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保険(その3)(問われる保険営業 大量採用 大量離職に歯止めはかかるか 再燃するハローワーク前の「採用活動」、被害総額は20億円超 全契約の調査実施へ 第一生命 営業職員「巨額金銭詐取」の深い闇、第一生命「巨額詐取事件」、調停で解決のゆくえ 解明には時間、被害者は「即時全額一括賠償を」、なぜ4万人も辞めていくのか ノルマ未達なら「雇用契約打ち切り」の無惨) [金融]

保険については、2019年7月2日に取上げた。今日は、(その3)(問われる保険営業 大量採用 大量離職に歯止めはかかるか 再燃するハローワーク前の「採用活動」、被害総額は20億円超 全契約の調査実施へ 第一生命 営業職員「巨額金銭詐取」の深い闇、第一生命「巨額詐取事件」、調停で解決のゆくえ 解明には時間、被害者は「即時全額一括賠償を」、なぜ4万人も辞めていくのか ノルマ未達なら「雇用契約打ち切り」の無惨)である。

先ずは、本年1月28日付け東洋経済Plus「問われる保険営業 大量採用、大量離職に歯止めはかかるか 再燃するハローワーク前の「採用活動」」を紹介しよう。
https://premium.toyokeizai.net/articles/-/26001/
・『第一生命保険で起きたベテラン営業職員による巨額の金銭詐取事件。コロナ禍で営業活動をどのように進めていくのかーー。業界内で20数万人が在籍する生命保険会社の営業職員のあり方がいま問われている。 「保険の営業に興味はないですか」仕事を求める人々が集まるハローワーク前で、生命保険会社の営業職員が採用活動を行って問題になっている。 緊急事態宣言が再発令された1月。都内のハローワーク前で、パンフレットを片手に失業者に声をかける女性営業職員の姿が見られた。 墨田区にあるハローワーク墨田の担当者は「近くの交差点で複数の女性が立っているのをよく見かける。求職者からクレームが入ったこともあるが、敷地外なのでどうすることもできない」と困惑気味の表情で話す』、「ハローワーク前で、パンフレットを片手に失業者に声をかける女性営業職員の姿が見られた」、路上の勧誘にまで走るとは生保も落ちたものだ。
・『営業職員の採用に「ノルマ」  2020年10月には那覇市内のハローワーク前で、複数の営業職員による勧誘行為が行われ、警察官が乗り出す事態に発展した。那覇市役所に「失業中の人たちを食い物にしている行為は許しがたい」という相談が届き、市が警察に情報提供したのだ。 ハローワーク前での勧誘行為は過去から綿々と行われており、苦情を受けた各地のハローワークも生命保険会社に苦情を伝えたり、入り口に勧誘行為を禁止する警告文を掲示してきた。一時は勧誘を手控える動きも出てきたが、コロナ禍で職を失う人が増えてきたこともあり、「ハローワーク前の採用活動」が再燃している。 声がけしているのは、生保で保険販売を担当する営業職員だ。本来保険販売が本業であるはずの営業職員がなぜ、ハローワーク前の採用活動にいそしんでいるのだろうか。 1つはノルマだ。多くの生保では、営業職員は保険契約の獲得のほかに、新しい人材を採用できれば、成績としてカウントされる。所属する営業拠点のノルマにも貢献できる。営業職員は保険の契約を取ってくることだけが仕事ではない。保険会社は、同僚を増やすことで評価と給与が上がる仕組みをとっている。 ある大手生保で働く50代の女性営業職員は、新規の営業職員を採用できずに悩んでいたところ、営業拠点の責任者であるマネージャーから「コロナで失業者が多いはずだから、ハローワークの前で立っていれば」とアドバイスを受け、「むしろ悩みが深くなった」と打ち明ける。 会社側にとっても、つねに営業職員を採用しておかないと、ビジネスモデル自体が成り立たなくなるおそれがある。営業職員を販売チャネルの中心に据えている生命保険会社15社の合計で約23万7000人もの人々が在籍している(いずれも2019年度末)。 注目すべきは1年間に離職した人の数だ。2019年度の推計で、その数は約4.3万人に上る。つまり、離職した人の数と同程度の約4.5万人を採用することで、ようやく23万人超の在籍者数を維持できているとも言える。過去5年間を見ても、この傾向は変わらない。 2021年3月末も、大手生保4社(日本生命、第一生命、明治安田生命、住友生命)は在籍者数が増えるとの見通しを明らかにしている。例えば、明治安田生命は約7000人採用し、約3.5万人(2020年3月末は約3.3万人)にする』、「1年間に離職した人の数だ。2019年度の推計で、その数は約4.3万人に上る。つまり、離職した人の数と同程度の約4.5万人を採用することで、ようやく23万人超の在籍者数を維持できている」、なるほど。
