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子育て(その2)(うつぬけ精神科医が見た「子どもの不調」の背景 「家」を子どもの"ホーム"にする大切な考え方、「普通の家庭の子」の精神が追い詰められるワケ 7年間 うつを経験した医師が語る実際、日本の子どもは「世界一寝不足」 キレたり暴れたりする原因に?) [生活]

子育てについては、6月21日に取上げた。今日は、(その2)(うつぬけ精神科医が見た「子どもの不調」の背景 「家」を子どもの"ホーム"にする大切な考え方、「普通の家庭の子」の精神が追い詰められるワケ 7年間 うつを経験した医師が語る実際、日本の子どもは「世界一寝不足」 キレたり暴れたりする原因に?)である。

先ずは、自ら7年間うつを患っていた経験を持つこころのクリニック 院長の宮島 賢也氏が2月16日付け東洋経済オンラインに掲載した「うつぬけ精神科医が見た「子どもの不調」の背景 「家」を子どもの"ホーム"にする大切な考え方」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/265515
・『今、「心の不調」を抱える小中学生が増えているという。大人の視点では、その世代の子どもと精神疾患はあまり結びつかない印象もあるが、インターネットやSNSの普及もあり、最近の子どもたちは、対人関係など「大人と同じストレス」を受けやすい世の中を生きているのだ。 この記事は、小中学生を取り巻く現在の生活環境をふまえつつ、新刊『うつぬけ精神科医が教える 心が折れない子を育てる親の習慣』を著した精神科医・宮島賢也医師に、子どものメンタルをサポートするために「親はまず何をすべきなのか」を教えていただく。宮島氏自身、かつて7年間うつを患っていた経験を持つ』、「自身、かつて7年間うつを患っていた経験」、大いに参考になりそうだ。
・『今、元気のない子どもが増えている現実  子どもの不登校、引きこもりが年々増加しています。文科省の調査(2017年)によると、不登校の子どもは小学生が3万5032人(1000人当たり5.4人)、中学生が10万8999人(同32.5人)でした。また、2017年度に自ら命を絶った児童生徒(高校生含む)は250人で、これは過去30年で最多です。 それと同時に、子どもの「心の不調」も増えています。小中学生の世代に精神疾患がある事実はあまり知られていないかもしれませんが、うつ病や不安障害などは小学生から見られ、10代後半になるとさらに増加しているのです。 私のクリニックにも、小学生のお子さんを連れた親御さんが訪れますし、大人の患者さんに「初めて精神科を受診したのは?」と聞くと、「小学校の頃」と答える方もいます』、「うつ病や不安障害などは小学生から見られ、10代後半になるとさらに増加している」、そんな若い時から発症しているとは、驚かされた。
・『実は、こんなことをお伝えしている私自身、かつて7年間もうつを患った当人です。私がうつになったのは研修医時代ですが、そのきっかけは、日々の激務に加え、「自分は医師としてふさわしくないのでは?」「診断を間違ったらどうしよう」などと不安にさいなまれたからだと、その当時は思っていました。 でも今になって思えば、その“根本”は少年期にありました。この記事をお読みになっている方の参考になるかもしれないので、まずは私の当時に触れておきたいと思います。 私が小さい頃、両親はしょっちゅうケンカをしていました。母は大学卒業後に英語教師となり、私を妊娠したあと仕事を辞めていました。父は外資系のエリートサラリーマンです。父は仕事で多忙でしたから、母の関心はやがて子どもの私に集中するようになりました。 私は小4から塾に通い、多いときで週6日。日曜ごとに試験の成績が発表されるのですが、いい成績をとらないと母がいい顔をしない。それを気にした私はカンニングをしたりもしましたが、そんなことをしても気持ちよくありません。そして、だんだんそんな自分が嫌になっていき、「何のために勉強しているのか」疑問を抱くようになりました。 それでも、「1校だけ」と受けた中高一貫の難関校・開成中学に合格します。