健康(その16)(「やせるとボケるし死にやすくなる」医師が中高年にダイエットを勧めない理由 最大で4.15倍もボケやすくなる、「365日外食」実験を行った女医が伝えたい 食べているのに栄養不足の盲点、世界的にも短い日本人の睡眠 生産性の低さの原因に) [生活]
健康については、7月28日に取上げた。今日は、(その16)(「やせるとボケるし死にやすくなる」医師が中高年にダイエットを勧めない理由 最大で4.15倍もボケやすくなる、「365日外食」実験を行った女医が伝えたい 食べているのに栄養不足の盲点、世界的にも短い日本人の睡眠 生産性の低さの原因に)である。
先ずは、7月30日付けPRESIDENT Onlineが掲載した医学博士の永田 利彦氏による「やせるとボケるし死にやすくなる」医師が中高年にダイエットを勧めない理由 最大で4.15倍もボケやすくなる」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/48275
・『ハーバード大学の研究によると、やせている人は太めの人よりも死亡率や認知症リスクが高い。精神科医の永田利彦さんは「中高年になったら生活習慣病に注意するのはもちろんだが、やせることにも注意するべきだ」という――。 ※本稿は、永田利彦『ダイエットをしたら太ります。』(光文社新書)の一部を再編集したものです』、メタボが目の敵にされているが、「やせることにも注意するべきだ」、どういうことなのだろう。
・『「体脂肪量が多い人ほど死亡率も高い」は予想通りだが… やせている人の方が、太めの人よりも死亡率が高いことがわかっています。いったいなぜでしょうか。 本来、やせていれば体脂肪量も少ないはずで、体脂肪量と相関する生活習慣病などは、発症しにくいはずです。要するに、やせている人の方が太めの人よりも、心血管疾患などは発症しにくく、死亡率は低いはずなのです。 そこで、ハーバード大学(米国)公衆衛生学部のドンフン・リー博士たちは、体格予測式に基づいて除脂肪体重と体脂肪量を算出。死亡率との関連を見るコホート研究を実施しました。40歳以上の男性約3万8000人を、1987年から2012年までの間、平均21.4年追跡調査したのです。 除脂肪体重とは、全体重から脂肪組織の重量を引いた体重です。この中には筋肉、骨、内臓などが含まれますが、一般的には筋肉量と考えます。また、基本的には全体重が多いほど、除脂肪体重も体脂肪量も多くなります。 結果は、以下のようなものでした。まず、体脂肪量が多い人ほど死亡率も高く、体脂肪量が少ない方から5分の1の人に比べて、多い方から5分の1の人の死亡率は、1.35倍でした。また、体脂肪量が21キロまでは、死亡率はほぼ横ばいでしたが、体脂肪量がそれ以上になると、急速に上昇していました。体脂肪量が多いと死亡率も高いわけで、これは予想通りの結果と言っていいでしょう。 では、除脂肪体重と死亡率の関連は、どうだったでしょうか? 体脂肪量だけが死亡率と関連しているなら、除脂肪体重が少なくても多くても、死亡率は一定のはずです』、どうだったのだろう。
・『やせすぎると病気になりやすく、死亡率も上がる ところが、除脂肪体重と死亡率の関連は、U字型だったのです。つまり、除脂肪体重が少なすぎても多すぎても、死亡率が高かったのです。ということは、やせている人の死亡率が高いのは体脂肪量の影響ではなく、除脂肪体重が少ないこと、すなわちやせていることそのものの影響であると考えられます。 疾患別の死亡率を見ると、心血管疾患とがんでは、除脂肪体重と死亡率の関係はU字型で、除脂肪体重が少なすぎても多すぎても死亡率が高いというものでした。体脂肪量が少なければ心血管疾患などは発症しにくいはずなのに、やせていて除脂肪体重も少ないと、本来は低いはずの心血管疾患による死亡率も高くなっていたのです。 その理由はよくわかりませんが、がんに関しては、やせていると免疫力が低いことが、がんの発症に関連していると考えられます。免疫力が高ければ、私たちの体内で日々生じているがん細胞を、免疫細胞が退治してくれます。ところが、やせていて栄養状態が悪く、免疫力が低いと、がん細胞が増え続け、やがて発症してしまうのです。 さらに、呼吸器疾患による死亡率も、除脂肪体重が少ない人ほど高く、除脂肪体重が多い人は低いという結果でした。やはり、やせていると栄養状態が悪く免疫力が低いため、肺炎などの感染症にかかるリスクが高いからだと考えられます。 これらのことからは、体脂肪量が多いと死亡率が高いものの、脂肪を落とそうとして除脂肪体重まで落としてしまうと、かえって健康を損ねてしまうことがわかります。やせすぎると病気になりやすく、死亡率も上がるのです』、「脂肪を落とそうとして除脂肪体重まで落としてしまうと、かえって健康を損ねてしまうことがわかります。やせすぎると病気になりやすく、死亡率も上がるのです」、「やせていて栄養状態が悪く、免疫力が低い」、なるほど。
・『低体重だと認知症リスクも上がる 低体重による影響は、死亡率が上がるだけではありません。驚くことに、低体重だと認知症になりやすいというデータもあるのです。 山梨大学大学院准教授の横道洋司博士たちの、65歳以上の男女を2010年から平均5.8年追跡調査したコホート研究です。それによれば、適正体重(BMI18.5~25未満)の人を1とした場合の認知症発症率は、BMI25~30未満(日本の判定基準で肥満1度、WHOの判定基準で前肥満状態)の場合、男性で0.73倍、女性で0.82倍。適正体重の人よりも低い数値でした。ところが、BMI18.5未満(低体重)の人では、男性が1.04倍、女性が1.72倍と、適正体重の人よりも高かったのです。 女性の1.72倍が目立ちますが、男性はやせていてもいいというわけではありません。低体重の男性で脂質異常症(高脂血症)のある人は、適正体重で脂質異常症のない人に比べて、認知症発症率はなんと4.15倍。女性では、低体重で高血圧だと、適正体重で高血圧のない人に比べて、認知症発症率が3.79倍でした。脂質異常症や高血圧などの生活習慣病は、中高年になれば誰でも何かしらあると言ってもいい状態ですが、そこに低体重が加わると、一気に認知症発症率が高まるのです。 中高年になったら生活習慣病に注意するのはもちろんですが、それだけでなく、やせることにも注意するべきなのです』、「脂質異常症や高血圧などの生活習慣病は、中高年になれば誰でも何かしらあると言ってもいい状態ですが、そこに低体重が加わると、一気に認知症発症率が高まる」、恐ろしいことだ。適正体重の維持がやはり重要なようだ。
・『暴力や自殺による死亡率にも関連性が… しかも、低体重だと病気以外の死因につながる可能性も高くなる、という驚きのデータもあります。病気以外の死因とは、暴力による死亡、自殺、交通事故などで、そのうち交通事故はBMIと関連がありませんでしたが、暴力と自殺による死亡率は、BMIが低い人ほど高くなる傾向があったのです(図表1)。(【図表1】暴力、自殺による死亡率出所=『ダイエットをしたら太ります』はリンク先参照) これは、ロンドン大学衛生熱帯医学大学院(英国)のクリシュナン・バスカラン博士たちが、英国国民保険サービス(国営医療サービス事業:NHS)のデータを用いて、16歳以上の男女を1998年1月から2016年3月までの間、追跡調査したコホート研究です。調査対象者は約363万人に及びます。非常に大規模であることと、調査対象の年齢の中央値が36.9歳であり、BMIと死亡率の関連を調べたほかの研究よりも若いことが特徴です。 研究では、暴力や自殺の原因を把握していませんから、亡くなった人にどのような経済的、職業・学業的、家族的、心理・精神医学的な問題があったのかは、わかりません。ただ、研究開始時点で精神障害(うつ病、躁うつ病、統合失調症)の人は除外したと記されていますから、これらが原因ではないと言っていいでしょう。 実は、自殺と低体重の関連については、以前から指摘されていました。 たとえば、マックマスター大学(カナダ)のステファン・ペレラ博士は、それまでの自殺関連の研究の中から体重、特にBMIとの関連を検討した研究を集め、複数の研究結果を統合して解析する「メタアナリシス」という手法を用いて、BMIと自殺にどれほど関連があるかを調べています』、「暴力と自殺による死亡率は、BMIが低い人ほど高くなる傾向があった」、なんとなく感覚的には理解できる。