・『離職率は2ケタ%  緊急事態宣言などの影響で、生保各社は2020年度上半期、営業自粛や採用活動自粛を余儀なくされた。多くの生保は4月~9月まで、新規契約などがとれなくても営業職員の給与を保証している。そのためか離職者は例年よりも少なく推移している。離職者が少ないことで、年間の採用数が減っても営業職員数を維持できる見通しだ。 各社は長年、営業職員の大量離職に頭を悩ませてきた。主要15社の離職率を計算すると、ソニー生命(7.2%)を除き、軒並み2桁%を超える。ここには定年退職による自然減や職務転換などの人数も含まれるが、高い生保だと30%を超える。 離職の多さは在籍率の低さを意味する。生保各社が営業職員の定着状況を把握するのに算出しているのが在籍率という数値だ。これは、ある年に採用された営業職員が、2年目(13カ月目)、3年目(25カ月目)にどのぐらい残っているかを示す割合のことを指す。 最大手の日本生命の在籍率は2年目73.8%、3年目52.0%、第一生命は同約69%、約48%だった(いずれも2019年度、ただし、在籍者数の定義が違うので両社の単純比較はできない)。平均的に言って、大手生保の在籍率は2年目70%前後、3年目50%前後。ざっくり言えば、10人のうち1年以内に3人が辞め、2年以内には半分の5人が辞める。採用から6年目(61カ月目)まで見ると、在籍率は20~25%まで下がる。つまり5年後に残っている営業職員は実に10人のうち2人にすぎない。 在籍率を向上させるため、各社は研修・育成プログラムを充実させたり、給与体系を見直してきた。こうした施策の成果は一定程度出ており、第一生命の2009年度の在籍率は2年目約56%、3年目約28%だったが、前述のように2019年度にはそれぞれ10~20%ポイントずつ改善した』、「5年後に残っている営業職員は実に10人のうち2人にすぎない」、とは改めて驚かされた。
・『採用はまず数の確保を優先  ただ、低い在籍率(=高い離職率)の根底には、生命保険会社のビジネスモデルに根ざす課題がある。営業職員に課される契約や採用のノルマはきつく、給与体系は成果に応じた歩合給の比重が高い。さらに、営業職員の数を確保することが優先されるため、採用候補者の「質」を厳選していないこともある。 「誰でもできますよ」(「営業経験なくても大丈夫です」「募集人になるための試験は難しくありません」 大手生保の販売チャネルを担う営業職員の勧誘は、このような常套文句で行われる。採用後は、1~3年程度の基本給は保証されるが、新規契約を獲得し続けなければ、その後の給与はどんどん下がっていく厳しい世界だ。「家族や知人、友人の契約を取り尽くしたら、とたんに営業に行くところがなくなった」。これは営業職員経験者の多くが感じたことだろう。 もちろん、営業職員としての適性は実際にやってみなくてはわからない。自分でも気がつかない潜在能力を発揮し、優秀な営業成績を上げる職員もいる。しかし、数合わせのための大量採用ありきでの募集では、営業職員1人あたりの生産性を上げることも容易ではない。 男性営業職員を中心に厳選採用を標榜するプルデンシャル生命とソニー生命と大手4生保を比較すると、職員1人あたりの生産性の差は歴然としている。大手4社の平均とソニー、プルデンシャルとでは実に4倍以上の開きがある』、「家族や知人、友人の契約を取り尽くしたら、とたんに営業に行くところがなくなった」、さもありなんだ。「プルデンシャル生命とソニー生命と大手4生保を比較すると、職員1人あたりの生産性」は「実に4倍以上の開き」、プロ営業員との差だろう。
