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バイデン政権(その3)(2022年米国連邦議会中間選挙を左右する 意図的な選挙区割り「ゲリマンダー」、「バイデンフレーション」がアメリカ民主党を直撃 中間選挙に向けて共和党が勢いに乗っている、「トランプ次期大統領」が濃厚 米国で進む投票抑圧のあきれた実態) [世界情勢]

バイデン政権については、昨年5月17日に取上げた。今日は、(その3)(2022年米国連邦議会中間選挙を左右する 意図的な選挙区割り「ゲリマンダー」、「バイデンフレーション」がアメリカ民主党を直撃 中間選挙に向けて共和党が勢いに乗っている、「トランプ次期大統領」が濃厚 米国で進む投票抑圧のあきれた実態)である。

先ずは、10月12日付けNewsweek日本版が掲載した政治アナリストの渡瀬 裕哉氏による「2022年米国連邦議会中間選挙を左右する、意図的な選挙区割り「ゲリマンダー」」を紹介しよう。
https://www.newsweekjapan.jp/watase/2021/10/2022_1.php
・『<ある政党の支持者を特定の選挙区に押し詰めて、その他の選挙区ではもう一方の政党候補者が総体的に多く当選するように選挙区割りを確定させる「ゲリマンダー(注)」が横行するようになる> 米国連邦議会中間選挙まで約1年、米国では共和党・民主党の議会議員候補者の席を巡って予備選挙が本格化しつつある。共和党内ではトランプ系と非トランプ系の候補者の内紛は依然として継続しており、民主党内ではバイデン系の中道候補者に対して党内左派からの圧力が高まっている。両党ともに複雑なお家事情を抱えていることは間違いない。 ただし、連邦下院議員選挙に関しては全く別の要素で勝敗が決まる可能性が濃厚だ。2020年の国勢調査にしたがって、連邦下院の選挙区が変わる影響が極めて大きいからだ』、さすが「ゲリマンダー」の発祥国らしい。よくぞ臆面もなくやるものだ。
(注)ゲリマンダー:1812、マサチューセッツ州知事が、自分の所属する政党に有利なように選挙区を区割り(Wikipedhia)。
・『州議会が選挙区の線引きに関する決定的な役割を担っている  米国の下院議員選挙は完全小選挙区制である。つまり、各選挙区から1名のみが選出される選挙制度であり、日本のように比例代表制は存在していない。したがって、共和党・民主党のいずれかの党派の支持者が多い選挙区では、最初から議員が選出される政党ことがほぼ確定している状況となる。 そのため、ある政党の支持者を特定の選挙区に押し詰めて、その他の選挙区ではもう一方の政党候補者が総体的に多く当選するように選挙区割りを確定させる「ゲリマンダー」が横行するようになる。 たとえば、共和党・民主党の人口比率が①3:2、②2:3、③1:4という民主党が2勝できる3選挙区があった場合、①4:1、②3:2、③0:5と選挙区支持者の人口比率に従って再振り分けすると共和党が逆に2勝するといった具合だ。 選挙区の線引きのためのルールは各州の制度によって規定されているが、大半の場合は州議会が線引きに関する決定的な役割を担っていると考えて良い。それ以外の要素としては司法が州議会に対する歯止めとなるケースもある。 実際、共和党州議会が2010年代にフロリダなどの幾つかの州で仕掛けたゲリマンダーを民主党側が司法を使って却下しなければ、2021年現在の民主党下院支配は存在しなかっただろう』、「司法が州議会に対する歯止めとなるケースもある」、「議会」の暴走を「司法」が止める理想的な姿だ。
