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心理学(その2)(【精神科医が教える】あなたが「同調圧力」の沼にハマるワケ、【最新脳科学×心理学】マインドフルネスが子どもの「心」も「頭」も「自己肯定感」も良くする科学的な理由、「みんなポジティブ思考になろう」の危うさ 心理学実験の意外な結果) [生活]

心理学については、1月5日に取上げた。今日は、(その2)(【精神科医が教える】あなたが「同調圧力」の沼にハマるワケ、【最新脳科学×心理学】マインドフルネスが子どもの「心」も「頭」も「自己肯定感」も良くする科学的な理由、「みんなポジティブ思考になろう」の危うさ 心理学実験の意外な結果)である。

先ずは、4月24日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した精神科医 Tomy氏による「【精神科医が教える】あなたが「同調圧力」の沼にハマるワケ」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/301756
・『感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』の著者が、voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」から、とっておきのアドバイス。心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で気分はスッキリ、今日がラクになる!』、興味深そうだ。
・『疲れる方向に流されない方法  きょうのひとことは、「他人に話を合わせるより大切なこと」 職場の同僚やプライベートの友人と話をしていて、自分が思っていることとは違うことが話されていても、場の空気を読んで適当に話を合わせるということは、よくあるのではないでしょうか? そこで反対意見をいったり、議論をふっかけたりすると、異端視されて場の空気を乱してしまうかもしれない。だから、つい惰性で話を合わせてしまっている。 こんなことは、どこにでもある話だと思います。 そもそも、仲間に話を合わせるより、話が合う仲間をつくることが大事なんじゃないでしょうか? 仲間という人間関係を重視するのではなく、物事を重視するということです。 具体的にいうと、自分の趣味のように、話をしていて楽しいことに同調してくれる仲間をつくろうという発想です。 すでにある人間関係に無理やり話を合わせるのではなく、自分が興味のあること、やりたいことを共有できる仲間をつくろうとすることが大事なんです。 料理が好きなら、料理が好きな者同士で仲間をつくり、最近ブームになっているサウナが好きなら、サウナが好きな者同士で仲間をつくるといった具合です。 そのほうが話の合わない人たちに気を遣うより、よほど楽しいはずです。 こういうと当たり前のように思うかもしれませんが、職場やプライベートの人間関係で、同調圧力に息苦しさを感じている人は多いようです。 要するに優先順位の考え方、順番の話なのです。 自分のやりたいことを優先させているうちに、それに賛同する仲間がひとり現れ、もうひとり現れ、それがやがてグループ化していくのであれば、それはそれでよし。そういう順番のほうが、人生がより楽しくなってくるんじゃないかという話です。 これは他人から認められたい、自分を価値ある存在として認めたいという「承認欲求」にまつわる話でもあります。 自分を認めてほしいからといって、まわりに話を合わせて頑張っていると、いつか限界がやってきたり、承認欲求を満たされないままだったりします。 そういう発想をやめて、自分のやりたい物事を優先させる。そして、勝手に承認されるという順番のほうが、よほど健全で楽しいはずなのです。 他人に話を合わせるくらいなら、合わせなくても話が合ってくる仲間をつくればいいじゃないかという発想に転換してみてくださいね。 きょうのひとことは、「他人に話を合わせるより大切なこと」でした。 参考になったかしら?(精神科医Tomyの略歴はリンク先参照)』、「すでにある人間関係に無理やり話を合わせるのではなく、自分が興味のあること、やりたいことを共有できる仲間をつくろうとすることが大事なんです」、「自分のやりたい物事を優先させる。そして、勝手に承認されるという順番のほうが、よほど健全で楽しいはずなのです。 他人に話を合わせるくらいなら、合わせなくても話が合ってくる仲間をつくればいいじゃないかという発想に転換してみてくださいね」、「話が合ってくる仲間をつく」るには時間もかかる。「すでにある人間関係に無理やり話を合わせる」のは、現在のことである。現在と将来の時間軸を混同しているのではあるまいか。