入学後はラグビー部に入りましたが、実力は伸びず、やがて部活を辞め、家でゲームにはまりました。でも、家にいると母が怒るばかりで、まったく心が休まりません。 学校の試験には詰め込み暗記で臨んでいました。でも、高校になると実力テストではガクンと成績が下がります。そうなると学校もつまらなくなり、家でも落ちつかない毎日。家にいたくなくてバイトをしたり、髪を伸ばしたり、ピアスの穴を開けたりもしました。あるとき母に「勉強しなさい!」と包丁を持って追いかけられたことも。私は「大学なんて行くもんか」と、酒やたばこにも手を出し、まさに自暴自棄でした。 その後、ある女医さんに憧れたことをきっかけに、「医者なら価値のない自分でも人の役に立てるかも」と思い立ち、運よく1浪後に防衛医大に受かりましたが、私の少年時代は不安定極まりない日々だったのです』、うつになった「“根本”は少年期にありました」、そんなに長いタイムラグがあることに、改めて驚かされた。「開成中学に合格・・・高校になると実力テストではガクンと成績が下がります。そうなると学校もつまらなくなり、家でも落ちつかない毎日・・・母に「勉強しなさい!」と包丁を持って追いかけられたことも」、絵に描いたようなエリートの卵も、悪循環にはまると大変なようだ。「ある女医さんに憧れたことをきっかけに、「医者なら価値のない自分でも人の役に立てるかも」と思い立ち、運よく1浪後に防衛医大に受かりました」、ひょんなきっかけで立ち直ったものだ。
・『子どものメンタルを守る「親の考え方」  「今、心の不調を抱える子どもが増えている」とお伝えしましたが、その背景には、実はそうなる根本原因といえる「親子関係」が大きく関わっています。 先述のとおり、私自身子どもの頃、親子関係に苦しんだ一人です。当時、いい成績と学歴、地位ある職業に価値を見出していた親に育てられた私は、結局、親が望んだような仕事に就いたともいえますが、医者になってからも自分に自信が持てず、「自己肯定感の低い人間」になってしまったのです。 この記事を読んでいただいている方には、お子さんのことで今まさに悩んでいる方もおられるでしょう。そこでここでは、現在心の不調を抱えている、あるいは最近いつもと様子が違う子どもに対する「親の接し方」についてお伝えしておきます』、「医者になってからも自分に自信が持てず、「自己肯定感の低い人間」になってしまった」、親の接し方は難しいものだ。
・『学校から帰ってきて子どもの顔を見ると、なぜか元気がない。親なら誰しも気になるはずです。こんなとき、いったいどんな声がけをすればいいのでしょうか。 「どうしたの?」と聞くのはいいのですが、畳みかけるように「何かあった?」などと問い詰めるのはやめましょう。少しでも何か話をしてくれたら、まずは聞いてみること。たとえ何も話してくれなくても、「それもあり」と受け入れます。 小学校高学年以上になると、まったく返事をしてくれないこともあるでしょうが、そこで「何か言いなさい」などとは決して言わないでください。学校で何かあったのかもしれないし、子どもの心の中で何か思うことがあるのかもしれない。いずれにせよ、外で何か「居心地が悪いこと」があったのです。 そうであるにもかかわらず、家で親に問い詰められたら、その家自体、居心地が悪くなってしまいます。少なくとも、家だけは安心で安全で、子どもにとって「居心地のいい快適な場所」であることがまずは重要なのです。 「家が快適な場所だと、学校に行かなくなったり、引きこもりになったりしませんか?」。親御さんからこんなふうに聞かれることもあります』、「家で親に問い詰められたら、その家自体、居心地が悪くなってしまいます。少なくとも、家だけは安心で安全で、子どもにとって「居心地のいい快適な場所」であることがまずは重要なのです」、私もこんなことは知らずに、「問い詰め」たこともあったが、幸い悪影響は出なかったようだ。
