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トランプ大統領(その49)(米大統領選を前に「州知事の拉致未遂事件」が起きた理由、大統領選後に起きうる5つの危機、トランプ「自爆」の中で浮上した「バイデン勝利=株高」説をどうみるか?) [世界情勢]

トランプ大統領については、10月10日に取上げた。今日は、(その49)(米大統領選を前に「州知事の拉致未遂事件」が起きた理由、大統領選後に起きうる5つの危機、トランプ「自爆」の中で浮上した「バイデン勝利=株高」説をどうみるか?)である。

先ずは、10月17日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した国際ジャーナリスト・外交政策センター理事の蟹瀬誠一氏による「米大統領選を前に「州知事の拉致未遂事件」が起きた理由」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/251578
・『武装化した市民集団が州知事拉致を計画  タタタタタ!ドーン! アメリカ中西部ミシガン州の田舎町ミュニスの森の一角で、数カ月前から毎週日曜夕刻になると何百発もの銃声と爆発音が響いていた。不審に思った住民もいたが、ミシガン州では「オープンキャリー」(銃を公然と持ち歩く権利)が認められている。射撃の練習かと思って誰も警察には通報はしなかったという。 ところが今月初め、銃声が突然やんだ。 やれやれと安堵していたら程なく衝撃の事実が明らかになり、今度は全米に戦慄が走った。大統領選挙直前にミシガン州庁舎を襲撃して、グレッチェン・ウィトマー州知事(民主党)らを拉致する計画をしていた「ミリシア(民兵)」と呼ばれる極右武装勢力が射撃訓練をしていたのだ。 事前に察知した捜査当局によって13人が内戦を扇動した容疑で逮捕された。知事の厳しいコロナ対策に不満を募らせていたという。逮捕直前、拉致から湖畔にある別荘で知事を殺害することに計画が変更されていたが、グループに潜入していた情報提供者から連邦捜査局(FBI)に通報があったお蔭で未遂に終わったという。 じつは、昔からアメリカでは政府から独立した市民による市民のためのミリシアの存在が合衆国憲法で認められている。ろくでもない政府が出来たときに圧政から共同体を守るためだ。だから「武器を保持または携帯する権利」が与えられている。 だが、現在のミリシアは違う。そんな崇高な思想とはまったくかけ離れた、白人至上主義者たちや政府や警察の権威主義を敵視する危険極まりない過激派集団だ。 全米各地に点在するミリシアの正確な数は把握されていないが、ソーシャルメディアで暗号化されたメッセージでつながっている支持者は、数千人以上に上ると専門家は見ている。だからこそFBIは、こうした武装した市民集団を「アメリカにとって国内最大級のテロの脅威」とみなしているのだ』、「情報提供者から」「通報があったお蔭で未遂に終わった」、とはいえ、実行されていれば、殺人事件になるところだった。「ミリシアの存在が合衆国憲法で認められている」が、「崇高な思想とはまったくかけ離れた、白人至上主義者たちや政府や警察の権威主義を敵視する危険極まりない過激派集団」、恐ろしい集団が存在するものだ。
・『ミリシアやネオナチが活動を活発化  ところが、選挙戦の土壇場でコロナに感染して入院したうえ、世論調査で民主党のバイデン候補に大差でリードされて焦っているトランプはそんなことはお構いなし。「ミシガンを解放せよ!」「バージニアを解放せよ!」などと得意のツイッターで彼らをあおっている。両州とも知事が民主党だからだ。勢いづいたミリシアやネオナチが全米各地で活動を活発化させており、暴徒化する可能性も出てきた。 先月末の第1回大統領候補テレビ討論会の中でも、トランプはミリシアの一つ「プラウド・ボーイズ」に対して「引き下がって待機せよ!」と語りかけて物議をかもした。「お前たちの出番はこれからだ」と言ったに等しいからだ。 以前にも「バージニア州の民主党は憲法で守られたお前たちの(銃を所持する)権利を奪おうとしているぞ」と大統領がツイートしたため、全米の武装したミリシアが大挙して州都リッチモンドに集結したことがある。 それを見た州知事が慌てて非常事態宣言を発令して大事には至らなかったが、なにしろ30連発の高性能ライフルなどで武装している連中である。ひとつ間違えれば流血の大惨事になるところだった。 その一方で、トランプは極右と各地で激突しているアンチ・ファシズム運動、略してアンティファに対しては「テロ組織に認定してやる!」と正反対の対応。 しかしアンティファは、緩やかなネットワークでつながったリーダーのいない運動で、組織もない。そもそもアメリカの法律では、国外から支援を受けた団体でなければテロ組織として非合法化できない。だから武装したミリシアや過激な白人至上主義団体クー・クラックス・クラン(KKK)などが大っぴらに活動できるのである。トランプはそんなことも知らない』、「トランプはミリシア・・・に対して「引き下がって待機せよ!」と語りかけて」、他方で「極右と各地で激突しているアンチ・ファシズム運動、略してアンティファに対しては「テロ組織に認定してやる!」と正反対の対応」、大統領がすることとは思えないような驚くべき言動だ。
