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日本の政治情勢(その35)(浜矩子「戦後最悪の政治指導者トリオに戦前に引き戻されるのは御免だ」、16人の首相に仕えた男が語る 「安倍一強」が実現した理由、古谷経衡さんが憂う有権者の劣化 日本の知性の底が抜けた、劣化が止まらない日本 安倍政権6年半の「なれの果て」) [国内政治]

日本の政治情勢については、7月19日に取上げた。今日は、(その35)(浜矩子「戦後最悪の政治指導者トリオに戦前に引き戻されるのは御免だ」、16人の首相に仕えた男が語る 「安倍一強」が実現した理由、古谷経衡さんが憂う有権者の劣化 日本の知性の底が抜けた、劣化が止まらない日本 安倍政権6年半の「なれの果て」)である。

先ずは、8月1日付けAERA.dotが掲載した「浜矩子「戦後最悪の政治指導者トリオに戦前に引き戻されるのは御免だ」を紹介しよう。
・『経済学者で同志社大学大学院教授の浜矩子さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、経済学的視点で切り込みます。 ボリス・ジョンソン氏が英国の首相に就任した。間違いなく、戦後最悪の英国首相だと思う。これで、戦後最悪の政治指導者は3人目だ。1人目が日本の安倍首相。2人目が米国のトランプ大統領。そして、今回のジョンソン英首相だ。彼らには、三つの共通点がある。一に幼児性。二に不寛容。三に未熟な涙腺。 幼児性がこの3人組の共通点だというのは幼児に失礼ではある。だが、彼らのあの忍耐力の無さや自己中心性は、やはり幼すぎるというほかはない。不寛容な彼らは、自分にとって異質なものを受容することが出来ない。違和感があるものを極端に恐れる。怖いから排除しようとする。不寛容の背後には、臆病者の怯えが見え隠れしている。 彼らは他者のために泣くことが出来ない。他者の痛みがわからない。だから、他者の痛みに思いを馳せてもらい泣きすることが出来ない。自分以外の人間のためには涙腺から涙が出てきそうにない。もらい泣き力は、涙腺成熟度の証しだ』、「安倍首相」が「米国のトランプ大統領」、英国の「ジョンソン英首相」と並んで「戦後最悪の政治指導者」とされたが、「安倍首相」もずいぶん大物になったようだ。
・『戦後最悪男(幸い、今のところ男だけだ)が、どうしてこうも次々出現するのだろう。それはつまり、戦後という時代が危機に瀕していることを意味しているのだろう。これは恐ろしいことだ。これから先、二度と再び「戦前」という時代が戻ってきてもらっては困る。「戦前」の次に来るのは戦争だ。我々は、これからずっと、未来永劫、「戦後」という状態を守り抜かなければいけない。戦後最悪男たちの野望や勘違いや愚かさのおかげで、「戦前」状態に引きずり戻されることは、断じて御免被る必要がある。 幼児的で不寛容で涙腺が未熟な戦後最悪男たちは、口汚く他者をののしる。ジョンソン首相は大陸欧州の人々を。安倍首相は野党とそのサポーターたちを。トランプ大統領は、手当たり次第、誰でも彼でも。ののしりの雄叫びは、人々の戦闘性を鼓舞する。戦闘とは無縁の「戦後」を保持していこうとする我らは、ののしりにののしりをもって逆襲してはいけない。そんなことをいうアンタこそののしり屋だろう。そう言われそうだと思いつつ、大人の寛容さともらい泣き力をもって「戦後」を守護する側にいたいと思う』、「戦後という時代が危機に瀕している・・・二度と再び「戦前」という時代が戻ってきてもらっては困る・・・我々は、これからずっと、未来永劫、「戦後」という状態を守り抜かなければいけない」、少なくとも戦前の体制を美化する安倍首相には大いに気を付けるべきだ。最後の自虐をまじえたオチはよく出来ている。

次に、ジャーナリストの横田由美子氏が8月14日付けダイヤモンド・オンラインに掲載した「16人の首相に仕えた男が語る、「安倍一強」が実現した理由」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/211143
