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NHK問題(その3)(NHK新会長に安倍人脈の前田晃伸みずほFG元会長が抜擢された裏! 官邸が前任の上田会長を「政権批判番組へのグリップ弱い」と首すげ替え、《議事録全文入手》森下NHK経営委員長に放送法違反 国会虚偽答弁の疑い、「NHKの黒人の描き方」がまるで話にならない訳 「人種描写がステレオタイプ」以前の問題、荒井一博のブログ:NHKの受信料制度はどうあるべきか) [メディア]

NHK問題については、昨年10月31日に取上げた。今日は、(その3)(NHK新会長に安倍人脈の前田晃伸みずほFG元会長が抜擢された裏! 官邸が前任の上田会長を「政権批判番組へのグリップ弱い」と首すげ替え、《議事録全文入手》森下NHK経営委員長に放送法違反 国会虚偽答弁の疑い、「NHKの黒人の描き方」がまるで話にならない訳 「人種描写がステレオタイプ」以前の問題、荒井一博のブログ:NHKの受信料制度はどうあるべきか)である。

先ずは、昨年12月13日付けLITERA「NHK新会長に安倍人脈の前田晃伸みずほFG元会長が抜擢された裏! 官邸が前任の上田会長を「政権批判番組へのグリップ弱い」と首すげ替え」を紹介しよう。
https://lite-ra.com/2019/12/post-5142.html
・『NHKが再び籾井時代のような“安倍さまのための放送局”に戻ってしまうのか──。今月9日、NHK経営委員会は上田良一会長の退任と、新たに元みずほフィナンシャルグループ会長である前田晃伸氏を後任とする人事を決定したからだ。 この前田氏、「安倍首相の後見人」とも呼ばれるJR東海の葛西敬之名誉会長が主催する、安倍首相を後押しする経済人による「四季の会」のメンバーだったのだ。 安倍首相がNHKに介入をはじめたのは第一次政権時だが、安倍首相はこのとき経営委員会委員長として「四季の会」メンバーである古森重隆・富士フイルムホールディングス社長(当時)を送り込んでいる。じつはこの古森氏の後任人事で名前が出たのが前田氏だったのだが、当時の麻生政権はねじれ国会で野党がこの人事案を利害関係があるとして認めず、経営委員長の座を逃した過去がある。つまり、前田新会長は「正統派」の安倍人脈の人物なのである。 これはあきらかに官邸の意向が働いているとしか考えられない。実際、毎日新聞10日付記事でも、「首相官邸は『上田会長は野党に気を使いすぎだし、政権批判の番組へのグリップが弱い』と不満を持っていた」と複数の関係者が証言。〈自民党幹部は「官邸主導の人事」と話し、「官邸がコントロールしやすい人材をおいたのだろう」と話す〉と報じている。 上田氏が籾井勝人氏の後任としてNHK会長に就任したのは、2017年1月。ご存知のとおり籾井体制下では『クローズアップ現代』のキャスターを23年間にわたって務めた国谷裕子氏を降板させるなど露骨なまでに政権批判を封じ込める動きが加速したが、上田会長就任後は、政治部から横槍を入れられながらも森友・加計問題でスクープを飛ばしたり、最近も「桜を見る会」問題をめぐる報道でホテル側への独自取材をしたり、下村博文・元文科相が英語民間試験をめぐって東京大学の五神真総長らに圧力をかけていた音声を放送するなど、わずかながらも風穴を開けようとする現場の奮闘も見られた。その背景には、上田会長の「放送、ジャーナリズムが国家権力に追随するような形というのは、必ずしも望ましい形ではない」という姿勢があったとも言われてきた。 そして、この上田会長に安倍官邸は苛立ちを募らせていたわけだが、一方、上田会長はネット上でテレビ番組を同時に流す常時同時配信を可能にする放送法改正に漕ぎ着けるなど、その手腕を評価する声は大きかった。上田会長を1期で退任させる、その理由が必要だったなかで発覚したのが、かんぽ生命保険をめぐる報道圧力問題だった。 簡単に振り返ると、『クローズアップ現代+』は昨年4月24日の放送でかんぽ生命の不正販売の実態を報じ、さらにネット動画で情報提供を関係者に呼びかけるなど続編の制作に取り組んでいたが、その動画に対して日本郵政側が上田会長宛てで削除を要請。