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フェイスブック問題(その4)(内部報告書が語る若年層でのFBの人気低下の加速 ティーンエージャーが費やす時間は前年比16%減、「フェイスブック改めメタ」が目指すVRの世界 ゴーグルで体験するバーチャルな空間とは?、内部告発で暴露されたフェイスブックの管理と責任能力の欠如) [メディア]

フェイスブック問題については、2000年6月13日に取上げた。久しぶりの今日は、(その4)(内部報告書が語る若年層でのFBの人気低下の加速 ティーンエージャーが費やす時間は前年比16%減、「フェイスブック改めメタ」が目指すVRの世界 ゴーグルで体験するバーチャルな空間とは?、内部告発で暴露されたフェイスブックの管理と責任能力の欠如)である。

先ずは、昨年10月27日付け東洋経済オンラインが転載したブルームバーグ「内部報告書が語る若年層でのFBの人気低下の加速 ティーンエージャーが費やす時間は前年比16%減」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/464618
・『米フェイスブックの社内調査グループは3月、クリス・コックス最高製品責任者(CPO)向けに報告書をまとめた。掲載された一連のチャートやデータは、ティーンエージャーとヤングアダルト層でフェイスブックの人気が低下しているという厄介で加速しつつあるような傾向を浮き彫りにしていた。 1つのカラフルなチャートを見ると、米国のティーンエージャーがフェイスブックに費やす時間は前年比で16%減少し、ヤングアダルトでは5%減った。ティーンの新規加入件数も減少傾向にあるが、最も懸念されるのは若者がユーザー登録する時期がこれまでより後ずれしていることがスライドで示されたことだった。2000年以前に生まれた人の大半が19、20歳までにアカウントを開設したのに対し、その後の世代では24、25歳になるまで加入しないと見込まれる。 この報告書はフェイスブックを10月上旬に公の場で告発した元社員フランシス・ホーゲン氏が集めた数百件の内部資料の一部。こうした資料は米証券取引委員会(SEC)に開示されるなどした』、「公の場で告発した元社員フランシス・ホーゲン氏が集めた数百件の内部資料の一部」が、「SECに開示されるなどした」、さすが情報公開の国だけある。
・『フェイスブックはユーザー保護より自社の利益を優先-内部告発者  内部資料によると、詳細な調査にもかかわず、同社社員はこうしたトレンドがなぜ起きているかや、商品見直しでこうした傾向をなぜ反転できていないかについて完全には把握できていない。フェイスブックは若者の利用が低下していることを以前から調査してきたが、幹部は広告事業を脅かすこうした懸念の表明に明らかに積極的ではなかった。同社の素晴らしい事業の成功が若者を巡る根強い問題を覆い隠してきた。同社は年齢層別のユーザー数を公表していない。 フェイスブックの広報担当ジョー・オズボーン氏は「当社の商品はティーンに幅広く利用されているが、スナップチャットやTikTok(ティックトック)との激しい競争に直面している」とした上で「全てのソーシャルメディア企業はティーンによるサービス利用を望んでいるが、われわれも例外ではない」とコメントした』、「フェイスブックは若者の利用が低下していることを以前から調査してきたが、幹部は広告事業を脅かすこうした懸念の表明に明らかに積極的ではなかった」、利用低下は「広告料」に反映するので、同社としては認めたくない不都合な事実なのだろう。

次に、11月5日付け東洋経済オンラインが掲載した フリーライターの武者 良太氏による「「フェイスブック改めメタ」が目指すVRの世界 ゴーグルで体験するバーチャルな空間とは?」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/466305
