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政府のマスコミへのコントロール(その16)(菅氏会見「品位がない記者」は何故叫んだかー公文書の適切管理を約束できない「次期首相」最有力候補、菅新政権「マスコミ支配」継承 総裁選から“圧力文書”配布、菅首相誕生で政権とメディアの関係はどうなる 日本のジャーナリズムに及ぶ影響とは、菅新首相が猛攻するテレビ業界への「本気の脅し」その内容 NHK受信料問題、電波利用料見直し…) [メディア]

政府のマスコミへのコントロールについては、これまでは「安倍政権の」として、8月30日にも取上げた。今日は、タイトルを「政府の」に変更し、(その16)(菅氏会見「品位がない記者」は何故叫んだかー公文書の適切管理を約束できない「次期首相」最有力候補、菅新政権「マスコミ支配」継承 総裁選から“圧力文書”配布、菅首相誕生で政権とメディアの関係はどうなる 日本のジャーナリズムに及ぶ影響とは、菅新首相が猛攻するテレビ業界への「本気の脅し」その内容 NHK受信料問題、電波利用料見直し…)である。

先ずは、9月7日付けYahooニュースが掲載したフリージャーナリスト(環境、人権、戦争と平和)の志葉玲氏による「菅氏会見「品位がない記者」は何故叫んだかー公文書の適切管理を約束できない「次期首相」最有力候補」を紹介しよう。
https://news.yahoo.co.jp/byline/shivarei/20200907-00197082/
・『7年8ヶ月に及んだ安倍政権の下、様々なかたちで報道への圧力や自主規制が顕著となる中、筆者は常にジャーナリズムと権力はどう対峙すべきなのかを考え続けてきた。今月2日に行われた菅義偉官房長官の自民党総裁選への出馬会見で、筆者はちょっとした波乱を起こしてしまったが、それもこの間のメディアのあり方への危機感からだった。菅氏の会見の終盤、筆者は「フリーランスにも質問させてください」「こんな会見、出来レースじゃないですか?」「公文書を棄てないで下さい。公文書を改ざんしないで下さい。今ここで約束して下さい」と、いわゆる「不規則発言」をしたのである。その様子の動画は、ツイッター上で「品位がない記者」として紹介され、その動画の再生回数は現在120万回を突破している。確かに、先日の筆者の振る舞いは「お上品」なものではなかっただろう。ただ、「お上品」な記者クラブメディアの煮え切らない「お行儀の良さ」こそ、安倍政権を増長させてきた。同じことを次期政権においても繰り返すのだろうか』、首相官邸での記者会見では、東京新聞の望月記者が1人で奮闘しているが、これは自民党本部でのものなので、「フリーランス」も参加だけは許されたようだ。「「お上品」な記者クラブメディアの煮え切らない「お行儀の良さ」こそ、安倍政権を増長させてきた」、同感である。
・『「出来レース」の会見  永田町・議員会館で行われた菅氏の会見には100人は下らないだろう記者達が参加。会場となった会議室は超満員の「密」な状況だった。私が最前列に陣取ると、フリージャーナリストの田中龍作さん、横田一さんと隣り合った。それぞれ、事前に最も菅氏にぶつけたい質問を考えていたが、田中さんは「どうせ僕ら(フリーランスの記者)はあてられないだろう」と言う。田中さんの読み通り、会見はつつがなくすすんでいく。内閣官房の番記者や、お気に入りの記者などが優先的にあてられ*、案の定、司会からあてられる記者達の質問のほとんどが、菅氏を鋭く追及することのない、生ぬるいものだった。例えば、 「菅官房長官に欠けているのは安倍総理にとっての菅長官のような存在だという指摘があります。長官が総理総裁になられた場合に、官房長官にはどのような資質の方を求めるのか」(テレビ朝日) 「地盤も看板も、かばんもない、そういう状況下であの選挙を勝ち抜いたことが今につながっていると思うのですが、そうしたことを支えた(菅氏の選挙区である)神奈川の人たち、とりわけ横浜の人たちに対して今、思うところがあれば教えていただきたいです」(神奈川新聞) だとか、まるでヨイショのような、もう菅氏が首相にでもなったかのような質問に、筆者は呆れ果てた。