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女性活躍(その17)(「女性の社会進出」妨害する日本の悪習の正体 「役割の押し付け」「賃金格差」問題は山積みだ、「専業主婦に憧れる女性」がドイツにいない理由 1977年まで「働く自由」なかった既婚女性たち、伊藤詩織氏2題:第1回「世界で2億人の女性が"性器切除"を経験している」 女性「だから」は圧力になっている、「性被害を受け、13歳で母になる…アフリカの少女が流した涙」 何があっても、あなたは悪くない) [社会]

女性活躍については、5月29日に取上げた。今日は、(その17)(「女性の社会進出」妨害する日本の悪習の正体 「役割の押し付け」「賃金格差」問題は山積みだ、「専業主婦に憧れる女性」がドイツにいない理由 1977年まで「働く自由」なかった既婚女性たち、伊藤詩織氏2題:第1回「世界で2億人の女性が"性器切除"を経験している」 女性「だから」は圧力になっている、「性被害を受け、13歳で母になる…アフリカの少女が流した涙」 何があっても、あなたは悪くない)である。

先ずは、6月22日付け東洋経済オンラインが掲載したフリージャーナリストの吉川 ばんび氏による「「女性の社会進出」妨害する日本の悪習の正体 「役割の押し付け」「賃金格差」問題は山積みだ」を紹介しよう。
・『日本で女性の社会進出が叫ばれる一方で、「ジェンダーギャップ指数(男女格差指数)」は153か国中121位という結果からもわかるように、理想と現実は遠くかけ離れている。長年、女性が働きづらい状況が続く理由とは? フリージャーナリスト・吉川ばんび氏による新書『年収100万円で生きるー格差都市・東京の肉声ー』より一部抜粋・再構成してお届けする。 日本で「女性の社会進出」が大きくテーマに掲げられるようになって、すでに数十年が経過している。 しかしながら、世界経済フォーラム(WEF:World Economic Forum)が発表した2019年の「ジェンダー・ギャップ指数」(グローバル・ジェンダー・ギャップ指数、世界経済フォーラムが毎年発表している、各国を対象に、政治・経済・教育・健康の4部門について分析した世界の男女格差指数のこと)において、日本は前年の110位からさらに順位が下がり、153か国中121位という悲惨な結果に終わった。 父親が絶対的な権威を持つ「家父長制」下に長らくあった日本において、仕事は男性のものであり、女性は家庭に入ることが一般的とされていた。女性への教育はさほど重要視されず、親世代からは「女はいい学校を出ると嫁の貰い手がなくなる」などと平気で教えられていたのだ。 そんな環境で、高い水準の教育や就労から遠ざけられていた女性たちは、突然、社会進出を推奨されることになった。 女性の社会進出自体は前向きで大変喜ばしいことであるし、そもそも性別のみで社会における役割を決められたり就労の機会を奪われたりすることは絶対にあってはならない。しかしながら、社会が女性に求める役割が大きく変化したことで、これまでの「家庭の人」という役割との狭間に取り残された女性たちもいるのは事実だ』、「ジェンダー・ギャップ指数」がさらに下がり、「153か国中121位」とはみっともないことだ。
・『「出産後の再就職」はまだまだ難しい  実際に、日本ではまだ「女」であるだけで就労の自由を制限されることがある。 就職活動の時点で、面接官から「彼氏の有無」や「結婚する予定」、さらには「出産後に育児を手伝ってくれる親族の有無」を聞かれることがある。このとき数年以内に結婚する予定があるか、子育てに協力してくれる親族が遠方にいるといった場合はほとんどマイナスに評価されるのだ。 さらに子どもを持つ女性たちにとって、出産後の再就職や転職はさらに難易度がはね上がる。企業の人事担当に話を聞くと、みな同じように「一人の採用枠に子どもがいる女性を含む複数人が面接を受けにきた場合、申し訳ないが、どうしても他の人より不利になってしまう」と漏らす。 その女性本人がどれだけ優秀だったとしても、会社側からすれば「子どもが熱を出すたびに休むのではないか」「早い時間に帰らないといけないのではないか」という不安から、男性の選考対象者のほうが条件的に有利になると言わざるを得ない、というのだ。 女性としては大変腹立たしいことではあるが、今の日本の現状を考えるに、人事担当の言っていることがまったく間違っている、とも言い切れない。企業にはより利益を生み出すであろう人間を面接で選別し、雇用しようとする動機があるためだ』、「人事担当」だけでなく、現場の管理者にとっても、結婚したり、「子どもを持つ女性」を部下に持つと、人繰りに苦労することになる。
