SSブログ

韓国(文在寅大統領)(その9)(「韓国・文大統領の天敵」の前検事総長が 最大野党に電撃入党した理由) [世界情勢]

韓国(文在寅大統領)については、3月12日に取上げた。今日は、(その9)(「韓国・文大統領の天敵」の前検事総長が 最大野党に電撃入党した理由)である。
https://diamond.jp/articles/-/278430
8月3日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した元・在韓国特命全権大使の武藤正敏氏による「「韓国・文大統領の天敵」の前検事総長が、最大野党に電撃入党した理由」を紹介しよう。
・『尹錫悦前検事総長が「国民の力」に入党した背景  尹錫悦(ユン・ソギョル)前検事総長が7月30日、電撃的に最大野党「国民の力」に入党した。尹氏は、6月29日に出馬表明をしてから支持率がじり貧であった。それには、尹氏およびその家族を巡るスキャンダルと、政策ビジョンの物足りなさ、政治経験の不足からくる失言などが絡み合っている。 尹氏は、文在寅大統領と対立することによって国民の同情と期待、そして支持を集めてきた。このため与党「共に民主党」は尹氏を目の敵として攻撃を仕掛けてきている。そして孤立無援の尹氏がこれに耐えうるのか難しい状況となっており、強い政治的後ろ盾が必要な状況になった。 尹氏が8月を待たずに、7月30日電撃的に国民の力に入党したのにはこのような背景があるのであろう。尹氏は「入党に関して不確実なままにすることは、私が政権交代の政治活動をしていく上で、国民に多くの混乱と累を及ぼすのではないかと考えた」と述べ、7月入党に至る考えを述べた。当初は8月中旬以降に入党することを考えていたという。 「国民の力」は9月15日から大統領選の党公認候補を決める予備選を行い、一般国民を対象に実施した世論調査で候補を8人に絞り込む。 尹氏の入党に関し、「国民の力」の李俊錫(イ・ジュンソク)代表は次のように述べている。 私は絶えず話をしてきたように、尹前総長を通じて大統領選挙で勝利するという意思に変わりはないと考えてきた」 「入党が8月でなく、7月だったことを肯定的に評価する」「尹前総長が入党したのだから、尹前総長を支持する多くの方々が本日からオンラインで入党することを期待している」 これらの発言は、尹氏が「国民の力」と一体となって逆風を跳ね返し、再度、両者の支持率向上につなげていこうとする尹氏の意思を強く買ったものと考えてよいのではないか。尹氏の「国民の力」入党によって早くも来年3月の大統領選挙に向けた運動は熱を帯びてきている』、「オンラインで入党」とはさすがに進んでいる。
・『次期大統領選は三つ巴の争いに  7月19日に発表された、韓国の世論調査会社・リアルメーターの「次の大統領にふさわしい候補」調査で、李在明(イ・ジェミョン)知事23.8%、尹錫悦前検事総長22%、李洛淵(イ・ナギョン)元首相20.1%となり、尹総長と李知事の争いから、李元首相を含めた三つ巴の争いに変化した。 特に顕著だったのは李元首相への支持の急増である。李元首相はソウル・釜山の市長選挙において、「共に民主党」の選挙対策本部長を務めたため、「両市長選惨敗の責任を負って大統領選挙出馬を断念すべき」との声が党内や進歩系から湧き上がり、支持率が低迷していた。 しかし、ここに来て与党支持の進歩派だけでなく、中道層で支持が大きく伸びている。進歩系では、これまで文大統領の不人気度が高まるにつれ、与党内で非主流派の李知事に支持が集まっていた。 ところが、李知事は「親日派と米占領軍が大韓民国を建設した」と国体を否定するかのような発言を行うなど、あまりにも過激な言動が目立っている。このため進歩系の中からも李知事以外を支持する動きが広がっているのであろう。 また、中道層も尹氏に政治経験がなく李知事に勝てない可能性があるとの疑念が湧き、首相、党代表を務め政治経験が豊富で穏健派のイメージが強い李元首相に支持が流れたという側面もあろう』、「李知事は「親日派と米占領軍が大韓民国を建設した」と国体を否定するかのような発言を行うなど、あまりにも過激な言動が目立っている」、事実であっても、「国体を否定」は政治家としては命取りになるようだ。