北方領土や拉致問題、沖縄の基地問題についての質問もあったが、どれに対しても、要するに安倍政権の政策をそのまま受け継ぐというだけであり、菅氏の回答は、全く中身のないものであった。質問する記者の側も、徹底的に追及してやろうという気概が感じられず、これでは菅氏にかわされるのは当たり前である。唯一、TBS「報道特集」の膳場貴子キャスターの質問は、森友・加計学園問題や「桜を見る会」について再調査するか否かと踏み込むものであったが、菅氏は「すでに結論が出ている」と再調査はしないとひらきなおったのだ。 *例えば、ニコニコ動画のN記者について「彼は毎度あてられるんだよね」と某メディアの記者は言っていたが、2日の会見でも、100人以上はいただろう記者達の中から、やはりN記者はあてられた』、質問できる記者は予め決まっているのであれば、「記者会見」とは名ばかりだ。
・『安倍政権での弱腰を繰り返すのか?  菅氏は安倍政権の官房長官として、数々の批判や疑惑に答える立場にあったが、「問題ない」「その指摘はあたらない」と常に不誠実な対応をしてきた。菅氏がこれまでのようなスタンスで首相になった際には、安倍政権のそれと同じ、或いはさらに強権的かつ傲慢な政権運営を行い、主権者である人々への説明責任を著しく軽視することになるだろう。数々の疑惑、不祥事にもかかわらず、安倍政権が「憲政史上最長」の長期政権となった大きな要因として、記者クラブ報道の弱腰、特に会見の場での追及の甘さがある。同じことを次期政権に対しても繰り返すのか。だからこそ、「まだ手があがっておりますがお時間の関係があるので…」と司会が会見を終えようとしていた時、私は冒頭の「不規則発言」に至ったのである』、勇気ある行動だ。「安倍政権が「憲政史上最長」の長期政権となった大きな要因として、記者クラブ報道の弱腰、特に会見の場での追及の甘さがある」、同感である。
・『「公文書を棄てない、改ざんしない」と言えない菅氏  勝負は数秒間にかかっていた。「不規則発言」である以上、長々と質問はできず、ワンフレーズで核心を問わなくてはならない。筆者は「公文書を棄てないで下さい。公文書を改ざんしないで下さい。今ここで約束して下さい!」と叫んだ。森友、加計、桜を見る会、そして自衛隊日報。安倍政権の疑惑・不祥事の中で、毎回のように問題となったのが公文書の取り扱いだ。とりわけ、森友文書の改ざんでは財務省の職員が自殺にまで追い込まれている。新たな政権において、公文書が安倍政権時と同様に不当に廃棄、改ざんされるのか否かは、今、日本のジャーナリスト達が最も追及すべきことの一つであることは間違いない。その場にいた記者達が誰一人聞かなかったから、筆者が聞いたのだ。 公文書を不当に廃棄しない。改ざんしない。法の支配の下にある民主主義国家として、当たり前のことだ。だが、菅氏は、公文書の適切な管理を約束することはなかった。筆者は「逃げないで下さい!公文書を棄てない、改ざんしないと約束して下さい!」と追い打ちをかける。菅氏は、当たり前のことを約束せず、目を泳がせるだけだった。その姿に、内閣官房会見での不遜さからの仇名「鉄壁のガースー」らしさはなかった』、「ガースー」はもともとSNS上で付けられたあだ名のようだ。
・『「お上品」な太鼓持ちより「品位がない」ジャーナリストであれ  2日の会見での筆者の振る舞いは、確かに「お上品」なものではなかっただろう。実際、ツイッター上では筆者の言動への批判も多くあった。 一方、筆者の「不規則発言」を評価する意見もまた多くあった。 記者クラブの記者達の「お上品」さは権力に飼い慣らされたものだ。例えば、記者クラブの会見での質疑が一問一答であり、「更問い」をしない、つまり、不誠実な答えに対し、追及すべく質問を重ねることをしないこと。どんなに不誠実な答えであっても菅氏の言いっぱなしとなる。少々問い詰められただけで目が泳ぐ菅氏を、「鉄壁のガースー」にしてしまったのは、記者クラブの「お上品」さが故だ。だから、あえて言わせてもらう。ジャーナリストの仕事において最も重要な使命の一つが権力を監視すること。「お上品」な権力者の太鼓持ちよりは、「品位がない」ジャーナリストである方が、はるかにマシだ』、「少々問い詰められただけで目が泳ぐ菅氏を、「鉄壁のガースー」にしてしまったのは、記者クラブの「お上品」さが故だ」、「ジャーナリストの仕事において最も重要な使命の一つが権力を監視すること。「お上品」な権力者の太鼓持ちよりは、「品位がない」ジャーナリストである方が、はるかにマシだ」、その通りだ。

