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恋愛・結婚(その3)(コロナで離婚相談が5割増!20~30代が「熟年離婚の前倒し」に走る理由、独身が増え続ける原因を「若者の恋愛離れ」にしたがるメディアの大ウソ 今も昔も恋愛強者は3割しかいない、不倫を描いて炎上しない「恋する母たち」の秘密 原作マンガとドラマは実はここまで違った) [社会]

恋愛・結婚については、2019年11月17日に取上げた。今日は、(その3)(コロナで離婚相談が5割増!20~30代が「熟年離婚の前倒し」に走る理由、独身が増え続ける原因を「若者の恋愛離れ」にしたがるメディアの大ウソ 今も昔も恋愛強者は3割しかいない、不倫を描いて炎上しない「恋する母たち」の秘密 原作マンガとドラマは実はここまで違った)である。なお、タイトルから「愛情」はカットした。

先ずは、昨年10月17日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した夫婦問題研究家の岡野あつこ氏へのインタビュー「コロナで離婚相談が5割増!20~30代が「熟年離婚の前倒し」に走る理由」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/249026
・『テレワークの負の側面として懸念されている「コロナ離婚」。夫婦が四六時中、一つ屋根の下にいることで関係が悪化するのではないかという見立てだ。特集『賢人100人に聞く!日本の未来』(全55回)の#53では、統計上にはまだ表れていないが、「離婚の急増はこれからが本番」という離婚カウンセリングのパイオニア、岡野あつこ氏にコロナ離婚の深層を聞いた(Qは聞き手の質問、Aは岡野氏の回答)』、興味深そうだ。
・『離婚カウンセリングが急増中 3密ならぬ3Sを抱える妻たち  Q:新型コロナウイルスの感染拡大前と比較して、離婚相談の件数は増えていますか? A:実は、想像をはるかに超えて増えているんです。3月あたりに大手企業が先駆けてリモートワークを導入し始めた頃から。私たちが取り扱っている相談件数で言うと、外出自粛にもかかわらず面談による相談が前年の同時期よりも3割増し、電話相談だと5割増しになりました。 もちろん国の統計上は、例年に比べると4~5月の離婚件数そのものは減っています。ですが、自粛生活の中、離婚届の提出を土壇場で思いとどまっているだけで、水面下の離婚予備軍はむしろ増えているというのが離婚カウンセリング現場の実感です。 Q:「コロナ離婚」の相談者は、以前と比べて、異なる特徴があるのでしょうか? A:まず、若年層の相談者が増えました。20代から30代前半、特に20代です。属性では、これは女性限定ですが、専業主婦が増えています。通常、専業主婦は夫に不満があっても我慢するケースが多いのです。離婚すれば生活が立ち行かなくなるから。ところが、コロナ禍に限っては、専業主婦だろうと我慢しないで相談に来ています。 もう一つは、コロナ前の相談は、離婚すべきかどうか決めかねているケースが多かったのですが、今は相談というよりも離婚をあらかじめ決心しているケースが、男女とも非常に多く見られます。「もういっときも一緒にいたくない」という感じですね。 理由は、やはり巣ごもりによるストレスです。妻側で言えば、テレワークで夫が家にいるのもストレス。子どもが学校に行かないのもストレス。さらに自分がどこにも出掛けられないのもストレス。トリプルS(ストレス)ですね。逆に、夫の場合なら、それまで帰宅後だけ我慢していればよかった奥さんのわがままに堪忍袋の緒が切れるパターンです。 Q:夫の定年退職後に起きやすい熟年離婚の前倒しのような? A:そう。実は、熟年離婚の一番の引き金は、家にいる夫のためにもう一食、つまりお昼ご飯を作るということなんです。それまではせいぜい朝と晩だったのが、お昼にまたご飯を作らなければならないというのが、奥さんにとっては大変な作業に感じられるのです。 それがテレワークによって、定年退職後と同じことが起きてしまった。熟年離婚と同じく、夫がいつも同じ空間にいて小言を言ったり用事を頼まれたり、あるいは買い物に付いてきたりと、監視されているような気持ちに若年層の妻も陥っているわけです。 しかも熟年夫婦であれば、それまで連れ添った時間もあるし、今さら離婚しても生活が大変になるという意識が男女共に働きます。