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北朝鮮問題(その22)(「第1書記」を新設した金正恩総書記の頭の中 北朝鮮の権力体制に劇的な変化は生じるのか、北朝鮮の武器取引に10年間潜入した「スパイ」が初告発 数々の修羅場とは?、北朝鮮伝統の「ミサイル芸」 日本の国政選挙のタイミングに合わせる深い理由) [世界情勢]

北朝鮮問題については、2月10日に取上げた。今日は、(その22)(「第1書記」を新設した金正恩総書記の頭の中 北朝鮮の権力体制に劇的な変化は生じるのか、北朝鮮の武器取引に10年間潜入した「スパイ」が初告発 数々の修羅場とは?、北朝鮮伝統の「ミサイル芸」 日本の国政選挙のタイミングに合わせる深い理由)である。3番目の記事は特に傑作なので必読である。

先ずは、6月26日付け東洋経済オンライン「「第1書記」を新設した金正恩総書記の頭の中 北朝鮮の権力体制に劇的な変化は生じるのか」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/436855
・『北朝鮮が2021年1月に開催した朝鮮労働党第8回大会で同党規約を改正したが、具体的な中身が最近になって明らかになった。とくに最高指導者である金正恩総書記の下に「第1書記」を新設するという内容が注目を集めている。これには、あまりにも権力が集中している金総書記の役割をほかの最高幹部に移譲すると同時に、朝鮮労働党という党としての体制管理を強めようとしているとの見方がある。ロシア人研究者で韓国・国民大学教授のアンドレイ・ランコフ氏に、今回の第1書記新設の狙いや金正恩体制の行方を聞いた(Qは聞き手の質問、Aはランコフ氏の回答)』、興味深そうだ。
・『重要会議で出てこなかった「第1書記」  Q:2021年1月の朝鮮労働党第8回党大会の際に、党規約が改正されたと発表されました。最近、その具体的な中身が明るみとなり、中でも「第1書記」が新設されたことが注目されています。しかし、6月中旬に行われた朝鮮労働党第8期第3回総会(全員会議)に関する北朝鮮側の報道では、「第1書記」は出てきませんでした。 A:今回の党総会で「第1書記」に関する報道がなかったことで、仮説が2つ立てられると思います。今回、北朝鮮当局は第1書記という職位が設置されたことを北朝鮮国内向けに大きく知らせることはありませんでした。もちろん、第1書記という職位は極めて敏感なものだからこそ、北朝鮮の国営メディアは慎重に接近する必要があったのです。 第1書記が任命されたのか、あるいはまだ空席なのか。最初の仮説は「北朝鮮はすでに第1書記を任命したが、この事実を公開しないことに決めた」というもの。北朝鮮の政治文化を考えると、第1書記がすでに任命されたとしても、この事実は少数の高級幹部のみが知っている状態であり、このような状態が今後数年間続くこともありえます。 そしてもう1つの仮説は、「北朝鮮は第1書記を設置したものの、これはあくまでも非常的な設置だと当局が考えている」というものです。これは金正恩総書記の健康状態によります。金総書記の健康状態を考慮し、現段階では第1書記を任命する必要がないと判断したのかもしれない。それならば、第1書記は「空席」となります。 北朝鮮の高級幹部の中でも、第1書記になりたい人は少ないと思います。なぜなら、この職位はとても危険な職位だからです。金総書記からすれば、第1書記となった幹部はいつでも陰謀者として見なされがちであり、そのぶん粛清される可能性もあります。金総書記の実妹である金与正(キム・ヨジョン)党副部長が第1書記になったとしても、危険性は残るでしょう。でも、下馬評に挙がった趙勇元(チョ・ヨンウォン)党政治局常務委員や崔竜海(チェ・リョンヘ)最高人民会議常任委員会委員長など金一族ではない人が第1書記になれば、彼らは非常に危険な状況に直面する可能性が高まります。 この2つの仮説のうち、どちらが事実に近いのかはわかりません。ただ、私は2つめの仮説、つまりまだ第1書記を任命せずに空席にしている可能性がより高いと考えます。) Q:そもそも第1書記という職位は、北朝鮮の政治体制においてどのような位置づけになると考えたらいいでしょうか。 これは政権を担っている世界の共産党や共産主義国家の歴史の中で、前例のない職位です。北朝鮮は事実上、アメリカの副大統領と似たような職責を新設したことになります。さらに興味深いのは、北朝鮮の指導部はこのような決定を下しただけでなく、党規約の改正を通じてすべての人民にこの事実を知らせています。 党規約改正でもう一つ注目すべきなのは、「朝鮮労働党総書記の委任により、党中央委員会政治局常務委員会委員は政治局会議を司会できる」(党規約第28条)と規定したことです。