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反社会的勢力(その2)(「半グレ」集団のいま 暴力団の稼ぎを超えた可能性も、ヤクザが刑務所のことをあえて「大学」と呼ぶ理由 彼らが刑務所の中で読む本とはいったい?、暴力団による「企業恐喝の手口」 元マル暴刑事が明かす巧妙化の実態とは)

反社会的勢力については、2018年8月3日に取上げた。久しぶりの今日は、(その2)(「半グレ」集団のいま 暴力団の稼ぎを超えた可能性も、ヤクザが刑務所のことをあえて「大学」と呼ぶ理由 彼らが刑務所の中で読む本とはいったい?、暴力団による「企業恐喝の手口」 元マル暴刑事が明かす巧妙化の実態とは)である。

先ずは、やや古いが2019年10月31日付けNEWSポストセブン「「半グレ」集団のいま 暴力団の稼ぎを超えた可能性も」を紹介しよう。
https://www.news-postseven.com/archives/20191031_1472976.html?DETAIL
・『吉本芸人の闇営業問題など、「半グレ」と呼ばれる犯罪集団の存在に注目が集まっている。かつて反社会的勢力と言えば「ヤクザ」が代名詞だったが、時代は変わった。長年の暴力団取材のエッセンスを『教養としてのヤクザ』(鈴木智彦氏との共著)にまとめたジャーナリストの溝口敦氏が、その変化を分析する。 ヤクザ、暴力団をしのぐ勢いで半グレ集団の暗躍が目立っている。警察はその勢力や参加メンバーを把握しておらず、特殊詐欺の被害額などから、わずかに彼らの増殖を推測しているに過ぎない。半グレがヤクザに比べて人数が多いのか少ないのか、その1人当たり稼ぎ額がヤクザより多いのか少ないのか、ほとんど何もわかっていない。単に彼らの犯罪による被害額の一部が統計により明らかにされているだけだ。たとえば2018年、彼らによる特殊詐欺被害額は356億8000万円に及んだ。 半グレ集団は特殊詐欺以外にも新しいシノギを創出している。金のインゴット密輸、ビットコインの販売やマイニング(掘削)、少し前には危険ドラッグの製造と販売、そして2003年頃オレオレ詐欺などの特殊詐欺を考案、以後一貫して実行し、太い資金源としてきた。 ヤクザのなかには半グレからノウハウを学び、それらをシノギとしている者もいるが、おそらくこれら新シノギによる稼ぎ額は、ヤクザ、暴力団が伝統的に行なっている覚せい剤の密売、各種の賭博開帳、恐喝、管理売春などの総額より多いだろう。国民のこうむる被害額はヤクザより、むしろ半グレによるもののほうが多いのではと疑われる。 ヤクザは暴力的にはともかく、経済的には半グレに押されている。半グレはもともとヤクザの親分-子分関係には従えないとするグループである。ヤクザに接近すると、ヤクザからたかられるだけと警戒する者たちだから、基本的に両者は別立ての犯罪集団である。だが、ヤクザの零細化につれ、ヤクザからさえも脱落する元組員たちを吸収する受け皿にもなる。少数だが、逆に半グレからヤクザに移籍する者もおり、一部で両者の混ざり合いが見られる』、「オレオレ詐欺などの特殊詐欺を考案、以後一貫して実行し、太い資金源としてきた」、知能犯的色彩もあるようだ。「国民のこうむる被害額はヤクザより、むしろ半グレによるもののほうが多いのではと疑われる」、「半グレはもともとヤクザの親分-子分関係には従えないとするグループ」、「ヤクザからさえも脱落する元組員たちを吸収する受け皿にもなる・・・一部で両者の混ざり合いが見られる」、無視できない大きな存在だ。
