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日本郵政(その15)(かんぽ不正「100年史」に刻まれた長く深い病巣 第2次大戦前から蔓延し 告発本も出ていた、日本郵政が豪物流子会社トール売却へ 国際物流から撤退、現場に無理を強いる体質は変わっていない 日本郵便役員の「懺悔」でも止まない現場の不満) [国内政治]

日本郵政については、1月29日に取上げた。今日は、(その15)(かんぽ不正「100年史」に刻まれた長く深い病巣 第2次大戦前から蔓延し 告発本も出ていた、日本郵政が豪物流子会社トール売却へ 国際物流から撤退、現場に無理を強いる体質は変わっていない 日本郵便役員の「懺悔」でも止まない現場の不満)である。

先ずは、7月22日付け東洋経済オンライン「かんぽ不正「100年史」に刻まれた長く深い病巣 第2次大戦前から蔓延し、告発本も出ていた」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/364347
・『かんぽ生命保険の郵便局員による不正募集が発覚してから1年。この問題は郵政民営化や日本郵政グループ企業の上場を契機にはびこったわけではない。前身の簡易保険の時代から何度となく蔓延してきた。 かんぽの不正の蔓延は第2次世界大戦前にまでさかのぼる。かんぽが2017年10月に刊行した『簡易生命保険誕生100周年史』には、「1937年の日中戦争勃発以降に大都市での不正募集が蔓延するようになった」(86ページ。一部要約、以下同)と書いてある。それは「専業募集員による募集競争が繰り広げられた結果」だと指摘している。 この『100周年史』によれば、戦後の高度成長期にも簡易保険の不正募集は蔓延した。「外務員の販売テクニックとして『話法』が開発促進された。『話法』が1960年代後半の契約急伸をもたらしたが、不適切話法の行き過ぎが問題視されるようになり、マスコミでも国会でも取り上げられた」(同書240ページ)ほど全国的な問題と化した』、「かんぽの不正の蔓延は第2次世界大戦前にまでさかのぼる」、「外務員の販売テクニックとして『話法』が開発促進された。『話法』が1960年代後半の契約急伸をもたらした」、とは心底驚かされた。
・『半世紀前に開発済みだった「乗り換え話法」  「話法」の詳細は35年前に刊行された内部告発本『簡易保険・悪の構図』に書いてある。著者は元郵便局員の灘文夫氏。現在、版元に在庫はなく、著者の存否も不明だ。「読んだことがある」という局員に遭遇したことはなく、局員の間で伝説のように語られる、いわば幻の告発本である。 昨年6月に大量発覚した不正募集の代表例は「乗り換え話法」だ。郵便局員が募集手当(通称ボテ)目当てや営業目標の達成のために、既存の保険契約を解約して新たに契約を結び直すものだ。 乗り換えを促す話法として、「乗り換えたほうが節税になる」と持ちかける「節税話法」などさまざまな話法が開発されていったが、灘氏が局員になった1960年代初頭にそれらの話法がすでにあったことが、灘氏の告発本によって裏付けられている。国家公務員だった局員によって全国で広く行われ、旧郵政省(現総務省)も熟知していた悪事だった。 この告発本によれば、1980年代前半にも不正が蔓延した。このことは前述の『100周年史』に記載がないが、旧郵政省は優績者(=営業成績が優秀な局員)らを霞が関に呼びつけて「二度と不正募集をしません」との誓約書を書かせた。不正の温床となった、毎朝恒例の喫茶店での営業成績が優秀な郵便局員ら「軍団」による作戦会議も禁止となった。 ところが現場の管理者は優績者に甘く、現場の管理者は「軍団」の「総帥」(リーダー格)に「作戦会議は規模を縮小し目立たぬように」と耳打ちした。本部や現場の管理者処分も緩かったと、灘氏の告発本に書いてある。それで不正の根絶には至らなかった。 今年2月、日本郵政の増田寛也社長に告発本の内容を示す機会があった。就任から1カ月余りの就任まもないタイミングだった。増田社長は「根の深い問題であると思いますが、対応策を考えます」と応じた』、「「乗り換え話法」・・・の詳細は35年前に刊行された内部告発本『簡易保険・悪の構図』に書いてある」、「増田社長」も当然、目を通している筈なのに、「根の深い問題であると思いますが、対応策を考えます」で、なんとかなると思っているとすれば、余りに楽観的過ぎるのではなかろうか。
