SSブログ

人生論(その9)(小田急刺傷事件は、元ナンパ師による 日本ではじめてのミソジニー(女性憎悪)無差別テロか、「MARCH出身者に職場では絶対勝てない」東大法学部卒37歳メガバンク行員の苦悩 職場は常に空気がギスギスしている、ジェフ・ベゾスが祖母に放った「残酷すぎる一言」 プリンストン大学卒業生への伝説のスピーチ) [人生]

人生論(その9)については、7月10日に取上げた。今日は、(小田急刺傷事件は、元ナンパ師による 日本ではじめてのミソジニー(女性憎悪)無差別テロか、「MARCH出身者に職場では絶対勝てない」東大法学部卒37歳メガバンク行員の苦悩 職場は常に空気がギスギスしている、ジェフ・ベゾスが祖母に放った「残酷すぎる一言」 プリンストン大学卒業生への伝説のスピーチ)である。

先ずは、8月31日付けダイヤモンド・オンライン「小田急刺傷事件は、元ナンパ師による 日本ではじめてのミソジニー(女性憎悪)無差別テロか【橘玲の日々刻々】」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/280905
・『小田急線の電車内で36歳の男が刃物で乗客10人に切りつけるなどした事件が、大きな衝撃を引き起こしました。報道によれば、この男が最初に狙ったのは「勝ち組っぽく見えた」20歳の女子大生で、「大学のサークルで女性にばかにされるなどし、勝ち組の女や幸せそうなカップルを見ると殺したくなるようになった」などと供述しています。 男は車内に灯油をまいて火をつけようとしたものの、入手できなかったため、常温では発火しないサラダ油で代用しました。一歩間違えば大惨事になるところで、多くのひとが2008年の事件を思い起こしたでしょう。 とはいえ、当時25歳の「秋葉原事件」の犯人は、「非モテ」であることに強いコンプレックスをもってはいたものの、自分には手の届かない華やかな女性に憎悪を抱いていたわけではありませんでした。その意味では、この国ではじめてのミソジニー(女性憎悪)による無差別テロといえるかもしれません。 掲示板で「不細工キャラ」を演じていた秋葉原事件の犯人との大きなちがいは、小田急線事件の容疑者が高校時代は成績優秀で、女子生徒にも人気があり、有名私立大学に進学した「リア充」だったことです。ところがなんらかの理由で大学を中退し、20代前半はコンビニなどでアルバイトしながら“ナンパ師”をしていたようです。 ナンパ師は、アメリカではPUA(ピックアップ・アーティスト)と呼ばれます。ゼロ年代のはじめに、さまざまなナンパ・テクニックをネット上で交換し、その成果を報告しあうサブカルチャーの存在がニューヨーク・タイムズで報じられて注目を集め、この記事を書いたニール・ストラウスの『ザ・ゲーム』は世界的なベストセラーになりました(その後、実際にナンパを指南するリアリティ番組も制作されました)。 PUAは女性を髪の色と10点満点の点数で評価し、「ブロンドの8点」「ブルネットの8.5点」などと数値化してナンパ掲示板で成果を競っていました。その手法は徹底的にマニュアル化されており、「ルーティーン」に従って会話を進行させれば、どんな女性も同じ反応を示すとされていました。女の脳を「プログラム」と見なして、それを「リバースエンジニアリング」しようとしたのです。 これだけでも嫌悪感を抱くひとは多いでしょうが、アメリカではPUAがミソジニーに結びつくことが繰り返し批判されてきました。PUAのアイデンティティはナンパした女性の合計点数で決まるため、試行回数を増やさなければならないのですが、それによって拒絶されるたびに(当然のことながらこれはよくあります)自尊心が傷つけられ、やがてナンパできない女性を憎みはじめるのです。 男が外見だけでモテるのはせいぜい大学くらいまでで、社会人になれば社会的・経済的な地位が重みを増してきます。小田急線事件の犯人は非正規の仕事が続かず、最後は生活保護を受けながら家賃2万5000円の1Kのアパートで暮らし、食品・生活必需品を万引きしていたといいます。これではどんなナンパ・テクニックをもっていても、誰からも相手にされないでしょう。 “ナンパ師”だった男が「非モテ」になり、若く魅力的な女性に深い憎悪を抱いて大量殺人を実行しようとするまでの転落の経緯は、「PUAのなれの果て」と考えるととてもよく理解できるのです。 参考:ニール・ストラウス『ザ・ゲーム 退屈な人生を変える究極のナンパバイブル』パンローリング』、「“ナンパ師”だった男が「非モテ」になり、若く魅力的な女性に深い憎悪を抱いて大量殺人を実行しようとするまでの転落」、誠に身勝手で、みっともない話だ。従来であれば、自らの恥になるようなことを表に出すことを控えていたのが、そんな自制もなくなったのだろう。

