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外食産業(その2)(114店を閉鎖「いきなり!ステーキ」復活への険しい道のり、ワタミが「焼肉」へ大胆転換せざるを得ない事情 ウィズコロナ戦略で居酒屋の3分の1を新業態へ、ラーメン店の倒産ラッシュが必然でしかない訳 「1000円の壁」突破する仕掛けが生き残りの鍵だ) [産業動向]

外食産業については、昨年8月25日に取上げた。久しぶりの今日は、(その2)(114店を閉鎖「いきなり!ステーキ」復活への険しい道のり、ワタミが「焼肉」へ大胆転換せざるを得ない事情 ウィズコロナ戦略で居酒屋の3分の1を新業態へ、ラーメン店の倒産ラッシュが必然でしかない訳 「1000円の壁」突破する仕掛けが生き残りの鍵だ)である。

先ずは、本年7月9日付け日刊ゲンダイが掲載した経済ジャーナリストの重道武司氏による「114店を閉鎖「いきなり!ステーキ」復活への険しい道のり」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/275730
・『崖っぷちからひとまず生還――といったところか。外食チェーン大手のペッパーフードサービスが安価なステーキが主体の洋食事業「ペッパーランチ」の売却に踏み切る。売却資金は、今月末に期限の迫っている短期借入金20億円の返済原資や主力「いきなり!ステーキ」事業のリストラ費用などに充てる。単体ベースで約70億円の売却益を計上できる見込みで、債務超過転落の危機に瀕していた財務基盤も「一息つく」(関係者)格好だ。 売却するのは6月に本体から分離したペッパーランチ運営子会社、JP社株。人気アパレル「WEGO」の買収などで知られる独立系投資ファンドのJ―STARに8月末メドに譲渡する。売却金額は85億円だが、JP社の収益目標達成度合いに応じて最大102億円まで増額される。 ペッパーフードは「いきなり」の急速大量出店などがたたって2019年12月期で27億円強の最終赤字に陥った。このため自己資本比率が同12月末時点でわずか2%に低下、債務超過が目前に迫っていた。この間、資金の流出も加速。現預金は1年間で42億円超目減りして24億円余にまで落ち込むなど手元流動性は一気に逼迫した。 そこに襲い掛かったのがコロナ禍だ。多くの店舗が休業を余儀なくされ、株価低迷で3月には増資も中断。6月には2位株主で主要取引先の食肉製造、エスフーズの村上真之助社長個人から借金して当座の資金繰りをしのがざるを得ないハメに追い込まれるなど経営は「綱渡り」(事情通)状態に陥っていた』、「「いきなり」の急速大量出店」では、ニューヨークにまで出店したが、苦戦していたようだ。
・『全国で114店舗を閉鎖  それだけにJP売却収入はまさに「干天の慈雨」。これを元手として「いきなり」主体に全国で114店舗を閉鎖。対象店舗の従業員を中心に200人規模での希望退職も実施する。 もっとも市場関係者の間ではこれが「いきなり」再生の足掛かりになるか、危ぶむ声も少なくない。国内ステーキ市場は規模が限られるうえ、「ステーキガスト」や「やっぱりステーキ」といった競合店が勢力を広げるなど競争環境は日増しに厳しさを増しているからだ。金融筋からは「立て直しにつまずけば『いきなり!倒産』もあり得る」との声もちらほら』、「ペッパーランチ」が「85億円」で売れたので、まさに「干天の慈雨」だが、「国内ステーキ市場」の「競争環境は日増しに厳しさを増している」、「再生」できるかどうかは予断を許さないようだ。

次に、10月13日付け東洋経済オンラインが掲載した経済評論家、百年コンサルティング代表の鈴木 貴博氏による「ワタミが「焼肉」へ大胆転換せざるを得ない事情 ウィズコロナ戦略で居酒屋の3分の1を新業態へ」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/380954
・『居酒屋チェーン大手のワタミが居酒屋360店舗のうち120店舗をこれから1年半かけて焼肉店「焼肉の和民」に業態転換をする方針を打ち出しました。新型コロナウイルスの影響で今年8月の居酒屋の売り上げは対前年42.3%(日本フードサービス協会調べ)と6割近く下落しています。 一方で焼肉店は85.6%(同)と9割近くまで回復しているという事情があります。そこでワタミでは居酒屋のうち主に郊外に立地する店舗を焼肉業態に転換しようというのです。 今回の記事のキーワードは「ウィズコロナ」。ワタミの渡辺美樹会長はコロナ後も居酒屋市場は従来の7割に戻らないと想定しているそうです。ウィズコロナ時代、仕事帰りに居酒屋で同僚と飲んで帰る需要は確かに減りそうです。そもそもリモートワークが増えるので世の中の需要構造は長期にわたって変わってしまうわけです。 ではなぜ焼き肉屋なのか?2つの観点でウィズコロナ時代の飲食店の変化についてまとめてみたいと思います』、興味深そうだ。