・『「再開条件はおおむね満たしている」  今年7月16日に「JP改革実行委員会」が開催された。かんぽ生命保険と日本郵便による保険の不正募集の再発防止策を検証する場で、今回で第4回となる。 営業現場を視察してきたという委員から「かんぽの営業再開の条件は100%ではないが、おおむね満たしている」との報告があり、他の委員からこれといった異論は出なかった。 「100%ではない」というのは、本部や現場の管理者や営業職員の処分が完了していないことを指す。一方で、「走り出さないと(=保険営業を再開しないと)できない改善策もある」と、昨年7月から自粛している保険販売の積極営業を再開すべきだといった意見も委員から出た。 日本郵政の増田寛也社長は「積極営業再開のための必要条件は満たしているということだが、十分条件を満たしているかどうか」と慎重に応じた。 このように増田社長は再開時期を明言しなかったが、「今夏にも営業再開へ」というニュースが全国に流れた。 【2020年7月23日12時00分追記】初出時、営業再開のニュースに関連する一部の記述に不正確な部分があったため、表現を見直しました。 日本郵政は今度こそ保険の不正募集を根絶できるだろうか。不正募集の蔓延は、戦前の1930年代後半、高度成長期の1960年代後半、1980年代前半と繰り返され、そして2010年代後半に大量発覚した。少なくとも戦後の3回については「乗り換え話法」を軸とした不正募集である。不正の根絶には、徹底した現場職員や管理職の処分が必要条件だが、それだけでは十分条件を満たしてはいないように思える』、「保険営業」の停止という重い処分を受けながら、それでも抜本的対策を打たず、弥縫策でお茶を濁そうとしているのは、とんでもないことだ。「不正募集」をさらに掘り下げ、真の再発防止策を策定すべきだ。

次に、8月5日付けダイヤモンド・オンライン「日本郵政が豪物流子会社トール売却へ、国際物流から撤退」を紹介しよう。
・『日本郵政は経営不振の豪物流会社トール・ホールディングスを売却する方針を固め、ファイナンシャル・アドバイザーとして証券会社2社を選定する作業に入った。傘下の日本郵便による国際物流事業への本格進出の足がかりと位置づけていたトールだが、業績不振から脱することができないため、売却の判断に踏み切る。日本郵便の成長戦略は大幅な見直しに直面することになる』、それは大変だ。
・『トールの自力再建を断念 国際物流業務から撤退へ  複数の関係者によると、日本郵政は今週に入って、トール売却の実務を担うファイナンシャル・アドバイザーを選ぶため、野村證券やゴールドマン・サックス証券など国内外の複数の証券会社に打診を始めた。8月までに外資1社、国内証券1社の2社を選び、国内外でトールの買い手を探す作業を本格化させる。 日本郵政グループは2015年の株式上場の際、傘下の日本郵便の成長戦略の一環として、豪州に本社を置き、アジア・オセアニア地域での国際物流業務に強みを持つとされたトールを約6200億円で買収した。しかし、資源価格の下落による豪州経済の停滞がトールの業績を直撃し、日本郵政は17年3月期に4000億円の減損損失を計上。 業績回復のために、トールの経営陣を刷新したほか、日本郵便から幹部を派遣し、テコ入れを図ってきた。人員削減や業務の見直しなども進めてきたが、20年3月期には約86億円の営業損失を計上するなど、業績不振から脱却できていない。日本郵政は今春、野村證券のアドバイスを受けて日本郵便とトールのシナジー効果の検証や、事業売却による再建策などを検討したものの、トールの自力再建は困難と判断したとみられる』、「6200億円で買収」、「17年3月期に4000億円の減損損失を計上」、まだ2000億円強の簿価が残っているようだ。ただ、「野村證券」が「自力再建は困難と判断」したのであれば、簡単に売れる筈もないことになる。