次に、10月2日付けPRESIDENT Onlineが掲載したライターの池田 渓氏による「「MARCH出身者に職場では絶対勝てない」東大法学部卒37歳メガバンク行員の苦悩 職場は常に空気がギスギスしている」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/50500
・『東大卒でメガバンクに就職する人は多い。彼ら彼女らの社会人生活が安泰かというと決してそんなことはない。仕事のストレスからうつ病を患ったという東京大学法学部卒のメガバンク行員・加瀬良介さん(仮名・37歳)は「社内で成績を評価されるがキツかった。口のうまさと体力にまかせてガンガン数字をとってくるMARCH出身にはかなわない」という??。 ※本稿は、池田渓『東大なんか入らなきゃよかった 誰も教えてくれなかった不都合な話』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。 「仕事がつらすぎる。ストレスがすごい」「死にたい」??「またそれか」「ごめんね。でも、死にたい」??「死んだらいかんよ。僕、加瀬くんが死んだら、しばらく体調を崩して寝込んじゃうよ」「……うん」??「会社に行きたくないの?」「うん」??「なんで?」「仕事がつらすぎる。ストレスがすごい。勤務中は常にプレッシャーを感じていて息がつまる。意地悪な先輩もいる」 ??「でも、加瀬くんのとこメガバンクじゃん。仕事は激務でもそのぶん給料はいいでしょ」「しょせん都銀だし世間に思われているほど給料はよくないよ」「なんのために働いているのかわからん。なんで銀行なんて入ってしまったんかな。頭がグチャグチャしてなにも考えられん」 このやりとりは、僕が東大に入学したときからの友人である加瀬良介くん(仮名・37歳)と、ある年の夏にLINEで交わしたものだ。 加瀬くんは大阪府出身。中高一貫の私立校から東大文一に入った。 東大法学部を卒業した後、邦銀のメガバンクに就職してバリバリ働いていた??はずなのだが、いつのころからか、彼はなにかにつけて「仕事がつらい。もう死にたい」と口にするようになった』、「東大法学部を卒業」といっても、内実はピンキリで、頭もそれほどでもないのに、プライドだけはやたら高いというやっかいなものもいる。
・『うつ病を患った「銀行」は東大卒のメジャーな就職先  先のやりとりから3カ月ほどがたったある冬の日、加瀬くんはついに無断欠勤をすることになる。その日、目が覚めると指一本動かせなくなっており、会社に電話をすることもできなかったという。 夕方になって心配した上司が家に様子を見に来るまで、彼はじっと布団に横たわり、ただ天井のシミを見ていたそうだ。 その後、加瀬くんは銀行お抱えの産業医に「この人間はうつ病のため約半年間の自宅安静での加療が必要である」との診断を下され、人事部から半年間の休職を命じられてしまった。 休職中の加瀬くんとは何度か会った。 友人として「今の仕事が嫌ならいっそ転職をしてはどうだろうか。君の学歴と経歴ならそれほど難しいことではないはずだ」などと無責任なアドバイスもしていたが、彼は半年後に元の職場に復帰をした。 相変わらずなにかにつけて「死にたい」と口にしているが、復帰後は休まずに職場に通えている。うつ病がひどいころは明らかに表情筋の動きが鈍く、目は生がきのようにドロッと濁り、なんでもないタイミングでふいに涙を流したりしていたが、今ではずいぶんと顔色もよくなっている。 この本を書くにあたり、改めて加瀬くんに当時のことを聞いてみることにした。なぜなら、彼がうつ病を患った「銀行」という職場は、東大の学部卒業者にとって大変メジャーな就職先だからだ。 (図表1)東大卒の就職先ランキング(2018年度学部卒業者)はリンク先参照) 「MARCH卒の連中がガンガン数字をとってくる」「客から受けるストレスもあったけど、社内で成績を評価されるのもキツかったね。俺が並の数字しかあげられないなかで、MARCH卒の『学生時代はイベサー(イベント系サークル)やテニス部でひたすら楽しんでいました』みたいな連中が、口のうまさと体力に任せてガンガン数字をとってくるんだよ」 幼稚園児みたいな文章を書く人たちが、しかし実際のところ、営業部では大活躍しているという。 「連中はろくに読み書きができない。でも、人に頭を下げることが苦でないし、愛想もいい。おべんちゃらも使える。愉快なトークもできる。理不尽なパワハラをスルーするスキルも高い。だから、客を簡単に口説き落として融資を取り付けてくるし、保険もたくさん売ってくるんだ。 ウェイ系っていうのかな。銀行って転勤が多いから歓送迎会も多いんだけど、そういう飲み会で場を盛り上げるもの彼らだよね。彼らがいい年して二十歳のガキみたいに『ウェーイ! ウェーイ!』って騒いでいるとき、俺みたいなのは端っこで静かに目立たないようにしているよ」 要は、そういう人たちはコミュニケーション能力が高く、会話における反射神経がすごくいいのだ。 往々にして場の空気を読む能力にも長けているので、軽快なトークで重苦しいシーンをパッと明るくさせることも得意である。 「俺らって人と会話するときにむちゃくちゃ頭を使うじゃない。会話のキャッチボールで一球投げるごとに、頭のなかにある情報をすべて引っ張り出して、検討して、最善だと思われることを話そうとするよね。でも、テンポの速い会話でそんなことをしていたら情報処理が追いつかない。 俺なんかは訪問営業をする前に、想定される会話をぜんぶ紙に書き出してみて、場を和ませる冗談まで考えて、それらを暗記してから行くのよ。 でも、生粋のソルジャーは営業トークが脊髄せきずい反射でこなせてしまう。日常会話をするだけで、連中には単純にコミュニケーション能力ではかなわないと思い知らされるね」』、「俺なんかは訪問営業をする前に、想定される会話をぜんぶ紙に書き出してみて、場を和ませる冗談まで考えて、それらを暗記してから行くのよ」、普通、そんなヒマはない筈だ。「生粋のソルジャーは営業トークが脊髄せきずい反射でこなせてしまう」、その通りだ。
・『「天下の東大の数字がなんでパッとしないの?」  僕たちは論理的な読み書きといった言語スキルは高いが、他人との会話やコミュニケーションといった対人関係スキルでは世間の平均値にもおぼつかない。 「話が面白くない」「難しいことしかいわない」「一呼吸でしゃべりすぎ」「人の気持ちが分かっていない」「なにを考えているのか分からない」「態度が冷たい」「協調性がない」「挙動が不審」……これらは、僕たちがなにかにつけて言われてきた言葉である。 もし今この本を読んでいるあなたが東大生や東大卒業生なら、身に覚えのある人もいることだろう。 僕たちが独りで机に向かってシコシコと受験勉強をしていたときに、大勢の人間と一緒に運動したり遊んだりしながら対人関係スキルを磨いていた人たちがいる。 東大から社会に出てはじめて、僕たちはそのことに気づくのだった。 「民間企業は稼いでなんぼでしょ。そんな職場で、まともな文章一つ書けないバカだと思っていた連中が、俺なんかよりずっと稼いでくる。 営業成績が張り出されて、みんなの前で上司に『短大出のあいつがあれだけの数字をあげているのに、天下の東大を出ているお前の数字はなんでパッとしないの? やる気が足りないのかな?』なんて詰められると、プライドはズタズタだよね。今でも思い出すだけで死にたくなる」 並程度の営業成績をあげられなかった加瀬くんは、大勢の同僚の前で上司から何度も叱責を受けた。並の成績ならそれでよさそうなものだが、東大卒というだけで要求される数字が大きくなるのだという。 結局、学歴があるうえで数字もあげる人間が銀行のメインストリームで出世していく。 「ただ、そういう人は『スーパースター』のようなもので、並の東大卒よりも明らかに能力が高い。俺なんかは有象無象の東大卒だからね……いや、人よりもずっと根性がないから、東大卒としては底辺かな。だから、営業仕事のキツさにメンタルがもたなかったんだろうね」 加瀬くんは自虐めいてそう言った』、「東大卒としては底辺かな。だから、営業仕事のキツさにメンタルがもたなかったんだろうね」、フーン。
