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アベノミクス(その31)(衝撃! 日本人の賃金が「大不況期並み」に下がっていた アベノミクスとはなんだったのか…、民主党政権は「悪夢」だったのか、「総雇用者所得が増えた」のは女性や非正規の就労数が増えたから。賃金は低下した) [経済政策]

アベノミクスについては、昨年12月23日に取上げた。今日は、(その31)(衝撃! 日本人の賃金が「大不況期並み」に下がっていた アベノミクスとはなんだったのか…、民主党政権は「悪夢」だったのか、「総雇用者所得が増えた」のは女性や非正規の就労数が増えたから。賃金は低下した)である。

先ずは、経済アナリストの中原 圭介氏が2月5日付け現代ビジネスに寄稿した「衝撃! 日本人の賃金が「大不況期並み」に下がっていた アベノミクスとはなんだったのか…」を紹介しよう。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59692
・『毎月勤労統計の不正が発覚したことによって、日本の賃金上昇率がかさ上げされていたことが明らかになり、国会が紛糾している。野党は「アベノミクス偽装」だと言うが、じつは問題の本質はそんなところにあるのではない。独自試算をしてみると、日本人の賃金がすでに「大不況期並み」になっていることが明らかになったんです――そう指摘するトップ・アナリストで、『日本の国難』の著者・中原圭介氏による緊急レポート!』、興味深そうだ。
・『野党の言う「アベノミクス偽装」は本当か?  厚労省の一連の不正統計において、とりわけ野党が問題視しているのは、2018年1月から「毎月勤労統計」の数値補正を秘かに行っていたということです。 たしかに、2018年からの補正によって賃金上昇率がプラスにかさ上げされていたのは紛れもない事実であり、厚労省が集計しなおした2018年の実質賃金はマイナス圏に沈む結果となったので、野党が「アベノミクスは偽装だ」と追及するのは間違いではないといえるでしょう。 しかし私は、野党が2018年の実質賃金だけを取り上げて、「アベノミクスは偽装だ」というのは、大きくポイントがずれているし、国民をミスリードしてしまうと考えております。 というのも、2018年だけの実質賃金を取り上げるよりもずっと重要なのは、アベノミクス以降の実質賃金、すなわち2013年以降の実質賃金がどのように推移してきたかという事実だからです。統計の連続性を担保したかたちであれば、補正を行っても行わなくても、賃金に関するアベノミクスのごまかしが露見することになるというわけです』、「アベノミクス偽装」というよりも「アベノミクスの嘘」の方が、適切なのかも知れない。
・『2013年~15年に「リーマン級」にまで暴落していた  そのような視点から、2000年以降の賃金の推移を独自の試算(2000年の賃金を100として計算)で振り返ってみると、名目賃金は2000~2004年まで大幅に下がり続けた後、2006年までは小幅な上昇に転じたものの、リーマン・ショック前後の2007~2009年に再び大幅に下がり、その後の2017年まではかろうじて横ばいで踏ん張っていることが見て取れます。 そうはいっても、2016~2017年の名目賃金は2年連続で小幅ながらも増えているので、政府によって「賃金はいよいよ上昇トレンドに入ったのだ」と力強く語られるのは致し方ないのかもしれません。しかしながら、物価の変動率を考慮した実質賃金の動きを名目賃金に重ねて眺めると、政府の主張が明らかに間違っていることがすぐに理解できるようになります。 そのように容易に理解できるのは、実質賃金は2000年以降、名目賃金とほぼ連動するように推移してきたのに対して、2013年以降はその連動性が完全に崩れてしまっているからです。2013年以降の5年間の実質賃金の動向を振り返ってみると、2013年は0.8ポイント減、2014年は2.6ポイント減、2015年は0.9ポイント減と3年連続で減少を続けた後、2016年には0.7ポイントの増加に転じたものの、2017年には再び0.2ポイントの減少へと逆戻りしているのです。 ここで注目したいのは、日本は2012年12月から戦後最長の景気拡大期に入っているにもかかわらず、2013~2015年の実質賃金の下落幅は累計して4.3ポイントにまでなっていて(※厚労省の当時の統計では4.6ポイント減/2015年=100で計算)、その下落幅というのは2007~2009年のリーマン・ショック前後の5.2ポイントに迫っていたということです。そのうえ、2014年の2.6ポイント減という数字は、2008年の1.9ポイント減や2009年の2.2ポイント減を上回り、2000年以降では最大の下落幅となっているのです』、確かに2013年以降の実質賃金の落ち込みぶりは顕著だ。