ところが、コロナ離婚を考えるのは主に若い世代なので、未来がある。「こんな生活なら別れた方がいい。お金の問題じゃない」と、離婚に踏み切るのです。 東日本大震災のとき、震災離婚でも同じ現象が見られました。自分の生死に関わるような極度の不安な事態に直面すると、「やっぱりこの人じゃない。この人と一緒に死にたくない」と思ってしまう。 ただ、震災のときの相談者は被災地周辺に集中していました。ですが、コロナ禍の方は、西から東まで全国にまたがり、規模も全く異なります。 Q:仮にコロナが終息して、元の生活に戻れば、こじれた夫婦関係も元に戻るのでしょうか? A:ひとたび表面化してしまうと厳しいでしょうね。それまで我慢してきたものが、一気に噴き出しているので。元のさやに収まるためには、別れたくない方が性格を根本から変えるくらいの覚悟を持たなければ修復はできないと思った方がいいです』、「妻」にとっては「トリプルS(ストレス)」、「夫」にとっては「それまで帰宅後だけ我慢していればよかった奥さんのわがままに堪忍袋の緒が切れる」、「実は、熟年離婚の一番の引き金は、家にいる夫のためにもう一食、つまりお昼ご飯を作るということなんです。それまではせいぜい朝と晩だったのが、お昼にまたご飯を作らなければならないというのが、奥さんにとっては大変な作業に感じられるのです。 それがテレワークによって、定年退職後と同じことが起きてしまった」、などやはり深刻なようだ
・『Withコロナで夫婦が変わる 前向きな家庭内別居が誕生?  Q:コロナによって、日本の夫婦の形そのものが変わることはあり得ますか? A:もし、Withコロナでテレワークが常態化し、夫婦がずっと自宅中心に過ごす社会になれば、夫婦の関係、在り方も変わっていくと思っています。家の外でマスクをすることが新しい常識になったのと同じです。 具体的には、ポジティブな意味での家庭内別居のような新しいライフスタイルが生まれるのではないでしょうか。例えば、住宅事情さえ許せば、夫婦の寝室を別々にしたり、それぞれが自分だけのスペースと時間を自宅で“当たり前のもの”として持つようになったりするかもしれません。 ただし、これは夫婦がよりドライな関係になっていくという意味ではありません。むしろ、コロナ前の方が、夫婦がお互いに不満があっても見て見ぬふりをすることで関係を維持することができたわけです。しかし、今のように四六時中一つ屋根の下で顔を突き合わせるような環境では、それも困難です。 たとえ夫婦であっても、性格や価値観、立場が異なる別人格だということを互いに自覚し、その違いを理解して許し合える関係を築くことが、今後はより求められるようになるのではないでしょうか。その意味では、より深い愛情を育むことへの努力が試されているのだと思います』、「ポジティブな意味での家庭内別居のような新しいライフスタイルが生まれるのではないでしょうか」、「たとえ夫婦であっても、性格や価値観、立場が異なる別人格だということを互いに自覚し、その違いを理解して許し合える関係を築くことが、今後はより求められるようになるのではないでしょうか」、同感である。

次に、11月30日付けPRESIDENT Onlineが掲載したコラムニスト・独身研究家の荒川 和久氏による「独身が増え続ける原因を「若者の恋愛離れ」にしたがるメディアの大ウソ 今も昔も恋愛強者は3割しかいない」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/40873
・『昔の若者は草食ではないし、恋愛力も高かった?  人間とは不思議なもので、事実を信じるのではなく、自分が信じたいものを事実と考えるようになるものです。それが、たとえ虚構だったとしても。つまり、信じたくない事実は、事実として認められず、闇に葬り去られるのです。 日本の未婚化・非婚化を論じるときに必ず「若者の草食化」とか「若者の恋愛離れ」という話が出てきます。これは、裏返せば、昔の若者は草食ではないし、恋愛力も高かったということを言いたいのかもしれませんが、果たしてそれは本当でしょうか? 今月14日に、NHKが「結婚や異性と交際していない人増加 女性は20年で1.5倍に」というニュースを報じ、話題になりました。こういう報道を見て、世のおじさんたちは「そうだな、その通りだな。イマドキの若いもんは……」と膝を叩くのでしょう。