次に、9月11日付け日刊ゲンダイ「菅新政権「マスコミ支配」継承 総裁選から“圧力文書”配布」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278532
・『新政権はメディアへの圧力も継承するようだ。「公平報道」を盾にした“要請”が早速、始まった。 自民党が新聞・通信各社に対し、野田毅総裁選挙管理委員長名で文書を出した。総裁選の候補者の公平な扱いを求めるもので、文書は7日付。「各社の取材等は規制しません」としながらも、「インタビュー、取材記事、写真の掲載に当たっては、内容や掲載面積で平等、公平な扱いをお願いする」と求めている。何でそこまで細かく指示されなければいけないのか、という内容なのだ。 選挙での「公平報道」要請で思い出すのは、2014年の衆院選。自民党が在京テレビ局に「選挙期間における放送の公平中立」を求める文書を送り付け、前代未聞と批判された。だがそれ以降、安倍政権下の選挙では、当然のように同じような圧力文書が出され、18年からは公職選挙法とは無関係な総裁選でも出されるようになった』、「公職選挙法とは無関係な総裁選でも出されるようになった」、厚かましい限りだが、その真の狙いは「総裁選」を詳しく報道させ、国民の関心を盛り上げることにあるのかも知れない。
・『メディアは唯々諾々  メディアの記事の書き方に政権与党が一つ一とつイチャモンをつけるのは大問題。ところが、当のメディア側の反応は鈍い。この要請を記事にしたのは、共同通信と東京新聞だけだった。 安倍政権のメディア圧力を実体験した元経産官僚の古賀茂明氏はこう話す。 「菅官房長官の陣営は、できるだけ総裁選を報道してもらいたくないんでしょうね。もう勝利は決まっているから、メディアには静かにしていて欲しい。要請にはそんな意図が含まれているように思います。安倍政権の負のレガシーは2つある。『官僚支配』と『マスコミ支配』です。それを菅氏は安倍首相と二人三脚でつくってきた。菅氏は今、政策を受け継ぐより先に、その2つのレガシーを動かしている状態。メディア側も、7年8カ月続いたマスコミ支配に麻痺してしまい、問題だという意識すらなくなっています」 メディアへの圧力が当たり前になり、メディア側も唯々諾々。菅政権ではそれがさらに強化されることになる』、「「菅官房長官の陣営は、できるだけ総裁選を報道してもらいたくないんでしょうね。もう勝利は決まっているから、メディアには静かにしていて欲しい。要請にはそんな意図が含まれているように思います」、と私とは真逆の見方で、確かにそうみることも可能ではある。「メディアへの圧力が当たり前になり、メディア側も唯々諾々。菅政権ではそれがさらに強化されることになる」、恐ろしいことだ。

第三に、9月13日付け東洋経済オンラインが掲載した東京新聞の記者の望月 衣塑子氏による「菅首相誕生で政権とメディアの関係はどうなる 日本のジャーナリズムに及ぶ影響とは」を紹介しよう。
・『自民党総裁選に立候補した菅義偉官房長官の消費増税をめぐる発言が話題になっている。9月10日に出演した民放のテレビ番組では「将来的なことを考えたら行政改革を徹底して行ったうえで、(消費税率を)引き上げざるをえない」と発言。その翌日の会見では「あくまでも将来的な話であり、今後10年くらいは引き上げる必要がない」とあたかも発言を撤回したかのような印象を与えた。 今月、田原総一朗氏との共著『嫌われるジャーナリスト』を上梓した、官邸長官会見でのやりとりで「菅官房長官の天敵」といわれた東京新聞記者の望月衣塑子氏が語るジャーナリズムの危機とは?』、面白そうだ。