・『個人の資質が低体重と自殺の双方に関連している可能性も ペレラ博士がこの研究を行った2016年時点では、まだバスカラン博士たちの研究結果が出ていませんでした。すなわち、ある時点から未来に向かって調査を進める“前向き”コホート研究がなく、ある時点から過去に遡って調査を進める“後ろ向き”コホート研究しかありませんでした。 それが何を意味するかというと、これから発生する事象を観察する前向きコホート研究に比べて、過去のデータを利用する後ろ向きコホート研究は、データの不均質性などがあり、情報の信頼性に劣るという問題があるのです。つまり、研究の科学的価値が低いわけです。 そのせいかどうか、ペレラ博士の研究では、「BMIが増加するほど自殺既遂は減る。肥満だと自殺既遂のリスクは29パーセント減少し、低体重だと21パーセント増加する。BMIと自殺未遂や自殺念慮(死にたい気持ち)の関係は、研究ごとに結果が異なり、一定の結論は出ない」という結果でした。 これをどのように解釈するか難しいところですが、ペレラ博士たちは神経質さといった気質が、低体重と自殺既遂に関連している可能性を指摘しています。私の臨床経験からは、神経質さだけでなく、競争心の激しさなど、種々の原因が低体重と自殺の両方につながっている気がします。そのような個人の資質(気質)が、低体重と自殺の双方を生じさせてしまう可能性がある、ということです。しかし、これに関する研究はまだ少なく、結論に達するには、BMIと自殺や暴力による死との関連を含む前向きコホート研究が、いくつか出てくるのを待たなければなりません』、「ペレラ博士たちは神経質さといった気質が、低体重と自殺既遂に関連している可能性を指摘」、実感にも合うようだ。今後の研究を待ちたい。
次に、9月15日付けダイヤモンド・オンライン「「365日外食」実験を行った女医が伝えたい、食べているのに栄養不足の盲点」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/281765
・『日々の食事が体をつくる。それは、誰もが知っていること。では、365日外食を続けたらどうなるのか――。それを自分の体で実験してみた医師がいる。うえやま腎クリニック(鹿児島市)院長の上山菜穗医師だ。「食の大切さを実感していたからこそ、自分の体で体験してみようと思った」と話す上山医師は、外食生活を続ける中で数々の不調に見舞われ、最終的には“実験”を中止せざる得ない状況に陥ったという。果たして「365日外食生活」実験はどんな結末を迎えたのか、そして現代人が陥りやすい食生活の盲点とは――』、興味深そうだ。
・『365日外食生活を続けたらどうなった? 365日外食生活をしてみよう。そう思い立って“実験”を始めたのは、上山医師が30代半ばの頃だ。 「日々の診療のなかで、慢性疾患は食事の影響が大きいことを実感していました。外食ばかりの生活をしていたらきっと体に悪影響があるだろう。では、どのくらい悪影響があるのか、自分の体で体験してみようと思ったのです」 最初のうちは、同僚・友人らとイタリアンやカジュアルなフレンチレストランなどに行き、楽しく“実験”ができていた。ところが、次第に大変になっていた。なぜなら、少しずつ不調に見舞われるようになったからだ。 最初の不調は、腸にきた。「もともとおなかが弱いタイプでしたが、ますますおなかの調子が崩れがちになりました」と上山医師。 そのうちに食が細くなり、「BMI(ボディマス指数:体重kg÷身長m÷身長m)」は15と、不健康に痩せていった。そうすると筋肉や骨密度も落ち、エネルギー維持が難しくなり、簡単にエネルギーになるものを欲するようになったという。具体的には、チョコレートやコーヒーだ。 「カフェインや糖質をとって、血糖値を維持しようとしていたのだと思います」 確かにカフェインや糖質をとると、一時的に血糖値は上がる。ただその反動で急に下がるため、「血糖値の変動が精神的なバランスを崩し、仕事中には頑張れるけれども、休日はぐったりして動けなくなるなど、テンションが上がったり下がったりを繰り返していました」。当時の様子を上山医師は「すぐに充電がなくなるスマホのようだった」と言う。 さらに外食生活を続けると、次第に肌の調子も悪くなり、髪や爪の元気もなくなり、あちこちわかりやすいところに不調が出るようになった。そして極め付きが、帯状疱疹(たいじょうほうしん)だ。 「ちょうど1年たつ頃に、生まれて初めて帯状疱疹を発症しました。免疫力が低下したときに出るものなので、疲れ切っていたのでしょう。その時点で自分なりに納得できたので、約1年かけた365日外食生活の実験を終了することにしました。私は意図的に外食生活をつづけたので不調を自覚しやすかったのですが、多くの人はじわじわと悪影響を受けるため自覚しづらく、その積み重ねが慢性疾患につながるのだなと改めて実感しました」』、「外食ばかりの生活をしていたらきっと体に悪影響があるだろう。では、どのくらい悪影響があるのか、自分の体で体験してみようと思った」、自ら実験台になるとは大したものだ。「最初の不調は、腸にきた・・・そのうちに食が細くなり・・・ちょうど1年たつ頃に、生まれて初めて帯状疱疹を発症・・・自分なりに納得できたので、約1年かけた365日外食生活の実験を終了」、「1年」「外食生活」が続いたのに驚かされた、
・『食べすぎるタイプの人も実は栄養不足に陥っている なぜ、こんなにも不調に見舞われたのか。外食生活と言っても、上山医師の場合、ファストフードばかりだったわけでも、暴飲暴食を重ねたわけでもない。その答えを、上山医師は「栄養不足でした」と振り返る。 「体を維持するには、タンパク質、脂質、炭水化物と十分なビタミン、ミネラルが必要です。それらが足りなくなってエネルギーを維持することが難しくなったので、簡易なエネルギー源に頼るようになり知らず知らずのうちにチョコレートやカフェインをよくとるようになっていました。でも、それがかえって腸内環境を悪くし、ますます栄養が消化・吸収されにくくなり、さらに甘いものが欲しくなるという悪循環に……。体をつくる原料が不足していたのですから、細胞から弱くなっていっていたのだと思います」 上山医師の場合は、外食生活で食が細くなったわけだが、一方で、外食が続くと食べすぎてしまう人もいるだろう。その場合はどうだろうか。 「まず、筋肉と体脂肪のバランスの悪い、太めの人は余計なものを出せない人なんです。脂肪分は、いわば“ゴミ箱”のようなもの。とり過ぎた炭水化物や添加物は、脂肪というゴミ箱にたまっていきます。 そして、食べすぎてしまう人は、一般的に糖質と余計な脂肪分が多いだけで、その他の栄養素に関してはやっぱり不足している可能性が高い。栄養が足りているかというと、そうではないと思います。“ゴミ箱”を掃除するにはミネラルやビタミン類が必要ですが、ほとんどの人が足りていません」』、「食べすぎてしまう人は、一般的に糖質と余計な脂肪分が多いだけで、その他の栄養素に関してはやっぱり不足している可能性が高い。栄養が足りているかというと、そうではないと思います」、意外な感じを受けるが、その通りなのだろう。