・『トランプの敗北が濃厚だが法廷闘争を仕掛ける可能性も  そんな中、ちょっと驚きのオクトーバーサプライズまで飛び出した。政府批判で知られる映画監督マイケル・ムーアが、トランプのコロナ感染そのものがフェイク(でっち上げ)だと主張したのだ。感染を装って国民の同情を得るとともにコロナに勝った英雄のイメージで土壇場での一発逆転を狙う作戦に出たのだという。 まあ、にわかに信じがたい根拠なき陰謀論のレベルだが、そんなことまでしかねないと思ってしまうほどトランプの手口は悪辣なのだ。 現実にはホワイトハウス内で集団感染が発生したことが確認されている。 CNNのインタビューに答えたジョージ・ワシントン大学医学部ジョナサン・ライナー教授によれば、トランプこそが大量にウイルスをばらまくスーパースプレッダーの可能性が高いという。 その証拠に、マスクをつけず社会的距離も取らないトランプとの会合に出席した大統領顧問や選挙スタッフが、その後何人も陽性になっている。さらには、トランプの感染が明らかになるまでの1週間、選挙運動で各地を飛び回る大統領専用機エアフォースワンに何時間も大統領と同乗したスタッフのうち、少なくとも8人が検査で陽性と判定された。 にもかかわらず、ホワイトハウスが米疾病対策センター(CDC)に全ての感染例に関する追跡調査を依頼しないのは、大統領が感染源だとばれるのを恐れたからだろうとライナー教授は主張している。 今月15日に予定されていた第2回大統領候補討論会をボイコットしたトランプは12日、フロリダの空港に降り立ち、退院後初の大規模野外集会に姿を見せた。そして壇上で未使用のマスクをポケットから取り出して参加者たちに向かって投げ、こう言い放った。 「私はみなさんの祈りでとても元気になった。そちらに行って男性にも美しい女性にもキスするよ」 オエー! 自分がコロナウイルスをまき散らしているかもしれないことも忘れてセクハラおやじ丸出し。気持ち悪いを通り越して、危険極まりない。 選挙戦終盤でのコロナ感染者・死者の急増と支持率の低下をみると、トランプの敗北は濃厚だ。「トリプルブルー」(大統領、上下両院を民主党が制する)が実現する可能性も出てきた。そうなれば、バイデン政権下での大規模な追加経済対策への期待も高まるだろう。 だが、土壇場でトランプが「郵便投票で不正が行われた!」とわめき散らして泥沼の法廷闘争を仕掛ける可能性もまだ十分ある。 今回の大統領選では、コロナ感染を避けるため郵便投票が50%を超えるとみられている。投票日の11月3日まで集計を始められない州もあれば、11月2日までの消印があれば選挙日から10日後までに到着した票もカウントする州もある。多くの州では、封筒のサインと事前登録されたサインが一致するか照合しなければならない。集計遅れは必至の状況だ。 それだけではない。すでに激戦区の中西部オハイオ州では5万人の投票用紙が誤って郵送されるという不手際も起きている。カリフォルニア州では、共和党が設置した非公認の「ドロップボックス(投票回収箱)」が相次いで発見され大騒ぎだ。共和党側は第三者が投票用紙を回収できると主張しているが、明らかな違法行為だ。 どちらに軍配が上がるとしても、今年の大統領選挙はアメリカ史上まれに見る大混乱になることだけは間違いない』、「トランプこそが大量にウイルスをばらまくスーパースプレッダーの可能性が高い」、大いにあり得る話だ。「今年の大統領選挙はアメリカ史上まれに見る大混乱になることだけは間違いない」、さてどうなるのか注目したい。

次に、10月17日付けメールマガジンJMMが掲載した在米作家 冷泉 彰彦氏による「大統領選後に起きうる5つの危機」from911/USAレポート」を紹介しよう。
・『10月に入って突如発生したホワイトハウスにおけるCOVID19集団感染は、その後、大統領の入退院、大統領3男の感染などを経て、「既成事実化」することで一種の鎮静に至っています。ホワイトハウス高官の感染者については、ほとんど情報が出ないので分かりません。 ですが、感染者の中で少なくとも体質的に最も脆弱(肥満症と喘息)と思われているクリス・クリスティ氏(元ニュージャージー知事、大統領のTV討論コーチ)が1週間の入院を経て治癒したのは少なくとも良かったと思います。今回の集団感染の結果、生命の危機に至る人が続出するようですと、選挙以前の問題として世相を暗くするからです。 そのクリスティ氏は「さすがに懲りた」のか、退院後に取材に応ずる中でホワイトハウスのパーティーに参加した際には「自分はマスクをするべきだった」と言い始めています。同時に「自分は陽性となり発症したので、地元の保健当局はトレーシング(感染の追跡調査)をやってくれたが、ホワイトハウスからはトレーシングに関する照会はなかった」とも述べています。 クリスティ氏は一旦は生命の危険を感じた可能性がありますし、だとすれば「前非を悔いる」心境になったのも当然とも思えます。ですが、機を見るに敏なこの政治家が、このタイミングでこのようなことを言い出す、しかもトランプ陣営としては宿敵とも言える「ニューヨーク・タイムス」のインタビューに応じてそうした発言をしたということには、意味がありそうです。 それは、このクリス・クリスティという保守政治家は、もうドナルド・トランプを見限ったということです。同時に、そのことは彼だけでなく、多くの共和党政治家が「トランプ後」への備えを始めているということだと思います』、「多くの共和党政治家が「トランプ後」への備えを始めている」、沈みゆく船からは逃げるが勝ちなのだろう。