・『特定の党派に偏った選挙区が増加する  共和党は2020年の人口統計に基づいて議席割当て数が増加する南部諸州の州議会において相対的に優位な勢力を築いており、更に連邦裁・州裁の保守化を進めることに成功している。そのため、共和党側は多くの州で民主党支持者を州都周辺の一部のエリアに押し込め、農村エリアが左傾化する郊外部を希薄化させて強引に下院議席を伸ばすことができる。その結果として、選挙区の見直しを通じて最大15議席程度を民主党から奪う可能性がある。 一方、民主党は自らが圧倒的優位に立つニューヨーク州の選挙区割りを恣意的に行うことで不利な状況をひっくり返すことを狙うことになるだろう。民主党側はニューヨーク州では最大5議席、その他の民主党優位州で更に3~5議席程度を共和党の手から奪い取る可能性があると見られている。 超党派の選挙区割り委員会が線引きを決める州も存在しており、現状では選挙区調整の最終結果が出ていないために正確な論評を行うことはできないが、共和党がゲリマンダー合戦において全体的に有利な状況にあると言えるだろう。 実際、2020年下院議員選挙は民主党220議席・共和党212議席の8議席差であるため、共和党に有利なゲリマンダーが行われることで、2022年連邦議会中間選挙では2020年と全く同じ各党の獲得票数であったとしても共和党勝利となるだろう。 また、ゲリマンダーが進展することは、特定の党派に偏った選挙区が増加することを意味する。その結果として、偏ったイデオロギーの選挙区民の意向に沿った連邦議員が選ばれてくることになる。各候補者がより過激な言動を行うほど資金も票も集まる傾向に拍車がかかり、米国の分断は更に促進されていくことになる。 ホワイトハウスは党派色が強まる連邦議会との対峙を今後も余儀なくされ続けることになるだろう。そして、仮に民主党が下院を失った場合、バイデン大統領のレイムダック化と米国政治の麻痺は一気に進むことになる。世界の政治潮流を静かに左右する米国連邦議会中間選挙は既に始まっている』、「各候補者がより過激な言動を行うほど資金も票も集まる傾向に拍車がかかり、米国の分断は更に促進」、「民主党が下院を失った場合、バイデン大統領のレイムダック化と米国政治の麻痺は一気に進む」、民主政治もなかなか難しいものだ。

次に、12月15日付け東洋経済オンラインが掲載した米州住友商事会社ワシントン事務所 調査部長の渡辺 亮司氏による「「バイデンフレーション」がアメリカ民主党を直撃 中間選挙に向けて共和党が勢いに乗っている」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/476274
・『先月、1ドルショップ(日本の100円ショップに相当)のチェーン店を全米で展開するダラーツリー(Dollar Tree)が、物価上昇を理由に大半の品を1ドルから1ドル25セントに値上げすることを発表した。ネット上では店名を「ダラー25ツリー」に改名すべきとの声も上がった。 身近でもインフレは感じられるようになってきた。近所で最安値のガソリンスタンドには連日、車が行列をなしている。筆者が住むワシントン近郊をはじめ都市部では公共交通機関を利用して通勤する人が多いが、アメリカでは内陸部に住んでいる人をはじめ大半の国民は車通勤のため、日々家計を直撃するガソリン価格上昇には神経質だ。 アメリカ労働省が12月10日に発表した11月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で6.8%。39年ぶりの高い数値を記録した。6カ月連続で5%を超え、今や連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長も認めたように「一過性」とは言えない。 アメリカ経済は新型コロナによる不況からの回復過程にあるが、インフレ懸念の強まりによってバイデン大統領そして民主党は政治面でこれまでにないほど、窮地に立っている』、「パウエル議長」の「一過性」との判断は早速外れた。