しかし、申し訳ありませんが、少なくとも「恋愛において若者が草食化した」などという事実はありません。虚構です。 このニュースで報道された言説のもとになっているのは、国立社会保障・人口問題研究所が5年おきに発表している「出生動向基本調査」の中の、「独身者調査」に基づくものです。そこには、未婚男女に対して「現在の交際状況」を聞く項目があります。この質問は、少なくとも資料をさかのぼると、1982年の調査(当時は「出産力調査」という呼び方)から始まっています。しかし、なぜか報道では1992年からの推移しか追っていません。 実際、1982年から、18~34歳までの未婚男女の「恋人のいる率(婚約者ありも含む)」というのがグラフ化したものが図表1となります』、なるほど。
・『「恋愛強者3割の法則」とは  確かに、2015年の調査では、男性21.3%、女性30.2%と1992年以降で見れば下がり続けているように見えますが、1982年と比べれば、男性は21.9%とほぼ変わらないし、女性は23.9%でむしろ6ポイントも上昇していることになります。2000年ごろに恋愛人口が増えているのは単純に当該年代の人口増によるものです。 1982年から2015年までの30年強の長期的なスパンでみれば、男女とも「恋人がいる率」というのはいつの時代も2割~3割台程度の間に収まっていると見た方が妥当です。これを僕は「恋愛強者3割の法則」と名付けています。 これとは別に、自分が主宰しているラボでも2014年以降、未婚者の「恋人がいる率」を毎年調べていますが、出生動向基本調査と同様、大体男女とも3割前後の数字で一定しています。 よくよく思い出していただきたいのですが、たとえば高校時代、クラスの中で女子と付き合っていた男子の比率なんてせいぜい多くて3割程度ではなかったでしょうか。バレンタインにチョコをもらえる男子より、もらえない男子の方が多かったのではないでしょうか。「恋愛強者3割の法則」とは、つまり、恋愛していた男女はせいぜい3割であって、あとの7割のマジョリティは恋愛無縁層だったということです』、「「恋愛強者3割の法則」とは、つまり、恋愛していた男女はせいぜい3割であって、あとの7割のマジョリティは恋愛無縁層だったということです」、なかなか興味深い法則だ。
・『「異性の友人」も恋人に入れている?  出生動向基本調査の数字の切り取り方にも問題があります。世間には「何がなんでも、今の若者は草食であってくれないと困る」という考えの方がいるもので、そうした方は「恋人がいる」という数字だけではなく、そこに「異性の友人がいる」という数字を加算して、「恋人がいる+異性の友人がいる」の合計を「恋愛している人」という定義にしています。 「異性の友人」というのはあくまで「友人」であって「恋人」ではないし、大体において告白をした際に「良い友人でいましょう」と返された場合、それは拒絶と同義です。そもそも単なる友人のことを交際している(付き合っている彼氏や彼女)と脳内変換してしまうようなら、それはもうすばらしく純情な人か、あるいは、ストーカー的思考を持った人ではないのかと思います。 1980年代、「恋人あり人口」は男性の方が多いのですが、この当時いわれた言葉が「アッシー・メッシー・みつぐくん」でした。当人は彼氏気分だったかもしれませんが、それは付き合っていたうちには入らないのです』、「1980年代、「恋人あり人口」は男性の方が多いのですが、・・・当人は彼氏気分だったかもしれませんが、それは付き合っていたうちには入らないのです」、その通りだろう。
・『男女間で10ポイントも差がつく理由  さて、「恋人がいる率」のグラフをご覧になって、何か違和感を覚えた人もいると思います。男女で「恋人がいる率」に10ポイントもの差があることです。1982年こそほぼ男女同率でしたが、1987年以降はほぼ女性の「恋人いる率」がいつも男性より高くなっています。 これは、決して、既婚者に騙だまされて不倫交際をしている女性が多いとか、男性の二股交際が多いということを意味するのではありません。もちろん、そうした事例も中にはあるでしょうが、この男女の率の差は、そもそものこの年代の未婚男女の人口差によります。 2015年の国勢調査によれば、20~34歳までの未婚男女は、男性の方が約99万人も多いのです。20~50代までに拡大すれば、未婚男性が女性より300万人も多い「未婚の男余り現象」といいます。 