・『大量採用、大量退職に歯止めはかかるか  ソニー、プルデンシャルは在籍率も高い。ソニーの2年目在籍率は93%、3年目は80%(2019年度)。プルデンシャルは厳選採用を徹底しており、「転職希望者や生保業界経験者は原則として採用していない。ほかの業界で優秀だと判断した人に声をかけて、当社のセッション(会社説明会)に参加してもらっている。そのうち、およそ10人に1人しか採用していない」(同社広報チーム)と話す。 これに対して、大手生保などは採用と研修を毎月繰り返している。唯一、住友生命が2011年度から営業職員の採用サイクルを四半期ごとに変更した。「5年後の在籍率は2020年度末で目標の25%に達する見通し」(広報部)と成果は出ているが、在籍率の向上にはさらなる工夫が必要だろう。 では今後、営業職員の大量採用・大量退職の傾向に歯止めはかかるのだろうか。各社は近年、銀行などの代理店や通販・ネットなど、新しい販売チャネルの開拓を進めている。だが、生保会社は対面営業をメインかつ最大の販売チャネルと位置づけており、実際のところ、営業職員経由の保険加入は依然として5割以上を占めている。 だが、コロナ禍はこうした営業職員頼みの販売に再考を迫っている。企業や家庭を訪問することが制限され、ウェブ会議ツールなどを使った非接触・非対面の営業を求められている。実際、営業職員の初期研修では「デジタルツール活用の非対面募集」というメニューが加わり、新たな知識や多様な営業スキルが求められるようになっている。 今こそ、大胆な改革に着手しなければ、営業職員チャネルは衰退していく危機に直面している』、「自動車保険や火災保険などの損害保険はインターネット経由に馴染み易いが、生命保険は馴染み難いのだろう。

次に、1月28日付け東洋経済Plus「被害総額は20億円超、全契約の調査実施へ 第一生命、営業職員「巨額金銭詐取」の深い闇」を紹介しよう。
https://premium.toyokeizai.net/articles/-/26029/?utm_campaign=EDtkprem_2102&utm_source=edTKO&utm_medium=article&utm_content=210206&_ga=2.197981484.2032093983.1607135662-1011151403.1569803743
・『「当社の企業風土や体質そのものに問題があったと認識している。被害者の方々には深くお詫び申し上げる」 第一生命保険の稲垣精二社長は2020年12月22日、東京・日比谷の本社で行った記者会見で、元営業職員等による一連の金銭詐取事案についてこう陳謝した。 会見では、山口県の89歳の元営業職員による約19億5000万円の巨額詐取事件と和歌山県の元営業職員による約6000万円の詐取事件に加えて、福岡県や神奈川県などで新たに3人の社員が契約者に不正を働き、金銭詐取を行っていた事実が明らかにされた。これまでに判明した被害者は59人、被害総額は約20億7000万円にのぼる』、「89歳の元営業職員による約19億5000万円の巨額詐取事件」、にはわが目を疑った。その他も含め、これほど不祥事が相次ぐとは、「第一生命」はどうなっているのだろう。
・『2カ月で約700件の問い合わせ  被害の発覚が広がっている背景には、10月2日に山口県の元営業職員の金銭詐取事件が公表されたことで、それを見た契約者から「私も同じような事態になっていないか」など問い合わせが入っていることがある。同社のコールセンターには12月上旬までの約2カ月間で約700件の問い合わせがあったという。 12月の会見で稲垣社長は、「(今後も新たな不正が)発覚するかもしれない。もしわれわれが把握していないものがあれば、できるだけ早く表に出して解決したい」と語った。 同社の個人保険・個人年金保険の契約者数は約800万人。この全契約について、営業職員が金銭搾取などの不正が行われていないかの調査を行うという。今回発覚した事件と類似した手口で被害に遭っていないかどうか、契約者貸付制度や据置金の引き出しを利用した契約者を対象に調査する。 今回、第一生命で発覚した金銭詐取事案の多くは、「契約者貸付が(元営業職員に詐取された)資金の原資に使われていた」(第一生命の田口城・コンプライアンス統括部長)という共通の特徴がある。 契約者貸付とは、保険契約の解約返戻金の7~8割を上限に保険会社からお金を借りられる制度のことで、カードローンやキャッシングなどと比べても金利は比較的安い。 19億5000万円を詐取した山口県の不正事案では、「特別調査役」という肩書を得た元社員が契約者貸付などを利用させ、それを原資に架空の金融取り引きを持ちかけて金銭を搾取していた。そして、契約者1人を除き、すべて現金の手渡しの形で金銭を預かっていた。 また、和歌山県の事案では50代の元営業職員が契約者に無断で契約者貸付や解約などの手続きを行い、「誤って手続きをしたため、振り込まれたおカネを回収したい」と説明して、金銭を不正取得していた。 12月22日に新たに発表された福岡県の事案では30代の元営業職員が「金銭的な優遇制度がある」と契約者に持ちかけて、契約者貸付などの手続きに誘導していた。2019年4月からの5カ月間で被害者3人、被害額約865万円だった』、「契約者貸付」の悪用が共通しているとは驚いた。