・『自民党政務調査会で16人もの首相に仕えてきた田村重信氏。首相たちの素顔を知り尽くした田村氏は、「安倍一強」が実現した背景には、いくつかの要因があると語る』、どのような要因を上げるのだろう。
・『長期政権の首相は前任者が不人気である  「安倍一強」という言葉がメディアに躍るようになってから久しい。事実、11月20日で、安倍晋三首相(第90、96、97、98代) は、桂太郎(第11、13、15代) の在職日数を抜き、憲政史上最長の在職日数を更新することになる。 「今はそういう認識はあまりないかもしれないけれど、安倍さんは間違いなく、後世に残る“大宰相”だ。私には、なぜだかわかるような気がします」 『秘録・自民党政務調査会 16人の総理に仕えた真実の告白』を出版した田村重信は、そう語る。現在は、自民党政務調査会嘱託を務める田村いわく、中曽根康弘(第71、72、73代)、小泉純一郎(第87、88、89代)、そして安倍には、大きく2つの共通点があるという。 1つは、前任者の首相がさまざまな要因で、不人気だったことだという。 中曽根の前の鈴木善幸(第70代)は、大平正芳(第68、69代)が大きく支持率を落とす中で急死したため、中継ぎ的に首相に就いた。小泉の前は森喜朗(第85、86代)で、森政権時代、内閣支持率が7.9%にまで凋落したことを覚えている人も少なくないだろう。 そして、二度の政権交代を経て、2012年に第二次安倍政権がスタートする前は、悪名高き「民主党政権」。その政権運営のまずさで、驚くべきスピードで民意が離れた。 そういう意味では、民主党政権発足当時の鳩山由起夫(第93代)も長期政権を敷ける土壌は持っていた。なにしろ、国民が自民党に見切りをつけていた頃で、前任の麻生太郎現副首相(第92代)は、衆参ねじれ国会の運営に四苦八苦していた。それだけではない。マスコミは「漢字が読めない」「庶民感覚が欠如したぜいたくぶり」など、麻生の首相としての資質に疑問符を突きつけていた。そして、自民党は衆院総選挙で大敗し、下野した後に、鳩山がさっそうと登場したのだから』、「長期政権の首相は前任者が不人気である」、言われてみれば、確かにその通りなのだろう。
・『間近で見た小泉の意外な素顔  ここで田村が指摘するのは、長期政権に必要な2番目の資質である「首相になる準備ができていたかどうか」ということだ。 宇野宗佑(第75代)、細川護煕(第79代)、海部俊樹(第76、77代)などは、いずれも短命内閣として知られる。宇野と海部は、竹下登内閣の時に起きたリクルート事件(1989年)の余波で、首相候補に軒並み土がついたため、首相の椅子が巡ってきている。 「誰も、宇野や海部が首相になるなんて夢にも思っていなかった。こうした時流だけは誰も読むことができない」と、当時を知る元議員も現職議員も口をそろえる。 かつての自民党総裁選は、まさに首相の椅子をつかむための選挙だった。権謀術数が張り巡らされた苛烈な戦を、緻密な戦略と強力な運で勝ち抜いた者だけが、首相の椅子に座ることができたのだ。 そういう意味で、海部や宇野、森も含めた短命内閣の主は「自分自身も首相になると思っていなかったのではないか」と、見る向きは多い。 安倍も最初に首相に就任した時は(第一次安倍政権)、1年の短命で終わっている。この時は、首相になる準備が完全にはできていなかったからだというのが、田村の見立てだ。 小泉は安倍を引き立て、後継にした。しかし、同時に負の遺産をも引き継いだ。圧倒的な人気を誇り、しかも、惜しまれつつ退場した小泉の後では、どうしてもかすんで見えてしまうことは間違いない。また、小泉には「郵政民営化」、すなわち「官から民へ」という強烈な政策的信念があり、政敵を次々と追い落とした。 郵政選挙の4年後、自民党は下野に下るのだが、この時の選挙で小泉が元首相として全国遊説した時、田村が随行していたという。その時、田村は、表の顔とは全く違う小泉の寡黙ぶりに接し、驚嘆したという』、「第一次安倍政権、1年の短命で終わっている。この時は、首相になる準備が完全にはできていなかったからだ」、なるほど。
