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M&A(ライザップ)(瀬戸社長「M&A 手段が目的になっていた」 大幅下方修正のRIZAPグループ・瀬戸健氏に聞く、ライザップを追い込んだ、CD「新星堂」の不振 経営不振が経営不振を呼び込む負の連鎖構造) [企業経営]

今日は、M&A(ライザップ)(瀬戸社長「M&A 手段が目的になっていた」 大幅下方修正のRIZAPグループ・瀬戸健氏に聞く、ライザップを追い込んだ、CD「新星堂」の不振 経営不振が経営不振を呼び込む負の連鎖構造)を取上げよう。

先ずは、昨年11月16日付け日経ビジネスオンラインが掲載したライザップ瀬戸社長へのインタビュー「瀬戸社長「M&A、手段が目的になっていた」 大幅下方修正のRIZAPグループ・瀬戸健氏に聞く」を紹介しよう(Qは聞き手の質問)。
https://business.nikkei.com/atcl/report/15/110879/111500902/?P=1
・『急成長していたRIZAPグループが突然、159億円の最終利益を見込んでいた2019年3月期予想を70億円の赤字に大幅下方修正した。プロ経営者として知られる前カルビー会長兼CEO(最高経営責任者)、松本晃氏をCOO(最高執行責任者)に招いたが、社内では古参の経営幹部と意見が対立していた。何が起きているのか。宣言した構造改革をどう進め、再生するのか。瀬戸健社長に聞いた。 Q:6月まで増益としていた今期予想を第二四半期決算で突然、最終赤字に大幅下方修正しました。なぜ大きく変わったのですか。 瀬戸健氏(以下、瀬戸):例えば業績が大きく悪化した子会社のワンダーコーポレーションは今年3月に買収した際にはもっとうまくいくと思っていました。ところが、始めて見ると計画通りにはいかなくなってきました。(第二四半期では)毎週のように売上高が落ち、利益も計画通りにはいかないと分かりました。 実はワンダーコーポレーションが販売するCDは、このまま持っていても売れる見込みがないとして最後は1枚1円で評価し直しました。それでワンダーだけで商品評価損など計39億円の構造改革費用を計上しましたが、決算発表の当日まで同社の幹部は「そこまでしなくても」と“反対”したほどです。 そのほか、非上場の理美容品販売、ジャパンゲートウェイも多額の宣伝費をかけたけども売れ行きは伸びず、これも修正せざるを得ないとなりました。そんな判断の積み上げです』、いくら新興企業とはいえ、2019年3月期最終利益の予想を159億円の黒字から、70億円の赤字に下方修正したのには驚かされた。一体、何があったのだろう。
・『「事業再生」より「落ち込み」スピードの方が速かった  Q:大幅な下方修正はいつ判断したのですか。 瀬戸:業績が計画ほどのびないようだと見えても、自分としては最初は前期並みの営業利益136億円は維持できると思っていました。それが途中で50億円になり、ゼロになり、最後は赤字に踏み込まなければならないとなりました。その意味では段々に判断したということです。 Q:ワンダーコーポレーションがCD販売の不振などで業績が低迷したように、市場としてそもそも縮小する分野の企業をいくつも買収しています。業績悪化は元々、避けがたかったのではないですか。 瀬戸:我々は買収した後に既存の事業を立て直したり、既にグループ化した企業の事業で再生したものをそこに移したりするといった形で再建を図ってきました。その再生のスピードよりも既存事業の落ち込みの方が速かった。この大幅な下方修正はそうしたことの結果です。本当に申し訳ないと思っています。 Q:それら企業の中には買収価格が会社の正味資産である純資産(総資産から負債を差し引いたもの)を下回るところがかなりありました。会計上その差額は「負ののれん」として利益計上できます。その比率は前期の営業利益の54%を占めるほどです。それを狙ったのではないですか。 瀬戸:そうではありません。