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森友学園問題(その21)(昭恵夫人お付き秘書は出世 森友「関係官僚15人」のその後、森友重大スクープ「安倍は守って稲田を刺す」…籠池氏がそそのかされた決定的瞬間 昭恵氏に渡そうとした10万円の謎、古賀茂明「元近畿財務局職員の赤木俊夫さんの命がけの告発を無駄にするな」、なぜ「森友スクープ」は若者に読まれるのか?) [国内政治]

森友学園問題については、3月31日に取上げた。今日は、(その21)(昭恵夫人お付き秘書は出世 森友「関係官僚15人」のその後、森友重大スクープ「安倍は守って稲田を刺す」…籠池氏がそそのかされた決定的瞬間 昭恵氏に渡そうとした10万円の謎、古賀茂明「元近畿財務局職員の赤木俊夫さんの命がけの告発を無駄にするな」、なぜ「森友スクープ」は若者に読まれるのか?)である。

先ずは、4月1日付けNEWSポストセブン「昭恵夫人お付き秘書は出世 森友「関係官僚15人」のその後」を紹介しよう。
https://www.news-postseven.com/archives/20200401_1551740.html
・『森友学園をめぐる改竄の全責任を負ってクビになった佐川宣寿氏(元国税庁長官、元財務相理財局長)に、いまや次期財務次官の本命と目される太田充氏(財務省主計局長、元理財局長)。赤木俊夫・元近畿財務局上席国有財産管理官(享年54)は、文書改竄を佐川氏から指示されたことなどを遺書に残し、自殺した。ほかにも、森友問題は数々の官庁、全国の役人たちの人生を大きく変えた。 佐川氏と対照的なのが、理財局長だった彼とともに改竄に手を染めたその部下らだ。 上司である佐川氏の指示を忖度し、改竄作業では、「過剰に修正箇所を決め」(亡くなった赤木氏の手記)ていったとされる小役人根性丸出しの人々だが、中尾睦・理財局次長は現在横浜税関長、中村稔・理財局総務課長は駐英公使、冨安泰一郎・理財局国有財産企画課長は官邸に呼ばれて内閣官房参事官、田村嘉啓・国有財産審理室長は福岡財務支局理財部長とそろって順調に出世している。 本省からの指示を受けた赤木氏の同僚である近畿財務局の3人は出世の明暗を分けた。 本省からの指示に戸惑う部下たちに、「全責任を負う」と言って改竄をやらせた美並義人・近畿財務局長は、「そんなことは言っていない」と逃げて東京国税局長に栄転。不正に手を染めることに悩む赤木氏に対し、当初は「応じるな」と言いながら本省の圧力に負けて「やむを得ない」と応じざるを得なかった楠敏志・管財部長は出世できないまま退職した。 赤木氏の直属の上司である池田靖・統括国有財産管理官は、一切の沈黙を守って管財総括第3課長に出世している』、よくぞここまで、ミエミエの差別的人事を行うものだと、呆れ果てた。
・『注文付けた官僚は退官  国会答弁をしくじった官僚の処遇は容赦ない。森友学園への国有地の売却にあたって、評価額を大幅にダンピングした国土交通省では、国会答弁を迷走させた佐藤善信・航空局長はすぐに退職させられ、現在は“閑職”の運輸総合研究所理事長に天下り。佐藤氏とともに対応にあたった平垣内久隆・航空局次長も出世コースからは外れている。 森友改竄問題渦中にNHKに出演して「部分的に検証できないような状況は問題がある」と注文をつけた河戸光彦・会計検査院長もその後退官、現職は不明だ。 見栄も外聞もかなぐり捨てて安倍首相個人に忠誠を尽くす姿勢を示さない限り、出世も好条件の天下り先も与えられない。 そしていま、“この世の春”を謳歌しているのが2人の女性官僚だろう。経産省から内閣府に出向して昭恵夫人の“秘書役”を務め、森友学園への視察にも同行したのが谷査恵子・課長補佐。国有地売却にからんで夫人にかわって財務省に問い合わせ、その結果を籠池泰典元理事長にFAXするなど夫人の関与を知るキーマンだが、3年間の予定で駐イタリア大使館一等書記官として赴任中だ。