・『執念を持ってチャレンジした首相は長続きする  「新幹線の中では微動だにせず、新聞各紙、スポーツ紙にまで全て目を通す。トイレにも行かないし、車窓も眺めない。そして帰路では、だいたいカップ酒の日本酒を飲んだ」 その時間を使い、田村は一度、ずっと聞いてみたかったことを思い切って質問したことがあるという。それは、党内分裂選挙になってもなお、なぜ郵政解散に至ったのか、ということだ。 すると、小泉はこう答えたという。 「僕は郵政法案が通らなかったら、解散するといっていた。でも誰も信用しなかった」「僕はね、絶対に郵政法案を通すつもりだったし、もし通らなかったら絶対に解散するつもりだった。田村君、これを何というかわかるかね…信念だよ」 詳細は、田村の本に詳しいが、小泉の強靱な意志を感じさせるエピソードだ。首相を辞めても、わずかな移動時間でさえ無駄にしないのだから、それより以前の小泉の不断の努力は、想像を絶するものだったに違いない。 小泉は「YKK(山崎拓、加藤絋一、小泉)」のトリオで知られるようになったが、首相になるのは誰もが加藤だと考えていた。3人でなじみの料亭で毎晩のように会合を持っていたが、上座は加藤、一番の末席が小泉だった。奇人変人と誹られ、バカにされながらも3度総裁選に挑戦し、最終的に首相への切符を手にしただけでなく、小泉劇場と呼ばれる手法を駆使してブームすらつくりあげた。 総裁選に挑戦してみた、という政治家は恐らく数多くいる。しかし、ここまで執拗に挑戦し続けた政治家はまずいない。そういう意味では石破茂も、いつか首相になる日がきてもおかしくはない。 石破のそれは、単なる準備というよりも「執念」とも呼べるかもしれない。 一方、第一次政権で大失敗するまでの安倍には、このような執念はなかったはずだ』、「新幹線の中では微動だにせず、新聞各紙、スポーツ紙にまで全て目を通す。トイレにも行かないし、車窓も眺めない。そして帰路では、だいたいカップ酒の日本酒を飲んだ」、小泉の集中力はやはり尋常ではないようだ。YKKのなかで頭角を現したのも頷ける。
・『第一次政権で失敗した安倍は努力家に変貌した  安倍は、首相の座を外れた後の2007年から12年までの5年間、周囲が驚くほど勉強していたという。また、若手議員の応援には、率先して駆けつけるようになった。若手議員たちが、「少し煙たく感じていたようだった」(官邸関係者)というほどの変貌ぶりである。櫻井よしこなど、右派系論壇人とも積極的に交流をもつようになった。逆にいえば、それまであまり汗をかいていなかったということの証左でもあるが…。 満を持して安倍が2回目の総裁選に出馬した時、所属派閥である清和会のトップは町村信孝。周囲では当然、「ボスを差し置いて出るのか」という非難の声が強かった。その声を押しのけてまで「もう一度、首相の椅子に座るんだ」という安倍の意志はすさまじかった。 当然、反発も大きかった。当時、清和会の真の首領であった森喜朗、山崎拓(現石原派最高顧問)、渡邉恒雄読売新聞社主などの間で「談合」が持たれ、石原伸晃を推すことが決まったのだという。 しかし、安倍の準備(執念)は、石原や石破などの敵失によって成就することになる。自民党本部での決選投票日、本部の前で安倍に心酔していた言論人が、日章旗を振って、「フレー、フレー、安倍!」と、叫んでいた。 そうして、党内野党時代に臥薪嘗胆して耐え忍んだ経験が、全て敵失で報いられるという皮肉な結果を生んだのだ。それが安倍長期政権の最大の理由である。田村は言う。 「民主党がなぜダメなのか。それは、再び野に下っても離合集散を繰り返しているからだ。反省せずに、党名が悪いと言っては名称を変える。選挙になると、小池新党にいったり、立憲民主党に分かれたり、日に日に混乱に拍車をかけている。これが、安倍さんが6回も国政選挙に勝てた最大の勝因ですよ。誰もが野党よりマシだと思うでしょう」 田村は、それもまた、「時流」という誰も読めない風に乗れた安倍の強運であるというが、安倍には、5年をかけて側近と共に下絵を描いた小泉の「郵政民営化」のように、「信念を持った政策」がある。