・『トール売却、先行きは不透明 持参金なしでは無理との指摘も  トールの売却に向けて具体的なプロセスに入ったものの、実際に売却できるかどうかは不透明だ。 ある外資系証券幹部は「トールの事業はボロボロ。関心を示す企業が現れたとしても持参金を付けるぐらいでないと、とてもではないが売れない」と指摘する。日本郵政のある幹部は、そもそも2015年の買収当時、上場を前にした成長戦略の打ち出しに焦るあまり「トールの資産査定が甘かった。もともと事業の価値が低い」と打ち明ける。 コロナ下で事業の先行きを見通すのが困難になっている中、M&A案件は将来の事業価値の算定が難しくなっている。「売り案件は特に厳しい」(前述の外資系証券幹部)との声も出ており、トールの引き受け手はすんなりと現れそうにもない。 日本郵政グループは、かんぽの不正販売問題が尾を引いているのに加え、トール売却の方向性は日本郵便の成長路線の主軸と位置づけられていた国際物流業務からの撤退となる。世界的な低金利で運用難に陥っているゆうちょ銀行も収益の壁に直面しており、日本郵政グループは、収益・ガバナンスの各方面で抜本的な改革が不可避な情勢だ』、「買収当時、上場を前にした成長戦略の打ち出しに焦るあまり「トールの資産査定が甘かった。もともと事業の価値が低い」、致命的ミスをしたようだ。「持参金」もかなり必要だろう。「日本郵政グループ」はまさに踏んだり蹴ったりの状況だ。「増田」社長はどう打開していくのだろうか。

第三に、11月20日付け東洋経済プレミアム「現場に無理を強いる体質は変わっていない 日本郵便役員の「懺悔」でも止まない現場の不満」の無料部分を紹介しよう。
https://premium.toyokeizai.net/articles/-/25254
・『顧客の意向を無視した不適正営業の大量発覚により、日本郵便は2019年7月からかんぽ生命保険の保険商品の販売代行を自粛。2020年1~3月は金融庁による行政処分で保険販売の営業を停止していた。 4月以降も営業を自粛してきたが、外部識者による会議「J P改革実行委員会」の答申を受けて、10月5日からの営業再開を決定。まずは顧客への「お詫び行脚」を優先し、現場の判断で営業を再開している。 その営業再開に先立つ9月24日。1年3カ月ぶりの営業再開に伴う注意事項や「お詫び行脚」の優先であることを徹底するために、日本郵便の東京支社で「緊急保険担当副統括局長、単独マネジメント金融コンサルティング部長会議」が開催された。 この会議の冒頭での荒若仁・執行役員東京支社長の発言を記録した音声を本誌は独自入手した。これは東京支社の管轄の郵便局員なら誰でもアクセスできるようになっている。 荒若支社長は、かんぽ生命保険の不適正募集について、「最大の原因は、私が考えるには、会社の方針」と、営業現場の社員よりも、経営幹部や会社の責任が重いことを全面的に認めている。日本郵政の増田寛也社長が定例会見でのべてきたような、あくまでも募集手当ほしさに現場の社員が法律や社内ルールを犯したという見方とは大きく異なるだけに、重要な発言だ。 以下はその全文である。 「会社に従ってやってきたはずが全否定された」(今回の会議の)中身は(会議の)次第を見てもらえばわかるとおり、信頼回復に向けた業務運営の開始に伴う対応、本社から指示文書が出ましたということです。もう一つには、かんぽのご契約内容確認活動、これが変更になりますというのも、これまた指示が出ているわけでございまして、その2点について説明を申し上げるということです。 「指示文書」とは9月17日付「『信頼回復に向けた業務運営』の開始に伴う対応」を指す。