次に、5月6日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したスタンフォード・オンラインハイスクール校長の星 友啓氏による「【最新脳科学×心理学】マインドフルネスが子どもの「心」も「頭」も「自己肯定感」も良くする科学的な理由」を紹介しよう。
・『スタンフォード大学・オンラインハイスクールはオンラインにもかかわらず、全米トップ10の常連で、2020年は全米の大学進学校1位となった。 世界最高峰の中1から高3の天才児、計900人(30ヵ国)がリアルタイムのオンラインセミナーで学んでいる。 そのトップがオンライン教育の世界的リーダーでもある星友啓校長だ。 全米トップ校の白熱授業を再現。予測不可能な時代に、シリコンバレーの中心でエリートたちが密かに学ぶ最高の生存戦略を初公開した、星校長の処女作『スタンフォード式生き抜く力』が話題となり、ロングセラーとなっている。 ベストセラー作家で“日本一のマーケッター(マーケティングの世界的権威・ECHO賞国際審査員)”と評された神田昌典氏も、「現代版『武士道』というべき本。新しい時代に必要な教育が日本人によって示されたと記憶される本になる」 と語った本の要点と本に掲載できなかった最新情報をコンパクトに解説する本連載。 今回は、スタンフォードにいる著者が最新科学に基づく「マインドフルネスと子どもの自己肯定感」についてお届けする』、興味深そうだ。
・『マインドフルネスとポジティブ心理学  (星 友啓氏の略歴hリンク先参照) 仕事でうまくいかなかった、学校で良い成績が出なかった時、自己肯定感が下がりがちです。 周りの目が気になりだし、今まで気にしていなかった自分の欠点ばかり見るようになるでしょう。 そうなると、ネガティブ思考まっしぐらです。 自分に厳しすぎず、それでいて成長していけるように、自分と向き合うにはどうすればいいのか。 今回紹介する「マインドフルネス」はポジティブ心理学で幅広く研究されてきたトピックの一つです。 では、マインドフルネスとはどのようなものなのか? どのように自己肯定感を上げていくのか? 「全米トップ校が教える自己肯定感の育て方」で説明した、「メディテーション」「呼吸法」について、本書から一部抜粋しご紹介していきます! マインドフルネスは私の処女作となる『スタンフォード式生き抜く力』でもメイントピックとして取り上げた、今世界的にも大注目のコンセプトです。 ぜひ、この機会に理解を深めていただければと思います』、「「マインドフルネス」はポジティブ心理学で幅広く研究されてきたトピックの一つです」、「自己肯定感」が上がるのであれば結構なことだ。
・『マインドフルネスを科学する  最近では、テレビや雑誌などのメディアでも「マインドフルネス」がしばしば取り上げられます。 リラクゼーションやストレス管理の目的で、「マインドフルネス」が職場や学校などでも取り込むところもあらわれつつあります。 マインドフルネスのコンセプトには様々な定義が存在しますが、核となる考え方は、自分の意識を今感じていることや考えていることに向けて、そうした感覚や考えをそのままオープンに受け入れることです。[1] マインドフルネスは、今意識にあることをくよくよと複雑にあれこれ考えるのでもなければ、感じたり考えていることを「いい」とか「悪い」とか決めつけることではありません。 そうではなく、素直な自分の気持ちや考えを感じ取って受け入れる心の営み、または、そうした心の営みを引き出すための瞑想法や呼吸法などを、まとめて「マインドフルネス」と呼びます。 近年、マインドフルネスがもたらす心へのいい影響は様々な形で、科学的に研究されてきました。[2] そうしたいい効果は、マインドフルネスが次のような心の働きを促進させるからだと考えられています。[3] ●心を見つめる:今周りで起きていることや、心の中で起きていること。感情、体験、思考のすべてをありのままに観察する力。 ●表現する:自分の感情や考えを特定して、言葉やイメージにして表現する力。 ●そのまま受け入れる:「いい」「悪い」「優れている」「ダメだ」などと自分をジャッジするのではなく、オープンな気持ちでそのままの心の状態を受け入れる力。 ●今に集中する:現在の瞬間の気持ちや考えに集中し、過去や未来についての思いに気が散らないように感じる力。 ●動じない:感じたことや考えたことを無理に抑え込もうとしたり、ついつい気を奪われてしまわずに、平静な心で素直に自分と向き合う力。 マインドフルネスの習慣を身につけて、これらの5つの「マインドフルな心の力」を鍛えていきましょう』、「マインドフルネス」とは、「素直な自分の気持ちや考えを感じ取って受け入れる心の営み、または、そうした心の営みを引き出すための瞑想法や呼吸法などを、まとめ」た考え方のようだ。
・『マインドフルは頭もよくする「心の良薬」  マインドフルな心の力を鍛えるとどんな良いことがあるのか? まず、心へのいい影響。 マインドフルな力で、周りの変化や自分の心の課題にフレキシブルに対応できるので、心が安定しやすくなり、感情を上手にコントロールすることができます。[4] また、ポジティブな気持ちが維持しやすく、人生の意義や幸福感もアップする[5]など、様々な心理的効果が確認されてきています。 それから、心の問題や精神疾患などへの改善や予防にも効果があります。 そのため、精神医療での応用が進んでおり、着実な成果が上がっています。 例えば、マインドフルネスを使った認知セラビー[6]が、うつ病や統合失調などの治療に応用されています。 さらに、ストレスを軽減させたり、ストレスに対する免疫を上げたりする効果も注目されています。[7] マインドフルネスは心にだけではなく、頭の回転まで速くします! 集中力がアップ[8]して、高度に神経を研ぎ澄ませなくてはいけない仕事に対するパフォーマンスも上がる[9]ことまでわかってきました。 つまり、マインドフルネスは、心に良い影響を与えるだけでなく、頭も良くなる良薬なのです』、「心に良い影響を与えるだけでなく、頭も良くなる良薬」、「高度に神経を研ぎ澄ませなくてはいけない仕事に対するパフォーマンスも上がる」、いいことづくめのようだ。
・『脳科学研究の最前線  さらに、最新の脳科学研究では、マインドネスのもたらす良い効果だけではなく、そうした効果のメカニズムも少しずつ解明されつつあります。 例えば、脳の「扁桃体」は、恐怖や強い感情を感じた時に反応する部分ですが、マインドフルネスのエクササイズをすると、その部分の活性化が鎮まり、私たちの気持ちが和らぐことがわかっています。[10] さらに、マインドフルネスによって、学びや記憶を司る「海馬」が活性化され、灰白質の濃度が上がったり[11]、前頭葉の活性化や成長が促されたりすることまで明らかにされています。[12] そしてもちろん、マインドフルネスは、自己肯定感にも効き目抜群です。[13] 「全米トップ校が教える自己肯定感の育て方」で解説したように(第1章「自己受容はポジティブのスイッチ」)求めるべき自己肯定は「自己受容」。つまり、現在の自分のことを受け入れることです。 私たちの心のもっているディフェンス型の適応(第2章「ディフェンス型の心の適応力にご注意」)や、マイナス思考の傾向(「事実をひん曲げる小悪魔たち」)が働き始める前に、自分のありのままを見つめるために、自分の気持ちや考えを「動じず」に「そのまま受け入れる」マインドフルな心の力が、必要なのです』、「私たちの心のもっているディフェンス型の適応・・・や、マイナス思考の傾向・・・が働き始める前に、自分のありのままを見つめるために、自分の気持ちや考えを「動じず」に「そのまま受け入れる」マインドフルな心の力が、必要なのです」、こう上手くいくものなのだろうか。
・『マインドフルな子どもの育て方  さて、こうしたマインドフルネスのいい効果は、大人だけのものではありません。 子どもたちにも同様にいい効果があります。 集中力だけでなく、認知的発達を促進させて[14]、感情や社会性の発展もサポートする。[15] 実際に、これまでにマインドフルネスをベースにした教育サポートプログラムが試験的に運用されて、様々な良い結果を生み出してきました。 そうとはいっても、ちょっとすぐには、しっくりこない。 大人であれば、インストラクションに従って、自分の心を振り返るエクササイズをやるのはなんとか可能かもしれない。 しかし、簡単なことではない。 