・『“学校はオマケ”と思う親のスタンス  でも、家すら安心な場所でなくなったら、子どもは完全に居場所を失い、それがひいては自殺につながることさえあるのです。もしお子さんから「いじめられた」など何らかの返事が得られた場合も、まずは子どもが“どこにいたいのか”を第一に考えましょう。 私がここでぜひ親御さんにお伝えしたいのは、「学校に行っても行かなくてもいい」というスタンスを親御さん自身がとれるかどうかということ。もっと言えば“学校はオマケ”とすら思えるかどうかです。 これを言うと驚く親御さんも多いのですが、「学校には行かなくてはいけない」では、お子さんも親御さんも追い詰められてしまいます。でも、それとは逆のスタンスで構えていれば、お子さんへの声がけや問いかけがだいぶ変わってくるはずです。 まずは、「外で何かあった」子どもが家にいたければ家にいてもらう。「学校に行きなさい!」と追い立てるスタンスをやめ、「家」を子どもにとって本当の意味での“ホーム”にする。シンプルですが、これが、子どもの元気を取り戻し、彼らのメンタルを守っていくための“最初の一歩”になると私は考えています』、「家すら安心な場所でなくなったら、子どもは完全に居場所を失い、それがひいては自殺につながることさえあるのです」、確かにその通りだろう。しかし、「“学校はオマケ”と思う親のスタンス」は言うは易く、実行するのは難しそうだ。

次に、この続きを、2月28日付け東洋経済オンライン「「普通の家庭の子」の精神が追い詰められるワケ 7年間、うつを経験した医師が語る実際」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/267965
・『最近、小中学生の間で、うつなど「心の不調」が増えているようだ。ネットやSNSの普及による情報化が進んで、対人関係に代表される「大人と同じストレス」に遭遇しやすい世の中になったことに、その一因があるとも考えられている。 この記事では、今の小中学生を取り巻く生活環境をふまえながら、新刊『うつぬけ精神科医が教える 心が折れない子を育てる親の習慣』を著した精神科医・宮島賢也氏に、子どもの心を守るために「親はどう行動すべきなのか」を教えていただく。この宮島医師自身、かつて7年間うつを患っていたという経験を持つ』、「親はどう行動すべきなのか」もずいぶん難しそうだが、どんなことだろう。
・『「ごく普通の家庭」で育っているのに…  「うちは子どもに愛情を注いで育ててきたつもりだ」「自分で言うのもなんだけど、わが家はいい家庭だと思う」。お子さんのことで悩みながらも、このように考える親御さんは少なくありません。 では、虐待があるわけでもない、夫婦ゲンカが絶えないわけでもない、いわゆる「ごく普通の家庭」で愛されて育ったお子さんでも、「心が折れてしまう」ことがあります。いったいなぜでしょうか。 「母原(ぼげん)病」という言葉があります。これは、母親の育児が原因で、子どもの病気や問題を引き起こしてしまうことを言います。もちろん、お母さん方を責めるつもりはありませんが、子どもを愛しているのは事実でも、子どもを「囲ってしまう」ような愛し方に問題があるのです。 これは知り合いから聞いた話ですが、客船に乗っていた際、日本人の親と外国人の親の、子どもへの接し方の違いに驚いたと言います。 日本人の親は、子どもが船上で遊んでいると、危ないところに行かないようつねにそばにいる。一方、外国人の親は、子どもを自由に遊ばせ、本当に危ないときにだけ、さっと駆けつけるのだそうです。 私は、子育てもこれに近いと思っています。本当に危険なときは当然守るべきですが、危ない目や嫌な目に遭わないようにいつも先回りしたり、問題が起きたときに親のほうで解決したりすると、「生きる力が弱い子」にもなりかねません』、「母原病」、「子どもを「囲ってしまう」ような愛し方に問題があるのです」、なるほどありそうな話だ。