・『ちなみに、本稿の時点ではまだ投票日まで15日を残しています。また、次週の10月22日には、最終の大統領候補TV討論が実施される「かも」しれません。 ですが、現時点での選挙人獲得予想(総数538、当選ライン270)では、例えば、 著名な政治サイトを見てみると 「エレクトラル・ヴォート・コム」では、バイデン356対トランプ182 「リアル・クリアー・ポリティクス」では、バイデン375対トランプ163 となっており、いずれもバイデンが圧勝という予想となっています。ちなみに、この両者は「ノー・トスアップ」つまり世論調査が僅差であっても少しでも上回った方が「選挙人数は総取り」として計算した結果です。 このうち、「リアル・クリアー・ポリティクス」の方は「トスアップ」、つまり僅差の州を除外した数値を公表しており、こちらでは、「バイデン216対トランプ125」という数字となっています。 ただ、このトスアップというのは、直近の世論調査の平均値を取って、両者の差が「10%以内」というかなり厳格な基準を適用しています。ですから、バイデンの216というのはいわば基礎票と言ってよく、仮にここにバイデンが7%前後の差でリードしており、今はその差が広がりつつあるという、「ミネソタ(10)」、「ミシガン(16)」、「ペンシルベニア(20)」、を乗せると216+46=262 となります。 そこに「ウィスコンシン(10)」「アリゾナ(11)」「ネバダ+アイオワ(計16)」のどれかが加わればもう270を越えてしまいます。「フロリダ(29)」 「オハイオ(18)」「ノースカロライナ(15)」などは仮に取れなくても、バイデン候補の「当選ラインの270超え」はかなり見えて来たと言っていいと思います。 むしろ、バイデンの選挙戦は、ここまで申し上げてきた接戦州に加えて、現在は数ポイント差で競っている「ジョージア(16)」「テキサス(38)」を取って、選挙人数で400を超える「ランド・スライド(地滑り的勝利)」を狙っていると考えられます。ちなみに400を超える勝利ということになりますと、1988年のジョージ・H・W・ブッシュ以降はありません。 バイデン陣営としては僅差と圧勝では大違いという考え方をしていると思われます。 そこには切羽詰まった理由があるからです。まず選挙人数で僅差の場合は、州レベルで僅差という結果になったケースについて異議申し立てをすれば当落がひっくり返る危険性があります。もっと言えば、トランプ派の一部が暴徒化するとか、法廷闘争になって泥仕合になるという可能性も出てきます。 一方で、トータルで大差となれば、いくらトランプが吠えても、共和党や地方政府は無視するでしょうから結果の確定が早くなるということがあります。また、圧勝すれば民意の示すところはトランプの4年間についての全面的な不信任ということになります。ですから、民主党として、そしてバイデン新政権としては政策の変更、もしくはオバマ時代への回帰が容易になります』、「バイデン陣営としては僅差と圧勝では大違い・・・まず選挙人数で僅差の場合は、州レベルで僅差という結果になったケースについて異議申し立てをすれば当落がひっくり返る危険性があります。もっと言えば、トランプ派の一部が暴徒化するとか、法廷闘争になって泥仕合になるという可能性も出てきます。 一方で、トータルで大差となれば、いくらトランプが吠えても、共和党や地方政府は無視するでしょうから結果の確定が早くなる・・・また、圧勝すれば民意の示すところはトランプの4年間についての全面的な不信任ということになります。ですから、民主党として、そしてバイデン新政権としては政策の変更、もしくはオバマ時代への回帰が容易に」、「僅差と圧勝では大違い」なのは確かだ。
・『それ以上に大きな意味を持つのは、上院議員の選挙です。既に選挙情勢として、下院に関しては民主党が過半数を維持する見通しで、問題は上院ですが、現時点で公表されている様々な調査結果からすると、51対49で民主党が過半数を奪い返す見通しです。この上院に関しては差は大きければ大きいほど良いので、民主党としてはバイデンが好調な集票を続けることで、上院も議席数の上乗せを狙いたいところです。 もっとも、共和党の側も考えていることは似通っているようです。議会共和党からは、この初夏の頃から「選挙区事情によってはトランプを応援せずに、自分の議席を優先するように」という指示が飛んでいるという話が頻繁に出ています。例えばですが、10月6日に行われたアリゾナ州の「上院議員候補TV討論」では、共和党現職のマーサ・マクサリー候補は司会から「あなたは自身のトランプを支持したことを誇りに思っているか?」と再三にわたって問われたのですが、最後まで「イエス」とは言わず、その異様な光景は動画として拡散するに至りました。 マクサリー議員といえば、前回の2018年の選挙では民主党候補に負けたのですが、ジョン・マケイン議員の死去に伴い暫定議席を得て今回は改めて補選で民意を問う立場です。この間ずっとトランプ派的な言動をしていたのですが、そのマクサリー議員にしても、ここへ来て「トランプ支持を口にできない」というのです。ちなみに、選挙情勢としては、民主党のマーク・ケリーが優勢であり、仮に勝利すれば補選のため11月30日就任で2023年1月までの任期となります。 このように、共和党内では「トランプを見限る」動きが出てきているわけです。著名なものでは、政治団体「リンカーン・プロジェクト」という「共和党内のトランプ落選運動」がありますし、マクサリー議員のように上院という「全州選挙区」の場合は、中道層に食い込まないと勝てないので、「脱トランプ選挙」を強いられているという問題があるわけです。また、同時にこれは「共和党におけるトランプ後」への備えという意味も持っています』、「共和党内のトランプ落選運動」があるとは驚いた。やはり議員にとっては、自分の政治生命の維持が最重要事項なのだろう。