・『外食・総菜・お弁当は自炊と比べて同じ体積でも得られる栄養成分が少ない 外食続きでは、なぜ必要な栄養が不足しやすいのか。その説明の前に、ここで「外食」の定義をおさえておきたい。上山医師の考える「外食」は、飲食店での食事だけではない。コンビニやスーパー、デパートなどで買う総菜や弁当も外食だ。また、「カット野菜を買ってきてドレッシングをかけて食べる、パスタをゆでて市販のソースをかけて食べるのも、外食です」と、上山医師。 つまり、自分で食材を切って調理した食事以外は、外食だ。これらの「外食」に共通する問題は何かと言えば、「同じ体積、同じカロリーでも得られる栄養成分の量が少ない可能性が高いこと」と、上山医師は指摘する。 それはなぜか。 「たとえば、野菜を丸ごと買ったとしても、日がたつごとに少しずつ栄養成分は失われます。カットされていれば、そのスピードは速くなります。さらに、チェーン店で使っている食材は、すぐに使いやすいように加工されているものが多く、その分、栄養成分は減って、添加物が多い可能性が高いのです」 ただし、「外食をしてはいけない」というわけではない。ライフスタイル上、外食に頼らざるを得ない人は多いだろう。上山医師は「欠点を知った上で補ってほしい」とアドバイスする。そこで、まず「考えてほしい」と強調するのが「なぜ食べるのか」だ』、「外食」に共通する問題は何かと言えば、「同じ体積、同じカロリーでも得られる栄養成分の量が少ない可能性が高いこと」、「それはなぜか」、「たとえば、野菜を丸ごと買ったとしても、日がたつごとに少しずつ栄養成分は失われます。カットされていれば、そのスピードは速くなります。さらに、チェーン店で使っている食材は、すぐに使いやすいように加工されているものが多く、その分、栄養成分は減って、添加物が多い可能性が高いのです」、なるほど。
・『日々のエネルギーを作り細胞をリニューアルする食事の「5カ条」 「ただ『おなかがすいた』『おいしいから』と、あまり考えずに食べている人が多いと思いますが、私たちが食べる意味は『エネルギーを作るため』、そして『細胞をリニューアルするため』です。ところが、そのことを考えずに脳や舌で判断して食事を選ぶと、脳も舌もすぐにだまされるので、砂糖中毒、カフェイン中毒などになってしまいます」 では、日々快適に過ごせるようエネルギーを作り、細胞をリニューアルするにはどんな食事をとったらいいのだろうか。最後にアドバイスをもらった。 (1)和食中心の食事に 「日本人の私たちにとってDNAに合う食事とはやっぱり和食です。おしょうゆやみそといった良い発酵食品を活用した食事が日本人には合っています」 (2)良質なタンパク質と脂質をとり、筋肉と骨を維持する運動をする(「糖質は即効性のあるエネルギーですが、長持ちするエネルギーはタンパク質と脂質です。これらをしっかりとりつつ、運動で筋肉や骨を維持しなければ、エネルギーは長持ちしません」 (3)毎日同じメニューはNG 朝は「パンと卵」など、メニューが決まっている人は少なくないだろう。しかし、「微量な栄養素も含めてすべての必要な栄養素を毎日コツコツとることがいちばん。同じメニューでは確実に栄養が偏ります。バランスよく栄養が含まれていることをうたっている商品でも同じ。そもそも分かっている栄養素は一部で、まだまだ分かっていない栄養素があり、そうした微量な栄養素が実は大事だったりします。だから、これさえ食べていればOKという食品、メニューはありません」。 (4)まずは1週間分の食事を記録して、見直しやすいところから変える 「1週間の食事を記録すれば、傾向が分かります。ただ、急にすべては変えられないので、変えやすいところから見直しましょう。たとえば、間食によくお菓子をとっている人は、素焼きのナッツ類やミートボールに変える、甘い飲み物を飲む人はだしスープに変えるなど、まずは間食から見直すことをおすすめします」 (5)サプリメントを活用する 「どんなに食事に気をつけても、微量な栄養素を満遍なく毎日とることはほぼ不可能です。特に忙しいビジネスパーソンは、サプリメントで補充するスタイルがいちばん合っています。ただし、サプリメントも選び方が肝心。一つには良質なサプリメントを選ぶこと、もう一つは自分に合ったサプリメントを選ぶこと。ビタミンCなど、誰もが不足しがちな栄養素もある一方で、不足している栄養素には個人差がありますから、まずは血液検査で栄養状態を調べて、自分の“取扱説明書”を作りましょう」(ライター 橋口佐紀子、監修/うえやま腎クリニック〈鹿児島県鹿児島市〉上山菜穗 院長) (上山菜穗 プロフィール リンク先参照)』、私も「朝は「パンと卵」など、メニューが決まっている」が、今さら変えるのも面倒なので、継続するつもりだ。
第三に、9月29日付け日経ビジネスオンラインが掲載した経済産業研究所による「世界的にも短い日本人の睡眠、生産性の低さの原因に」を紹介しよう。
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00351/091300002/
・『近年、不眠症などの「病気の状態」を治癒するだけでなく、人々の生活の質を改善する睡眠のあり方を模索すべきだとする「スリープヘルス」という概念が注目されるようになってきた。経済産業研究所のプロジェクトで睡眠改善施策の効果検証に取り組んだ、黒田祥子・早稲田大学教育・総合科学学術院教授と大湾秀雄・早稲田大学政治経済学術院教授の寄稿を掲載する。 現代社会において、睡眠に何らかの問題を抱えている人はかなりの割合に上る。例えば、「国民生活基礎調査」(2019年、厚生労働省)によれば、日本人成人の約3割が「睡眠によって休養がとれていない」と述べており、米国の調査でも44%の人が「睡眠の問題をほぼ毎日感じている」と答えていた(Sleep foundation、2008)。他国でも同様の傾向が認められ、睡眠未充足と呼ばれる状態は世界的な問題となっている。 睡眠が十分でないことによって生産性が低下するとすれば、経済的に大きな損失となり得る。しかし、多くの睡眠未充足者は、ぐっすりと眠れなくても仕方がないと捉え、慢性的にその状態を受け入れているのではないだろうか。こうした中、近年「スリープヘルス」(Buysee、2014)という概念が注目されるようになってきた。 スリープヘルスは、不眠症などの「病気の状態」でなければよしとされた睡眠に対する従来の発想を転換し、人々の厚生やパフォーマンスにポジティブな影響を与える睡眠の在り方を模索していくべきとする考えである』、「スリープヘルスは、不眠症などの「病気の状態」でなければよしとされた睡眠に対する従来の発想を転換し、人々の厚生やパフォーマンスにポジティブな影響を与える睡眠の在り方を模索していくべきとする考えである」、なるほど。
