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ハラスメント(その13)(時代を巻き戻した厚労省パワハラ認定の唖然、佐野SA ふたたびストライキ決行へ「前回のストを正当な争議行為として認めて!」、モラハラ提訴した織田信成氏が「悪者」になる謎 メディアの報道ぶりに「女帝」への忖度は働いていないか?) [社会]

ハラスメントについては、10月27日に取上げた。今日は、(その13)(時代を巻き戻した厚労省パワハラ認定の唖然、佐野SA ふたたびストライキ決行へ「前回のストを正当な争議行為として認めて!」、モラハラ提訴した織田信成氏が「悪者」になる謎 メディアの報道ぶりに「女帝」への忖度は働いていないか?)である。

先ずは、健康社会学者(Ph.D.)の河合 薫氏が11月5日付け日経ビジネスオンラインに掲載した「時代を巻き戻した厚労省パワハラ認定の唖然」を紹介しよう。
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00118/00047/?P=1
・『1.隣の課の社員が30分以上立たされて叱責を受けている  2.上司が部下に「なぜ?」「なぜ?」「なぜ?」と問う  3.一歩間違えば命に関わる現場で、監督者が部下に厳しく接する  4.上司が大きな声で度々指導する  5.上司から業務の出来具合を否定された  さて、これらはパワハラなのか? それともパワハラには当たらないのだろうか? 実はこれ、独立行政法人労働政策研究・研修機構が実施したハラスメントのヒアリング調査で、「パワハラと判断していいかどうか難しかった事例」として挙げられた一部だ。 おのおのについて会社側の見解は……、 1.叱責された本人から叱責は妥当と返答があり、適正な指導の範囲と判断  2.部下に考えさせる指導方法としてやっていることだが、部下を追い詰めてしまうことがある  3.被害者が加害者を処罰しないでほしいという場合があり、本人もパワハラかどうか分からなくなっている  4.受け手はパワハラととっていたが、第三者にはそうは思えないという意見が相次いだ  5.相談者には「私は頑張っている」「自分がやりたいのはそんなことじゃない」という思いがありパワハラととるようだが、上司は期待を込めてアドバイスしているだけだった ……といった具合に白黒つけるのが難しく、パワハラ認定することより社内での解決を優先したという。 6月7日に公表されたこの調査結果が今、注目を集めているのは、厚生労働省の指針が物議をかもしているためだ。10月21日、厚労省は「パワーハラスメントを防止するために企業に求める指針の素案」を示した。が、その内容に専門家から疑問の声が噴出したのである(「職場におけるパワーハラスメントに関して雇用管理上講すべき措置等に関する 指針の素案」)』、「指針」は余りにも企業寄りだ。
・『業務上必要ならなんでもアリか?  問題視されているのが、以下のアンダーラインの部分だ(河合が書き込みました)。 2 職場におけるパワーハラスメントの内容 職場におけるパワーハラスメント:職場において行われる 1.優越的な関係を背景とした言動であって、 2.業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、 3.労働者の就業環境が害されるものであり、1から3までの要素をすべて満たすもの。 なお、客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、職場におけるパワーハラスメントには該当しない。 つまり、「経営上の理由」と企業が主張すれば、いかなる行為も許されてしまう可能性が出て来てしまったのだ。 それだけではない。指針ではパワハラの定義である上記の(1)~(3)を具体的に説明しているのだが、(3)の「就業環境を害すること」の欄には、次の一文もある(アンダーラインは河合による)。 この判断に当たっては、「平均的な労働者の感じ方」、すなわち、同様の状況で当該言動を受けた場合に、社会一般の労働者の多くが、就業する上で看過できない程度の支障が生じたと感じるような言動であるかどうかを基準とすることが適当。 