大人でもハードルが高いのに、それを子どもにもやらせたい時、どのようなサポートをすればいいのか? こうした自然な質問に対して、「マインドフル・スクールズ」(Mindful Schools)からのアドバイスをご紹介しましょう。 マインドフル・スクールズは、アメリカのカリフォルニア州で活動している非営利団体で、学校教育へのマインドフルネスの普及をミッションに掲げています。 これまでに6万人以上の教育者をサポート、子どもの健康に寄与してきました。[16] 以下が、マインドフル・スクールズの示した、マインドフルネスの習慣がつくように子どもをサポートするときの5つのヒントです。[17] ●目的を明確に:マインドフルネスの定義や5つの心の力などを説明し、マインドフルネスをやることでどのような効果があるのかを正確に説明して、マインドフルネスを実践する目的を子どもに明確にしてあげましょう。 ●まずは自分から:子どもだけに強いるのではなく、自分でも実践することが大切です。子どもに説得力が持て、さらに自分が体験することでサポートもしやすくなります。 ●時間を決めて習慣化:時間を決めて生活のリズムに組み込んでいくことで、習慣化しやすくしていきましょう。 ●場作りも忘れず:周りを片づけたりして、マインドフルネスをするときだけのスペシャルな環境を整えましょう。特別な場で、子どもの心にマインドフルネスのスイッチを入ましょう。 ●体験をシェア:マインドフルネスのエクササイズが終わった時に、子どもがどう感じたかを聞きましょう。自分がやった時にどう感じたかも話してあげましょう。 選ぶマインドフルネスのエクササイズは、『スタンフォード式生き抜く力』で紹介した「思いやり瞑想」など、はじめはハードルの低いものから選んでいくのがベストでしょう。 『スタンフォード式生き抜く力』にはさまざまな瞑想法を紹介していますので、自分でやってみて、入りやすいと思われるものからでかまいません。 マインドフル・スクールズの進める下記のような非常にシンプルなものもあるので、特に子どものマインドフルネスのサポートを始める時には参考にしてみてください』、「マインドフルネスの習慣がつくように子どもをサポートするときの5つのヒント」は、いずれももっともだ。
・『◎子どもとできる簡単マインドフル・リスニング  「チーン」などと長めになるベルか音叉などの道具を用意しましょう。 以下の要領でマインドフルリスニングと深呼吸を行います。 毎日1~2分、続けていきましょう。 ●まずは初めの儀式です。以下のセリフで始めてください。「はい、マインドフルな体の準備をしましょう。静かに、座って、目を閉じましょう」 ●次のセリフを続けて。「今から聞く音に意識を集中しましょう。音が完全になくなるまで、集中して聞きましょう。音が完全にきえたら手をあげましょう」 ●ベルなどの道具で、音を鳴らします。 ●子どもの手が上がったら、深呼吸に移ります。「それでは、マインドフルに意識してゆっくりと手をお腹か胸に当てましょう。自分の呼吸を感じてください」 ●子どもが呼吸に集中できるように声をかけましょう。ゆっくりと、「吸って、吐いて」と数回繰り返しましょう。 ●終わりにもう一度ベルを鳴らして終了です。 冒頭に書いているように、自分の失敗に対して、自分にきつくあたってしまうこともあるはず。 しかしマインドフルネスで、最も大切なのが、自分の気持ちをそのまま受け入れることです。 「全米トップ校が教える自己肯定感の育て方」では、自己肯定感を高めるためのメソッドをより詳細に解説していますし、『スタンフォード式生き抜く力』ではあなたを根底からサポートする数々の具体的な瞑想法を収録しています。 実は、運動だけではなく、食事や睡眠も自己肯定感に密接に関係しているのです。 気になる方は、ぜひご参照ください。 【著者からのメッセージ】(以下はリンク先参照)』、「子どもとできる簡単マインドフル・リスニング」、はなかなかよく出来たテキストだ。「マインドフルネスで、最も大切なのが、自分の気持ちをそのまま受け入れることです」、なるほど。

第三に、5月10日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した心理学博士・MP人間科学研究所代表の榎本博明氏による「「みんなポジティブ思考になろう」の危うさ、心理学実験の意外な結果」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/302878