・『ヤクザ、暴力団は犯罪という闇に足を置きつつ、半分だけ社会に認められている存在だった。世間に認められてナンボの「半社会的」存在なのだ。対して半グレは凶悪犯罪をあまり手掛けず、詐欺などの経済犯罪を専門にしながらも、とにかく世間に隠れて犯罪をシノギとする「アングラ」の存在である。半グレはシノギ以外の分野では法的に堅気であり、よって暴対法も暴排条例も適用されない。 ヤクザが零落して半グレに吸収されれば、それもヤクザの「アングラ化」になろう。アングラ化の本質は「犯罪グループ化」とも換言できる。犯罪グループはどの国にも存在し、各国ともそれなりに取締りに取り組んでいる。 江戸期以来、日本に存在したヤクザは男伊達を売る「半社会的」存在だった。「何某組」と堂々看板を掲げる犯罪組織は他の国にはなかった。その意味でヤクザは特殊日本型の犯罪組織として独自の存在だった。それが今、消滅に近づいている。その後にアングラ化した半死半生の犯罪グループが残る可能性がある。こうした状態は日本の裏社会が特殊日本型の犯罪組織を失い、遅ればせながら諸外国並みになったともいえよう。ヤクザのアングラ化は必ずしも恐るべきことではない。 ※溝口敦/鈴木智彦・著『教養としてのヤクザ』(小学館)より一部抜粋)「ヤクザは特殊日本型の犯罪組織として独自の存在だった。それが今、消滅に近づいている。その後にアングラ化した半死半生の犯罪グループが残る可能性がある。こうした状態は日本の裏社会が特殊日本型の犯罪組織を失い、遅ればせながら諸外国並みになったともいえよう」、こんなことで「諸外国並みになって欲しくないものだ。

次に、本年5月17日付け東洋経済オンラインが掲載したノンフィクション作家・ジャーナリストの溝口 敦氏とライターの 鈴木 智彦氏による「ヤクザが刑務所のことをあえて「大学」と呼ぶ理由 が彼ら刑務所の中で読む本とはいったい?」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/422041
・『一般社会とは、まるで常識が違うヤクザ社会。彼らは、なぜ刑務所のことをあえて「大学」と呼ぶのか? 暴力団取材のプロである溝口敦氏と鈴木智彦氏の共著『職業としてのヤクザ』から一部抜粋・再構成してお届けする。 溝口敦(以下、溝口):ヤクザにとって組への貢献というのは、懲役に行くか、お金を運ぶ、その2つしかない以上、金儲けに不器用な者は、自分の体をかけて、懲役に走ることによって、ようやくヤクザとしての自分の存在価値を証明することができる。 鈴木智彦(以下、鈴木):今はもう、懲役に行ったら、人生を棒に振ることになる。だから老い先の短い高齢のヤクザが、金のため、最後のご奉公を買って出る。でも、そういうヒットマンは体力がありません。 溝口:それは、年寄りが行くのと若いのが行くのではね。 鈴木:若いほうが身体能力も高いし、精神的な粘りも利く。6代目山口組の中核組織である弘道会の組員が岡山で池田組若頭(神戸山口組幹部)を殺害しましたが、捕まったのが32歳の若い組員でした。ああいうのを見ると、あっ、弘道会は、こんな若く将来ある若い衆をヒットマンに使えるんだ、と評価されます。 溝口:それだけの人的資源、経済的資源もあるし、求心力もあると。 鈴木:そうですね。人材がいてお金もあって、何より精神的に充足させられるんだということ。ただ、ヤクザの殺しはスキルではなく、性根です。根性の勝負です。最終的には腹が据わったヤツが怖い。軍隊のように、老兵に勝ち目がないわけではありません』、「弘道会は、こんな若く将来ある若い衆をヒットマンに使えるんだ、と評価されます」、一般人の常識とはかけ離れた「評価」には驚かされた。