私が当社を創業したころ、食べ続けるとダイエット効果があるという豆乳おからクッキーを開発し、大ヒットしました。一時は売上高が100億円を超えるほどになりましたが、類似品が出てきたことなどでその後2年ほどの間に10億円まで落ちるという経験をしています。さらにその後、美顔器を開発している企業を買収したところ、それが当たってなんとか一息つきました。 売上高や利益はそれくらい変動する。だからそれらを見る損益計算書(P/L)だけを意識していてはだめだと思ったのです。純資産を含む貸借対照表(B/S)を重視し始めたのはそれからです。負ののれんというより純資産を活用し、その不振企業を再生して、RIZAPグループとして成長しようと考えたのです』、これまではボロ企業を簿価より安く買収して、「負ののれん」として購入時に一括して利益計上できるという錬金術を利用して利益を膨らませていたことになる。「前期の営業利益の54%を占めるほど」というのは非常に大きい。
・『「松本さんは中長期の視点」  Q:買収を繰り返し、グループ企業は85社にも上っています。人材面から見てもスピード感をもって再生するのは難しかったのではないですか。 瀬戸:それは否定できません。株主の期待もあります。2021年3月期に売上高3000億円、営業利益350億円を掲げた「コミット2020」などを公表していますが、そうした成長目標に向けた手段が目的のようになってしまったのかもしれません。 だからM&A(合併・買収)はいったん止めて、構造改革を優先することにしました。 Q:カルビーの前会長兼CEOで、瀬戸さん自身が6月に招聘した松本晃氏は構造改革を先行するよう主張したが、なかなかその通りにならなかったと聞きます。 瀬戸:松本さんは中長期的な視点から何をすべきかを言われた。一方で私は今期についてもどうするかを考えなくてはいけない。長期も短期も両方大切です。両方考えないといけないのですが、なかなかすぐにはいかなかった面はあるかもしれません。先ほどお話ししたように私自身、これまでの段階で「まだ大丈夫では」と思ったこともあります。 (役員の間で松本氏の方針に反対もあったが)私は別に対立とは思いません。いい議論だったと思います。10月に松本さんはCOOを外れましたが、これはマネジメント全般より、構造改革に集中して貰うためです』、「買収を繰り返し、グループ企業は85社にも上っています」というのは、「再生」などは真剣に考えてなかった証拠だ。だからこそ、招聘した松本氏を遠ざけることになったのだろう。
・『買収企業を再生して「シナジー」を効かせる  Q:松本さんはまだ現職にとどまって改革を続けるのですか。 瀬戸:そうです。今回も大きな力になったと思います。ガバナンス(企業統治)についても意見を貰いました。1人の役員が何社も担当するようなことをしても集中できない、当事者意識が希薄になるといったことを言われましたが、その通りでした。 (今は社外活動もあり、松本氏はRIZAPに毎日来ているわけではないが)当社で働いている時間ではなく、どんなインプットをして貰い、アウトプットを我々とともに出すかが全てです。そうしていきたい。 Q:14日の記者会見では、買収した企業の売却も含め、フィットネス事業を中心とした本業に集中すると表明しました。しかし、フリーペーパーや和装品、戸建て住宅など、買収した企業の中にはどのように本業とシナジー(相互作用)を効かせていくのか見えにくいものもあります。 瀬戸:まずグループ企業個々の力を引き上げることだと思います。事業を強くして、その中からよりいいものを選び出してRIZAP本体とのシナジーを効かせていく。そんなイメージでしょうか。 フランスの有名アパレルブランド会社は、不振企業を含め多数のアパレル会社を買収し、再生して力が本当に上がったところをそのブランドと並べて売るといいます。それと似たような考え方です。 Q:構造改革が一段落した後、負ののれんのある企業を主として買収する従来のM&Aはやめるのですか。 瀬戸:必ずしもそういうわけではありません。その時々の状況で判断していくつもりです』「、買収企業を再生して「シナジー」を効かせる」のが可能な子会社はそれほどあるのだろうか、再生させる人材も大丈夫なのだろうか。最近は「結果にコミットする」との有名なテレビCMも少なくなったような気がするが、本業のボディメイクの方が順調なようだが、錬金術が限界を迎えた割には、瀬戸社長は依然強気なようだ。

