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日本の政治情勢(その36)(日本会議系に統一教会系…安倍新内閣はまるで“カルト内閣”、支持者を堂々と「税金」で接待する安倍氏の驕り、招待客1万人の口を封じることはムリ) [国内政治]

昨日に続いて、日本の政治情勢(その36)(日本会議系に統一教会系…安倍新内閣はまるで“カルト内閣”、支持者を堂々と「税金」で接待する安倍氏の驕り、招待客1万人の口を封じることはムリ)を取上げよう。

先ずは、9月17日付け日刊ゲンダイ「日本会議系に統一教会系…安倍新内閣はまるで“カルト内閣”」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/261913
・『11日発足の第4次安倍再改造内閣は、党4役を含めると日本会議国会議員懇談会の幹部が12人もいる極右内閣。ところが実は、霊感商法問題で知られる宗教団体「統一教会」(現・世界平和統一家庭連合)がらみの大臣と党4役も計12人いる。 安倍晋三首相自身、官房長官時代に統一教会の大規模イベントに祝電を送り、首相就任後も教団幹部を官邸に招待するなどしてきた。菅義偉官房長官、麻生太郎財務相、高市早苗総務相、加藤勝信厚労相、下村博文選対委員長も、統一教会と関わりが深い。 さらに今回、初入閣13人の中にも6人もの“統一教会系大臣”がいる。統一教会問題に詳しいジャーナリストの鈴木エイト氏の解説。 「萩生田光一文科相は、2014年に都内での統一教会系イベントで来賓として挨拶に立っています。17年に統一教会系団体がワシントンで開いた日米韓の国会議員会議やニューヨークで教団が開催した大規模フェスティバルに参加していたのが武田良太国家公安委員長や竹本直一IT政策担当相、山本朋広防衛副大臣です」 衛藤晟一1億総活躍担当相も、14年に統一教会系団体で講演。議員会館使用の便宜もはかった。田中和徳復興相は16年に川崎駅構内での街頭演説の際、自身の名刺とともに統一教会の機関紙「世界日報」を配布した。菅原一秀経産相は自身が代表を務める自民党支部が17年に統一教会系の世界平和女性連合に会費を支払っている。 統一教会は16年に世界平和国会議員連合(IAPP)を設立。世界各国で大会を開き、現地の国会議員を巻き込んでいる』、統一教会系がここまで多いとは驚かされた。
・『「同年の日本での大会には、統一教会幹部らや自民党を中心とした国会議員63人が出席。そこに竹本大臣や御法川信英国交副大臣もいます」(鈴木エイト氏) しかもIAPPの目的は「統一教会の日本の国教化」だという。 「教団は内部資料で、IAPPを“真の父母様(文鮮明夫妻)の主権によって国家を動かす”ための戦略としている。教団ではこれを“国家復帰”と呼び、日本を含め21カ国での実現を目指しています」(鈴木エイト氏) 知ってか知らずか統一教会国教化計画に加担している議員が、内閣に加わったということだ。 「武田大臣と山本副大臣は17年2月、韓国で開かれたIAPPの総会で韓鶴子から直接、国家復帰指令を受けた。昨年10月、東京での国際勝共連合(統一教会の政治組織)50周年大会にも出席しています」(鈴木エイト氏) 韓国との対立を深める安倍政権だが、韓国のカルト宗教とはズブズブ。まさに「カルト内閣」だ』、「「統一教会の・・・国教化」・・・を“国家復帰”と呼び、日本を含め21カ国での実現を目指しています」、「武田大臣と山本副大臣は・・・IAPPの総会で韓鶴子から直接、国家復帰指令を受けた」、国教化となると、さすがの安倍首相も日本会議の意向を無視できないだろう。

次に、11月13日付けPRESIDENT Online「支持者を堂々と「税金」で接待する安倍氏の驕り」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/30723
