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電子政府(その1)(安倍首相「世界最先端IT国家宣言」嗤う「行政デジタル化」のお粗末、ハンコから脱却しても「電子署名」という遺物が日本のIT化を妨げる マイナンバーが何の役にも立たない現実、政府の“デジタル音痴”が止まらない 中西宏明・経団連会長が嘆く「接触確認アプリの問題点」 「政府が一番遅れている」というDXとは?) [国内政治]

本日は、電子政府(その1)(安倍首相「世界最先端IT国家宣言」嗤う「行政デジタル化」のお粗末、ハンコから脱却しても「電子署名」という遺物が日本のIT化を妨げる マイナンバーが何の役にも立たない現実、政府の“デジタル音痴”が止まらない 中西宏明・経団連会長が嘆く「接触確認アプリの問題点」 「政府が一番遅れている」というDXとは?)を取上げよう。

先ずは、6月1日付けデイリー新潮「安倍首相「世界最先端IT国家宣言」嗤う「行政デジタル化」のお粗末」を紹介しよう。
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/06011130/?all=1
・『今次の新型コロナウイルスの感染拡大。日本にとっては、第1次世界大戦末のスペイン風邪以来、100年ぶりに見舞われたパンデミック(世界的大流行)である。 が、各国政府が自国民の救済に知恵を絞り、次々と施策を打ち出す中、日本政府のスピード感の欠如が国民を苛立たせている。 感染防止の自衛グッズとして需要が急増したマスクは3カ月以上も店頭から姿を消し、装備が必須の医療従事者の下にさえ、十分に行き渡らなかった。個人や中小事業者を救済する給付金も窓口の自治体や担当官庁の段階で目詰まりを起こし、必要とするキャッシュが届かないことに悲鳴や怨嗟の声が上がっている。 原因の大半は行政のデジタル化の遅れにあるといっても過言ではない。 海外メディアでは、厚生労働省が全国の自治体から集まる日々のPCR検査の件数と結果の一部をファックスで集計していることなどを指し、「“IT(情報技術)後進国”としての日本の弱点がそのまま露出している」(韓国『中央日報』)などと報じている。 首相の安倍晋三(65)が政権復帰の半年後に「ITは成長戦略のコアである」として閣議決定した「世界最先端IT国家創造宣言」とは何だったのか』、「日々のPCR検査の件数と結果の一部をファックスで集計」、確かにIT「後進国」を如実に示している。
・『悲惨な行列  GW連休明けの5月7日以降、都内の区役所には、全国民に一律10万円が支給される「特別定額給付金」のオンライン申請のために窓口を訪れる人々が殺到した。 「オンライン申請のために窓口を訪れる」ということ自体、すでにブラックユーモアのように聞こえるが、なぜこんな現象が生じたかといえば、政府がオンライン申請の対象者を「マイナンバー(社会保障・税番号制度)カード」所持者に限定する一方、システムの不備で暗証番号やパスワードを忘れた際の再設定がオンライン上でできないため、申請者は役所の窓口で手続きをしなければならなかったからだ。 品川区役所で7日に8〜10時間待ちとなったのをはじめ、8日には江戸川区葛西事務所で5時間待ち、練馬区役所で3〜4時間待ちとなった。 入力時に暗証番号を間違えて画面にロックがかかったため、7、8日と連続して品川区役所を訪れた30代の男性など、8日だけで5時間半待ち。 あるいは、マイナンバーカードの電子証明書の有効期限が切れて失効したため、更新に訪れた別の30代の男性は、 「大行列ができたが、列の間隔も空いていなくて密集状態(いわゆる“3密”)だった」と区役所の対応を問題視していた。 マイナンバーカードの交付が始まったのは2016年1月。そもそもは国民(外国人住民も含む)1人1人に番号を割り当て、行政が保有する住民情報を照合しやすくすることで、住民へのサービス向上や行政事務の効率化を目指す「マイナンバー制度」(2013年5月に「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法」が国会で成立)に基づいている。 同法が施行された2015年10月から対象者全員に各自の番号を知らせる通知カードの発送が始まり、受け取った住民は各自市区町村役場へ出向いて、この通知カードと引き換えに個人番号カード(マイナンバーカード)を受け取る仕組みだった。マイナンバーカードはICチップを搭載したプラスチック製のカードで、表面には本人の氏名・住所・生年月日などのほか、顔写真も掲載。