・『「子育て」「家事」今も女性に押し付ける日本  女性の社会進出が掲げられていても、日本社会にはいまだに「子育ては女性のもの」「家事は女性がやるもの」といった風潮が根強く残っていて、多くの企業や人々が変わろうともせず、負の遺制に依存し、女性にその役割を押し付けているのだ。 国や政府はこうした問題には目もくれず、ろくな保障もしない。形だけ取り繕った「女性の社会進出」をうたい、そのため社会的土壌も育てず、保育所不足が深刻な状況下でも「重要なポストは任せられないけど、子どもがいる女性も当然働いてください。家事育児はもちろん女性で、男性はこれまでどおり仕事に重きを置いてね」と言わんばかりだ。 その結果がジェンダー・ギャップ指数121位であり、「保育園落ちた日本死ね!!」だったのだと思う 政府が「女性の社会進出」や「少子化対策」をうたうのであれば「子育ては女性がメインで行うべきもの」という日本の陋習(ろうしゅう)を、ここで断ち切るべきだろう。「女性の社会進出」と「育児は女性のもの」論は、令和を迎えた今でも矛盾が解消されることなく、子どもを持つ女性たちの首を絞め続けている。 テレビや雑誌などでは「貧困」がコンテンツにされやすいが、「女性の貧困」、特に性風俗や売春で生活費を稼いでいるケースなどはウケがよく、人気がはっきりと数字に反映される。 女性の、特に性産業に従事する人の貧困ばかりを扱うメディアたちは貧困問題を報じたいのではない。彼女たちを二重、三重に性的搾取しているだけであり、肝心な「女性が陥りやすい貧困」の背景には触れようともしない』、その通りだ。
・『解消されない「男女の賃金格差」  先述のどおり、日本ではまだ「女性が自由に職業選択をしながらひとりで生きていく」環境が整っているとは言えない。もちろん自分の思うようなキャリアを実現している女性も存在するが、そうはできない女性もまだまだ多い。 特に「女性が家庭に入ること」が一般的だった時代に結婚・出産をした女性たちは、就業経験がないまま「女性も働くのが普通」の時代に入ってしまった。しかし、例えば50代で職歴のない女性が就労の意思を持っていても、「ひとりで生きていけるだけの収入」を得られる仕事に就くことは難しい。 就労が困難な状況は夫婦共働きならまだしも、シングルマザーであればなおさら地獄だ。「労働政策研究・研修機構」が2018年に調査したデータによると、最低限度の生活も維持できないと考えられる統計上の境界線「貧困線」を下回っている世帯の割合は、母子世帯の貧困率は51.4%で、過半数を超えていた。父子世帯の22.9%、ふたり親世帯の5.9%と比べても、母子世帯の貧困率が圧倒的に高いことがわかる。 賃金差もいまだ大きい(画像:『年収100万円で生きる(扶桑社)』より) さらに、可処分所得が貧困線の50%を満たない「ディープ・プア」世帯の割合は、母子世帯が13.3%、父子世帯が8.6%、ふたり親世帯が0.5%だ。 困窮して追い詰められた女性の中には、昼の仕事とは別に売春や風俗の仕事を掛け持ちすることでなんとか食い繋ぐ人たちもいる。彼女たちの仕事は楽に稼げるものではないし、極めて高いリスクを伴う。それでも、生活を支えるためにはこうした働き方を選ばざるを得なかったのだ。 家父長制における「女は家庭に入るもの」といった考えは、女性によって培われたものではない。にもかかわらず、時代の変化の狭間に取り残された女性たちは「働く気があれば仕事は何でもある」「専業主婦で楽をしてきたのだから仕事に就けなくても自業自得」などと、安易に切り捨てられたりする。 「今の日本に男女格差はない」は、本当だろうか』、「母子世帯の貧困率は51.4%・・・父子世帯の22.9%、ふたり親世帯の5.9%と比べても、母子世帯の貧困率が圧倒的に高い」、「貧困」は教育を通じて、次世代にも引き継がれる可能性が高いだけに、「自己責任」と切り捨てずに、本腰を入れて対策に取り組むべきだろう。

次に、7月12日付け東洋経済オンラインが掲載したコラムニスト のサンドラ・ヘフェリン氏による「「専業主婦に憧れる女性」がドイツにいない理由 1977年まで「働く自由」なかった既婚女性たち」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/361433