これは数十年間、首領・指導者だけが行える重要な職務が他の幹部たちに委任されうることを意味します。 これらを考えると、いちばん説得力のある説明は1つだけです。金正恩総書記をはじめとする北朝鮮の最高指導部は、「金正恩氏がそれほど遠くない時期に死亡、あるいは身体の問題に陥ると考えている可能性が高い」と考えていることです。金総書記をはじめ北朝鮮指導部は金氏一族の権力を維持するため、また北朝鮮のエリート層の権力を維持するためにも、非常事態に備えて制度的な準備を始めたのではないかと考えます』、「いちばん説得力のある説明は1つだけ」、「金総書記をはじめ北朝鮮指導部は金氏一族の権力を維持するため、また北朝鮮のエリート層の権力を維持するためにも、非常事態に備えて制度的な準備を始めたのではないかと考えます」、なるほど。
・『金総書記の健康状態悪化に備える  Q:最高指導者の健康問題がそれほど深刻だということでしょうか。 A:私からみれば、これらの動き金総書記の死亡に備えたものというよりは、金総書記の身体状態が悪くなり執務ができなくなる状態に備えたものだと思います。もし金総書記が亡くなったら、常務委員は党規約第28条に規定された「総書記の委任」を受けることができません。第1書記はアメリカの副大統領に最も近い立場にあると考えられます。 Q:この第1書記には、前に指摘された趙勇元氏が就く、あるいは就いたというのが下馬評になっています。彼は金正恩時代になって注目を集め、金総書記からの信頼が厚い人物だとされています。 趙氏が第1書記になるという見方に私はとても懐疑的です。北朝鮮ではロイヤルファミリーでない人は、副大統領になることはできないからです。北朝鮮は韓国の財閥企業と同じような国家です。例えばサムスングループで、創業者の李一族ではない人が会長になれるでしょうか。そうだとすればガバナンス上、とんでもない話になります。経験豊富で実績もある幹部でさえ、李一族でなければそうはなれません。よくてグループ会社の社長、副社長までです。北朝鮮もこれに似ています。 まとめてみると、北朝鮮は金総書記の健康状態が深刻で非常事態になる可能性が出てきたということです。しかし、これは決して北朝鮮の体制崩壊を意味しません。確かに金総書記が死亡すれば、体制崩壊の可能性は高まりそうです。とはいえ、金総書記の健康状態にかかわらず体制は生存する可能性が高いと考えています。 Q:指摘されたように第1書記という職位が北朝鮮の「最高尊厳」に対する不幸な事態を想定したものであったとしても、彼らはそんな事態を想定して事前に動くでしょうか。 A:北朝鮮の体制が維持されるということは、そうなるように事前準備をしているということです。これを考えると、金総書記はとても勇敢な人です。仮に、韓国のある財閥の若いトップが、がんで死期も近いことを自ら知ったとしましょう。そのうえで、自分の財閥を維持・継承させるために全力を注ぐのであれば、彼はそれだけ責任感が強いことになります。いずれにせよ、北朝鮮は制度的な準備を事前に行っており、彼らは金総書記の健康状態が引き起こすよくない事態からの衝撃を緩和させる可能性は高いでしょう。 さらに、金総書記にもしものことがあったとしても、北朝鮮の世襲的なエリート階層は依然として体制を維持する必要があるということです。体制が崩れたら、彼らにとって未来がないことを十分にわかっています。そのため、金総書記の健康が悪化した場合、彼らは団結を維持する可能性が高いでしょう。 また、中国という変数も無視できません。現段階では米中が対立しているため、北朝鮮という緩衝地帯が必要となっています。そのため、中国は必要に応じて北朝鮮の国内政治に介入することができて、また北朝鮮の内部の混乱を速やかに予防することもできます』、「北朝鮮は制度的な準備を事前に行っており、彼らは金総書記の健康状態が引き起こすよくない事態からの衝撃を緩和させる可能性は高いでしょう。 さらに、金総書記にもしものことがあったとしても、北朝鮮の世襲的なエリート階層は依然として体制を維持する必要がある」、ただ、「金総書記」の健康状態はよくなったように見える。
・『金正恩総書記なりの「首領化」  Q:金総書記は金日成主席、金正日総書記という、これまでの「首領」の威光から抜け出ようとしているかのように見えます。つまり、祖父や父親が残した権力ではなく、金総書記独自の政治体制をつくろうとしているのではないかと思えるのです。仮に今回の第1書記が新設されたとすれば、それも「独自体制づくり」の一環ではないでしょうか。 「首領化」は北朝鮮体制の基本論理です。事実上の絶対君主国家であるということです。このような国では、代を継いで王様の権力を正当化する思想があり、王様の偉大さを示す文章もあり、当然ながら、人民の忠誠心を強調する方法もあります。 絶対君主制の国では、王様が食べるものや住む所すべてに伝統があります。