・『睡眠と仕事の生産性との関係は? 果たして「睡眠で十分な休息がとれていないことによる生産性の低下はどの程度で、睡眠の量や質が改善すれば生産性は向上するのだろうか。これまでにも、睡眠不足や睡眠障害が、自動車事故や労働災害などの日中のパフォーマンスに深刻な影響を及ぼすことは、多くの睡眠研究が明らかにしてきた。 しかし、一般労働者を対象に、睡眠が仕事のパフォーマンスに直接どの程度影響するのかを分析したものはあまりない。また多くの研究は、眠ることができたから健康や生産性が改善したのか、あるいは別の要因が睡眠や健康、生産性を悪化させているのか、因果関係を明らかにしていない。 そこで、筆者らと早稲田大学経済学研究科の川太悠史氏は、大手製造業に勤務する約200人の従業員を対象にランダム化比較試験(randomized controlled trial;以下、RCT)を実施し、睡眠と生産性改善の効果を検証した。 RCTとは、被験者をランダムに2つのグループに分け、一方のグループ(介入群)には何らかの介入を施し、もう一方のグループ(対照群)には何もしないことで、実際の介入効果を検証する実験方法である(図1)。 (図1:RCTの流れ) ちなみに、最近は従業員への健康投資に積極的な企業も増えてきているが、投資対効果を検証している企業はまだ少ない。投資を無駄にしないためには、RCTの枠組みを利用した効果検証は非常に重要である。研究成果の詳細は経済産業研究所のHPに掲載されており、以下ではその一部を紹介することとしたい』、実務的にも役立ちそうな研究だ。
・『情報技術で睡眠改善をサポート 昨今では、「スリープテック」という言葉も使われ、スマートウォッチに代表されるようなセンシングデバイスを用いた健康管理は急速に認知度が上がっている。筆者らの睡眠改善プログラムは、こうした情報技術を利用し睡眠改善のサポートを試みた実験である。 プログラムでは、介入群に非接触型のセンシングデバイスを支給し、3カ月間夜間に計測した睡眠データを毎朝本人に通知することで睡眠を可視化するとともに、スマートフォンのアプリを通じて週ごとに睡眠改善に向けた行動変容を促すアドバイスを提示した。 図2は、3カ月後の睡眠改善効果の結果を示したものである。図の縦軸はスリープヘルスの尺度で、数値が大きくなるほど睡眠が改善していることを示している。スリープヘルスの尺度は、心身の病気やパフォーマンスに影響を与えると考えられている6つの睡眠に関する項目(睡眠時間、睡眠の満足度や質、日中の覚醒、睡眠の効率性、睡眠のタイミング、睡眠の規則性)に関し、介入前後の被験者の回答を用いて作成した。 同図を見ると、オレンジで示した介入群のスリープヘルスがプログラム後に改善していることが認められる。さらに、詳細に検証した結果、計測期間における業務量の増加や在宅勤務日数の増加など寝つきの悪化や中途覚醒を引き起こす要因を制御した上でも、プログラム実施後の介入群に睡眠改善の効果が認められた。 (図2:睡眠改善プログラム前後のスリープヘルス尺度) 備考:図中に示したp値は、プログラム前とプログラム後のそれぞれの時点における2群の有意差検定の結果を示し、介入前は両群に統計的な有意差はなかったものの、介入後には介入群の睡眠改善が統計的に1%水準で有意性が認められることを示している。 次に、睡眠改善が生産性に及ぼす影響を、米タフツ大学のチームが開発したWork Limitations Questionnaire(WLQ)と呼ばれるプレゼンティーイズム指標などを使用して検証したところ、介入群のプレゼンティーイズムが統計的に有意に改善していることが確認された。プレゼンティーイズムとは、従業員が出勤している(present)しているものの、何らかの健康問題によって本来の生産性を発揮できていない状態のことを指す。 計測された効果は、介入群平均で1~2%程度の生産性改善に相当するとみている。これらの結果は、仕事や私生活の様々な変化や出来事で睡眠が悪化することは誰しもに起こりうるものの、情報技術の利活用により睡眠改善を促すことで実際に睡眠の未充足は改善され、生産性の回復が見込めることを示唆する。) ただし筆者らの研究では、睡眠改善の効果や生産性への影響は、プログラムの取り組み姿勢、根気の有無の違いや年齢によってその度合いが異なってくることもわかった。例えば、40代以上より、20代や30代の方が効果が出やすい。 企業が従業員の健康に積極的に介入する際には、どの層をターゲットとするかをあらかじめ想定し、改善が困難な層には追加的なナッジ(望ましい行動を促すようなしかけ)を組み込む必要があることを示す結果となった。 日本人は世界的にみて睡眠時間が短い人が多く、フルタイム労働者の睡眠時間は過去30年間で趨勢的に減少傾向にある。また、加齢とともに睡眠に問題を抱える人が増加する傾向があることも知られており、高齢化が最も進行している日本において睡眠が生産性に及ぼす影響は大きいと考えられる』、「日本人は世界的にみて睡眠時間が短い人が多く、フルタイム労働者の睡眠時間は過去30年間で趨勢的に減少傾向にある。また、加齢とともに睡眠に問題を抱える人が増加する傾向がある」、なるほど。
・『在宅勤務で懸念される、睡眠の未充足 グローバル化や情報技術革新によるスマートフォンの普及などで、私たちは24時間情報があふれた生活をしており、睡眠への影響は計り知れない。また、新型コロナウイルスによる世界的なパンデミックによって急速に広まった在宅勤務の影響も無視できない。在宅勤務の普及で生活と仕事の境界が曖昧になることにより、睡眠の規則性が崩れ、睡眠の未充足を感じる人が増加していく可能性もある。 しかし、極度の不眠であれば医師にかかることができるが、日常生活に支障がなければ多少の生産性の低下で診察を受ける人は多くないだろう。慢性的に悪い睡眠状態が続いているとそれが定常状態のように感じ、生産性の低下に本人も気づきにくい。 また、本人は睡眠不足を自覚していても、成果がすぐに見えない職種で平静を装っていれば、生産性の低下やその理由を、企業は把握できないだろう。企業は、スリープヘルスの重要性が個人では認識されにくいことを理解した上で、従業員を対象とした睡眠改善施策や、情報技術を利用したナッジの活用など、積極的な健康経営を検討してもよいのではないだろうか。(最後の両氏の略歴はリンク先参照)』、「企業は・・・従業員を対象とした睡眠改善施策や、情報技術を利用したナッジの活用など、積極的な健康経営を検討してもよいのではないだろうか」、ただ、それが生産性改善にどの程度つながるかが分かる方が説得力があるだろう。
先ずは、7月30日付けPRESIDENT Onlineが掲載した医学博士の永田 利彦氏による「やせるとボケるし死にやすくなる」医師が中高年にダイエットを勧めない理由 最大で4.15倍もボケやすくなる」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/48275
・『ハーバード大学の研究によると、やせている人は太めの人よりも死亡率や認知症リスクが高い。精神科医の永田利彦さんは「中高年になったら生活習慣病に注意するのはもちろんだが、やせることにも注意するべきだ」という――。 ※本稿は、永田利彦『ダイエットをしたら太ります。』(光文社新書)の一部を再編集したものです』、メタボが目の敵にされているが、「やせることにも注意するべきだ」、どういうことなのだろう。