・『景気は国民の実感のほうが正しい  2013~2015年の実質賃金が未曽有の不況期に迫る落ち込みを見せた理由は、同じ期間に名目賃金がまったく増えていなかった一方で、大幅な円安が進行したことで輸入品の価格が大幅に上昇している過程において、消費増税までが追い打ちをかけて実質賃金の下落に拍車をかけてしまったからです。 私の試算では、2013~2015年の実質賃金の下落幅4.3ポイント減のうち、輸入インフレの影響は2.5ポイント減、消費増税の影響は1.8ポイント減となっているのです。 その結果として、2014~2016年の個人消費は戦後最大の水準まで減少することになりました。 円安インフレによりガソリンや食料品など生活に欠かせない必需品ほど値上がりが目立つようになったので、多くの家庭で財布を握る主婦層はそれらの必需品の値上がりには敏感に反応せざるをえず、ますます節約志向を強めていくことになったのです。 円安によって大企業の収益が飛躍的に高まったのに対して、国民の賃金上昇率は物価上昇率に大きく割り負けしてしまい、購買力が加速度的に落ち込む事態になったというわけです。 経済メディアのお決まりの説明では、「実質賃金より名目賃金のほうが生活実感に近い」といわれていますが、私は少なくとも日本人にとってはその説明は当てはまらないと確信しています。というのも、日本人の消費の動向は実質賃金の増減に大きく左右されていることが明らかになっているからです。 現に、実質賃金と個人消費のグラフを重ねて相関関係を検証すれば(上グラフ)、実質賃金が大幅に下落した時にのみ個人消費が減少するという傾向がはっきりと表れています。とりわけ2013年以降は名目賃金と実質賃金の連動性が逆相関の関係になったことにより、かえって実質賃金と個人消費の関係がわかりやすくなったというわけです。 実質賃金と個人消費に強い相関関係が認められる今となっては、経済学者も経済官僚も「名目賃金が国民の生活実感に近い」という間違った常識を改める必要があります。そのうえで、いかに実質賃金を上昇させていくのかという発想を取り入れて、国民の生活水準の向上を考えていかねばならないのではないでしょうか』、消費税増税や輸入インフレで、名目と実質が乖離したなかでは、その通りだろう。
・『国民の8割はアベノミクスの蚊帳の外にいる  安倍晋三首相の言う「平均賃金」とは名目賃金のことを指しており、「史上最高の賃金上昇率」とは連合の発表している数字を根拠にしています。 しかし、これまで申し上げてきたように、普通の暮らしをする国民にとって重要なのは、決して表面上の名目賃金などではなく、物価を考慮した実質賃金であります。おまけに、連合に加盟している労働者は日本の全労働者のわずか12%にすぎず、労働組合がない圧倒的大多数の中小零細企業の労働者は含まれていないので、史上最高の賃金上昇率は一部の大企業の正社員に限定されて行われていたと言っても差し支えはないのです』、「国民の8割はアベノミクスの蚊帳の外にいる」というのは言い得て妙だ。
・『戦後最長の景気拡大なのに…  私は2013年にアベノミクスが始まった当初から、「アベノミクスの恩恵を受けられるのは、全体の約2割の人々にすぎないだろう」とざっくりとした感覚で訴えてきましたが、その後のメディアの世論調査でも概ねそれに近い結果が出ていたということは興味深い事実です。 私がなぜ約2割の人々だといったのかというと、富裕層と大企業に勤める人々の割合が大まかにいって2割くらいになるからです。 アベノミクスが円安によって株価や企業収益を高めるかたわらで、輸入品の価格上昇によって人々の実質賃金を押し下げるという弊害をもたらすことは、最初からわかりきっていたのです。 要するに、普通に暮らす残りの8割の人々は、未だにアベノミクスの蚊帳の外に置かれてしまっているというわけです。日本は戦後最長の景気拡大が続いているとはいっても、いずれの世論調査においても国民の約8割が「景気回復を実感できない」と答えているのは、実は至極当然のことといえるでしょう』、「富裕層と大企業に勤める人々の割合が大まかにいって2割くらいになる」というのは初耳だが、大掴みで捉えるには大いに参考になる数字だ。