・『「安倍氏の安倍氏による安倍氏のための会」  首相主催の「桜を見る会」が大炎上している。 毎年4月に開かれるこの会は、安倍政権の長期化によって少しずつ膨張してきた。プレジデントオンライン編集部では、今年5月にその問題点を指摘していたが、ここにきて「税金で地元有権者を接待している」という点に目が向くようになった。自民党の対応は鈍く、長期政権の致命傷となる可能性が出てきた。 プレジデントオンライン編集部は、以前から「桜を見る会」の問題に注目してきた。今年5月17日には「予算の3倍に膨張『桜を見る会』の政治利用」という記事を公開している。ここでは、安倍政権のもとで「桜を見る会」の参加者数や費用が右肩上がりに増えている点を指摘した。さらに今年の「桜を見る会」では作家の百田尚樹氏ら保守系の論客、つまり安倍晋三首相の「お友だち」が大挙して参加していたことから、「安倍氏の安倍氏による安倍氏のための会」ではないかと問題提起した』、既に「5月17日」から問題視していたとはさすがだ。
・『バス17台連ねて850人が安倍氏の地元から上京  この問題が再燃したのは11月8日。参院予算委員会で共産党の田村智子氏が独自調査をもとにこの問題を取り上げた。 田村氏は、安倍内閣で閣僚だった稲田朋美氏、官房副長官だった世耕弘成氏、自民党総裁特別補佐だった萩生田光一氏らの後援会活動報告などに、後援会のメンバーが多数「桜を見る会」に参加したことが分かる記載や写真が掲載されていることを指摘していった。 さらに矛先は安倍氏に向けられ、地元の山口県議が14年の「桜を見る会」に際しブログで「今回は私の後援会女性部の7人の会員の方と同行しました。(中略)貸し切りバスで新宿御苑に向かい、到着するとすぐに安倍首相夫妻との写真撮影会」などと書いている話を暴露(現在は閲覧できなくなっている)。山口県防府市のライオンズクラブの会報を基に、安倍氏の地元から850人が貸し切りバス17台を連ねて参加したのではないかとただした』、今回、共産党が予算委員会で「後援会のメンバー」の参加を問題視したとは、これもさすがだ。
・『自腹のカネが有権者に渡っただけでも辞任している  安倍氏は、懇親会などで後援者らと写真を撮っている事実は認めながら、招待客の選定基準といった内容については、セキュリティーなどの理由で「答えは差し控える」と述べるにとどめた。 田村氏の質問は、自民党議員らの情報を丹念に調べた労作ではある。ただし、「桜を見る会」に政権与党の後援者が相当数参加していることは周知の事実だ。安倍氏の「お友達」や後援者が多数含まれていることも多くの人が知っていた。それなのになぜ、秋も深まった今、「桜を見る会」の問題が盛り上がっているのか。 大きな理由は10月末の2つのスキャンダルだろう。 菅原一秀経済産業相は10月25日、秘書が有権者に香典を渡し、選挙区の有権者にメロンやカニを贈っていた疑いなどを指摘されて辞任。31日には河井克行法相が、参院選に出馬した妻の運動員に法定を超える報酬を渡していた疑いを報じられて辞任した。2人が批判を受けたのは「政治とカネ」の認識の甘さだ。いずれも自腹のカネが有権者や運動員に渡ったことの責任を取った。 「桜を見る会」はどうか。出席者によると樽酒、オードブル、軽食などが提供された。みやげもあった。メルカリをはじめとするフリマアプリには、みやげとして提供された酒升などが出品されている』、「菅原一秀経済産業相」や「河井克行法相」の問題のあと、取上げたのもタイミング的には絶好だ。
・『地元後援会の人間を堂々と「税金」を使って接待  もちろん選挙区から上京してくる後援者らは、交通費、宿泊費など応分の負担はしているだろう。それは後援会のツアーで東京1泊旅行をするのと同じだ。しかし、同じ1泊旅行でも浅草やスカイツリーを見学して帰る旅行に、「桜を見る会」が加われば価値は変わってくる。 菅原氏や河井氏は有権者に「自腹」で金品を配った。一方、安倍政権の幹部たちは「桜を見る会」において、地元後援会の人間を堂々と税金を使って接待している。 「政治家が自分のお金でやったら明らかに公職選挙法違反。(今回の件では)税金を利用している。モラルハザードを安倍政権が起こしている」という田村氏の指摘は多くの国民が共感しているのではないか。 「桜を見る会」の問題は、菅原、河井の両氏が辞任したスキャンダルよりも悪質ではないか。そういう疑念が広がりつつある』、「菅原、河井の両氏が辞任したスキャンダルよりも悪質」、その通りだ。