・『そんな中で、10月15日(木)には第二回のTV討論が予定されていたのですが、 これはキャンセルとなりました。TV討論の実施については、72時間前と当日の2回、候補本人はPCR検査を義務付けることになっているそうですが、トランプは検査に協力しなかっただけでなく、ヴァーチャル開催にも反対したので、自動的にキャンセルとなったということのようです。 そのために、中止が決定されたのとほぼ同時にバイデン陣営は、その日の20時から22時の2時間にわたってペンシルベニア州フィラデルフィアにて「タウンホール形式」つまり、有権者とバイデン候補の対話集会形式の演説会を行うと決め、ABCテレビが中継することになっていました。 その後、ここに割り込む形でNBCテレビがトランプ大統領の「タウンホール形式」集会をフロリダ州で行うと表明。結果的にこれは、「バイデン候補のイベント視聴を妨害するもの」という批判を浴びたために、20時から21時の1時間のみの開催となっています。 この2つのイベントは、開催の経緯だけでなく、トーンも随分と異なった感じとなりました。大統領の方は、中継局が中道左派のNBC、司会も中道左派で政治記者としても情報番組のMCとしても辣腕のサベナ・ガスリーで、大統領はしばしば有権者代表だけでなく、ガスリーも敵に回して汗だくの反論大会という感じになっていました。 一方で、バイデン候補の方はMCがビル・クリントン側近だったジョージ・ステファノポロスで、ある意味では民主党内のイベントという雰囲気もありました。ゆったりと時間を取って丁寧に有権者の質問を聞き、それに丁寧に答えるという感じで、むしろバイデン候補の人柄だけでなく、実務能力のアピールにもなっていた印象です。 そんな中で、現時点でも大逆転につながるような「オクトーバー・サプライズ」の可能性はゼロではありません。具体的には2点、「投開票における混乱の可能性」 そして、「両候補の健康問題」の2つです。投開票の混乱は、先に申し上げたように大差となればほぼ意味がなくなります。 そうではあるのですが、健康問題については、高齢のバイデン、病み上がりのトランプの双方ともに、見えないところで細心の注意を払っているに違いありません。ですから、「サプライズ」の可能性については、日に日に小さくなってきていると考えられます』、「第二回のTV討論」を「トランプ」が「キャンセル」して、「タウンホール形式」にしたことは、結果的にはマイナスだったようだ。 
・『というわけで、政局の焦点はむしろ「トランプ後」に移ってきていると考えていいでしょう。この後、11月以降の政局には5つの大きな難問が待ち構えているからです。 1点目は、COVID19の感染拡大についてです。アメリカ全土では、ここへ来て経済社会の活動が活発化する中で「第二波」の徴候が出てきています。仮にバイデン当選ということになれば、WHOとの連携を回復して、欧州やアジアで行われているような、常識的な対策がやや強めの強制力を伴って全国レベルで発動されるでしょう。 その場合に、強制を嫌う右派が南部や中西部でこれに従うかは分かりません。その一方で、WHOと連携し、米国内の保健関連の官公庁が政府と協調すれば、ワクチンなどへの信頼は向上すると思われます。仮にそうなっても、バイデン政権の最初の関門は、このコロナ対策になると思います。 一方で、トランプ再選という場合は、第二波への対策もせず、なし崩し的に集団免疫戦略に向かう危険もあり、そうなるとワクチンへの信頼も低くなり、負のスパイラルに陥る中で経済が更に停滞する危険性もあると思います。 2点目はその経済です。バイデン政権となり、上下両院を民主党が制するようにな
れば、とりあえず財政規律ではなく、直近の経済刺激などに「緊急避難的な資金投入」をするに違いありません。一方で、格差是正の税制なども進むでしょう。一見すると経済一般や株価には悪影響がありそうですが、市場はこれを急速に織り込みつつあります。 ただ、第二波が深刻となった場合などは、株価の暴落を回避しつつ、公的資金を入れていってコロナ危機の出口を探るのは政策的には難しくなります。民主党の場合は、特に党内左派が厳しく注文を出すでしょうから、党内を調整しながら最善手の手を打ち続けるのは至難の技です。 ですが、それでも連銀や官僚組織を動員して、改めてアメリカの「ベスト&ブライテスト」の知恵を活用しながら、経済政策を打ち続けるのではないかと思われます。 ですから、当面は、バイデンショックということはないでしょう。一方で、経済の国際協調に関しては相当にしっかりやってくるでしょうから、日本も為替政策や通商問題への対応には注意して進む必要が出ると思います』、「当面は、バイデンショックということはないでしょう」、一安心だ。