・『かつて日本には「寿退社」という言葉もありましたが、今や女性が結婚後も働くことは珍しいことではありません。「結婚後も働くのは当たり前」と言いたいところですが、その一方でこの国には根強い「専業主婦願望」も見られます。 マイナビが実施した「大学生のライフスタイル調査」によると、2021年卒の女子大生・女子大学院生のうち、16.7%が将来は専業主婦になることを望んでいます。 6人に1人というと、数としてそれほど多くないかもしれませんが、「大学や大学院に通う女性」の中にも専業主婦になりたいと考える人がいるのはある意味、日本特有の現象かもしれません。 例えばドイツでは大学に通う女性に専業主婦願望の人はまずいません。今回は海外と日本を比べながら「日本の専業主婦願望の根底にあるもの」を考えてみたいと思います』、「寿退社」を知っているとは、相当な知日ドイツ人なようだ。
・『ドイツの女性は「専業主婦」に憧れない  筆者の母国ドイツでも今から30年以上前までは専業主婦をしている女性は珍しくありませんでした。ドイツで「家事」というと、「掃除」の優先順位が非常に高く、その中でも家の窓を常にピカピカに磨く女性が専業主婦の鑑だとされていました。 数年前、筆者がドイツに行った際、知人女性の実家に遊びに行きました。当時、彼女の母親は既に高齢だったにもかかわらず家の中は掃除が行き届いていて、もちろん窓ガラスもピカピカでした。 「あなたのお母さん、家の中をきれいにしていて凄いわね」と言ったところ、彼女は「母親はずっと専業主婦だったからね。でも、ワンピース一枚も買えない生活で、母親が一時期パートをしていたときは好きな服が買えて本当に幸せそうだった」と話していて、色々と考えさせられました。 彼女の実家は貧乏ではありません。むしろ裕福なほうです。それなのに、なぜ母親がワンピース一枚も買えなかったのかというと、日本で見られるような「夫が稼いだ給料を、専業主婦の妻が管理する」というスタイルはドイツにはないからです。 昔ながらのドイツの家庭では家計の管理は男性である夫がしていました。夫の収入が高くても、夫が「専業主婦である妻に微々たるお金しか渡さない」ケースも多かったのです。そのため「家自体は裕福」なのに、服もロクに買えず自分の好きなものにお金を使えない専業主婦が昔のドイツにはたくさんいました。 そのような母親を見て育った娘は当然ながら専業主婦になりたいとは思いません。ドイツで「専業主婦」というと「男性である夫にお金を管理されているかわいそうな女」のイメージがどうしても強いため、専業主婦に憧れる人はあまりいないわけです』、「昔ながらのドイツの家庭では家計の管理は男性である夫がしていました。夫の収入が高くても、夫が「専業主婦である妻に微々たるお金しか渡さない」ケースも多かった」、のでは、「ドイツで「専業主婦」というと「男性である夫にお金を管理されているかわいそうな女」のイメージがどうしても強い」、初めて知った。
・『かつては「男女不平等国」だったドイツ  日本では「ドイツは男女平等」だというイメージが浸透しています。確かに2019年の男女平等ランキングを見ると、153カ国中の日本の121位に対し、ドイツは10位でした。アイスランドやスウェーデンなどと比べるとおくれをとってはいるとはいえ、ドイツは世界の中でも男女平等が進んだ国だといえるでしょう。 そのため筆者を含むドイツ人は「男女平等が進んでいない国」に対して厳しい見方をしがちですが、そのドイツも「ついこの間まで」は実にひどい状況でした。 既婚女性が仕事をする場合、ドイツの法律では1977年までは「夫の同意」が必要でした。既婚女性が働く場合は職場に「妻が働くことに同意します」と書かれた夫からの同意書(証明書)を提出しなければなりませんでした。それというのも、ドイツには1977年まで「既婚女性は家事をする責任がある。既婚女性の仕事は家事や家庭に差し支えない範囲でのみ可能」という法律があったからです。 ところで先ほど「専業主婦である妻に微々たるお金しか渡さないドイツ人の夫」の話を書きましたが、1958年までは法律上、夫のみに妻や子に関する決定権があったため、妻が外で働いている場合も「妻の給料は夫が管理する」ことが普通でした。 日本と比べると、今もなおドイツでは金銭にシビアな男性が多いのは、あの頃の名残なのかもしれません。 ドイツで専業主婦願望の女性が少ないのは、金銭感覚がシビアな男性が多いからだけではありません。