身分証明書として利用できる。 ただ、政府がカード作成を希望する住民に限ったため、普及は進まず、今年5月1日時点でマイナンバーカードの発行枚数は約2085万枚強、人口に対する普及率はわずか16.4%にとどまっている。スタートから4年が経過してもさっぱり数字が上がらないのは、言うまでもなく行政の怠慢が原因だ。 給付金のオンライン申請での混乱が象徴するように、手続きにはいまだにデジタルとアナログが混在し、暗証番号やパスワードを失念した利用者がその変更(再発行)をしようとするだけで数時間も役所に並ばなければならない。旧ソ連・東欧諸国の崩壊過程で店頭に行列を成す住民の姿がしばしば映し出されていたが、連休明けの都内各区役所の光景は、その悲惨な行列を彷彿とさせるものがあった』、私は「マイナンバーカード」を毎年、税務申告で利用しているので、「特別定額給付金」も当然ネット申請しようとしたが、この手続きが何度やってもエラーになるので困っていたが、区役所から申請書類を送ってきたので、それを郵送したところ、なんと10日ほどで入金された。ただ、税務申告では「マイナンバーカード」のパスワードで、カード自体のものと、電子証明書用のものをよく間違えてロックされてしまい、区役所でパスワードを再設定したことが何度もある。「マイナンバーカードの・・・人口に対する普及率はわずか16.4%」、とは低いまま放置していた政府の怠慢にも改めて驚かされる。
・『病的な“有言不実行”  システムの目詰まりは個人向け給付金だけではない。 5月1日からオンライン申請が始まった中小事業者向けの「持続化給付金」でも、支給の遅れが問題化している。 年初以降に1カ月の売上高が前年同月より50%以上減った事業者(資本金10億円未満の企業や個人事業主)を対象に、法人は200万円、個人は100万円を上限に政府が支援する制度で、休業を強いられた飲食業や観光業、イベント事業者ら申請者が殺到し、所管の中小企業庁によると、初日のオンライン申請は約5万6000件にものぼった。抽選販売の受付初日(4月28日)に約470万件の応募が殺到した「シャープ」のマスクに比べれば僅かな数に思えるが、それでも「中小企業庁のシステムがパンクした」とのウワサが広がった。 5月11日時点で、持続化給付金の申請約70万件に対し、振り込み済みは約2万7000件と率にして4%弱。政府が全国の緊急事態宣言の延長を発表した5月4日の記者会見で、安倍はこの給付金について、 「政府の総力を挙げ、スピード感を持って支援をお届けする」と強調したが、オンライン申請の開始から10日が過ぎて4%弱という処理の実態とは乖離が余りに甚だしい。この首相の“有言不実行”はもはや病的と言える。 その後も連日クビを長くして口座への入金を待つ事業者の鬱積は増す一方で、「自分の申請が審査されているのかどうか、問い合わせても答えてくれない」といった悲痛な声が洩れてくる。とりわけ、当座の資金を最も必要としていた事業者が殺到した5月1日の申請の処理が遅れているとの指摘が多く、「システムのパンク」説の根拠にもなっている。 中小企業庁が全都道府県にオンライン申請の支援窓口を設けるなど、連休後に広がった対策で処理件数が増えたことから、首相の安倍は5月21日の記者会見で、 「入金開始から10日余りで40万件を超える中小・小規模事業者に5000億円を届けた」と胸を張ったが、実はこの会見の時点で申請件数はすでに90万件を超えており、まだ半数の処理も終わっていないことには触れなかった』、「持続化給付金」では電通との関係が問題視されているが、実務的にも遅れが酷いようで、確かに「病的な“有言不実行だ」。
・『「はんこ議連」会長がIT担当相  周知のように、欧米アジアの先進国では行政のデジタル化のテンポが早い。 米国では社会保険番号(ソーシャル・セキュリティ・ナンバー=SSN)が住民に割り振られ、公的年金や納税管理に加え、運転免許証の本人確認、金融機関の口座との紐付けによる信用管理などへと活用が広がっている。 新型コロナ危機に際し、米国でも1人当たり最大1200ドル(約13万円)の給付金支給が決まり、3月27日に大統領ドナルド・トランプ(73)が関連法に署名。半月余り後の4月15日までに対象者約8000万人の銀行口座へ振り込まれた。 ドイツでは3月25日、総額約7500億ユーロ(約90兆円)の経済対策を決定。従業員10人以下の零細企業や個人事業主に対し、最大1万5000ユーロ(約180万円)の助成金を支給する制度も盛り込まれたが、独政府は従業員解雇や経営破綻を防ぐために極力簡素化したオンライン申請方法を導入。