・『痛い思いや失敗を経験して、人は「生きる力」を育んでいきます。例えば、公園で子ども同士が遊んでいてケンカをしても、最近はすぐ親が介入してしまいます。 おもちゃを取った取られたという程度のことでも、すぐに親が「謝りなさい」と言ったり、「だめでしょ!」と注意したりする。なかには子どもに代わって謝ってしまう親御さんも。もちろん、事の状況次第で解決策も変わるでしょうが、親の過度な介入は、子どもの「心の成長」の機会を奪うことになります。 では、本当に親御さんの育て方に問題があるのかというと、そうではありません。実は「親御さん自身の育てられ方」に問題の根源があったりするのです。 クリニックで親御さんに話を聞くと、ご自身が「親に愛されていなかった」という方が多いと私は感じています。愛されていなかったといっても、虐待や放任などだけではなく、親に育てられていくなかでそう思い込んでいった、というものです。 例えば「母はいつも兄ばかりかわいがっていた」とか「父はいつも怒ってばかりいた」というようなこともそうでしょう。一言でいうと、親御さん自身も忘れている「過去の記憶」が、自分自身の子育てに影響しているのです。 過去の記憶は、コミュニケーションにおける1つのパターンになっていきます。無意識に自分が親にされていた接し方を繰り返していることもあれば、逆に、親にされたことが嫌だったから、自分は子どもに同じことをしたくないと思っている場合もあります。 でも、どちらのパターンも親御さんが自分の親から影響されていることに変わりはなく、過去の記憶が蓄積した結果です。親を反面教師にしている場合も、親にされたことをひっくり返しているだけ。一見、愛にあふれているような子どもへの接し方も、実は、親御さん自身の「過去の記憶」の影響を受けているのです』、「親の過度な介入は、子どもの「心の成長」の機会を奪うことになります」、確かにその通りだろう。「本当に親御さんの育て方に問題があるのかというと、そうではありません。実は「親御さん自身の育てられ方」に問題の根源があったりするのです」、一世代に亘って影響するというのには本当に驚かされた。
・『子どもを追い詰める「ダブルお母さん」  ところで最近、「2人のお母さん」がいるご家庭が目につくようになりました。これまでは、「教育ママ」という言葉もあるとおり、子どもの塾や受験について調べたり、勉強に干渉したりといった、いわゆる「教育熱心」なのは母親がメインだったと思います。 私自身、母親が教育熱心すぎて、子どもの頃に苦しんだ経験があるのでよくわかるのですが、最近は「教育熱心な父親」も増えてきました。それが「ダブルお母さん」現象です。家の中に口うるさいお母さんが2人いる、そんな状態です。 子どもが家にいるとき、母親だけでなく父親もあれこれ干渉してくるとなると、子どもは家での居場所を失っていきます。) 家に帰りたくないお父さん「フラリーマン」も最近話題になっていますが、フラリーマンは、家に居場所がなくても職場や外に居場所があります。でも、子どもは家にも外にも居場所はなく、心が満たされない状態が続きます。 「ダブルお母さん」がいるご家庭は、両親が子どもによく接している分、周囲からは「いい家庭」に見えることもあります。それどころか、親御さんも「わが家はいい家庭」だと思っている。でも、肝心な「子どもの心」は置き去りです』、「最近は「教育熱心な父親」も増えてきました。それが「ダブルお母さん」現象です。家の中に口うるさいお母さんが2人いる、そんな状態です・・・子どもは家での居場所を失っていきます・・・親御さんも「わが家はいい家庭」だと思っている。でも、肝心な「子どもの心」は置き去りです」、確かに「子ども」にしたら、やり切れない状態だろう。
・『子どもは親の「言葉以外の部分」を察している  「過保護」の親とその娘をユニークに描いた『過保護のカホコ』というテレビドラマがありましたが、親の過保護が「過干渉」までいくと、子どもの決定権はほとんどなくなってしまいます。 親が先回りしてなんでも決めてしまう。あるいは、それしか選択できないような提案をしている場合も。「こうしなさい」とは言わなくても、「こうしたほうがいいよね」「そっちがいいんじゃない?」と提案しているようでいて、結果的には子どもに選択の余地がない状態にさせていることがあるのです。 もちろん、「親の言うことを聞いてよかった」というお子さんもいますが、なかには自分の気持ちを押し殺し、ため込んでしまうお子さんもいます。でも、たまったものは、いつか爆発します。自分自身で爆発する子もいれば、ため込んだまま大人になり、自分自身の子育てのとき、そのお子さんのトラブルとなって爆発する場合もあります。 