・『優秀な営業職員に物言えぬ風土  こうした不正の背景について同社が12月に公表した報告書では、金銭授受を一切禁止するルールや不正行為の予兆を把握するための管理・監督が不十分だったことに加えて、特別調査役のように多くの新規契約を獲得する営業職員の特権意識を醸成させてしまったことや、成績が優秀な営業職員に対して社員が強くものを言えなかったことがあるとしている。 稲垣社長は「営業職員や営業現場を大切にするという風土が、逆にお客様にこのような迷惑をかけることになってしまった、表現は良くないかもしれないが、『性悪説』に立ってしっかり管理する必要があると経営陣一同が認識を改めている」と反省する。 第一生命の今回の問題は、営業職員を主力チャネルとする国内の生保各社にとっても対岸の火事ではないだろう。数千人から数万人単位の営業職員を管理する難しさは、ビジネスモデルに違いがない以上、変わりはないからだ。 こうした中、業界団体の生命保険協会は12月、国内の全生保42社に対して、営業職員チャネルのコンプライアンスの実態に関するアンケート調査を始めた。営業職員を抱える生保各社に、管理体制や不正防止の取り組み、予兆把握の方法などを調査する。第一生命の金銭詐取事件のように、高齢の営業職員の定年制度や認知判断能力についても尋ねている。 生命保険協会では「各社の実態を把握後、結果を各社にフィードバックするほか、対外的に公表することも検討したい」と話している』、「多くの新規契約を獲得する営業職員の特権意識を醸成させてしまったことや、成績が優秀な営業職員に対して社員が強くものを言えなかったことがある」、営業優先の職場では大いにありそうな話だ。「生命保険協会」の「アンケート調査」が対応策のヒントになればいいのだが・・・。

第三に、2月7日付け東洋経済オンライン「第一生命「巨額詐取事件」、調停で解決のゆくえ 解明には時間、被害者は「即時全額一括賠償を」」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/410353
・『2020年秋に第一生命西日本マーケット統括部の元営業職員による巨額詐欺事件が判明してから約4カ月。被害者3人と第一生命による1回目の調停が2月4日、東京地方裁判所で行われた。 この日、総額で19億5000万円がだまし取られた複数の被害者のうち、1人の被害者が陳述した。 被害者は「元営業職員に詐取された生命保険金は、被害者の母が娘を想う親心から、人生をかけて必死に残してくれたものだ」「第一生命が恒常的に元営業職員を特別扱いし、しかるべき監督を怠り続けたことで事件が起きた」と述べたうえで、「この疲弊し、悲しみや憤りを抱えたままの状態から、一日も早く解放していただきたく、第一生命に対して即時全額一括賠償の調停案を示してほしい」と調停委員会で訴えた』、「第一生命」が直ぐに「和解」に応じず、「調停」中とは驚いた。
・『全容解明には時間がかかる  被害者らを支援する目的で結成された第一生命被害者弁護団も、「第一生命の重大な注意義務懈怠(けたい)が被害を生んだものであり、ただちに全額補填すべきである」などと強く主張した。 第2回の調停期日は4月8日に予定されており、調停委員会の解決案が提示される見込みだ。被害者弁護団は「本件はそれぞれの事実関係については争いのない事案だ。遅くとも次回期日において、第一生命が全額一括の返済をなすとの調停勧告を出していただきたい」(東京共同法律事務所の猿田佐世弁護士)と訴えている。 今回の巨額詐欺事件をめぐって第一生命は、被害者に対して返済されていない金額の3割を先行弁済(補償)するとしている。3割を超える部分の弁済については、被害者が利息を受け取っているケースもあり、実際の被害額の算出が難しいことから、裁判所の調停制度を利用して第三者による判断を求めていた。 第一生命は被害者への弁済について、「今後も調停の場で真摯に話し合いに応じていきたい。調停委員会の意見は最大限尊重したい」(広報部)と述べている。 