・『メディアへの対応を尋ねた質問に対して…  「安倍政権では説明責任のあり方が常に問われてきた。総理になった場合の記者会見はどう行うか。総理会見を週1回に定例化したり、ぶら下がり(取材)を行ったりするなど、総理としての説明責任どう果たすのか。安倍政権の国会対応では、野党の求める出席に必ずしも対応していなかった。国会出席への要求にどう対応するのか」 9月8日の総裁選共同記者会見で朝日新聞記者が質問した。菅氏はこう答えた。 「世界と比べて圧倒的に日本の総理は、国会に出席する時間が多いが、大事な所で限定して行われるべきだ。行政の責任者としての責任を果たせない」「G7の中で閣僚が記者会見しているのは1カ国、週1回30分くらい。日本は官房長官が朝夕、2回会見、責任をもって説明している」 メディアへの対応を尋ねた質問だったが、菅氏はほぼゼロ回答だった。コロナ禍を理由に1日10分前後で終えている現在の官房長官会見すら「十分すぎる」という。総理の日々のぶら下がり含めて必要ないだろう、と言いたいかのような回答に、失望した記者も多かったことだろう。石破氏の「大臣の時、手が下がるまで質問を受けていた。できるだけ多くのメディアの質問に答えたい」、岸田氏の「できるだけ多くの質問に答える姿勢を示す必要ある」と前向きな回答をしたのとは対照的だった。 私は9日6日の討論会で3候補者の論戦を見るつもりだったが、台風対応のため菅氏の参加は中止になった。ここで思い出したのが、15府県で224人もの死者を出した2018年7月の西日本豪雨のさなか、東京・赤坂の議員宿舎で開かれた自民党議員の宴会「赤坂自民亭」だ。岸田氏や安倍首相が宴会に出席。また、日本テレビの「news every.」は、豪雨災害が続く6日夜、菅氏が手配した車に乗った無派閥議員らが次々と官邸入りし、安倍首相と総裁選に向けて会合をしていたことをスクープした。菅氏の行動は危機管理担当大臣として適切だったのか。私は、官房長官会見で菅氏に質問した。 「長官は先手先手で(豪雨災害に)臨むと言っていますが、災害対策本部ができていない状況で、なぜこのような会合したのか、どういう議員を何分くらい呼んで、どんな会合だったのか」「危機管理担当大臣の官房長官として6日夜の行動は問題だったのでは」 菅氏は嫌そうな表情で突き放すように答えた。「そうしたことにお答えする必要はない。ただ、防災対策はしっかりやっていました。このことは明言をいたしております」「(問題かどうか)お答えする必要はない」 菅氏を担当する各者の政治部記者(番記者)は、国政をとりまく外交や政治、経済状況を追うため、何度も同じテーマを聞き続けることはあまりない。一方、私は政権の絡む疑惑を取材する社会部記者として3年近く、菅氏に質問を続けていた。菅氏の曖昧答弁を聞き流すことはできなかった。納得いかず後日、再び、会見で質問した。 「この日(6日)は広島で土砂が崩れ、多数が生き埋めになっていると救助要請も相次いでいた。京都、兵庫、広島では死者が出たほか、報道でも最大級の警戒を呼びかけている。なぜ、このような時に災害を指揮すべき首相や長官がこのような会合をもったのか」 経緯を説明しつつ尋ねたが、質問が長いという印象を与えたかったのだろう。菅氏は、司会役の上村秀紀報道室長(当時)に目配せし、「結論をお願いします」と“質問妨害”させたあと、こう答えた。「まず、この場は政府の見解を説明する場でありますので、あなたの要望にお答えする場面ではありません。しっかり対応しております」』、「危機管理担当大臣の官房長官として6日夜の行動は問題だったのでは」との質問に対し、「菅氏は・・・「そうしたことにお答えする必要はない。ただ、防災対策はしっかりやっていました。このことは明言をいたしております」「(問題かどうか)お答えする必要はない」、木に鼻をくくる答弁の最たるものだ。