・『「体脂肪量が多い人ほど死亡率も高い」は予想通りだが… やせている人の方が、太めの人よりも死亡率が高いことがわかっています。いったいなぜでしょうか。 本来、やせていれば体脂肪量も少ないはずで、体脂肪量と相関する生活習慣病などは、発症しにくいはずです。要するに、やせている人の方が太めの人よりも、心血管疾患などは発症しにくく、死亡率は低いはずなのです。 そこで、ハーバード大学(米国)公衆衛生学部のドンフン・リー博士たちは、体格予測式に基づいて除脂肪体重と体脂肪量を算出。死亡率との関連を見るコホート研究を実施しました。40歳以上の男性約3万8000人を、1987年から2012年までの間、平均21.4年追跡調査したのです。 除脂肪体重とは、全体重から脂肪組織の重量を引いた体重です。この中には筋肉、骨、内臓などが含まれますが、一般的には筋肉量と考えます。また、基本的には全体重が多いほど、除脂肪体重も体脂肪量も多くなります。 結果は、以下のようなものでした。まず、体脂肪量が多い人ほど死亡率も高く、体脂肪量が少ない方から5分の1の人に比べて、多い方から5分の1の人の死亡率は、1.35倍でした。また、体脂肪量が21キロまでは、死亡率はほぼ横ばいでしたが、体脂肪量がそれ以上になると、急速に上昇していました。体脂肪量が多いと死亡率も高いわけで、これは予想通りの結果と言っていいでしょう。 では、除脂肪体重と死亡率の関連は、どうだったでしょうか? 体脂肪量だけが死亡率と関連しているなら、除脂肪体重が少なくても多くても、死亡率は一定のはずです』、どうだったのだろう。
・『やせすぎると病気になりやすく、死亡率も上がる ところが、除脂肪体重と死亡率の関連は、U字型だったのです。つまり、除脂肪体重が少なすぎても多すぎても、死亡率が高かったのです。ということは、やせている人の死亡率が高いのは体脂肪量の影響ではなく、除脂肪体重が少ないこと、すなわちやせていることそのものの影響であると考えられます。 疾患別の死亡率を見ると、心血管疾患とがんでは、除脂肪体重と死亡率の関係はU字型で、除脂肪体重が少なすぎても多すぎても死亡率が高いというものでした。体脂肪量が少なければ心血管疾患などは発症しにくいはずなのに、やせていて除脂肪体重も少ないと、本来は低いはずの心血管疾患による死亡率も高くなっていたのです。 その理由はよくわかりませんが、がんに関しては、やせていると免疫力が低いことが、がんの発症に関連していると考えられます。免疫力が高ければ、私たちの体内で日々生じているがん細胞を、免疫細胞が退治してくれます。ところが、やせていて栄養状態が悪く、免疫力が低いと、がん細胞が増え続け、やがて発症してしまうのです。 さらに、呼吸器疾患による死亡率も、除脂肪体重が少ない人ほど高く、除脂肪体重が多い人は低いという結果でした。やはり、やせていると栄養状態が悪く免疫力が低いため、肺炎などの感染症にかかるリスクが高いからだと考えられます。 これらのことからは、体脂肪量が多いと死亡率が高いものの、脂肪を落とそうとして除脂肪体重まで落としてしまうと、かえって健康を損ねてしまうことがわかります。やせすぎると病気になりやすく、死亡率も上がるのです』、「脂肪を落とそうとして除脂肪体重まで落としてしまうと、かえって健康を損ねてしまうことがわかります。やせすぎると病気になりやすく、死亡率も上がるのです」、「やせていて栄養状態が悪く、免疫力が低い」、なるほど。
・『低体重だと認知症リスクも上がる 低体重による影響は、死亡率が上がるだけではありません。驚くことに、低体重だと認知症になりやすいというデータもあるのです。 山梨大学大学院准教授の横道洋司博士たちの、65歳以上の男女を2010年から平均5.8年追跡調査したコホート研究です。それによれば、適正体重(BMI18.5~25未満)の人を1とした場合の認知症発症率は、BMI25~30未満(日本の判定基準で肥満1度、WHOの判定基準で前肥満状態)の場合、男性で0.73倍、女性で0.82倍。適正体重の人よりも低い数値でした。ところが、BMI18.5未満(低体重)の人では、男性が1.04倍、女性が1.72倍と、適正体重の人よりも高かったのです。 女性の1.72倍が目立ちますが、男性はやせていてもいいというわけではありません。低体重の男性で脂質異常症(高脂血症)のある人は、適正体重で脂質異常症のない人に比べて、認知症発症率はなんと4.15倍。女性では、低体重で高血圧だと、適正体重で高血圧のない人に比べて、認知症発症率が3.79倍でした。脂質異常症や高血圧などの生活習慣病は、中高年になれば誰でも何かしらあると言ってもいい状態ですが、そこに低体重が加わると、一気に認知症発症率が高まるのです。 中高年になったら生活習慣病に注意するのはもちろんですが、それだけでなく、やせることにも注意するべきなのです』、「脂質異常症や高血圧などの生活習慣病は、中高年になれば誰でも何かしらあると言ってもいい状態ですが、そこに低体重が加わると、一気に認知症発症率が高まる」、恐ろしいことだ。適正体重の維持がやはり重要なようだ。
・『暴力や自殺による死亡率にも関連性が… しかも、低体重だと病気以外の死因につながる可能性も高くなる、という驚きのデータもあります。病気以外の死因とは、暴力による死亡、自殺、交通事故などで、そのうち交通事故はBMIと関連がありませんでしたが、暴力と自殺による死亡率は、BMIが低い人ほど高くなる傾向があったのです(図表1)。(【図表1】暴力、自殺による死亡率出所=『ダイエットをしたら太ります』はリンク先参照) これは、ロンドン大学衛生熱帯医学大学院(英国)のクリシュナン・バスカラン博士たちが、英国国民保険サービス(国営医療サービス事業:NHS)のデータを用いて、16歳以上の男女を1998年1月から2016年3月までの間、追跡調査したコホート研究です。調査対象者は約363万人に及びます。非常に大規模であることと、調査対象の年齢の中央値が36.9歳であり、BMIと死亡率の関連を調べたほかの研究よりも若いことが特徴です。 研究では、暴力や自殺の原因を把握していませんから、亡くなった人にどのような経済的、職業・学業的、家族的、心理・精神医学的な問題があったのかは、わかりません。ただ、研究開始時点で精神障害(うつ病、躁うつ病、統合失調症)の人は除外したと記されていますから、これらが原因ではないと言っていいでしょう。 実は、自殺と低体重の関連については、以前から指摘されていました。 たとえば、マックマスター大学(カナダ)のステファン・ペレラ博士は、それまでの自殺関連の研究の中から体重、特にBMIとの関連を検討した研究を集め、複数の研究結果を統合して解析する「メタアナリシス」という手法を用いて、BMIと自殺にどれほど関連があるかを調べています』、「暴力と自殺による死亡率は、BMIが低い人ほど高くなる傾向があった」、なんとなく感覚的には理解できる。
・『個人の資質が低体重と自殺の双方に関連している可能性も ペレラ博士がこの研究を行った2016年時点では、まだバスカラン博士たちの研究結果が出ていませんでした。すなわち、ある時点から未来に向かって調査を進める“前向き”コホート研究がなく、ある時点から過去に遡って調査を進める“後ろ向き”コホート研究しかありませんでした。 それが何を意味するかというと、これから発生する事象を観察する前向きコホート研究に比べて、過去のデータを利用する後ろ向きコホート研究は、データの不均質性などがあり、情報の信頼性に劣るという問題があるのです。つまり、研究の科学的価値が低いわけです。 そのせいかどうか、ペレラ博士の研究では、「BMIが増加するほど自殺既遂は減る。肥満だと自殺既遂のリスクは29パーセント減少し、低体重だと21パーセント増加する。BMIと自殺未遂や自殺念慮(死にたい気持ち)の関係は、研究ごとに結果が異なり、一定の結論は出ない」という結果でした。 これをどのように解釈するか難しいところですが、ペレラ博士たちは神経質さといった気質が、低体重と自殺既遂に関連している可能性を指摘しています。私の臨床経験からは、神経質さだけでなく、競争心の激しさなど、種々の原因が低体重と自殺の両方につながっている気がします。そのような個人の資質(気質)が、低体重と自殺の双方を生じさせてしまう可能性がある、ということです。しかし、これに関する研究はまだ少なく、結論に達するには、BMIと自殺や暴力による死との関連を含む前向きコホート研究が、いくつか出てくるのを待たなければなりません』、「ペレラ博士たちは神経質さといった気質が、低体重と自殺既遂に関連している可能性を指摘」、実感にも合うようだ。今後の研究を待ちたい。