・『国内牛肉市場の需給が大きく崩れた?  まず1つ目の視点は和牛です。ワタミのニュースよりも少し前、2020年9月にトリドールが経営する丸亀製麺で5日間、数量限定の特別メニューが登場しました。「神戸牛すき焼きうどん(982円、税別)」と「神戸牛づくし膳(1618円、同)」です。 1000円を切る価格で神戸牛というのは外食産業の原価を知っている立場としては破格のメニューだと感じました。実際に食べに行きましたが、肉質に関して言えば高級店と遜色がない、すばらしい一皿でした。 吉野家では10月5日からやはり数量限定で創業以来初の黒毛和牛を使ったメニューである「黒毛和牛すき鍋膳(998円、税別)」を発売しました。従来のアメリカ牛を使った「牛すき鍋膳(648円、同)」も併売しているのですが、食べてみると黒毛和牛はやはり違います。部位としてはバラ肉を使っているとはいえ、一流のすきやき専業店の昼のランチと比べその味に違いはありません。 吉野家の場合もバイヤーの7年にわたる悲願のメニューだったそうです。実現した大きな理由は新型コロナで「国内の牛肉市場における生産と消費のバランスが適正でない状況」になったことが大きいようです。今年4月に話題になったように新型コロナによって接待需要が大幅に減ったことで黒毛和牛の在庫が大幅に増えてしまったわけです。 そこであくまで数量限定ということではあるのですが、大手飲食チェーンの特別メニューとして黒毛和牛商品が比較的手が届きやすい価格で登場しました。ここまではコロナの真っ最中のありえそうな出来事ではありました。しかしここでアフターコロナはどうなるのかという新しい問題があります。そこでワタミなのです。 アフターコロナでも居酒屋の売り上げは7割しか元に戻らないというのがワタミの想定ですが、その想定が正しければ高級黒毛和牛の生産者にとってもウィズコロナ時代には黒毛和牛の需要は7割程度しか元に戻らないことが考えられるかもしれません。ここでワタミが「独自にブランド牛の和民和牛を開発した」という話に意味が出てきます。 ウィズコロナの時代、黒毛和牛の生産者組合も需要構造を変える必要が出てきます。短期的にはトリドールや吉野家に提供したような形で期間限定メニューで余剰在庫をさばくとしても、長期的に需要が戻らないとすれば長期安定的に供給できるエンドユーザーが必要になる。ワタミと生産農家がこのようなタッグを組み始めたことがまずウィズコロナ時代の未来の和牛の需給を予感させる最初のポイントとして注目すべき点だと思います』、「ウィズコロナ」時代の「ワタミ」の戦略は、確かに要「注目」だ。
・『もっと少ない人数で同じサービスを提供できないか  さて、ウィズコロナ時代の経営に関する2つ目の視点は生産性です。飲食店の経営者にとってアフターコロナになったとしても以前のようには顧客が戻ってこないことが1つの悩みです。短期的に顧客が減ったのも確かですが、長期的に減った顧客の一部は二度と戻ってこない可能性がある。ではどうすればよいか?店舗運営の生産性を変える必要があるのです。 たとえウィズコロナ時代に収入が減ったとしても、店舗経営の観点ではコストも下がれば利益は維持できる可能性があります。ただ飲食店の場合、食材の原価を下げるわけにはいかないとすると、最もカイゼンしやすいのは従業員の人数です。もっと少ない人数で同じサービスができないかを飲食店経営者が考えなければならない時代なのです。 東京の目黒にラッセというイタリア料理店があります。ミシュラン一つ星の高級店なのですが、ほかの飲食店がコロナで大打撃を受ける中で今年3~5月で黒字を出したことで注目を集めました。 ラッセのオーナーシェフの村山太一さんはとても面白い発想をする方で、9年間ミシュランの星を維持する一方で、このままではだめだと考え2017年に休日はサイゼリヤでバイトを始めます。そこでサイゼリヤのさまざまな生産性向上手法を観察し、それをラッセに持ち込みました。 結果を言えばそれまで9人必要だった従業員が4人でお店を回せるようになったそうです。