ドイツでは「学んだ分野の仕事に就く」のが理想だとされています。 日本では、大学の法学部を出た人が必ずしも法律関係の仕事に進むとは限らず、別分野の仕事に就くこともありますが、ドイツでは法学部を出た人は弁護士などの仕事を目指すのが一般的です。法学部に限らず、専門学校や大学で習った分野をそのまま仕事に生かすべきだという考え方が強いのです。そのため、もし大学で学んでいる女性が「専業主婦になりたい」と言った場合、ドイツでは即「せっかく勉強したのにもったいない」と言われてしまいます。 ドイツで専業主婦になる場合、ドイツ語に堪能でなかったり持病があるなどの「理由」がないと、周囲の人から「なぜ働かないの?」と聞かれてしまいます。 日本でドイツ人男性と結婚したある日本人女性は、夫の都合でドイツに引っ越しましたが、住んでまだ間もないのに、現地で会うドイツ人に「あなたはなぜ働かないの?」と頻繁に聞かれ精神的につらかったと言います。ドイツへの引っ越しの理由は前述通り「夫の仕事の都合」によるものでしたが、そのことを説明しても、「あなたも早くドイツ語を覚えて働けばいいのに」と言われたのだとか。 「女性の生き方」について考えるとき、日本ではよく「欧米のほうが自由に生きられる」と思われがちです。確かに役職がついているポジションであっても時短で働くことが可能であるなど、「働く女性」は日本よりも自由です。しかし「専業主婦という選択肢」はないに等しいので、意外にも日本で言う「女性の多様な生き方」は認められていないのでした』、「1958年までは法律上、夫のみに妻や子に関する決定権があったため、妻が外で働いている場合も「妻の給料は夫が管理する」ことが普通でした」、かつては、マッチョな社会だったようだ。
・『「専業主婦願望」は決しておかしなことではない  以前、ある食事会で会った20代の日本人女性は「将来は専業主婦になりたい」と話していました。理由を聞くと「専業主婦の母が楽しそうだったので、自分も母のように暮らしたい」と語りました。 一家はかつて海外に住んでいた時期がありましたが、日本に帰国後、母親は海外で習った料理を近所の人などに教えていました。自宅で開いた料理教室に大人も子供も集い楽しかったそうで、女性は「自分も将来は時間を気にすることなくお稽古事をしたり、サロンを開いたりという生活がしたい」とのことでした。 考えてみれば、茶道や着付け、生け花などの伝統的な習い事から、アイシングクッキー作りやアロマセラピーなど現代的なものまで、日本には多岐にわたるお稽古事があります。面白いのは「お稽古事」がどこか「女性」と関連付けられていることです。 現に女性から「今日はお稽古事なんだ」という発言を聞くことはあっても、男性から「お稽古事をしている」という発言はあまり聞きません。そして「お稽古事」が「時間的にも経済的にもゆとりのある専業主婦の生活」と結び付けて考えられていることもまた多いのでした。 そういったことを考えると、冒頭の「ロクに服も買えないドイツの専業主婦」とは違い、「日本の専業主婦」にはどこか優雅なイメージがあり、そのあたりが日本で「専業主婦に憧れる女性がいる」一因の気がします。 ヨーロッパとは違い、日本で女性が「専業主婦に憧れている」と堂々と言えるのは、もしかしたら幸せなことなのかもしれません』、ただ、そんな「優雅な」「日本の専業主婦」は、実際にはかなり少なくなっているのではなかろうか。

第三に、5月24日付けプレジデントが掲載したジャーナリストの伊藤 詩織氏による「伊藤詩織の待望連載、第1回「世界で2億人の女性が"性器切除"を経験している」 女性「だから」は圧力になっている」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/35450
・『世界で2億人の女性が“性器切除”を経験している  平成初期、NHKの子ども向け番組「おかあさんといっしょ」では「ドレミファ・どーなっつ!」という着ぐるみの人形劇があった。私はこの番組を見て育った。今、振り返ると何で「おかあさんといっしょ」なのだろう。番組名からは「子育てをするのは母親だ」というメッセージが受け取れる。「母だから」「男だから」。そんな「だから」は勝手に人を縛り付ける。そして時に、命に関わる。 女性に生まれ、社会から女性として受け入れてもらうための通過儀礼として世界で2億人の女の子や女性が女性器切除(FGM)を経験している。