのこまごました政策もすべて誤っている。これほど誤りの集大成のような経済政策が打ち出されるのは珍しいが、その要因は何か。 第一の可能性は、経済政策に関する理解がすべて間違っているというもの。これは繰り返し指摘してきたように、成長と景気とは別物であり、景気対策をすればするほど経済成長力は失われるにもかかわらず、長期的投資ではなく、目先の需要喚起ばかりをやっていることにより、すべての経済政策を間違うことになる。 第二の可能性は、現在の日本経済に対する理解が誤っているというもの。これは、日銀がインフレを起こそうとして失敗した原因である。日本経済においては、デフレスパイラルというものは存在しないので、デフレスパイラルを解消しようとしても、ないものをなくすことはできないから、どんなに極端な金融緩和をしたとしても、それでインフレが起こることはあり得ない(かった)のだ。ただし、ここでの日本経済の理解が間違っているというのは、インフレにならない原因の論争などという難しい話ではない。日本経済の景気が今良いのか悪いのか、という単純なことについての話だ。エコノミストは全員、現状は景気はとても良いという認識である。その持続力について意見の差はあるが、現状の景気が悪いという人はいない。そして、2012年末から現在まで、景気はずっとよいのであり、それも強弱こそあれ、コンセンサスだ。 それにもかかわらず、経済政策は景気対策、本来であれば人手不足によるコスト増加の過熱を緩和するために、景気を冷やすことすら必要であるにもかかわらず、過熱している景気をさらに過熱してオーバーヒートさせようとしている。これは誰がどうみても誤りだ』、いつもながら遠慮会釈もない鋭い舌鋒だ。異次元緩和導入時にかまびすしかった「デフレ論」は、いつの間にか雲散霧消してしまったようだ。
・『誰のための経済政策か  第三の可能性は、経済政策は経済のために行っているわけではない、というものだ。 そうであれば、経済政策が経済政策として間違うのは当然で、なおかつ修正する必要はなく、間違い続けるのも当然だ。すなわち、政治的な意図で経済政策を行っているのであり、それに投機家たち、いまや機関投資家を含む投資家の90%は投機家であり、短期的な資産価格の上昇さえ実現すればよいので、彼らの強力なサポートを得るために行っているからである。 つまり、政治と投機の都合で経済政策が形成され、有権者と投機家が世論を作るから、当然、政治としての経済政策は経済を目的としなくなるのだ。 なぜ、現在の経済対策がすべて間違っているかというと、この3つの要素がすべて重なっているからで、第一と第二の誤りは修正される余地も可能性もあったのだが、第三の理由により、その修正インセンティブは消去されてしまったため、すべての経済政策がこれほど豪快に間違うことになってしまったのである』、小気味よい痛烈な批判だ。マスコミも安倍政権に忖度ばかりしていないで、こうしたアベノミクス批判も掲載してほしいところだ。
タグ:日刊ゲンダイ 小幡 績 熊野英生 アベノミクス Newsweek日本版 財産税 iRONNA (その30)(「一万円札廃止論」に隠された安倍政権のどす黒い意図、安倍首相赤っ恥 IMF専務理事がアベノミクスに強烈ダメ出し、現在の経済政策は誤りの集大成) 「「一万円札廃止論」に隠された安倍政権のどす黒い意図」 日本の政府債務残高は1000兆円を超える 安倍政権は過去2回も消費税増税を延期した。何か奇策を使って債務をなくそうと考えているという見方が根強い 最終手段として、1946年2月に行われた預金封鎖・新円切り替えが再びあるのではないかという思惑 「タンス預金」に目をつけたのではないか、という見方も タンス預金は約45兆円 タンス預金がここまで積み上がった背景には、低インフレ・低金利 1万円札で財産を持っている人は、資産の特定ができない部分が生まれる いっそのこと1万円札を廃止してしまおう 高額紙幣の廃止論は、最近になってあちこちから登場 インドでは、当然ながら紙幣廃止で混乱が長期化 筆者は、日本ではマイナス金利の必要も、地下経済を撲滅する必要はないと考える 財政悪化が、超インフレや円暴落を引き起こすと国民が思ったときは、円ではなく国民資産が海外に流出する 財政不安がなくなると金利正常化でタンス預金はなくなる。高額紙幣廃止論はタンス預金が問題ではなく、あくまで財政・金融・経済が問題なのである 「安倍首相赤っ恥 IMF専務理事がアベノミクスに強烈ダメ出し」 家計所得の伸び悩みなどを挙げて「政策の見直しが必要になる」 消費税増税を巡っても「単一税率が最も効果的だ」と言及 「日本経済は潜在成長率を上回る成長をしており、増税にはベストな状況だ」とクギ 基礎的財政収支(PB)黒字化の目標時期を20年度から25年度まで5年間もの先送りを批判 IMFが懸念しているのは、アベノミクスに振り回されたその後の日本経済です 財政出動の口実を探しており、相次ぐ地震や台風などの自然災害に乗じて公共事業のバラマキに出かねない 13年と17年の経済統計を比較すれば、日本経済がチッとも好転していないことはハッキリしている 「現在の経済政策は誤りの集大成」 日本の今の経済政策がすべて間違っていて、一向に修正もされない理由 第一の可能性は、経済政策に関する理解がすべて間違っているというもの 第二の可能性は、現在の日本経済に対する理解が誤っているというもの デフレスパイラルというものは存在しない 第三の可能性は、経済政策は経済のために行っているわけではない、というものだ 政治的な意図で経済政策を行っている 政治と投機の都合で経済政策が形成され、有権者と投機家が世論を作るから、当然、政治としての経済政策は経済を目的としなくなるのだ なぜ、現在の経済対策がすべて間違っているかというと、この3つの要素がすべて重なっているから 第三の理由により、その修正インセンティブは消去されてしまったため、すべての経済政策がこれほど豪快に間違うことになってしまったのである
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。