・『メディアの「選別」からメディアの「管理」へ  「問題ない」というのが、いまの長官の認識か、と重ねて問うと、菅氏は「その通りです」と言って会見を終わらせた。問題ない?大ありだろう。真摯に対応せず、論点をずらし、はぐらかす――。菅氏は首相になっても国会や記者会見でこんな答弁を続けるのだろうか。長官時代と同様、好まざる記者には秘書官や補佐官や一部の番記者を使って圧力をかけ、オフレコ取材をボイコットして、記者たちをコントロールするのだろうか。 今回の総裁選では、番記者たちの質問は型通りのものが目立つ。すべての質問がそうではないが、どこか記者クラブの「横並び」と政治家への配慮がないだろうか。自民党総裁選は今後、総理になる人物を吟味し、評価する期間だ。本人にとって耳障りの悪い質問もあてて、その応対ぶりを観察する必要があるのではないか。 第2次安倍政権はメディアを選別し、分断が進んだ。朝日新聞の南彰記者によると、第2次安倍政権発足から今年5月17日までに行われた首相の単独インタビューの回数は、夕刊フジ含む産経新聞が32回、NHKが22回、日本テレビが11回の順だという。一方、首相が国会の場で5回も名指しで批判を重ねた朝日新聞はわずか3回だ。 分断された記者クラブの中では、開かれた会見や質疑を求める機運は高まらなかった。新聞労連が昨年5月に実施したアンケートでは、内閣記者会の記者から「(会見のありようを変えるために)声を上げたくても、官邸と通じている社があり、身動きできない」といった悲壮感に満ちた声も寄せられていた。政権の計算通りだろう。だが、それを「問題」と認識していない報道機関もある。 メディアの多様性が失われることは、社会や政治の多様性の喪失にもつながる。弱者はすておかれ、人々は政治や社会に息苦しさを感じる。菅氏が首相になれば、これまで安倍首相が行ってきたメディアの「選別」から、さらに「管理」へとシフトするだろう。また、菅氏と近い報道機関の幹部は少なくない。これまで組織の中でもがいてきた記者やディレクターたちは、さらに苦しい立場に追い込まれるかもしれない。 記者1人、新聞社1社では力が弱い。権力による分断と管理に抵抗するため、「権力を監視するジャーナリストたれ」と志す記者たちは連帯しなければならないし、そもそも記者クラブを置いた当初の理由もそこにこそ、あったはずだ。しかし、今はそのチェック機能が低下し、権力に都合よく使われようとしている。今後、日本のジャーナリズムはさらなる危機を迎えるだろう』、「菅氏が首相になれば、これまで安倍首相が行ってきたメディアの「選別」から、さらに「管理」へとシフトするだろう。また、菅氏と近い報道機関の幹部は少なくない。これまで組織の中でもがいてきた記者やディレクターたちは、さらに苦しい立場に追い込まれるかもしれない」、「記者クラブ・・・のチェック機能が低下し、権力に都合よく使われようとしている。今後、日本のジャーナリズムはさらなる危機を迎えるだろう」、確かに、マスコミコントロールの司令塔だった「菅氏」が「首相」になった以上、これまでよりコントロールが強化されることは確かだ。望月氏をはじめ心ある記者諸氏の健闘を期待したい。

第四に、9月18日付け現代ビジネスが掲載したライター・エディターの高堀 冬彦氏による「菅新首相が猛攻するテレビ業界への「本気の脅し」その内容 NHK受信料問題、電波利用料見直し…」を紹介しよう。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/75730?imp=0
・『テレビ局の特別扱いはもはや難しい  菅義偉首相(71)が誕生した。7年8ヶ月ぶりの首相交代を歓迎する声もある一方で、テレビ界は警戒心を強めている。いくつかの試練が予想されるからだ。 菅氏は総務相の経験(2006年9月~2007年8月)があるため、通信・放送政策に人一倍明るい。自民党総裁選以降、デジタル庁創設を提言し始めた背景にもそれがある。デジタル庁はテレビ界には直接関係しないものの、総裁選中にはテレビ界に関わる問題にも触れた。 「携帯電話の電波利用料引き上げについて言及しました」(元テレビ朝日報道局記者で隔月刊誌『放送レポート』編集長の岩崎貞明氏) 電波利用料はテレビ界にも深く関係する。