これは、元来男児の方が出生数が多いことによります。それでも昔は男女比率がほぼ同じだったのは、女児に比べて男児の方が乳幼児死亡率が高かったからです。しかし、医療の発達で乳幼児死亡率は大幅に改善されました。よって、生まれた男児はそのまま成人していくため、結果的に人口動態的には、「男余り」が発生します。これは日本だけではありません。アメリカでも900万人、中国では3000万人以上、インドに至っては5000万人もの未婚男性が余っています。そうした人口動態により、男性は女性より恋愛する機会は少なくなります』、「未婚の男余り現象」とは世界的な現象とは、「男性」は「恋愛」でも狭き門をくぐらねばならないようだ。
・『恋愛強者による「時間差一夫多妻制」が起きている  そして、これは自由恋愛になればなるほど、格差が広がります。昨今離婚が増えて、よく「3組に1組は離婚する」とも言われていますが、離婚した男性は、再婚率も高く、その相手は初婚の女性を選びます。要するに、一部の恋愛強者の男性が次々と初婚女性と結婚と離婚を繰り返すという「時間差一夫多妻制」によって、未婚のままの男性はそのまま生涯未婚で過ごすことになるというわけです。 常に3割はいる恋愛強者の影で、一度も恋愛経験のない恋愛最弱者男性も3割存在する背景には、そういうカラクリがあるのです。 「恋愛強者はいつの時代も3割しかいない」という話をすると、真っ向から反論をする人がいます。「恋愛できる人間が3割しかいないなら、1980年代までの皆婚時代は実現しなかったはずだ。やっぱり今の若者がだらしないのだ」と。 既婚者が全員恋愛強者だと思っているんでしょうか? 前回書いた「岡村隆史さんの「年の差婚」を羨ましがる中年男性に降りかかる現実」で、婚姻数が減っているのは「夫年上婚」の減少だという話をしました。「夫年上婚」の大部分を支えていたのは、まさに伝統的な「お見合い婚」です。 これも出生動向基本調査にありますが、日本において、「恋愛婚」が「お見合い婚」を抜いたのは1965年ごろです。そこから「お見合い婚」比率はどんどん下降し、2015年にはわずか5%程度になりました』、「時間差一夫多妻制」とは言い得て妙だが、こんなところにも格差が生じているようだ。それにしても、「お見合い婚」には社会的意義があったのに、廃れたのは残念だ。
・『「皆婚」を支えていたのはお見合いだった  さて、ここで思い出してほしいのは、かつて生涯未婚率と呼ばれた50歳時未婚率は、1920年の国勢調査以来、ずっと男女とも5%以下でした。それが5%を男性がはじめて突破したのが1990年です。ここが、明治民法によってスタートした「100年の皆婚時代」の終焉と言われています。 1990年に50歳だった男性とは、1940年生まれで、お見合い婚が過半数を割った1965年に当時の結婚適齢期といわれる25歳だった人たちです。つまり、100年続いた皆婚とは、決して若者の恋愛力によるものではなく、お見合いという社会的お膳立てによって支えられていたものであるといえます。 さらに言えば、2010年男性の50歳時未婚率は20%を超えましたが、彼らは1960年生まれで、20代を1980年代というバブル時代および恋愛至上主義時代ですごした人たちです。あの時代、多くが恋人を有し、恋愛を謳歌していたかのように錯覚している人がいますが、図表1で示した通り、』、「100年続いた皆婚とは、決して若者の恋愛力によるものではなく、お見合いという社会的お膳立てによって支えられていたものである」、「20代を1980年代というバブル時代および恋愛至上主義時代ですごした人たち」も、「現代と変わらず、3割しか恋愛なんてしていません」、初めて知った。
・『自力で恋愛結婚している層はほぼ減っていない  婚姻数が減ったのは、若者が恋愛しなくなったからと結論づけたい人もいるようですが、それも関係ありません。恋愛と結婚は別です。次に示すグラフは、婚姻数(初婚)と社会的なお膳立てに頼らず自力で恋愛結婚した夫婦の数を表したものです。初婚数は人口動態調査から、自力恋愛結婚数は、出生動向基本調査の「夫婦の知り合ったきっかけ」の中から、「お見合い・結婚相談所」と「職場での出会い」を除いたもので独自に算出したものです。 これを見れば一目瞭然。初婚数は最盛期だった1970年代の半分まで激減していますが、「自力による恋愛結婚数」は1970年代以降現代までそれほど減少していません。実質この50年間、お膳立てによらず自力で恋愛し、結婚する層は一定数いるといえます』、「自力による恋愛結婚数」は1970年代以降現代までそれほど減少していません」、意外な事実だ。