さらに……、 職場におけるパワーハラスメントは、上記の(1)~(3)までの要素をすべて満たすものをいうが、個別の事案について職場におけるパワーハラスメントの該当性を判断するに当たっては、「業務上必要かつ相当な範囲を超えた」 言動で総合的に考慮することとした事項のほか、当該言動により労働者が受ける身体的又精神的な苦痛の程度等を総合的に考慮して判断することが必要。……とある。 平均的? 総合的? ふむ。実にお役所的な曖昧なお言葉である。 で、こうした内容に憤った日本労働弁護団が「上司の暴言やパワハラにお墨付きを与える」との緊急声明を発表。「パワハラの定義を矮小(わいしょう)化している」と抜本的修正を求めたのである。 この指針に関する個人的な感想は後から述べるが、その前に「なんでそんなに問題なわけ?」と首をかしげている人もいるかもしれないので、具体的なケースで説明する』、これでは、「日本労働弁護団」の「緊急声明」は、妥当だ。
・『今後の会社人生を考えるよう促す「追い出し部屋」  例えば、2017年に三越伊勢丹の「追い出し部屋」なるものがニュースで取り上げられ、問題になったことを覚えているだろうか?(参考記事「まさか俺が…追い出し部屋行きは“運”かもね?」) 報じられた内容はこうだ。 三越伊勢丹に「サポートチーム」という新しい部署ができ、部長クラスから30代まで、総勢50人以上の社員が異動になった。辞令のメールには「今後の会社人生について考えるよう促す」と個人面談に言及する内容が書かれており、異動とともにほとんどの人が降格。部長クラスは管理職を降ろされ、100万円近く年収が減る人もいた。 また、新部署の部屋には、50人以上のスタッフが異動になったにもかかわらず、20~30脚の椅子、PC4台、キャビネットが設置されているだけ。しかも、その部屋は私物置き場と連絡の場としてのみ使うことが許され、それ以外は旗艦店3店舗で販売応援することが義務付けられた(お客様の整列、棚の整理など)。 このような仕事は本来、新人が行う業務だ。ところが同期で数名しかなれない「部長職」の人も含むベテラン社員に課せられたことから、自主退職を促すための「追い出し部屋」と報道されたのである。 当時の三越伊勢丹は、様々な新しい施策を取り入れ、伊勢丹のイメージを変えた大西前社長が退陣した直後。大西派の幹部は“新政権”のもと一斉に粛清され、この異動も社内の“大西派”潰しではないかという憶測が、内部からも出ていたという(あくまでも報道された内容)。 ところが、このような報道に対し三越伊勢丹サイドは「追い出し部屋説」を完全否定。「各部署への適正な要員配置と生産性向上のため導入した。従業員の雇用確保を大原則としている」と、あくまでも経営上の理由だと主張したのである。 もっとも「追い出し部屋では?」と問われて、「はい、これは追い出し部屋です」なんてことを会社側が言うわけないし、伊勢丹三越が使った「適正な配置」という言葉は企業側が追い出し部屋を否定する際の決まり文句だ』、「追い出し部屋」が「“大西派”潰し」だったとしても、業務が「お客様の整列、棚の整理など」では、あんまりだ。さらに、“大西派”以外の中高年対策でも使われているのではなかろうか。
・『パワハラ議論の時計の針を戻した今回の指針  しかし、先の一文=「業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導」という明確な言葉がパワハラ指針に記された途端、社員側が「これはパワハラです!」と訴えても、会社が「経営上の理由」を主張し続ければパワハラにならない。 どんなに追い出し部屋に行かされた人たちに「退職に追い込むような簡単な仕事(=過小な要求)」をさせたり、「遂行不可能な行為の強制(=過大な要求)」を社員に課したりしても、「経営上の理由」「一時的な措置」「適正配置」と企業が繰り返せば、パワハラにならなくなってしまうのである。 ※「過小な要求」「過大な要求」はパワハラ6類型に含まれる。その他は「身体的攻撃」「精神的攻撃」「人間関係からの切り離し」「個の侵害」。 いったいなんでこんな一文を厚労省は付けたんだ? 専門家たちと共に厚労省の人たちも、長い時間をかけて「パワハラをなくそう!」