・『10月28日、カンファレンスイベント「Facebook Connect 2021」においてフェイスブックが社名を変更したことが発表された。 新たな名前は「Meta」(メタ)。最高経営責任者であるマーク・ザッカーバーグ氏は「私たちは人々をつなぐ技術を構築する企業だ」という。そしてインターネットの新たな姿となるであろうメタバースを構築する企業となるべく、メタバースのメタからとった社名となった。 気になるのが、メタバースとは何を指す言葉なのか、だ』、「ザッカーバーグ氏」の度重なる議会喚問などで、「フェイスブック」の企業イメージも悪化していたので、改名はいいチャンスだ。
・『メタバースとは?  一般に言われるメタバースとは変化、高次、超越といった意味を持つメタ(meta)と、宇宙を意味するユニバース(universe)を組み合わせた造語であり、原典であるSF小説「スノウ・クラッシュ」(ニール・スティーヴンスン著)では、ゴーグルをかぶって見ることができる仮想空間を示す言葉として使われていた。 ザッカーバーグ氏が目指す未来も、VR(仮想現実)ヘッドセットをかぶりバーチャルな3D空間に構築された仮想空間で現実離れした体験ができるという、スノウ・クラッシュに近い軸線上にあるようだ。遠く離れている友人と仮想空間内で待ち合わせ、一瞬で海外へ旅立ち観光を楽しみ、ライブに参加してバーチャル上では密でも実際はお互いに自宅にいるから安全な状態で盛り上がれる。 ザッカーバーグ氏は、仮想空間内の自分自身となるアバターで仮想空間にアクセスでき、仮想空間作りも楽しめる「Horizon Worlds」や、遠隔地にいる同僚と一緒に話せる仮想会議室の「Horizon Workrooms」もアピールしていた。これらのサービスはすでに提供済みで、メタが販売中のVRヘッドセット「Quest 2」で利用できる。 このメタの発表は、賛否両論をもって迎えられたが、筆者の観測範囲では否定的な意見のほうが多かった。 幕張メッセで10月27~29日、VR・AR・MR(VRとARの要素を両立させた複合現実)の技術・サービスの展示会「第1回XR総合展秋」が開催されていたが、展示企業や参加者からは「メタバース=VRヘッドセットありきの世界ではない」という言葉が多く聞かれた。 確かに現時点におけるメタバースの定義は、インターネットを使ってコミュニケーションできる仮想現実そのものを指すケースが多い。2003年にはじまったセカンドライフしかり、2013年にはじまったファイナルファンタジーXIVしかり。2017年にリリースされたフォートナイトは戦うためのゲームと見られがちだが、全世界で3億5000万人(2021年6月時点)ものユーザーが集っており、ライブパーティで音楽を楽しんだり、他のユーザーが作り上げたミニゲームを楽しむユーザーも多い。若い世代に圧倒的な人気があることから、フォートナイトを新しいSNSだという声もある。 これらのサービスに共通した特徴は、VRヘッドセットを使わなくてもいいということ。PCやスマートフォンの画面越しに、3D空間に構築された仮想空間でコミュニケーションできる』、確かに「メタバース=VRヘッドセットありきの世界ではない」にも拘らず、「ザッカーバーグ氏が目指す未来も、VR(仮想現実)ヘッドセットをかぶりバーチャルな3D空間に構築された仮想空間で現実離れした体験ができるという・・・」、「ザッカーバーグ氏」自ら誤解を招くようなことをしたのは何故なのだろう。
・『「VRヘッドセット」というハードル  10月16~31日まで開催された「バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス 2021」も、スマートフォン単体でバーチャル空間内の渋谷駅前に入ることができたメタバースな催しだった。KDDIの発表によれば、期間中の参加人数はのべ55万人だという。利用デバイスの割合は発表されなかったが、この参加人数の多さはスマートフォン対応イベントだからと言っていいだろう。 ビジネス利用においても、スマートフォンで見ることができるメタバースサービスに注目が集まっていた。日本では緊急事態宣言およびまん延防止等重点措置が終了したとはいえ、いまだ新型コロナの危機は残っている。移動を必要とせずに商談や会議をしたいという目の前の課題を解決するために、新たなデバイスを用意しなくてはならないというのはハードルが高い。 事実、VRヘッドセットは一般に普及しているデバイスとはいえない。