・『「若者の恋愛離れ」にすり替えてはいけない  婚姻数が減った原因とは、見合いと職場婚という社会的な結婚お膳立てシステムの崩壊によるものであり、草食化や恋愛離れなどという若者の意識の問題ではないと解釈すべきです。 ちなみに、なぜお見合いだけでなく「職場での出会い」も除くかというと、そもそも日本の戦後の結婚ブームを支えていたのがまさにこの「職場結婚」だったからです。今では問題視されますが、当時の企業は男性社員の結婚相手候補として女性社員の採用を考えていました。当時は「腰掛けOL」を経て「寿退社」するのが典型的な女性のルートでした。結婚式の仲人はほぼ会社の上司が担当しました。 その職場結婚も現在は激減しています。きっかけは1997年のセクハラ裁判と言われています。企業も男性自身も、職場で付き合うということがリスクに変わってしまったのです。 もちろん、職場での出会いにおいても純粋な自力恋愛結婚もあったと思いますが、従来のお見合いに代わって職場縁という新たな社会的お膳立てが結婚減少を穴埋めしてきたのが70~80年代の姿です。 少子化の問題は、基本的には非婚化の問題であり、結婚する人が少なくなればなるほど自動的に出生数は減ります。かといって、今更、昭和の結婚お膳立てシステムに回帰することはできないでしょう。何より問題の根源を若者の意識にすり替えるのはやめていただきたいと思います。 それは、おじさんの留飲を下げるだけで何の問題解決にもなりません。今のアラカン世代もその上の80代の世代も、少なくともその7割は自分たちの恋愛力によって結婚できたわけではないのですから』、「婚姻数が減った原因とは、見合いと職場婚という社会的な結婚お膳立てシステムの崩壊によるものであり、草食化や恋愛離れなどという若者の意識の問題ではないと解釈すべきです」、説得的だ。職場恋愛が「セクハラ」問題で下火になったとは残念だ。

第三に、12月23日付け東洋経済オンラインが掲載したライター・コラムニストの佐藤 友美氏による「不倫を描いて炎上しない「恋する母たち」の秘密 原作マンガとドラマは実はここまで違った」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/398236
・『コロナ自粛の影響で、近年になく映像作品に親しむようになった人が増えています。より日常が豊かになるような、映像作品の楽しみ方とは?コラムニストの佐藤友美(さとゆみ)さんが、ドラマと日常の間に、華麗に接線を引いていきます。 今回のテーマは『恋する母たち』。ドラマと原作漫画の双方に関して、ネタバレを含みますので、まだご覧になっていない方はどうぞご注意ください』、私の場合は、「ドラマ」、「原作漫画」とも読むつもりもないので「ネタバレ」の問題はない。
・『「母の恋」がバッシングされなかった理由  12月19日に放送された最終回ではTwitterのトレンド1位を獲得し、直後に生配信された出演者によるアフタートークは72時間で約60万回超再生。 中高一貫校に息子を通わせる母親たちの恋を描き、「だめキュン(本当はだめだけど、キュンキュンくる)」なる言葉まで生み出された「恋する母たち」が、話題です。 折しも、筆者が昨日行った自由が丘の美容院でも「ドラマに出演した吉田羊さんの髪型にしたいというお客様が多い」とのこと。美容師さんいわく、ドラマの女優さんの髪型にしたいというオーダーがここまで多いのは、「逃げ恥」(「逃げるは恥だが役に立つ」)の石田ゆり子さん以来だと言います。 初回以降1ケタ推移だった視聴率は、最終回は10.3%に。主婦層の絶大な支持を集め、話題も尽きなかった、この「恋する母たち」。このドラマの何が、女性たちを強く引きつけたのか。そしてなにより、不倫バッシングが続くこのご時世、なぜ「母の恋」を描いたこのドラマが受け入れられたのか。 個人的には、原作からドラマに改変するにあたっての、製作陣の細心の配慮が、このドラマをセーフティーに着地させたと感じています。 というわけで、今回は、「原作とドラマ、ここが違った!」について考察してみますね(この先は、原作・ドラマともにがつっとネタバレします)。 このドラマ、原作漫画は柴門ふみさん、脚本は大石静さん、そして主題歌は松任谷由実さんと、40代、50代の視聴者にはたまらない布陣でスタートしました。 