国内の喧騒を離れて“悠々自適”の厚遇を与えられた。 一番うまく立ち回ったのは森友事件捜査にあたった山本真千子・大阪地検特捜部長ではないか。 女性初の特捜部長として鳴り物入りで捜査に乗り出したものの、籠池夫妻を逮捕しただけで問題の財務官僚たちを全員不起訴にして捜査を終わらせた。 その“功績”により同期トップで函館地検検事正に出世、現在は大阪地検次席検事で将来は大阪地検検事正から関西検察のトップ、大阪高検検事長への大出世コースに乗ったとみられている。 「捜査をやるぞ」と権力者をビビらせ、最後は手加減して恩を売るのが検察組織ならではの出世の秘訣のようだ。 公僕としての矜持を捨てて「安倍」を守った者は出世し、「安倍夫人」を守れば大出世するが、守りきれなければ左遷。「国家のため」に動けば赤木氏のように追い込まれる。かくして、「正直者はバカを見る」官僚組織となり、国のために働こうという役人がいな(注:「くなる」が抜けている?)』、かつての日本の「官僚組織」は、政治とは一定の距離を置き、中立性を維持しようとしてきた。「政治主導」の美名の下に、ここまで政治に屈服し、「正直者はバカを見る」組織になったのでは、優秀な人材は逃げ出すほかなかろう。幸い、さしもの安部政権も「驕り過ぎ」で、墓穴を掘りつつあるようだが、ここまで歪められた「官僚組織」の再建には相当の時日を要するだろう。

次に、ジャーナリストの豊中 あきら氏が4月2日付けプレジデント Digitalに掲載した「森友重大スクープ「安倍は守って稲田を刺す」…籠池氏がそそのかされた決定的瞬間 昭恵氏に渡そうとした10万円の謎」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/34170
・『森友問題、文春のスクープで再び脚光  森友学園問題が再燃している。契機は2020年3月19日に発売された『週刊文春』(3月26日号)掲載の「森友自殺<財務省>職員遺書全文公開」記事。NHKを退職し、森友学園問題を追うべく大阪日日新聞の記者になった相澤冬樹氏のスクープだ。 森友学園への国有地売却時に作成された財務省の決裁文書。本省からの指示で文書改竄を迫られた近畿財務局の職員・赤木俊夫氏(享年54)が、本人の意に反した改竄を強要され、連日の激務の末にストレスで心身を病み、命を絶つに至った。赤木氏がその改竄の詳細な経緯を書き残していたのだ。 翌週には森友学園との国有地取引の交渉に当たった近畿財務局の池田靖統括国有財産管理官(当時)が、赤木氏の妻に「8億円値引きの根拠は明確ではない」と話していたことも報じられた。 森友問題が噴出した17年当時、筆者が取材した若手財務官僚は、国有地取引に関してこう語っていた。 「国有地は国民の財産だし、私たちは法に基づいて職務に当たることに誇りを持っている。それが法治国家の官僚の本分。だから、法に外れてまで国有地を安く売却することはありえない」 だが決裁文書改竄は、その誇りを大きく失わせるものになった。赤木氏の葛藤を思うと胸が痛む』、「相澤冬樹氏のスクープ」とは、NHKを退職したのも一部は報われたようだ。
・『籠池夫妻と昭恵夫人のスリーショット写真の謎  「森友事件」というとき、その論点は8億円値引きの経緯だけにとどまらない。文書改竄はもちろん、大阪府の小学校設立認可の問題や政官関係、メディアの過熱報道など様々な問題を含む。その森友事件を改めて考えるうえで謎が残ったままになっている3つの日付を上げてみたい。また、3つ目に関しては「これまでに明るみになっていない事実」もここでご紹介しよう。 1つ目は14年4月28日。国有地取引の交渉を行っていた森友学園側と近畿財務局職員との会談で「籠池理事長夫妻と安倍昭恵総理夫人のスリーショット写真」が示された日付だ。朝日新聞などはこの写真提示を機に国有地取引が一気に進んだというストーリーを報じてきた。だが籠池氏は今でこそ「昭恵夫人の写真を示して以降、交渉がスムーズに進んだ。