例えば明朝や清朝などの中華帝国では、新しく即位した皇帝が「自分は天子ではない」と主張することができるでしょうか。 金総書記が“即位”した後に始まった首領化は、時が経つにつれて金日成、金正日が敷設した軌道を進むしかありません。近いうちに、彼の肖像画や国民が胸に付けるバッジもできるし、「金正恩元帥の歌」も銅像も、そして「金正恩花」さえできるでしょう。仮に金総書記がこのような軌道を進むつもりがないとしても、彼にはほかの選択肢はありません。 最近になって興味深いことに気づきました。北朝鮮では金日成、金正日、そして金日成の妻だった金正淑への崇拝が弱まっていることです。さらに言えば、金日成の両親である金亨稷(キム・ヒョンジク)・姜盤石(カン・バンソク)にまつわる話を、20~30年前に比べると耳にすることがかなり少なくなりました。確かに金正恩時代になり、次第に「脱金日成・金正日」の傾向が強くなっているように思えます。 Q:党大会やほかの主要会議でも、主体思想や先軍政治といった金正日時代のキーワードへの言及が徐々に少なくなってきたように思えます。 A:金正日総書記に対する言及は早くに消えています。とくに金正恩総書記が行う演説において、「金正日」への言及は消えています。心理学的に言えば、金正恩総書記は亡き祖父や父にいらだっているのかもしれません。 北朝鮮においては前任の首領に対する個人崇拝をある程度行い、維持する必要はあります。もちろん、金正恩総書記は前任の首領を格下げする、という致命的なことはしませんでした。前任の首領たちが果たしてきた役割や偉大さを熱心に強調していく必要はありますが、金正恩総書記を見ているとこのような作業を熱心に行っているように見えないのです』、「前任の首領たちが果たしてきた役割や偉大さを熱心に強調していく必要はありますが、金正恩総書記を見ているとこのような作業を熱心に行っているように見えないのです」、何故なのだろう。
・『首領化こそが統治者の条件  Q:もし金総書記が首領化されている、あるいはされつつあるのなら、これは彼にとってどんな利益があるでしょうか。 A:「首領化」とは、金総書記の権力基盤を強化することです。それだけでなく、北朝鮮で統治者が自分に対する首領化を行わなければ権力を長く維持できません。北朝鮮での首領化は、権力者にとって政治的に存在するために必要な条件です。 (アンドレイ・ランコフ氏の略歴はリンク先参照) 旧ソ連のことを例にとりましょう。スターリン時代、スターリンの次男のワシーリーは問題児でした。彼は大酒飲みで女性にだらしないなど、たくさんの問題がありました。彼があるスキャンダルを起こした時、思いあまってスターリンは彼を呼んで大声で叱りました。 「おまえは自分がスターリンだと思っているのか。おまえはスターリンではない」と一喝したのです。ところがその直後に「私をスターリンだと思っているのか。実は、私もスターリンではない」と告げました。そしてスターリンは、壁に掛けられた自分の肖像画を指し示し「これこそスターリンだ」と言ったというのです。 言い換えれば、国民から崇拝されず、絶対的な存在として描かれない指導者は、1940年代のソ連はもとより、今の北朝鮮を統治できないということです』、「国民から崇拝されず、絶対的な存在として描かれない指導者は、1940年代のソ連はもとより、今の北朝鮮を統治できない」、独裁者といえども、「国民から崇拝され」、「絶対的な存在として描かれ」るのが、条件のようだ。

次に、10月3日付けAERAdot.「北朝鮮の武器取引に10年間潜入した「スパイ」が初告発、数々の修羅場とは?」を紹介しよう。
https://dot.asahi.com/dot/2021092800052.html?page=1
・『国際社会が経済制裁を科す裏で、今も武器取引で外貨を稼ぎ続けている北朝鮮。その実態を赤裸々に撮影したドキュメンタリー映画「THE MOLE(ザ・モール)」が10月15日に公開される。「モール」とはモグラのことで、「潜入スパイ」を意味する隠語だ。自らの意思で10年もの間、北朝鮮の武器取引ネットワークに潜り込み、その実態を撮り続けてきた男、ウルリク・ラーセンさん(45)に話を聞くことができた。 【写真】北朝鮮側の“キーマン”と握手するウルリクさんの姿はこちら  映画は平凡なデンマークの料理人だったウルリクさんが北朝鮮関連団体に潜入し、平壌で朝鮮親善協会の会長のスペイン人・アレハンドロと出会うところから始まる。実は、このスペイン人、「親善団体」を隠れみのにした武器取引の仲介人なのだ。ウルリクさんは投資家「ミスター・ジェームズ」を装った役者と手を組んで、アレハンドロに巧みに接近。武器取引の話を引き出していく。アレハンドロを信用させて北朝鮮との契約を成立させた後は、武器工場を建設するためにアフリカのウガンダまで飛んで、政府要人と交渉。島ごと買収しようと計画する、という規格外のドキュメンタリーだ。 周知のとおり、北朝鮮は極端な秘密主義国家で、その実像は闇につつまれている。ましてや、武器取引の実態などは、まったくうかがい知ることはできなかった。 ところが、驚くべきことにこの映画はその様子を詳細に写し出す。あまりの鮮明さに、最初は「これはヤラセではないか?」と疑ったほどだ。 当然のことながら、撮影は極めて危険な行為で、バレれば即、命の危険にさらされる』、「北朝鮮」が「ウガンダ」に「武器工場を建設」、そんなことまでしていたとは驚いた。