数年前までは高価で扱いにくい存在だったQuest 2は税込み3万7180円とゲーム機として考えると魅力的な存在となったが、誰もが手に取るデバイスとなるにはまだ大きく、約500グラムと重く、バッテリーの持ちも悪い。 しかし、だ。そのことをメタが、ザッカーバーグ氏が意識していないなんてことがあるのだろうか。 フェイスブックは2004年に、学生向けのコミュニケーションサービスとして生まれた。2006年に一般公開され大きなユーザーが集まるSNSへと成長したが、iPhoneをはじめとしたスマートフォンの存在が成長を助けたことに異論を差し挟む人はいないだろう。誰もがコンピューターをポケットに入れて持ち運べる時代が、場所を問わずにコミュニケーションできるSNSを支えてきた。 メタはほかにもワッツアップ(音声、動画メッセージが送れるサービスで4G回線とともに普及)、インスタグラム(スマホカメラの性能向上とともに普及)といったサービスを持っている。フェイスブックを含めてハードウェアの進化やインフラの普及が、インターネットを活用するユーザーの行動形態を変えていくことを知り尽くしている企業体だと言っていい。 ザッカーバーグ氏は、インターネット上のプラットフォームの主軸が文字から画像、動画へと移り変わり、今後はVRとARが後を引き継ぐものになると信じていると話す。 メタが目指すメタバースが、スマートフォンを手に持たずとも多くの情報を摂取できるハンズフリーなデジタル情報社会を作り上げようとする意思であり、宣言だとするならば、VRヘッドセットのメーカーでもある彼らは、より扱いやすいスマートグラスを開発し、誰もが手軽に携帯できる未来を作ろうとしていると考えられる。そう、スマートフォンを置き換えるデバイスの創造だ。2007年にiPhoneが発売されたことで、世界中の情報流通の形も消費の形も変貌したあの衝撃をメガネ型デバイスで起こそうとしているのではないか』、「より扱いやすいスマートグラスを開発し、誰もが手軽に携帯できる未来を作ろうとしていると考えられる。そう、スマートフォンを置き換えるデバイスの創造だ」、なるほど。
・『2022年発売の新型VRヘッドセット  10月28日の発表では、来年に発売されると噂されている新型VRヘッドセットの情報も少しだけ明らかになった。 従来機は主に上半身の動きを検知することができたが、新型機はよりリッチな体験ができるハイエンドモデルとして、足などの下半身、指先や、眼球、表情の動きまでも捉えることが可能になるようだ。VRヘッドセットに表示されたキーボードを叩けば文字が入力できるし、エアギターで本当に音を奏でられるようにもなる。 言葉では伝えきれない喜怒哀楽の感情をアバターに反映させ、現実世界で会って話しているときと同じ感覚でのコミュニケーションができることを予告していた。また周囲の現実を、カラー表示で透かして見ることができる機能も搭載されるようだ。 この段階では、まだメタの理想とする世界にはたどり着けないだろう。しかしコミュニケーション用途において十分な機能を持ったモデルになると想像できる。あとは軽量化や小型化といった課題をどうクリアするか。素材技術や製造技術の進化スピードにもよるが、筆者は、彼らが5カ年計画でデバイスを進化させて、ポストスマートフォンになりえるデバイスが生まれるのではと予想している』、「ポストスマートフォンになりえるデバイスが生まれるのではと予想」、今後の展開は目が離せそうもない。

第三に、1月14日付けNewsweek日本版が掲載したカナダ在住の作家、一田和樹氏による「内部告発で暴露されたフェイスブックの管理と責任能力の欠如」を紹介しよう。
https://www.newsweekjapan.jp/ichida/2022/01/post-33_1.php
・『<META社を始めとするビッグテックはそのパワーに応じた責任を放棄している無責任の帝国と言える>