まさに神風だ」と述べているが、当初は「土地からごみが出てきて価格が下がった」ことを「神風」としていた。 そもそも森友案件について近畿財務局から財務省本省に連絡が入るのは、写真提示以前の13年8月15日のこと。近財の交渉記録によれば8月13日に鴻池祥肇議員の秘書から近財に連絡が入り、近財は2日後に本省審理室へ連絡を入れている。 一方、財務省が写真提示当日の交渉記録を公開していないことが「昭恵写真の神通力」を否定しきれない理由であるのも確かで、あえて当日の記録を公開しないとなれば、その意図を探られるのも当然ではある。即刻明らかにすべきだろう』、「財務省が写真提示当日の交渉記録を公開していないことが「昭恵写真の神通力」を否定しきれない理由であるのも確か」、一刻も早く公開すべきだろう。
・『「8億円値引き」なぜ起きたのか  2つ目は15年9月4日。この日、近財庁舎で設計担当のキアラ建築研究機関、施工業者の中道組、近財、大阪航空局が会議を行っている。森友学園を除外したこの席で、大量の地下埋設物は「場内処分にする」ことが話し合われた。ところが中道組・キアラ建設は、場内埋め戻しで了解した事実を森友側に伝えなかった。校舎の施工を担当した藤原工業が敷地内の埋設物に気づいたのは翌年3月11日だった。 森友側は憤慨、開校が遅れるとなれば賠償問題に発展しかねないと危惧した近財は大阪航空局にごみ撤去費用の見積もりを依頼。大阪航空局は第三者を入れず「国交省の知見」で撤去費を8億1974万円と算出し、撤去せずに価格から費用を差し引く形で国有地の売却価格が1億3400万円になった。 先の文春記事で近財の池田統括官が「8億円値引きの根拠は明確ではない」と言っているのは、この算出額のことだ。ただこの算出額はすでに17年11月に公表された会計検査院の報告によっても〈地下埋設物撤去・処分概算額を算定する際に必要とされる慎重な調査検討を欠いていた〉と結論付けられており、指摘そのものに目新しさはない。 問題は、なぜ業者は森友側に情報を伝えなかったのか、だ。中道組やキアラ建築は理由を明らかにしていない。また、慌てた森友学園側が中道組の紹介で急遽依頼し、近財との交渉を一手に引き受けた北浜法律事務所の酒井康生弁護士も騒動の最中に顧問弁護士を降り、ごみ発覚後の近財との交渉経緯について明らかにしていない。「8億円値引き」の核心に迫るためには彼らの証言も必要になってくる』、こんな不明点が残っていたとは初めて知った。
・『「大きな分岐点」の日を思い出せない籠池氏  3つ目は17年3月12日。籠池元理事長が著述家・菅野完氏の取材を受け、当時防衛大臣だった稲田朋美議員がかつて森友学園の顧問弁護士であったことを告発する動画をこの日に収録し、翌日公開したのである。 当時、森友糾弾の急先鋒だった菅野氏と籠池氏当人が組んだことは世間を騒然とさせた。以降、菅野氏の「内閣が2つは吹っ飛ぶ」発言がテレビ中継され、メディアに囲まれた籠池氏が「昭恵氏から100万円もらった」と暴露するなど、「森友劇場」化が加速。籠池夫妻の窓口役を担う菅野氏に、メディア各社は文字通り頭を下げて取材機会を得ることになった。 籠池氏は今年2月13日に『国策不捜査 「森友事件」の全貌』(文藝春秋)を出版。自身の回想にジャーナリストの赤澤竜也氏がファクトや資料を補う形で、国有地取引の経緯や事件勃発後の取材攻勢、拘置所生活などについて詳細につづっており、この日の菅野氏との出会いを〈今から考えると、あの日もまた大きな分岐点だった〉と回顧している。ところが籠池氏はなぜ菅野氏の誘いに応じたのかについては〈なにを話したのかよく覚えていない〉として言及を避けている。 本書の共著者である赤澤氏はこの日の面会に同席しており、他の記述と同様に彼がファクトを補うこともできるはずなのに、していない。赤澤氏は面会時のことを当時ネット記事としてYahoo!個人で公開しているが、こちらも「菅野氏の人たらしっぷりがすごい」などとほのめかすのみだった』、この辺の籠池氏や菅野氏の言い分には釈然としないものが残るようだ。