・『慶應卒の嫌がらせが陰湿でキツかった  「もうひとつ嫌だったことを挙げるとすると、いじめだよね。けっこうひどかったよ」 一般的に、ある程度の数の人間が集まればいじめは必ず起こるとされている。しかし、加瀬くんが勤めるようなちゃんとした会社では徹底された社内コンプライアンスが大きないじめの発生を防いでいる??そう僕は思っていた。 「職場は常に空気がギスギスしているよ。仕事がキツくて、みんなストレスをためているんだよね。そんななかで東大卒は昇進とかでなにかと優遇されるから、他大卒の人たちの妬み嫉みの対象になりやすいんだよね」 自分たちの方が外で稼いでくるのになぜあいつは東大を出ているというだけ??そういった悪意に加瀬くんはしばしばさらされたという。 「具体的にぶっちゃけてしまうと、慶應を出ている人の先輩からの嫌がらせが陰湿でキツかった。いろいろとやられたよ」 業務で話しかけても一度目は必ず無視される。目が合うたびに舌打ちをされる。うっかり脚をぶつけたという体で机を蹴られる。ほかの同僚たちの前で仕事のミスを何時間も責められる。 名前ではなく「東大生」と呼ばれる……一つひとつはささいな嫌がらせでも、コツコツと続けられたことで加瀬くんの心には着実にダメージが蓄積した』、『慶應卒」の結束の強さは並大抵ではない。
・『飲み会好きの慶應卒、一匹狼の東大卒  これらの行為は金品の脅し取りや直接的な暴力とはちがって、告発されても「故意ではない」「誤解だ」「彼のためを思って指導していた」などという言い逃れが可能だ。社内のハラスメント相談窓口に通報されても、一度のことなら口頭注意で済んでしまうらしい。 つまり、一発で「レッドカード」をもらってしまうようないじめよりも、狡猾でタチが悪い。加瀬くんは、自分をいじめた人がともに慶應義塾大学の卒業生だったことを偶然ではなく必然だと考えていた。 「偏見と言われるだろうけど、慶應卒には東大卒を目の敵にしている人が多いように俺は思う。慶應って『私学の雄』とされているけど、東大卒の前ではそのプライドが傷つくのか、彼らからは常に敵意のようなものを感じるんだよね」 加瀬くんが働く銀行で役員の第一勢力を占めるのは優秀な東大卒だが、それに肉薄して第二勢力をつくっているのは慶應卒の人間なのだそうだ。 であれば、東大出身者をなにかとライバル視する慶應出身者がいてもおかしくはない。 「慶應の連中はやたらと同窓でつるむのが好きで、銀行のなかにも同窓会をつくっているんだよね。よく慶應卒で集まって飲み会をやってるよ。対して、俺たち東大卒は一匹おおかみが多いじゃない。飲み会なんかもやらないし、そもそも大人数での飲み会は嫌いだし。 仲間とわいわいしているのが好きな連中は、一人でいるようなやつが気にくわないんじゃないかな。もともと、相性が悪いんだよ。正直に言うと、俺だって慶應的な人づきあいは苦手だもの」』、「慶應の連中はやたらと同窓でつるむのが好きで、銀行のなかにも同窓会をつくっているんだよね」、その通りだ。
・『いじめのうまさとコミュ力の高さに共通点  たしかに、僕が知る範囲でも慶應の塾員(慶應では学生を「塾生」、卒業生を「塾員」と呼ぶ)には明るくて社交的な人間が多い。 附属校からエスカレーター式にあがってくる内部進学組、大学からの一般入試組、推薦入試組、帰国生入試組……慶應大学内には多様な出自の塾生がいる。 彼らは大学を卒業した後も「日本最強の学閥ネットワーク」との呼び声が高い「慶應三田会」に所属して盛んに親睦している。 このような多様な個性とのつながりを重視し、同窓生同士で生涯にわたって助け合う校風によって彼らの社交性は培われている。 「最悪なのは、人をいじめるような連中って営業で数字をとってくるんだよ。意地の悪い慶應卒の先輩たちも、営業成績はかなりよかった。だから、俺は余計にみじめになるんだよね」 人間関係での位置取り、相手のアクションに素早く対応する反射神経、場の空気の読み方、人の心を動かす言葉選び……いじめのうまさとコミュニケーション能力の高さは通じるところがある。 