・『不正統計があぶり出した「実質賃金の真実」  私はこれまでの著書や連載のなかで、経済統計のなかでいちばん重視すべき統計は決してGDP成長率の数字そのものではなく、国民の生活水準を大きく左右する実質賃金であると、たびたび訴えてきました。 アベノミクスの最大の問題は、政府が国民に対して名目賃金(とりわけ大企業の賃金上昇率)の成果ばかりを強調し、実質賃金にはいっさい触れてこなかったということです。 さらにひどいことに、安倍首相は「勤労統計の伸び率のみを示して、アベノミクスの成果だと強調したことはない」「連合の調査では今世紀最高水準の賃上げが続いている」と2月1日の参議院本会議で答弁しました。連合に加盟しているのは大企業ばかりで、その賃上げ率を日本全体に当てはめて説明している首相の姿は、あまりに国民の暮らし向きに鈍感ではないかと感じました。 それに加えて、名目賃金にしても実質賃金にしても、調査の対象は「事業所規模5人以上」となっているので、零細企業は調査対象外となっており、実態を正確に反映しているとは言えないところがあります。零細企業は中小企業よりも財務的にも経営的にも行き詰っているところが多く、零細企業を調査対象に入れれば、実態はもっと厳しい結果が出るはずだからです。 今回の不正統計の問題における大きな成果は、メディアが多少は実質賃金に注目するようになったということです。そういった意味では、野党が政府を追及しているポイントがずれているとはいっても、結果的には好ましい形になったのではないかと思っております。 政府には「国民の暮らし向きは良くなっていない」という現実をしっかりと直視してもらったうえで、国民の暮らしが良くなる経済政策や社会保障制度を構築することに期待したいところです』、実質賃金は国民の暮らしに直結する重要な指標だ。メディアももっと関心を払えば、アベノミクスに対する評価は厳しくなる筈だろう。

次に、ジャーナリストの池田 信夫氏が2月11日付けアゴラに寄稿した「民主党政権は「悪夢」だったのか」を紹介しよう。
http://agora-web.jp/archives/2037196.html
・『安倍首相が自民党大会で「悪夢のような民主党政権」と評したのに対して、立憲民主党の枝野代表が「自殺者数が減るなど、よくなった部分もある」と反論したことが話題になっている。公平にみて民主党政権が悪夢だったことは事実だが、安倍政権はそれほどいい政権なのだろうか。 次の図は日経平均株価に完全失業率(右軸)を逆に重ねたものだが、失業率が最悪(5.5%)だったのは麻生政権の末期で、2009年8月の民主党政権から下がり始めた。自殺率も失業率と相関が強いので、同じころ減り始めた。その後も単調に雇用は改善した。 これを2000年代前半からみると、不良債権処理で多くの企業が破綻した2003年が、雇用も株価も最悪だった。そのボトムから景気が回復する途上でリーマンショックにぶつかったが、2009年後半から元のペースを回復した。これは民主党政権の経済政策がすぐれていたからではなく、麻生政権がばらまいた90兆円以上の補正予算がきいたものと思われる。 印象的なのは2010年代に政権が代わっても、失業率がほぼ同じペースで改善したことだ。これは非正社員の増加で就業者数が増えた(総労働時間は減った)ためで、安倍政権で加速も減速もしていない。リフレ派は「金融政策で失業率が下がった」というが、それが下がり始めたのは白川総裁の時代である』、経済政策の評価は、確かに難しいものだ。
・『それに対して株価は、民主党政権では上がらなかった。図の灰色の部分が民主党政権の時期だが、この時期だけ失業率と株価の相関が破れ、雇用は改善しているのに日経平均は8000円台を低迷した。それが急上昇したのは、2012年9月に安倍総裁が誕生し、自民党政権に戻ることが確実になったときだ。 株式市場にとっては、民主党政権は悪夢だった。2011年の東日本大震災と福島第一原発事故への対応も支離滅裂だったが、子ども手当などのバラマキ福祉で大企業から労働者に再分配しようというアンチビジネスの姿勢が、市場にきらわれたのだ。 この点で自民党の政権復帰が悪夢をさます効果は大きかった。株価がもっとも大幅に上がったのは、安倍首相の就任直前である。