・『もう後戻りはできない。官僚の忖度が問題  このときに何が起きていたのか。実は当日の交渉の模様は、3時間にわたる映像として記録されている。筆者はこの映像を入手した(提供者は、『国策不捜査』にも「『保守の会』の人」として登場する松山昭彦氏)。映像に記録された事実の一端をご紹介したい。 籠池家の長男・佳茂氏と一緒に籠池邸にやってきた菅野氏は、まず「自分がここに来たことはメディアがみんな知っている」の述べた。もう後戻りはできないことを強調したのか、菅野氏と籠池氏が会ったことをメディアに報じられる前にこちらから打って出ないといけない、というニュアンスか。 そして「娘たち2人の生活を救い、(森友学園の創設者で籠池夫人・諄子氏の父である)森友寛の遺志を継がなければならない。そのため墓参りしてきた」「安倍夫妻は無関係。忖度した役人があまりにもひどい」「籠池夫妻を主語とした記事をなるべく減らしたい」などと籠池氏のウィークポイントを突いていく。 動画を見るに、当時の籠池氏の心境は以下のように推測できる。理事長を降り、学園を娘に託したものの先行きは不安。自宅前にはメディアが四六時中張り込んでいる。心酔する安倍総理を守りたいと思う一方、昔から知り合いで、かつて森友学園の顧問弁護士まで務めたにもかかわらず国会で冷淡な態度をとった稲田議員は許せない――。そうした思いを抱える籠池氏に、菅野氏は時間をかけてこう迫った』、この頃の「籠池氏の心境」は揺れていたようだ。
・『稲田や麻生を刺せば、安倍は守れ、官邸は喜ぶ  ――稲田の首をとりましょう。自宅前のメディアはいなくなる。稲田や麻生を刺せば安倍晋三を守れるのだから、官邸はむしろ喜ぶ。家業も守れる。こちらから撃って出ないと『籠池砲』は意味をなさない。今やるしかない―― 安倍総理子飼いの稲田氏を刺せば当然、安倍総理の責任問題にも発展するはずだが、籠池氏はこれを了承。「稲田は森友の顧問弁護士だった」と明かす動画の撮影に応じたのである。 公開後、家の前のメディアは減るどころか「森友劇場・第二幕」の幕開けの様相を呈したのは先にも指摘した通り。さらに籠池氏は国会証人喚問へと至り、森友学園は民事再生法の適用を受けることになった。籠池氏の当初の思いとは全く逆の事態を招いた格好だ。 ちなみにこのとき、籠池夫人の諄子氏は昭恵夫人との「カネのやり取り」について気になることを述べている。 「昭恵さんに渡そうとしたけど講演料は受け取ってませんからって。交通費として10万円用意していたんですが、『これは瑞穂の国記念小学院に使ってください』って返された。ほんまに渡してない。絶対誓う。昭恵さんにも怒られたよ。何が何だかわからないって」 籠池氏が「昭恵氏から100万円をもらった」と取材陣に暴露するのは4日後のことである。もちろん、昭恵夫人が10万円の受け取りを拒否した後、100万円を渡してきた、とみることもできるが、真偽は謎のままだ。 森友事件はまだ終わっていない』、「菅野氏」は何故このような助言をしたのだろう。それに従って結果的に墓穴を掘った「籠池氏」現在の言い分も聞いてみたいところだ。

第三に、元経産省官僚の古賀茂明氏が4月7日付けAERAdotに掲載した「古賀茂明「元近畿財務局職員の赤木俊夫さんの命がけの告発を無駄にするな」 連載「政官財の罪と罰」」を紹介しよう。
https://dot.asahi.com/wa/2020040600021.html?page=1