・『二階氏は「何か問題あるか」と開き直ったが…  これに対して、政府・自民党側の動きは鈍い。二階俊博幹事長は12日の記者会見で、「桜を見る会」に自民党議員の後援者らが招待されていることについて「議員は選挙区の皆さんに、できるだけのことを配慮するのは当然のことだ」と発言。さらに党役員に「桜を見る会」に参加できる枠が割り当てられているとの指摘に対しては「あったって別にいいんじゃないですか。何か問題になることはありますか」と開き直るように、質問した記者にかみついた。 恐らく自民党議員の多くは二階氏と同じ考えなのだろう。長い間、政府と党による持ちつ持たれつの関係が染み付いてしまっているため、批判されていることに鈍感になっているのだろう。 安倍政権側は、菅原、河井の両氏が辞任した時に内閣や自民党の支持率が落ちなかったことで自信を深めている。しかし閣僚辞任ドミノではびくともしなかった政権の屋台骨が「桜を見る会」で揺らぐ可能性もあるのだ。 菅義偉官房長官は12日夕の記者会見で「桜を見る会」の開催要領を見直す考えを示した。しかし朝日新聞は翌13日の朝刊1面トップで「首相事務所 ツアー案内」という記事を掲載。安倍氏の事務所が「桜を見る会」を目玉とするツアー日程をプロデュースしている実態を浮き彫りにした。当面、国民の怒りは静まりそうにない』、「二階俊博幹事長」の開き直りには唖然とするほかなかった。
・『対応の鈍さは、長期政権の致命傷となりえる  最後に「ブーメラン」の可能性について触れておきたい。ここ数年、政権与党側に問題が起きると、数日後に旧民主党などの野党勢力側にも同様の問題が浮上し、痛み分けとなるパターンが続く。「桜を見る会」についても、民主党政権時のことが「ブーメラン」となって返ってくるかもしれない。 民主党政権下では3度、「桜」の季節を迎えている。最初の2010年、鳩山政権下で一度行われたが、安倍政権で肥大化した現在の規模と比べると、内容は抑制的だったようだ。当時の民主党幹部らの後援会の参加が、今後取り沙汰されるだろうが、今の自民党幹部と比べると規模は格段に小さい。その後の2年は、東日本大震災後の対応などを優先して行わなかった。 この件に関しては野党側の傷は浅く、「ブーメラン」となることはなさそうだ。だからこそ、自民党の対応の鈍さは長期政権の致命傷となるかもしれない』、「野党側の傷は浅く、「ブーメラン」となることはなさそうだ」、そうであれば、徹底追及してもらいたい。
・『「桜を見る会」の開催中止を発表  11月13日17時35分追記)(菅義偉官房長官は13日午後の記者会見で来年の「桜を見る会」の開催中止を発表した。 大学入学共通テストへの英語民間検定試験の導入問題で批判を受けた際に2020年度の導入の見送りを決断したように、この政権は旗色が悪いとみると方針を転換することで傷を最小限に食い止めようという手を打つことが多い。 今回の中止もそうなのだが、当日午前まで「(初めて開いた)昭和27年(1952年)以来の慣行の中で行われている」と説明していただけに、朝令暮改の批判は免れない。「中止」で逆風を止めるのは難しそうだ』、本日の日経新聞は「「桜を見る会」で首相「後援会支出ない」 異例の21分説明「出席者増は反省」 野党反発」を伝えた。国会での追及を回避する狙いなのだろうが、野党は堂々と国会の場で追及すべきだ。

第三に、コラムニストの小田嶋 隆氏が11月15日付け日経ビジネスオンラインに掲載した「招待客1万人の口を封じることはムリ」を紹介しよう。
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00116/00044/?P=1
・『今回は、「桜を見る会」の話をするつもりでいる。 このあまりにもベタで生煮えな話題を、あえていま騒動の渦中にあるタイミングでまな板に載せることにした理由は、私自身が「桜を見る会」まわりの問題を重視しているからというよりは、いまのうちに取り上げておかないと、来週の今頃にはすっかり風化しているだろうと考えたからだ。 桜は満開から3日後には早くも散り始める。この種の話題は、風化が早い。 そう判断したからこそ、官邸は中止の決断を急いだのだろう。 「なあに、さっさとテントを畳んで撤収すれば、じきにいつまでも跡地で騒いでいる連中の方が間抜けに見えるようになる」という判断だ。 