日本郵便本社の金融営業企画部長・金融営業推進部長・経営企画部長が全国の郵便局長に指示した文書だ。 前段で私のほうからお話し申し上げますけど、統括や皆さんには以前からお話しを申し上げているんですけど、今回のかんぽの事案については、本当に皆さんにはいろんな面で、フロントライン(現場)の社員さんたち、いろんな思いがめぐっているんじゃないかと思います。今まで会社の方針に従ってやってきたはずだったものが全否定されたということですね。 荒若支社長のこの発言は、不適正募集が社員個人の過ちではなく、会社の方針自体が誤っていたことを認めていると言える。 確かに一部の社員においては、募集手当だけに頭が行ってしまって、わかっていてやってしまっていた、繰り返していた社員もいるわけです。 またお客さんに迷惑、利益にならないことだとわかっていても、会社全体の方針として新規契約を取りに行くという状況にあったものですから、やりたくはないんだけれども、しょうがなくて(営業ノルマ)数字(の達成)のためにやった社員さんもいるでしょう。 あるいは若手の社員さんでは、先輩方に「こういうやり方で新規を取っていくんだ」というふうに教え込まれて、それが当たり前のような感覚になって、悪いこととも思わずにやっていた社員さんもいるでしょう』、「荒若支社長のこの発言は、不適正募集が社員個人の過ちではなく、会社の方針自体が誤っていたことを認めていると言える」、ずいぶん本音で発言したものだ。
・『かんぽの契約が成立すると、契約を取った社員には募集手当が支払われるほか、営業ノルマの達成数字としてカウントされる。「『かんぽ営業は金になるらしい』と中途入社で入ってきた社員の中には、募集手当を目当てに不適正募集を行ってきた」(ある社員)。 また、郵便局に派遣されてくるかんぽ生命の「保険広域インストラクター」が、かんぽ生命の育成指導部で営業話法を構築して、郵便局の営業現場に伝播した。 例えば「お金にお子さんの名前をつけましょう」とか「家族への愛情表現を保険金の受取人に込めましょう」「保険の内容よりも家族愛へ訴える」といった具合だ。広域インストラクターとは全国に12ある支社をまたいで活動する営業指導者のことだ。 「育成指導部から広域インストラクターへ、そして各支社のインストラクターへと、不適正な営業話法は組織ぐるみで現場の郵便局に伝播していった」(ある局員)。 ある社員によれば、「不適正募集をしなくても優秀な成績を収めていた社員はごくわずか」。不適正募集をしない社員の多くの営業成績は不振を極め、「成長期待社員」という烙印が押され、さまざまな営業研修を受ける憂き目にあった。そうした研修の中には、会議室に集まった各地域の局長の前に立たされ、罵声を浴びせられるようなパワハラ研修もあったという。 なぜ、そんな無理がまかり通ったのか。支社長は以下のように話している。 今、(不適正な営業を行っていた人について)5パターンぐらい申し上げましたけど、しかしやっぱり最大の原因は、私が考えるには、会社の方針ですよね。世の中に合わない、お客さんのニーズに必ずしも沿ってない営業、新規獲得というものを旗を振っていたというのが、最大の原因なんだろうと私は思っています。 「最大の要因は会社の方針」「顧客ニーズに必ずしも沿っていない新規獲得の旗を振っていた」という発言は重大である。近畿、東海、そして東京と支社長を歴任してきた執行役員の荒若氏の発言は、管理責任を認めたものとみなすべきだろう』、「「育成指導部から広域インストラクターへ、そして各支社のインストラクターへと、不適正な営業話法は組織ぐるみで現場の郵便局に伝播していった」、「不適正募集をしない社員の多くの営業成績は不振を極め、「成長期待社員」という烙印が押され、さまざまな営業研修を受ける憂き目にあった」、ありそうな話だ。「近畿、東海、そして東京と支社長を歴任してきた執行役員の荒若氏の発言は、管理責任を認めたものとみなすべきだろう」、その通りだ。