と議論してきたはずだ。 なのになんでこんなにも「官僚的」で、「雇用者」におもねるような文言を付け加えてしまったんだ? パワハラ問題は2012年に厚労省がワーキンググループを設置して以降、議論を重ね、やっと法制化にたどり着いたのに、これでは振り出しに戻りかねないじゃないか。 そもそも2012年に厚労省が初めてそれまで明確じゃなかったパワハラの定義を定め、6つに類型化し、報告書として発表した背景には、パワハラに悩み、傷つき、生きる力を失った人たちに関わってきた専門家たちの「パワハラをなくしたい」という強い思いが存在した。 パワハラ問題は企業とそのトップが「パワハラをなくそう!」と積極的に取り組むことが必要不可欠で、「パワハラをなくすには、あなたたち自身が努力するしかないんです」と訴えるための定義であり6類型だったと私は理解している。 ところがそんな専門家たちの思いとは裏腹に、当初から企業側は「指導とパワハラの境目が分からない」という主張を繰り返すばかりで、パワハラ対策は後手。どんなにパワハラ被害が増えています、パワハラ相談が過去最高、というニュースが報じられても、企業は「そんなこと言ってたら指導できない!」だの「できないやつを叱ることもできないのか?」だのと、「指導とパワハラの境界線」にこだわり続けた。 昨年、開かれた労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の分科会で、職場のパワハラ対策として、企業に「防止措置を義務付ける法整備」が提案されたときもそうだった』、企業側が「「指導とパワハラの境界線」にこだわり続けた」、事情もそれなりに理解は出来るが、何でも「指導」に含めてしまうのは行き過ぎだ。
・『パワハラと業務の線引きにこだわる経営側  経営側はこれまで通り、「パワハラと業務上の指導の線引きが困難だ。いきなり法による措置義務を課すことは慎重であるべきだ」と繰り返し、「パワハラをなくす努力」より「パワハラかパワハラじゃないかの境界線を明確にせよ」と言い続けたのである。 そこでワーキンググループは、「これやっちゃ駄目」とダメダメだらけにするのではなく、「○○はパワハラにならない」という指標を示した。それが企業側が「指導とは何か?」を考えるきっかになると信じ、上司を悩ます「受け手に全て決定権がある」という暗黙の了解に楔を打ち込んだのだ。1年前に指針のたたき台として公表した報告書が、まさにそれだ(参考コラム「組織の病」を見過ごすトップと指導という詭弁)。 コラムにも書いたが、そのたたき台はワーキンググループのメンバーが様々な角度から労働者を守るために、それでいて経営側が一方的に加害者扱いされないように議論を尽くしたのが読み取れる内容だった。 なのに、厚労省は……、いったい何をやってるんだろう。 今回問題になっている「なお──」の文言は後付けだし、2012年に定義された、以下のパワハラの定義(以下)から、「精神的・身体的苦痛を与える」という文言を削除させたのも納得できない。 「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係なと゛の職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」 今回公表された指針は、1年前にたたき台が示されたときに企業サイドなどから出された疑問点や懸念事項を、体よく「会社側」が有利になるような文言でまとめたものでしかない』、「たたき台はワーキンググループのメンバーが様々な角度から労働者を守るために、それでいて経営側が一方的に加害者扱いされないように議論を尽くしたのが読み取れる内容だった」、のにそれを無視して、「体よく「会社側」が有利になるような文言でまとめたものでしかない」、厚労省の罪は深い。