・『META社(旧フェイスブック社)とはなにか  『アンチソーシャルメディア』(シヴァ・ヴァイディアナサン著)によればMETA社(旧フェイスブック社)のCEOマーク・ザッカーバーグは善意に満ちているという。しかし、その善意が間違った方向へと進んでいる。シヴァ・ヴァイディアナサンの言葉を借りれば、「思い上がった善意」で世界中の民主主義と知的文化の劣化を招いたという。 そうなってしまった理由はひとえにMETA社が大きくなりすぎたためだ。企業規模の管理ではとても間に合わなくなり、いたるところで予期しない問題を引き起こし、対処に失敗し続けている。かつてはアラブの春など肯定的な面が評価されたこともあったが、じょじょにそれが制御不能の混乱を引き起こす力なのだということがわかってきた。だから2021年1月に起きたような暴徒の議事堂乱入のような事件にもなり得る。 そのパワーは留まることを知らない。2017年の段階でMETA社の無償インターネット・サービスFree Basicsがネットサービスをほぼ独占した国は60カ国におよび、多くの人々はMETA社とスポンサーのサービスだけを利用しており(それ以外は有償となる)、ニュースもそこで表示されるものを読んでいる。META社が60カ国のメディア・エコシステムを支配しているに等しい。前掲書『アンチソーシャルメディア』には、「フェイスブックの設計やアルゴリズムのわずかな変更ですら、国全体の政治的命運を変えかねないのだ」と書かれているくらいだ。 2017年10月にはカンボジア、スリランカ、ボリビア、グアテマラ、セルビアにおいてMETA社がニュース表示を変更する実験を行ったせいで、独立系ニュースサイトへのアクセスが激減し、その結果言論統制が強化される事態を起こした(The New York Times)。シヴァ・ヴァイディアナサンの言葉がおおげさではないことがわかる。その影響力はもはや1ネットサービスあるいはメディアの枠をはるかに超えている。 2018年に刊行した拙著『フェイクニュース 新しい戦略的戦争兵器』(角川新書)でフェイスブックはすでに国家であると指摘したが、じょじょに同様の認識が世界に広がっている。ユーラシア・グループ代表のイアン・ブレマーは2022年の10大脅威の2番目に「テクノポーラー」な世界をあげた。端的に言えばビッグテックが地政学上のアクターとなったことを指している。これがリスクにあげられているのは、そのパワーに比較して、統治能力に欠けているためだ。META社を始めとするビッグテックはそのパワーに応じた責任を放棄している無責任の帝国と言える。 そして昨年には管理統治能力の欠如とそもそもそうした責任を負う気がないことが、内部告発=フェイスブック・ペーパーで白日の下にさらされた』、
・『フェイスブック・ペーパーが暴露した管理と責任能力の欠如  昨年、17社以上の報道機関が共同でフェイスブック内部資料をもとに同社の実態を暴露した。主たる内容は以前の記事にも書いたコンテンツモデレーションを始めとする不適切な管理に関するものだった。 The Washington Postは一連の報道をまとめて記事を掲載した。問題となる3つの事実とは、「アメリカ大統領後に安全対策を解除した(議事堂への暴徒乱入を招いた可能性)」、「レコメンデーションが有害なコンテンツに誘導していることを知りながら放置してした」、「ヘイトスピーチや偽情報の問題は発展途上国でより悪化している」である。 The Wall Street Journalのフェイスブック・ペーパーの特集ページには17の記事が掲載されているが、優先すべき利用者に対してコンテンツのルールの適用外としてヘイトなどを放置していたことや、発展途上国で麻薬や人身売買の投稿を充分に規制できずにそれらの温床となっていること、他のSNSよりも利用者に悪影響があることを知りながら対処していないこと、そして、家族や友人との交流を優先するアルゴリズムによってこれらの傾向をさらに助長したことなどがあげられている。 また、フェイスブック・ペーパーとは別にThe MarkupではCitizen Browserというプロジェクトでフェイスブックのコンテンツ管理の実態を暴いている。このプロジェクトはアメリカの人口構成に合わせて割り振ったパネルにCitizen Browserを利用してもらい、その利用状況を自動的に収集し、分析するものだ。あらかじめパネルの属性を把握しているため、突っ込んだ分析も行いやすくなっている。くわしい内容については、別途拙ブログにまとめた。 さまざまなフェイスブックの実態が明らかになっている。性別、世代、バイデン支持かトランプ支持かなど属性の違いによって表示されるニュースが大きく異なっており、2021年1月の暴動後にバイデン支持者とトランプ支持者にそれぞれの主張に合うようなニュースのみを表示していた。