・『国民はバイデン政権がインフレの主因と見ている  インフレの責任追及では、政権を握るバイデン大統領に批判の矛先が向いている。「バイデンフレーション(Bidenflation)」。「バイデン大統領」と「インフレーション」を関連付けた造語が共和党支持者の間で今日、広まっている。 インフレの要因は新型コロナであるとバイデン政権はこれまで主張してきた。今のところ日本は例外だが、欧州をはじめ先進国の多くでアメリカほどではないものの、物価上昇が起きているのは確かだ。 しかし、ポリティコ紙・モーニングコンサルト紙の共同世論調査(2021年11月13~15日)によると、62%のアメリカの有権者が国内のインフレについてバイデン政権の政策に責任があると述べ、大統領にはまったく責任がないとの回答は11%にすぎない。新型コロナのせい、とのバイデン政権の主張は説得力を持っていない。) 今のインフレは過度な需要増と抑制された供給の両方によって生じた需給の不均衡と説明できる。つまりダブルパンチで物価上昇は起こっている。 供給サイド、つまりコストプッシュが起きているのには、「大量自主退職(Great Resignation)」と呼ばれる現象、すなわち、仕事を自主的に辞める国民が多くいることも影響している。特に人との接触があって新型コロナ感染のリスクのある低賃金労働の飲食産業をはじめとするホスピタリティ関連では労働力不足が生じている。 このほか、労働者によるストライキやアメリカの抱える構造的なインフラ問題、世界的なサプライチェーン問題などさまざまな供給抑制の要素が物価上昇に影響している。これらの多くはバイデン政権の責任とは言えない。 一方、需要サイド、すなわちディマンドプルでも新型コロナの影響は大きい。アメリカの消費の多くがサービスからモノにシフトした。例えば、フィットネスクラブを退会し、自転車や自宅用ダンベルなどを購入する人が増えるといった現象が見られる。 しかし、需要面ではバイデン政権にも明らかに責任がある。トランプ政権下の2回のコロナ経済対策の給付金(1人当たり1200ドル、600ドル)に続き、バイデン政権は2021年3月に民主党のみで成立させたアメリカ救済計画法(American Rescue Plan〈ARP〉 Act)に基づき追加給付金1人当たり1400ドルを支給した。ちなみに、トランプ氏も自らの政権時代に、この追加給付金は支持していた』、「バイデンフレーション」とは不名誉なネーミングだ。
・『火に油を注いだ追加給付金  アメリカ救済計画法は、成立当時は国民の支持も高く、大きな成果としても受け止められた。経済的影響など中身を十分に精査せずに民主党のみで同法を成立させた背景には、過去の反省がある。2008年リーマンショック後のアメリカ復興・再投資法(American Recovery and Reinvestment Act〈ARRA〉)で民主党は超党派合意を重視して審議に長時間を費やした結果、規模が小さくなり経済回復が遅れたと考えている。つまりオバマ政権を経験した多くのバイデン政権幹部は、今回の不況対策では失敗を繰り返さないことに執着した。 したがって、バイデン政権幹部は新たな課題に冷静に対応することを怠った面も否定できない。今となってみれば、経済回復の進む中での1400ドルの追加給付金は、火に油を注ぐ行為でインフレを加速させた失策であったとの見方が有力だ。つまり、アメリカ経済を生産拡大に移行させる規模以上に政権は市場にお金を投入してしまったのだ。一部のエコノミストはそのギャップは対GDP比で約10%にのぼると算出している。追加給付金は短期的には国民に好評であったものの、中長期的には不人気なインフレをもたらしたようだ。) 今や物価上昇を抑えるにあたって、政権が実行できることには限界がある。インフレ対策については、物価安定を2大責務の1つとするFRBに依存せざるをえない。 1974年、ジェラルド・フォード元大統領は、「今すぐ、インフレを打倒せよ(WIN: Whip Inflation Now)」の草の根キャンペーンを展開した。