憲法改正だ。郵政法案同様、否、それ以上に賛否両論が大きく、歴代首相が避けてきた課題でもある。 最近の安倍は、党則を改正して4選を目指し、その布石として、来秋までに解散総選挙を打つと見られている。その時に、「憲法改正」は錦の御旗になるのか。そしてそれは、民意を得られるのか。いかに安倍が強運に恵まれた宰相であったとしても、時流が彼に味方するかどうかは、16人の首相に仕えた田村ですら、想像もつかないという』、安倍が「党内野党時代に臥薪嘗胆して耐え忍んだ経験が、全て敵失で報いられるという皮肉な結果を生んだのだ。それが安倍長期政権の最大の理由」、「民主党がなぜダメなのか。それは、再び野に下っても離合集散を繰り返しているからだ。反省せずに、党名が悪いと言っては名称を変える。選挙になると、小池新党にいったり、立憲民主党に分かれたり、日に日に混乱に拍車をかけている。これが、安倍さんが6回も国政選挙に勝てた最大の勝因ですよ。誰もが野党よりマシだと思うでしょう」、いずれも説得力がある。しかし、安倍はいまや「臥薪嘗胆して耐え忍んだ経験」をすっかり忘れ去り、驕り高ぶっているのは、残念なことだ。

第三に、8月26日付け日刊ゲンダイが掲載した文筆家の古谷経衡氏へのインタビュー「古谷経衡さんが憂う有権者の劣化 日本の知性の底が抜けた」を紹介しよう(Qは聞き手の質問、Aは古谷氏の回答)。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/260692
・『先月の参院選で「NHKをぶっ壊す!」のワンイシューを掲げる「NHKから国民を守る党」(N国)が1議席獲得した理由を「日本人の知性の劣化」と喝破するのが、元“ネット右翼”で文筆家の古谷経衡さん(36歳)だ。自らがネトウヨから離れたワケ、そして今の時代に「極論」が支持される背景などについて歯に衣着せぬ言葉で鋭く語った』、興味深そうだ。
・『「面白いからいいじゃん」で投票する“政治的非常識”層が増えた  参院選の一番の驚きは、N国が98万票を獲得し、1議席獲得したことでした。 N国が98万票取った時、同党首の立花孝志さんの知名度からして、数が合わないと直感的に思いました。10年近く前から立花さんを知っていますが、今はユーチューバーをやられていますね。コアなファンが5万人、最大で10万人いたらいい方でしょうが、約100万票も取っているわけですよ。 Q:その現状をどう分析していますか。(A:朝日新聞の出口調査によると、N国に票を入れた人のうち安倍政権下での憲法改正に「賛成」が54%、「反対」が44%でした。ネット右翼、いわゆるネトウヨは安倍政権下での憲法改正に反対とは絶対に言いません。ということは、N国に票を入れた人のほぼ半分はネトウヨでもなければ、保守でもない。NHKに不満のある人もいるでしょうが、それでも数が合わない。残りは、N国の政見放送がユーチューブに流れて、「何これ。面白いね」って思って投票しただけのユーチューバー層なんですよ。 Q:ネット動画が投票行動に影響していると。 A:立花さんは政見放送で「路上カーセックス」を連呼していましたが、政治的常識のある人は、そういう政見放送を見ても笑って受け流して、他の政党に入れる。ところが、「面白いからいいじゃん」という動機で投票する“政治的非常識”の有権者がここ3、4年で増えたんですよ。この国の知性の底が抜けてしまった印象です』、「この国の知性の底が抜けてしまった」とは言い得て妙だ。
・『Q:国会議員の中にも“政治的非常識”の人が見受けられます。 A:戦争やってもいいんだとか、人権なんて要らないんだとか、そういうことを言う議員がいますが、20年前だったら即刻アウトでした。北方領土へのビザなし交流の時に「戦争発言」をした丸山穂高衆院議員については、憲政史上初めて糾弾決議が出ましたが、いまだに議員の座に居座っているわけですよね。国会議員には憲法順守義務があるにもかかわらず、明らかに平和憲法の理念を踏みにじっている。「有権者の劣化=政治家の劣化」ですね。どちらか一方が劣化したのではなく、両方劣化しています。 