次に、12月8日付け東洋経済オンライン「ライザップを追い込んだ、CD「新星堂」の不振 経営不振が経営不振を呼び込む負の連鎖構造」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/253950
・『株価は4割も下落、もはや往時の勢いは見られない――。 11月14日、RIZAPグループは2019年3月期の業績見通しを下方修正、営業利益を230億円の黒字から、33億円の赤字に、一気に引き下げた。 会社側の説明によれば従来の見通しに対して、①新規M&Aの凍結で103億円、②構造改革関連費用等を含む非経常的損失が83億円、③買収企業の経営再建遅れ分が71億――などが下振れの要因になっているという。 ②の「主犯」となったのが、RIZAPグループが2018年3月に買収したワンダーコーポレーションだ。わずか半年で39億円の損失を垂れ流す結果となった。 なお、IFRS(国際会計基準)を採用しているRIZAPグループでは、構造改革費用は営業経費に計上されるが、日本基準のワンダーコーポレーションでは特損処理される。ワンダーコーポレーションは同日、39億円の特損計上に伴う純損益の下方修正を発表した』、本日の株価は247円と、ピークの1500円の1/6と低迷するのも当然だろう。
・『ワンダーは5期連続で最終赤字  ワンダーコーポレーションは、ゲームや音楽・映像ソフト、書籍、文具など物販の「ワンダーGOO(グー)」、中古ブランド品などの買い取り販売の「REX(レックス)」、音楽・映像ソフト販売の「新星堂」の3つの業態のほか、TSUTAYAのフランチャイズ事業も手がけ、全国に300以上の店舗がある。 ワンダーコーポレーションはもともと、北関東を中心に展開しているスーパー・カスミの家電製品部門を分離独立させる形で1988年3月に設立された。その後、パソコンやゲームソフト、音楽ソフト、書籍などに取扱品を拡大、2004年10月に旧制度下で店頭公開した。 その後は4年ほど右肩上がりの成長を続け、リーマンショック直前の2008年2月期に20億円の営業利益を計上した。だが、翌期以降は反転。2016年2月期、2017年2月期は2期連続で営業赤字に沈んだ。 低水準の営業損益に加え、それが理由となって店舗の減損計上も余儀なくされる。その結果が4期連続(今期も含めれば5期)の最終赤字だ。再建に手を焼いたカスミは売却先を模索。結果、2018年3月にRIZAPグループが傘下に収めた格好だ。 RIZAPの減量ジムは売上高が年間300億円に満たないのに対し、ワンダーコーポレーションは同700億円を超える。グループの主力企業といってもいい。 その業績低迷最大の原因と言えるのが、2013年2月に買収した新星堂である。 ワンダーコーポレーションが業態別にセグメント開示を始めたのは2011年2月期から。物販のGOOの売上高は612億円あったが、翌期以降減収に転じ、直近の2018年2月期は380億円にまで減っている。 そこでワンダーコーポレーションは、2012年4月以降、M&Aによる外部成長路線に舵を切った。TSUTAYAのFC事業を手がけるサンレジャーを買収し、TSUTAYA事業に参入すると、翌2013年2月には経営不振にあえぎ、債務超過に転落していた老舗レコードショップチェーンの新星堂を買収した』、「ワンダーコーポレーション」もRIZAP同様に、M&Aで外部成長する、しかもどうやら売上高を膨らますことにも狙いがあったようだ。