スタッフ1人当たりの売り上げは、2018年と2019年の比較で2.2倍になった一方で、1日当たりの従業員の労働時間はそれまでの16時間から9時間半へと4割減ったといいます。つまりお店の生産性が画期的に向上したのです。 村山太一さんの書かれた著書『なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか? 偏差値37のバカが見つけた必勝法』(飛鳥新社)を読んで私も興味を持ってラッセに出かけてみたのですが、確かにお店は4人で回っていました。フロアが2人、厨房が2人、それでもサービスにまったく不満を感じませんでしたし、食事の内容については大満足でした。 わたしたちコンサルティング業界の用語で、顧客の付加価値にならない業務を発見してその仕事をカイゼンする手法のことをバリューエンジニアリングと言います。高級飲食店の場合はこのバリューエンジニアリングの余地がかなりあるようです。例えばラッセの場合、テーブルクロスのアイロンがけをやめて、しわ伸ばしスプレーで済ませるようにしたのですが、これはバリューエンジニアリングの実例です』、「ラッセ」の「オーナーシェフ」が、「休日はサイゼリヤでバイト」、「さまざまな生産性向上手法を観察し」、「それまで9人必要だった従業員が4人でお店を回せるようになった」、「高級飲食店の場合はこのバリューエンジニアリングの余地がかなりあるようです」、というのは確かだ。
・『居酒屋チェーンのブレークスルーが業態転換か  飲食店の厨房にはグリストラップという油や野菜クズなどが下水に流れるのを防ぐ装置があります。通常のお店のグリストラップは掃除が大変でラッセでも週3回3時間かけて油でぎとぎとになった装置を掃除していました。サイゼリヤにはその掃除が9分で済むグリストラップがあったそうです。一般の飲食店が週9時間、本来はやらなくてはいい作業をしていたことが、サイゼリヤとの比較でわかったという事例です。 ラッセのカイゼンにはさらに奥深いものがあるのですがここではこれくらいの紹介にとどめておきます。ひとことでまとめると、一般の飲食店には生産性という観点でいえば大きな生産性改善の余地があるのです。 ただ、私もコンサルになる前はマクドナルドで働いていた経験があるのでわかるのですが、大規模飲食チェーンではこのようなエンジニアリングはかなり進んでいて、一般の飲食店と比較すると生産性の改善の余地は大きくはありません。ですからウィズコロナで需要が7割になったら従業員も7割に減らすというのはなかなかできないことです。 そこでブレークスルーになるのが業態転換だということなのかもしれません。居酒屋と比較すれば焼肉店の運営は従業員の人数が少なくても運営できます。 これは細かくいえばセントラルキッチンにどれだけ工程を委ねるかという割り切りにも関係してきます。セントラルキッチンのある大手焼肉店でも品質にこだわるお店は、枝肉を部位ごとに切り出すとそこで真空パックして店舗に配送します。店舗では職人さんが注文に応じて包丁で肉を切る。そうすればよりおいしく焼肉を提供できます。 しかし冷凍技術や保存技術が進んでいるいまではセントラルキッチンで肉を一口サイズに切ったうえでパッキングして、店舗ではそれをならべるだけというオペレーションも可能です。実際サイゼリヤはこの方式でやっていて、サイゼリヤの厨房には包丁がないことで知られています』、「セントラルキッチン方式」を徹底した「サイゼリヤの厨房には包丁がない」、初めて知った。
・『実際に「焼肉の和民」を訪れて見えたのは?  まだ「焼肉の和民」の場合、2店舗(大鳥居駅前店=東京都大田区、横浜店=横浜市西区)がグランドオープンした段階でどこまで生産性を重視していくかはこれから絞っていく段階だとは思います。 実際に店舗を訪問してみたところ、オープン数日後の段階ではたくさんの従業員が忙しそうに働いていらっしゃいました。しかしそれでも本来、焼肉業態は居酒屋業態と比較して厨房の人数はデフォルトで少なく設定することができます。仮に包丁をなくし、サイドオーダーの調理もなくせば、人員数はかなり圧縮できる余地はあるはずです。 同時に「焼肉の和民」では回転寿司チェーンと同じように自動レーンで焼肉を届けたり、ロボットでの配膳を試行したりしています。これらの工夫も将来的に従業員の人数を少なくしたオペレーションを追求するにあたっては有効です。 飲料のドリンクバーでの提供はウィズコロナ時代には消毒など、従来よりは手間がかかると思われますが、このあたりは試行錯誤という感じでしょうか。 