子どもは言葉以上に、親の言葉以外の部分を感じ取っています。「私はなんでも子どもに決めさせている」と言う親御さんもいますが、「自分で決めていいんだよ」と子どもに言いながら、目つきや雰囲気で「選択肢はこっちしかない状態」にしていることもあるのです。 言葉に出さなくても、子どもは敏感に「こっちを選んでほしいんだろうな」という親の思いを読み取ります。親が想像する以上に、子どもは親の気持ちを察しているのです。 親子の関係は、短く見積もっても10~15年はあります。その間、子どもは親の背中を見て育っていく。ですから、口では言わないことも無意識のうちに感じ取りますし、すべて子どもの「潜在意識」の中に入っていきます。 子どもが何歳であっても、過度な干渉はおすすめしません。小さい頃から干渉しすぎると、一見しつけはうまくいくかもしれませんが、親の顔色をうかがう子どもになってしまいます。どんなに小さな子どもでも、何もわからない人として扱うのではなく、生きる力を持っている1人の人として、自分の人生を自分で決めていくためのサポートをしていくことが大切だと私は思います』、「結果的には子どもに選択の余地がない状態にさせていることがあるのです・・・たまったものは、いつか爆発します。自分自身で爆発する子もいれば、ため込んだまま大人になり、自分自身の子育てのとき、そのお子さんのトラブルとなって爆発する場合もあります」、「小さい頃から干渉しすぎると、一見しつけはうまくいくかもしれませんが、親の顔色をうかがう子どもになってしまいます。どんなに小さな子どもでも、何もわからない人として扱うのではなく、生きる力を持っている1人の人として、自分の人生を自分で決めていくためのサポートをしていくことが大切だと私は思います」、本当に親子関係は難しいものだ。筆者の宮島医師は自らはアドバイス通りに出来ているのだろうか。

第三に、ジャーナリストの岡田幹治氏が10月27日付けダイヤモンド・オンラインに掲載した「日本の子どもは「世界一寝不足」、キレたり暴れたりする原因に?」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/218154
・『日本の子どもの睡眠時間は世界一短く、睡眠不足が子どもの発達と成長を妨げ、キレたり暴れたりする一因にもなっている。 社会の夜型化が進み、夫婦の共働きが普通になって、大人の睡眠時間も先進国では最も短い。 そんな事態を改善しようと、「産学連携」による斬新な取り組みをする自治体も出てきた』、確かに深刻な問題だ。
・『中学生で平均睡眠7時間 肥満や精神不安定の一因に  世界17ヵ国・地域で「0~3歳児の総睡眠時間」を調べたデータ(Mindellらの研究論文、2010年発表)によると、日本は11時間37分で最も短く、最長のニュージーランドの13時間19分より1時間42分も短い。 この傾向は子どもが成長しても変わらない。 思春期の若者(中学生)の睡眠時間の国際比較では、日本は平均7時間台で、米国より約30分、欧州諸国より約1時間30分も短い。 睡眠に関する研究や教育で著名なNPO・全米睡眠財団は子どもの睡眠時間について、3~5歳は10~13時間、小学生は9~11時間、中高生は8~10時間を推奨している。 これと比べても日本の子どもの睡眠不足は明らかだ。 睡眠不足が子どもの発達や成長の妨げになることは科学的に明らかになっている。 睡眠が短くなると、夜間の睡眠中に大量に分泌される「メラトニン」「セロトニン」「成長ホルモン」などの分泌が乱れるからだ。 メラトニンは、日々の生活リズムを調節する機能をもつホルモンで、不足すると良質な睡眠がとれなくなり、規則正しい生活リズムができない。このホルモンは抗酸化作用など、身体を守る作用もある。 またセロトニンは、脳の機能を高め、感情をコントロールする神経伝達物質であり、不足すれば、脳の発達の遅れや睡眠障害の原因になる。キレたり暴れたり、うつ状態になったりすることもある。 成長ホルモンは、骨や体をつくり、免疫力を高めて病気になりにくくする。脂肪を分解する作用もあるので、不足すると肥満になりがちだ。 睡眠不足で規則正しい生活リズムが乱れた子どもは、身体と脳の発達が遅れ、精神が不安定になる可能性が大きいのだ』、夜遅くまで勉強して「睡眠不足」になっているとすれば、非効率なことこの上ない。