その後、番組の幹部が日本郵政側に「会長は番組制作に関与しない」などと説明をすると、郵政側は「放送法で番組制作・編集の最終責任者は会長であることは明らかで、NHKでガバナンスが全く利いていないことの表れ」と主張し、説明を求める文書を上田会長に送付。さらに、日本郵政側から「ガバナンス体制の検証」などを求める文書を受け取った経営委員会が、これを汲んで上田会長に「厳重注意」をおこない、そのことを郵政側に報告。上田会長も事実上の謝罪文書を郵政側に送った。 結果として上田会長が謝罪をおこなったことは問題だと言わざるを得ないが、しかし重要なのは、正当な取材活動・報道に対して「ガバナンスの問題」に話をすり替えて圧力をかけようとする郵政側と同調し、上田会長に恫喝をかけた経営委員会の姿勢だ。放送法32条では経営委員会が個別の番組に介入することを禁じており、この経営委員会の言動は放送法違反にあたる可能性が非常に高いものだ』、どうみても「上田会長」には何の問題もない筈なのに、「郵政側と同調し、上田会長に恫喝をかけた経営委員会の姿勢だ・・・この経営委員会の言動は放送法違反にあたる可能性が非常に高いものだ」、「上田会長」は退任させられ、「経営委員会」は不問というのは、安部政権の意向を反映したものだろう。「前田氏」はみずほFG時代はさんざんに叩かれたので過去の人と思っていたが、「安倍首相を後押しする経済人による「四季の会」のメンバー」だったことが幸いして復活できたようだ。
・『会長交代の前から始まっていたNHK締め付け復活、国谷裕子を追放うした板野裕爾が専務理事に復帰  だが、前田新会長を発表したNHK経営委員会の石原進委員長(JR九州相談役)の会見では、上田会長について「評価が高かった」と言いながらも、退任にいたった原因についてこう語ったのだ。 「やはりガバナンスの問題とか、経費コストの見直しとか。問題があるんじゃないかという意見もあった」「(ガバナンスの問題には)かんぽ問題も当然含まれる。私は大変な問題だったと思っている」 「大変な問題だった」って、大変な問題を起こしたのは石原委員長を筆頭とする経営委員会のほうなのだが、このようにすべての責任を上田会長に転嫁させ、官邸の意向を汲んだ新たな会長を選出することを成功させたのである。ちなみに石原氏は3期9年という異例の長期間にわたって経営委員を務めたが、10日に委員長を退任。これは任期満了にともなうもので、かんぽ問題は関係していないとされている。 経営委員会の番組介入という深刻な問題は不問に付され、安倍官邸が気に食わぬ会長の首をすげ替え、安倍首相に近い人物を新会長に据える──。この露骨な人事を見ると、NHKが籾井体制時のような萎縮しきった報道に戻ってしまうのではないかと危惧を抱かざるを得ないだろう。 実際、安倍官邸によるNHK監視体制の動きは強まっている。今年4月には板野裕爾・NHKエンタープライズ社長を専務理事に復帰させたが、板野氏は『クローズアップ現代』の国谷キャスターを降板させた張本人と言われる人物。2016年に刊行された『安倍政治と言論統制』(金曜日)では、板野氏の背後に官邸のある人物の存在があると指摘し、NHK幹部職員は〈板野のカウンターパートは杉田和博官房副長官〉〈ダイレクトに官邸からの指示が板野を通じて伝えられるようになっていった〉と証言をおこなっている。 さらに前述したように、報道現場では社会部が奮闘する一方で、報道局上層部や政治部が横槍を入れてきた。森友問題では近畿財務局が森友学園側と国有地の購入価格の上限を聞き出していたというスクープに対し、政治部出身で安倍官邸とも強いパイプを持つとされる小池英夫報道局長が「将来はないと思え」と恫喝したことを元NHK記者の相澤冬樹氏が告発。加計問題でも文科省の内部文書をスクープできたというのに、肝心の「官邸の最高レベルが言っている」などの部分を黒塗りにしてストレートニュース内で消化するという“忖度”報道をおこなったが、これも小池報道局長の指示によるものだと言われている。その一方、何かにつけて政治部の岩田明子記者を報道番組に投入し、安倍首相の礼賛を解説として垂れ流しているのだ。 そして、ここにきての安倍人脈の新会長選出──。「安倍4選」が取り沙汰されるなか、今後さらに官邸は直接的にNHKの報道に介入し、現場の萎縮はさらに進んでゆくことになるのは間違いないだろう』、「板野裕爾・・・を専務理事に復帰させたが・・・板野のカウンターパートは杉田和博官房副長官〉〈ダイレクトに官邸からの指示が板野を通じて伝えられるようになっていった」、安部政権による支配がますます盤石になったようだ。

