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中国経済(その7)(中国「AAA社債」デフォルト 不正容疑で当局介入 国有大手の永煤集団、財務諸表を違法に改竄か、アントはなぜ「上場延期」に追い込まれたのか?、危機を脱したのは本当?、コロナ禍「一人勝ち」の中国・習近平体制が 揺らぎかねない難問) [世界経済]

中国経済については、10月5日に取上げた。今日は、(その7)(中国「AAA社債」デフォルト 不正容疑で当局介入 国有大手の永煤集団、財務諸表を違法に改竄か、アントはなぜ「上場延期」に追い込まれたのか?、コロナ禍「一人勝ち」の中国・習近平体制が 揺らぎかねない難問)である。

先ずは、昨年12月9日付け東洋経済オンラインが財新 Biz&Techを転載した「中国「AAA社債」デフォルト、不正容疑で当局介入 国有大手の永煤集団、財務諸表を違法に改竄か」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/392417
・『国河南省の国有石炭大手、永城煤電控股集団(永煤集団)が発行した社債が、発行体として「AAA」の格付けを得ていたにもかかわらずデフォルトした事件が波紋を広げている。同社が財務の実態を隠すため不正行為に手を染めていた疑いが強まり、当局が調査に乗り出した(訳注:事件の経緯は『中国の石炭大手、格付け「AAA」の社債デフォルト』を参照)。 11月27日夜、中国証券監督管理委員会 (証監会)は永煤集団および監査法人の希格瑪会計事務所を証券法違反などの容疑で立件・調査すると発表した。中国国務院金融安定発展委員会の「不正は一切容赦しない」という方針に基づき、関係部門と協力して厳しく取り調べる。 当局介入の引き金となった額面10億元(約159億円)の超短期社債「20永煤SCP003」のデフォルトは、中国の債券市場に大きな衝撃を与えた。永煤集団は償還期限の11月10日に「元利の支払いができない」と唐突に発表。その直後から、中国各地の石炭関連企業や(資金繰りの悪化がささやかれている)地方の国有企業が社債発行のキャンセルを迫られたり、発行済み社債の取引価格が急落したりするなどの連鎖反応を引き起こした』、「格付け「AAA」の社債デフォルト」、とは確かに衝撃的だ。
・『債務踏み倒しや市場操縦の嫌疑も  市場関係者の疑心暗鬼を招いた最大の要因は、永煤集団がデフォルトの20日前にも中期社債を発行したばかりで、その目論見書で開示した財務諸表には十分な資金が計上されていたことだ。 財務諸表によれば、同社には2020年9月末時点で328億2100万元(約5205億円)の現金および現金等価物があった。また、格付け会社の中債資信評估は「永煤集団の石炭事業は月間10億元を超える営業キャッシュフローを生み出しており、短期的な流動性は良好」との評価を付与していた。これらが事実なら、10億元程度の支払いは何ら問題ないはずだったのだ。 永煤集団の不正疑惑をめぐっては、証監会の介入に先立ち、銀行間債券市場の自主規制機関である中国銀行間市場交易商協会が自主調査を進めてきた。 関係者に対する財新記者の取材によれば、永煤集団には債務の踏み倒し、自社の社債を担保にした銀行借入、詐欺、市場操縦、不適切なデューデリジェンス(投資のリスクやリターンの適正評価手続き)、財務諸表の改竄、虚偽の格付け、ウソの情報開示など、多数の違法行為の嫌疑がかかっているという』、「デフォルトの20日前にも中期社債を発行したばかりで、その目論見書で開示した財務諸表には十分な資金が計上されていた」、というのでは、不正は「永煤集団」だけでなく、「格付け会社の中債資信評估」にも広がる可能性がありそうだ。

次に、12月9日付け日経ビジネスオンラインが掲載した中国の対外経済貿易大学教授の西村 友作氏による「アントはなぜ「上場延期」に追い込まれたのか?」を紹介しよう。
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00109/00026/?P=1