フォード大統領はインフレを「国民の最大の敵」と訴え、自動車の走行距離を減らし、暖房の利用を控え、ムダを減らすなど国民に呼びかけたものの、効果は見られなかった。 バイデン大統領は不景気を引き起こさない限り、インフレを抑えることはできないとも一部専門家は指摘する。FRB議長の指名権を保有しているのは大統領であるため、大統領はわずかながら政策の方向性に影響を及ぼすことは可能といえる。だが、中央銀行の独立性維持の観点から、リンドン・ジョンソン元大統領やリチャード・ニクソン元大統領のようにFRBの金利政策に公の場であからさまに口を出すことをバイデン大統領は控えるであろう。 だが、インフレの責任の所在はバイデン政権と国民は見ていることから、バイデン大統領は政治面でも自らの裁量で実施できる対策を打ち出し、国民にアピールすることが重要だ』、「経済回復の進む中での1400ドルの追加給付金は、火に油を注ぐ行為でインフレを加速させた失策であったとの見方が有力」、「インフレの責任の所在はバイデン政権と国民は見ている」、「バイデンの不手際」がまた1つ加わるのだろうか。
・『難航するビルド・バック・ベター法案  ロサンゼルス港の24時間稼働、アメリカ連邦取引委員会(FTC)による石油・ガス会社の違法な価格引き上げ行為などの監視、石油戦略備蓄(SPR)の放出などを発表したが、いずれもインフレを抑える効果は限定的だ。唯一、わずかながら効果が期待できるのは対中関税などの引き下げだ。しかし、民主党支持基盤である労働組合や鉄鋼業界などへの配慮からもこれは難しく、可能なのは同盟国や友好国に対する関税緩和や撤廃などに限られる。 民主党はソフトインフラとも称される歳出法案(ビルド・バック・ベター法案、Build Back Better、BBB)の早期可決を目指している。共和党は民主党が同法を成立させればインフレをさらに加速させ、国民生活をいっそう苦境に陥れると批判している。これに対し、ブライアン・ディーズ国家経済会議(NEC)委員長をはじめバイデン政権は、BBBはすでに財源を確保しており、サプライチェーン対策が盛り込まれていることで逆に物価上昇を抑えられると反論している。 たしかに10年間にわたる歳出であることからも、BBBによる物価の押し上げは微々たるものかもしれないが、政治的には共和党のシンプルな説明のほうに国民は納得するかもしれない。) トランプ前政権時代、アメリカの政策は大統領のツイッターに振り回され、右往左往した。2020年大統領選では政治の正常化を求めた多くの国民によってバイデン氏は当選したといっても過言ではない。年初に発足したバイデン政権は経験豊富な幹部を揃えたドリームチームで危機脱却と国の再建に臨んだ。 バイデン政権は新型コロナのワクチン普及、失業率低下をはじめ想定以上の急速な経済回復、超党派インフラ投資法成立など政権発足以来、短期間にさまざまな成果を出した。これまで共和党は経済政策においてバイデン政権の批判が可能な要素を見つけるのに苦労してきたが、広範囲にわたる国民が気にするインフレ問題浮上で、ようやくバイデン政権の急所を見つけたようだ。 クリントン政権時代に財務長官、オバマ政権時代に国家経済会議委員長を務めたハーバード大学のローレンス・サマーズ教授は、インフレの政治的悪影響を解説している。同氏は失業率悪化の影響は2~3%の国民が受ける一方、インフレ率の上昇は100%の国民が購買力を奪われると指摘。ヤフーニュース・ユーガブ世論調査(2021年11月17~19日)によると、100%ではないが、たしかに77%もの国民がインフレの影響が個人生活に及んでいると回答している。 過去の選挙でもたびたび、インフレが大統領および大統領率いる政党に対する攻撃材料として利用され、効果を発揮した。1980年大統領選を制したロナルド・レーガン元大統領は、選挙キャンペーンでジミー・カーター政権の責任を追及した。