次に、本年8月5日付け文春オンライン「《議事録全文入手》森下NHK経営委員長に放送法違反、国会虚偽答弁の疑い」を紹介しよう。
https://bunshun.jp/articles/-/39521
・『NHK経営委員会の森下俊三委員長(75)が、経営委員会でNHKの番組制作に干渉する放送法違反が疑われる発言をし、また、そのことを今年3月に国会で質問された際に虚偽の答弁をした疑いがあることが「週刊文春」の取材でわかった。森下氏の発言を記録した経営委員会の議事録を入手した。 「週刊文春」が入手した議事録は、「経営委員会(委員のみの会)平成30年10月23日」と題された文書。この議事録には、当日の発言が書き起こされており、森下氏は「この番組の取材も含めて、要するに、僕は今回、極めてつくり方に問題があると思う」などと述べていた。森下氏は、この会で番組編集に干渉する発言を繰り返していたことになる。 この議事録を巡っては、今年5月、NHK情報公開・個人情報保護審議委員会が、“速やかな全面開示”を求め、前田晃伸NHK会長も6月の会見で開示を促しているが、森下氏が公開を拒んでいる。 森下氏が槍玉にあげたのは、2018年4月24日放送の『クローズアップ現代+』。かんぽ生命が保険商品を、顧客に虚偽の説明をして契約していたことをいち早くスクープした番組だ。だが、当時はまだ不正が明白になっておらず、同年7月、続編のために情報を募る動画を番組側がSNSに上げると、日本郵政グループは猛反発。上田良一NHK会長(当時)に抗議文書を送った。 10月23日、経営委員会のうち、NHK執行部を外し、経営委員のみで行う通称「のみの会」でこの問題が話し合われた。今回、小誌が関係者から入手したのはこの日のやり取りを全て書き起こした議事録だ。A4用紙で35ページにわたり、「のみの会」に呼び出されて参加した上田会長と経営委員とのやり取りが分かる。 森下氏はこの席で『クローズアップ現代+』について次のような発言をしている。 「今回の番組の取材も含めて、極めて稚拙」「現場を取材していないわけです。これ、オープン・ジャーナリズムと言っているんですけれど、インターネットを使う情報というのは極めて偏っているわけですよ」「この番組の取材も含めて、要するに、僕は今回、極めてつくり方に問題があると思う」 だが、実際には、番組はSNSでの情報募集にとどまらず、複数の情報提供者に直接話を聞き、裏取りもしていた。事実誤認の批判である上に、番組編集に干渉する森下氏の発言は放送法に抵触する恐れがある』、「NHK経営委員会の森下俊三委員長」は、元NTT西日本社長だが、「経営委員会(委員のみの会)」の「議事録」の「公開を拒んでいる」とは飛んでもないことだ。「放送法」もよく理解せずに、雑感的に番組を批判するとは、お粗末極まれりだ。
・『「今後の番組の具体的な制作手法などを指示した事実はございません」  この件に関して、森下氏は今年3月17日、衆議院総務委員会に参考人招致されたが、「番組に関する意見や感想も出ましたが、今後の番組の具体的な制作手法などを指示した事実はございません」と明言した。だが議事録に記されている森下氏の発言は、インターネットによる取材を危惧し、現場取材を強く要請するなど「制作手法の指示」に等しい発言が多く、虚偽答弁の疑いがある。 立教大学の砂川浩慶教授(メディア論・放送制度論)はこう指摘する。 「この議事録の通りなら、森下氏の発言は明らかに番組への口出しを禁じる放送法第32条第2項違反です。また、国会での答弁も虚偽答弁にあたります」 経営委員会を通じてこれらの疑惑について森下氏に尋ねると、次のように回答した。 「番組に関する意見や感想も出ましたが、番組の編集の自由を損なう事実はございません」 NHKの予算やガバナンスを監督し、会長の任免権を持つ経営委員会のトップに、放送法違反や国会虚偽答弁の疑いが浮上したことで、議事録の全面開示や森下氏の説明を求める声が高まりそうだ。 8月6日(木)発売の「週刊文春」では、森下氏が語った番組批判発言の詳細、経営委員会が議事録を開示しない裏側、森下氏と元総務事務次官である日本郵政の鈴木康雄上級副社長(当時)との関係などについて詳報する』、安部政権が野党の「国会再開」を拒否している以上、追及の場はないが、秋の国会では是非、追及してほしいところだ。