・『パワハラ問題の本質はどこにある  であるからして、私は今回の問題は厚労省が企業側の圧に屈した結果ではないかと疑っている。「木ばかり見て、森を見ない」企業側の姿勢が、問題の指針を生んだ。そう思えてならないのである。 森とは会社である。そして、パワハラの最大の問題は、継続的にパワハラを受けた人に心理的なダメージがもたらされることにある。 パワハラ自体は個人間=木で行われるものだが、そういった言動を引き起こす責任は企業=森にある。企業には従業員の健康と安全を保障する義務があることが大前提であり、企業経営がパワハラを助長しているという、パワハラ問題の本質を問わない限り、パワハラがなくなることはない。 上記の図(リンク先参照)に示した通り、過度なプレッシャー、時間的切迫度、人間関係の悪さ、過剰な要求、属性による差別などは、働く人の大きなストレス要因であり、そういったギスギスした窒息しそうな職場はパワハラ加害者を生む温床になる。) 一方、パワハラを継続的に受けた人は、精神的な苦痛、肉体的な苦痛、自己否定、自尊心の低下という心理的なダメージを受け、仕事で十分なパフォーマンスを発揮できない。 その結果、企業の生産性は低下する。こういった職場は「不健康な職場」であり、これは組織の病だ。 私は全国各地の1000社以上の企業を訪問したり、取材したりしてきたけど社員が元気に働いている会社にパワハラはなかった。そういった会社は人間関係の風通しがよく、コミュニケーションが取れている会社だった。トップと現場の距離が近く、メンバーが互いにリスペクトし、互いの尊厳を大切にしている会社だった。 冒頭で紹介した労研の調査でも、パワハラを積極的になくそうと努力している会社が大切にしているのは「社内のコミュニケーションの円滑化」だった。 つまるところ、パワハラ対策とは「労働者である前に人間である」という至極当たり前の価値観を共有すること。「労働者はその労働力を雇用者のために提供するが、その人格を与えるのではない」という至極当たり前の哲学を経営者が忘れないことだ』、「パワハラを継続的に受けた人は、精神的な苦痛、肉体的な苦痛、自己否定、自尊心の低下という心理的なダメージを受け、仕事で十分なパフォーマンスを発揮できない。 その結果、企業の生産性は低下する。こういった職場は「不健康な職場」であり、これは組織の病だ」、その通りだ。
・『パワハラのある職場は結局、生産性を下げている  その上で企業は ・能力が発揮できる機会のある会社 ・正当に評価してもらえる会社 ・遂行不能である過剰な仕事を要求しない会社 ・自由に発言できる会社 ・困ったときに相談できる上司や同僚がいる会社 といった、誰もが「人」として尊厳があり、やりがいをもって働ける、元気な組織を目指す。 もちろんこれは理想論であり、実際には「だって、ちょっと叱っただけで、パワハラと言って、翌日から来ない」「気に入らないことがあるとパワハラだ!と訴える」「上司が萎縮して部下に何も言えない」ということが起きていることも私は重々承知している。 それでも「パワハラのそもそも」をしっかりと認識し、考えることをしない限り、不幸な事態はなくなりはしない。家に帰れば自慢の息子であり、娘であり、尊敬されるお父さんであり、お母さんを、パラハラなんかでウツにして許されるわけないじゃないか』、説得力に溢れた主張で、全面的に同意できる。

次に、11月7日付け弁護士ドットコム ニュース「佐野SA、ふたたびストライキ決行へ「前回のストを正当な争議行為として認めて!」」を紹介しよう。
https://www.bengo4.com/c_5/c_1234/c_1723/n_10347/
・『東北自動車道上り線の佐野サービスエリア(SA/栃木県佐野市)で11月8日、またしてもストライキが決行される。 佐野SA上り線のレストランやフードコートを運営する「ケイセイ・フーズ」の労働組合(加藤正樹執行委員長)が11月7日、東京・霞が関の厚労省記者クラブで、記者会見を開いて明らかにした。 佐野SA上り線では、ことし8月14日から1カ月以上にわたって、労働組合によるストライキがあったばかりだ。 労働組合によると、会社側は、前回のストライキを正当な争議行為として認めず、さらに加藤執行委員長らに莫大な損害賠償請求をにおわせているという。こうした状況を受けて、労働組合は11月3日、従業員が安心して働ける環境をもとめて、ストライキを通告していた。 今回のストライキは、佐野SA上り線のレストランエリアに限っており、フードコートは営業する。時間は、午前7時から1時間程度の予定という。加藤執行委員長はこの日の記者会見で「できるだけ、お客さんには迷惑をかけたくない」と話した。 また、ストライキを継続するかどうかは「1回やってから検討したい」(加藤執行委員長)としている』、ストについては、このブログの10月27日で伝えた。解決したと思っていたら、またストとは驚いた。ストを解除する際の条件の詰めが甘かったからなのだろうか。それにしても、今回のストは余りに手ぬるく、経営側へのダメージも殆ど期待できないのではなかろうか。