・『東ドイツで実感した人々の恐怖  そこまでの危険をおかして、なぜ北朝鮮に潜入する“スパイ”となったのか。 ウルリクさんは冷戦時代、東ドイツを訪れたときの思い出を語り始めた。 「私の父親はフェリーの監督で、デンマークと東ドイツの間を行き来していた。私はときどき父親についていった。12歳のころ、東ドイツの少年と手紙を交わす仲になり、遊びに訪れるようになると、人々の間にはびこる暗い影を感じるようになっていった」 それをはっきりと感じたのは対西ドイツ戦のサッカーの試合を見ていたときだった。 「私が西ドイツ国歌を歌い始めたら、『やめろ』と言われた。『あちらは資本主義で、ぼくらは社会主義だから』と。自分は安全な環境に暮らしていたけれど、彼は違っていた」 当時、東ドイツでは「シュタージ」と呼ばれる秘密警察が反体制的な言動を厳しく監視していた。盗聴は当たり前で、肉親を含めて、密告者はどこにでもいた』、「当時」の「東ドイツ」では当然のことだ。
・『バレた! もう終わりだ  その後、ウルリクさんは料理人となったが、慢性疾患で仕事を失い、福祉手当で暮らすようになった。 「人生が変わってしまいました。でも、何か新しいことをやりたい、と思った。そんなときに見たのが(「THE MOLE」を撮影した)マッツ・ブリュガー監督の反北朝鮮映画『ザ・レッド・チャペル』だった。少年時代の記憶がよみがえり、北朝鮮の実態を暴きたいと思った」 2009年、ウルリクさんは北朝鮮支持者を装い、デンマーク朝鮮友好協会に入会。ブリュガー監督とも連絡をとり始めた。 本格的に撮影が始まったのは12年、平壌を訪れたときだった。 「監督から『カメラは使えるのか?』と聞かれたので、『スピルバーグ並みに撮れます!』って、答えた(笑)」 しかし、ウルリクさんは“スパイ”として専門的な訓練を受けたわけではない。国家の後ろ盾もなく、身を守ってくれる人は誰もいない。時には、命の危険を感じることもあった。 17年、武器取引について北朝鮮側と話し合うため、投資家役の「ミスター・ジェームズ」を連れて再び平壌を訪れたときだった。 朝、車に乗ると、北朝鮮の案内人にこう告げられた。 「あなたの力になれる人に会いに行く」 車は郊外へ向かい、廃虚となった工場のような建物に着くと、階段を下りるように指示された。地下は薄気味悪い場所だった。わざわざ、こんな人気のない場所に連れてこられたことに、“最悪の事態”も頭に浮かんだ。 「あのときは、(バレた! もう終わりだ)と思った。家族のことが思い浮かんだ」 ところが、連れて行かれた地下にある大きなドアが開くと、突然、豪華な部屋が現れた。 「カタログが手渡され、(うそだろう?)と思った。そこには弾道ミサイルから対戦車砲まで、どこかの国で内戦が起こせるくらいの兵器とその価格が載っていた」』、スパイ映画さながらだ。
・『「ほんとうに危機一髪。吐きそうだった」  さらに恐ろしい思いをしたのは、ウガンダに武器工場の建設が決まり、その相談でスペインにあるアレハンドロの「基地」を訪ねたときのことだった。 鋼鉄製の2重ドアをくぐり抜けると、アレハンドロと仲間がいた。 アレハンドロは「アフリカでは情報漏れに気をつけろ」とアドバイスし、盗聴器の探知機を持ち出した。スイッチを入れたとたん、信号音が鳴り出した。 「そのとき私は胸と肩、バッグにカメラとマイクを仕込んでいた。足には記録用のハードディスクを巻きつけていた。(これは、マズい!)と思った」 ウルリクさんは、冷静を装って「レンタカーのリモコンが反応しているんでしょう」とかわした。だが、信号音はしばらく鳴りやまない。 「さりげなく、腕を交差して、探知機がそれ以上近づかないようにした。ほんとうに危機一髪だった。車に戻ったとたん、吐きそうになった」 大きく息を吐き、ハンドルを握った。5キロほど離れた場所で待機する撮影チームの所に車を走らせた。 「技術者に『体につけた機材をすぐに外してくれ』と頼んだ。たまらず、自分でもカメラを外した」 この一件以来、相手と接触する際は、会う場所を自分から指定し、近くに元特殊部隊員の仲間が待機するようになった』、「盗聴器の探知機」の「信号音が鳴り出した」、先方に気付かれなかったのは幸運だ。