当時のインフレ率は14%まで上昇し、経済低迷でスタグフレーションに陥っており、今日よりもずっと深刻な状況であった。現在はそれほどの率ではないものの、共和党のケビン・マッカーシー下院少数党院内総務は1期だけで終わったカーター政権にバイデン政権を重ね合わせるキャンペーンを展開している』、「サマーズ教授は、インフレの政治的悪影響を解説・・・失業率悪化の影響は2~3%の国民が受ける一方、インフレ率の上昇は100%の国民が購買力を奪われると指摘」、なかなか興味深い指摘だ。
・『トランプ時代の混乱に戻るのか  中間選挙で民主党の勝利を可能にする手法は、国民の関心の焦点を、バイデン政権の失策からトランプ前大統領の問題点を再認識する方向へシフトさせることであろう。トランプ前大統領が争点となれば、共和党内でも亀裂が生じ、民主党内でも選挙に関心が高まる。しかし、引き続きバイデン政権のインフレ対策に焦点があたっていれば、共和党は一枚岩でインフレ批判を展開し中間選挙に臨むことができる。 2022年にはインフレ率がFRBの目標値である2%を下回ることは当面ないとしても、徐々に低下していくことが想定される。だが、中間選挙のころにはインフレ対策をはじめ政権の混乱のイメージが国民の間ですでに固定化されてしまっているリスクがある。 南北戦争以降の中間選挙で、下院で大統領率いる政党が議席を増やしたのは39回のうち3回のみだ。民主党が議会で多数派を維持する可能性はほとんどなく、今や、どこまでダメージを縮小できるかに議論は移りつつある』、「民主党の勝利を可能にする手法は、国民の関心の焦点を、バイデン政権の失策からトランプ前大統領の問題点を再認識する方向へシフトさせること」、「しかし、引き続きバイデン政権のインフレ対策に焦点があたっていれば、共和党は一枚岩でインフレ批判を展開し中間選挙に臨むことができる」、「民主党が議会で多数派を維持する可能性はほとんどなく、今や、どこまでダメージを縮小できるかに議論は移りつつある」、民主党には「トランプ前大統領の問題点を再認識する方向へシフトさせる」、べくもっと頑張ってもらいたいものだ。

第三に、1月25日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した国際ジャーナリスト・外交政策センター理事の蟹瀬誠一氏による「「トランプ次期大統領」が濃厚、米国で進む投票抑圧のあきれた実態」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/294186
・『「キング牧師の日」に全米各地でデモ  人種差別を撤廃して黒人にも選挙権をというアメリカの公民権運動を主導し、1968年に凶弾に倒れた故マーチン・ルーサー・キング牧師。そのキング牧師をたたえる祝日の17日、各地で民主主義の危機を訴えるイベントやデモ行進が行われた。 半世紀以上前に彼が命を賭して守ろうとした民主制の礎である公平な選挙権が今、復権を狙うトランプ前大統領とその一派の悪巧みによって危機にひんしているからだ。 「今そこにあるのは民主主義の緊急事態だ。我々は2024年にアメリカの民主主義の終わりを迎えるかもしれない深刻な危機に直面している」 米政治学者リチャード・ハセン教授は月刊誌「ジ・アトランティック」とのインタビューでそう述べ、危機感をあらわにした。 もっと恐ろしい発言は、国家安全保障会議(NSC)の元高官でトランプの副補佐官も務めたフィオナ・ヒルの口から飛び出した。 CBSニュースの番組に出演した彼女によれば、熱狂的トランプ支持者による昨年1月の連邦議会議事堂襲撃は、民主党政権を2024年に転覆させるための「ドレス・リハーサル(本番前の舞台稽古)」だったというのだ。 今は姿を潜めている極右勢力がトランプの扇動に呼応して中間選挙や次期大統領選に向けて再び活動を活発化させると』、「連邦議会議事堂襲撃は、民主党政権を2024年に転覆させるための「ドレス・リハーサル・・・」だった」、衝撃的発言だ。