・『ヤクザが読む本とは?  溝口:昔なら若いころにそういう組のために重要な働きをする仕事をし、そして、刑務所の中で過ごす。出所すればある程度ヤクザとしての格は上がりますが、なかでも出世する人は刑務所内でよく本を読んで勉強している印象があります。 鈴木:刑務所を「大学」と呼びますもんね。 溝口:法律や経済の専門書を読んで、シノギで法の網の目をかいくぐるスキルアップにつなげたりする。ほかにも刑務所内での努力はあって、例えば6代目山口組組長の司忍は収監されている間、刑務所内で筋肉ムキムキマンになる筋トレに精を出しましたけど、曲がりなりにも78歳にして彼は立派な体と健康を維持していられるわけです。 溝口:ちなみに司は若いころ、出身母体の弘道会が名古屋を統一するための戦いで、大日本平和会系の組と抗争した際、12年ぐらい懲役に行っています。 山一抗争(1981年、山口組四代目を竹中正久が継いだことに反発した山広組組長・山本広が一和会を結成。終結までに25人の死者を出した抗争)のときには、一和会の中核団体である山広組系の組の若頭をさらって、脱会届を書かせるなど、かなりの働きをしていました。彼にもそれなりの暴力的な功績があったのでしょう。 鈴木:しかし、あまりに長く収監されすぎてしまうと、それはそれでヤクザとしてのチャンスを逃すことになります。 溝口:そういうことですね。抗争において組長クラスは、功績を得る仕事をしたうえで、自分は捕まらないということが大切。 鈴木:兵隊には兵隊の、部隊長には部隊長の役目がある。 溝口:今は指示したことがわかったら実行犯でなくても組長が殺人教唆で捕まることになり、懲役20年は行くでしょう。そうすると、その間が空白になって、組運営に加わるなんていうことは到底できなくなる。だから、捕まらないようにしなければならない』、「抗争において組長クラスは、功績を得る仕事をしたうえで、自分は捕まらないということが大切」、「今は指示したことがわかったら実行犯でなくても組長が殺人教唆で捕まることになり、懲役20年は行くでしょう。そうすると、その間が空白になって、組運営に加わるなんていうことは到底できなくなる。だから、捕まらないようにしなければならない」、かなり微妙な忖度が求められるようだ。
・『もはや親が子をかばうような時代ではない  鈴木:実際は、暴力団において親分が関知しない殺人などありえません。裁判になったときのことを考え、直接的な表現を避けるなど、教唆にならないテクニックを駆使しても、リスクを覚悟し、はっきり意思表示をしないと組員は動けません。 昔のように親分は子分を庇ってくれません。顔色を見て、心情を察して殺したなんて言ったら、勝手なことをしやがってと処分されかねない。親分が教唆してない殺しなんてない。にもかかわらず、捕まらないということは、子分が絶対に口を割らないからです。つまり、親分がそれだけ心酔されていて、組織も統率されている。 その前提として、ヤクザ組織が維持できるのは、人柱になってくれた組員のおかげである。彼らあってのわれわれだ、実行犯の犠牲のおかげだ、いつも感謝しよう、みんなで称えましょうという気風はヤクザの基本です。雑誌のインタビューでも、抗争での物故者や実行犯を必ず称賛します。 溝口:6代目山口組の2次団体、司興業組長の森健司から、若頭の高山清司の言葉を聞いたことがあります。「懲役に行ってくれる者がいるから、わしらはうまい飯を食えるんだ」というのが高山の口癖なんだと。場合によっては、現役の組員よりも懲役に行った組員を大事にする。そういう伝統があるから、弘道会は抗争に強いんだと、森健司は言っていました』、
「親分が教唆してない殺しなんてない。にもかかわらず、捕まらないということは、子分が絶対に口を割らないからです。つまり、親分がそれだけ心酔されていて、組織も統率されている」、「場合によっては、現役の組員よりも懲役に行った組員を大事にする。そういう伝統があるから、弘道会は抗争に強いんだ」、「弘道会」恐るべしだ。 第三に、11月30日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したフリーライターの村上 力氏による「暴力団による「企業恐喝の手口」、元マル暴刑事が明かす巧妙化の実態とは」を紹介しよう。 https://diamond.jp/articles/-/288963 ・『警視庁のノンキャリで採用され、2018年に同庁組織犯罪対策部の管理官(視)を退官した櫻井裕一氏が、刑事人生を振り返る『マル暴 警視庁暴力団担当刑事』(小学館新書)を上梓した。