・『アリババグループ傘下の金融テクノロジー企業「アント・グループ(螞蟻集団)」が計画していた上海と香港での新規株式公開(IPO)が延期された。 「決済」というアリババ経済圏の中核を担うアントの上場は注目度も極めて高く、個人投資家も殺到し、調達額も史上最大になると期待されていた。上場2日前の延期発表は市場に大きな衝撃を与えた。 突然の延期の理由は何だったのだろうか。 上海証券取引所の発表によると、同社の幹部が関連規制当局から聴取を受け、金融テクノロジー規制環境の変化を含む重要事項が報告されており、公募・上場の条件や情報開示の要件を満たさなくなる可能性があるためだという。 聴取を受けた幹部には、アントの議決権の5割強を握るアリババ創業者のジャック・マー(馬雲)氏も含まれており、10月下旬の講演会での彼の発言が問題視されている』、私も「上場2日前の延期発表」には驚かされ、中国の未熟さを再認識させられた。
・『ジャック・マー氏は何を語ったのか?  問題の講演は10月24日に上海市で開催された「第2回外灘金融サミット」の開幕式。王岐山・国家副主席がオンラインで祝辞を寄せ、周小川・中国人民銀行前行長(総裁)が基調講演を行うなど、中国の金融関係者が一堂に会する場だった。 そのような場でジャック・マー氏が展開したのは、金融業界に対する痛烈な批判だった。 マー氏は、「中国の金融は未熟」で「銀行は考えが古い」だから「イノベーションが必要」だと説いた。その上で、中国は「管理能力は強いが、監督能力が欠乏している」「昨日の方法では未来は管理できない」とし、古い規制で新しい取り組みを縛るとイノベーションは生まれないという考えを示した。 私が注目したのが、「バーゼル合意は老人クラブのようなものだ」と、多くの国で導入され、中国でも採用されている銀行規制を批判した点だ。バーゼル合意は、ヨーロッパでは金融デジタル化といったイノベーションの足かせとなっており、中国には合わないとも述べている。 中国ではフィンテック企業に対する規制強化の声が高まってきているが、上場を控えたアントに対しては規制で縛らずに自由にやらせるべきだ、と言いたかったのだろう。 金融とテクノロジーを融合したフィンテック企業は比較的新しい概念であり、新しいサービスも次々と開発され、事業の領域が複雑で曖昧だ。「フィン(金融)」企業と見るか、「テック(技術)」企業と見るかによって当然規制の在り方が変わってくる』、「マー氏」が「第2回外灘金融サミット」の開幕式で、「金融業界に対する痛烈な批判」を展開したとは、ずいぶん思い切った本音を語ったものだ。自分の名声に自信があったのだろうが、それは裏切られたようだ。
・『アントはフィン企業かテック企業か?  アリペイが代名詞のアントであるが、上場目論見書のセグメント情報を見ると、2020年上期(1~6月)の売り上げの63.4%を占めるのが「融資・投資・保険」事業だ。中でも、中小・零細事業者や個人向けの融資を行う部門が同39.4%と最も高い。 これを見る限り銀行業を営んでいるようにも見えるが、実際に融資を実施しているのは、アントではなく、提携先の金融機関だ。アントは、AIを駆使して自身が持つ膨大な顧客データの分析を行い、与信枠や金利などを算出、それを提携金融機関に提供して技術サービス料を得て稼いでいる。 つまり、アントは情報を提供しているにすぎず、実際の融資はほとんど行っていない。そのため、講演でマー氏も述べているように、アントは自らを「テクノロジー企業」と標榜している。 一方、実際に融資を行い、信用リスクを負うのは銀行だ。アントの情報が融資先の与信判断を左右するのは事実であり、それに対しアントがリスクを負わないというのは確かに不自然だろう。そして、金融規制を受けるのもアントではなく銀行というゆがみも生じる。そのため、金融当局はアントを「金融企業」と見なし、他の金融機関同様の規制強化が必要だと考えていた。 アントと当局の間でこのような綱引きが展開されていたと想像できるが、マー氏の講演直後に事態は急展開する。 国務院金融安定発展委員会は10月31日に会議を開催し、「フィンテックと金融イノベーションは急速に発展を遂げており、金融の発展、安定、安全のバランスを図る必要がある」とした上で、「イノベーションを奨励し、企業家精神を発揚させると同時に、監督管理を強化し、法に基づき金融活動を全面的に監督管理に組み込み、効果的にリスクを防止しなければならない」と表明した。つまり、フィンテック企業を「フィン」企業と位置づけ、金融規制の対象としたのである。 アントが上場を予定していたのは新興企業向け株式市場「科創板」。「科創」とは中国語で「科学技術・イノベーション」を指し、その名の通り、多くのテクノロジー企業が上場する。また、スタートアップ向けということで、上場基準も比較的緩やかだ。アントも「テクノロジー企業」として上場しようとしていたし、実際に、証券監督管理委員会からは認可も出ていた。 それが、土壇場で「金融企業」と見なされ、「公募・上場の条件や情報開示の要件を満たさなくなる可能性」(上海証券取引所)が出てきたため、急きょ上場延期となったと考えられる。 今後は金融企業としての条件を満たした上で、再度上場を目指すことになるだろう』、「テクノロジー企業」ではなく、「金融企業としての条件」とは厳しそうだ。