・『官僚の不祥事が続く中、またしても驚きのスキャンダルが報じられた。 経済産業省の官僚が公文書改ざんを行ったというのだ。3月16日朝、梶山弘志経産相は3億6千万円相当の原発マネー不正還流問題を起こした関西電力に「業務改善命令」を出した。しかし、この命令を出す前に必要な「電力・ガス取引監視等委員会」への意見聴取という手続きが行われておらず、これに気付いた担当者が、意見聴取が行われていたことにする嘘の決裁文書を作成したという。これは、刑法の虚偽公文書作成罪に当たる可能性が極めて高い。日本を代表する公益企業が不正を働き、その公益企業を監督する天下の経産省が犯罪行為を働く。この国はどこまで腐っているのかと思う。 関電の不祥事は約30年間続いた。内部告発の制度はあったが全く機能しなかった。森友学園事件でも同じことが起きた。安倍晋三総理夫人の安倍昭恵氏らの関与を隠す目的で行われた決裁文書の改ざん。改ざん作業を強要された元近畿財務局職員の赤木俊夫さんが自殺したのは、心を病んでいたからではない。赤木さんは、命がけで、「内部告発」を行ったのだと思う。 日本には、「公益通報者保護制度」がある。この制度を使えば、通報を受けた組織が調査して真相を明らかにし、しかるべき措置が取られる。通報した人の秘密は守られ、通報しても解雇されたりはしないと法律に書いてあるから心配する必要はない。したがって、悪いことを知った人はためらわず告発できる……はずである。 しかし、現実は違う。通報した人の情報が、告発された人や告発者の上司などに伝えられる例が後を絶たない。さらに、告発した人が、様々な人事上の不利益やいじめ、嫌がらせを受けるのもごく普通だ。 鉄の結束を誇る財務省では、そもそも内部告発などほとんど考えられない。さらに森友事件は、組織としての不祥事で、しかも、安倍総理夫人直結なのだから、告発しても返り討ちに遭うのが落ち。検察に期待しても、本格立件どころか、むしろ、検察の狙いは、赤木さん一人に罪をかぶせて一件落着というシナリオだった可能性すらある』、「公益通報者保護制度」が有名無実であることは確かなようだ。「検察の狙いは、赤木さん一人に罪をかぶせて一件落着というシナリオ」だったとしても、生きていれば裁判で真実を明かすことは可能だった筈で、自殺したことで、財務省や安部官邸にほっとさせたのは、誠に残念だった。
・『そんな状況でも、赤木さんは、何とか、自分の罪を償い、正義を実現したいと考えた。そして、究極の手段として選んだのが、手記を遺し、死をもって告発することだったのだ。 そこで、赤木さんの手記を見てもなお再調査を拒む安倍総理と麻生太郎財務相にお願いしたいことがある。今国会に政府が提出した「公益通報者保護法改正案」の修正だ。この改正案には制度に関する改善点もあるが、最も重要な改正が含まれていない。通報者に対する不利益な取り扱いの禁止義務に違反した場合の企業への罰則がないのだ。経団連が強く反対したからだが、企業の不祥事がこれだけ続いているのに、その不祥事を起こした大企業の肩を持つ姿勢は極めて問題だ。 さらに、役所については、これだけ酷い不正行為が続いているのだから、そんな組織に内部告発を取り扱わせること自体に問題がある。ここは思い切って、日本弁護士連合会に公務員専用の公益通報窓口を設置して不正の告発を受ける制度を作ってもらいたい。役所に窓口を作っても、泥棒に泥棒を捕まえさせるのと同じで意味がないからだ。 それくらい思い切った措置を取れば、赤木さんの死も少しは報われるだろう』、「赤木さんの手記を見てもなお再調査を拒む」のであれば、本来は国会が国政調査権を行使して独自の立場で調査すべきだ。しかし、与党側の多数の壁に阻まれるだろうが、野党としては少なくとも強く要求すべきだ。

第四に、4月9日付け文春オンライン「なぜ「森友スクープ」は若者に読まれるのか?」を紹介しよう。
https://bunshun.jp/articles/-/37132
・『いわゆる森友問題における「公文書改ざん事件」に関与し、2年前に自ら命を絶った近畿財務局職員・赤木俊夫さん(享年54)が残した「手記」。その中では、当時の財務省、および近畿財務局幹部らの言動が実名で事細かに明かされ、一人の真面目な公務員が公文書改ざん、そして自殺へと追い込まれていく経緯が、痛切なまでに綴られている』、「赤木俊夫さん(享年54)が残した「手記」」とは、確かに強力な「スクープ」だ。