・『「ぼくらは中国のパスポートを持っている」  映画の公開後は、デンマークの諜報機関が身辺警護を申し出てくれた。 「もちろん、北朝鮮には行くな、と言われています。中国やロシア、ベラルーシなど、北朝鮮との結びつきが強い国へも」 さらに、ウガンダを訪れたときの体験を語った。 「そこにやってきた北朝鮮の人たちは『ぼくらは中国のパスポートを持っているから』と言っていた。それを聞いて、(怖いな)と思った。つまり、世界中の中国の大使館を通じて『誰かが』が送られてくる可能性があるわけです」 講演活動などで海外を訪れる際には必ずセキュリティーガードがつくという。 「デンマークだけでなく、世界中に顔が知られてしまいました。歩いていると、声をかけられ、ヒーローだと言ってくれる人もいる。今回の作品で少しでも北朝鮮の体制に穴が開けられるのであれば、とても誇らしく思います」』、「ぼくらは中国のパスポートを持っているから・・・世界中の中国の大使館を通じて『誰かが』が送られてくる可能性がある」、「北朝鮮」と国交がある国は少ないが、「中国」がここまで「北朝鮮」を支援しているとは初めて知った。

第三に、10月21日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したノンフィクションライターの窪田順生氏による「北朝鮮伝統の「ミサイル芸」、日本の国政選挙のタイミングに合わせる深い理由」を紹介しよう。これは傑作である。
https://diamond.jp/articles/-/285337
・『「そろそろミサイル発射か」と予期していた? 東京不在の首相、過去にも(衆議院議員選挙公示日である10月19日午前、北朝鮮が日本海へ向けてミサイルを発射した。北朝鮮の国防科学院の発表では、新型の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)だったという。 この時、岸田文雄首相は選挙の第一声を上げるため福島にいた。「官邸危機管理の要」である松野博一官房長官も自身の選挙区である千葉県にいた。慌てて官邸に戻った岸田首相は、国家安全保障会議を開催して、「北朝鮮のミサイル技術の著しい発展は我が国と地域の安全保障にとって見過ごすことができない」として、関係閣僚に「敵基地攻撃能力の保有」の検討を指示した。 実は今回のミサイル発射に関しては、日本の防衛関係者、そして政府高官の多くは、「そろそろ発射するだろうなあ」と予測していた可能性が高い。つまり「想定内」だったのだ。 なぜかというと、北朝鮮の金正恩最高指導者は権力の座に座ってから、日本や韓国の国政選挙を意識したスケジュール感で、ミサイルを打ち上げてきた、という「実績」があるからだ。 例えば、2016年の参院選は今回とまるっきり同じパターンで、6月22日の公示日にやはり北朝鮮が弾道ミサイルを発射している。この時も、安倍晋三元首相はやはり選挙の第一声をあげるため、大分県由布市に滞在していた。官邸には菅義偉官房長官がいたが、対応状況を確認してから選挙の遊説に出かけてしまったことで叩かれている。当時、民進党の岡田克也代表はこう訴えた。 「我々の時にも北朝鮮問題があり、関係閣僚5、6人が選挙期間中も東京にいた」(読売新聞2016年6月23日)』、「ミサイル発射」時に「首相」・「官房長官」が「官邸」にいなかったのは、今回だけでなく、安部時代も同様だったとは初めて知った。
・『日本の国政選挙のタイミングでミサイル発射する北朝鮮  岡田氏の言葉の通り、実は自民党が政権奪取をした2012年の衆院選も公示の3日前、北朝鮮がミサイルを発射すると事前予告をしたことがあったのだ。この時は12月16日が投票日だったのだが、北朝鮮が“人工衛星”を10日以降の午前中に打ち上げると宣言。そのため、野田佳彦首相(当時)が想定される時間帯の遊説の自粛をしなくてはいけなくなった。 そういう状況の中で、12月8日には藤村修官房長官(当時)が自身の選挙区で「要は北朝鮮のミサイルがいつ上がるかだ。さっさと月曜日(10日)に上げてくれるといいんですが」(読売新聞2012年12月8日)と失言。当時は野党だった自民・安倍総裁から批判されるというようなドタバタも起きている。結局、官房長官が「待ち焦がれていた」北のミサイルは13日、投票日の3日前に発射された。 このように、北朝鮮がこれまで日本の国政選挙にドンピシャのタイミングで、ミサイルを打ち上げてきたという動かし難い事実がある。 そこに加えて今回は、自民党総裁選前の9月13日に巡航ミサイル、15日には弾道ミサイル2発が発射されている。セオリーでいけば、衆院選の公示前後にも仕掛けてくると考えるのは当然だ。日本の防衛関係者、安全保障担当者がこのようなリスクを、官邸に報告しないわけがない。これが冒頭で「想定内」と申し上げた理由である』、今回のが「想定内」だった理由が理解できた。