そもそもタッチパネルでの注文もグローバルにみれば時代遅れで、デジタルトランスフォーメーション時代であればQRコードを読み込んでスマホで注文するほうが合理的です。ただこういった遅れている箇所があるというのは、言い換えれば「焼肉の和民」にまだまだ生産性改善の余地、つまり利益向上の余地があるということでしょう。 今回のニュースをまとめてみると、ワタミが焼肉店に業態転換するというのはウィズコロナ時代を見据えた飲食店経営の戦略として学ぶべき点がたくさんあると思います。中でも今回取り上げた、アフターコロナでの生産者の需給に着眼することや、業態転換をする中で生産性向上を試行していくことは多くの飲食店経営者にとっての示唆があるように思います。 ただ個人的には早く居酒屋で騒げる日常が戻るといいなとは思っていますが、それはまた別の話ですね』、外食業界も「ウィズコロナ時代」に即した形に変化していくのだろう。

第三に、10月23日付け東洋経済オンラインが掲載したラーメンライター/ミュージシャンの井手隊長による「ラーメン店の倒産ラッシュが必然でしかない訳 「1000円の壁」突破する仕掛けが生き残りの鍵だ」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/382861
・『新型コロナウイルスの影響で、ラーメン店の倒産が近年稀に見る件数となりそうだ。 帝国データバンクが10月8日に発表した調査によると、ラーメン店の倒産は2020年1~9月に34件判明している。この時点でここ20年で最多となる昨年(2019年)の36件に並ぶ勢いとなっており、このペースで倒産が続くと過去20年における年間最多倒産件数の更新がほぼ確実となっている。 緊急事態宣言下の休業要請はもちろん、コロナ感染を怖れた消費者が外食を手控える中、飲食店側はテイクアウトや宅配に力を入れている。ところが、ラーメンはその輪の中になかなか入れないでいた。 自分で調理する材料一式をテイクアウトとして販売するお店やチェーンは一部あるが、ラーメンは運んでいる間に麺が伸びてしまうので、テイクアウトや宅配には圧倒的に向かない。弁当やサイドメニューを充実させたり、冷凍ラーメンを開発したりする店もあったが、体力のない個人店にはとうてい難しく、筆者が知る限りでもこのコロナ禍で閉店に追い込まれる店は数多い』、「ラーメンは運んでいる間に麺が伸びてしまうので、テイクアウトや宅配には圧倒的に向かない」、「このコロナ禍で閉店に追い込まれる店は数多い」、確かに「ラーメン店」の「閉店」は多そうだ。
・『そもそもラーメン店は薄利多売型  そもそもラーメン店は薄利多売型のビジネスだ。根っこにあるのは、古くて新しい「1000円の壁」という事実だ。 どんなにおいしくとも、どんなに高級食材を使っていても、ラーメン1杯の価格が1000円を超えると食べる側は心理的に「さすがに高い」と感じてしまう。多くのラーメン店は原価や人件費などを鑑みながら、1000円以内の価格を守ってきただけでなく、全体で見れば低価格志向がどんどん強まってきた。 総務省の「小売物価統計調査(東京区部、12カ月移動平均値)」によると、ラーメンの1杯当たりの価格は2020年8月時点で523円。これは、10年前のデータ(約550円)から比べると27円値下がりしている。この10年間では低価格型のラーメンチェーンが新興も含めて広がっており、回転寿司など他の業態に比べると値上げが難しく、ラーメンが低価格競争に巻き込まれていることを表している。 例えば、中華そばを355円(税抜)で提供する「日高屋」(ハイデイ日高)は2009年時点の250店舗から、2017年には400店舗にまで店舗数を伸ばしている。醤油ラーメンを480円(税抜・関東エリア)で提供する「餃子の王将」(王将フードサービス)は2011年7月に600店舗を達成し、2020年3月時点では737店舗となっている。 この厳しい競争環境において、ラーメン店は1日のうちにどれだけお客を入れてラーメンをたくさん売るかが勝負になっていた。つまり、できるだけ回転率を高めなければならないのが至上命令だ。ところが、コロナによって客足が遠のき気味になっているだけでなく、感染拡大防止対策で席数を減らしているため、回転重視の戦略では売り上げはおのずと減る。一般的なラーメン店がこのコロナ禍でどんどん倒れていくのは、構造的な問題なのだ』、「薄利多売型」なのに、「コロナ禍」で来客が減ったのでは苦しくなるのは不可避だ。。