そして、その彼らの判断は、おそらく間違っていない。 メディアは3日で飽きるだろうし、野党が粘ったところで国民の関心はどうせ1週間ももたない。われわれは匙を投げるだろう。 「やめるって言ってるんだからもういいじゃないか」と、そういう空気が漂って、それでじきに沙汰やみになる。 だから、今のうちに騒いでおく。 というよりも、騒いだ証拠を文字として残しておこうと考えている。 いずれ、ここに書いたことが役に立つ日がやってくるかもしれないからだ。 やってこないのだとしたら、それはそれで仕方がない。自分たちの国をそういう国にしてしまった責任を噛みしめつつ、余生をやり過ごすことにしよう。 桜が1週間で散るのは、われら日本人が飽きっぽいからだ。 それほど、この国で暮らす人々の思考は持久力を欠いている。 というよりも、たったの1週間で跡形もなく消えてなくなるからこそ、桜は、日本人にこれほど愛されている、と、この話題は、そういう方向で考えるべきタームであるのかもしれない。 とにかく、この種のニュースは、熱のさめないうちに調理するに限る。 味は問題ではない。舌なりノドなりに火傷を負わすことができれば、とりあえずは上出来だ。 総理大臣主催の「桜を見る会」が、年を追って麗々しいイベントに変質しつつあるという話を聞かせてくれたのは、昨年の春、さる知り合いの葬儀の折に久しぶりに会った年配の編集者だった。 なるほど、と、感心しながら耳を傾けた。誰なにがしは数年前からの常連で、今年は誰と誰が新たなメンバーとして呼ばれているとか、総理と同じフレームに写った写真をしきりに公開しているのが、おもにどの方面の人間であるのだとかいった、彼の分析は、詳細かつ的確だった。 「いや。恐れ入りました。どうしてまた総理の花見会なんかに詳しいんですか?」「相変わらず痛いところを突いてくるねえ。要するに私は、昼間っからバカなワイドショーを見てる役立たずの年寄りになったということです。なさけない話です」などと笑い合いながら、話題は毎度おなじみの出版不況の行く末に落ち着いていったわけなのだが、それはまた別の話だ』、「メディアは3日で飽きるだろうし、野党が粘ったところで国民の関心はどうせ1週間ももたない。われわれは匙を投げるだろう。 「やめるって言ってるんだからもういいじゃないか」と、そういう空気が漂って、それでじきに沙汰やみになる。 だから、今のうちに騒いでおく」、小田嶋氏らしいクールな見方だ。
・『とにかく、彼がその時に明言していたのは、「桜を見る会」をエサに各界の著名人に渡りをつけて支持層の拡大を画策している官邸と、宴の会場で人脈形成と売名をたくらむ芸能人と、花見取材でぬかりなくVTRの尺を稼ぎつつ、画面に登場する各界のセレブの無料晴れ着映像を、近未来のスキャンダル発覚時に再生するための資料として蓄積しにかかっているワイドショーのスタッフは、みんな「同じ穴のムジナ」だということだった。 「とすると、そんな花見の映像を見せられている視聴者は、いいツラの皮ということになりますね」「そうだね。まあ、穴の外のネズミってとこかな」などと、知人の葬儀の席で不謹慎なバカ話に興じている人間たちの品性の問題はおくとして、私個人は、その時点では、「桜を見る会」が特段に問題のあるイベントだとは考えていなかった。正直なところを言えば「桜を見る会」のニュースを伝えるテレビメディアのなんともうれしそうなトーンには毎度のことながら不快感を抱いていたのだが、その不快感については、自分自身の偏狭さないしはケツメド(注)の小ささに由来する感情なのであろうと考えて、あえて表に出すことを自重していた。 仮に、あの宴会が、文字通りの政権のサクラを含んだ「Win-Win」の人々による「共存共栄」の「内輪褒め」の「総決起集会」であったのだとしても、宴会はそもそもが偏ったメンバーによる自己完結した営みだ。開かれているように見えて、その実、外に向かっては頑ななまでに閉ざされている利己的な結界に過ぎない。仮に、公平で公正でポリティカリーにコレクトな宴会があったのだとして、そんないけ好かない会合がいったい誰を慰安というのだろうか。 「桜を見る会」を問題視していなかったのは、私だけではない。