大半の対象者が申請から2日後に助成金を受け取ったと、現地メディアが報じている。 読者の中には、「日本は行政のデジタル化の先進国ではなかったのか」と疑問を持たれる向きもあるかもしれない。 確かに、国連が加盟国を対象に隔年で実施している「電子政府ランキング」で、日本は2012年の18位から2018年には10位に浮上。また、早稲田大学が世界11大学と共同で実施している「世界電子政府進捗度ランキング」(2018年度)では、7位につけている。 だが、この手の調査は眉唾ものが少なくない。 たとえば、早大が手掛ける後者のランキングでは、通信網の整備やオンラインサービスの使いやすさやなど10分野の評価対象のうち、「政府CIO(最高情報責任者)」の項目で日本を1位としている。日本には組織の枠を超えた責任者、つまりCIOが政府全体にも各府省にもいることが高評価に繋がっているようなのだが、現実にその代表格として日本国民が思い浮かべるのは、おそらく「IT政策担当相」ではないか。現任は、竹本直一(79)である。 大阪15区(堺市の一部や富田林市、河内長野市など)選出の衆院議員である竹本は、元建設省(現国土交通省)のキャリア官僚。昨年9月の内閣改造で初入閣したが、IT分野への造詣が深いわけでもなく、メディアで話題になったのは、自民党の「はんこ議連」(正式名称は「日本の印章制度・文化を守る議員連盟」)の会長を務めていたことくらいだ。 新型コロナの感染防止が急務になって以降、政府は企業に従業員のテレワーク(在宅勤務)を推進するよう要請。これに対し、書面に押印を求める日本の「はんこ文化」が障害になっているとの指摘が相次いだが、この件について4月14日の記者会見でIT担当相として質問を受けた竹本は、 「押印は民間同士の取引で支障になっている例が多い。話し合っていただく以外にない」 と他人事のようなコメントを発して批判を浴びた。 IT担当相以外でも、2018年10月にサイバーセキュリティー戦略本部担当相(五輪担当相と兼務)に就任した桜田義孝(70)が、「パソコンを使ったことがない」「(USBメモリについて)細かいことは分からない」などと国会で珍答弁を繰り返したことは、多くの国民の記憶に残っているに違いない。 比較政治経済学が専門の米シラキュース大学准教授、マルガリータ・エステベス・アベは、〈「桜田現象」は日本の現状の象徴。教育機関や職場のIT化が非常に遅れており、せっかくの良質な労働力に真価が発揮されていない〉と解説している(『ニューズウィーク日本版』2020年5月5・12日号)』、「早稲田大学が世界11大学と共同で実施している「世界電子政府進捗度ランキング」で「「政府CIO(最高情報責任者)」の項目で日本を1位」、「早稲田大学」にも幻滅した。「IT政策担当相」が「自民党の「はんこ議連」」の「会長」とは安部政権のいいかげんさの極致だ。
・『国力衰退の象徴  誰が大臣でも変わらない――。 日本の多くの国民がそう考え、国家戦略上の重要ポストであっても、年輩の初入閣者にその座を与える愚作を繰り返してきた安倍内閣を甘受してきた。 だが、人材の配置によって、国難を克服する道が拓けることを今回のコロナ禍は明示した。 格好の例は台湾だろう。 いまや有名なエピソードになりつつあるが、いち早く中国本土での新型コロナ感染を察知した台湾政府は、今年1月末にマスクの輸出を全面禁止とし、全土のマスク工場を管理すると共に、中央健康保険庁がマスクを販売する薬局の30秒ごとの在庫データをネットに公開。ICチップを内蔵した健康保険証にマスクの購入履歴を記録し、買い占めや転売の防止に結びつけた。マスクの在庫データはスマートフォンのアプリで確認できるため、住民はどの店に行けばマスクを入手できるかが一目で分かるようになり、マスク不足は瞬く間に解消した。 こうした一連の「マスク配布システム」構築の中心人物は、デジタル担当政務委員(閣僚級)のオードリー・タン(唐鳳、39)。独学でプログラミングを学んだ後、米シリコンバレーで起業した経験もあり、2016年から蔡英文(63)政権の一員として行政サービスのデジタル化を担当している。 台湾とほぼ同時期にマスク不足が叫ばれるようになった日本では、官房長官の菅義偉(71)が2月初めから「マスク増産」を繰り返し表明した。しかし店頭には一向に商品は届かず、苦肉の策として、官邸主導で布マスク(いわゆる“アベノマスク”)を全国民に配布すると発表したが、感染防止効果に疑問があるうえ、早期に届いたマスクに虫や髪の毛が混じっていたことで評判は散々であることは記憶に新しい。