恋に落ちるのは、 +お互い配偶者に駆け落ちされた、木村佳乃―小泉孝太郎カップル +食品メーカーの上司・部下である、吉田羊―磯村勇斗カップル +セレブ妻と天才落語家、仲里依紗―阿部サダヲカップル  柴門さんが「このうえないキャスティング」とインタビューに答えていたように、漫画のキャラクターを存分に生かしきるキャスティングになっていたようです。 しかし、ドラマと原作を比べると、いくつかのエピソードが割愛され、変更され、その結果、6人のキャラクターの印象もずいぶん違ったものとなっています。 そして、この改変こそが、不倫から始まる恋にもかかわらず、 「3組とも、幸せになってほしい!」「みんな、ハッピーエンドになってほしい!」と、視聴者に思わせた、最大の理由であったと感じます』、「不倫バッシングが続くこのご時世、なぜ「母の恋」を描いたこのドラマが受け入れられたのか」、との問題意識は面白い。
・『二度目の過ちは許されない?  とくに、大きく手を加えられていたのが、本来主役であるはずの、木村佳乃―小泉孝太郎カップルの恋愛模様。この2人は、お互いの配偶者が駆け落ちし、「捨てられた側」の妻と夫という設定。 このカップルの恋愛ストーリーがほかの2組のカップルに比べて、どうにもこうにもボケがちな印象だったのですが、それもこれも、原作を読んで超納得。 「これは、今のドラマで描くと、視聴者の共感を得られないだろう」という原作の重要なエピソードが2つ、ドラマではばっさりカットされているのです。 そのうちの1つは、A)お互い配偶者に駆け落ちされた「怒り」によって、衝動的に関係を持ってしまうエピソード B)駆け落ち先が判明したことを伝えるために、2人が再会するエピソード の間に起こっていたはずの、二度目の過ちです。 この「二度目の不貞」が描かれているかどうかは、全体のトーンに決定的な印象の差を生み出したと感じます。 つまり、「結婚相手が駆け落ちしたんだから、衝動的にバグを起こすのは、いたしかたないよね。でも、それは一度きりの過ちであるべきだよね」という、視聴者心理を先読みした配慮だったように思えるのです。 このエピソードがカットされたことで、この主人公カップルの恋愛は、たった一度の過ち(しかも同情の余地あり)の、バツイチ同士の恋愛として安心して見られる展開となりました。 もう1つ。カットされたのは、小泉孝太郎さん演じる週刊誌の記者、斉木がスクープをもみ消すシーン。ええ。まる&まり(丸太郎&蒲原まり)の不倫スクープではありません。政治家の汚職事件のほうです。 ここもやっぱり、昨今のコンプライアンス問題を考えるにあたって、放送しにくいシーンだったと思うんですよね。 ここを、真逆のエピソード(ドラマでは小泉孝太郎さんが「汚職問題を握りつぶすわけにはいかない」と拒絶し、木村佳乃さんに別れを切り出す)としてドラマ用に創作したことにより、このカップルの(法的に)クリーンな印象が際立ったと、私は感じます。 ただし、この大きな2つの改変によって、2人の恋愛物語にも大きな手術が必要となりました。 なぜ2人が再会してすぐ惹かれ合ったのか、そしてなぜ別れなくてはならなかったのか。その納得度が???だったのは、法的にギリギリの表現で収めるために重要なエピソードを2つも改変したゆえの、バーターだったのかもしれません』、「大きな2つの改変」により「ドラマ」の視聴率は上がり、炎上もしなかったのだろうが、原作者は了解しているとはいえ、本音はどうなのだろう。
・『原作よりイイ男度10倍増しの阿部サダヲさん  今回のドラマで、鍛え抜かれた全裸シーンを披露した磯村勇斗さんに「だめキュン」した女性が多かったのと同じくらい、視聴者のハートを奪っていったのが、阿部サダヲさんでした。大人の男の魅力満載で、SNSでは「丸太郎沼」というハッシュタグが乱立したくらい。 な、の、で、す、が!!! この阿部サダヲさん演じる、100年に一度の逸材落語家、今昔亭丸太郎。原作よりドラマのほうが、10倍かっこいいんですよ。 そして、仲里依紗さん演じる蒲原まりも、原作よりドラマのほうが健気で母性にあふれていて、そして、やっぱりクリーン。 「まる&まり」(丸太郎&まりさん)ファンのみなさんは、原作見るとショック受けるかもしれないけれど、ごめんなさい。書いちゃう。原作では実は途中から、まりさんが丸太郎さんに迫るんですよね。 