・『大人の睡眠時間も先進国で一番短い  日本の子どもの睡眠不足はいくつもの事情が重なって起きている。 まず日本社会の夜型化が進み、共働きが普通になって、両親の睡眠時間が短くなったから、その影響を受ける。 経済協力開発機構(OECD)が調べた「15~64歳の睡眠時間」によると、日本は一日平均7時間22分と加盟国で最も短く、加盟国平均の8時間25分より1時間も短かった。 厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(2017年)では、20歳以上の平均睡眠時間は6時間未満が約4割もいて、「睡眠で十分な休養がとれていない」と答える人が増え続けている。 子どもの睡眠不足をもたらす第二の事情は、子どもの生活が塾や習い事や部活動などで、幼いころから予定がびっしり詰まっていることだ。 しかも最近は、スマートフォン(スマホ)やSNS(LINE・ツイッター・インスタグラム)、ゲームなど、子どもを夜更かしに誘う要因が増えた。 保護者が睡眠の重要さを知らず、無関心であることも大きい。 子どもたちの現状を心配した文部科学省は2006年度から「早寝早起き朝ごはん運動」を推進している。 子どものすこやかな成長には、適切な運動・調和のとれた食事・十分な休養と睡眠が大切だとの考えのもとに、各地の自治体や学校が啓発活動をしている』、「保護者が睡眠の重要さを知らず、無関心であることも大きい」、もっとマスコミなどでもPRすべきだろう。「文部科学省は2006年度から「早寝早起き朝ごはん運動」を推進している」、いい試みではあるが、効果の報道を殆ど見かけないので、余り効果がなかったのだろう。
・『スマホや夜のコンビニ 利用多いほど睡眠短い  自治体の取り組みで注目されているのが、「子育て世帯が住み続けたいと思う街」をめざしている大阪市淀川区の「子どもの睡眠習慣改善支援事業」だ。 「ヨド川区の子どもは夜ネル、よくネル!」から4文字をとって「ヨドネル」と呼んでいる。 きっかけは、榊正文・前区長が、子どもの生活習慣の乱れと睡眠の関わりを取り上げたテレビ番組を見たことだ。保護者らとの会議で、区内の子どもの睡眠習慣も乱れていることを知り、「不規則な生活の改善が、学力アップにもつながっていくのではないかと考えた」 取り組みの特徴は、科学的根拠を明らかにしてまず保護者の意識を変えようとした点にある。 具体的には大阪市立大学と連携し、水野敬・同大学大学院医学研究科特任准教授の指導を受けた。 水野特任准教授は抗疲労研究が専門の脳研究者で、同大学健康科学イノベーションセンター副所長を務めている。 まず実施したのは、区内の小学4年~中学2年生の合計約5300人を対象にした詳細なアンケートだ。2016年と17年の各6~7月の2回行われた。 その結果、次のようなことが明らかになった。 回答した児童生徒の約4割が「疲れている」「とても疲れている」と回答し、約1割は疲れが3ヵ月以上続く「慢性疲労」だった。 疲れを感じている子どもほど睡眠時間が短いことも分かった。 「とても疲れている」と答えた子どもは「全く疲れていない」子どもに比べ、平日の平均睡眠時間が1時間も短かった。 疲れが強いほど、「注意制御力」が低く、注意制御力が高いほど授業の理解度が高いことも分かった。 注意制御力とは、2つ以上のことに同時に注意を向けたり、多くのものから1つの目的物をすばやく見つけたりする力のことで、大人になって最も大切な能力だ。 就寝時刻を遅くする要因として、スマホ、テレビや動画、SNS、夜のコンビニの4つを選んで調べたところ、これらの利用時間が長く、利用頻度が多いほど、睡眠時間が短いことも分かった。 たとえばスマホを「5時間以上」利用する子どもは、「全く使わない」子どもより睡眠時間が1時間半も短かった。 また、家族と一緒に夕食を食べたり、よくほめられたりする子どもほど、睡眠時間が長かった』、「平均睡眠時間」が短くなると、疲れやすくなり、大人になって最も大切な能力である「注意制御力」が低くなるというのは、初めて知った。「睡眠」が如何に重要なものかを再認識させられた。「大阪市淀川区の「子どもの睡眠習慣改善支援事業」」はなかなかいい取り組みのようだ。