同じ穴の中で仕事をしているメディア業界人も同様で、彼らは、この何年もの間、問題視どころか、宴の盛況をことほぎつつ、日本の国に桜が咲くことのうれしさを宣べ伝えるコンテンツの制作に専念していた。 それが、招待客の選定基準と運営資金の拡大にスポットライトが当てられてみると、めでたかったはずの宴会の話が、あらまあびっくり、いきなり政治問題化している。 なんとも滑稽な景色ではある。 とはいえ、言われてみればたしかに宴会への参加資格は、いつの間にやら利権化していたわけだし、ということは、招待客の選定基準と選定権のあり場所次第では、この宴会をめぐるあれこれは、そのまま、政治的権益の分配を含んだなまぐさい話題になる。 さらに、報道されている通りに、招待客の中に政治家の後援会関係者が数百人単位でまぎれこんでいるということになれば、宴会での飲食や記念品の受け渡しは、そのまま選挙民に向けた「饗応」の色彩を帯びる。処理の仕方次第では、公職選挙法なり政治資金規正法なりに抵触するかもしれない。 なるほど。目からウロコが落ちるとはこのことだ 私は、こういった問題点にまるで気づいていなかった』、「「桜を見る会」を問題視していなかったのは、私だけではない。同じ穴の中で仕事をしているメディア業界人も同様で、彼らは、この何年もの間、問題視どころか、宴の盛況をことほぎつつ、日本の国に桜が咲くことのうれしさを宣べ伝えるコンテンツの制作に専念していた」、見逃がしてきたのは小田嶋氏だけではないようだ。
(注)ケツメド:尻、肛門の東京方言(weblio)
・『われわれは、共産党の議員さんがあらためて指摘するまで、「桜を見る会」の問題をまるっきり看過していた。この点は、深く反省せねばならない。 もっとも、問題点を見過ごしていたのは、宴会を主催していた人々や無邪気に参加していた面々にしても同じことで、なればこそ彼らは、今回の事態に当たって大いに脇の甘さを露呈している。具体的には、後援会の名前を堂々と掲げた観光バスを連ねて会場に堂々と参集し、また、少なからぬ数の政治家が、当日の会場で撮影した芸能人や支持者との記念写真を無警戒にブログやSNSにアップしていた。 彼らはバレることを恐れていなかった。 というのも、自分たちがバレて困ることをしているという自覚すら欠いていたからだ。 このことは特筆大書しておきたい。 われわれの国では、政治家が自分の支持者を饗応するに当たって税金を使うことが、さして問題視されていない。それどころか、その種の力こそが「政治力」であると考える人たちが、この国を動かしているのかもしれない。 だとすると、われわれの国がふつうの民主主義国として再出発する未来は果てしなく遠いのだろう。 じっさい、後援会の関係者を自身の裁量で招待者名簿に書き加えた政治家も、その名簿を丸呑みで承認した官僚も、後援会の窓口を通じて宴会への参加を申し込んだ政治家の支持者も、大量の「素人」を含んだ当日の新宿御苑の映像を「セレブたちの宴」として全国に向けて配信していたメディアの人間たちも、誰一人として、あの宴会の怪しさとうさんくささに気づいていなかった。 つまり、わたくしどもふつうの日本国民は、どうやらああいうこと(表向きは「各界の功労者」を招待することになっている宴会が、与党政治家の後援会の観光ツアー先になっていたり、政府の名において主催されるイベントへ参加する権利の分配権を特定の政党が独占したりしていることなどなど)を「いけないこと」「アンフェアな行為」としてとらえる感受性を、天然自然の天性として備えていないのだ。 わたしたちは、どうやら、特権を帯びた人間がその特権をかさにえこひいきを発動することや、特定の政治家を支持する人間が見返りを求めることを「ごく自然な」「人として当然の」態度だと思っている。それどころか、われわれは、莫大な資産を持つ人間が自分の周囲にいる人間に金品をばらまくことや、人事権を握った人間が、自分の好みの人間が有利になるべく取り計らうことを「器の大きさ」ないしは「度量」と見なす感覚さえ抱いている。 してみると、このたびの「花見の会」をめぐる一連の経緯は、現政権の体質を露見させた意味で、結果として、大変に出来の良い試金石であった以上に、われら日本人に自分たちの国民性の弱点を思い知らせる絶好の教訓話であったのかもしれない。 