・『人事の重要な仕事として、従業員が持つ潜在的な能力を最大限に発揮できるようにサポートするということがある。いわゆる人材育成・能力開発である。昨今はポジティブな心構えを推奨する風潮があるが、今回はその危うさについて見ていきたい。特に着目したいのは、成果を出しているのに自信が持てず、ポジティブになりきれない人物だ』、興味深そうだ。
・『非現実的楽観主義と防衛的悲観主義  「ポジティブになろう」といった声をよく耳にするが、誰に対してもそんな声がけをしていいものだろうか。 例えば、何かにつけて「任せてください」「大丈夫です!」とポジティブな反応をする人物ほど、仕事上のミスが多かったり、仕事が雑だったりして困るというのは、多くの管理職や人事担当者が経験しているのではないだろうか。 ここで、ぜひ知ってほしいのが、「防衛的悲観主義」という心理学の概念である。 心理学者のノレムとキャンターは、過去のパフォーマンスについての認知と将来のパフォーマンスに対する期待を組み合わせて、楽観主義・悲観主義に関して四つのタイプに分けている。ここでは、そのうちの「非現実的楽観主義」と「防衛的悲観主義」を取り上げることにしたい。 非現実的楽観主義とは、これまで実績がないのに、将来のパフォーマンスに対してはポジティブな期待を持つ心理傾向を指す。防衛的悲観主義とは、これまで実績があるにもかかわらず、将来のパフォーマンスに対してはネガティブな期待を持つ心理傾向を指す』、「何かにつけて「任せてください」「大丈夫です!」とポジティブな反応をする人物ほど、仕事上のミスが多かったり、仕事が雑だったりして困るというのは、多くの管理職や人事担当者が経験しているのではないだろうか」、同感である。
・『適応的なのは防衛的悲観主義者  実際には成果を出していないにもかかわらず「自分はできる」と楽観視するのは、ここで言う非現実的楽観主義者だ。このような人物は、まさにポジティブなのだが、実は適応的ではない。 例えば、いくら注意したりアドバイスしたりしても、注意やアドバイスをした内容が染み込んでいかない。 「分かりました」「分かってます」などと口では言うものの、懲りずに同じような行動パターンを取り、似たようなミスを繰り返す。言ってみれば、あまりにポジティブすぎるために、慎重さが足りないのだ。 一方、実際はちゃんと成果を出しているのに「次もうまくいくとは限らない」と悲観し、慎重になるのは、ここで言う防衛的悲観主義者だ。このような人物は、一見するとネガティブではあるものの、実は適応的と言える。 実際、防衛的悲観主義者の成績が良いことは、多くの研究により証明されている。悲観的だからこそ慎重になり、用意周到に準備する。ポジティブになれないことが、高いパフォーマンスにつながっているのである。 ポジティブ思考が広まり、周囲にポジティブすぎて残念な人が目立つ現在の状況を見ると、ポジティブの効用にばかりとらわれずに、防衛的悲観主義の心理メカニズムの効用にもっと目を向けるべきなのではないだろうか』、「ポジティブ思考が広まり、周囲にポジティブすぎて残念な人が目立つ現在の状況を見ると、ポジティブの効用にばかりとらわれずに、防衛的悲観主義の心理メカニズムの効用にもっと目を向けるべきなのではないだろうか」、その通りだ。
・『ポジティブ思考を吹き込むとパフォーマンスが下がる  こうした防衛的悲観主義者をポジティブな心理状態にさせると、かえってパフォーマンスが下がってしまう。つまり、ネガティブであるところにメリットがあるのであって、ポジティブになるとそのメリットが失われてしまう。 ノレムたちは、そのことを証明する実験を行っている。 ある課題に取り組んでもらう実験に先立って、防衛的悲観主義の人たちを二つのグループに分けた。仮にそれをAグループ、Bグループとしよう。 Aグループの人たちに自分の成績を予想させると、かなり低い成績を予想した。それは防衛的悲観主義者なのだから、当然のことと言える。Bグループの人たちには、「あなたの実力なら、きっとうまくやれるはず」と鼓舞することで、ポジティブ思考を吹き込んだ。それによって、Bグループの人たちは楽観的な気分になり、Aグループの人たちよりも良い成績を予想した。 では、実際の成績はどうなったのだろうか?結果を見ると、実際の成績は、Aグループの人たちの方が、Bグループの人たちよりも良かったのである。 ポジティブ思考を吹き込まれ、良い成績を予想したBグループの人たちの方が、Aグループの人たちよりも、実際の成績は悪くなってしまった。