・『獅子身中の虫となった新星堂  売上高は600億円台から800億円台にハネ上がったものの、これ以降、新星堂は「獅子身中の虫」さながらのやっかいな存在になっていく。TSUTAYAはそれなりに貢献しているが、新星堂は買収以来、一度も決算短信に記載のセグメント利益が黒字化したことがないのだ。 業界団体の統計によれば、CDなどの音楽ソフトの生産金額は1998年の6074億円、DVDなど映像ソフトの販売は2004年の3753億円をピークに、2017年に音楽ソフトは2320億円、映像ソフトは1876億円まで縮小している。 ワンダーコーポレーションは衰退の一途をたどる業界に身を置く企業の再生に挑んだことになる。だが結果は厳しかった。 買収当時155カ所あった店舗は現在では103カ所に減少。さらに自社に新星堂を吸収合併することで、本部経費の削減を進めた。買収から5年以上が経過しながら、セグメント損益は1度も黒字化に至っていない。 GOOの売上高の減少が続いている理由は何か。年によってゲームや音楽、映像ソフトにヒットが出たり出なかったりといった個別要因が積み重なりながら、全体として漸減トレンドが続いてきた。 得意としてきたゲーム、音楽・映像ソフトや漫画本がデジタルに置き代わり、ネット通販も普及していく中で、「リアル店舗でしか提供できないサービスを実現できていない」(ワンダーコーポレーション)ことが原因だ。 こうしたGOOの収益力低下に新星堂の赤字が加わったことが、ここ数年の業績低迷の根本原因と言っていい。 一部誤解を生んでいるが、ワンダーは棚卸し評価損の計上基準を今回変更したわけではない。1年間売れなければ50%、2年間売れなければ1%に切り下げる基準で、毎月評価を見直している。 構造改革費用の資金使途にも一部誤解がある。GOOの店舗は、500坪以上の大型店の中に、音楽・映像ソフト、ゲーム、書籍、文具などの売り場を設ける複合店。TSUTAYAやREXを入れている店もある』、確かに「新星堂は「獅子身中の虫」さながらのやっかいな存在に」なったようだ。
・『構造改革費用の中身は  市場が縮小する音楽・映像ソフトの売り場は圧縮し、空いたスペースにスターバックスなどのカフェやファミリーマートといったコンビニ、ベーカリーショップ、スポーツジムや英会話教室など、集客力があるテナントを誘致する施策を進めている。 既存の売り場を縮小すれば、そこで使用していた什器備品は除却、商品は廃棄の対象になる。音楽・映像ソフトは再販売価格維持制度に守られているので返品は可能だが、全商品が無条件で返品できるわけではない。 返品可能な量は年間の仕入れ額にスライドするので、近年のように仕入れを絞り込んでいると、返品できずに廃棄対象になる商品も少なからず出てくる。 簿価は切り下げていても、廃棄にはコストがかかるため、将来、既存の売り場を縮小する際に発生するであろう除却損、商品廃棄損を試算し、積み上げた額が39億円。この中には、さらに加速化する新星堂の不採算店のスクラップで発生する除却損、商品廃棄損も含まれている。 従って、「テナントの入れ替えが発生する都度、そこにかかるコストが引当金から取り崩されるので、テナントへの転換に伴う損失は基本的に発生しない」(ワンダーコーポレーション)。見方を変えれば、テナントの転換が発生しない限り、今回計上した引当金の取り崩しも発生しない。 つまり、在庫評価損を計上するわけではないので、今期の在庫商品が来期以降売れても売上総利益率を劇的に引き上げるということもない。 ワンダーコーポレーションを悩ませる新星堂だが、今や同社ごと飲み込んだRIZAPグループをも悩ませる。新星堂をRIZAPは再生させることができるのか。茨の道が続くことは間違いない』、RIZAPは「東証1部市場への鞍替え」を目指しているようだが、こんな有様では先送りせざるを得ないだろう。「負ののれん」を狙ったM&A戦略の「落とし穴」からの脱出は容易ではなさそうだ。
明日は、M&A(コクヨVSぺんてる)を取上げる予定である。
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