櫻井氏は在職中のほぼ全てを暴力団担当、いわゆる『マル暴』一筋で歩み、稲川会と住吉会の抗争事件や、暴力団への不正融資事件、暴力団が仕切る談合事件などの数々の経済事件の捜査を経験した。その櫻井氏に、反社会的勢力による企業恐喝など、企業対象暴力の現状を聞いた(Qは聞き手の質問、Aは櫻井氏の回答)』、興味深そうだ。 ・『記事のもみ消し依頼をきっかけに銀行が暴力団関連企業に不正融資    (櫻井裕一氏の略歴はリンク先参照) Q:櫻井さんの経歴を簡単にご紹介ください。 A:高校を卒業して、1976年に警視庁に入り、最初は赤羽警察署に配置されました。83年に暴力団事件を担当する暴力犯係の刑事となってからは、ずっと捜査四課、組織犯罪対策部などで暴力団関連事件の捜査をしていました。渋谷署の組織犯罪対策課の課長代理、新宿署の組対課長を経て、警視庁本部の組対部第四課の管理官を務めました。 Q:『マル暴』では、関東の暴力団同士の抗争事件のお話のほかに、銀行の暴力団への不正融資や、談合、詐欺などの経済事件の捜査経験が書かれておりますが、最近の企業対象暴力の特徴をお聞かせください。 A:今も昔も、暴力団が最初から企業とじかに接触することはありません。必ず、間にブローカーや、実業家、ブラックジャーナリストや事件屋を介在させます。企業経営者がそうしたグレーゾーンの人たちと人間関係を深め、後戻りできなくなったところで、暴力団が顔を出す、というパターンが実際によくあります。 例えば、00年代初頭に捜査した、銀行が暴力団の会長が関与する会社に多額の融資を実行し、回収不能となった特別背任事件があります。この事件では、銀行トップが、暴力団会長と銀座で飲み歩く姿が頻繁に目撃されるほど、癒着していました。 そのきっかけは何だったのかというと、当時の銀行は大蔵省官僚に「ノーパンしゃぶしゃぶ」などの破廉恥接待を行い、社会的に批判されていましたが、問題の銀行もご多分に漏れず官僚に破廉恥接待を行っていて、その事実をジャーナリストや似非(えせ)右翼につかまれた。銀行トップは、不祥事を表に出したくないばかりに、事件屋や怪しい実業家などの“有力者”に、記事のもみ消しを頼み込む中で、暴力団会長に行きついたのでした。 普通、銀行の経営者ともなれば、いかに頼み事があったとしても、相手が暴力団だったと分かった時点で席を立つでしょう。しかし、往々にして最初はあくまで暴力団ではない、グレーゾーンの人が出てきます。すると、「本人はヤクザじゃないから、大丈夫か」と油断して、頼み事をしてしまう。 ところが、後日その人物から酒の席で、「私がお世話になっている会長」や「業界で力のある方」と言われて暴力団を紹介されると、無下に断りにくい。一度頼み事をして、解決してもらっている相手の顔をつぶせないからです。 企業の経営者は、暴力団と会った時点でもう後戻りはできません。一度会ってしまえば、その席でどういう話をしていようが、世間の印象は悪いわけです。それに、グレーゾーンの人間からすれば、暴力団と引き合わせるのは、相手をカタにはめる、つまり逃げられない状態にするためでもあるのです。実際、私が捜査した銀行経営者は、取り調べで黙秘を貫き、警察の捜査に抵抗していたのです』、「暴力団が最初から企業とじかに接触することはありません。必ず、間にブローカーや、実業家、ブラックジャーナリストや事件屋を介在させます。企業経営者がそうしたグレーゾーンの人たちと人間関係を深め、後戻りできなくなったところで、暴力団が顔を出す」、なるほど。 ・『不良社員が暴力団に取り込まれて多額を恐喝される恐れも  企業恐喝は、どういったきっかけで行われることが多いですか。 昔ながらの女性スキャンダルや、取引での不祥事などがネタにされることが多いです。