それどころか、そんなアベノマスクでさえ、いまだに配布が完了していない。 市販のマスクは5月の連休明けにようやく都心の店頭に並ぶようになったが、アベノマスクは、今では日本の国力衰退の象徴として語られるようになった。 台湾だけではない。韓国では人工知能(AI)などを活用した技術開発をPCR検査の大幅な拡大に繋げ、いち早く感染抑止を成就した。 新型コロナ対策での「敗北」を認め、IT戦略はもとより、永田町・霞が関の政治家、官僚たちの抜本的な発想の転換を図らない限り、アナログ社会から抜け切れない日本の退潮は止められない。(敬称略)』、「アベノマスクは、今では日本の国力衰退の象徴として語られるようになった」、ここまで劣化させた安部政権の罪は重い。

次に、6月31日付け現代ビジネスが掲載した早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問 一橋大学名誉教授の野口 悠紀雄氏による「ハンコから脱却しても「電子署名」という遺物が日本のIT化を妨げる マイナンバーが何の役にも立たない現実」を紹介しよう。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/73105
・『新型コロナウイルスの影響で在宅勤務が進み、「ハンコ文化」見直しの機運が高まっている。しかし、現実には、事態は進展していない。 基本的な問題は、20年前に施行された電子署名法が、その後の技術進歩を反映しておらず、古い技術を前提にしていることだ』、初耳だが、どういうことだろう。
・『法で想定されている電子署名は使いにくい  2001年に施行された電子署名法において有効とされている電子署名は、ICカードを用いるか、あるいは、利用者が認証サービス事業者に自らを証明する書類などを提出し、事業者が電子証明書の入った電子ファイルを発行する。それを使って当事者同士が署名をすることになっている。 しかし、認証サービス者からいちいち認証を受けるのは面倒なので、この方式は実際にはあまり使われていない。実際に使われているのは、以下に述べる「クラウド型」と呼ばれるものだ。 署名と署名に必要な鍵をサーバーに保管し、全ての手続きがクラウド上で済む。本人確認も、メールアドレスや2段階認証を活用すれば短時間で済む。 電子契約利用企業の約80%がクラウド型を利用している。 国内で8割のシェアを握る弁護士ドットコムの「クラウドサイン」などは、当事者同士が電子署名をしない「立会人型」と呼ばれる形式だ。 ネットに上げたPDFの契約書などの書類を双方が確認し、合意すれば、立ち会った弁護士ドットコムが自らの名義で「契約書が甲と乙によるものであることを確認した」と電子署名する。 契約の当事者が電子署名の印鑑証明に相当する電子証明書などを取得しなくてもすむため、手続きが簡単だ』、「電子契約利用企業の約80%がクラウド型を利用」、にも拘らず、「電子署名法」は古い不便な方式のままというのも、行政の怠慢だ。
・『立会人型の電子署名は有効か? 法務省の見解は揺れる  しかし、法務省は、立会人型の電子契約書について、「電子署名法に基づく推定効(文書が有効だと推定されること)は働き得ないと認識している」との見解を5月12日の政府の規制改革推進会議の会合で示した。現在日本で使われている電子署名の有効性を否定したわけだ。 ところが、一方で、取締役会の議事録承認について、クラウドでの電子署名を法務省が容認したとのニュースもあった。「当事者がネット上の書類を確認し、認証サービス事業者が代わりに電子署名するのも可能となる」と報道されている。 新型コロナウイルスの感染防止策として、手続きを簡素化したいとする経済界の要望を反映したのだという。 このように、クラウド立会人型の電子署名については、それが有効なのかどうかの判断がはっきりしない。 推進会議での見解が12日で、取締役会についてのニュースが5月30日だから、半月ほどの間で、方針が変わっているように見える』、行政は一体何をやっているのだろう。
・『電子署名そのものが古い技術  英米では、立会人型のクラウド上の電子契約が広く普及しており、判例で有効性が認められている。 だから、日本でもこれを普及させればよいという意見が多いのだが、問題なしとしない。 この方式では、立会人である弁護士などに、真正性の証明を行なう権限を与えている。これは、公証人制度と似たものだ。 しかし、個人が行なう真正性の証明に全幅の信頼を寄せてよいかどうかは、疑問だ。 また、この場合の本人確認はメールアドレスなどで行なわれているが、それで十分かどうかという疑問が残る』、確かに「立会人型のクラウド上の電子契約」にも問題はあるようだが、それを克服する方法を示すのも行政の大事な役割だ。