同社では西日本マーケット統括部の元営業職員以外に、複数の元社員らによる詐欺事件が判明しており、今回調停で審議されている事案を含めて被害総額は約20億7000万円、被害者は59人にのぼる。 【2021年2月7日13時3分追記】元営業職員の所属部署について、表記のように修正いたします。 第一生命は現在、保険の加入者が利用できる契約者貸し付けの利用者などを中心に、詐取の類似事例がないかどうか、確認作業に着手している。この調査は2021年3月末には終える見込み。さらに、個人保険・個人年金保険の全契約者約800万人を対象にした調査を早期に開始し、「2022年3月までには全契約者の確認を終わらせたい」(同社広報)としている。 いずれにしても、巨額詐取事件の全貌解明には時間がかかりそうだ』、「第一生命」としても、早く終わらせたいところだろうが、「全契約者約800万人を対象にした調査」には確かに「時間がかかりそうだ」。

第四に、3月3日付け東洋経済Plus「なぜ4万人も辞めていくのか ノルマ未達なら「雇用契約打ち切り」の無惨」を紹介しよう。
https://premium.toyokeizai.net/articles/-/26326/?utm_campaign=EDtkprem_2103&utm_source=edTKO&utm_medium=article&utm_content=210303&_ga=2.254071051.2032093983.1607135662-1011151403.1569803743#tkol-cont
・『「きょうも1日、無駄な仕事をしたね」 2020年12月のある日、住友生命に勤める女性営業職員のAさんは、契約者宅を訪問した後、上司がつぶやいた一言に思わず耳を疑った。 Aさんがその日、契約者宅を訪れたのは、同社が提供する「ご家族登録サービス」の案内をするためだ。高齢の親などに代わって、事前に登録した家族が保険の内容を確認したり、各種手続きなどが可能になるサービスだ。 保険契約者のアフターフォローサービスの1つであり、高齢化が進むわが国の実情に合ったサービスだ。だが、この登録者を増やしたからといって、保険会社には一銭も入らない。保険の契約を獲得して初めて、保険会社は収入が得られるからだ。 冒頭の上司の一言は、Aさんがご家族登録サービスの案内と併せて、既存契約の保障の見直しや新商品を提案しなかったことを責めている』、「上司」は訪問前に「家族登録サービスの案内と併せて、既存契約の保障の見直しや新商品を提案」するようアドバイスすべきだった。
・『ノルマの達成度合いで「アメとムチ」  どの生命保険会社も、営業職員に対して営業成績や活動内容、勤務状況などに関して、事細かにノルマを設けている。営業職員の経験年数が長いほど、また資格が上位なほどノルマは厳しく、その達成度合いに応じて昇進や昇給などの「インセンティブ」と、減給や降格などの「ペナルティ」が与えられる。 インセンティブは、契約内容の確認や契約の保全手続きなど、比較的簡単な業務に対するものは低い。これに対し、新規契約の件数や保険料、獲得した保障額(保険金額)に対するインセンティブは高い。 生保各社や入社からの年数によっても異なるが、おおむね3カ月~半年ごとに、ノルマの達成度合いをチェックする「査定」(会社によっては「職選」という)があり、会社が規定したノルマをクリアできなければ、昇進できなかったり、給与が下がったりする。 一方、ペナルティで最悪の場合は、雇用契約が終了となる。毎年約4万人もの営業職員が業界を去っていくが、最大の理由はこのノルマにある。 生命保険業界で保険営業にかかわる営業職員や社員の人数は、近年は23~24万人で推移している(生保15社合計)。約4万人が毎年退職するのに人数が横ばいなのは、ほぼ同程度の人数が新たに大量採用されるためだ。 しかも多くの人は、査定をクリアできずに雇用契約が打ち切りになったり、査定の前に退職勧告を受けて退職に追い込まれたりしている。「離職」と言っても、自己都合で辞める人は少なく、会社によって辞めさせられるのが実態だ。それにも関わらず、「(退職の原因が主に従業員側にある)自己都合退職の扱いになることがほとんど」(複数の生保営業職員)なのだという。 営業職員には数多くのノルマが設定されており、保険契約を新たに取り続けなければ、会社で働き、営業職員として居続けることができない仕組みになっている。とくに、新たに営業職員になって最初にぶち当たるのが新規契約の壁だ。 