・『20代以下が「森友スクープ」に反応している  同記事を掲載した『週刊文春』3月26日号(発行部数53万部)は、発売からわずか2日で完売となった。『週刊文春』の完売は、実に2年8ヶ月ぶりのことだという(同号は4月9日現在、Amazonでは購入可能)。 しかし、今回の「森友スクープ」に関しては、ある特徴的な現象が見られた。 それは、20代以下と見られる“若い読者”が、「この記事を読むために、初めて週刊誌を買った」といった趣旨の投稿を、SNS上に相次いでアップしたことである。 そもそも週刊誌の購読者層は、40代以上が中心と言われている。新聞や雑誌の発行部数を公査している日本ABC協会によると、2019年1月〜6月期における『週刊文春』は、8割を超える読者が40代以上だった。そうしたなかで、20代以下の若い世代が、次々と「森友スクープ」に反応しているという現象は、注目に値するだろう』、「わずか2日で完売」、「完売は、実に2年8ヶ月ぶり」、「20代以下と見られる“若い読者”が、「この記事を読むために、初めて週刊誌を買った」といった趣旨の投稿を、SNS上に相次いでアップ」、とは驚いた。
・『「まじで、こんなの、ない」  〈文春読んだ。初めて週刊誌読んだ。正直、政策とかよくわかんないけど、人として何が良くないかは有権者の高校生にもわかる。まじめな人が守られる世の中であってほしい。ほんとびっくりしたこんなのないよ、まじで、こんなの、ない〉(Kaoさん、高校生、Twitter) 〈先日、人生で初めて週刊文春を買った。(中略)赤木さんが書いた震える文字には、改ざんの責任を押し付けられ逮捕されるかもしれない恐怖が表れていた。死を選ぶまで追いつめられた絶望は一体どれほどのものだったのだろう〉(ヨリーさん、20代、note) ※名前、肩書きはプロフィールから引用。読みやすさを考慮して改行部分を詰めています。) 一方で、若者の反応に驚く、中年世代と見られる人たちの投稿も目立った。 〈今日バイトの子から、「人生で初めて週刊誌を買いました」と報告を受ける。「週刊文春」を買ったという。「なんで?」と聞いたら、「今、若い人の間で、これだけは読んだ方がいいって話がかなり回ってるんですよ」とのこと〉(語夢万里文庫 チーム〈でがらし〉さん、Twitter) 〈昨日、帰りの電車でも若いサラリーマンが文春を読んでいたな。今見たら完売御礼だとか。この問題に無関心でいられない人が多いことに少し安堵している〉(菊地みつさん、Twitter)』、文字情報から遠ざかっているといわれる「若い人」が、「今、若い人の間で、これだけは読んだ方がいいって話がかなり回ってるんですよ」、文春社の「手前味噌」の部分もあるにしても、事実であれば、喜ばしいことだ。
・『この“現象”を書店員はどう見ているか?  それでは一体なぜ、今回の「森友スクープ」は“若い世代”にまで届いているのか。都内の書店員(30代・男性)はこう語る。 「私の周りにも、今回の『週刊文春』で初めて週刊誌を買った、という若い女性がいます。そもそも『週刊少年ジャンプ』でさえ、最近は中年のサラリーマンが中心で、若い人が買っているのはあまり見ないので、やはり印象的な現象です」 実際に「森友スクープ」を読むために初めて週刊誌を買ったのは、どんな若者なのか。 「初めて『週刊文春』を読んだというその女性に、『伊藤詩織さんって知ってる?』と聞いたんです。そうしたら『知らない』と。それは結構驚きました。日本だけじゃなく、世界でも話題になった方ですし、しかも若い女性だったら知っていてもいいような話じゃないですか。そうした情報さえ、これまでどこからも入らなかったような人が、今回は読もうと言っている。それはすごいな、って思いますね」(同書店員)』、「伊藤詩織さん」の「情報さえ、これまでどこからも入らなかったような人が、今回は読もうと言っている。それはすごいな、って思いますね」、その通りだ。