次に、9月15日付けダイヤモンド・オンライン「「365日外食」実験を行った女医が伝えたい、食べているのに栄養不足の盲点」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/281765
・『日々の食事が体をつくる。それは、誰もが知っていること。では、365日外食を続けたらどうなるのか――。それを自分の体で実験してみた医師がいる。うえやま腎クリニック(鹿児島市)院長の上山菜穗医師だ。「食の大切さを実感していたからこそ、自分の体で体験してみようと思った」と話す上山医師は、外食生活を続ける中で数々の不調に見舞われ、最終的には“実験”を中止せざる得ない状況に陥ったという。果たして「365日外食生活」実験はどんな結末を迎えたのか、そして現代人が陥りやすい食生活の盲点とは――』、興味深そうだ。
・『365日外食生活を続けたらどうなった? 365日外食生活をしてみよう。そう思い立って“実験”を始めたのは、上山医師が30代半ばの頃だ。 「日々の診療のなかで、慢性疾患は食事の影響が大きいことを実感していました。外食ばかりの生活をしていたらきっと体に悪影響があるだろう。では、どのくらい悪影響があるのか、自分の体で体験してみようと思ったのです」 最初のうちは、同僚・友人らとイタリアンやカジュアルなフレンチレストランなどに行き、楽しく“実験”ができていた。ところが、次第に大変になっていた。なぜなら、少しずつ不調に見舞われるようになったからだ。 最初の不調は、腸にきた。「もともとおなかが弱いタイプでしたが、ますますおなかの調子が崩れがちになりました」と上山医師。 そのうちに食が細くなり、「BMI(ボディマス指数:体重kg÷身長m÷身長m)」は15と、不健康に痩せていった。そうすると筋肉や骨密度も落ち、エネルギー維持が難しくなり、簡単にエネルギーになるものを欲するようになったという。具体的には、チョコレートやコーヒーだ。 「カフェインや糖質をとって、血糖値を維持しようとしていたのだと思います」 確かにカフェインや糖質をとると、一時的に血糖値は上がる。ただその反動で急に下がるため、「血糖値の変動が精神的なバランスを崩し、仕事中には頑張れるけれども、休日はぐったりして動けなくなるなど、テンションが上がったり下がったりを繰り返していました」。当時の様子を上山医師は「すぐに充電がなくなるスマホのようだった」と言う。 さらに外食生活を続けると、次第に肌の調子も悪くなり、髪や爪の元気もなくなり、あちこちわかりやすいところに不調が出るようになった。そして極め付きが、帯状疱疹(たいじょうほうしん)だ。 「ちょうど1年たつ頃に、生まれて初めて帯状疱疹を発症しました。免疫力が低下したときに出るものなので、疲れ切っていたのでしょう。その時点で自分なりに納得できたので、約1年かけた365日外食生活の実験を終了することにしました。私は意図的に外食生活をつづけたので不調を自覚しやすかったのですが、多くの人はじわじわと悪影響を受けるため自覚しづらく、その積み重ねが慢性疾患につながるのだなと改めて実感しました」』、「外食ばかりの生活をしていたらきっと体に悪影響があるだろう。では、どのくらい悪影響があるのか、自分の体で体験してみようと思った」、自ら実験台になるとは大したものだ。「最初の不調は、腸にきた・・・そのうちに食が細くなり・・・ちょうど1年たつ頃に、生まれて初めて帯状疱疹を発症・・・自分なりに納得できたので、約1年かけた365日外食生活の実験を終了」、「1年」「外食生活」が続いたのに驚かされた、
・『食べすぎるタイプの人も実は栄養不足に陥っている なぜ、こんなにも不調に見舞われたのか。外食生活と言っても、上山医師の場合、ファストフードばかりだったわけでも、暴飲暴食を重ねたわけでもない。その答えを、上山医師は「栄養不足でした」と振り返る。 「体を維持するには、タンパク質、脂質、炭水化物と十分なビタミン、ミネラルが必要です。それらが足りなくなってエネルギーを維持することが難しくなったので、簡易なエネルギー源に頼るようになり知らず知らずのうちにチョコレートやカフェインをよくとるようになっていました。でも、それがかえって腸内環境を悪くし、ますます栄養が消化・吸収されにくくなり、さらに甘いものが欲しくなるという悪循環に……。体をつくる原料が不足していたのですから、細胞から弱くなっていっていたのだと思います」 上山医師の場合は、外食生活で食が細くなったわけだが、一方で、外食が続くと食べすぎてしまう人もいるだろう。その場合はどうだろうか。 「まず、筋肉と体脂肪のバランスの悪い、太めの人は余計なものを出せない人なんです。脂肪分は、いわば“ゴミ箱”のようなもの。とり過ぎた炭水化物や添加物は、脂肪というゴミ箱にたまっていきます。 そして、食べすぎてしまう人は、一般的に糖質と余計な脂肪分が多いだけで、その他の栄養素に関してはやっぱり不足している可能性が高い。栄養が足りているかというと、そうではないと思います。“ゴミ箱”を掃除するにはミネラルやビタミン類が必要ですが、ほとんどの人が足りていません」』、「食べすぎてしまう人は、一般的に糖質と余計な脂肪分が多いだけで、その他の栄養素に関してはやっぱり不足している可能性が高い。栄養が足りているかというと、そうではないと思います」、意外な感じを受けるが、その通りなのだろう。
・『外食・総菜・お弁当は自炊と比べて同じ体積でも得られる栄養成分が少ない 外食続きでは、なぜ必要な栄養が不足しやすいのか。その説明の前に、ここで「外食」の定義をおさえておきたい。上山医師の考える「外食」は、飲食店での食事だけではない。コンビニやスーパー、デパートなどで買う総菜や弁当も外食だ。また、「カット野菜を買ってきてドレッシングをかけて食べる、パスタをゆでて市販のソースをかけて食べるのも、外食です」と、上山医師。 つまり、自分で食材を切って調理した食事以外は、外食だ。これらの「外食」に共通する問題は何かと言えば、「同じ体積、同じカロリーでも得られる栄養成分の量が少ない可能性が高いこと」と、上山医師は指摘する。 それはなぜか。 「たとえば、野菜を丸ごと買ったとしても、日がたつごとに少しずつ栄養成分は失われます。カットされていれば、そのスピードは速くなります。さらに、チェーン店で使っている食材は、すぐに使いやすいように加工されているものが多く、その分、栄養成分は減って、添加物が多い可能性が高いのです」 ただし、「外食をしてはいけない」というわけではない。ライフスタイル上、外食に頼らざるを得ない人は多いだろう。上山医師は「欠点を知った上で補ってほしい」とアドバイスする。そこで、まず「考えてほしい」と強調するのが「なぜ食べるのか」だ』、「外食」に共通する問題は何かと言えば、「同じ体積、同じカロリーでも得られる栄養成分の量が少ない可能性が高いこと」、「それはなぜか」、「たとえば、野菜を丸ごと買ったとしても、日がたつごとに少しずつ栄養成分は失われます。カットされていれば、そのスピードは速くなります。さらに、チェーン店で使っている食材は、すぐに使いやすいように加工されているものが多く、その分、栄養成分は減って、添加物が多い可能性が高いのです」、なるほど。