Q:原因は何でしょうか。 A:新聞や雑誌、本も読まずに、ネット動画ばかり見ているからでしょう。今の若者は漫画も読まない。「コマをどう追うのか分からないから、読めない」と言うらしいです。じゃあ何をやっているかというと、ユーチューブ。せいぜい長くて数十分の動画を見て、世の中のことが分かった気になっている。映画でもアニメでもどんどん短くなってますね。この間TSUTAYAに行ったら、90分以下で見られる映画コーナーがあってビックリしました。長時間座って何かを見るという集中力がなくなっているのです』、「有権者の劣化=政治家の劣化」、「新聞や雑誌、本も読まずに・・・ユーチューブ。せいぜい長くて数十分の動画を見て、世の中のことが分かった気になっている」、も困ったことだ。
・『Q:ネット右翼、いわゆるネトウヨは「ネットが真実」だと思っています。 A:インターネットが不自由だった時代を知らないからです。今の30歳過ぎから40代後半は、インターネットがナローバンドで画像1枚を読みこむのも大変だったことを知っています。動画を見るなんてとんでもないことでした。当時出てきたネット掲示板「2ちゃんねる」は、書いてあることの99%がウソ、0.5%が中立、0.5%が本当だと分かった上で楽しむのが当たり前でした。ところが、今のネトウヨの主流である50代、60代ってそういう経験をしていないですよね。子供や孫が家に光ファイバーを導入したことで、超高画質の動画の世界が広がっていることをいきなり知って、「大新聞が伝えない真実」なるものが広がっているんだと勘違いしちゃうのです。 Q:ネット上には中国や韓国に対するヘイトがあふれています。) A:昔は、ネット上で他人を誹謗中傷したら、すぐプロバイダーに通報されて退会処分でした。インターネット規制が現在議論されていますが、1990年代のインターネット黎明期、ナローバンド時代の方が規制は厳しかった。今の30代、40代の前後の世代、つまり10代、20代の若者と50代以上のネットリテラシーが低くなっています。タチが悪いのは、ネットリテラシーが低いのに、「右」に引き込まれる高齢者。とんでもない差別発言も普通に言いますからね』、「右」に引き込まれる高齢者」、社会経験は豊な筈なのに、「超高画質の動画の世界が広がっていることをいきなり知って、「大新聞が伝えない真実」なるものが広がっているんだと勘違いしちゃう」、信じられないような話だ。
・『職能団体の弱体化と高速インターネットが「極論」を放出  Q:古谷さん自身は、どうしてネトウヨから離れたのでしょう。 A:僕は基本的にタカ派で、ミリオタ(軍事オタク)なんです。いわゆる反米右翼です。2000年代後半にネトウヨ界の中心となっていたメディアに出演するようになったのですが、自称保守の人たちは何も勉強していなかったことが分かって幻滅しました。ただ、韓国と中国に対する差別的な発言を繰り返しているだけ。保守をうたっているので、(保守思想の父として知られる)エドマンド・バークや(保守派の文化人である)福田恆存や小林秀雄をちゃんと読んでいる人ばかりだと思ったら、何にも読んでいない。僕は保守向けに本を書いていたのですが、「朝鮮人は――」を連呼している人たちに向けて書くのがバカバカしいと思ったのです』、「自称保守の人たちは何も勉強していなかったことが分かって幻滅しました」、知的な古谷氏には耐えられなかったようだ。
・『Q:「NHKをぶっ壊す!」や丸山議員の「戦争発言」など、極論が一部の有権者から熱狂的に支持されています。 A:背景にあるのは、職能団体の弱体化だと考えています。かつて日本の政治は、職能単位で支持政党が決まっていました。例えば、労働組合に属している正社員は社会党、医師会は自民党、繊維系労組は民社党、民主商工会は共産党、創価学会は公明党というふうに。こうした職能団体は所属する有権者の意見を集約して政党に上げると同時に、極端な意見を排除する役割を担っていた。有権者と政党の間の“緩衝材”として機能していたので、極論が存在しても世の中に出ることがなかったのです。ところが、非正規雇用が労働者の4割を占めるまでになり、職能の力が落ちたことで、極論を止める中間的存在の力がなくなった。そこにインターネットという拡散器がプラスされたので、どんどん極論が世の中に出てくるようになったのです。 Q:有権者が極論を支持すると、国会議員も極論に走ってしまうという危機感があります』、「非正規雇用が労働者の4割を占めるまでになり、職能の力が落ちたことで、極論を止める中間的存在の力がなくなった。そこにインターネットという拡散器がプラスされたので、どんどん極論が世の中に出てくるようになったのです」、ユニークな仮説で、さすがだ。