菅首相は「(携帯電話の)電波利用料の見直しはやらざるを得ない」(同)と総裁選中に訴えたが、それが携帯電話に留まるとは考えにくい。年間計約750億円(2019年度)におよぶ電波利用料は、不法電波の監視や電波の研究費などに充てられており、テレビ局のためにも役立てられているからである。 その上、これまでの電波利用料は携帯電話業者の負担が突出していた。このため、携帯電話業者側からは「不公平」との声が上がり続けていた。 例えば携帯大手3社の電波利用料はこうだ。 +ドコモ 約184億1000万円 +KDDI 約114億7000万円 +ソフトバンク 約150億1000万円 一方、テレビ局は次の通り。 +NHK 約25億円 +日本テレビ 約6.6億円 +TBS 約6.4億円 +フジテレビ 約6.3億円 +テレビ朝日 約6.4億円 +テレビ東京 約6.3億円 テレビの負担額が抑えられてきたのは公共性が高いとされてきたから。もっとも、今は携帯電話やスマホによって災害情報などを知る人も多く、公共性は甲乙付けがたい。テレビ局だけを特別扱いするのが難しくなっている。それを菅首相が知らぬはずがない。 なにより、電波利用料は次世代通信規格の「5G」の整備にも使われている。これにはテレビ局も関係する。今やテレビ局には動画配信事業が欠かせないからだ。 菅政権は携帯電話料金を4割下げるとしている。実現したら、携帯電話会社の電波利用料の引き上げは見送られるか、逆に下げられるだろう。携帯電話会社の負担があまりにも大きくなるからだ。となると、代わりに電波利用料を背負わなくてはならなくなるのはテレビ界になるはず。 かといって電波利用料が上がったら、テレビ局には痛い。新型コロナ禍により、民放各局の営業利益は約2割も落ちているとされている。 「菅首相は電波利用料の引き上げ問題を使い、通信・放送業界に大きな揺さぶりをかけてくることも予想されます」(前出・岩崎編集長) テレビ局が菅首相の顔色をうかがわなくてはならない要因の一つとなりそうだ』、「携帯電話料金」引き下げが、「テレビ局」の「電波利用料の引き上げ問題」につながるので、「テレビ局が菅首相の顔色をうかがわなくてはならない要因の一つ」、政府によるコントロールがますます強まりそうだ。
・『NHK受信料の支払い義務化  ほかに菅首相のテレビ界に関する政策として考えられるのは、まずNHK受信料の支払い義務化。 菅首相は総務相時代の2007年、当時のNHK会長・橋本元一氏(77)に対し、「受信料を約2割値下げし、義務化を」と提案した。だが、橋元氏はこれを拒んだ。その理由を橋元氏は「2割値下げという考え方は受け入れられない」と説明したが、局内には「自民党の支配度が高まる」という危惧もあった。 そもそも古くからNHK内には義務化に慎重な声が根強い。NHKマンたちに本音を聞くと分かるが、任意で支払ってもらうからこそ公共放送として視聴者との信頼関係を築けると考えている人が少なくない。 半面、近年のNHKは受信料不払い世帯に対し、支払督促申立てなどの法的手続きを取るケースも多い。矛盾である。だが、これはNHK全体が積極的に望んでいることとは言い難く、背景は複雑だ』、NHKの立場は、「公共放送として」「受信料」を獲得したいという一方で、「支払い義務化」で「自民党の支配度が高まる」のは避けたいというヌエのようなご都合主義だ。
・『NHKが徴収率アップに向けて躍起になる理由  実はNHKが受信料不払いに対して法的手続きを講じ始めたのも菅総務相の時代なのだ。2006年11月、都内の33件について東京簡易裁判所に支払い督促を申し立てた。 徴収率が落ちると、「公共放送としての権威がなくなる」などの声が永田町や霞ヶ関から上がり、プレッシャーをかけられる。政官界からの重圧から逃れたいというのもNHKが徴収率アップに向けて躍起になる理由なのだ。 それでも菅首相が義務化を実現させた場合、約2割の世帯にとっては事実上の増税となる。2019年度末の受信料の推計世帯支払率は全国で81.8%だからである。 なにやら因縁めいているが、都道府県別で受信料の支払率が一番高いのは秋田県の98.3%。菅首相の故郷だ。