社長や役員が、暴力団の妻が経営している飲食店を利用したとか、取引先の女性と肉体関係を持ったとか、売春をしたとか、そういう話をきっかけに恐喝するケースは、暴力団排除が進んだここ十数年でも多い。 例えば、暴力団の妻の店に役員が飲みに行ったとします。本来、その役員は何も知らないでただ酒を飲んでいただけだったとしても、「そういう店にお金を払って、ヤクザに便宜供与している」と言いがかりをつけてくる。その上で、「ネット記事に書きますよ、いいですね?」と迫ってきます。 暴力団は恐喝のプロですから、具体的にいくら払えとかは恐喝になるので言ってこない。企業経営者が、別の暴力団周辺者に対処を相談するのを待っているんです。間に人を介在させれば、人間関係が複雑化して、事件になりにくいと踏んでいることが多い。 また、最近では暴力団とは全く関係がない、企業をクビになった不良社員や、筋の悪い取引先が、顧客情報の流出などで企業を脅すこともあります。実際に私もそうした事件に接したことがあります。 しかし、仮に恐喝に成功したとしても、いずれ暴力団に取り込まれる可能性が高いと思います。恐喝で得たあぶく銭で、繁華街で派手に遊んでいれば目を付けられますし、表に出せないカネに関わる強い情報網を暴力団は持っています。いずれ恐喝や犯罪行為がバレて、「お前、良いシノギしてんじゃねえか」と暴力団にゆすられてしまうでしょう。 そうなると問題は、恐喝に応じた企業のスキャンダルも、暴力団に握られるということです。情報漏洩などの元々の弱みに加え、「恐喝に屈した」というスキャンダルが追加され、最初に恐喝されたときの金額の何倍ものカネをふんだくられることになります』、「企業経営者が、別の暴力団周辺者に対処を相談するのを待っているんです。間に人を介在させれば、人間関係が複雑化して、事件になりにくいと踏んでいることが多い」、「元々の弱みに加え、「恐喝に屈した」というスキャンダルが追加され、最初に恐喝されたときの金額の何倍ものカネをふんだくられることになります」、恐ろしいことだ。 ・『「ネットに書く」の脅しには弱気を見せずに名誉毀損で対処  Q:女性スキャンダルが事実であったり、企業側に落ち度があった場合は、どう対応するのが良いですか。 A:ケース・バイ・ケースですが、原則としては、やはり取引には応じないことです。恐喝で事件にすることもありますが、手練れだと、恐喝にならないようなギリギリの線を行くこともあります。攻撃を止めるために右往左往している間に、傷口を広げてしまう。 最近は誰もがツイッター等のSNSで手軽に情報発信ができてしまい、誰でも恐喝ができてしまいます。すぐに「このことをネットに書く」と脅かしてくることは容易に想像できます。この場合は、弱気を見せずに「どうぞ」と相手に言うべきでしょう。その上で、「事実と違うことやプライバシーに関わることがあれば、徹底的に対処する」と、逆に厳しく接しておくべきです。もし記事が出ても、恐喝目的ですから、名誉毀損(きそん)で対処すれば良い。 最悪なのは、別の暴力団や、事件屋などの暴力団周辺者に解決を依頼することです。これをすると、ささいな女性スキャンダルや醜聞が、一気に「企業と暴力団」という致命的スキャンダルに格上げされる。いずれ、その話を別のブラックジャーナリストや似非右翼などが嗅ぎ付け、恐喝の「二の矢」を打ってくる』、「最悪なのは、別の暴力団や、事件屋などの暴力団周辺者に解決を依頼することです。これをすると、ささいな女性スキャンダルや醜聞が、一気に「企業と暴力団」という致命的スキャンダルに格上げされる」、大いに気を付けるべきだ。 ・『談合事件では企業と暴力団が「一蓮托生」  Q:櫻井さんは暴力団が仕切る談合事件の捜査を経験されていますが、談合では、企業と暴力団はどのような関係性にあるのですか A:私が関わった談合事件は、東京都が発注する公共工事に参加する建設会社各社が、事前に入札価格を談合していたものです。