・『「ポンポンやれるものじゃない」  私自身(荒若支社長)のことを申し上げれば、東海支社長、近畿支社長、そして今、東京支社長をやっているわけですけど、東海支社長になる前までは、(1984年に旧郵政省へ)入省してからずっと郵便物流だけ携わっていたわけです。 2016年、東海支社長になってはじめて金融に携わるようになったわけですけど、言ってみれば(保険業務の)素人だったわけです。ですから東海支社の時代も、近畿支社長の1年目も新規獲得に向けて旗を振っていました。 現場においていろんな苦しみがあって、数字を上げるために、今般問題になっているような事案が、一部だけじゃなくて、広がりを見せていたということ、あるいは募集手当のルール、「前3後6(まえさん・あとろく)」とかそういうのがあって、前3後6以内であれば募集手当が2分の1になっちゃうので、前3後6の外、新規扱いにしてというようなことがあったり、いろいろ細かいことがあって、制度的に決めていることも問題があるというようなことを気付くのが、私自身遅かったんだろうと思います。 ここで出てくる「前3後6」という社内用語が重要だ。 「前3」とは、ある保険契約を解約し、その解約した資金をもとに新たな保険契約をする場合、解約と新規の間が3カ月超空いていないと、新規契約とはみなさない、というものだ。「後6」とは、新規契約を結んでから6カ月以内に解約して新たな契約を結んだ場合、元の契約は新規契約とはみなさず、募集手当やノルマ達成数字を半分に減額するというものだ。 正規の手続きを踏まず、同じ顧客に対して次々と契約を乗り換えさせれば募集手当もノルマ数字も稼げる。いわゆる「乗り換え潜脱」と呼ばれる手法が蔓延していたために、それを防ぐためにできた社内ルールだ。 荒若支店長は「新規獲得がポンポンできるものじゃないというのは、少し考えればわかることだった」と反省の弁を以下のように口にする。 (私は日本郵便の執行)役員でありながら支社長である。今般、特定事案、2014~2018年度にかけてのところで、いろんな処分が発生しているわけですが、2016~2018年の3年間、私は支社長であり(執行)役員だったわけです。 いくら、細かいところまで目が行き届いてなかった、知らないことがあったとしても、やっぱり新規獲得ってそんなにポンポンできるものじゃないというのは、少し考えればわかることだった。 ということは、現場ではいろんな苦労があって、いろんな歪みがあってということに、早々に気付くべきだったと、私、大反省しているわけです。 役員としての立場もあるわけですから、本社にそういった現場の苦しみだとか、しょうがなさだとか、そういった実態をしっかりと伝えて、これを是正するということをもっと早くできるポジションに私はいたはずだったのにできなかったということについては、皆さんに心からお詫びを申し上げなきゃいけないと思っております。 本当に申し訳ありませんでした』、「荒若氏の発言は」、ここまで本音で話さないと聴衆の全国の郵便局長に訴えないということなのだろう。
・『「納得いかない部分は、いったん横に置いてもらって・・・」  「現場の歪みに早々に気づくべき」だったと自ら認めて大反省しているのならば、自身の責任に言及するのが自然だが、荒若支社長の発言はそうならなかった。 私もこの大反省の上に立ちまして、今後のまずはお詫びをお客さんにしていくということ、そしてコンサルティング営業、少しずつでもいいからできるようになっていくために、少しでも現場の意見だとか、そういったものを吸い上げながら、本社と対峙していく覚悟というものを強くしているわけであります。 「本社と対峙していく覚悟」が本物かどうか、社員は荒若支社長の今後の言動をつぶさに見ていく必要があるだろう。そして、無理な目標が本社から振ってきた場合、それに対峙してきちんと議論する支社長が全国各地で必要だろう。 