・『今回の記事はただの「情報」ではない  つまり、これまでニュースへの関心や政治的な意識が決して高くなかった若者が、今回は反応しているのだという。 「若い世代はそもそもモノを持つ、ということに抵抗があります。どうせ捨ててしまうものを持つのは無駄だ、という感覚があるんでしょうね。でも今回の記事は、繰り返し手元に置いて、いつでも読み返せるようにしたい、という思いがあるのではないでしょうか。立ち読みや回し読みではなく、実際に買うという行為に至ったのは、今回の記事はただの情報ではないという、“重み”を感じとったからではないかと、私は理解しています」(同書店員)』、「立ち読みや回し読みではなく、実際に買うという行為に至ったのは、今回の記事はただの情報ではないという、“重み”を感じとったからではないか」、なるほど。
・『Instagramを見て「何かが起きている」と思った  今回の「森友スクープ」を読むために初めて週刊誌を買ったという女性(20代・学生)は、アカウントをフォローしているが、実際には面識のない複数の女性が、Instagramで相次いで「今回の『週刊文春』は読んだほうがいい」と発信しているのを見て、「自分も読んでみなきゃ」と思ったという。 「誰か特定の人の投稿が拡散されていた、というわけではなくて、何人もの人が別々に『週刊文春』の写真をアップしていたんです。30代の女性が多かったと思いますが、そうした投稿が次々と流れてきたので、『これは何かが起きている』と思ったんです」 確かにInstagramで「#週刊文春」と検索すると、赤木さんの手記が掲載された3月26日号の表紙写真がいくつもヒットする。 「私は今までこういうことから目を背けてきたんですが、これは絶対に読まなければいけないと思いました。実際に読んでみたら、あまりに辛くて、信じられないような事実が綴られていて、涙が止まりませんでした。こんな重大なことに無関心だった自分が恥ずかしくなったし、これから日本の政治に対して、ちゃんと関心を持って行動していこうと思いました」(同女子学生)』、「Instagramを見て「何かが起きている」と思った」、若い人らしいきっかけだ。「こんな重大なことに無関心だった自分が恥ずかしくなったし、これから日本の政治に対して、ちゃんと関心を持って行動していこうと思いました」、頼もしい限りだ。
・『再調査に応じようとしない安倍政権  今回の手記の公表後、麻生太郎財務相は「新たな事実が判明したとは考えられない」と、再調査を否定。安倍首相も一連の問題に対して「行政府の長として責任を痛感している」としながらも、やはり再調査には応じない姿勢を示している。 一方、国と佐川氏を相手取り、損害賠償請求訴訟を起こした赤木さんの妻・昌子さんは、3月27日からキャンペーンサイト「Change.org」で再調査への賛同者を募り始めた。すると、5日後の4月1日には賛同者が26万人を突破。これは、同サイトでは過去最多・最速の動きだという』、政府が応じないのであれば、前述の通り、国会が国政調査権による調査をすべきだ。
・『「なんて世の中だ、手がふるえる、恐い」  赤木さんは死の直前、震えるような文字で、そんな一文をノートに走り書きしたという。その最期の声に耳を傾けた若い世代は、無関心だった自らを恥じながら、赤木さんが絶望した「世の中」を変えるため、動き出そうとしている。 本来であれば、赤木さんの思いにもっとも真摯に向き合わなければならないのは、安倍政権と財務省のはずだ。しかし、彼らだけが、この問題から目を背けているように思えてならない。そんな“大人たち”の姿を、「今までこういうことから目を背けてきた」若者たちもまた、注視している』、「赤木さん・・・その最期の声に耳を傾けた若い世代は、無関心だった自らを恥じながら、赤木さんが絶望した「世の中」を変えるため、動き出そうとしている」、「若い世代」がSNSでさらに読後感などを広めて欲しいものだ。