第三に、6月13日付け東洋経済オンラインが掲載した L.A.在住映画ジャーナリストの猿渡 由紀氏による「「NHKの黒人の描き方」がまるで話にならない訳 「人種描写がステレオタイプ」以前の問題」を紹介しよう。
・『NHKの国際ニュース番組「これでわかった!世界のいま」の公式Twitterに掲載された動画が物議を醸している。 「アメリカで黒人が今置かれている状況」について解説するアニメ動画で、警官による黒人男性暴行死事件への抗議デモの原因は「白人と黒人間の格差」にあるというもの。だが、その内容と実態がかけ離れたものであったため多数の批判を招き、NHKは6月9日に動画を削除、謝罪することになった。 このニュースは、早速アメリカでも報道されてしまった。報道の多くは、NHKはすでにこの動画を削除したと述べているが、コメント欄に「まだYouTubeで見られますよ」との投稿があったため、探してみると、そのとおり、まだアップされている。実際見てみると、とんでもない内容だった。すべてにおいてダメだらけで、何から指摘していいか混乱するほどである』、どういうことだろう。
・『「問題の動画」はどういう内容だったか  第1にダメなのは、これが世界のニュースを解説するために作られているにもかかわらず、最低限語らなければいけない部分を語っていないことだ。そもそも、この抗議デモが起きた原因がまったく的外れである。 動画は、「俺たちが怒るその背景には、俺たち黒人と白人の貧富の格差があるんだ!」というセリフで始まる。そこにはご丁寧に「黒人と白人の貧富の格差」というテロップも出ている。 次に、そこへ来て新型コロナの流行があり、黒人がその影響を大きく受けたと説明される。そして「こんな怒りがあちこちで吹き出したんだ」と黒人男性が語る。1分20秒の動画はそれでおしまいだ。 もちろん、これらの要素は今回のことと関係はある。しかし、抗議デモの発端となったのは、ミネアポリスでジョージ・フロイドという名の黒人男性が白人警察によって殺された事件である。 フロイド氏は、警察に対してまったく抵抗していないにもかかわらず、日中、周囲の一般人やセキュリティビデオが見守る中で、無残にも殺されてしまったのだ。しかも、警察は当初、これらの警官を起訴することに躊躇を見せた。それもまた人々の不満を募らせたのである。 今回のように罪のない黒人が殺害される事件は、過去にも数多くあった。1992年のL.A.暴動の発端となったロドニー・キング事件もそのひとつ。当時、キング氏に暴力をふるった警官は無罪となっている。映画『フルートベール駅で』でも描かれた、2008年大晦日から新年にかけての夜、オークランドでオスカー・グラント氏が殺された事件でも同様だ。 殺害まではいかなくとも無実の黒人が根拠なく容疑をかけられることはしょっちゅうある。そのせいで黒人の多くはたとえ何も悪いことをしていなくても、警察による暴力を恐れている。 つまり、今回の暴動は、フロイド氏の件だけについて起こったものではない。警察が持つ人種偏見と、黒人の命を尊重しない態度について、「もうたくさん!堪忍袋の尾が切れた!」という思いによって起きたのである。 だから、この動画の中に「警察の暴力」という言葉が出てこないのは、NHKが事件のことをまったく把握していない証拠だ』、これだけの大事件を、おそらく外注に出してピント外れの「動画」に仕立て上げてしまうとは、番組のプロデューサーたちは何をしているのだろう。