・『北朝鮮の巧みな「熱湯風呂」ネタ的PR戦略  さて、そこで皆さんが気になるのが、なぜ北朝鮮が国政選挙のタイミングを狙ってくるのかということだが、これはシンプルで、「北朝鮮という国をたっぷり恐れてもらいたい」というPR戦略に尽きる。 ご存じのように、庶民が飢える中で北朝鮮が巨額の費用をかけたミサイルを日本海に落とし続けるのは、軍事技術に磨きをかけているからだけではなく、アメリカに「北の脅威」を認識させて、交渉のテーブルにつかせるという「ミサイル外交」のためでもある。 本連載の過去記事『金正恩、実は高度なPR戦略と交渉術を持つ男の真の狙い』の中で紹介しているが、ミサイル発射で国際社会で批判されていた2012年、朝鮮労働党高級幹部が講演の中で、金正恩氏のこんな「名言」を誇らしげに紹介している。 「実は賛成の中で発射するより、反対の中で発射する方が、我々の威力を誇示できる」 これはダチョウ倶楽部の伝統芸「熱湯風呂」をイメージしていただければわかりやすい。素直に熱湯風呂に浸かろうとしている上島竜兵さんを突き落としても何も面白くない。しかし、「押すなよ、絶対に押すなよ」としつこく訴える上島さんの背中を押すので盛り上がって「芸」として成立する。 金正恩氏もこれをよくわかっている。日米韓から「ミサイル発射するなよ、発射したらただじゃおかないぞ」と強く警告されればされるほど、ポチッとやる時に大きな衝撃がある。北朝鮮ここにあり、と存在を世界にアピールすることができる。まさしく父・金正日氏の代から続く、伝統の「ミサイル芸」と言っていい。 だから、米韓の軍事演習などでは必ずミサイルを飛ばす。そしてもうひとつ格好のタイミングが選挙だ。 日本でも韓国でも対北朝鮮政策は極めて大きな政治的イシューだ。選挙になれば、候補者は必ず訴える。有力議員はテレビに出演して、コメンテーターと激論もする。そんな時に日本海にミサイルを落とせば、日本全国に散らばった候補者たちが「北の脅威」を朝から晩まで演説をしてくれる。そのPR効果たるや凄まじいものがある。 要するに、広告代理店やウェブマーケティング会社の人間がちょっと前、何かとつけて口にした「バズらせる」ことができるのだ』、「金正恩氏のこんな「名言」・・・「実は賛成の中で発射するより、反対の中で発射する方が、我々の威力を誇示できる」、「日米韓から「ミサイル発射するなよ、発射したらただじゃおかないぞ」と強く警告されればされるほど、ポチッとやる時に大きな衝撃がある。北朝鮮ここにあり、と存在を世界にアピールすることができる」、面白く説得力がある解釈だ。
・『ミサイル発射は強硬姿勢の政党に有利  ここまでの話を聞くとモヤモヤしたものを感じる方も多いだろう。 もし選挙期間を狙ってミサイルを発射したら、安倍晋三元首相や高市早苗氏のように、北朝鮮に強硬な姿勢でのぞむ政治家や、厳しい制裁を訴えるような政党に票が流れてしまうおそれもある。そんな自分たちの首を絞めるようなことをするだろうか…と。 そのご指摘はごもっともで、確かに北朝鮮が選挙のタイミングにミサイルを打てば打つほど、「国際社会と連携して制裁すべし」と訴える自民党の議席が増えて、「ミサイル発射はとんでもないが、まずは対話が基本」などと弱腰の政党が失速する、という現象が起きている。 例えば、先ほども触れた2012年のミサイル発射後、「衆院選の候補者は敏感に反応。発射を強行した北朝鮮を一斉に非難した」(読売新聞2012年12月13日)と有権者の投票行動にも大きな影響を与えた。ミサイル発射直後、群馬県の会社員はこう述べている。 「打ち上げられたと聞いてどきっとした。今度の選挙でも日本の安全保障をきちんと考えてくれる政党を選びたい」(同上) この時、自民党は294議席獲得して大勝し、民主党から政権を奪取した。公示日にミサイル発射があった2016年の参院選も、自民党は議席を6増やして121議席。民進党は32議席に後退した。 この傾向は、韓国も同じだ。日本の与野党候補者が選挙カーで「北の脅威」を連呼していた2012年12月、実は韓国も19日に大統領選挙を控えてザワザワしていた時だったのだ。当時、聯合ニュースが、任期を終える李明博大統領のインタビューを報じていて、その中で李氏は、北朝鮮が過去にも国政選挙に合わせて武力挑発を仕掛けてきたと指摘したうえで、こう述べている。 「北朝鮮好みの候補がいるかもしれないが、北朝鮮が(有権者の投票行動に)影響を与えることはできない」(読売新聞2012年12月3日) しかし、蓋を開ければ、朴槿恵氏が、筋金入りの親北政治家・文在寅氏に108万票余の差をつけて大勝している。投票日の6日前に発射された北のミサイルの影響もゼロではないはずだ』、「日本」だけでなく、「韓国」でも「ミサイル発射は強硬姿勢の政党に有利」とは皮肉なものだ。