いわゆるフィルターバブルである。 特定の政治団体を勧めていないというMETA社の主張にもかかわらず、政治団体に誘導していた。同社では透明性を高めるためにアクセスの多いコンテンツを公開しているが、アクセスの頻度は考慮されず1回のアクセスも千回のアクセスも1とカウントしていた(いわゆるリーチ)。そのため大手メディアが上位に来やすくなっていた。Citizen Browserの統計を元に閲覧回数(インプレッション)でランキング取ってみると、複数の右派メディアが上位に食い込んでおり、これを隠すためにインプレッションを使わなかったのではないかと指摘している。 コンテンツ以外には、広告主に対して、不適切なカテゴリーでの広告出稿を可能としていた。閲覧履歴やいいね!やフォロー関係などから、特定の病気を気にしている利用者利用者を狙って広告を表示できるようになっていた。同様の問題は、以前にも指摘されており、エセ科学に興味を示している7,800万人以上を広告ターゲットとしてカテゴリー化していたこともある。それ以外に、陰謀論、ケムトレイル陰謀論、ワクチン疑惑、ユダヤ人差別者、ユダヤ人陰謀論なども広告のカテゴリーになっていたことを以前の記事でご紹介した』、「Citizen Browserの統計を元に閲覧回数(インプレッション)でランキング取ってみると、複数の右派メディアが上位に食い込んでおり、これを隠すためにインプレッションを使わなかったのではないかと指摘している」、悪質だ。
・『国家以外の地政学上のアクターが跋扈する新しい時代  こうした一連のMETA社の問題は、すでに書いたようにその影響力に比較して管理統治能力が欠落していることに起因しており、それはそのパワーに見合ったビジョンを持っていないことに由来している。企業としての理念はあるかもしれないが(それもまともに機能していないようだが)、地政学上のパワーに釣り合うビジョンはない。そもそも地政学上のアクターになるつもりもなかったし、なりたいとも思っていなかった。そしてなってしまった今でも、できるだけそれを認めたくないと考えている。このような状態では責任ある対応は望むべくもない。 こうした一連の問題が露見した後でMETA社がやったことと言えば社名の変更と、メタバース事業の展開の宣言だ。あとは、国会での追求を逃れるための工作くらいだ。The Wall Street JournalがMETA社の政治工作を記事にしている。 企業としては問題ないかもしれないが、現在持っているパワーと負っている責任にはそぐわない。META社がフェイスブックのアルゴリズムを変えるだけでその国のメディアは滅び、差別が悪化し、暴動が起きる。それを止めるものがなにもないことは、昨年1月のアメリカ議事堂の暴動や、グローバル・サウス諸国での既存メディアのビジネスの破壊、ミャンマー、カンボジア、インド、フィリピンのような専制政治の支援(META社は各国にサポート要員を送っていた)と結果としての民主主義体制の毀損、ヘイトや犯罪(麻薬、人身売買など)の拡大でわかっている。起きてから批判することはできても、起きることは止められていない。 地政学的脅威には地政学的対処でなければ効果がない、と言われる。その通りだとすれば、対症療法であるファクトチェックやリテラシーなどではなく、地政学的対処が必要となる。META社に対して考えられるのは強力な規制や分割などだが、これについてもイアン・ブレマーはその効果は限定的と分析している。現在、META社などのビッグテックに対する効果的な地政学的対処方法は見つかっていないのだ。それがない限りは、混乱はますます広がり、政情は不安定化する一方になるだろう。そして、これまでの傾向を見る限り、保守あるいは右派のグループが優遇され、ヘイトや陰謀論が増殖することになる。 日本でもフェイクニュースについて取り上げられることが増えてきたが、ほとんどは現象としての個々のフェイクニュースを取り上げるものが多い。しかし、メディアのエコシステムやビッグテックの地政学的位置づけを考えなければ全体像を把握できない。ミャンマー、カンボジア、インド、フィリピンで起こったことは他人事ではない。