・『立て続けに起きる「黒人差別」  フロイド氏の事件の直前、ほかの人種差別事件がふたつ起こったことにも触れておきたい。ひとつは、ジョージア州でジョギング中の黒人男性アマド・オーブリー氏が射殺された事件。これは2月に起きた事件だが、先月になって、白人によるヘイトクライムだったことがわかっている。 ふたつめは、ニューヨークのセントラルパークで、犬の散歩をしていた白人女性に黒人男性が「ルールどおりに犬は鎖に繋いでください」と注意したところ、白人女性が警察に電話をしたという事件。この一部始終はビデオ録画されており、白人女性は世間から大バッシングを受けたうえ、仕事もクビになった。 だから、このデモは、何をおいてもまず「黒人差別」についてのものなのだ。昔からある差別は、収入面や教育面、健康保険などの面でも格差を生み出し、それが新型コロナの感染率や失業率にもつながっている。 コロナや失業に対する不安も一緒に吹き出したというのは、もちろん正しい。これについて深く語るのであれば、もちろん差別についても語られるべきで、改革はそこからなされないといけない。しかし、1分20秒ではそこまではとてもたどりつけない。 と、まずはこの動画に肝心の部分が抜けていることを指摘したが、次に、なぜNHKの動画が差別を助長するのかに触れたい。 ひとつは、動画のバックグラウンドにある、略奪、暴動と思しき描写だ。抗議デモが始まってすぐの頃、ショップやレストランで略奪や放火といった犯罪行為が起きたのは事実である。筆者の近所もひどい被害に遭った。しかし、抗議デモに参加する人の大多数は略奪を行わず、平和的な抗議デモを行っている。一方で略奪を行う人々は、警察が手薄になるチャンスを狙ってやっているだけの便乗犯であり、抗議デモに参加はしていない。 ニューヨークのクオモ州知事にしろ、L.A.のガーセッティ市長にしろ、そこをしつこいほど強調している。これをごっちゃにしてしまうと、平等を主張する人たちが悪者になってしまうからだ。トランプの場合、恣意的にデモの参加者と便乗犯を混同しているが、NHKの動画は無意識のうちにそれをやっている』、「NHKの動画は無意識のうちに」「デモの参加者と便乗犯を混同している」、結果的に「差別を助長」しているとは、呆れ果てた。
・『NHKの「ステレオタイプ」な人種描写  そして、もうひとつは、言うまでもなく、ステレオタイプな人種描写だ。これは、いつだって、絶対にやってはいけないこと。それをわざわざ人種のステレオタイプを崩そうというこの時期にやるとは、無神経、無知にもほどがある。 しかも、なんと日本の公共放送であるNHKがやったというのだから、理解の範囲を超える。このアニメを制作するだけの時間があったのなら、何が正しいのか、知識のある人に聞くくらいの暇はあったのではないか。 そもそもアニメにする必要はなかったのだ。いや、アニメでやってはいけなかった。アニメだと、どうしても特徴を強調した描写になりがちだからだ。すでに山のようにあるはずのニュース映像を使ってやればいい。映像ならば嘘をつかないし、不必要な誇張はしなくてすむ。 最後にもうひとつ、今回の件について、アジア人である私たちの立ち位置を意識しておこうと提案したい。私たちに必要なのは、黒人の話を聞き、黒人を支持することだ。彼らをサポートする発言、態度は積極的にやってもいいが、それ以外の余計なコメントはしないほうがいい。 もちろん、人種差別は黒人だけに対してではない。アジア人も、コロナでずいぶん差別を受けた。だが、それはそれ。今は「Black Lives Matter」を語るときである。日本のメディアもとくに慎重な態度と配慮をもって、この問題に挑んでほしいと思う』、全く同感である。

第四に、一橋大学名誉教授の「荒井一博のブログ」が2019年8月以降に掲載した「NHKの受信料制度はどうあるべきか」を紹介しよう。
https://araikazuhiro.blogspot.com/2019/09/nhk.html
・『2019年8月23日に、以下のような文章を日本経済新聞の経済教室欄用に投稿したら、掲載を拒否されました。今後NHKの受信料制度に関する議論がわが国で高まると予想され、今まで無言だった日本経済新聞も何らかの見解を表明せざるをえなくなると推察されます。以下の文章は経済理論的に正当だと考えられるので、NHKの受信料制度に関する日本経済新聞の今後の論理展開に注目していきたいと思います。なお2年余り前には、大学教育費の卒業後所得に応じた負担に関する私の文章が掲載拒否され、その後似た内容の他者の評論が掲載されたことがありました。 NHKの受信料制度はどうあるべきか 現在、NHKの受信料制度に不満を抱いている人たちがきわめて多い。