・『尹氏の支持率の低迷は致命傷になりかねない  これまで尹氏の強みは高い支持率にあった。尹氏の支持率は6月29日に出馬表明した時点では32.3%で、「共に民主党」の李知事の22.8%を10ポイント近い差でリードしていた。また、李元首相は10%強の支持でしかなかった。 非与党系で常に先頭を走ってきたのが尹氏である。しかし、尹氏は6月末に記者会見を開いて政治活動を始めると宣言して以降支持率の低迷が続いている。それは先述の通り、尹氏およびその家族を巡るスキャンダルと尹氏自身の政治経験の不足が国民の失望を招いた結果であろう。支持率低迷が続けば、さらなる「尹氏離れ」が進みかねない。 尹氏に対しては、文政権が新設した捜査機関の高位公職者犯罪捜査処(公捜処)が、職権乱用容疑で捜査に着手した。 尹氏の義母が7月2日、ソウル近郊の議政府(ウィジョンブ)で資格外の療養病院の運営を行い、多額の給付金を不正に受け取ったのは医療法などに違反するとして3年の実刑判決を受けた。尹氏の妻にも株価操作の疑惑や、ホステス出身だったとの疑惑などが浮上した。こうした尹氏のイメージを悪くする攻撃が進歩系から続いている。 尹氏の政治経験の欠如も明らかになってきている。 出馬表明の記者会見で尹氏は、文政権を激しく攻撃したものの、自らの政策ビジョンは明確ではなく、記者会見での態度も落ち着かない様子だったという。 また、会見後に政治活動を始めてからは失言が目立っている。経済紙のインタビューでは労働時間規制を週52時間に制限した文政権を批判しながら「週に120時間でもがむしゃらに働いて、後でまとめて休めるようにすべきだ」と発言した。労働時間規制に対する経済界の不満を意識したものであろうが、長時間労働による過労死が社会問題となっているだけに、現実を無視した暴言だと激しい批判を浴びた。これも政治感覚が乏しいための失言だろう。 尹氏の広報戦略が稚拙だとも批判されている。尹氏の報道官は6月19日、健康上の理由で就任6日目に突然辞任した。報道官の辞任は尹氏の国民の力入党を巡る混乱が原因だともいわれている』、「尹氏の報道官」が「就任6日目に突然辞任」、というのは「尹氏」の政治家としての資質に疑問符をつけるものだ。
・『尹氏が不安視される中で第4の候補者が浮上  文政権にとって、尹氏は検事総長として対立した天敵である。尹氏が大統領となれば、文政権の幹部の退任後は安全とはいえないだろう。何としても尹氏が大統領に当選するのは避けたいところである。 7月28日、MBCと聯合ニュースTVの共同主催によるテレビ討論会では、尹氏に対する与党大統領候補のけん制が集中した。 李知事は尹氏に対し、「正当性がない」と主張した。 李元首相も尹氏の「経験不足」を指摘した。「検事は過去に対し有罪・無罪を判断する仕事だが、国政は未来を準備し、対立を調整するのが本質であり、そういうことは私の方がよく知っている」と述べた  今回の大統領選挙は野党系にとって難しい戦いである。文政権はこれまでネロナンブル(私がやればロマンス、他人がやれば不倫)というダブルスタンダードを徹底的に実践してきた政権である。 進歩系の人々は文大統領に反する候補者およびその親族のスキャンダルの告発に余念がなく、文政権はそれを積極的に取り上げてきた。次期大統領選挙で公平な選挙が行われるとは考えない方がいいだろう。 既に、尹氏については義母や妻ばかりでなく尹氏自身の職権乱用での捜査も行われている。こうした中、尹氏で本当に大丈夫かとの声は保守系の人々の間で絶えない。 それを受け浮上しているのが崔在亨(チェ・ジェヒョン)前監査院長である。崔院長は2018年に廃炉が決まった月城原発の監査で廃止決定プロセスが不当だと指摘し、脱原発を指向する文政権と対立した人物。尹氏に先立つ7月15日に国民の力に入党した。上記調査では支持が6%と急増しており、代替候補として注目されるようになった』、「崔在亨」氏も骨がありそうだ。