日本でも特定の政治勢力とビッグテックが結びついてメディアのエコシステムを支配する事態が起きないとは言えない。こうした視点とそれに基づく対策がなければ、混乱は収まることがなく悪化するばかりだろう』、「META社がフェイスブックのアルゴリズムを変えるだけでその国のメディアは滅び、差別が悪化し、暴動が起きる。それを止めるものがなにもないことは、昨年1月のアメリカ議事堂の暴動や、グローバル・サウス諸国での既存メディアのビジネスの破壊、ミャンマー、カンボジア、インド、フィリピンのような専制政治の支援・・・と結果としての民主主義体制の毀損、ヘイトや犯罪・・・の拡大でわかっている」、「専制政治の支援」として、「META社は各国にサポート要員を送っていた」、サポート要員とは技術的支援ではなく、政治的支援だとすれば、由々しい問題だ。「META社に対して考えられるのは強力な規制や分割などだが、これについてもイアン・ブレマーはその効果は限定的と分析」、「強力な規制や分割」に「イアン・ブレマー氏」が消極的なのには失望した。
タグ:フェイスブック問題 東洋経済オンライン 一田和樹 「「フェイスブック改めメタ」が目指すVRの世界 ゴーグルで体験するバーチャルな空間とは?」 武者 良太 「より扱いやすいスマートグラスを開発し、誰もが手軽に携帯できる未来を作ろうとしていると考えられる。そう、スマートフォンを置き換えるデバイスの創造だ」、なるほど。 (その4)(内部報告書が語る若年層でのFBの人気低下の加速 ティーンエージャーが費やす時間は前年比16%減、「フェイスブック改めメタ」が目指すVRの世界 ゴーグルで体験するバーチャルな空間とは?、内部告発で暴露されたフェイスブックの管理と責任能力の欠如) 「ポストスマートフォンになりえるデバイスが生まれるのではと予想」、今後の展開は目が離せそうもない。 Newsweek日本版 確かに「メタバース=VRヘッドセットありきの世界ではない」にも拘らず、「ザッカーバーグ氏が目指す未来も、VR(仮想現実)ヘッドセットをかぶりバーチャルな3D空間に構築された仮想空間で現実離れした体験ができるという・・・」、「ザッカーバーグ氏」自ら誤解を招くようなことをしたのは何故なのだろう。 ブルームバーグ「内部報告書が語る若年層でのFBの人気低下の加速 ティーンエージャーが費やす時間は前年比16%減」 「公の場で告発した元社員フランシス・ホーゲン氏が集めた数百件の内部資料の一部」が、「SECに開示されるなどした」、さすが情報公開の国だけある。 「フェイスブックは若者の利用が低下していることを以前から調査してきたが、幹部は広告事業を脅かすこうした懸念の表明に明らかに積極的ではなかった」、利用低下は「広告料」に反映するので、同社としては認めたくない不都合な事実なのだろう。 「ザッカーバーグ氏」の度重なる議会喚問などで、「フェイスブック」の企業イメージも悪化していたので、改名はいいチャンスだ。 「内部告発で暴露されたフェイスブックの管理と責任能力の欠如」 「META社を始めとするビッグテックはそのパワーに応じた責任を放棄している無責任の帝国と言える。 そして昨年には管理統治能力の欠如とそもそもそうした責任を負う気がないことが、内部告発=フェイスブック・ペーパーで白日の下にさらされた」、深刻な問題だ。 「Citizen Browserの統計を元に閲覧回数(インプレッション)でランキング取ってみると、複数の右派メディアが上位に食い込んでおり、これを隠すためにインプレッションを使わなかったのではないかと指摘している」、悪質だ。 「META社がフェイスブックのアルゴリズムを変えるだけでその国のメディアは滅び、差別が悪化し、暴動が起きる。それを止めるものがなにもないことは、昨年1月のアメリカ議事堂の暴動や、グローバル・サウス諸国での既存メディアのビジネスの破壊、ミャンマー、カンボジア、インド、フィリピンのような専制政治の支援・・・と結果としての民主主義体制の毀損、ヘイトや犯罪・・・の拡大でわかっている」、「専制政治の支援」として、「META社は各国にサポート要員を送っていた」、サポート要員とは技術的支援ではなく、政治的支援だとすれば
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