問題発覚に至るまで、招待客の選定基準が恣意的である点を指摘したり反省したりした関係者が、一人として見当たらなかったのもさることながら、安倍首相をはじめとする自民党の主だったメンバーが、この点が問題であるとすら認識していなかったことも実に興味深い。 つまり「招待客をオレたちの胸三寸で選ぶことのどこが不正だというのか」というのが、彼らの正直な胸の内であったわけだ。 もう少し噛み砕いて言えば、現政権の中枢を占めている彼らは 「だって、政府主催の宴会なんだから、その招待客を政府の重鎮でもある自分たちが選んでいけないという法があるのか?」と、おそろしくも無邪気に、そう考えていたようなのだ。 なんというのか、こういう雑なところがないとあの党の議員はつとまらないのかもしれない。というよりも、自民党政治の真骨頂は、権益と責任の区別をあえて曖昧にしておくところにあるのだろう』、「わたしたちは、どうやら、特権を帯びた人間がその特権をかさにえこひいきを発動することや、特定の政治家を支持する人間が見返りを求めることを「ごく自然な」「人として当然の」態度だと思っている。それどころか、われわれは、莫大な資産を持つ人間が自分の周囲にいる人間に金品をばらまくことや、人事権を握った人間が、自分の好みの人間が有利になるべく取り計らうことを「器の大きさ」ないしは「度量」と見なす感覚さえ抱いている」、「自民党政治の真骨頂は、権益と責任の区別をあえて曖昧にしておくところにあるのだろう」、今回の問題を見事なまでに一般化した知力には感服するほかない。
・『彼らは、しばしば責任という言葉を口にするものの、実のところ、「責任なんていうのは、しくじった権力者を別の権力者が追い落とす時に使う棍棒に過ぎないのであって、現実に権力を持っている人間はそんな言葉は使わない」という程度にしか考えていない。というよりも、彼らにとって「責任」という言葉は、権力を持っていない人間が権力を語る時の皮肉な用法以上の言葉ではないのだろう。 この話題に関しての二階幹事長の反応は、政権の本音を見事に代弁している点で貴重だ。「議員が選挙区の皆さんに配慮するのは当然だ」と、二階さんは言っている。さらに、党の議員に割り当てられていたと言われる招待「枠」の存在についても、「それはあったって別にいいんじゃないですか。特別問題になることがありますか」と、逆に記者団を問い詰めている。 なんと堂々たる正面突破の居直りではないか。 記者諸君が黙ってしまったようなので、私が代わりにお答えしておく。 議員が選挙区の皆さんに配慮するのは当然なのだとして、その「配慮」は、政策の実現や、議員としての政治活動を通して報いられるべきものだ。 仮に政治家が選挙区の住民に分かち与える「配慮」が、物理的な金品であった場合には、議員個人が公職選挙法で告発されることになる。あるいは、自腹の金品ではなくて、政府主催の宴会への招待状や、その宴会の席で供される飲食や配布される記念品を介して、政治家が選挙区の人間の期待に応えたのだとすると、問題はさらに深刻になる。議員は、行政の私物化を追及されることになるはずだ。 冒頭で、この話題が、せいぜい1週間しかもたないだろうという見込みをお知らせしたのだが、正直なところを申し上げるに、私自身、そこまで早々と絶望しているわけではない。 ただ、これほどまでにあからさまに現政権の体質を明らかにしているこの案件が、本当に1週間程度の小ネタとして忘れ去られるのだとしたら、いよいよこの国の政治は、行くところまで行くしかないのだろうなとは思っている。まあ、来週になれば分かることだが。 今回の騒動の一連の経緯を振り返ってつくづく感じ入るのは、報道などでしきりに言われている「行政の私物化」という論点もさることながら、なにより、われわれの政府が、「情報」「文書」「記録」「データ」を、アタマから軽視しにかかっている、その「事実」軽視の態度の有害さについてだ。 歴史を直視せず、それを自分たちにとって都合の良い妄想で代置しようとする態度のことを「歴史修正主義」と言い、そういう人たちのことを「歴史修正主義者」(リビジョニスト)と呼ぶのだそうだが、現政権の中枢には、たった半年前の記録さえ破棄したと言い張り、いま現在目の前で起こっている事実すら認めようとしない人たちが席を占めている。