・『時間を要するアントの上場  上場で調達できる資金はアントの中長期的発展に欠かせない。フィンテックに対する規制強化が進む中、国内業務の多角化が必要であり、「ノウハウ輸出+戦略投資」モデルによる国際市場の開拓にも巨額の資金を要する。 ※上場した場合の調達資金の運用方法に関しては、「アリババ傘下アント、上場資金3.7兆円で『世界展開』へ」を参照。 アントは上場に向けすでに準備を始めている。中国メディアによると、新たに最高コンプライアンス責任者(CCO)の役職を設け、規制に対するコンプライアンス強化を図っているという。 しかし、上場の見通しは全く立っていない。中国証券監督管理委員会の方星海副主席は11月17日に開催されたフォーラムで、アント・グループの上場に関して、「政府がいかにフィンテック企業の監督管理の枠組みを再構築するかによるし、企業がいかにその環境に対応するかにもよる」と述べている。つまり、これから政府がフィンテック企業に対する規制を再構築するのを待ち、それに対するアントの対応が終わってようやくめどが立つ。 アントにとって悲願の上場は、長く険しい道となりそうだ』、「テクノロジー企業」ではなく、「金融企業としての条件」というのは、当然のことだ。

第三に、本年1月20日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した元外務審議官で日本総合研究所国際戦略研究所理事長の田中 均氏による「コロナ禍「一人勝ち」の中国・習近平体制が、揺らぎかねない難問」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/260204
・『経済は回復軌道に乗ったが共産党統治と成長モデルの矛盾課題に  中国国家計画局が18日、発表した2020年の国内総生産(GDP)の実質成長率は前年比2.3%増で、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない主要国がマイナス成長の中で、いち早く経済回復軌道に戻りつつある。 他方で、中国経済を引っ張ってきたファーウェイやアリババなどの巨大IT関連企業は米国市場では中国当局とのつながりを疑われて排除の傾向が強まる一方で、中国国内では当局のより強い監視下に置かれようとしている。 グローバルな市場経済と結び付く中で高い成長を維持してきた中国の経済モデルは、「中国排除」の動きに対抗して国内の締め付けを強めようとする共産党独裁の政治体制との矛盾の中で重大な岐路にあるようだ。 共産党の統治がこれまで揺らぐことはなかったのは経済成長が維持されてきたことが大きいが、指導部は体制を守るために経済にブレーキをかけることになるのだろうか。場合によっては指導部内での路線闘争となり得る。 中国はどのような選択をしていくのか、世界に与える影響は大きい』、「中国の経済モデルは、「中国排除」の動きに対抗して国内の締め付けを強めようとする共産党独裁の政治体制との矛盾の中で重大な岐路にあるようだ」、その通りだろう。
・『公の場から姿を消したアリババ創業者 グローバルIT企業も監視下に  アジア最大のIT企業グループとなったアリババの創設者ジャック・マー氏がここ数カ月、公の場から姿を消している。 それに先立ち、昨年10月に上海で行われた金融サミットでは、ジャック・マー氏は中国には金融システムが存在せず市場の改革が急務であるとして中国の金融当局や国有銀行を激しく非難した。 その後、11月に香港・上海市場で予定されていたアリババ・グループの金融会社であるアント・フィナンシャルの調達額350億ドル(3兆6000億円)に上るといわれた史上最大規模のIPO(新規株式公開)が予定の2日前に突如、延期された。 これら一連の出来事から読み取れるのは、アリババに代表される巨大IT関連企業が中国の発展に大きく貢献していることは認識しつつも、共産党のコントロールが利かなくなることへの中国当局の強い警戒心だ。 