FGMにはさまざまなタイプがあり、性的快感を得づらくさせるためにクリトリスを切り落とすタイプや、外陰部の広範囲を切除し尿や経血が通るだけの小さな穴を残し縫い合わせるタイプも。縫い合わされた女性器は結婚すると切り開かれる』、「伊藤 詩織氏」は、当時TBSの政治部記者でワシントン支局長であった山口敬之と会食、飲酒後に記憶をなくし、ホテルで乱暴されたとして準強姦容疑で警視庁に被害届を提出。山口敬之は安部首相と親しかったこともあり、空港で逮捕される予定だったが、官邸からの圧力で、逮捕を免れ、地検は嫌疑不十分で不起訴。検察審査会も不起訴相当となった。しかし、民事訴訟の第一審では、伊藤 詩織氏が勝訴した(Wikipediaなど)。こうした経緯もあって女性問題を取上げたのだろう。
・『西アフリカのシエラレオネでは90%の女性がFGMを経験している。同国では儀式としてFGMが行われ、ほとんどの場合、医療従事者ではなく、地域の女性コミュニティーで権力をもつ長老の女性が隔離された森の中で行う。5歳でFGMを経験した20代のファタマタさんは儀式の夜の、ほかの女の子たちの叫び声や泣き声が今でも忘れられない。FGMによって出血多量や感染症で命を落とすこともある。そして、強い恐怖が、心の傷としても残り続けるのだ。 親として、愛する娘の命のリスクを冒してまで危険なFGMを受けさせるのは何故なのか。それは、もし娘がFGMを受けないと結婚ができなかったり、就職できなかったり、農村部においては村八分にあってしまうからだ。つまり生きることが難しくなってしまう。 FGMは遠い国の話ではない。アジアでもインドネシアやマレーシアなどで行われている。欧米でも確認されており、2019年は英国で3歳の娘にFGMを受けさせたとして母親が有罪判決を受けた。 女性だから。「だから」は圧力になって人にのしかかる。この「だから」に私たちはどう向き合うべきなのか。自分の意思で選べない「だから」の型に押し込められないために何ができるか。「だから」を伝統や文化として片づけてはいけない』、ただ、「伝統や文化」は、先進国と途上国では大きく異なるケースがあり、一概に野蛮と決めつけることは出来ない気もする。

第四に、この続きを、6月6日付けプレジデン「連載・伊藤詩織「性被害を受け、13歳で母になる…アフリカの少女が流した涙」 何があっても、あなたは悪くない」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/35741
・『アフリカで出会った、13歳で母になる少女の涙  取材をした日はラマダン中で、アザーンという礼拝への呼びかけがどこからか流れると、男性が外に集まり、祈りを始めていた。 アフリカ、シエラレオネ。首都フリータウンにあるレイプクライシスセンターを訪れる8割以上が18歳未満だという。そこで話を聞かせてもらった子どもたちを一生忘れることはできない。 13歳のアニマタは性被害に遭い、犯人から脅され、家族に相談できずにいた。彼女はセックスで妊娠することを知らなかった。膨らんだお腹に家族が気づいたときは、もう人工中絶するには遅すぎた。淡々と被害を医者に話すアニマタの瞳から、大粒の涙があふれたのは学校に行けなくなったと口にしたとき。私はカメラのレンズを彼女に向けることが苦しくなった』、「13歳」なのに性教育を母親から受けてなかったようだ。「犯人から脅され、家族に相談できずにいた」、犯人は親戚など近い関係にある者なのかも知れない。
・『クマのぬいぐるみで、ポツリポツリと悪夢を説明  アニマタは数学が大好きだという。取材した2018年当時、シエラレオネではエボラ出血熱がきっかけで性暴力が増加。それを理由に妊娠した女子生徒は登校が禁止されていた。その後、19年に性暴力に対して緊急事態宣言が出され警鐘が鳴り、同年レイプに対する法律は厳罰化された。そして20年にようやく登校禁止令も撤廃された。 子どもたちの多くは、自分が受けた性暴力をどう言葉で表現すればいいのかわからない。センターで出会った母親は4歳の娘にプライベートゾーンを教えようとした際、初めてわが子が夫から性暴力を受けていたことを知った。「水着で隠れる場所はあなたの大切な体の場所なの。もしも誰かがここを触ろうとしたらお母さんに教えてね」。そう娘に話した。すると性器の名前も知らない子がクマのぬいぐるみを使い、ポツリポツリと彼女を襲った悪夢を説明しだした。母親は「何があってもあなたは悪くない」と娘を抱きしめた。 いまだに性的同意年齢が13歳とされている日本だが(注)、20年はその法律の見直しが検討される年でもある。110年以上変わらなかった同意年齢や、同意のない性行為をした加害者が処罰されない現状に変化が起きるかもしれない。 そして法律だけではなく、子どもに対する性教育の実施も被害発覚や防止につながる重要な要素だ。そう、シエラレオネの性被害サバイバーたちは教えてくれた』、「法律だけではなく、子どもに対する性教育の実施も被害発覚や防止につながる重要な要素」、同感である。