・『「夜9時以降は“既読スルー”」「すいみんのオキテ」作り  区はこうした結果を分かりやすく解説した「淀川すいみん白書」を発行・配布するとともに、動画「すいみんドクターKのすいみん講座」をつくってYouTubeで公開した。保護者らを対象にした結果報告会も開いた。 同時に、睡眠習慣を改めるのに役立つ「小道具」をいくつも作成した。 たとえばこうだ。 年代別の「すいみんのオキテ」を記したちらし。「オキテ」には、「小学2年生は夜9時までに寝る」「中学1・2年生はゲーム機・携帯電話・スマホに夜10時以降はさわらない」といったものがある。 ▽家庭や学校で「すいみんルール」を定める際のひな型。 たとえば小学生は「夜9時以降は保護者がスマホを預かる」というルールを家庭でつくる。 中学生なら「夜9以降はLINEも既読スルーで(返信しない)」と生徒会で決めるといった例を挙げている。 市内の小中学校はこれらを使って睡眠習慣づくりを進めるわけだ。 このほかにも、生活のリズムが乱れがちな夏休みなどの長期休暇中、毎晩9時に区の公式アカウントLINE@から約5000の登録アカウントに向け、オリジナルキャラクターの「がんこおやじ夢さん」が「はよ寝んかい」と呼びかける取り組みをしていたこともある。 効果は短期間では現れない。16年と17年の調査結果を比べると、小学4~6年生の平日の睡眠時間は4分延びたが、中学1~2年生は逆に3分短くなった。 疲れも小学生は軽減されたが、中学生は増加した。 ただ、「勉強をがんばったとき、家の人はほめてくれるか」という問いに「いつも」「だいたい」と答えた子どもの割合は、小中学生とも増加した。 家族にほめられる子どもほど睡眠時間が長いことを知った保護者が、積極的にほめるようになった結果と考えられる。 淀川区の担当者は、「息長く続けたい」としており、今年3月には区と大阪市立大学に老舗寝具メーカー・西川株式会社を加えた3者の連携協定を結んだ。 良質の睡眠をとるための環境(温度・湿度・香り・寝具など)や子どもたちの行動(1日の過ごし方)について、「望ましいあり方」を例示したいという。そうした面での研究実績がある西川の協力を得たいとしている』、「小学4~6年生の平日の睡眠時間は4分延びたが、中学1~2年生は逆に3分短くなった。 疲れも小学生は軽減されたが、中学生は増加した」、やはり効果が表れるには時間もかかるようだ。 「保護者が、積極的にほめるようになった」のは好ましい結果だろう。こうした動きがもっと広がってほしいものだ。なお、「すいみんドクターKのすいみん講座」は、下記URL
https://www.city.osaka.lg.jp/yodogawa/page/0000394929.html
タグ:子育て 「母原(ぼげん)病」 ダイヤモンド・オンライン 「日本の子どもは「世界一寝不足」、キレたり暴れたりする原因に?」 岡田幹治 中学生で平均睡眠7時間 肥満や精神不安定の一因に 睡眠が短くなると、夜間の睡眠中に大量に分泌される「メラトニン」「セロトニン」「成長ホルモン」などの分泌が乱れる 睡眠不足で規則正しい生活リズムが乱れた子どもは、身体と脳の発達が遅れ、精神が不安定になる可能性が大きい 母親の育児が原因で、子どもの病気や問題を引き起こしてしまう 親の過度な介入は、子どもの「心の成長」の機会を奪うことになります 子どもを「囲ってしまう」ような愛し方に問題がある 「ごく普通の家庭」で育っているのに… 東洋経済オンライン (その2)(うつぬけ精神科医が見た「子どもの不調」の背景 「家」を子どもの"ホーム"にする大切な考え方、「普通の家庭の子」の精神が追い詰められるワケ 7年間 うつを経験した医師が語る実際、日本の子どもは「世界一寝不足」 キレたり暴れたりする原因に?) 