昨年末の民主派議員の大量逮捕など、香港で起こっていることも同じような文脈で理解できる。 昨年6月に香港国家安全維持法(国安法)が導入されて以降、「香港の中国化」が急速に進んでいる。中国の思惑は今年9月に予定される立法会選挙までに民主派を事実上、排除することだろう。 国安法に基づき多数の民主派を逮捕拘束するのもその一環であり、中国政府を批判するメディアに対しても厳しいコントロールを行っている。 「一国二制度」に沿った香港の自治と自由な資本主義は形骸化した。中国にとって香港は、中継貿易や投資基地として、或いは人民元の国際化を図る上で大きなメリットをもたらしてきたが、国内でも上海や深センなどの金融拠点は育ちつつあり香港の重要性は下がった。 一方で香港の民主化運動が中国本土へ波及する可能性がある。中国の指導部はそのことを危惧し、経済的にはマイナスでも政治的には共産党のコントロール下に置くことが重要と考えたのだろう』、「アリババに代表される巨大IT関連企業が中国の発展に大きく貢献していることは認識しつつも、共産党のコントロールが利かなくなることへの中国当局の強い警戒心だ」、習近平指導部は規律強化にカジを切ったようだ。
・『「中国排除」に備え民営企業にも党の指導強化  米中対立も直接のきっかけは膨大な貿易不均衡を中心とした経済摩擦だったが、対立の本質は、貿易の量的バランスの問題から経済システムの問題にシフトした。 米国をはじめとする自由主義諸国から見れば、中国の共産党統治の下での「国家資本主義」は、補助金などによる国営企業優遇、さらには進出外国企業に対する技術移転の強要など、市場メカニズムを害する構造的問題となった。 それだけではなくファーウェイ排除にも見られるように、中国の情報通信機器を通じて情報が中国政府に筒抜けになってしまうことを危惧し、経済安全保障の観点からも中国排除の動きが進んできた。 こうした中で、中国はハイテク産業を中心に部品や素材も外国に依存しない国内生産体制の強化を掲げ、昨年秋の5中全会で決まった2021年からの「第14次5カ年計画」でも内需と外需の「双循環」を維持しつつも、内需への重点化が中心概念となっている』、かつて毛沢東時代に「自力更生路線」を採ったが、改革開放以降は、相互の結びつきの高まりから、もはや「自力更生」など出来る筈がない。
・『改革開放路線か、共産党の規律強化か 指導部で路線闘争再燃の可能性  中国は1970年代後半以降、鄧小平(とうしょうへい)氏によって唱えられた改革開放路線に従って外国資本・技術を取り入れ、安い労働力を駆使し「世界の工場」として輸出先導型経済成長を遂げ、世界2位の経済大国に上り詰めた。 韓国や香港、台湾、シンガポールといった欧米先進国に次いで経済成長を達成したアジア諸国・地域が、当初はいわゆる「開発独裁」といわれ、権力が政府・当局に集中する形で計画的に経済成長を達成したのと似ているが、中国の場合は共産党一党独裁の下での飛躍的な経済成長達成だった。 だが一方で、今の中国の成長はグローバリゼーションで圧倒的に深まった国際経済との相互依存関係を切り離して考えるわけにはいかない。 むしろ今の状況では、共産党の強い監督下で資本主義的発展を追求するのは限界に来ているのではないか。 グローバルな市場で民営企業が自由な経済活動を行うためには、共産党の締め付けは緩和していかざるを得ない。共産党の規律を強化し厳しい規制の下でしか経済活動も認められないのであれば、アリババのようなグローバル企業はなりたたない。 一方で他国からは、中国企業は中国当局との結び付きを疑われ、市場から排除されていく傾向がますます強くなるのだろう。 今後、中国の指導部内で路線の対立があるとすれば、最大の対立点はおそらくこの経済ガバナンスの問題なのだろう。 改革開放路線は基本的には民営大企業にグローバルな活動を認め、グローバルスタンダードに従った規制にとどめることを基本にする。これまで習近平体制では李克強首相らがこの路線の強力な推進者と考えられてきた。 しかし昨今の習近平路線は、民営企業でも共産党がより大きな指導力を発揮すべきという姿勢だ。 科学技術力強化の国家戦略、食料安全保障戦略など、米国への依存からの脱却を図り、内需を重視し、自由な経済活動に制約を設け、共産党体制を強化していくという方向性が明確に示されている。 この路線の下で「第14次5カ年計画」は進められていくのだろう』、「共産党の規律を強化し厳しい規制の下でしか経済活動も認められないのであれば、アリババのようなグローバル企業はなりたたない」、「他国からは、中国企業は中国当局との結び付きを疑われ、市場から排除されていく傾向がますます強くなるのだろう」、「習近平路線」は大きな試練に直面せざるを得ないだろう。