タグ:赤木さんは死の直前、震えるような文字で、そんな一文をノートに走り書き 籠池夫妻と昭恵夫人のスリーショット写真の謎 関西電力に「業務改善命令」を出した。しかし、この命令を出す前に必要な「電力・ガス取引監視等委員会」への意見聴取という手続きが行われておらず、これに気付いた担当者が、意見聴取が行われていたことにする嘘の決裁文書を作成 AERAdot 赤木氏がその改竄の詳細な経緯を書き残していた 本来は国会が国政調査権を行使して独自の立場で調査すべき 完売は、実に2年8ヶ月ぶり 森友問題、文春のスクープで再び脚光 Instagramを見て「何かが起きている」と思った 「今、若い人の間で、これだけは読んだ方がいいって話がかなり回ってるんですよ」 「まじで、こんなの、ない」 今回の記事はただの「情報」ではない 「伊藤詩織さん」の「情報さえ、これまでどこからも入らなかったような人が、今回は読もうと言っている。それはすごいな、って思いますね 検察の狙いは、赤木さん一人に罪をかぶせて一件落着というシナリオだった可能性すらある 「なんて世の中だ、手がふるえる、恐い」 再調査に応じようとしない安倍政権 鉄の結束を誇る財務省では、そもそも内部告発などほとんど考えられない 「公益通報者保護制度」 発売からわずか2日で完売 稲田や麻生を刺せば、安倍は守れ、官邸は喜ぶ もう後戻りはできない。官僚の忖度が問題 「大きな分岐点」の日を思い出せない籠池氏 8億円値引き」の核心に迫るためには彼らの証言も必要になってくる 「8億円値引き」なぜ起きたのか 経済産業省の官僚が公文書改ざん 「森友重大スクープ「安倍は守って稲田を刺す」…籠池氏がそそのかされた決定的瞬間 昭恵氏に渡そうとした10万円の謎」 プレジデント Digital 豊中 あきら 「正直者はバカを見る」官僚組織 籠池夫妻を逮捕しただけで問題の財務官僚たちを全員不起訴にして捜査を終わらせた。 その“功績”により同期トップで函館地検検事正に出世 山本真千子・大阪地検特捜部長 駐イタリア大使館一等書記官 谷査恵子・課長補佐 “この世の春”を謳歌しているのが2人の女性官僚 注文付けた官僚は退官 「昭恵夫人お付き秘書は出世 森友「関係官僚15人」のその後」 相澤冬樹氏のスクープ Newsポストセブン (その21)(昭恵夫人お付き秘書は出世 森友「関係官僚15人」のその後、森友重大スクープ「安倍は守って稲田を刺す」…籠池氏がそそのかされた決定的瞬間 昭恵氏に渡そうとした10万円の謎、古賀茂明「元近畿財務局職員の赤木俊夫さんの命がけの告発を無駄にするな」、なぜ「森友スクープ」は若者に読まれるのか?) 森友学園問題 文春オンライン 20代以下と見られる“若い読者”が、「この記事を読むために、初めて週刊誌を買った」といった趣旨の投稿を、SNS上に相次いでアップ その最期の声に耳を傾けた若い世代は、無関心だった自らを恥じながら、赤木さんが絶望した「世の中」を変えるため、動き出そうとしている この“現象”を書店員はどう見ているか? 立ち読みや回し読みではなく、実際に買うという行為に至ったのは、今回の記事はただの情報ではないという、“重み”を感じとったからではないか 今回の記事は、繰り返し手元に置いて、いつでも読み返せるようにしたい 「古賀茂明「元近畿財務局職員の赤木俊夫さんの命がけの告発を無駄にするな」 連載「政官財の罪と罰」」 赤木さんは、命がけで、「内部告発」 「菅野氏」 「稲田は森友の顧問弁護士だった」と明かす動画の撮影に応じた 『週刊文春』3月26日号 「なぜ「森友スクープ」は若者に読まれるのか?」 20代以下が「森友スクープ」に反応している 赤木俊夫さん(享年54)が残した「手記」 財務省が写真提示当日の交渉記録を公開していないことが「昭恵写真の神通力」を否定しきれない理由であるのも確か こんな重大なことに無関心だった自分が恥ずかしくなったし、これから日本の政治に対して、ちゃんと関心を持って行動していこうと思いました
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