・『A:ある自民党議員は、極論を言う議員は比例区から出てくると言っていました。面白いのは、小選挙区から出馬すると、極端なネトウヨ議員がどんどんまともになっていくと言っていたことです。小選挙区の有権者はせいぜい20万~50万人。狭いエリアを相手にするから、あまり極端なことを言うと、有権者が引いてしまう。結局、極端なことを言う人は、左も右も全人口の数%しかいないわけで、その数%が全国区や比例ブロックだと1議席になる。いわゆる“どぶ板選挙”をする小選挙区では極論が通用しないから、“脱ネトウヨ化”していくというのです。 Q:選ぶ方も賢くならないといけませんね。 A:憲法の理念である基本的人権や平和主義、民主主義を守りましょうと言うと、「パヨク」と言われてしまう世の中です。重度障害のある、れいわ新選組の舩後靖彦参院議員と木村英子参院議員の介助費用を参院が負担することが問題となりましたが、正当な選挙を通じて選ばれた代表者に必要な費用を議会が負担するのは当たり前です。基本的人権を尊重することと同じで、議論の余地すらありません。歴史が教えてくれているように、当たり前のことだからと沈黙するのではなくて、当たり前のことだからこそ何度も言わないといけないと思います』、「小選挙区では極論が通用しないから、“脱ネトウヨ化”していく」、小選挙区制度には思わぬ効用もあるようだが、総じてみれば問題が多く、私は中選挙区制度に戻すべきとの考えだ。

第四に、9月15日付け日刊ゲンダイ「劣化が止まらない日本 安倍政権6年半の「なれの果て」」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/261886
・『上から下まで総腐敗  いつから、日本はこんな国になってしまったのか。 時代が令和に変わって以降、日本社会の理性とモラルを疑うような事件が相次いでいる。 例えば、詐欺的手法が次々と明るみに出た日本郵便の「かんぽ生命」不正販売。ターゲットは主に地方の高齢者で、詐欺的手法を担ったのは、高齢者に身近な郵便局員たちだった。 「郵便局」という地方で圧倒的な信頼を持つ肩書を悪用し、営業成績維持のため、組織ぐるみで数字をカサ上げ。契約を取りやすい独居老人を「ゆるキャラ」「半ぼけ」「甘い客」と陰で呼び、ひとりに数十件も契約させるなど、特殊詐欺グループも真っ青の悪質さ。 日本郵便はかんぽ販売のノルマを廃止するというが、問題の本質は「過剰なノルマ」だけでは片づけられない。底流にあるのは、理性とモラルを喪失した日本社会の劣化ではないのか。 報酬不正で日産を追われた西川広人社長も同類だ。検察とタッグを組んだ報酬不正事件でゴーン前会長を追い出しながら、自らも業績連動型報酬の権利行使日をズラし、4000万円超を不正に受け取る犯罪的チョロマカシ。こんなトップが企業統治改革の旗を振っていたとは、冗談にも程がある。 日産のほかにも、神戸製鋼、東芝、三菱マテリアル……と日本を代表する大企業が、ドミノ倒しのように「不正」や「改ざん」に手を染める。最近も日立製作所が外国人実習生に計画外作業を指示して、業務改善命令をくらったばかり。同社の中西宏明会長は経団連のトップだ。企業の模範となるべき立場すら守れない倫理観の逸脱。「公正」「正直」「勤勉」という日本人の美徳は、とうに死語と化している。 ここ数年、児童の虐待死のニュースは後を絶たず、「最低限の責任」すら果たせない親が増えている。ちょっとしたことでキレる大人も増え、厳罰化が求められるほど、あおり運転が社会問題化。鉄道各社が啓発ポスターを掲出せざるを得ないのも、駅員への暴力沙汰が数多く発生している証拠だ。 言うまでもない常識がもはや通用しないほど、この国は堕落してしまったのである』、「上から下まで総腐敗」、とは言い得て妙だが、本当に深刻な問題だ。