家族や友人、知人に保険契約に加入してもらうことから始める営業職員も少なくない。冒頭のAさんも入社当時、上司から「家族や友達の契約を『自己基盤』として獲得していきなさい。よい商品なので、自分の大切な人に勧めないのは失礼だよ」と言われたという。 ここでいう「よい商品」とは、同社が2018年から会社を挙げて推進している健康増進型保険「Vitality(バイタリティ)」のことだ。Aさんも健康になれば保険料が安くなるという点で、先進的な商品だと思ったが、「勧めないと失礼だよ」という言葉には強い違和感を持った。それでもノルマをクリアするため、家族が加入していた他社の死亡保険契約をバイタリティに切り替えたという』、「「離職」と言っても、自己都合で辞める人は少なく、会社によって辞めさせられるのが実態だ。それにも関わらず、「(退職の原因が主に従業員側にある)自己都合退職の扱いになることがほとんど」、厳しい現実だ。
・『ノルマの重さに押しつぶされる  業界最大手の日本生命の場合は、入社後の一定期間は家族の契約をとってはいけないことになっている。その代わりに既契約者が割り当てられ、その既契約者を対象に営業活動を行う。2020年に同社に入社した営業職員Bさんも「新規契約の件数だけでなく、日々の活動にまで基準が設けられていることに驚いた」ともらすほど、ノルマの重さに押しつぶされそうな日々を送っている。 Bさんの場合、入社してすぐに、既契約者約100人を任された。ほどなくして、会社が決めた厳しいノルマがあることを知った。具体的には、1年に1回、契約内容の確認や保障の見直し、新商品の提案などをする「ご契約内容確認活動(GNKK)」を行い、対面での訪問比率などを満たせないと、担当地域を外されてしまうのだ。 だが、Bさんの所属する営業拠点は、1月に入って2回目の緊急事態宣言下にある。Bさんは、「契約者に連絡をしても、コロナが怖いからと言って会ってくれない。でも直属の上司や営業部長からは対面が前提だと言われる。基礎疾患がある高齢者に対しても『とにかく会うように』と言われたときは、信じられなかった」と話す。 日生の場合、成績に対するノルマも厳しい。入社から6カ月以内で、「新契約の獲得4件以上」「事故欠勤日数9日未満」「職務ポイント30点以上」のすべてをクリアしないといけないと規定されている。2年目、3年目になるに従ってノルマはさらに厳しくなり、「件数に加えて保険金額や保険契約の継続率まで上乗せされる」(入社4年目の営業職員Cさん)。 ちなみに、事故欠勤とは無断欠勤や自己都合欠勤などを指し、職務ポイントとは、損害保険商品も含めた新規契約の獲得や面談した顧客の数、GNKKの件数などを独自にポイント化したものだ。 ただし、現在、コロナ禍を考慮して特例措置がとられており、前述の3つのノルマをクリアできなくてもただちに雇用契約終了となることはない。特例措置が終われば、コロナ禍前と同様、成績や活動状況に応じて雇用契約が継続されるかどうかが決まる。 「毎日の朝礼で、全員に配られる成績表を見ながら、上司に責められることもあります。その数字を見るのが怖くてしかたありません」とBさんは言う』、生保の「毎日の朝礼」はPDCAの厳しいチェックの場のようだ。
・『5年以内に10人中8人が辞めていく  生保各社は、営業職員の定着状況を把握するのに「在籍率」という数字を使っている。大手生保で言えば、在籍率は2年目が約7割、3年目が約5割、6年目が約2割というのが平均的な値だ。つまり、10人のうち1年以内に3人が辞め、2年以内には5人、5年以内には8人が辞める。 離職率がこれほど高いのは、前述のような厳しいノルマのせいだが、驚くべきは、多くの営業職員が入社時にこうしたノルマについて、きちんとした説明を受けていない実態だ。 「ノルマがあるのかと聞いても具体的な話は何もなく、『心配ない。誰でも達成できる』とだけ言われた」(Aさん) 「『ノルマはないよ。アフターフォロー中心だから』と言われて信用した」(Bさん) Aさん、Bさん以外にも、他の生保各社も含めた多くの営業職員が「入社前には、正社員であることや社会保障があること、最初は固定給があること、子育てしやすいことなど、メリットばかり強調された。給与は事業所得になるため経費負担が発生すること、ノルマによって給与が変動すること、土日に契約者と会うこともあることなど、デメリットについての説明はいっさいなかった」と口をそろえる。中には「採用担当者にだまされた」と批判する人もいる。 