無理な営業がまかり通っていると認識し、本社に問題点をきちんと指摘する支社長が何人もいたならば、不適正募集の問題は今回のように大きくはならなかっただろうからだ。 「覚悟」を示した荒若支社長だが、現場に対するある“お願い”を口にする。 もちろんそれだけで許してもらえるわけもなく、そんな状況で皆さんにこれからもよろしくお力添えをお願いするという、今、立場になってしまっているわけですけれども、どうかそういったもろもろの歪みというか、やるせなさというか、納得いかない部分、それをいったん横に置いてもらって、まずは私もそうですが、お客さんのほうを見ましょうということに、心を1つにしていただければと思っております。 「納得がいかない部分を横に置いて、顧客のほうを見るのに心を1つにするなんてことができるはずがない」と、ある社員は憤る。現場に無理を強いるという点では、営業ノルマを毎年厳しくしていった発想と変わらない。 今日説明する資料、本社からの指示文書というのは、私が見てもちょっとわかりにくい面、数多くあります。東京支社としては、従来、先般から補足的な資料をしっかりと皆さんのほうにお伝えしているつもりであります。 信頼回復に向けた業務運営の主旨、あるいは「経営理念、行動憲章との関係はこうなんですよ」とか、あるいは信頼回復に向けたお詫びと約束の説明に関する具体的方法をフロー化したり、そういった資料をフロントラインのほうに示させていただいて、本社から来た指示文書の関係部分をそこに記載して、その流れの中で本社の指示文書の関係のところをしっかり見てもらえば、頭の中が整理しやすくなるんじゃないかなと、指示を整理させていただいたわけですが、今般、本社からまた指示文書が2本来まして、具体的なやり方、お詫びとご説明のやり方に関するものと、あとは、かんぽご契約内容確認活動の対象となるお客さまに対するかんぽ契約確認内容活動自体の変更点も合わさってきているわけで、少し頭の中が混乱する部分もあるんですが、そこについても、さっきお話ししたこれからのお詫び、あるいは約束のご説明活動のフローの中で統一的にお示しすることによって、少しでも現場の皆さんがわかりやすく、全体を鳥瞰した中で理解していただけるようにと配したつもりではありますので、ぜひそれをご活用いただいて、全体像というものをしっかりと頭の中に描いていただいて10月5日からのお詫び活動、そういったものに役立てていただきたいと思います。 具体的にはまた部長のほうからご説明さしあげたいと思いますが、10月5日からの活動再開という、会社としてそういうふうに仕上げた中での今度はお詫び、会社全体としてのお詫び、もちろん今まで皆さんは窓口に来たお客さん、あるいは訪問するお客さんには、いわれるまでもなく、何度となくお詫びをしていただいているはずです。 そしてまた10月5日からは(お詫びをする)対象のお客さんに対して、お詫び活動を始めていきましょうということになります。 今度は会社全体として、もうこの事案が起こってから1年以上たった中で、このタイミングでお詫び、なんでなんでしょう、やっぱり思う方もいらっしゃると思います。 この間の流れを見てみますと、あの事案が起こって、昨年(2019年)末、関係の社長は退任された、責任をとってということであります。新体制に1月からなったということで、その新体制になったときというのは、まず状況の把握、調査をしっかり進めるということでずっとやってきている。​ これまでは営業社員が顧客のもとに行くのも原則禁止されてきた。このために、顧客のもとにお詫びに行くことができなかった。「今さら感は、社員は当然のこと、顧客の側にもあるのではないか」とある社員は話す。 日本郵政の増田社長が就任したのは2020年1月。同時に日本郵便もかんぽ生命も社長が交代している。「新体制」とはこれらのことを指している』、確かに「今さら感は、社員は当然のこと、顧客の側にもあるのではないか」、その通りだ。