彼らは、議事録を作っていないと言い張り、面会記録さえその日のうちに廃棄したと主張する。そうまでして自分たちの足跡を消そうとする人々を、どうやって信用することができるだろうか。 時系列に沿って振り返ってみると、菅官房長官は、この「桜を見る会」をめぐる問題が国会答弁の中で取り上げられた当初(11月11日)の段階では、「問題ない」と明言している。タカをくくっていたのだと思う。 翌12日の衆院本会議で、招待者の名簿を開示することを求められると、今度は「招待者名簿については会の終了をもって使用目的を終えることに加え、これを全て保存すれば、個人情報を含んだ膨大な量の文書を適切に管理する必要が生じることもあり、終了後、遅滞なく廃棄する取り扱いと承知をしてます」と、いけ図々しくも例によって型通りに「廃棄」した旨の答弁を繰り返している』、「この話題に関しての二階幹事長の反応は・・・なんと堂々たる正面突破の居直りではないか。 記者諸君が黙ってしまったようなので、私が代わりにお答えしておく。 議員が選挙区の皆さんに配慮するのは当然なのだとして、その「配慮」は、政策の実現や、議員としての政治活動を通して報いられるべきものだ。 仮に政治家が選挙区の住民に分かち与える「配慮」が、物理的な金品であった場合には、議員個人が公職選挙法で告発されることになる。あるいは、自腹の金品ではなくて、政府主催の宴会への招待状や、その宴会の席で供される飲食や配布される記念品を介して、政治家が選挙区の人間の期待に応えたのだとすると、問題はさらに深刻になる。議員は、行政の私物化を追及されることになるはずだ」、さすが立派な反論だ。二階幹事長に反論しようとする記者がいなかったのは、マスコミが如何に飼い馴らされているかを示している。
・『この段階に至ってなお、正面突破で知らぬ存ぜぬを押し通せると考えていた長官の自信は、おそらく森友問題に関する財務省の文書や、加計問題で萩生田文科相(当時は官房副長官)の名前が出たと言われている文科省内の文書について、「廃棄した」「分からない」の一点張りで、逃げ切った経験から導き出されたものなのだろう。 しかしながら、1万人以上の招待者がいて、映像やら写真やらが無数にインターネット上にアップされているイベントの実態は、党本部がどんなに頑張ってももみ消せるものではない。1万人の生きている証言者の口を封じることは、おそらく、北朝鮮の政府にとってさえ簡単なことではないはずだ。 そんなわけで、菅官房長官は、13日になると、恥も外聞もなく前言を翻して、大あわてで来年の「桜を見る会」を中止する旨を発表する 事態に追い込まれる。 菅官房長官、あるいは安倍首相が「桜を見る会」の中止を決断した理由は、問題の深刻さを理解したからというよりは、何百人何千人の生き証人をかかえているこの案件について、口封じや証拠隠滅が不可能である旨をいよいよ本格的に悟ったからなのだと思う。 今回の中止の発表について、いくつかのメディアが「電光石火」「素早い決断」という言葉を使ってその決断の速さを評価しているが、私は必ずしもそう思っていない。  検索してみると、赤旗の日曜版がこの問題をはじめて記事にしたのは、10月13日だ。 とすると、この時点から数えて、官邸が「桜を見る会」中止の決断に至るまでには、約1カ月以上の時日を要したことになる。 遅すぎる。 でもまあ、彼らがタカをくくっている通りなのだとしたら、だらだらと様子見をしていた彼らの判断は、結局のところ、正しかったということになる。 彼らが正しいのかもしれない。 ということは、われら国民がまるごと間違っているわけだ。 いずれにせよ、あと1週間程度で答えが出る話ではある。 あんまり見たくないわけだが』、「「桜を見る会」の中止を決断した理由は、問題の深刻さを理解したからというよりは、何百人何千人の生き証人をかかえているこの案件について、口封じや証拠隠滅が不可能である旨をいよいよ本格的に悟ったからなのだと思う」、鋭い指摘だ。野党は、中止したから手を緩めるのではなく、問題を徹底的に追及してほしいものだ。