顧客との接点になる営業職員が、生命保険会社に対して不信感を抱き続けていては、顧客に満足してもらう保険サービスを提供することなどできない。また、新契約の獲得に重いノルマがあることで、名義借契約(第三者の名義を借りて、保険契約を結ぶこと)や架空契約(架空の名義を使用し、保険契約を結ぶこと)など不正契約の誘引を与えてしまっている。 生保各社は「顧客基点の業務運営」の達成を高らかにうたい上げている。だが、これを実現するには、数十年前から綿々と続く、保険営業の「ノルマ至上主義」を改める必要がある』、「多くの営業職員が入社時にこうしたノルマについて、きちんとした説明を受けていない実態」、とは驚かされた。「数十年前から綿々と続く、保険営業の「ノルマ至上主義」を改める必要」、なかなか難しいのだろう。
タグ:保険 東洋経済オンライン (その3)(問われる保険営業 大量採用 大量離職に歯止めはかかるか 再燃するハローワーク前の「採用活動」、被害総額は20億円超 全契約の調査実施へ 第一生命 営業職員「巨額金銭詐取」の深い闇、第一生命「巨額詐取事件」、調停で解決のゆくえ 解明には時間、被害者は「即時全額一括賠償を」、なぜ4万人も辞めていくのか ノルマ未達なら「雇用契約打ち切り」の無惨) 東洋経済Plus 「問われる保険営業 大量採用、大量離職に歯止めはかかるか 再燃するハローワーク前の「採用活動」」 「ハローワーク前で、パンフレットを片手に失業者に声をかける女性営業職員の姿が見られた」、路上の勧誘にまで走るとは生保も落ちたものだ 営業職員の採用に「ノルマ」 「1年間に離職した人の数だ。2019年度の推計で、その数は約4.3万人に上る。つまり、離職した人の数と同程度の約4.5万人を採用することで、ようやく23万人超の在籍者数を維持できている」 離職率は2ケタ% 「5年後に残っている営業職員は実に10人のうち2人にすぎない」、とは改めて驚かされた。 採用はまず数の確保を優先 「プルデンシャル生命とソニー生命と大手4生保を比較すると、職員1人あたりの生産性」は「実に4倍以上の開き」、プロ営業員との差だろう 大量採用、大量退職に歯止めはかかるか 「自動車保険や火災保険などの損害保険はインターネット経由に馴染み易いが、生命保険は馴染み難いのだろう。 「被害総額は20億円超、全契約の調査実施へ 第一生命、営業職員「巨額金銭詐取」の深い闇」 「89歳の元営業職員による約19億5000万円の巨額詐取事件」、にはわが目を疑った。その他も含め、これほど不祥事が相次ぐとは、「第一生命」はどうなっているのだろう 2カ月で約700件の問い合わせ 「契約者貸付」の悪用が共通しているとは驚いた。 優秀な営業職員に物言えぬ風土 「多くの新規契約を獲得する営業職員の特権意識を醸成させてしまったことや、成績が優秀な営業職員に対して社員が強くものを言えなかったことがある」、営業優先の職場では大いにありそうな話だ 「生命保険協会」の「アンケート調査」が対応策のヒントになればいいのだが・・・ 「第一生命「巨額詐取事件」、調停で解決のゆくえ 解明には時間、被害者は「即時全額一括賠償を」」 「第一生命」が直ぐに「和解」に応じず、「調停」中とは驚いた 全容解明には時間がかかる 「第一生命」としても、早く終わらせたいところだろうが、「全契約者約800万人を対象にした調査」には確かに「時間がかかりそうだ」 「なぜ4万人も辞めていくのか ノルマ未達なら「雇用契約打ち切り」の無惨」 「きょうも1日、無駄な仕事をしたね」 「上司」は訪問前に「家族登録サービスの案内と併せて、既存契約の保障の見直しや新商品を提案」するようアドバイスすべきだった ノルマの達成度合いで「アメとムチ」 「「離職」と言っても、自己都合で辞める人は少なく、会社によって辞めさせられるのが実態だ。それにも関わらず、「(退職の原因が主に従業員側にある)自己都合退職の扱いになることがほとんど」、厳しい現実だ ノルマの重さに押しつぶされる 生保の「毎日の朝礼」はPDCAの厳しいチェックの場のようだ 5年以内に10人中8人が辞めていく 「多くの営業職員が入社時にこうしたノルマについて、きちんとした説明を受けていない実態」、とは驚かされた 「数十年前から綿々と続く、保険営業の「ノルマ至上主義」を改める必要」、なかなか難しいのだろう。
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