・『美徳破壊の政権が生み落とした卑怯な社会  「日本社会の構造的な劣化が、いよいよ覆い隠せなくなって一気に表面化した印象です」と言うのはコラムニストの小田嶋隆氏だ。こう続ける。 「私は2012年を境に日本社会は変容したと感じています。リーマン・ショックからの長引く不況と、3・11の一撃を経たタイミングで誕生したのが、第2次安倍内閣でした。粛々と日本を立て直すことを期待したのに、結果はモラルぶっ壊し政治。改ざん、隠蔽は当たり前で、平気でごまかし、嘘をつく。『総理のご意向』の忖度強要で官僚機構のモラルは崩れ、今や機能不全に陥っています。 強行採決の連発で民主的手続きを無視し、集団的自衛権容認の解釈改憲で憲法をタテマエ化。この春から予算委員会の開催すら拒み続けているのです。日本社会の寛容性が失われていく中、率先して『公正』『正直』『勤勉』という美徳を破壊。こんな政治が許されるなら、正直者はバカを見るだけとなり、卑怯な社会に拍車がかかるのは当然の帰結です」』、安倍政権が「日本社会の寛容性が失われていく中、率先して『公正』『正直』『勤勉』という美徳を破壊」、との小田嶋氏の指摘は誠に的確だ。
・『落ちるところまで落ちた政界劣化の象徴が、「日本人の知性の底が抜けてしまった」と文筆家の古谷経衡氏が喝破したN国の出現だ。同党所属の丸山穂高議員は竹島を巡り「戦争で取り返すしかないんじゃないですか?」と自身のツイッターに投稿。昭和の時代なら、こんな暴言を吐いた時点で即刻、議員の職を失ったものだ。そうならないのが、政治の劣化とメディアの堕落を物語る。 今やメディアは「関係悪化の全責任は韓国にある」とケンカ腰の政権をいさめるどころか、一緒になって朝から晩まで嫌韓扇情一色。日本の内閣改造の“お友だち”人事よりも、韓国法相の疑惑のタマネギ男の追及に血道を上げているのだから、権力の監視役を期待するだけムダである』、「今やメディアは「関係悪化の全責任は韓国にある」とケンカ腰の政権をいさめるどころか、一緒になって朝から晩まで嫌韓扇情一色」、いくら読者や視聴者が「嫌韓」を好んでいたとしても、煽るような真似だけは止めてほしいものだ。
・『韓国叩きで留飲を下げる世の中でいいのか  前出の小田嶋隆氏はこう言った。「不安なのは国民の嫌韓感情をあおって、安倍政権が維新の会を巻き込み9条改憲に突き進みそうなことです。改造内閣のメンバーを見ても、最側近の萩生田光一氏をはじめ、安倍首相の親衛隊のような“ネトウヨ”大臣ばかり。日本社会のモラル喪失を逆に利用して、この国をガタガタにした張本人である首相が『社会がほころんでいるからこそ、改憲でこの国を変える必要がある』『“お花畑”の憲法では今の日本は治められない』などと言いだしかねません」 民衆の不安や危機感につけ入るのが、権力者の常套手段。6年半を過ぎたアベ政治も常にそうだ。そんな腐臭漂う政治が社会全体に伝播し、上から下まで総腐敗の惨状を招いているのが、安倍政権6年半の「なれの果て」である。政治評論家の森田実氏はこう言う。 「競争第一、弱肉強食の『新自由主義』がはびこりだしてから、この国はおかしくなってしまった。新自由主義に潜むのは『今だけカネだけ自分だけ』の考え。この発想に国の指導層が完全に染まっています。かつては政治家も経営者も官僚も『国民の生活を豊かにする』との気概に満ちていましたが、今や見る影もない。コスト重視で賃金を減らし、大衆からの収奪しか考えていません。『貧すれば鈍する』で、生活が苦しくなれば精神もすさんでいく。日本社会の荒廃は『今だけカネだけ自分だけ』主義が招いた必然なのです。加えて戦争を知らない政治家ばかりとなり、隣国に対する過去の反省や責任も放り出しています。はたして嫌韓扇情に留飲を下げる世の中でいいのか。