・『「大変心苦しいですが、のみ込んでいただき」  まだ調査も終わってない部分もあるわけです。ただ、現時点ではほぼほぼ調査全容も見えてきた、管理者の処分も今進んでいる、こうした状況になったわけで、全容がほぼほぼ見えてきたという中で、新体制として、会社としてしっかりとお詫びを申し上げるというスタンスに、やっとたどり着いたということでありますので、ぜひそこら辺の経緯も理解いただいて、新体制としてしっかりとお客さんに頭を下げていくんだということでございますので、しかしながらフロントライン(=現場)で見れば、新体制もへったくれもなく、同じ社員さんなわけです。そしてまたお詫び、あらためてお詫びと。今度は個人としてのお詫びじゃなくて、会社としてのお詫び。もちろん今までも会社を背負ってお詫びしていただいているんだと思いますけれども、今度は正式にあらためて、新体制、新社長のお詫び、これ、新聞掲載に予定でございますけれども、 そういったもとでのお詫び活動、約束の説明活動となるわけでして、そこら辺の経緯も理解していただき、これまで会社として皆さんにご迷惑を掛けてしまったということも大変心苦しいですが、ある意味理解し、のみ込んでいただきということになるんだろうなと思っています。 荒若支社長は改めて「ある意味理解し、のみ込んでいただき」と、現場に無理を強いるような発言をしている。 お客さんへのお詫びの前に、やっぱり皆さん、そして社員の皆さんに、私からお詫び申し上げなきゃいけないと強く思っております。 私も今いろいろと郵便局訪問する中で、そのことを繰り返し、繰り返し申し上げているところ、もちろんなかなか理解していただける状況ではないということは、十分に私も承知しておりますけれども、そういった姿勢で私も示していきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいなと思います。 具体的な説明に今度は入らせていただきたいと思います。私からは以上です。 以上が荒若支社長の発言の全文である。 「お詫び申し上げなきゃいけないと強く思っております」というコメントからは、営業現場に荒若支社長があたかもお詫び行脚をしているかのような印象を受けるが、実態はそうでもないようだ。 「現場を見に来てくれといっているのに一向に来てくれない点において、荒若支社長の姿勢は本質的に旧経営陣と変わらない」(ある社員)という声も聞かれる。 日本郵便は不適正募集で85人の管理職を処分したが、10月28日の記者会見で質疑に応じた日本郵便の担当部長は、「不適正募集の黙認や不正への関与による管理職の処分はゼロ」としている。不正の手口をインストラクターが教えたという事実も、それまでの調査では見つかっていないとした。 一方で1008人の現場社員を処分している。現場社員の中には懲戒解雇になった者もいるが、管理職で解雇になった者は一人もいない。現場社員と管理職との処分が不公平だという思いを持つ社員は多い。 会社に対する納得いかない部分は「のみ込んで」というような、現場に無理を強いる体質を変えないことには、日本郵便は不正を繰り返すのではないだろうか。 懲戒解雇になった元社員や、生命保険協会に保険募集人の登録が取り消された元社員の間では、処分不当を求める訴訟の準備が水面下で進んでいる。この荒若支社長の発言は、経営幹部が全面的に会社の責任を認めたものとして、法廷に証拠として原告側から申請される可能性すらありそうだ。(以下は有料)』、「不適正募集で85人の管理職を処分したが・・・不適正募集の黙認や不正への関与による管理職の処分はゼロ」。「一方で1008人の現場社員を処分・・・現場社員の中には懲戒解雇になった者もいるが、管理職で解雇になった者は一人もいない」、やはり処分は「管理職」には甘く、「現場社員」には厳しいようだ。これでは、日本郵政グループのモラル向上は期待できそうにない。「増田社長」にはもっと期待していただけに、ガッカリである。
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