談合は一見、恐喝などとは違い被害者がいないように見えますが、公共工事の発注を不当な高値に維持することにつながり、税金を納めている都民が被害に遭っています。その意味で、建設会社と、談合を仕切る暴力団関係者は共犯といえます。 とはいえ、談合している会社は、税金を詐取しようなどとは考えていません。純粋に、自分の会社を守りたい、仕事を取りたいということで必死なのです。実際に捕まえた建設会社の社員も、仕事では暴力団とつるんでいましたが、家庭ではいいパパだったのです。 ではなぜ暴力団が仕切るのかといえば、談合という違法行為の秩序を守るための「番人」だからです。 もし、建設会社の中に、談合から抜け出そうとする会社があった場合、同じ建設会社が「談合に参加しろ」とは言っても聞きません。そこで、暴力団の出番です。もし、談合を抜けようという会社が出てきたら、「俺の顔をつぶすのか」と圧力をかける。実際に、談合を抜けようとした会社社長の自宅にヤクザが嫌がらせしたり、脅迫文や街宣車が差し向けられたりしたことがあります。談合を維持するためには、暴力が必要なんです。 暴力団側も、建設会社に言うことを聞かせるために、様々な仕掛けをします。例えば、談合参加企業でゴルフコンペを開いて、そこに暴力団も加わるのです。入れ墨丸出しでゴルフをして、怖がらせる一方で、一緒に遊んだり食事をしたりして、コンプライアンス感覚をまひさせるのです。実際の談合事件では、暴力団だけでなく、他の建設会社も一緒になって、談合破りを阻止しようとしていました。 Q:暴力団といえば、覚醒剤や飲食店からのみかじめ料などが主要な資金源というイメージですが、企業対象暴力は彼らにとってどれくらい重要なのでしょうか。 A:暴力団にとって、企業対象暴力はでっかいシノギです。みかじめ料は多くても1カ月に数百万円規模で、条例も厳しくなり、得られる金額に対してリスクが高いです。覚醒剤も末端で売る場合は、そこまで大きい金額ではありません。しかし、企業恐喝はケタが違います。数千万、時には億単位のカネが動きます。 (マル暴 警視庁暴力団担当刑事 『マル暴 警視庁暴力団担当刑事』(小学館新書)櫻井裕一著の紹介はリンク先参照) しかし、企業相手の場合は暴力団の組員が直接表には出られないので、ブローカーや、カネに困って暴力団に取り込まれた企業経営者をうまく使って、企業に接近していきます。スキャンダルを使ったり、企業にとってうまい話を持っていき、食らいつく機会をうかがっているのです。 今の時代、暴力団と直接付き合いをするような企業は皆無だといえます。問題は、暴力団ではない、周辺者をどう判断するかです。既に述べたように、最初は暴力団の背景がない不良でも、いずれどこかの組織の影響下に入ることが多いです。また、不振企業がいつの間にか、暴力団の資金に依存していることもある。こうした取引先の変化は、日々の取引や、相手と会った際の違和感から判断していくしかありません。 暴排条例ができて、暴力団は目に見えて少なくなりました。しかし、企業対象暴力は形を変えて今もうごめいています。暴力団と直接、対峙(たいじ)してきた私たち元警察官の知見が、企業の皆様の助けになれば良いと思っています』、「企業相手の場合は暴力団の組員が直接表には出られないので、ブローカーや、カネに困って暴力団に取り込まれた企業経営者をうまく使って、企業に接近していきます。スキャンダルを使ったり、企業にとってうまい話を持っていき、食らいつく機会をうかがっているのです」、「問題は、暴力団ではない、周辺者をどう判断するかです。既に述べたように、最初は暴力団の背景がない不良でも、いずれどこかの組織の影響下に入ることが多いです」、十分に気を付ける必要がありそうだ。