だからといって、コミュニケーション能力が高い人のすべてがいじめをするわけではもちろんないけれど。 「先輩のうちの一人は、学生のときにネットワークビジネスをやっていたんだって。飲み会で当時のエピソードを披露して笑いをとっていたよ。 都内のルノアールでくつろいでいると、時々ネットワークビジネスの勧誘現場に出くわすじゃない。しばらく聞き耳を立てていれば分かるんだけど、勧誘している側もされている側もたいてい慶應の学生なんだよね。 あんなものはろくな商売じゃないんだけど、学生のころからバリバリに営業の現場に出ていたってことでしょ。そんな人の営業スキルに、コミュ障の俺がかなうわけがないんだ」』、「ネットワークビジネス」の「営業の現場に出ていた」、「そんな人の営業スキルに、コミュ障の俺がかなうわけがない」、当然だ。
・『慶應卒の人たちが転勤して、会社でのストレスは半分に  反例なら挙げられたのだが、僕は一言「なるほど」とだけ返した。少なくとも、加瀬くんが同じ職場にいる2名の塾員からいじめを受けていたのは事実なのだ。彼の心情を考えれば、その意見がいくらか偏るのは無理からぬことだと思った。 幸いなことに銀行は内部での異動が激しい。行員が特定の客と癒着して悪さをしないように、約3年おきに転勤をさせられるのだそうだ。 休職していた加瀬くんがようやく職場に復帰したときには、彼を執拗しつようにいじめていた人の先輩はすでに別の支店に異動していた。 「慶應卒の人たちが転勤して、ずいぶん楽になったよ。会社でのストレスは半分になった」 やれやれという表情を浮かべながら加瀬くんはそう言った』、定期的な人事異動でリセットされるのは、銀行の数少ない良いところだ。

第三に、12月15日付け東洋経済オンラインが掲載した「 アマゾン創業者、元CEO :ジェフ・ベゾスが祖母に放った「残酷すぎる一言」 プリンストン大学卒業生への伝説のスピーチ」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/458840
・『アマゾン創業者のジェフ・ベゾス本人の言葉による初めての本として話題の『Invent & Wander──ジェフ・ベゾス Collected Writings』。序文を当代一の伝記作家ウォルター・アイザックソン氏が担当している。本稿では同書より、ベゾスがプリンストン大学の卒業生に向けて語ったスピーチを抜粋して紹介する。ある一言で祖母を泣かせてしまった、という自らの苦い経験の告白とともに語られる、次代を担う若者へのメッセージだ』、「ペゾス」の「苦い経験」とは興味深そうだ。
・『10歳のときの祖父母との旅  子どものころは毎年夏になると、テキサスにある祖父母の農場で過ごしました。風車を修理したり、家畜に予防注射をしたり、そのほかの雑用を手伝ったりしていました。午後は毎日昼メロを見ていました。とくに、「デイズ・オブ・アワ・ライブズ」は欠かさずに見たものです。 祖父母はキャラバンクラブという、エアストリーム社のキャンピングトレーラーを持っている人たちのグループに入っていて、メンバーと一緒にアメリカやカナダを旅行していました。その旅に、私たちもたまに連れていってもらうことがありました。トレーラーを祖父の車につないで、300台ものほかのトレーラーと列をなして旅に出かけるのです。 私は祖父母が大好きで、いつもこの旅をとても楽しみにしていました。ちょうど10歳ごろだったでしょうか、旅に連れ出してもらった私は広々とした後部座席で転げまわっていました。運転していたのは祖父です。祖母は助手席に座っていました。祖母は旅のあいだずっとタバコを吸っていて、私はそのにおいが嫌でした。 そのころの私は何かにつけてちょっとした計算をしては推測ごっこをして勝手に喜んでいました。ガソリンの燃費を計算したり、日用品の買い出しについてどうでもいい統計を考えてみたり。 そのときは、少し前に聞いた喫煙に反対する広告キャンペーンが頭に残っていました。細かいことは覚えていないのですが、タバコを吸うたびに寿命が縮むというような広告でした。たしかひと吸いで2分だったと思います。 そこで祖母のために計算してみることにしました。