深刻なトラブルの発生も多いようだ。その原因は、NHKの番組を見ないテレビ受信機所有者でも支払わされる高額受信料にある。われわれの経済は基本的に受益者負担原則によって成り立つ。消費者がスーパーで購入する肉や野菜の代金の支払いに不満を抱かないのは、その消費によって自ら利益を得るからだ。現行のNHKの受信料制度はこの受益者負担原則から大きく乖離しているため、それに対する不満は正当といえる。 当然ながら、NHKの番組を見ないのは、それが他の機会と比べて面白く感じられないためでもあろう。今日はNHKがテレビ放送を開始した当時とまったく事情が異なっていて、多数のテレビ・チャンネルだけでなく、無数のユーチューブ動画や有料配信される映像や音楽も楽しむことが可能だ。テレビ放送開始当時の理念でNHKを運営すると問題を引き起こす。 それでは、なぜ現行のような受信料制度が存在してきたのか。理由はテレビ電波の持つ特殊な性質にある。テレビ放送は肉や野菜と違って、排除不可能性という性質を持つ(正確には「持っていた」というべきだが、この点に関しては後に論じる)。 特定の肉や野菜は、その代金を支払った個人のみが消費可能だ。換言すれば、代金を支払わない個人の消費を排除できる。排除可能性が成立するのだ。 それに対して、テレビ放送はいったん放送電波が供給されると、受信料を支払わない個人も受信可能になる。つまり、受信料を支払わない個人の消費を排除できない。これが排除不可能性である。この性質があるため、テレビ放送は受信料の支払いを強制しないと供給できない可能性が生じるのだ。NHKの現行の受信料制度は、これが存在理由になっているといえよう。 一言でいえば、テレビ放送は公共財とみなせる。一般に、排除不可能性の性質を有する財は公共財と呼ばれ、税収を基に政府によって供給されるものが多い。国防や一般道路はその例である。そうした公共財の場合、肉や野菜と違って、個人は利益を享受するたびごとに料金を支払うわけではない。今日のNHK受信料が税金に近い性質を有するのは、放送電波に公共財の性質があるためだ。 しかし直ちに気づくように、民放は公共財である放送電波を供給しているにもかかわらず、受信料を徴収していない。広告収入によって放送の費用を賄うことができるからだ。そのため、テレビ放送の供給においてNHKのように強制性の高い受信料制度を設定するのは、一つの方法にすぎないといえる。 このような事情があるので、NHKの受信料問題を解決する方法として、経済理論的にまず考えられるのは、NHKを民放にすることだ。国鉄の民営化に近いだろう。これは現実的にきわめて大きな改革だが、経済理論的な正当性は高い。民放にする際は、最初に入札などで組織全体を私企業に売却し、売却益を国民に還元する必要がある。その後は、広告収入などによって放送を継続することになろう。この場合、当然ながら公共放送としての制約からは解放される。 広告収入によって放送することは一つの方法だが、今日ではそうしない経営も技術的に可能になっている。受信料を支払う者のみにテレビ放送を提供する技術が開発されたからだ。スクランブル放送はその例である。かつては排除不可能性の性質を有した放送電波が、技術革新によって今日では排除可能性の性質を獲得しているのだ。 スクランブル放送などの有料放送においても、いくつかの異なった受信料支払い制度が考えられる。経済学的に最善なのは、番組ごとに料金を設定し、視聴した番組に応じて支払う制度だ。それが不可能ならば、次善の策として視聴時間に応じて支払う制度が考えられる。いずれも不可能な場合は固定料金制ということになろう。今日話題になっているスクランブル放送では、固定料金制が想定されているようだ。 NHKの受信料問題を解決するもう一つの方法は私の推すもので、NHKを「純粋公共放送」にすることである。「純粋」という修飾語を付けたのは、すぐ後で述べる理由により、今日のNHKが真の意味の公共放送といえないからだ。純粋公共放送は税金またはそれに近いもの(以下では税金と呼ぶ)によって運営されることになる。つまり、NHK放送をまったく見ない個人も、放送費用を分担しなければならない。 税金で提供される純粋公共放送は、次のような厳しい条件を満たす必要がある。