・『3点目は対中交渉です。バイデンが大勝すれば自由に政策を遂行できるかというと、 必ずしもそうではなく、ここでも党内左派の影響力は穏健派のバイデンには保護主義の圧力としてかかってきます。もしかしたら、バイデンという人はグローバリストとして、対中政策をオバマ時代のそれと同じようなレベルまで改善しようと思っているかもしれませんが、党内左派はそれを許さないでしょう。 一方で、中国の側でも政治的事情からそう簡単には妥協できないと思います。米中関係については、バイデン政権となれば改善の方向とはなると考えられますが、一筋縄では行かないと見たほうが良さそうです』、なるほど、過度な期待は捨てた方がよさそうだ。
・『4点目は、トランプ訴追という問題です。2016年の選挙に関するロシア疑惑については、不起訴となったトランプですが、大統領の職を退いた場合には起訴のハードルが一気に下がります。また、この間持ち上がった、脱税疑惑、外国勢力との金融取引問題、更には公私混同の数々など、トランプは多くの問題を抱えていると思います。 バイデンも口にしていますが、アメリカの「政治の良識」としては、前大統領の訴追はしたくないというのは民主党の長老たちの本音だと思います。国家の品格に関わるからです。ですが、民主党の中でも左派は違います。仮に前大統領の訴追というのは、国家の根幹を傷つけるものであっても、トランプの犯罪の悪質性はそれを上回るという考え方、そして、トランプ派の持っている右派ポピュリズムの危険性については徹底的に根絶したいという思いは強いものがあるからです。 ですから、余程のことがない限り、トランプを訴追したいという動きを止めるのは難しいでしょう。その動きは、仮にトランプが勝利したとしても、改めて弾劾裁判を提起するという形になっていくでしょう。 これに加えて、仮にNYタイムスの報道が真実を含むものであれば、大統領退任後
のトランプは、家業のホテル・リゾート事業にしても、個人あるいは一家ということにしても巨額の債務を抱えて破産する可能性があると思います。そんな中、落選後には第三国に亡命などという可能性を本人は匂わせているようですが、合衆国の威信にかけて、軍やFBIはこれは阻止に動くのではないでしょうか』、「アメリカの「政治の良識」としては、前大統領の訴追はしたくないというのは民主党の長老たちの本音だと思います。国家の品格に関わるからです。ですが、民主党の中でも左派は違います」、「落選後には第三国に亡命などという可能性を本人は匂わせているようですが、合衆国の威信にかけて、軍やFBIはこれは阻止に動くのではないでしょうか」、前大統領の「亡命」となれば、まるで発展途上国のようだ。
・『5点目は、最高裁判事の構成です。9月にリベラル派のギンズバーグ判事が亡くなってからの動きは急でした。トランプ大統領は、バレット判事という保守派の候補を電撃的に指名して、上院の共和党もこれをスピード承認するという意志を明らかにしていました。9月末には政権周辺のコロナ集団感染があり、3名の共和党上院議員が陽性となったことから、承認手続きの遅延が危ぶまれましたが、結局のところ22日(木)には承認となる見通しです。 こうなると、連邦最高裁の判事構成は定員9名のうち、保守5,リベラル3,中立(ロバーツ長官)1というバランスとなり、「医療に関する国民皆保険」「妊娠中絶」「同性婚」などが違憲化される可能性が出てきます。これに対しては、民主党側では「大統領+上院+下院」を制した場合には一気に最高裁判事の定数を増やして、そこにリベラル派の判事を指名してバランスを回復するという案が検討されています。 バイデン氏は、そうした作戦を明らかにするとイメージ悪化になるということで、 現時点ではこの「判事増員案(パック・ザ・コート=法廷を判事で一杯にする)」に関する賛否を曖昧にしています。半世紀近く政界の中枢を歩いてきたバイデン氏としては、連邦最高裁という司法の最高権威に簡単に手を付けるのには抵抗があることは承知しているはずです。 この問題ですが、仮にバレット判事が承認されてバランスが崩れ、なおかつ11月の選挙で勝利した場合には民主党の中では「増員」案が勢いを増すことになると思います。ですが、強行すれば国論を二分して、改めて文化戦争のようなことになるわけで、これはテーマとして非常に処理が難しいと思います。 可能性として考えられるのは、最高裁における保守派の長老格であるクラレンス・トーマス判事について、1991年の承認審議の際に議論されたセクハラ疑惑を蒸し返して辞任に追い込み、そこへリベラル派の判事を指名してバランスを取るという「策」です。 問題となったセクハラを告発したアニタ・ヒル氏は近年、この問題を改めて語るようになっていますが、民主党としてはトーマス判事を性急に追い詰めると、共和党政権のうちに辞任して保守派判事に交代してしまうので報道などを含めて妙に静かな状況があります。ということは、トーマス判事を交代させることで、判事増員をしないで最高裁判事のバランスを取るという可能性は、やはりゼロではないのかもしれません。 いずれにしても、大統領選というのは通過点に過ぎず、コロナ問題にしても経済にしても、あるいはトランプへの訴追問題にしても、11月以降のアメリカの政局は波乱含みであると思われます』、「大統領選というのは通過点に過ぎず・・・11月以降のアメリカの政局は波乱含み」、大いに注目したい。