・『成長が失速すれば習体制の権力基盤揺らぐ  習近平体制が今後、安定を保つのかどうかのカギは、共産党の指導強化の下で経済発展が順調に続けられるのかどうかだ。 この点ではコロナ後の経済パフォーマンスが重要な意味を持つ。 世界銀行は中国の2021年の実質GDP成長率を前年比+7.9%と予測しているが、これはコロナ禍で成長率が落ち込んだ20年からの回復期なので、おのずと高い成長率になる面がある。 問題は2022年以降だろう。 22年以降も年率平均5%程度の成長を続けられれば、「ビジョン2035」に掲げられた1人当たりGDPを2035年までに中程度の先進国並みにするという中期目標や、中華人民共和国創立100周年の2049年までに「最も豊かな社会主義現代化強国」になることを掲げる「中国の夢」も達成可能だ。 しかし、いずれ米国の強い締め付けやハイテクを中心とした中国排除(デカップリング)の影響が出てくると予想される。加えて国内での金融・ITバブルの崩壊などで経済停滞の事態に陥る可能性は払拭できない。 もしそうなれば共産党の強い規律の下での資本主義的経済成長はやはり無理だということで、改革開放路線に基づき経済システムの再調整を余儀なくされるだろう。 このような状況になれば習近平国家主席(共産党総書記)の権力基盤は揺らぐだろうし、共産党統治の正統性に疑問符がつけられることになる。 2022年に共産党大会が予定されているが、過去2代の総書記の例に従えば、2期10年の任期を終える習近平総書記は引退することになるのだが、現状では中国ウオッチャーや専門家の多くは留任を予想している。 コロナ禍の経済回復が順調なことも背景にあるが、しかし経済に対するガバナンスが崩れていけば、シナリオ通りにいくのかどうかは予断を許さなくなる。 さらにより深刻な事態にもなり得る。共産党内で強硬路線が台頭し、権力闘争が激化することだ。 いまだ習近平総書記の後継候補が明らかになっていないこともあり、そうなれば中国は相当な混乱に陥るだろう』、「共産党内で強硬路線が台頭し、権力闘争が激化」、イヤなシナリオだ。
・『懸念されるのは台湾情勢 日本は開放路線支持を明確  習近平体制が揺らいだ時、最も懸念すべきは台湾情勢だ。 トランプ政権下の米国の台湾問題に対する姿勢は急速に変わってきており、閣僚や国務次官を含む政権幹部の訪台や武器売却が行われてきた。最近でもポンぺオ国務長官は、「一つの中国」に米国がコミットしているわけではなく、米国の台湾に対する自制はもはや存在しないと発言した。 バイデン政権がどのような軌道修正を行うのかを見守る必要があるが、香港問題もあって台湾の独立志向は一層、強まるだろう。 一方で中国にとって台湾統一は「核心的利益」とみなされ、平和的統一が無理であれば軍事的統一も辞さず、という強硬論が人民解放軍を中心に台頭する余地は大きく、中台間の軍事的衝突の可能性が出てくる。 これは何としてでも避けなければならない。 中国のガバナンスの唐突な崩壊は国際社会にとっても影響は大きい。隣国であり中国市場への依存度が大きい日本にとっても最も好ましいシナリオは、中国が改革開放路線を一層強化して企業の自由度、ひいては個人の自由度が拡大していくことだろう。 外から変化を促すには限界はあるにしても、中国内には改革を求める勢力も存在している。二国間の対話のほかにも、東アジアサミットやAPEC、さらには最近成立した「地域的な包括的経済連携協定(RCEP)」の枠組みを通じて改革開放路線の推進支持を明確にしていくことは重要だ』、「日本にとっても最も好ましいシナリオは、中国が改革開放路線を一層強化して企業の自由度、ひいては個人の自由度が拡大していくことだろう」、その通りだ。しかし、「中国内には改革を求める勢力も存在している。二国間の対話のほかにも、東アジアサミットやAPEC、さらには最近成立した「地域的な包括的経済連携協定(RCEP)」の枠組みを通じて改革開放路線の推進支持を明確にしていくことは重要だ」、正論ではあるが、残念ながら実効性は乏しそうだ。
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