・『日々のエネルギーを作り細胞をリニューアルする食事の「5カ条」 「ただ『おなかがすいた』『おいしいから』と、あまり考えずに食べている人が多いと思いますが、私たちが食べる意味は『エネルギーを作るため』、そして『細胞をリニューアルするため』です。ところが、そのことを考えずに脳や舌で判断して食事を選ぶと、脳も舌もすぐにだまされるので、砂糖中毒、カフェイン中毒などになってしまいます」 では、日々快適に過ごせるようエネルギーを作り、細胞をリニューアルするにはどんな食事をとったらいいのだろうか。最後にアドバイスをもらった。 (1)和食中心の食事に 「日本人の私たちにとってDNAに合う食事とはやっぱり和食です。おしょうゆやみそといった良い発酵食品を活用した食事が日本人には合っています」 (2)良質なタンパク質と脂質をとり、筋肉と骨を維持する運動をする(「糖質は即効性のあるエネルギーですが、長持ちするエネルギーはタンパク質と脂質です。これらをしっかりとりつつ、運動で筋肉や骨を維持しなければ、エネルギーは長持ちしません」 (3)毎日同じメニューはNG 朝は「パンと卵」など、メニューが決まっている人は少なくないだろう。しかし、「微量な栄養素も含めてすべての必要な栄養素を毎日コツコツとることがいちばん。同じメニューでは確実に栄養が偏ります。バランスよく栄養が含まれていることをうたっている商品でも同じ。そもそも分かっている栄養素は一部で、まだまだ分かっていない栄養素があり、そうした微量な栄養素が実は大事だったりします。だから、これさえ食べていればOKという食品、メニューはありません」。 (4)まずは1週間分の食事を記録して、見直しやすいところから変える 「1週間の食事を記録すれば、傾向が分かります。ただ、急にすべては変えられないので、変えやすいところから見直しましょう。たとえば、間食によくお菓子をとっている人は、素焼きのナッツ類やミートボールに変える、甘い飲み物を飲む人はだしスープに変えるなど、まずは間食から見直すことをおすすめします」 (5)サプリメントを活用する 「どんなに食事に気をつけても、微量な栄養素を満遍なく毎日とることはほぼ不可能です。特に忙しいビジネスパーソンは、サプリメントで補充するスタイルがいちばん合っています。ただし、サプリメントも選び方が肝心。一つには良質なサプリメントを選ぶこと、もう一つは自分に合ったサプリメントを選ぶこと。ビタミンCなど、誰もが不足しがちな栄養素もある一方で、不足している栄養素には個人差がありますから、まずは血液検査で栄養状態を調べて、自分の“取扱説明書”を作りましょう」(ライター 橋口佐紀子、監修/うえやま腎クリニック〈鹿児島県鹿児島市〉上山菜穗 院長) (上山菜穗 プロフィール リンク先参照)』、私も「朝は「パンと卵」など、メニューが決まっている」が、今さら変えるのも面倒なので、継続するつもりだ。
第三に、9月29日付け日経ビジネスオンラインが掲載した経済産業研究所による「世界的にも短い日本人の睡眠、生産性の低さの原因に」を紹介しよう。
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00351/091300002/
・『近年、不眠症などの「病気の状態」を治癒するだけでなく、人々の生活の質を改善する睡眠のあり方を模索すべきだとする「スリープヘルス」という概念が注目されるようになってきた。経済産業研究所のプロジェクトで睡眠改善施策の効果検証に取り組んだ、黒田祥子・早稲田大学教育・総合科学学術院教授と大湾秀雄・早稲田大学政治経済学術院教授の寄稿を掲載する。 現代社会において、睡眠に何らかの問題を抱えている人はかなりの割合に上る。例えば、「国民生活基礎調査」(2019年、厚生労働省)によれば、日本人成人の約3割が「睡眠によって休養がとれていない」と述べており、米国の調査でも44%の人が「睡眠の問題をほぼ毎日感じている」と答えていた(Sleep foundation、2008)。他国でも同様の傾向が認められ、睡眠未充足と呼ばれる状態は世界的な問題となっている。 睡眠が十分でないことによって生産性が低下するとすれば、経済的に大きな損失となり得る。しかし、多くの睡眠未充足者は、ぐっすりと眠れなくても仕方がないと捉え、慢性的にその状態を受け入れているのではないだろうか。こうした中、近年「スリープヘルス」(Buysee、2014)という概念が注目されるようになってきた。 スリープヘルスは、不眠症などの「病気の状態」でなければよしとされた睡眠に対する従来の発想を転換し、人々の厚生やパフォーマンスにポジティブな影響を与える睡眠の在り方を模索していくべきとする考えである』、「スリープヘルスは、不眠症などの「病気の状態」でなければよしとされた睡眠に対する従来の発想を転換し、人々の厚生やパフォーマンスにポジティブな影響を与える睡眠の在り方を模索していくべきとする考えである」、なるほど。
・『睡眠と仕事の生産性との関係は? 果たして「睡眠で十分な休息がとれていないことによる生産性の低下はどの程度で、睡眠の量や質が改善すれば生産性は向上するのだろうか。これまでにも、睡眠不足や睡眠障害が、自動車事故や労働災害などの日中のパフォーマンスに深刻な影響を及ぼすことは、多くの睡眠研究が明らかにしてきた。 しかし、一般労働者を対象に、睡眠が仕事のパフォーマンスに直接どの程度影響するのかを分析したものはあまりない。また多くの研究は、眠ることができたから健康や生産性が改善したのか、あるいは別の要因が睡眠や健康、生産性を悪化させているのか、因果関係を明らかにしていない。 そこで、筆者らと早稲田大学経済学研究科の川太悠史氏は、大手製造業に勤務する約200人の従業員を対象にランダム化比較試験(randomized controlled trial;以下、RCT)を実施し、睡眠と生産性改善の効果を検証した。 RCTとは、被験者をランダムに2つのグループに分け、一方のグループ(介入群)には何らかの介入を施し、もう一方のグループ(対照群)には何もしないことで、実際の介入効果を検証する実験方法である(図1)。 (図1:RCTの流れ) ちなみに、最近は従業員への健康投資に積極的な企業も増えてきているが、投資対効果を検証している企業はまだ少ない。投資を無駄にしないためには、RCTの枠組みを利用した効果検証は非常に重要である。研究成果の詳細は経済産業研究所のHPに掲載されており、以下ではその一部を紹介することとしたい』、実務的にも役立ちそうな研究だ。
・『情報技術で睡眠改善をサポート 昨今では、「スリープテック」という言葉も使われ、スマートウォッチに代表されるようなセンシングデバイスを用いた健康管理は急速に認知度が上がっている。筆者らの睡眠改善プログラムは、こうした情報技術を利用し睡眠改善のサポートを試みた実験である。 プログラムでは、介入群に非接触型のセンシングデバイスを支給し、3カ月間夜間に計測した睡眠データを毎朝本人に通知することで睡眠を可視化するとともに、スマートフォンのアプリを通じて週ごとに睡眠改善に向けた行動変容を促すアドバイスを提示した。 図2は、3カ月後の睡眠改善効果の結果を示したものである。図の縦軸はスリープヘルスの尺度で、数値が大きくなるほど睡眠が改善していることを示している。スリープヘルスの尺度は、心身の病気やパフォーマンスに影響を与えると考えられている6つの睡眠に関する項目(睡眠時間、睡眠の満足度や質、日中の覚醒、睡眠の効率性、睡眠のタイミング、睡眠の規則性)に関し、介入前後の被験者の回答を用いて作成した。 同図を見ると、オレンジで示した介入群のスリープヘルスがプログラム後に改善していることが認められる。さらに、詳細に検証した結果、計測期間における業務量の増加や在宅勤務日数の増加など寝つきの悪化や中途覚醒を引き起こす要因を制御した上でも、プログラム実施後の介入群に睡眠改善の効果が認められた。 (図2:睡眠改善プログラム前後のスリープヘルス尺度) 備考:図中に示したp値は、プログラム前とプログラム後のそれぞれの時点における2群の有意差検定の結果を示し、介入前は両群に統計的な有意差はなかったものの、介入後には介入群の睡眠改善が統計的に1%水準で有意性が認められることを示している。 次に、睡眠改善が生産性に及ぼす影響を、米タフツ大学のチームが開発したWork Limitations Questionnaire(WLQ)と呼ばれるプレゼンティーイズム指標などを使用して検証したところ、介入群のプレゼンティーイズムが統計的に有意に改善していることが確認された。プレゼンティーイズムとは、従業員が出勤している(present)しているものの、何らかの健康問題によって本来の生産性を発揮できていない状態のことを指す。 計測された効果は、介入群平均で1~2%程度の生産性改善に相当するとみている。これらの結果は、仕事や私生活の様々な変化や出来事で睡眠が悪化することは誰しもに起こりうるものの、情報技術の利活用により睡眠改善を促すことで実際に睡眠の未充足は改善され、生産性の回復が見込めることを示唆する。) ただし筆者らの研究では、睡眠改善の効果や生産性への影響は、プログラムの取り組み姿勢、根気の有無の違いや年齢によってその度合いが異なってくることもわかった。例えば、40代以上より、20代や30代の方が効果が出やすい。 企業が従業員の健康に積極的に介入する際には、どの層をターゲットとするかをあらかじめ想定し、改善が困難な層には追加的なナッジ(望ましい行動を促すようなしかけ)を組み込む必要があることを示す結果となった。 日本人は世界的にみて睡眠時間が短い人が多く、フルタイム労働者の睡眠時間は過去30年間で趨勢的に減少傾向にある。また、加齢とともに睡眠に問題を抱える人が増加する傾向があることも知られており、高齢化が最も進行している日本において睡眠が生産性に及ぼす影響は大きいと考えられる』、「日本人は世界的にみて睡眠時間が短い人が多く、フルタイム労働者の睡眠時間は過去30年間で趨勢的に減少傾向にある。また、加齢とともに睡眠に問題を抱える人が増加する傾向がある」、なるほど。
・『在宅勤務で懸念される、睡眠の未充足 グローバル化や情報技術革新によるスマートフォンの普及などで、私たちは24時間情報があふれた生活をしており、睡眠への影響は計り知れない。また、新型コロナウイルスによる世界的なパンデミックによって急速に広まった在宅勤務の影響も無視できない。在宅勤務の普及で生活と仕事の境界が曖昧になることにより、睡眠の規則性が崩れ、睡眠の未充足を感じる人が増加していく可能性もある。 しかし、極度の不眠であれば医師にかかることができるが、日常生活に支障がなければ多少の生産性の低下で診察を受ける人は多くないだろう。慢性的に悪い睡眠状態が続いているとそれが定常状態のように感じ、生産性の低下に本人も気づきにくい。 また、本人は睡眠不足を自覚していても、成果がすぐに見えない職種で平静を装っていれば、生産性の低下やその理由を、企業は把握できないだろう。企業は、スリープヘルスの重要性が個人では認識されにくいことを理解した上で、従業員を対象とした睡眠改善施策や、情報技術を利用したナッジの活用など、積極的な健康経営を検討してもよいのではないだろうか。(最後の両氏の略歴はリンク先参照)』、「企業は・・・従業員を対象とした睡眠改善施策や、情報技術を利用したナッジの活用など、積極的な健康経営を検討してもよいのではないだろうか」、ただ、それが生産性改善にどの程度つながるかが分かる方が説得力があるだろう。
タグ:(その16)(「やせるとボケるし死にやすくなる」医師が中高年にダイエットを勧めない理由 最大で4.15倍もボケやすくなる、「365日外食」実験を行った女医が伝えたい 食べているのに栄養不足の盲点、世界的にも短い日本人の睡眠 生産性の低さの原因に) 健康 PRESIDENT ONLINE 永田 利彦 「やせるとボケるし死にやすくなる」医師が中高年にダイエットを勧めない理由 最大で4.15倍もボケやすくなる」 メタボが目の敵にされているが、「やせることにも注意するべきだ」、どういうことなのだろう。 「脂肪を落とそうとして除脂肪体重まで落としてしまうと、かえって健康を損ねてしまうことがわかります。やせすぎると病気になりやすく、死亡率も上がるのです」、「やせていて栄養状態が悪く、免疫力が低い」、なるほど。 「脂質異常症や高血圧などの生活習慣病は、中高年になれば誰でも何かしらあると言ってもいい状態ですが、そこに低体重が加わると、一気に認知症発症率が高まる」、恐ろしいことだ。適正体重の維持がやはり重要なようだ。 「暴力と自殺による死亡率は、BMIが低い人ほど高くなる傾向があった」、なんとなく感覚的には理解できる。 「ペレラ博士たちは神経質さといった気質が、低体重と自殺既遂に関連している可能性を指摘」、実感にも合うようだ。今後の研究を待ちたい。 ダイヤモンド・オンライン 「「365日外食」実験を行った女医が伝えたい、食べているのに栄養不足の盲点」 「外食ばかりの生活をしていたらきっと体に悪影響があるだろう。では、どのくらい悪影響があるのか、自分の体で体験してみようと思った」、自ら実験台になるとは大したものだ。「最初の不調は、腸にきた・・・そのうちに食が細くなり・・・ちょうど1年たつ頃に、生まれて初めて帯状疱疹を発症・・・自分なりに納得できたので、約1年かけた365日外食生活の実験を終了」、「1年」「外食生活」が続いたのに驚かされた、 「食べすぎてしまう人は、一般的に糖質と余計な脂肪分が多いだけで、その他の栄養素に関してはやっぱり不足している可能性が高い。栄養が足りているかというと、そうではないと思います」、意外な感じを受けるが、その通りなのだろう。 「外食」に共通する問題は何かと言えば、「同じ体積、同じカロリーでも得られる栄養成分の量が少ない可能性が高いこと」、「それはなぜか」、「たとえば、野菜を丸ごと買ったとしても、日がたつごとに少しずつ栄養成分は失われます。カットされていれば、そのスピードは速くなります。さらに、チェーン店で使っている食材は、すぐに使いやすいように加工されているものが多く、その分、栄養成分は減って、添加物が多い可能性が高いのです」、なるほど。 日々のエネルギーを作り細胞をリニューアルする食事の「5カ条」 私も「朝は「パンと卵」など、メニューが決まっている」が、今さら変えるのも面倒なので、継続するつもりだ。 日経ビジネスオンライン 経済産業研究所 「世界的にも短い日本人の睡眠、生産性の低さの原因に」 「スリープヘルスは、不眠症などの「病気の状態」でなければよしとされた睡眠に対する従来の発想を転換し、人々の厚生やパフォーマンスにポジティブな影響を与える睡眠の在り方を模索していくべきとする考えである」、なるほど。 実務的にも役立ちそうな研究だ。 「日本人は世界的にみて睡眠時間が短い人が多く、フルタイム労働者の睡眠時間は過去30年間で趨勢的に減少傾向にある。また、加齢とともに睡眠に問題を抱える人が増加する傾向がある」、なるほど。 「企業は・・・従業員を対象とした睡眠改善施策や、情報技術を利用したナッジの活用など、積極的な健康経営を検討してもよいのではないだろうか」、ただ、それが生産性改善にどの程度つながるかが分かる方が説得力があるだろう。
2021-09-30 17:22
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