でも、ドラマでは、最初から最後まで丸太郎さんにまりさんを口説かせる。そして、まりさんに、ギリギリまで貞操を守らせる。しかも、まりさんが最後の一線を超えるのは、家庭内レイプともいえる暴行を経ての決断なのですよね。 これがやはり、本来許されてはいけない「まる&まり」の恋を、視聴者的にセーフにした理由だと思うんです。 男性に惚れ抜かれて、でもプラトニックを貫き通して、最後の最後で一線超えた理由が夫の暴行。これだけ伏線はられると、心情的に「許す!」「応援する!」ってなってしまうと思うの。 ちなみに、丸太郎さん(=阿部サダヲさん)のセリフは、公式ホームページにも丸太郎名言集ページができているくらい「だめキュン」名言のオンパレードなのですが、そのほとんどがドラマオリジナル。 とくに +「子どもを連れて、アタシのところに来なさい」 +「アタシは100年に一度の天才だよ。潰されなんかしない」 +「慰謝料なんていくらでも払う」 といった“男の甲斐性”的なセリフは、原作の丸太郎さんにはなかったセリフ。 というか、原作ではむしろ、「まりちゃんは、俺みたいな男よりも、セレブの妻でいたほうがきっと幸せだ」と、身を引いてしまう役柄なんですよ。 多分、丸太郎さんが、原作のキャラのままだったら、ここまでドラマは盛り上がらなかったと思う。 さらにいうと、ダメ息子だと言われ続けた息子の秘めた才能を、夫は認めないが丸太郎さんは認める。この構図が漫画の10倍は強調されていたんですよね。 これを見た視聴者(私、含む)的には、「母親として、息子の才能を信じて売り込みをしてくれる男性に、惹かれるのもやむなし」の感情もあおられるわけです。 この「まる&まり」カップルの恋愛主導権を終始丸太郎さんに握らせ、しかも最後までまりさんに母の役割を放棄させなかったところが、 「あれだけの男なら、翻意もやむなし」「子どもの才能をつぶさないための決断も正しい」 と、このドラマで「母の恋」を容認させた一因だと感じます』、「母の恋」を容認させるには相当な伏線などが必要なようだ。
・『原作よりキツかった夫&夫の不倫相手の描写  ただし、共感うんぬんを除くと、柴門ふみさん描く原作の丸太郎さんとまりさんの恋愛事情のほうがリアルだ、とも思います。 ドラマの丸太郎さんのセリフにキュンキュンしてしまった者(私、含む)は、やはり、「稼ぐ男に一途に愛される女」といった、古い昭和の価値観を心のどこかで夢見ているんだろうなあということも、思ったり。だから、柴門さんより大石さんのほうがいまどき、という短絡的な話ではないと感じています。 そして、もう1つ。 「まる&まり」の、本来NGなはずの恋を視聴者に応援したい気持ちにさせたのは、不倫に開き直るまりさんの夫・蒲原繁樹のクズ具合&その夫の不倫相手(山下のり子=森田望智)のゲス具合だったと思うんです。原作では、あそこまでクズ&ゲスじゃなかったですよ。 だけど、ドラマでの描かれ方を見ると、もう「ほかの男によろめくの、やむなし!」の空気感漂いますよね。 まりさんの夫のクズさと、不倫相手のゲスさが、今回のラブストーリーがギリギリ成立するカギを握っていたと思います。 これもまた、ちなみになのですが、最終回で再会するまりさんの夫と不倫相手。原作とドラマでは、180度違った再会シーンになっています。 やはりこのシーンに関しても、私自身は漫画のほうが救いがなくて、だけどその分リアリティーあるなあと思ったのですが。 でも、ドラマのほうが、完全に気持ちがいいです』、「不倫相手のゲスさが、今回のラブストーリーがギリギリ成立するカギを握っていた」、そんなものなのかと感心してしまう。 
・『今季イチ、気持ちのよいエンディング」  と、まだまだまだまだ、細かく改変されていたドラマで語り尽くせないのですが。 不倫を扱った作品にもかかわらず、「今季イチ、気持ちのよいエンディング」とまで言われた「恋する母たち」の評価は、製作陣の全方向世間体配慮のたまものであったのではないか、と思った次第です。 (ああ、あと、5倍くらいの分量書きたい。いちばん改変が少なかった吉田羊さんと磯村勇斗さんの恋についても、書きたい!と、身悶えながら、現場からは以上です』、「製作陣の全方向世間体配慮のたまもの」、とは言い得て妙だ。