タグ:「最悪なのは、別の暴力団や、事件屋などの暴力団周辺者に解決を依頼することです。これをすると、ささいな女性スキャンダルや醜聞が、一気に「企業と暴力団」という致命的スキャンダルに格上げされる」、大いに気を付けるべきだ。 「企業相手の場合は暴力団の組員が直接表には出られないので、ブローカーや、カネに困って暴力団に取り込まれた企業経営者をうまく使って、企業に接近していきます。スキャンダルを使ったり、企業にとってうまい話を持っていき、食らいつく機会をうかがっているのです」、「問題は、暴力団ではない、周辺者をどう判断するかです。既に述べたように、最初は暴力団の背景がない不良でも、いずれどこかの組織の影響下に入ることが多いです」、十分に気を付ける必要がありそうだ。 「暴力団が最初から企業とじかに接触することはありません。必ず、間にブローカーや、実業家、ブラックジャーナリストや事件屋を介在させます。企業経営者がそうしたグレーゾーンの人たちと人間関係を深め、後戻りできなくなったところで、暴力団が顔を出す」、なるほど。 「企業経営者が、別の暴力団周辺者に対処を相談するのを待っているんです。間に人を介在させれば、人間関係が複雑化して、事件になりにくいと踏んでいることが多い」、「元々の弱みに加え、「恐喝に屈した」というスキャンダルが追加され、最初に恐喝されたときの金額の何倍ものカネをふんだくられることになります」、恐ろしいことだ。 東洋経済オンライン マル暴 警視庁暴力団担当刑事 「暴力団による「企業恐喝の手口」、元マル暴刑事が明かす巧妙化の実態とは」 溝口 敦 鈴木 智彦 「ヤクザが刑務所のことをあえて「大学」と呼ぶ理由 が彼ら刑務所の中で読む本とはいったい?」 「弘道会は、こんな若く将来ある若い衆をヒットマンに使えるんだ、と評価されます」、一般人の常識とはかけ離れた「評価」には驚かされた。 「抗争において組長クラスは、功績を得る仕事をしたうえで、自分は捕まらないということが大切」、「今は指示したことがわかったら実行犯でなくても組長が殺人教唆で捕まることになり、懲役20年は行くでしょう。そうすると、その間が空白になって、組運営に加わるなんていうことは到底できなくなる。だから、捕まらないようにしなければならない」、かなり微妙な忖度が求められるようだ。 「親分が教唆してない殺しなんてない。にもかかわらず、捕まらないということは、子分が絶対に口を割らないからです。つまり、親分がそれだけ心酔されていて、組織も統率されている」、「場合によっては、現役の組員よりも懲役に行った組員を大事にする。そういう伝統があるから、弘道会は抗争に強いんだ」、「弘道会」恐るべしだ。 「ヤクザは特殊日本型の犯罪組織として独自の存在だった。それが今、消滅に近づいている。その後にアングラ化した半死半生の犯罪グループが残る可能性がある。こうした状態は日本の裏社会が特殊日本型の犯罪組織を失い、遅ればせながら諸外国並みになったともいえよう」、こんなことで「諸外国並みになって欲しくないものだ。 反社会的勢力 (その2)(「半グレ」集団のいま 暴力団の稼ぎを超えた可能性も、ヤクザが刑務所のことをあえて「大学」と呼ぶ理由 彼らが刑務所の中で読む本とはいったい?、暴力団による「企業恐喝の手口」 元マル暴刑事が明かす巧妙化の実態とは) ダイヤモンド・オンライン 村上 力 溝口敦/鈴木智彦・著『教養としてのヤクザ』 「国民のこうむる被害額はヤクザより、むしろ半グレによるもののほうが多いのではと疑われる」、「半グレはもともとヤクザの親分-子分関係には従えないとするグループ」、「ヤクザからさえも脱落する元組員たちを吸収する受け皿にもなる・・・一部で両者の混ざり合いが見られる」、無視できない大きな存在だ。 「オレオレ詐欺などの特殊詐欺を考案、以後一貫して実行し、太い資金源としてきた」、知能犯的色彩もあるようだ。 「「半グレ」集団のいま 暴力団の稼ぎを超えた可能性も」 Newsポストセブン
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