つまりアベノミクスの効果の大部分は、プロビジネスの自民党が政権に戻るという心理的な「偽薬効果」だったのだ。日銀の量的緩和も初期にはほとんどきかなかったが、2014年には円安で株価が上がり、翌年にはドル安で下がった。 2010年代に日本経済は、世界金融危機から着実に回復してきた。政権交代やマクロ経済政策は、よくも悪くも雇用にはほとんど影響していない。景気は世界的に回復したので、この時期に政権をとった安倍首相はラッキーだった。民主党政権が2012年末の総選挙で政権を維持していたら、日本経済の救世主といわれたかもしれない』、「アベノミクスの効果の大部分は、プロビジネスの自民党が政権に戻るという心理的な「偽薬効果」だった」というのは、公正な評価だろう。民主党も、野田元首相の解散などという暴挙さえなければ、評価は180度違っていたのかも知れない。

第三に、早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問の野口悠紀雄氏が2月14日付けダイヤモンド・オンラインに寄稿した「「総雇用者所得が増えた」のは女性や非正規の就労数が増えたから。賃金は低下した」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/193897
・『毎月勤労統計の不正調査発覚を機に、国会で、実質賃金を巡る議論が続いている。 野党は、「実質賃金の伸びはマイナスだから、アベノミクスは失敗した」としている。 それに対して、安倍晋三首相は、「総雇用者所得が増えているから、アベノミクスは効果を上げている」と主張している。 総雇用者所得が2018年に急に増えたのは事実だ。しかし、それは女性の非正規就業者数が増えたからだ。それによって平均賃金が押し下げられた。 だから、総雇用者所得の増加は、望ましい結果をもたらさなかったことになる。 なおこれは、配偶者特別控除が拡大されたことの影響と考えられる。したがって、1回限りの効果だ』、国会論戦を詳しくみている訳ではないが、安倍の手前勝手な言い分に対して、野党は何故、正面切った反論をしないのだろう。不勉強のためとは思いたくないが・・・。
・『総雇用者所得は2018年に確かに増えた  安倍首相が言っている「総雇用者所得」とは、「毎月勤労統計調査」の1人当たり名目賃金(現金給与総額)に、総務省「労働力調査」の非農林業雇用者数を乗じたものだ・・・この指標は、政府が毎月の景気情勢を分析している月例経済報告で用いられている。 この推移を示すと、図表1、図表2に示すとおりだ。 図表1総雇用者所得の推移(名目) 図表2総雇用者所得の推移(実質) 図のように総雇用者所得が、2018年に急に増えたのは、事実だ。名目で増えただけでなく、実質でも増えた。 だだし、言うまでもないことだが、賃金と、それに雇用者数を乗じた総雇用者所得とは別の指標だ。 野党は「実質賃金の下落が問題だ」と言っているのだから、それに対して「雇用者総所得を見れば増えている」と言っても、答えたことにはならない。議論はすれ違っている。 これは、「プラトンはさておき、ソクラテスは」と言われる論法である(試験で「プラトンについて述べよ」という問題が出たが、ソクラテスのことしか勉強しなかった学生がこう言ってソクラテスについて述べたという話)。 問題は、18年に起きた現象をどのように解釈するかだ。 以下で見るように、問題の本質は、女性や高齢者が増えているために賃金が下がることなのである。 これは、後で見るように困窮度の高まりと解釈できる。したがって、望ましいことではない。事実、18年の実質消費はほとんど増えていない』、首相が質問をそらして答えているのであれば、野党は直ちに反論すべきだろう。
・『増えたのは女性と高齢者であり非正規雇用だ  総雇用者所得が増加している主たる原因は、就業者数が増加していることである。 この状況を労働力調査で見ると、以下のとおりだ。 まず、図表3に示すとおり、就業者数の対前年伸び率が2018年に急に上昇した。 また図表4に示すとおり、65歳以上はもともと伸び率が高かった。 18年に大きな変化が見られたのは、図表5に示す女性だ。それまで対前年比1.5~2%の増加だったのが、2%を超える高い伸びになった。 これが、18年に雇用者総所得の伸び率が急に高まった原因である。 就業者数の伸び率が高まったことで、賃金にどのような影響を与えるかを見るために、正規・非正規の区別で見てみよう。 図表6に示されているように、就業者数が増えたのは、非正規である。 正規と非正規で15年以降、伸び率に傾向的な差は見られなかったが、18年には、非正規の就業率が顕著に上回った。 このように、18年は、他の年に比べて、女性の就業者と非正規就業者が急に増えたのである(これらは重さなっている。つまり、女性の非正規就業者が増えたのだ)。 ところが、この賃金は、平均より低い。したがって、平均賃金が下落したのである』、国会論戦もこのように統計の中身に踏み込んだ深いものになってほしいものだ。