・『NEXCO東日本に申し入れ  ケイセイ・フーズは、東北自動車道を運営するNEXCO東日本のグループ子会社と出店契約をむすんで、佐野SA上りを運営している。ところが、ことし7月、銀行の融資が凍結されるなど、経営上の問題が起きていた。 同社が8月13日、加藤執行委員長(役職は総務部長)の解雇を通告したことを受けて、労働組合は翌14日、ストライキに突入した。その後、経営陣は刷新されたが、労使交渉は決裂している。 労働組合によると、旧経営陣は株主として、現在も影響力を持ち続けているという。こうした状況のため、労働組合側は11月7日、NEXCO東日本にも「企業としての社会的責任」があるとして、ケイセイ・フーズ側に働きかけるよう申し入れた』、「旧経営陣は株主として、現在も影響力を持ち続けている」、これでは初めのストの意義すら疑われる。「NEXCO東日本」も指導力を発揮してほしいものだ。

第三に、スポーツライターの臼北 信行氏が11月22日付けJBPressに掲載した「モラハラ提訴した織田信成氏が「悪者」になる謎 メディアの報道ぶりに「女帝」への忖度は働いていないか?」を紹介しよう。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/58328
・『果たして事の真相はどうなっているのか。 9月まで関大のアイススケート部監督を務めていたプロスケーターの織田信成氏が同部・濱田美栄コーチからモラルハラスメントを受けたとして、1100万円の慰謝料などを求めて大阪地裁に提訴した。訴状によれば織田氏は同部監督に就任直前の一昨年3月ごろから指導方法などをめぐり、浜田氏からの無視、陰口といったハラスメント行為が始まったと主張。精神的苦痛を受け、今年3月には体調不良で1週間の入院を強いられ、アイスショーも欠場するようになったという。今年5月にはスケートリンクにも行けなくなってしまい、監督業の継続も実質不可能となってしまったとのことだった』、分かり難い事件で、一体、どうなっているのだろう。
・『織田氏の涙の告発にもメディアの大勢は濱田コーチ擁護へ  18日には弁護士同席のもと、会見に臨んだ織田氏は沈痛な面持ちで時折涙を浮かべ、ハンカチで拭う場面もあった。ただ、もともと織田氏と濱田コーチの確執は表面化していた。9月に自らの退任発表が公表された際、織田氏は多忙を理由とする一部報道に対して猛反論。ブログでモラハラ行為があったと指摘し、週刊誌の取材にはその主が濱田コーチであることをハッキリと明かすとともに陰湿な嫌がらせについても詳細に明かしていた。 とはいえ、このタイミングで提訴に踏み切るとは正直思わなかった。折しもフィギュアスケート界はシーズンの真っただ中。これまでの織田氏の怒りを考えれば法廷で争う流れも予想できたとはいえ、選手たちに大きな動揺を与える可能性は少なくないだろう。一部有識者の間から「どうしても拳を振り上げたいならば、シーズンオフまで待っても良かったのではないか」と指摘する声が出ているのも確かに無理はない。 しかし、それ以上に違和感を覚えるのは各メディアがこぞって濱田コーチを擁護している点だ。モラハラ提訴に踏み切った織田氏が逆にぶっ叩かれ、一方の濱田コーチには手腕や功績についての美辞麗句がこれ見よがしに並べ立てられるなど薄気味の悪い報道も多く散見される。 確かに濱田コーチの実績は申し分ない。女子フィギュア界の第一線で活躍中のトップアスリーターたちを次々と育成し「名コーチ」として、その名を轟かせている。教え子の紀平梨花、宮原知子、白岩優奈の3選手はフィギュア最高峰とされるGPシリーズに参戦中。しかも昨季の世界選手権で男子銅メダルを獲得した米国のビンセント・ゾウや、キム・ヨナの後継者として期待される韓国のユ・ヨンら有力外国人選手も指導。その手腕は海外からも高い評価を得て、まさに引っ張りだこである。 もしかするとフィギュア界で権力を握る〝女帝〟に忖度しているのではないだろうか。そう思いながら首をかしげている人も世の中には少なくないはずだ』、織田氏のブログでの下記の主張を見ても、「濱田コーチ」のモラハラの実態はあと1つ分かり難い。