宮島 賢也 「うつぬけ精神科医が見た「子どもの不調」の背景 「家」を子どもの"ホーム"にする大切な考え方」 『うつぬけ精神科医が教える 心が折れない子を育てる親の習慣』 “学校はオマケ”と思う親のスタンス 医者になってからも自分に自信が持てず、「自己肯定感の低い人間」になってしまった 日本は11時間37分で最も短く、最長のニュージーランドの13時間19分より1時間42分も短い 、家で親に問い詰められたら、その家自体、居心地が悪くなってしまいます。少なくとも、家だけは安心で安全で、子どもにとって「居心地のいい快適な場所」であることがまずは重要なのです 思春期の若者(中学生)の睡眠時間の国際比較では、日本は平均7時間台で、米国より約30分、欧州諸国より約1時間30分も短い 家すら安心な場所でなくなったら、子どもは完全に居場所を失い、それがひいては自殺につながることさえあるのです 「「普通の家庭の子」の精神が追い詰められるワケ 7年間、うつを経験した医師が語る実際」 子どもを追い詰める「ダブルお母さん」 実は「親御さん自身の育てられ方」に問題の根源があったりするのです 親御さん自身も忘れている「過去の記憶」が、自分自身の子育てに影響 親御さんに話を聞くと、ご自身が「親に愛されていなかった」という方が多いと私は感じています 小さい頃から干渉しすぎると、一見しつけはうまくいくかもしれませんが、親の顔色をうかがう子どもになってしまいます。どんなに小さな子どもでも、何もわからない人として扱うのではなく、生きる力を持っている1人の人として、自分の人生を自分で決めていくためのサポートをしていくことが大切だと私は思います なかには自分の気持ちを押し殺し、ため込んでしまうお子さんもいます。でも、たまったものは、いつか爆発します。自分自身で爆発する子もいれば、ため込んだまま大人になり、自分自身の子育てのとき、そのお子さんのトラブルとなって爆発する場合もあります 子どもは親の「言葉以外の部分」を察している 「教育熱心な父親」 子どもは家にも外にも居場所はなく、心が満たされない状態が続きます スマホや夜のコンビニ 利用多いほど睡眠短い 大人の睡眠時間も先進国で一番短い 文部科学省は2006年度から「早寝早起き朝ごはん運動」を推進 保護者が睡眠の重要さを知らず、無関心であることも大きい 子どもの生活が塾や習い事や部活動などで、幼いころから予定がびっしり詰まっていることだ 疲れが強いほど、「注意制御力」が低く、注意制御力が高いほど授業の理解度が高いことも分かった 大阪市淀川区の「子どもの睡眠習慣改善支援事業」 「とても疲れている」と答えた子どもは「全く疲れていない」子どもに比べ、平日の平均睡眠時間が1時間も短かった 大阪市立大学と連携 注意制御力とは、2つ以上のことに同時に注意を向けたり、多くのものから1つの目的物をすばやく見つけたりする力のことで、大人になって最も大切な能力だ 「すいみんのオキテ」 「夜9時以降は“既読スルー”」「すいみんのオキテ」作り 「小学2年生は夜9時までに寝る」 中学1・2年生はゲーム機・携帯電話・スマホに夜10時以降はさわらない」 家族にほめられる子どもほど睡眠時間が長いことを知った保護者が、積極的にほめるようになった結果 「すいみんドクターKのすいみん講座」 開成中学に合格 今、元気のない子どもが増えている現実 小中学生の世代に精神疾患がある事実はあまり知られていないかもしれませんが、うつ病や不安障害などは小学生から見られ、10代後半になるとさらに増加 その“根本”は少年期にありました 私自身、かつて7年間もうつを患った 母に「勉強しなさい!」と包丁を持って追いかけられたことも 高校になると実力テストではガクンと成績が下がります。そうなると学校もつまらなくなり、家でも落ちつかない毎日。家にいたくなくてバイトをしたり、髪を伸ばしたり、ピアスの穴を開けたりもしました ある女医さんに憧れたことをきっかけに、「医者なら価値のない自分でも人の役に立てるかも」と思い立ち、運よく1浪後に防衛医大に受かりました 子どものメンタルを守る「親の考え方」
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