第三に、10月20日付け日経ビジネスオンラインが掲載したみずほ証券チーフMエコノミストの上野 泰也氏による「トランプ「自爆」の中で浮上した「バイデン勝利=株高」説をどうみるか?」を紹介しよう。
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00122/00093/?P=1
・『トランプ米大統領は10月5日夕(日本時間6日朝)、ワシントン近郊の軍医療センターを退院し、ホワイトハウスに戻った。「大統領の容体はこの24時間、継続的に改善」しており、「まだ完全に危機を脱したわけではない」ものの、ホワイトハウスに十分な医療設備があるので退院しても問題ないと、大統領専属のコンリー医師は説明した。 とはいえ、もともとエボラ出血熱の治療薬として開発されていた抗ウイルス薬である「レムデシビル」に加えて、重症患者に対して通常用いられるステロイド系の抗炎症薬「デキサメタゾン」を投与され続けるなど、早期に退院して選挙戦に戻るためにトランプ大統領はかなり無理をしたのではないかという疑念がくすぶる。 この「デキサメタゾン」については、気分変動、攻撃性、錯乱などの副作用のリスクが専門家の間で指摘されていると、ロイター通信は報じた。国際骨髄腫財団によると、視界不良や不整脈などの身体症状のほか、人格変化や思考困難などの精神症状が副作用として出る恐れがあるという。 実際、このステロイド系薬剤の副作用が出たのではないかと推測する人もいた不安定な言動が、退院直後のトランプ大統領にはいくつかあった。 大統領は退院から一夜明けた6日、「大統領選が終わるまでコロナ対策を巡る協議を停止するよう指示した」「私は大統領選での勝利後すぐに、勤勉な米労働者と中小企業に焦点を当てた大型の刺激策法案を通過させる」とツイートした。驚きのUターンである』、「トランプ大統領はかなり無理をしたのではないかという疑念」、「このステロイド系薬剤の副作用が出たのではないかと推測する人もいた不安定な言動が、退院直後のトランプ大統領にはいくつかあった」、こんな「副作用があるような「薬剤」を投与させたというのは酷い話だ。この程度の「副作用」で済んだからよかったようだが、核のボタンを押すようなことにでもなれば大変だった。
・『「ホワイトハウスは完全に混乱している」  議会民主党との間で続けられてきた追加経済対策を巡る協議については、ペロシ下院議長とムニューシン財務長官の間で打開の糸口が見いだされつつあると市場はみていたので、株価は急落した。 ペロシ下院議長は声明で、「ホワイトハウスが完全に混乱していることは明らかだ」と批判。民主党下院議員らとの電話会議の場で同議長は、トランプ氏の思考は治療で投与されたステロイド薬の影響を受けている可能性があるとも述べた。 ところが、7日になるとトランプ大統領は、航空業界の支援や家計への現金給付といった個別の案件での与野党協議継続には前向きだという姿勢を示した。そして、9日には、民主党案を上回る規模の追加経済対策を要望すると、ラジオ番組で突然言い出した。議会共和党の同意をとりつけるでもなく、独断でまた姿勢を変えた。ちなみに、上院共和党のトップであるマコネル院内総務は、両党の主張はなお隔たりが大きいとして、早期の追加経済対策協議の妥結はないだろうという見方である。 もう1つ、トランプ大統領が「忠臣」である2人を、退院の数日後に突然強く非難したことにも違和感が漂った。大統領は8日のFOXニュースの電話インタビューで、政敵に対する調査が不十分だとして、ポンペオ国務長官とバー司法長官を批判した。 「両氏は政権内でトランプ氏に最も近いとされ、トランプ氏がやり玉にあげるのは珍しい」「ポンペオ氏はトランプ政権で米中央情報局(CIA)長官を経て、国務長官に就任。トランプ氏の意向を外交政策に忠実に反映し、米メディアや議会から批判が出ればトランプ氏の擁護に回ってきた。バー氏もロシア疑惑についてトランプ氏を『推定無罪』と結論づけていた」と、日本経済新聞の記事は解説を加えていた。 バイデン民主党大統領候補につきまとう認知症疑惑もそうだが、こういう類いの微妙なマターを、日本の主要マスコミはなかなか正面から取り上げてくれない。 さて、自らが新型コロナウイルスに感染して入院までしたことについて、トランプ大統領がいったいどのような態度を取るのか。退院後の大きな関心事の1つだった。 経団連の中西宏明会長はオンライン形式による10月5日の記者会見で、トランプ大統領が感染したことについて、「正直にいって、ちょっと不注意ではないか。ある意味、典型的な自業自得だ」「もともとマスクをしないほか、多くの聴衆がいる集会に参加し、そこでもマスクをしていなかった」と明言し、恐らく多くの日本人が抱いている批判的な考えを代弁した。 米国でも、民主党支持者はそうした感想を抱いただろう。バイデン候補に対して支持率が急速に追い上げていたさなかに「自爆」した感も漂う。むろん、選挙結果が出るのはまだ先であり、さらなるサプライズも起こり得るのだが。 トランプ大統領には大きく分けて、2つの選択肢があった。1つは、感染防止に向けた姿勢や危機管理態勢が甘かったことを素直に反省して、米国民にわびる選択肢。