受信料義務化が菅首相の選挙に悪影響をもたらすことはないだろう。東京は69.8%、最も低いのは沖縄県の51.8%だ。沖縄県が低い理由は1972年の本土復帰までNHKが撤退していた上、政府寄りの報道があることで不満を抱かれているからだと思われている。 「義務化すると、NHKは今以上に各所から反感を買いかねません。番組づくりの自由度も落ちるでしょう。また、放送内容についてより丁寧な説明をする責任が生じてきます」(岩崎編集長) 義務化されれば、事実上の国営放送の誕生と言っていい。受信料を強制的に徴収した上、NHKの最高意思決定機関である経営委員会の12人の委員は政府が決めてしまうのだから。経営委員会は会長の任免を行い、予算や事業計画なども決定する。 経営委員は衆・参両院の同意を得て、首相が任命するが、その仕組みを考えれば、政権が牛耳れるのは説明するまでもない。同じ公共放送のイギリス・BBCとは全く違う。公共放送とは、国による管理や統制から自立した放送にほかならない』、同じ「公共放送」の「BBC」が「国による管理や統制から自立し」ているのは、どういった仕組みなのだろう。
・『政府による受信料値下げ要請  NHKの前にある暗雲はこれだけではない。政府による受信料値下げ要請である。局内からは「圧力」という声も上がる。今年10月から衛星波・地上波の月払いだと60円下がる(継続振込等で2220円)のだが、前政権時から「さらなる値下げを」と求められ続けている。 2019年10月、消費税が8%から10%に増税された時も受信料は据え置かれており、今年10月分を合わせると、実質計約4.5%の値下げ。その分、制作費などを削って、3年間で計630億円程度の支出を減らし、帳尻を合わせようとしていた。 また、衛星放送とAMラジオ放送をそれぞれ1波ずつ削減することも決めている。それでも追加値下げは簡単ではないはず。建て替える予定の新放送センターには約1700億円かかるし、なにしろ職員数約1万人の巨大組織なのだから。減税並みの一大事になる。 とはいえ、結局は値下げとなるだろう。値下げを歓迎しない視聴者はまずいないし、日本新聞協会までが「受信料水準の見直し」を声明しているからだ。なぜ、新聞協会までNHKの受信料に関心を抱くのか。背景には新聞の部数急落があると見ていい。NHKの受信料に割高感が強いと、新聞購読をやめる人が増えてしまいかねないからだ』、「NHKの受信料に割高感が強いと、新聞購読をやめる人が増えてしまいかねない」、こんな競合関係があるとは初めて知った。「新放送センター」への「建て替え」は本当に必要なのだろうか。
・『NHKそのものの弱体化  このままだとNHKという組織は弱まるだろう。組織人なら誰もが知る通り、収入減は組織の弱体化に直結する。 政府は既に経営委員会を抑え、会長人事も意のままにしているが、現場は思い通りに出来ていない。「それが不満で力を弱めたいのではないか」(NHK職員)。もともとNHKは現場が強い組織なのだ。 NHKの辛苦はまだ考えられる。 「菅首相は新自由主義とされますから、公共放送は出来るだけ小さくしたい思いがあるはず。衛星放送とAMラジオを1波ずつ削るどころか、組織のさらなる縮小を推し進める可能性もあります」(岩崎編集長) 民放はクロスオーナーシップ(同一資本がテレビと新聞に出資すること)なので、新聞社と行動を供にする。NHKは孤立無援になる恐れがある。頼みの綱は世論しかない。 ただし、いかなる政治勢力とも距離をおかなくてはならないのが公共放送なのにもかかわらず、安倍前首相とべったりと言われた記者、幹部もいることを視聴者は知っている。受信料を支払い続けてきた視聴者に寄り添っていたかどうかがカギになる』、確かに「安倍前首相とべったりと言われた記者、幹部もいることを視聴者は知っている」、少なくとも「現場」は「いかなる政治勢力とも距離」を置くことが、世論の支持の前提だろう。