・『国民の力への入党で尹氏は弱点を埋められるか 尹氏にとって最大の課題は、国民の声に寄り添った選挙活動を行うことである。これまで尹氏には強靭(きょうじん)な政策集団や選挙マシーンはなく、素人のような政治活動もしてきた。しかし、今後は「国民の力」をバックとした選挙活動ができるようになるだろう。 尹氏は「国民の力」入党の翌日、同党の元非常対策委員長である金鐘仁(キム・ジョンイン)氏と面談した。尹氏はキングメーカーといわれる金元委員長の助言を求めたものと思われる。尹氏の報道官は「(金元委員長が)政権交代のために良いアドバイスをしてくださったと聞いている」と述べた。 特に重要なのは「国民の力」の李俊錫代表との連携である。韓国の国民の3割は進歩系、3割は保守系、4割は中道だといわれる。大統領選挙では誰が中道の4割を獲得することで決まる。前回の選挙で文在寅氏が勝利したのも、朴槿恵氏弾劾による保守の没落という背景で行われた選挙だったからである。 今回は中道の4割に加え、既成の政治に反旗を翻した20代を中心とする若者の支持を誰が獲得するかである。李代表はそこで重要な役割を果たすことになるだろう。) 李知事は尹氏に対し、「正当性がない」と主張した。 李元首相も尹氏の「経験不足」を指摘した。「検事は過去に対し有罪・無罪を判断する仕事だが、国政は未来を準備し、対立を調整するのが本質であり、そういうことは私の方がよく知っている」と述べた 今回の大統領選挙は野党系にとって難しい戦いである。文政権はこれまでネロナンブル(私がやればロマンス、他人がやれば不倫)というダブルスタンダードを徹底的に実践してきた政権である。 進歩系の人々は文大統領に反する候補者およびその親族のスキャンダルの告発に余念がなく、文政権はそれを積極的に取り上げてきた。次期大統領選挙で公平な選挙が行われるとは考えない方がいいだろう。 既に、尹氏については義母や妻ばかりでなく尹氏自身の職権乱用での捜査も行われている。こうした中、尹氏で本当に大丈夫かとの声は保守系の人々の間で絶えない。 それを受け浮上しているのが崔在亨(チェ・ジェヒョン)前監査院長である。崔院長は2018年に廃炉が決まった月城原発の監査で廃止決定プロセスが不当だと指摘し、脱原発を指向する文政権と対立した人物。尹氏に先立つ7月15日に国民の力に入党した。上記調査では支持が6%と急増しており、代替候補として注目されるようになった』、「文政権はこれまでネロナンブルというダブルスタンダードを徹底的に実践してきた政権である」、そんなのを許す「韓国」の政治風土は理解し難い。
・『国民の力への入党で尹氏は弱点を埋められるか  尹氏にとって最大の課題は、国民の声に寄り添った選挙活動を行うことである。これまで尹氏には強靭(きょうじん)な政策集団や選挙マシーンはなく、素人のような政治活動もしてきた。しかし、今後は「国民の力」をバックとした選挙活動ができるようになるだろう。 尹氏は「国民の力」入党の翌日、同党の元非常対策委員長である金鐘仁(キム・ジョンイン)氏と面談した。尹氏はキングメーカーといわれる金元委員長の助言を求めたものと思われる。尹氏の報道官は「(金元委員長が)政権交代のために良いアドバイスをしてくださったと聞いている」と述べた。 特に重要なのは「国民の力」の李俊錫代表との連携である。韓国の国民の3割は進歩系、3割は保守系、4割は中道だといわれる。大統領選挙では誰が中道の4割を獲得することで決まる。前回の選挙で文在寅氏が勝利したのも、朴槿恵氏弾劾による保守の没落という背景で行われた選挙だったからである。 今回は中道の4割に加え、既成の政治に反旗を翻した20代を中心とする若者の支持を誰が獲得するかである。李代表はそこで重要な役割を果たすことになるだろう』、単独では頼りなかった「尹氏」が「金元委員長の助言」や、「「国民の力」の李俊錫代表との連携」で力をつけつつあるようだ。今後の動きを注目したい。
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。