・『エストニア方式を導入すべきだ  公開鍵暗号による電子署名の仕組み自体は、すでに確立された技術であり、仮想通貨を初めとして、インターネット上のさまざまな取引で広く用いられている。 問題は、「ある公開鍵を持っている個人(あるいは法人)と、実在する個人(あるいは法人)とが1対1に対応している」ということの証明なのだ(「公開鍵」とは、公開鍵暗号のシステムで用いられる数字と記号の組み合わせ)。 この問題は、国が国民背番号制度を実現し、それと関連付けることで行なうべきものだ。 エストニアでは、この方式が採られている。その概要を前回述べたが、より詳しく説明すれば、つぎのとおりだ。 国民一人一人が「国民ID」(正確には、personal identification code。個人識別コード)という番号を待つ。 電子認証(本人確認)とサインをデジタルに行うために必要なのは、ICチップを埋め込んだeID カードだ。 専用のカードリーダーに差し込み、暗証番号を入力すると、完全に無料で、電子署名を行うことができる。 ブロックチェーン上に契約締結日などのタイムスタンプを記録することによって、改ざん防止を実現できる。また、電子署名を半永久的に記録することが可能となり、有効期限問題も解消している。 このため、インターネット接続環境とパソコン、カードリーダーさえあれば、あらゆる行政手続きを自宅やオフィスから行える。ほぼ100%の国民に普及している。 確定申告の95%、法人設立手続きの98%、薬の処方の99%がオンラインで行われている。 住民登録、年金や各種手当の申請、自動車の登録手続き、国民健康保険の手続き、運転免許の申請と更新、出生届提出や保育園・学校への入学申請、学校の成績表へのアクセス、銀行口座、病院の診療履歴へのアクセスもできる。 さらに、オンライン会社登記や電子投票などもできる。 中国では、18桁の身分証番号を用いる身分証のシステムが、すでに1995年に導入されている。 記載項目は、氏名・性別・民族・生年月日・住所などだ。身分証番号は、生まれた日に決定され、終生不変の個人番号となる。満16歳になると、有形の身分証が交付される。 中国は、2019年10月に「暗号法」を制定した。これは、さまざまな目的に用いられる秘密鍵を国家が管理するための基礎を作るのが目的ではないかと想像される。 アメリカでは、SSN(Social Security Number:社会保障番号)が用いられている。アパートの賃貸契約や就労、免許証の取得など、アメリカで生活するにはさまざまな場面で必要とされる。これがなければ、満足に生活をすることができない』、「エストニア方式」は確かに効率的だ。
・『マイナンバーを活用すべきだ  日本のマイナンバー制度も、本来は上記のようなことの実現を目指して導入されたものだ。 実際、内閣府の説明サイトをみると、つぎのように書いてある。 「それぞれの機関内では、住民票コード、基礎年金番号、医療保険被保険者番号など、それぞれの番号で個人の情報を管理しているため、機関をまたいだ情報のやりとりでは、氏名、住所などでの個人の特定に時間と労力を費やしていました。社会保障、税、災害対策の3分野について、分野横断的な共通の番号を導入することで、個人の特定を確実かつ迅速に行うことが可能になります」 要するに、実在する個人を、マイナンバーという単一の番号だけで把握することを可能にしようというのである。 これは、エストニアや中国の場合とまったく同じ目的だ。 ただし、マイナンバーの場合には、いまだにそれが孤立して存在しているだけで、他のシステムとの関連付けがなされていない。 このために、実際には何の役にも立たないものになっているのである。 今回の現金給付で、各地方公共団体が、オンラインで送られてきた申請データをプリントアウトし、住民基本台帳のデータとの突き合わせなどを手作業で行なわざるをえず、大変な苦労をしていると伝えられている。信じられないようなことだ。 マイナンバー制度は、何も役に立たないどころか、地方公共団体に余計な労力負担を掛けるだけの制度になってしまっている。 ちなみに、コロナ対策の一環としての現金給付において、アメリカはSSNを用いて迅速に行うことができた。 いま必要なことは、マイナンバー制度を基礎として、これを他の仕組みと有機的に連結させ、エストニアのような制度を確立することだ。 それにもかかわらず有識者会議は、新しい制度を作って屋上屋を重ねるようとしている。 現在の電子署名のシステムには、すでに既得権益者が発生してしまっている。それらの人々の職を守るために、古いシステムから脱却できないというようなことはないだろうか? このまま進むと、「ハンコ文化からは脱却できたものの、今度は別の迷宮入り」といった事態になりかねない』、確かに「マイナンバーを活用すべきだ」、にも拘らず、「有識者会議は、新しい制度を作って屋上屋を重ねるようとしている」、とは初めて知ったが、驚くべきことだ。業者を潤わせるだけで、全く無駄な投資だ。