タグ:「桜を見る会」を問題視していなかったのは、私だけではない。同じ穴の中で仕事をしているメディア業界人も同様で、彼らは、この何年もの間、問題視どころか、宴の盛況をことほぎつつ、日本の国に桜が咲くことのうれしさを宣べ伝えるコンテンツの制作に専念していた 二階幹事長の反応 メディアは3日で飽きるだろうし、野党が粘ったところで国民の関心はどうせ1週間ももたない。われわれは匙を投げるだろう。 「やめるって言ってるんだからもういいじゃないか」と、そういう空気が漂って、それでじきに沙汰やみになる。 だから、今のうちに騒いでおく 「招待客1万人の口を封じることはムリ」 「桜を見る会」の中止を決断した理由は、問題の深刻さを理解したからというよりは、何百人何千人の生き証人をかかえているこの案件について、口封じや証拠隠滅が不可能である旨をいよいよ本格的に悟ったからなのだと思う 記者諸君が黙ってしまったようなので、私が代わりにお答えしておく。 議員が選挙区の皆さんに配慮するのは当然なのだとして、その「配慮」は、政策の実現や、議員としての政治活動を通して報いられるべきものだ。 仮に政治家が選挙区の住民に分かち与える「配慮」が、物理的な金品であった場合には、議員個人が公職選挙法で告発されることになる。あるいは、自腹の金品ではなくて、政府主催の宴会への招待状や、その宴会の席で供される飲食や配布される記念品を介して、政治家が選挙区の人間の期待に応えたのだとすると、問題はさらに深刻になる。 なんと堂々たる正面突破の居直り 日経ビジネスオンライン 小田嶋 隆 「桜を見る会」で首相「後援会支出ない」 異例の21分説明「出席者増は反省」 野党反発 日経新聞 「桜を見る会」の開催中止を発表 この件に関しては野党側の傷は浅く、「ブーメラン」となることはなさそうだ 対応の鈍さは、長期政権の致命傷となりえる 二階氏は「何か問題あるか」と開き直ったが… わたしたちは、どうやら、特権を帯びた人間がその特権をかさにえこひいきを発動することや、特定の政治家を支持する人間が見返りを求めることを「ごく自然な」「人として当然の」態度だと思っている。それどころか、われわれは、莫大な資産を持つ人間が自分の周囲にいる人間に金品をばらまくことや、人事権を握った人間が、自分の好みの人間が有利になるべく取り計らうことを「器の大きさ」ないしは「度量」と見なす感覚さえ抱いている 菅原、河井の両氏が辞任したスキャンダルよりも悪質 政治家が自分のお金でやったら明らかに公職選挙法違反。(今回の件では)税金を利用している。モラルハザードを安倍政権が起こしている」という田村氏の指摘は多くの国民が共感しているのではないか 地元後援会の人間を堂々と「税金」を使って接待 自腹のカネが有権者に渡っただけでも辞任している 安倍氏の地元から850人が貸し切りバス17台を連ねて参加したのではないかとただした 参院予算委員会で共産党の田村智子氏が独自調査をもとにこの問題を取り上げた バス17台連ねて850人が安倍氏の地元から上京 ここにきて「税金で地元有権者を接待している」という点に目が向くように 今年5月にその問題点を指摘 首相主催の「桜を見る会」が大炎上 「安倍氏の安倍氏による安倍氏のための会」 「支持者を堂々と「税金」で接待する安倍氏の驕り」 PRESIDENT ONLINE 武田大臣と山本副大臣は17年2月、韓国で開かれたIAPPの総会で韓鶴子から直接、国家復帰指令を受けた。昨年10月、東京での国際勝共連合(統一教会の政治組織)50周年大会にも出席しています 教団ではこれを“国家復帰”と呼び、日本を含め21カ国での実現を目指しています IAPPの目的は「統一教会の日本の国教化」 初入閣13人の中にも6人もの“統一教会系大臣” 安倍晋三首相自身、官房長官時代に統一教会の大規模イベントに祝電 宗教団体「統一教会」(現・世界平和統一家庭連合)がらみの大臣と党4役も計12人いる 党4役を含めると日本会議国会議員懇談会の幹部が12人もいる極右内閣 第4次安倍再改造内閣 「日本会議系に統一教会系…安倍新内閣はまるで“カルト内閣”」 日刊ゲンダイ (その36)(日本会議系に統一教会系…安倍新内閣はまるで“カルト内閣”、支持者を堂々と「税金」で接待する安倍氏の驕り、招待客1万人の口を封じることはムリ) 日本の政治情勢
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