https://ameblo.jp/oda-nobunari/
・『織田氏へ耳を疑う質問を浴びせるメディア  18日に行われた織田氏の会見では精神的にボロボロになりながらも意を決して公の場に出てきた当人に対し、耳を疑う質問をするメディアもあった。 「ハラスメントの内容が『無視した』とか『陰口を言われた』とあるんですけれども、普通の感覚でその資料を読むと〝それだけのこと?〟と感じてしまう人もいると思うんですけども・・・。具体的に例えば人格を否定されることを言われたとか決定的な何かがあったんでしょうか?」 これは、さすがに相手の傷口に塩を塗り込んでいるとしか思えない。ただ同様のトーンは会見当日の18日午後に生放送されていた民放局のワイドショーでも見られ、司会者が「提訴するのは、ちょっと曖昧で弱いのではないか」というニュアンスの言葉を口にするシーンもあった。 巨大権力に歯向かう織田氏の勝ち目は薄く、その肩を持って濱田コーチを批判すれば今後のフィギュア取材に悪影響が出てしまう。だから織田氏は「悪」で濱田氏が「善」の構図を作り出すしかない——。メディアの多くが超人気スポーツ・フィギュアの取材からつま弾きにされてしまう展開を恐れ、このように意図的な流れを作り出している可能性は残念ながら否定できない。 だが〝アスリートファースト〟を貫く織田氏が、それでも行動に踏み切らなければならなかった背景を鑑みると致し方ないところもありそうだ。その真意を織田氏とも親交のある事情通は、こう代弁する。 「自分に対する嫌がらせやモラハラ行為に及んだ濱田コーチのような旧態依然とした指導法や考え方を正さなければ、フィギュア界に未来はないと決死の覚悟を固めたのだろう。そして、それを解決しようと動いてくれなかった大学側にも警鐘を鳴らす意味で動いたのだと思う」 もちろん、この言葉は織田氏側に立った主張であり、そのすべてを額面通りに受け取るわけにはいかない。 ただ濱田コーチの指導法に関しては高く評価されている半面、一部から苦言を呈されているのも実情のようだ。その厳しい指導には周囲から「今の時代にはそぐわない」と苦言を呈されることも増えつつある。だが当の本人は「指導者に意見する選手は大成しない」との考えを隠すことなく公言するなど、自分の指導法に絶対の自信を持っている』、「巨大権力に歯向かう織田氏の勝ち目は薄く、その肩を持って濱田コーチを批判すれば今後のフィギュア取材に悪影響が出てしまう。だから織田氏は「悪」で濱田氏が「善」の構図を作り出すしかない」、ありそうな話だ。
・『「昭和スタイル」を貫く濱田コーチ  日本スケート連盟の関係者は「匿名」を条件とし、濱田コーチにささやかれる内情を詳細に打ち明けた。 「現代には珍しい『昭和スタイル』の指導法だが、そんな濱田先生の厳しい言葉責めを受けてでも上手くなりたいというアスリートはとにかく後を絶たない。 しかしながら近年の濱田先生は部外で数多くのアスリートたちのコーチを請け負い過ぎていて、その中には指導の目が行き届いていない選手もいるのではないかと言われている。 私は濱田先生の『昭和スタイル』を完全に否定はしませんし、今でも間違いなく素晴らしい指導者だと思っています。ただ、そういう独特な指導法においては教え子のアスリートと一緒に過ごす時間がより多く必要です。たとえば厳しい言葉で叱咤した後、何のフォローもなく距離を置いている時間が長ければ、叱られた選手は単に心を腐すだけだからです。過剰に気を遣うようなケアは不要ですが、指導する選手の数が多いことで一人ひとりのアスリートとのミゾが深まってしまう危険性はあると思います。 昨今の日本スケート界はいわゆる『リンク問題』(注)があるにもかかわらず多くの教え子を抱え込むばかりか、他国の選手にまで指導の幅を広げている今の濱田先生のやり方には、申し訳ないですが少々疑問を拭えません。 当たり前ですが、指導する時間は限られています。