・『女性の就業が急に増えたのは配偶者特別控除の拡充のため  女性の就業者が2018年に急に増えたのはなぜだろうか? これは、配偶者特別控除の改正によると考えられる。 所得税において、配偶者の収入が103万円以下の場合は「配偶者控除」が適用され、103万~150万円の場合は「配偶者特別控除」が適用される。 「配偶者特別控除」は、配偶者控除が受けられる人と受けられない人の差が、103万円を境に急に生じてしてしまうことを補正するための控除だ。 「配偶者控除」は控除額が38万円だが、「配偶者特別控除」は、配偶者の収入が上がるほど控除額が減っていき、上限額を超えると控除額が0円になる(控除を受ける納税者の年収900万円以下の場合)。 18年分からは、控除を受けられる上限が年収201万円までに引き上げられ、「103万~150万円」の範囲の「配偶者特別控除」の金額が、配偶者控除と同じ「38万円」になることとされた。 これまで「103万円の壁」と言われていたものが、「150万円の壁」になったのである。 この措置は、女性の雇用を促進したと考えられる。 ただし、38万円の特別控除が受けられるのは、年収が150万円までだし、年収201万円超は特別控除がゼロになるので、この措置が促進したのは、パートなどの非正規雇用だったと考えられる。 これが、上で見たように、女性就業率の上昇をもたらしたのだ。 そして、これは賃金の低い非正規雇用を増加させたために、平均賃金を押し下げたのである。 これが重要なことである。 なお、女性就業者伸び率の高まりは、今後、施策がさらに拡充されなければ、18年1回限りの現象であることに注意が必要である』、野党も「配偶者特別控除の改正」の影響を事前に勉強しておけば、何が起きるかは把握でき、国会論戦も深まっただろう。
・『実質消費が増えないことこそがアベノミクスの問題  賃金が上昇しなくとも、賃金所得の総額は増えたのだから、消費の総額は増えてしかるべきだ。ところが、GDP統計を見ると、そうはなっていない。 実質家計消費支出の対前年同期比を2018年について見ると、1~3月期で0.33%の増、4~6月期で0.0001%の減、7~9月期で0.6%の増と、ほとんど前年と変わっていない。 実質家計消費の推移を中期的に見ると、図表7のとおりであり、14年4月の消費税増税の前に駆け込み需要で増え、増税後にその反動で減ったという変化があっただけで、ほとんど変わらない。 それどころか、18年7~9月期を13年の7~9月期と比べると、0.43%の減少となっている。 問題は、このように実質消費がほとんど増えていない(あるいは減少している)ということなのだ』、なるほど。
・『なぜこうなるのか?  「この数年は賃金が上昇しないから、配偶者特別控除の引き上げに対応して、女性が働きに出た。しかし、やはり十分な所得が得られないので、消費を増やさず、貯蓄を増やした」ということが考えられる。 あるいは、将来に対する不安が増大しているのだろうか?  いずれにせよ、家計の状況は好転していないのだ。だから、消費が増加しないのである。 そして、このことこそが、日本経済の最大の問題であり、アベノミクスが効果をもたらしていないことの何よりの証拠だ。 この点をこそ、問題にすべきである。 なお、これまで書いてきた問題をより正確に検証するには、可処分所得の分析が必要だ。しかし、これについては、16年の値までしか公表されていない。 このような重要な指標の発表にかくも長い時間がかかるのは問題である。 さらに、GDP統計の所得面の正しいデータには、毎月勤労統計の正しいデータが不可欠である』、「統計不正」はGDP統計をも歪める重大な問題だ。これに、首相秘書官が関与していたとなると、いよいよ官邸主導の「アベノミクス偽装」の本丸が揺らぎだしたようだ。 
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