・『陰湿で卑劣な投票抑圧の企て  実は、暴力よりももっと卑劣で陰湿な企てがすでに進行している。「投票抑圧」だ。 前回の大統領選挙は「不正選挙」だったと根拠のない主張を続けるトランプに同調する共和党は、郵便投票の制限、身元確認の厳格化、投票所の削減、投票時間の短縮など、ありとあらゆる手段を使ってライバル陣営の投票を阻もうとしている。 米ブレナン司法センターによると、昨年だけで全米50州のうち49州で440本以上の投票規制強化法案が提出され、少なくとも19州(ほとんどが知事や州議会多数派が共和党)で投票を抑圧する法律が成立している。今年に入ってその勢いはさらに加速しているという。) 南部ジョージア州では、郵便投票申請書が自動的に有権者に配布される制度が廃止、写真付き公的身分証(ID)の提示が義務化された。IDを所持していない黒人やマイノリティーの民主党支持者を投票が排除する狙いだ。 テキサス州では車の中からでも投票できる「ドライブスルー」投票も禁止されている。 新型コロナ大流行で多くの州で郵便投票などでの投票がしやすくなるように規則が変更された。それが民主党に追い風となりトランプ敗北につながったと共和党はみているのだ。 対抗する民主党のバイデン大統領も、もちろん黙ってはいない。「投票権は民主主義の出発点だ」として不公平な投票抑圧を厳しく批判している。 しかしバイデン政権の弱みは、共和党の企てを阻止する決定的な手段を持っていないことだ。 司法省は複数の州を提訴したが、大統領在任中にトランプが選任した3人を含む保守派の判事が多数を占める最高裁で却下される可能性が高い。 それならと、民主党は連邦議会で州政府の動きを封じる包括的な投票権法案を提出したが、こちらも上院での成立は絶望的だ。 重要法反可決には最低60票が必要だが民主党の現有勢力は50議席。そのうえ身内の民主党議員2人が造反しているからだ』、「身内の民主党議員2人が造反」、「民主党」の内部規律は一体、どうなっているのだろう。
・『トランプ前大統領の次期大統領就任が濃厚に  「共和党の愛国者たちの勢いは止められないぞ!民主党の社会主義者たちを落選させる!」 中間選挙を目指してアリゾナ州で今年初めての大規模集会を16日開いたトランプは、そう怪気炎を上げた。聴衆の数は約1万人。トランプ熱は日本で想像する以上にまだ熱いのだ。 2月下旬にトランプが立ち上げる新しい保守系のソーシャルメディアプラットフォーム“TRUTH Social”(真実のソーシャルメディア)を運営するSPAC(米特別買収目的会社)の時価総額も先月、24億ドルを上回った。 11月8日に実施される中間選挙では、連邦議会上院(任期6年、定数100)の約3分の1に当たる34議席と下院(任期2年、定数435)の全議席が争われる。 アフガニスタン撤兵の混乱やコロナ感染拡大、記録的な物価上昇などでバイデン大統領の支持率が40%程度と低迷している民主党の旗色が悪い。 歴史的に見ても、アメリカでは大統領就任から最初の中間選挙で与党がほとんど敗北している。よほどの逆転劇がない限り、今年も与党民主党が負ける確率は極めて高いと大方の専門家はみている。バイデン大統領の不人気と露骨な投票抑圧が相まって、共和党の圧勝ということも十分考えられるのだ。 そうなれば、復讐に燃えるトランプが次期共和党大統領候補に選ばれることは、現時点で確実だろう。それほど共和党はトランプに恐怖支配されている。大統領再選となれば、2024年に敗北するのは他ならぬアメリカの民主主義だ。選挙そのものの信頼性が失墜するからだ。 昨夏、「あなたの再出馬を阻むものはなにか」と保守派ケーブルテレビ番組で質問された75歳のトランプは、赤茶けた顔に笑みを浮かべながら次のように答えていた。 「医者からの悪い知らせだけだ」』、「バイデン大統領の不人気と露骨な投票抑圧が相まって、共和党の圧勝ということも十分考えられるのだ。 そうなれば、復讐に燃えるトランプが次期共和党大統領候補に選ばれることは、現時点で確実だろう」、「再出馬を阻むものはなにか」と・・・質問された75歳のトランプは「医者からの悪い知らせだけだ」、見たくないがまた「トランプ劇場」を見せられると思うと、気が重い、もっとも「バイデン」の不景気な顔を眺めるよりはましかも知れない。