1日に吸うタバコの本数と、タバコ1本につき何回吸うかなど、およその数を計算しました。それらしい数になったので、前の座席に顔を突き出して祖母の肩を叩き、鼻高々にこう言いました。 「ひと吸いで2分なら、もう寿命が9年縮んだね!」 それからのことは、鮮明に脳裏に焼きついています。私にとっては思いがけない出来事でした。頭がいいね、よく計算できたねとほめてもらえると思っていたのです。「ジェフ、なんて賢い子なんだろう。ややこしい推測をして、1年が何分かを計算して、そこから割り算したんだね」なんて』、「ジェフ少年」は「頭がいいね、よく計算できたねとほめてもらえると思っていたのです」、やはり誉められることを期待しての行動のようだ。
・『「賢いよりも優しいほうが難しいんだ」  でも違っていました。祖母がわっと泣き出したのです。私はどうしていいかわからず、ただ後部座席に座っていました。祖母が泣いている横で、祖父は黙って運転していましたが、高速道路の脇に車を止めました。祖父は車から出て後ろにまわり、後部座席のドアを開け、私が出てくるのを待っていました。叱られるのだろうか? 祖父は非常に知的で寡黙な人でした。厳しく叱られたことなどありません。でも今日、はじめて叱られるのかもしれない。車に戻って祖母に謝りなさいと言われるのかもしれない。 これまで祖父母とのあいだでこんな経験ははじめてで、どうなるのかまったく見当もつきませんでした。私と祖父はトレーラーの脇に立ち、向き合いました。祖父は私を見て、少し黙ったあと、優しく静かにこう言ったのです。 「ジェフ、賢いよりも優しいほうが難しいんだ。いつかおまえにもわかるときがくる」 今日みなさんにお話ししたいのは、才能と選択は違うということです。頭のよさは持って生まれた才能です。優しさは選択です。才能は簡単です。生まれついてのものですから。選択は難しい。うっかりしていると才能に溺れてしまいます。そうなると、おそらく選択を誤ってしまうでしょう。 ここにいるみなさんはたくさんの才能に恵まれています。頭の回転が速く賢いことも、みなさんの持って生まれた才能の1つでしょう。難関を突破してこの大学に入ってきたわけですから。もし頭のよさが何らかのかたちで示されていなければ、入学が許可されるはずはありません。 いまこれから、みなさんが驚くべき世界を旅するにあたって、その頭のよさが役に立つことは間違いありません。私たち人類は、ときにはつまずきながらも、それでも驚くべきことを達成するでしょう。) 環境に優しいエネルギーを大量に生み出す方法を見つけるはずです。細胞壁に侵入して病気を治せる原子レベルの微細な機械をいつかつくりあげるでしょう。ついこのあいだ、生命を合成できたという報道もありました。とてつもない大ニュースですが、一方で必然でもあります。今後数年のうちに、生命を合成するばかりか、仕様まで設計できるようになるでしょう。人間の脳も解明できるようになると思います。 ジュール・ヴェルヌ、マーク・トウェイン、ガリレオ、ニュートン。何でも知りたがったいにしえの天才たちはみな、いまの時代に生きていたかったはずです。私たちは文明全体として多くの遺産に恵まれていますし、私の前に座っているみなさんは、個人として多くの才能に恵まれてもいます』、「祖父は・・・優しく静かにこう言ったのです。 「ジェフ、賢いよりも優しいほうが難しいんだ。いつかおまえにもわかるときがくる」、凄いアドバイスだ。「私たちは文明全体として多くの遺産に恵まれています」、それらを活かすのは我々だ。
・『私たちは自分の「選択」でできている  そんな生まれながらの才能を、どう使ったらよいでしょう?みなさんがこれから誇りに思うのは、才能でしょうか、それとも選択でしょうか?(中略) 明日から本当の意味で、みなさんの人生が、みなさんがゼロからご自身で築き上げる人生がはじまります。 その才能を、みなさんはどう使いますか?どんな選択をするでしょう? 惰性で生きていきますか?それとも情熱を追いかけますか?  みんなと同じになりますか?それともほかの誰とも違う自分になりますか?  楽な道を選びますか?それとも誰かのために挑戦し続けますか?  批判されたら引き下がりますか?それとも信念を貫きますか?  間違ったらはったりで誤魔化しますか?それとも謝りますか?  