・『敵視してくれる政治家・政党は北朝鮮の思う壺?  こういう事実を踏まえると確かに、「金正恩の選挙を狙ったミサイル発射は自分の首を絞めている」と感じる方もいらっしゃるだろう。しかし、筆者は「逆」ではないか、と考えている。 国政選挙のタイミングでミサイルを発射するのは、北朝鮮の脅威を唱える政治家、厳しい対応を主張する政党が台頭してくることを期待しているようにしか見えない。 つまり、金正恩氏が選挙のたびにミサイルを発射するのは、「北朝鮮に対して強硬姿勢の政治家・政党」を、文字通り「援護射撃」をしているのだ。 なぜそんな自分を窮地に立たせるようなことをするのかというと、「体制維持」のためである。 ヒトラー、カエサルなど歴史上の独裁者を見れば明白だが、独裁政権の維持のためには「強い外敵」の存在が必要不可欠だ。侵略や略奪に対する恐怖心のある国民は、議会制民主主義で不毛な議論を延々と続けられるより、「強いリーダー」がスピード感を持って「敵を叩く」と宣言するような専制スタイルを待望する。そのような国民的人気があれば、独裁者は政敵やクーデターをねじ伏せられる。 つまり、独裁者にとっての「強い外敵」とは、「ものわかりの良い平和的な隣人」よりも、「常にけんか腰で何かとつけてイチャモンをつけるクレーマー」の方がありがたいのだ。 激しいけんかを続けるにしても、和解して信頼関係を築くにしても、独裁者自身の「唯一無二の存在」という価値がつり上がるからだ。 これは親子三代で独裁を続けてきた金正恩氏にも当てはまる。それを示したのがトランプ前米大統領だ』、「独裁者にとっての「強い外敵」とは、「ものわかりの良い平和的な隣人」よりも、「常にけんか腰で何かとつけてイチャモンをつけるクレーマー」の方がありがたいのだ。 激しいけんかを続けるにしても、和解して信頼関係を築くにしても、独裁者自身の「唯一無二の存在」という価値がつり上がるからだ」、素晴らしい解釈だ。
・『北朝鮮が切望する日本の「次のトランプ」  トランプ氏は周囲やメディアが狂人扱いする中で、ミサイル発射をちらつかせる金正恩氏を「リトル・ロケットマン」などとバカにした。これに対して、金氏も「老いぼれ」「おじけづいた犬」などと応酬。ジャーナリストの中には、「第三次世界大戦の危機」などと騒いだが結果として、2人は蜜月となった。 トランプ氏は手のひら返しで「とても頭がよく、才能がある」「彼のようにタフに国家の運営をしてきた人物は1万人に1人」と絶賛。互いに連絡を取るようになった。トランプ氏が負けて、米朝関係は振り出しに戻ったが、これこそが金正恩氏が理想とする「ミサイル外交」の姿だ。強い外敵とバチバチ火花を散らし、緊張を極限まで高めて、内政でも外交でも「やはり金正恩がいないとダメだ」というブランディングをするのだ。 そう考えていくと、金正恩氏が日本の選挙のたびにミサイル発射をしているのは、一体誰を「援護射撃」するためなのか、という構図が見えてくる。北朝鮮に厳しく、拉致被害者奪還を叫び、厳しい制裁を強く求めていく。そう、安倍元首相をはじめとした保守系政治家の皆さんだ。 口では安倍元首相のことを「ならず者」「白痴」などと口汚く罵るが、結果として安倍政権をずっと支えた陰の立役者になっている。ミサイルを発射するたび、スキャンダルで弱った自民党は息を吹き返している。 この両者の「強敵と書いて友と読む」的な関係は、安倍元首相もよくわかっているのではないか。 そう思えるのが、前回、2017年10月22日の衆院選だ。実はこの時には北朝鮮のミサイルは飛んでいないが、これまで同様に「北のミサイル」が争点になった。というよりも、安倍元首相がそうした。 8月29日、北海道えりも町の上空を、北朝鮮の弾道ミサイルが通過して、太平洋に落下したのだ。さらに9月に入ると核実験も行い、15日には再び北海道上空を越えるミサイルを発射した。これまで日本海に落ちていたミサイルが、日本の上空を超えていった。これで「北の脅威」のステージが上がったのだ。 その13日後、安倍元首相は解散を決断。これを「国難突破解散」と名付けて、実質的に選挙戦に突入したのである。 当時、モリカケ問題などで逆風の中だったが、この衆院選は議席増減なくなんとか乗り越えた。起きた現象だけを客観的に見れば、安倍政権にとって、金正恩氏のミサイルは「ナイスアシスト」になっているのだ。 さまざまな事実が示しているとおり、北朝鮮のミサイルが、日本の選挙と密接な関係があることはお分かりいただけただろうか。これまでの状況を見れば、金正恩氏が望んでいるのは、「強い外敵」、日本で言えばゴリゴリの対中・対北朝鮮強硬派だ。 これまでのミサイル発射の傾向を見ると、その役割を安倍元首相に求めてきたフシがあるが、世代交代でもっと過激で、もっと若い政治家を望んでいるはずだ。 そこで思い浮かぶのは、新たな「保守のマドンナ」となった高市早苗氏だ。