(注)性的同意年齢:精神的・機能的に発達した年齢であることを意味するもの。「日本」の13歳は、G7で最も低く、明治時代に制定された刑法から変更されていない。2008年に、国連は日本に対して性的同意年齢の引き上げを勧告する所見を採択(Wikipedia)。今年は「見直しが検討される年」らしいが、どうなるのだろう。
タグ:20年はその法律の見直しが検討される年 13歳とされている日本 性的同意年齢 法律だけではなく、子どもに対する性教育の実施も被害発覚や防止につながる重要な要素 性的同意年齢が13歳とされている日本 クマのぬいぐるみで、ポツリポツリと悪夢を説明 犯人から脅され、家族に相談できずにいた 彼女はセックスで妊娠することを知らなかった。膨らんだお腹に家族が気づいたときは、もう人工中絶するには遅すぎた アフリカで出会った、13歳で母になる少女の涙 「連載・伊藤詩織「性被害を受け、13歳で母になる…アフリカの少女が流した涙」 何があっても、あなたは悪くない」 伝統や文化 世界で2億人の女の子や女性が女性器切除(FGM)を経験 「母だから」「男だから」。そんな「だから」は勝手に人を縛り付ける。そして時に、命に関わる 世界で2億人の女性が“性器切除”を経験している 伊藤詩織の待望連載、第1回「世界で2億人の女性が"性器切除"を経験している」 女性「だから」は圧力になっている 伊藤 詩織 プレジデント 「専業主婦願望」は決しておかしなことではない 958年までは法律上、夫のみに妻や子に関する決定権があったため、妻が外で働いている場合も「妻の給料は夫が管理する」ことが普通でした ドイツには1977年まで「既婚女性は家事をする責任がある。既婚女性の仕事は家事や家庭に差し支えない範囲でのみ可能」という法律があった 既婚女性が仕事をする場合、ドイツの法律では1977年までは「夫の同意」が必要 153カ国中の日本の121位に対し、ドイツは10位 男女平等ランキング かつては「男女不平等国」だったドイツ ドイツで「専業主婦」というと「男性である夫にお金を管理されているかわいそうな女」のイメージがどうしても強い 昔ながらのドイツの家庭では家計の管理は男性である夫がしていました。夫の収入が高くても、夫が「専業主婦である妻に微々たるお金しか渡さない」ケースも多かった ドイツで「家事」というと、「掃除」の優先順位が非常に高く、その中でも家の窓を常にピカピカに磨く女性が専業主婦の鑑だとされていました ドイツの女性は「専業主婦」に憧れない 2021年卒の女子大生・女子大学院生のうち、16.7%が将来は専業主婦になることを望んでいます 寿退社 「「専業主婦に憧れる女性」がドイツにいない理由 1977年まで「働く自由」なかった既婚女性たち」 サンドラ・ヘフェリン 母子世帯の貧困率は51.4%で、過半数を超えていた。父子世帯の22.9%、ふたり親世帯の5.9%と比べても、母子世帯の貧困率が圧倒的に高い 解消されない「男女の賃金格差」 「子育て」「家事」今も女性に押し付ける日本 「出産後の再就職」はまだまだ難しい 家父長制 『年収100万円で生きるー格差都市・東京の肉声ー』 153か国中121位 ジェンダーギャップ指数 「「女性の社会進出」妨害する日本の悪習の正体 「役割の押し付け」「賃金格差」問題は山積みだ」 吉川 ばんび 女性活躍 (その17)(「女性の社会進出」妨害する日本の悪習の正体 「役割の押し付け」「賃金格差」問題は山積みだ、「専業主婦に憧れる女性」がドイツにいない理由 1977年まで「働く自由」なかった既婚女性たち、伊藤詩織氏2題:第1回「世界で2億人の女性が"性器切除"を経験している」 女性「だから」は圧力になっている、「性被害を受け、13歳で母になる…アフリカの少女が流した涙」 何があっても、あなたは悪くない) 東洋経済オンライン
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