傷つくことを恐れて何もしませんか?それとも惚れ込んだら行動に移しますか?  安定を取りますか?それとも少し向こうみずに突き進みますか?  困難なときにあきらめますか?それでもなおがむしゃらに挑戦し続けますか?  言い訳や批判だけで終わりますか?それともみずから何かをつくりだしますか?  誰かを傷つけてでも自分の賢さを主張しますか?それとも人に優しくなりますか? ここで、思い切って予言めいたことを言わせてください。 みなさんが80歳になり、静かに過去を振り返り、自分にしかわからない人生の物語を自分に向けて語るとしましょう。そのとき、あなたの人生を最も適切かつ端的に表すのは、あなたが行ってきた選択の数々にほかなりません。私たちはつまるところ、自分の選択からできているのです。 みなさんが素晴らしい人生の物語を紡がれますよう。私の話を聞いてくれてありがとう。幸運を祈ります』、「私たちはつまるところ、自分の選択からできているのです」、私は「ベゾス」氏は個人的には好きになれないが、この文章は素晴らしい傑作で、これに直接接したプリンストン大学の卒業生は幸せだ。
タグ:人生論 (その9)(小田急刺傷事件は、元ナンパ師による 日本ではじめてのミソジニー(女性憎悪)無差別テロか、「MARCH出身者に職場では絶対勝てない」東大法学部卒37歳メガバンク行員の苦悩 職場は常に空気がギスギスしている、ジェフ・ベゾスが祖母に放った「残酷すぎる一言」 プリンストン大学卒業生への伝説のスピーチ) ダイヤモンド・オンライン「小田急刺傷事件は、元ナンパ師による 日本ではじめてのミソジニー(女性憎悪)無差別テロか【橘玲の日々刻々】」 「“ナンパ師”だった男が「非モテ」になり、若く魅力的な女性に深い憎悪を抱いて大量殺人を実行しようとするまでの転落」、誠に身勝手で、みっともない話だ。従来であれば、自らの恥になるようなことを表に出すことを控えていたのが、そんな自制もなくなったのだろう。 PRESIDENT ONLINE 池田 渓 「「MARCH出身者に職場では絶対勝てない」東大法学部卒37歳メガバンク行員の苦悩 職場は常に空気がギスギスしている」 「東大法学部を卒業」といっても、内実はピンキリで、頭もそれほどでもないのに、プライドだけはやたら高いというやっかいなものもいる。 「俺なんかは訪問営業をする前に、想定される会話をぜんぶ紙に書き出してみて、場を和ませる冗談まで考えて、それらを暗記してから行くのよ」、普通、そんなヒマはない筈だ。「生粋のソルジャーは営業トークが脊髄せきずい反射でこなせてしまう」、その通りだ。 「東大卒としては底辺かな。だから、営業仕事のキツさにメンタルがもたなかったんだろうね」、フーン。 『慶應卒」の結束の強さは並大抵ではない。 「慶應の連中はやたらと同窓でつるむのが好きで、銀行のなかにも同窓会をつくっているんだよね」、その通りだ。 「ネットワークビジネス」の「営業の現場に出ていた」、「そんな人の営業スキルに、コミュ障の俺がかなうわけがない」、当然だ。 定期的な人事異動でリセットされるのは、銀行の数少ない良いところだ。 東洋経済オンライン 「 アマゾン創業者、元CEO :ジェフ・ベゾスが祖母に放った「残酷すぎる一言」 プリンストン大学卒業生への伝説のスピーチ」 『Invent & Wander──ジェフ・ベゾス Collected Writings』 プリンストン大学の卒業生に向けて語ったスピーチを抜粋して紹介 「ジェフ少年」は「頭がいいね、よく計算できたねとほめてもらえると思っていたのです」、やはり誉められることを期待しての行動のようだ。 「祖父は・・・優しく静かにこう言ったのです。 「ジェフ、賢いよりも優しいほうが難しいんだ。いつかおまえにもわかるときがくる」、凄いアドバイスだ。「私たちは文明全体として多くの遺産に恵まれています」、それらを活かすのは我々だ。 「私たちはつまるところ、自分の選択からできているのです」、私は「ベゾス」氏は個人的には好きになれないが、この文章は素晴らしい傑作で、これに直接接したプリンストン大学の卒業生は幸せだ。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。