第三に、6月27日付け文春オンライン「政府の“デジタル音痴”が止まらない 中西宏明・経団連会長が嘆く「接触確認アプリの問題点」 「政府が一番遅れている」というDXとは?」を紹介しよう。
https://bunshun.jp/articles/-/38666
・『「政府が一番遅れていますよ。国民の生活や働き方をよりよいものにしようという意識が感じられないのです」 「文藝春秋」7月号のインタビューでそう語るのは、6月2日に就任2期目を迎えたばかりの中西宏明経団連会長(74=日立製作所会長)。 経団連と政府の関係は、「車の両輪」のようなものと言われるが、そのイメージに反して、“財界総理”の口から飛び出したのは、政府への厳しい言葉だった。 中西氏が危惧する「政府の遅れ」とはいったい何なのか――』、どういうことなのだろう。
・『政府の腰が引けている「コロナアプリ」  政府が、新型コロナウイルスの感染拡大の防止策として6月20日に公開した「接触確認アプリ」。これはスマートフォンの近接通信機能(ブルートゥース)を利用し、陽性診断の確定者と濃厚接触した可能性が高い場合に自動通知を行うというものだ。 安倍首相も会見などで「多くの皆さんにご活用いただきたい」と訴えていたが、中西氏はこう指摘する。 「このアプリも誰もが使うものですから、何より使いやすく、使う人の心理的なハードルの低いものにしないといけません。日本人はプライバシーについて敏感なので、その部分の不安を残したままでは利用者はなかなか増えないことは目に見えています。この不安を解消し、アプリを役立つものにしていくためには、政府が国民に向かってきちんとプライバシー保護に関して説明しないといけません。『個人情報は絶対に目的以外で使用しないので、どうぞアプリを使ってください』と強くお願いするべきなのに、マスコミからの追及を気にしているのか、政府の腰が引けている気がしてなりません。アプリをみんなに使ってもらおうという積極的な姿勢が感じられないのです」』、きちんとしたものであれば、「マスコミ」も「追及」しない筈だ。「アプリをみんなに使ってもらおうという積極的な姿勢が感じられない」、責任回避をしているのだろうか。
・『日本の役所の問題点は「想像力の欠如」  国民一律10万円の特別定額給付金のオンライン申請についても、中西氏は「使う側に立って作られていない」と手厳しい。実際、スマホ用アプリの使い勝手の悪さ、手続きの煩雑さなどに不満の声が上がり、システムのトラブルも各地で頻出した。 「要するに、日本の役所の問題は、新しいシステムを導入さえすればいいと思っている点です。そのデジタル技術を導入した後に、国民が安心して、手軽に簡単にそのシステムを利用できるか――というところにまでは想像力が及んでいない。政府のデジタル面での遅れを感じました」 そこで中西氏が主張するのが、単なる「新しいデジタル技術の導入」ではなく、デジタルを活用し、社会・産業・生活のあり方を根本から変える「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」の必要性だ。では、その具体的な中身とは何か。 「文藝春秋」7月号ならびに「文藝春秋digital」に掲載した中西氏のインタビュー「経団連会長『デジタル革命』で日本は甦る」では、政府のデジタル化の具体的な問題点のほか、官邸や霞が関とのテレビ会議の舞台裏、「デジタル・トランスフォーメーション」の好例、リモートワークへの補助など日立の先進的な働き方改革、意外な一面が垣間見える中西氏自身の「ステイホーム生活」などについて8ページにわたって語っている』、「中西氏」も「“財界総理”」である以上、マスコミの油を売ってばかりいないで、安部政権にもっと強く働き掛けるべきだろう。働き掛けても糠に釘なのかも知れないが、その場合は働き掛け方に問題があるのだろう。
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