今回も選挙応援で引っ張りだこだという。 敵基地無力化を強く主張する高市氏は、拉致問題を最重要課題の一つに位置づけて、総裁選でも金正恩氏と1対1の対談の場をつくるべきであり、北朝鮮に乗り込んででも話をつける、と力強いメッセージを発信した。 そういえば、しばらくおとなしかった北朝鮮がミサイルが発射し始めたのは、自民党総裁選からだ。今回のミサイルは、金正恩氏なりの高市氏への「ラブレター」かもしれない』、「金正恩氏が日本の選挙のたびにミサイル発射をしているのは、一体誰を「援護射撃」するためなのか・・・安倍元首相をはじめとした保守系政治家の皆さんだ」、「今回のミサイルは、金正恩氏なりの高市氏への「ラブレター」かもしれない」、安部や高市にも読ませてやりたい。日本のリベラル派からみると、「金正恩氏」による「日本の」「選挙時の」「保守系政治家」への「援護射撃」は腹立たしい限りだ。 
タグ:北朝鮮問題 (その22)(「第1書記」を新設した金正恩総書記の頭の中 北朝鮮の権力体制に劇的な変化は生じるのか、北朝鮮の武器取引に10年間潜入した「スパイ」が初告発 数々の修羅場とは?、北朝鮮伝統の「ミサイル芸」 日本の国政選挙のタイミングに合わせる深い理由) 東洋経済オンライン 「「第1書記」を新設した金正恩総書記の頭の中 北朝鮮の権力体制に劇的な変化は生じるのか」 「いちばん説得力のある説明は1つだけ」、「金総書記をはじめ北朝鮮指導部は金氏一族の権力を維持するため、また北朝鮮のエリート層の権力を維持するためにも、非常事態に備えて制度的な準備を始めたのではないかと考えます」、なるほど。 「北朝鮮は制度的な準備を事前に行っており、彼らは金総書記の健康状態が引き起こすよくない事態からの衝撃を緩和させる可能性は高いでしょう。 さらに、金総書記にもしものことがあったとしても、北朝鮮の世襲的なエリート階層は依然として体制を維持する必要がある」、ただ、「金総書記」の健康状態はよくなったように見える。 「前任の首領たちが果たしてきた役割や偉大さを熱心に強調していく必要はありますが、金正恩総書記を見ているとこのような作業を熱心に行っているように見えないのです」、何故なのだろう。 「国民から崇拝されず、絶対的な存在として描かれない指導者は、1940年代のソ連はもとより、今の北朝鮮を統治できない」、独裁者といえども、「国民から崇拝され」、「絶対的な存在として描かれ」るのが、条件のようだ。 AERAdot 「北朝鮮の武器取引に10年間潜入した「スパイ」が初告発、数々の修羅場とは?」 「北朝鮮」が「ウガンダ」に「武器工場を建設」、そんなことまでしていたとは驚いた。 「当時」の「東ドイツ」では当然のことだ。 スパイ映画さながらだ。 「盗聴器の探知機」の「信号音が鳴り出した」、先方に気付かれなかったのは幸運だ。 「ぼくらは中国のパスポートを持っているから・・・世界中の中国の大使館を通じて『誰かが』が送られてくる可能性がある」、「北朝鮮」と国交がある国は少ないが、「中国」がここまで「北朝鮮」を支援しているとは初めて知った。 ダイヤモンド・オンライン 窪田順生 「北朝鮮伝統の「ミサイル芸」、日本の国政選挙のタイミングに合わせる深い理由」 「ミサイル発射」時に「首相」・「官房長官」が「官邸」にいなかったのは、今回だけでなく、安部時代も同様だったとは初めて知った。 今回のが「想定内」だった理由が理解できた。 「金正恩氏のこんな「名言」・・・「実は賛成の中で発射するより、反対の中で発射する方が、我々の威力を誇示できる」、「日米韓から「ミサイル発射するなよ、発射したらただじゃおかないぞ」と強く警告されればされるほど、ポチッとやる時に大きな衝撃がある。北朝鮮ここにあり、と存在を世界にアピールすることができる」、面白く説得力がある解釈だ。 「日本」だけでなく、「韓国」でも「ミサイル発射は強硬姿勢の政党に有利」とは皮肉なものだ。 「独裁者にとっての「強い外敵」とは、「ものわかりの良い平和的な隣人」よりも、「常にけんか腰で何かとつけてイチャモンをつけるクレーマー」の方がありがたいのだ。 激しいけんかを続けるにしても、和解して信頼関係を築くにしても、独裁者自身の「唯一無二の存在」という価値がつり上がるからだ」、素晴らしい解釈だ。 「金正恩氏が日本の選挙のたびにミサイル発射をしているのは、一体誰を「援護射撃」するためなのか・・・安倍元首相をはじめとした保守系政治家の皆さんだ」、「今回のミサイルは、金正恩氏なりの高市氏への「ラブレター」かもしれない」、安部や高市にも読ませてやりたい。日本のリベラル派からみると、「金正恩氏」による「日本の」「選挙時の」「保守系政治家」への「援護射撃」は腹立たしい限りだ。
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