腐敗した社会への批判精神に国民が目覚めなければ劣化は止まりません」 劣情国家の行く末を危ぶむ気持ちがあれば、批判の声を上げ、うねりに変えていくしかない』、「日本社会のモラル喪失を逆に利用して、この国をガタガタにした張本人である首相が『社会がほころんでいるからこそ、改憲でこの国を変える必要がある』『“お花畑”の憲法では今の日本は治められない』などと言いだしかねません」、小田嶋氏の警告は説得力がある。「日本社会の荒廃は『今だけカネだけ自分だけ』主義が招いた必然なのです。加えて戦争を知らない政治家ばかりとなり、隣国に対する過去の反省や責任も放り出しています。はたして嫌韓扇情に留飲を下げる世の中でいいのか。腐敗した社会への批判精神に国民が目覚めなければ劣化は止まりません」、との森田氏の指摘もその通りだ。国民を目覚めさせるのは、野党とマスコミの役割なので、大いに奮起してほしいところだ。
タグ:安倍首相 日刊ゲンダイ ダイヤモンド・オンライン 横田由美子 古谷経衡 トランプ大統領 小田嶋氏 日本の政治情勢 AERA.dot (その35)(浜矩子「戦後最悪の政治指導者トリオに戦前に引き戻されるのは御免だ」、16人の首相に仕えた男が語る 「安倍一強」が実現した理由、古谷経衡さんが憂う有権者の劣化 日本の知性の底が抜けた、劣化が止まらない日本 安倍政権6年半の「なれの果て」) 「浜矩子「戦後最悪の政治指導者トリオに戦前に引き戻されるのは御免だ」 ジョンソン英首相 戦後最悪の政治指導者 、戦後という時代が危機に瀕していることを意味 二度と再び「戦前」という時代が戻ってきてもらっては困る。「戦前」の次に来るのは戦争だ 幼児的で不寛容で涙腺が未熟な戦後最悪男たちは、口汚く他者をののしる 大人の寛容さともらい泣き力をもって「戦後」を守護する側にいたいと思う 「16人の首相に仕えた男が語る、「安倍一強」が実現した理由」 自民党政務調査会で16人もの首相に仕えてきた田村重信氏 長期政権の首相は前任者が不人気である 間近で見た小泉の意外な素顔 第一次安倍政権、1年の短命で終わっている。この時は、首相になる準備が完全にはできていなかったからだ 執念を持ってチャレンジした首相は長続きする 「新幹線の中では微動だにせず、新聞各紙、スポーツ紙にまで全て目を通す。トイレにも行かないし、車窓も眺めない。そして帰路では、だいたいカップ酒の日本酒を飲んだ」 第一次政権で失敗した安倍は努力家に変貌した 「古谷経衡さんが憂う有権者の劣化 日本の知性の底が抜けた」 「面白いからいいじゃん」で投票する“政治的非常識”層が増えた 有権者の劣化=政治家の劣化 ユーチューブ。せいぜい長くて数十分の動画を見て、世の中のことが分かった気になっている 10代、20代の若者と50代以上のネットリテラシーが低くなっています。タチが悪いのは、ネットリテラシーが低いのに、「右」に引き込まれる高齢者。とんでもない差別発言も普通に言いますからね 職能団体の弱体化と高速インターネットが「極論」を放出 極論を言う議員は比例区から出てくる 小選挙区では極論が通用しないから、“脱ネトウヨ化”していく 「劣化が止まらない日本 安倍政権6年半の「なれの果て」」 上から下まで総腐敗 美徳破壊の政権が生み落とした卑怯な社会 日本社会の寛容性が失われていく中、率先して『公正』『正直』『勤勉』という美徳を破壊。こんな政治が許されるなら、正直者はバカを見るだけとなり、卑怯な社会に拍車がかかるのは当然の帰結です」 今やメディアは「関係悪化の全責任は韓国にある」とケンカ腰の政権をいさめるどころか、一緒になって朝から晩まで嫌韓扇情一色 韓国叩きで留飲を下げる世の中でいいのか 森田実氏 競争第一、弱肉強食の『新自由主義』がはびこりだしてから、この国はおかしくなってしまった。新自由主義に潜むのは『今だけカネだけ自分だけ』の考え。この発想に国の指導層が完全に染まっています。かつては政治家も経営者も官僚も『国民の生活を豊かにする』との気概に満ちていましたが、今や見る影もない
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