お眼鏡にかなって入れ込んだ指導を受けられるアスリートはそれなりの恩恵を授かれますが、そうでない選手たちはどうなってしまうか。容易に想像がつくでしょう。そういう空気を感じ取って『教え子』と言われた選手の中には今、濱田コーチとやや距離を置いている選手もいます」 果たして真実はどこにあるのだろうか。 いずれにせよ、関大アイススケート部で本来ならば序列的に下であるはずの濱田コーチと当時監督を務めていた織田氏とのパワーバランスが大きく崩れてしまっていたことだけは間違いない。 提訴された濱田コーチは今のところ反論せずに静観の構えを見せていることから、未だ真実が不透明なところも多くある。織田氏から不信感を露にされている関大側も当惑しているだけで具体的な対抗措置を取る姿勢を示してはおらず「?」のムードが漂う。 とにかく「華やかな舞台でありながら実はかなり闇も深い」とも言われるフィギュア界に一石が投じられた以上、織田氏の告発がうやむやに終わってしまってはいけない』、「本来ならば序列的に下であるはずの濱田コーチと当時監督を務めていた織田氏とのパワーバランスが大きく崩れてしまっていたことだけは間違いない」、全く不可解な世界だ。それにしても、「1100万円の慰謝料などを求めて大阪地裁に提訴」、したことから、今後、真相が徐々に明らかになるだろう。
タグ:パワハラのある職場は結局、生産性を下げている パワハラ問題の本質はどこにある たたき台はワーキンググループのメンバーが様々な角度から労働者を守るために、それでいて経営側が一方的に加害者扱いされないように議論を尽くしたのが読み取れる内容だった パワハラと業務の線引きにこだわる経営側 巨大権力に歯向かう織田氏の勝ち目は薄く、その肩を持って濱田コーチを批判すれば今後のフィギュア取材に悪影響が出てしまう。だから織田氏は「悪」で濱田氏が「善」の構図を作り出すしかない—— パワハラ議論の時計の針を戻した今回の指針 “大西派”潰し」だった 販売応援することが義務付けられた(お客様の整列、棚の整理など) 三越伊勢丹の「追い出し部屋」 今後の会社人生を考えるよう促す「追い出し部屋」 「パワハラと業務上の指導の線引きが困難だ 体よく「会社側」が有利になるような文言でまとめたものでしかない 「パワハラの定義を矮小(わいしょう)化している」と抜本的修正を求めた 日本労働弁護団が「上司の暴言やパワハラにお墨付きを与える」との緊急声明 JBPRESS 臼北 信行 旧経営陣は株主として、現在も影響力を持ち続けている NEXCO東日本に申し入れ 今回のストライキは、佐野SA上り線のレストランエリアに限っており、フードコートは営業する。時間は、午前7時から1時間程度の予定 会社側は、前回のストライキを正当な争議行為として認めず、さらに加藤執行委員長らに莫大な損害賠償請求をにおわせている 「佐野SA、ふたたびストライキ決行へ「前回のストを正当な争議行為として認めて!」」 弁護士ドットコム ニュース 「経営上の理由」と企業が主張すれば、いかなる行為も許されてしまう可能性が出て来てしまった 織田氏へ耳を疑う質問を浴びせるメディア 各メディアがこぞって濱田コーチを擁護 織田信成氏が同部・濱田美栄コーチからモラルハラスメントを受けたとして、1100万円の慰謝料などを求めて大阪地裁に提訴 業務上必要ならなんでもアリか? 織田氏の涙の告発にもメディアの大勢は濱田コーチ擁護へ 厚労省は「パワーハラスメントを防止するために企業に求める指針の素案」 労働政策研究・研修機構が実施したハラスメントのヒアリング調査 「時代を巻き戻した厚労省パワハラ認定の唖然」 日経ビジネスオンライン 河合 薫 「モラハラ提訴した織田信成氏が「悪者」になる謎 メディアの報道ぶりに「女帝」への忖度は働いていないか?」 「昭和スタイル」を貫く濱田コーチ (その13)(時代を巻き戻した厚労省パワハラ認定の唖然、佐野SA ふたたびストライキ決行へ「前回のストを正当な争議行為として認めて!」、モラハラ提訴した織田信成氏が「悪者」になる謎 メディアの報道ぶりに「女帝」への忖度は働いていないか?) ハラスメント
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