タグ:バイデン政権 (その3)(2022年米国連邦議会中間選挙を左右する 意図的な選挙区割り「ゲリマンダー」、「バイデンフレーション」がアメリカ民主党を直撃 中間選挙に向けて共和党が勢いに乗っている、「トランプ次期大統領」が濃厚 米国で進む投票抑圧のあきれた実態) Newsweek日本版 渡瀬 裕哉氏による「2022年米国連邦議会中間選挙を左右する、意図的な選挙区割り「ゲリマンダー」」 さすが「ゲリマンダー」の発祥国らしい。よくぞ臆面もなくやるものだ。 (注)ゲリマンダー:1812、マサチューセッツ州知事が、自分の所属する政党に有利なように選挙区を区割り(Wikipedhia)。 「司法が州議会に対する歯止めとなるケースもある」、「議会」の暴走を「司法」が止める理想的な姿だ。 「各候補者がより過激な言動を行うほど資金も票も集まる傾向に拍車がかかり、米国の分断は更に促進」、「民主党が下院を失った場合、バイデン大統領のレイムダック化と米国政治の麻痺は一気に進む」、民主政治もなかなか難しいものだ。 東洋経済オンライン 渡辺 亮司氏による「「バイデンフレーション」がアメリカ民主党を直撃 中間選挙に向けて共和党が勢いに乗っている」 「パウエル議長」の「一過性」との判断は早速外れた。 「バイデンフレーション」とは不名誉なネーミングだ。 「経済回復の進む中での1400ドルの追加給付金は、火に油を注ぐ行為でインフレを加速させた失策であったとの見方が有力」、「インフレの責任の所在はバイデン政権と国民は見ている」、「バイデンの不手際」がまた1つ加わるのだろうか。 「サマーズ教授は、インフレの政治的悪影響を解説・・・失業率悪化の影響は2~3%の国民が受ける一方、インフレ率の上昇は100%の国民が購買力を奪われると指摘」、なかなか興味深い指摘だ。 「民主党の勝利を可能にする手法は、国民の関心の焦点を、バイデン政権の失策からトランプ前大統領の問題点を再認識する方向へシフトさせること」、「しかし、引き続きバイデン政権のインフレ対策に焦点があたっていれば、共和党は一枚岩でインフレ批判を展開し中間選挙に臨むことができる」、「民主党が議会で多数派を維持する可能性はほとんどなく、今や、どこまでダメージを縮小できるかに議論は移りつつある」、民主党には「トランプ前大統領の問題点を再認識する方向へシフトさせる」、べくもっと頑張ってもらいたいものだ。 ダイヤモンド・オンライン 蟹瀬誠一氏による「「トランプ次期大統領」が濃厚、米国で進む投票抑圧のあきれた実態」 「連邦議会議事堂襲撃は、民主党政権を2024年に転覆させるための「ドレス・リハーサル・・・」だった」、衝撃的発言だ。 「身内の民主党議員2人が造反」、「民主党」の内部規律は一体、どうなっているのだろう。 バイデン大統領の不人気と露骨な投票抑圧が相まって、共和党の圧勝ということも十分考えられるのだ。 そうなれば、復讐に燃えるトランプが次期共和党大統領候補に選ばれることは、現時点で確実だろう」、「再出馬を阻むものはなにか」と・・・質問された75歳のトランプは「医者からの悪い知らせだけだ」、見たくないがまた「トランプ劇場」を見せられると思うと、気が重い、もっとも「バイデン」の不景気な顔を眺めるよりはましかも知れない。
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