もう1つは、このウイルスは乗り越えられることを自らが身をもって証明したのだとアピールしつつ、感染していないバイデン候補はそれが分からないままだと主張するなどして、開き直る選択肢である。 そして、実際にトランプ大統領が選んだのは(当然と言うべきか)後者、開き直るという選択肢だった。専属医が10日に症状が改善しており他人にウイルスを感染させる恐れはなくなったと言明した翌11日、「私はこの恐ろしい中国ウイルスをやっつけた」と発言し、回復をアピール。同日のインタビューでは、「一度回復すれば免疫が備わる。あなたたちの大統領は、ライバル候補者のように地下室で身を潜めている必要はない」「私には免疫があるようだ。長期か短期か、それとも一生続くのか誰にも実際には分からないが、私には免疫がある」「(自分はウイルスから)守ってくれる光をまとっている」とまで述べた。 こうした態度は、共和党内のコアなトランプ支持者には確かに好感されるだろう。だが、世論調査を見る限りは劣勢で、いわゆる「隠れトランプ支持者」の存在を考慮に入れてもかなり厳しい戦いを強いられている。トランプ陣営が欲しい支持層の広がりは、そうした開き直りからは生じてきそうにない。 僅差でトランプ優位と筆者は予想し続けてきたが、自分が感染してしまうという「オクトーバー・サプライズ」で、トランプ再選は黄色からオレンジ色へと移行しつつある。しかも、10月15日に予定されていたバイデン候補との2回目の討論会は、中止された。この結果、「直接対決」で支持率浮揚を大統領が狙える機会は、22日に予定されている最後の討論会のみとなった。 このようにトランプ陣営に不利な状況が続く中、金融市場では、「バイデン候補が勝利した方が米国の経済成長は高まるのではないか」「ホワイトハウスに加えて上下両院の過半数を民主党が支配する『トリプルブルー』シナリオがベストではないか」といった声が広がりつつある』、「金融市場」で「『トリプルブルー』シナリオがベストではないか」といった声が広がりつつある」、どうしてだろう。
・『バイデン勝利なら株高?  だが、そうした「バイデン勝利なら株高」的な見方のにわかな浮上は、根強い株高期待という「結論ありき」の中から出てきた、ご都合主義的な色彩が濃いものであるように思う。 冷静に考えればすぐ分かることだが、トランプ再選でもバイデン勝利でも、新型コロナウイルス感染拡大という新たなタイプの危機への対応に注力している連邦準備理事会(FRB)のスタンスは、不変である。仮にコロナ危機が今後終息するとしても、次は「平均インフレ目標」の達成に向けてプラス2%超への物価上昇率の加速を促すステージが待っている(当コラム10月6日配信「手詰まりから机上の空論に頼って『日銀化』したFRB」)。) そして、そうしたFRBの方針が次に見直されるのは、かなり先のことになる。ウィリアムズ・ニューヨーク地区連邦準備銀行総裁は10月7日の講演の中で、金融政策の枠組みは「おおむね5年ごとに見直す」と述べた。次は25年ごろという話になる。 それより前、22年2月上旬に任期が満了するパウエルFRB議長が次の大統領の意向により交代させられる場合には、金融政策の路線転換が模索されることも想定できる。だがそれは、金利が上がるタカ派的な方向への転換ではないだろう。結局、米国の超低金利と「カネ余り」状況は、今回の大統領選の結果とは関係なく、続いていく可能性が高い。 では、財政政策はどうだろうか。最近、「バイデン勝利なら米国債イールドカーブはベアスティープ化する(長期・超長期の金利が上昇して米国債の利回り曲線の右肩上がりの傾斜がきつくなる)」という説が市場の一部で出ているが、うのみにするわけにはいかない。 バイデン勝利でもトランプ再選でも、程度の差はややあるにせよ、米国の財政事情がこの先一段と悪化していくという大枠に変わりはないことを押さえておきたい。 超党派で政策提言を行っている米国の民間シンクタンク「責任ある連邦予算委員会(Committee for a Responsible Federal Budget)」は、10月7日に発表した報告書で、トランプ、バイデン両候補の選挙公約を基にした、向こう10年間の米国の財政への影響についての試算を明らかにした。 それによると、バイデン候補の公約に沿えば5兆6000億ドル、トランプ大統領の公約に沿えば4兆9500億ドル(いずれも中央値)、それぞれ政府債務が10年間で膨らむ。これを10年後の政府債務残高対GDP比で見ると、バイデン候補の場合は128%、トランプ大統領の場合は125%に上昇する。どちらが勝っても大きな差があるわけではない。 さらに、米財務省はプライマリーディーラーなどの市場参加者と対話しながら国債管理政策を慎重に行っていくはずであり、米国債イールドカーブの一方的なベアスティープ化を促すとは考え難い(利払い負担が重くなってしまうので連邦政府が損をする)。 また、金利の水準が上がれば、投資対象としての魅力が増すので、米国内外の投資マネーによる買い需要は自然と増える。 加えて言えば、FRBは時期尚早の長期金利上昇を抑制するはずだという見方が十分成り立つ。パウエル議長率いるFRBがコロナ危機の中で、長期金利を抑え込むために無制限の買い入れをすると宣言する一幕もあった。長期金利は、「供給(発行)」増には必ずしも連動せず、ダイナミックに動く「需要」との交点で決まってくる。長期金利は米大統領選が終わった後も、その結果いかんにかかわらず上がりにくいと、筆者はみている』、「米国の財政への影響・・・どちらが勝っても大きな差があるわけではない」、なるほど。