すなわち、民放その他の媒体で提供可能な内容を放送してはならない。ドラマや歌謡ショーやプロ野球は民放でも放送可能なので、純粋公共放送で提供する根拠に欠ける。現在のNHKが力を入れている天気予報も同様だ。災害などに関する緊急情報さえ純粋公共放送が提供しなければならない根拠は弱い。その他多くの現在のNHK番組も純粋公共放送に相応しくないだろう。この意味で現状のNHKは真の意味の公共放送といえないのである』、「荒井」氏はミクロ経済学が専門なだけあって、さすが分析は鋭い。「日本経済新聞の経済教室欄用に投稿したら、掲載を拒否」、「掲載を拒否」の理由を知りたいところだ。
・『ならば、純粋公共放送はどんな番組を放送すべきだろうか。NHKが強調する生活の基本情報の番組も必要だろうが、私はここで科学・歴史・芸術・海外事情などに関する上質な教養番組の必要性を強調したい。ときどきNHKで放送されるBBCの番組がそのイメージに近く、少数ながら現在のNHKにもそのような番組がある。それ以上に上質な番組であれば、さらに好ましい。それらは国民を啓蒙し、その知識や能力や品性を高める番組である。こうした番組の製作は広告収入で採算を合わせるのが困難なので、普通は純粋公共放送でなければ提供不可能だろう。 歴史・芸術・海外事情などに関する番組は、主観を完全に除くことが不可能な場合もあるかもしれない。そのため純粋公共放送としては、可能な限り客観的な内容を目指すだけでなく、異なる見解が存在する場合に、主要なものを同時に紹介する必要があろう。さらに、日本を世界で称賛される国にしようという精神が、番組製作の際に必要である。 こうした条件を満たす純粋公共放送は、一つのチャンネルによる放送で十分だ。現在のNHKの余分な部分は私企業に売却され、前述の第一の方法で運営される必要がある。その結果、予算は現在のNHKのものよりずっと少なくてすむ。一家計当りの費用負担額が月三百円ほどであれば、純粋公共放送の存在が支持されやすいであろう。高くても月五百円程度にするのが好ましい。上質番組が低費用で提供されれば、公共放送の支持者は多くなるであろう。 しかしながら、こうした公共放送の番組さえ見たくない人たちもいるに違いない。そのような人たちにも、税金として費用負担を強制する根拠は何か。大学教育や科学研究や宇宙探査などが税金で支援されるのと同じである。例えば、日本の宇宙探査事業を支持しない人たちも、税金でその費用を負担しているのが現状だ。指導的国民が文化的に優れていると考える事業には、税金を投入して輝かしい社会を実現するのである。純粋公共放送に税金を投入して、国民の知識や能力や品性を高めるのだ。それが文化であり、一国の方針が文化的な影響を受けることは回避されるべきでない。 多額の税金が投入された番組の映像を、一回の放映でお払い箱にすることは資源の浪費である。見逃す人も多いので、過去二十年ほどの番組は各自の望むときに見ることができるようにすべきだ。また上質な映像ならば海外で販売することも可能なので、そのようにして収入の足しにすべきである 純粋公共放送に関しては、次のような条件を満たすことも必要だろう。放送内容に関して視聴者の意見を聞くことである。放送内容を多数決で決めるということではなく、一定の文化的基準を満たす意見を参考にすべきなのだ。どのような意見が出されているかを全国民に知らせることも必要である。今日のNHKにはこれが欠けているといえよう。NHK職員の現在の給与が高すぎるという批判も強い。税金で支えられる場合は公務員並みにしないと、純粋公共放送に対する支持が得られないだろう。また職員の採用には専門的で公正な試験が必要になる』、「科学・歴史・芸術・海外事情などに関する上質な教養番組」に限定した「公共放送」とし、「一家計当りの費用負担額が月三百円・・・高くても月五百円程度」、「給与」は「公務員並み」などの提案には大賛成である。NHKにとっては現在の枠組み維持が至上命題なので、受け入れ難いだろうが、中長期的課題として、真剣に検討すべきだろう。ただ、タイミング的には、NHKへのコントロール強化を狙う安部政権が終了してからとすべきだ。
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