タグ:記者クラブ 東洋経済オンライン yahooニュース 日刊ゲンダイ 古賀茂明 志葉玲 現代ビジネス 高堀 冬彦 望月 衣塑子 政府のマスコミへのコントロール (その16)(菅氏会見「品位がない記者」は何故叫んだかー公文書の適切管理を約束できない「次期首相」最有力候補、菅新政権「マスコミ支配」継承 総裁選から“圧力文書”配布、菅首相誕生で政権とメディアの関係はどうなる 日本のジャーナリズムに及ぶ影響とは、菅新首相が猛攻するテレビ業界への「本気の脅し」その内容 NHK受信料問題、電波利用料見直し…) 「菅氏会見「品位がない記者」は何故叫んだかー公文書の適切管理を約束できない「次期首相」最有力候補」 菅義偉官房長官の自民党総裁選への出馬会見 菅氏の会見の終盤 「不規則発言」をした ツイッター上で「品位がない記者」として紹介 お上品」な記者クラブメディアの煮え切らない「お行儀の良さ」こそ、安倍政権を増長させてきた 「出来レース」の会見 質問できる記者は予め決まっているのであれば、「記者会見」とは名ばかりだ 安倍政権での弱腰を繰り返すのか? 安倍政権が「憲政史上最長」の長期政権となった大きな要因として、記者クラブ報道の弱腰、特に会見の場での追及の甘さがある 「公文書を棄てない、改ざんしない」と言えない菅氏 「鉄壁のガースー」 「お上品」な太鼓持ちより「品位がない」ジャーナリストであれ 少々問い詰められただけで目が泳ぐ菅氏を、「鉄壁のガースー」にしてしまったのは、記者クラブの「お上品」さが故だ ジャーナリストの仕事において最も重要な使命の一つが権力を監視すること。「お上品」な権力者の太鼓持ちよりは、「品位がない」ジャーナリストである方が、はるかにマシだ 「菅新政権「マスコミ支配」継承 総裁選から“圧力文書”配布」 自民党が新聞・通信各社に対し、野田毅総裁選挙管理委員長名で文書を出した。総裁選の候補者の公平な扱いを求めるもので 内容や掲載面積で平等、公平な扱いをお願いする 公職選挙法とは無関係な総裁選でも出されるようになった メディアは唯々諾々 菅官房長官の陣営は、できるだけ総裁選を報道してもらいたくないんでしょうね。もう勝利は決まっているから、メディアには静かにしていて欲しい。要請にはそんな意図が含まれているように思います メディアへの圧力が当たり前になり、メディア側も唯々諾々。菅政権ではそれがさらに強化されることになる 「菅首相誕生で政権とメディアの関係はどうなる 日本のジャーナリズムに及ぶ影響とは」 メディアへの対応を尋ねた質問に対して… 危機管理担当大臣の官房長官として6日夜の行動は問題だったのでは」との質問に対し そうしたことにお答えする必要はない。ただ、防災対策はしっかりやっていました。このことは明言をいたしております (問題かどうか)お答えする必要はない メディアの「選別」からメディアの「管理」へ 菅氏が首相になれば、これまで安倍首相が行ってきたメディアの「選別」から、さらに「管理」へとシフトするだろう。また、菅氏と近い報道機関の幹部は少なくない。これまで組織の中でもがいてきた記者やディレクターたちは、さらに苦しい立場に追い込まれるかもしれない のチェック機能が低下し、権力に都合よく使われようとしている。今後、日本のジャーナリズムはさらなる危機を迎えるだろう 「菅新首相が猛攻するテレビ業界への「本気の脅し」その内容 NHK受信料問題、電波利用料見直し…」 テレビ局の特別扱いはもはや難しい 携帯電話料金」引き下げが、「テレビ局」の「電波利用料の引き上げ問題」につながるので、「テレビ局が菅首相の顔色をうかがわなくてはならない要因の一つ NHK受信料の支払い義務化 同じ「公共放送」の「BBC」が「国による管理や統制から自立し」ているのは、どういった仕組みなのだろう 政府による受信料値下げ要請 NHKの受信料に割高感が強いと、新聞購読をやめる人が増えてしまいかねない 「新放送センター」への「建て替え」は本当に必要なのだろうか NHKそのものの弱体化 安倍前首相とべったりと言われた記者、幹部もいることを視聴者は知っている 少なくとも「現場」は「いかなる政治勢力とも距離」を置くことが、世論の支持の前提
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