・『やはり金利は上昇しにくい  ただし、一つ注意しておきたいのが、以前にこのコラムでも触れた、選挙結果がなかなか確定しない、さらにはトランプ大統領がホワイトハウスに「居座る」シナリオである(当コラム9月15日配信「大統領選挙で負けても『トランプ氏が堂々と居座る』リスクあり」)。トランプ支持者が街頭でバイデン支持者と衝突し、内乱のような様相を呈するリスクシナリオも排除できない。 共和党は支持者数千人を動員して、11月3日の大統領選に関連して期日前投票所や郵便投票の回収箱に不正がないかを見張らせようとしている。州によって規制は異なるが、投票所の外に銃を持って威圧する集団が現れるのではないかと危惧する人もいる。そんな中で明るみに出た、極右武装グループによるウイットマー・ミシガン州知事(民主)を拉致して州政府を転覆させようとした企ても、不気味である。 米国の「分断」が深まり、政治的・社会的な混乱が長引く場合は、経済活動にネガティブであり、株価は一時的に急落、米国債は「質への逃避」で買い進まれるだろう。 いずれにせよ、米国で(そして日欧でも)金利は上昇しにくい』、「内乱のような様相を呈するリスクシナリオも排除できない」、やはり要注目のようだ。
タグ:ミシガン州 日経ビジネスオンライン 蟹瀬誠一 ダイヤモンド・オンライン 上野 泰也 トランプ大統領 JMM 冷泉 彰彦 (その49)(米大統領選を前に「州知事の拉致未遂事件」が起きた理由、大統領選後に起きうる5つの危機、トランプ「自爆」の中で浮上した「バイデン勝利=株高」説をどうみるか?) 「米大統領選を前に「州知事の拉致未遂事件」が起きた理由」 「オープンキャリー」 大統領選挙直前にミシガン州庁舎を襲撃して、グレッチェン・ウィトマー州知事(民主党)らを拉致する計画をしていた「ミリシア(民兵)」と呼ばれる極右武装勢力 事前に察知した捜査当局によって13人が内戦を扇動した容疑で逮捕 ミリシアの存在が合衆国憲法で認められている 「崇高な思想とはまったくかけ離れた、白人至上主義者たちや政府や警察の権威主義を敵視する危険極まりない過激派集団」 ミリシアやネオナチが活動を活発化 トランプはミリシア に対して「引き下がって待機せよ!」と語りかけて アンチ・ファシズム運動、略してアンティファに対しては「テロ組織に認定してやる!」と正反対の対応 トランプの敗北が濃厚だが法廷闘争を仕掛ける可能性も トランプこそが大量にウイルスをばらまくスーパースプレッダーの可能性が高い 今年の大統領選挙はアメリカ史上まれに見る大混乱になることだけは間違いない 大統領選後に起きうる5つの危機」from911/USAレポート 「多くの共和党政治家が「トランプ後」への備えを始めている」、沈みゆく船からは逃げるが勝ちなのだろう バイデン陣営としては僅差と圧勝では大違い まず選挙人数で僅差の場合は、州レベルで僅差という結果になったケースについて異議申し立てをすれば当落がひっくり返る危険性があります。もっと言えば、トランプ派の一部が暴徒化するとか、法廷闘争になって泥仕合になるという可能性も出てきます。 一方で、トータルで大差となれば、いくらトランプが吠えても、共和党や地方政府は無視するでしょうから結果の確定が早くなる また、圧勝すれば民意の示すところはトランプの4年間についての全面的な不信任ということになります。ですから、民主党として、そしてバイデン新政権としては政策の変更、もしくはオバマ時代への回帰が容易に 共和党内のトランプ落選運動 政局の焦点はむしろ「トランプ後」に移ってきている 1点目は、COVID19の感染拡大 2点目はその経済 当面は、バイデンショックということはないでしょう 3点目は対中交渉 米中関係については、バイデン政権となれば改善の方向とはなると考えられますが、一筋縄では行かないと見たほうが良さそうです 4点目は、トランプ訴追という問題 アメリカの「政治の良識」としては、前大統領の訴追はしたくないというのは民主党の長老たちの本音だと思います。国家の品格に関わるからです。ですが、民主党の中でも左派は違います 落選後には第三国に亡命などという可能性を本人は匂わせているようですが、合衆国の威信にかけて、軍やFBIはこれは阻止に動くのではないでしょうか 5点目は、最高裁判事の構成 大統領選というのは通過点に過ぎず 11月以降のアメリカの政局は波乱含み 「トランプ「自爆」の中で浮上した「バイデン勝利=株高」説をどうみるか?」 トランプ大統領はかなり無理をしたのではないかという疑念 このステロイド系薬剤の副作用が出たのではないかと推測する人もいた不安定な言動が、退院直後のトランプ大統領にはいくつかあった ホワイトハウスは完全に混乱している 「金融市場」で「『トリプルブルー』シナリオがベストではないか」といった声が広がりつつある」 バイデン勝利なら株高? 米国の財政への影響 どちらが勝っても大きな差があるわけではない やはり金利は上昇しにくい 内乱のような様相を呈するリスクシナリオも排除できない
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