タグ:恋愛強者による「時間差一夫多妻制」が起きている 昔の若者は草食ではないし、恋愛力も高かった? PRESIDENT ONLINE テレワークの負の側面として懸念されている「コロナ離婚」 1980年代、「恋人あり人口」は男性の方が多いのですが、 「異性の友人」も恋人に入れている? 「コロナで離婚相談が5割増!20~30代が「熟年離婚の前倒し」に走る理由」 「夫」にとっては「それまで帰宅後だけ我慢していればよかった奥さんのわがままに堪忍袋の緒が切れる」 「実は、熟年離婚の一番の引き金は、家にいる夫のためにもう一食、つまりお昼ご飯を作るということなんです。それまではせいぜい朝と晩だったのが、お昼にまたご飯を作らなければならないというのが、奥さんにとっては大変な作業に感じられるのです。 それがテレワークによって、定年退職後と同じことが起きてしまった 婚姻数が減った原因とは、見合いと職場婚という社会的な結婚お膳立てシステムの崩壊によるものであり、草食化や恋愛離れなどという若者の意識の問題ではないと解釈すべきです」、説得的だ。職場恋愛が「セクハラ」問題で下火になったとは残念だ 「大きな2つの改変」により「ドラマ」の視聴率は上がり、炎上もしなかったのだろうが、原作者は了解しているとはいえ、本音はどうなのだろう 「未婚の男余り現象」とは世界的な現象とは、「男性」は「恋愛」でも狭き門をくぐらねばならないようだ 「たとえ夫婦であっても、性格や価値観、立場が異なる別人格だということを互いに自覚し、その違いを理解して許し合える関係を築くことが、今後はより求められるようになるのではないでしょうか」 Withコロナで夫婦が変わる 前向きな家庭内別居が誕生? 「若者の恋愛離れ」にすり替えてはいけない 自力で恋愛結婚している層はほぼ減っていない 「時間差一夫多妻制」とは言い得て妙だが、こんなところにも格差が生じているようだ。それにしても、「お見合い婚」には社会的意義があったのに、廃れたのは残念だ 原作よりイイ男度10倍増しの阿部サダヲさん テレワークで夫が家にいるのもストレス。子どもが学校に行かないのもストレス。さらに自分がどこにも出掛けられないのもストレス。トリプルS(ストレス) 離婚カウンセリングが急増中 3密ならぬ3Sを抱える妻たち 「「恋愛強者3割の法則」とは、つまり、恋愛していた男女はせいぜい3割であって、あとの7割のマジョリティは恋愛無縁層だったということです 「独身が増え続ける原因を「若者の恋愛離れ」にしたがるメディアの大ウソ 今も昔も恋愛強者は3割しかいない」 男女間で10ポイントも差がつく理由 当人は彼氏気分だったかもしれませんが、それは付き合っていたうちには入らないのです 1982年から2015年までの30年強の長期的なスパンでみれば、男女とも「恋人がいる率」というのはいつの時代も2割~3割台程度の間に収まっていると見た方が妥当です。これを僕は「恋愛強者3割の法則」と名付けています 今季イチ、気持ちのよいエンディング」 不倫相手のゲスさが、今回のラブストーリーがギリギリ成立するカギを握っていた」、そんなものなのかと感心してしまう 原作よりキツかった夫&夫の不倫相手の描写 母の恋」を容認させるには相当な伏線などが必要なようだ 「恋愛強者3割の法則」とは 20代を1980年代というバブル時代および恋愛至上主義時代ですごした人たち」も、「現代と変わらず、3割しか恋愛なんてしていません ポジティブな意味での家庭内別居のような新しいライフスタイルが生まれるのではないでしょうか」 100年続いた皆婚とは、決して若者の恋愛力によるものではなく、お見合いという社会的お膳立てによって支えられていたものである 「皆婚」を支えていたのはお見合いだった 荒川 和久 二度目の過ちは許されない? 不倫バッシングが続くこのご時世、なぜ「母の恋」を描いたこのドラマが受け入れられたのか」、との問題意識は面白い 「母の恋」がバッシングされなかった理由 「不倫を描いて炎上しない「恋する母たち」の秘密 原作マンガとドラマは実はここまで違った」 佐藤 友美 東洋経済オンライン (その3)(コロナで離婚相談が5割増!20~30代が「熟年離婚の前倒し」に走る理由、独身が増え続ける原因を「若者の恋愛離れ」にしたがるメディアの大ウソ 今も昔も恋愛強者は3割しかいない、不倫を描いて炎上しない「恋する母たち」の秘密 原作マンガとドラマは実はここまで違った) 恋愛・結婚 ダイヤモンド・オンライン 岡野あつこ
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