・『人気ラーメン店トップ10の平均価格は926円  一方で、希望の光がないわけではない。「食べログ」で人気のラーメン店トップ10の基本メニューの価格を調べてみた(10月16日調べ)。 1位中華蕎麦 とみ田つけめん(TOKYO-X純粋豚骨)(並・250g)1250円 2位手打式超多加水麺 ののくら中華そば850円 3位麺庵ちとせ塩850円 4位メンドコロ キナリ濃口醤油780円 5位らぁ麺 飯田商店しょうゆらぁ麺1300円 6位櫻井中華そば店中華そば800円 7位麺尊 RAGE軍鶏そば900円 8位宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀宍道湖しじみ中華蕎麦850円 9位かしわぎ塩ラーメン680円 10位迂直鰹昆布出汁 醤油つけ麺1000円 この10店の基本メニューは平均価格926円と、総務省統計による全国的な平均価格の1.77倍、403円高い。人気店においては「1000円の壁」と戦いながら、限りなく1000円に近づいてきているという見方ができるだろう。 その中でも「1000円の壁」を意識的に乗り越えようとしているラーメン店もある。 「麺屋武蔵」は東京・新宿に総本店を構え、渋谷、池袋、上野、秋葉原、高田馬場などの都心部を中心に現在、国内15店を構えているが、ラーメン店の中では高めの価格設定を続けている。基本メニューのら~麺こそ900円(税込)だが、豪華トッピングの載った1050~1530円(税込)のメニューもある。 高価格に設定する理由は従業員の給料の確保だ。給料はラーメンの粗利の中から出ている。高価格はなかなか理解されない側面もあるが、価格に見合うだけの価値をしっかりと提供し、高い粗利を確保して給料をはじめとする従業員の待遇改善に努めていくことが欠かせない。 「ミシュランガイド東京」でラーメン店として2015年に世界で初めて一つ星を獲得した「Japanese Soba Noodles 蔦」(代々木上原)はベーシックな醤油Sobaは1200円ながら、最高で3550円のメニューも提供している。「黒トリュフチャーシュー味玉醤油Soba」「黒トリュフチャーシュー味玉塩Soba」だ。思い切った価格設定をした理由は、原価を惜しまない上質な食材を使っているからだ。厳選された小麦を使った自家製麺や、スープに使う青森シャモロック、天草大王、名古屋コーチンなどの地鶏、そして香りの高い黒トリュフはラーメンの上にダイレクトに削って載せる。 「昔は一般的な食材しかなかなか手に入らず、その中には粗悪なものが多かったですが、今はおいしい食材が手に入りやすくなりました。体にとっても安心で、かつおいしいものが作れる世の中になったので、『1000円の壁』は気にせずおいしいものを作っていこうとしています」(蔦・大西祐貴店主)』、「人気店」では「1000円の壁」を超えるところも出てきているようだ。「最高で3550円のメニュー」には驚いたが、話題作りなのだろう。
・『単純な低価格競争に甘んじていてはジリ貧  ここ数年は外国人観光客が増えた影響もあり、都心のラーメン店の価格は上がっていく傾向にあった。上記の人気店においてもその動きがあったと言える。 コロナ禍で外国人観光客が日本に来られない今、同じ価格で営業を続けられるのかという課題はあるが、人気店の高価格化はここ数年のトレンドと見ていいだろう。逆に低価格の流れを作っているのはチェーン店なのである。 人件費や原料の高騰に加えて、新型コロナウイルスの影響で客数の減少が止まらず、今後もラーメン店の価格の見直しは避けられない。 日本そばの業界に高級そば店から立ち食いそば店までレベルの差があるように、ラーメンの世界も1000円超えのラーメン店と低価格のラーメン店が共存できるような形を作り上げられるか。これまでは高級食材を使用しているお店だけが価格の上乗せで先行できたが、ラーメン店としては“職人の技術”に対価をどう払ってもらうかの仕掛けを考えて、実行していかなければならない。単純な低価格競争に巻き込まれていては、ジリ貧だ』、「日本そばの業界に高級そば店から立ち食いそば店までレベルの差があるように、ラーメンの世界も1000円超えのラーメン店と低価格のラーメン店が共存できるような形」、事実上そうなりつつあるような気がする。選択肢が増えるのは望ましいことだ。
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