ポジティブ思考を吹き込まれることで楽観的な見通しをもち、自信を持って課題に取り組んだはずのBグループの人たちの方が、成績が悪かったのだ。 これにより、防衛的悲観主義の人はネガティブなままでいた方が成果を出すことができ、ポジティブになるとかえって成果が出せなくなることが証明されたわけである。ポジティブになりすぎることの弊害を経験的に感じている人も少なくないはずだが、それが科学的にも裏付けられたわけである』、「防衛的悲観主義の人はネガティブなままでいた方が成果を出すことができ、ポジティブになるとかえって成果が出せなくなることが証明された」、なるほど。
・『防衛的悲観主義者を安易にポジティブにさせない  仕事が割とできる方で、こちらからすれば安心して任せられる人物なのに、本人はなぜか不安が強く、自分のやり方や判断に自信がなく、しょっちゅう相談に来る。そんなタイプの人物がいるものだ。 もっと自信を持ってもいいと思うわけだが、そんな人物に対して、 「これまでしっかり成果を出してるんだし、周囲の連中よりできるはずだから、そんなに神経質にならずに、もっと自信をもったらどうだ。いろいろ考えすぎるクセを直した方がいい。ポジティブにいこう」 などとアドバイスすると、かえって仕事ができなくなる可能性がある。このようなタイプの人たちこそが、ポジティブになれないことによって力を発揮している防衛的悲観主義者なのである。 防衛的悲観主義者は、ポジティブになれないからこそ成果が出せているわけで、ポジティブ思考を吹き込まれると、かえってパフォーマンスが低下する。それは、上述のように心理学の実験によって実証されている。 ノレムによれば、防衛的悲観主義者は、これから起こることに関して徹底的にネガティブに思考をめぐらす。「最悪の事態」をあらゆる角度から悲観的に想像しては、失敗するのではないかと恐れる。しかし、結果的には最もうまくいくタイプなのである。 これで、ポジティブ思考が広まると、かえって身の周りに残念な人が目立つようになる理由が分かっただろう。 この先の展開をネガティブに想像することによって高いパフォーマンスを維持していた人たちまでもが、ポジティブ思考を吹き込まれると用意周到な行動を取れなくなってしまったのである。ポジティブになることで、好循環が崩れてしまったのだ。 昨今は何かとポジティブであることが評価されやすいが、「何でもポジティブなのが良い」と考えるのはあまりに安易すぎる。せっかく成果を出せている防衛的悲観主義者の好循環を崩さないように注意したい』、「この先の展開をネガティブに想像することによって高いパフォーマンスを維持していた人たちまでもが、ポジティブ思考を吹き込まれると用意周到な行動を取れなくなってしまったのである。ポジティブになることで、好循環が崩れてしまったのだ」、私も現役時代にこのことを知っていたら、部下の指導で間違うこともなかったのかも知れない。
タグ:心理学 (その2)(【精神科医が教える】あなたが「同調圧力」の沼にハマるワケ、【最新脳科学×心理学】マインドフルネスが子どもの「心」も「頭」も「自己肯定感」も良くする科学的な理由、「みんなポジティブ思考になろう」の危うさ 心理学実験の意外な結果) ダイヤモンド・オンライン Tomy氏による「【精神科医が教える】あなたが「同調圧力」の沼にハマるワケ」 「すでにある人間関係に無理やり話を合わせるのではなく、自分が興味のあること、やりたいことを共有できる仲間をつくろうとすることが大事なんです」、「自分のやりたい物事を優先させる。そして、勝手に承認されるという順番のほうが、よほど健全で楽しいはずなのです。 他人に話を合わせるくらいなら、合わせなくても話が合ってくる仲間をつくればいいじゃないかという発想に転換してみてくださいね」、「話が合ってくる仲間をつく」るには時間もかかる。「すでにある人間関係に無理やり話を合わせる」のは、現在のことである。現在と将来の時間 星 友啓氏による「【最新脳科学×心理学】マインドフルネスが子どもの「心」も「頭」も「自己肯定感」も良くする科学的な理由」 『スタンフォード式生き抜く力』 「マインドフルネスと子どもの自己肯定感」 「「マインドフルネス」はポジティブ心理学で幅広く研究されてきたトピックの一つです」、「自己肯定感」が上がるのであれば結構なことだ。 「マインドフルネス」とは、「素直な自分の気持ちや考えを感じ取って受け入れる心の営み、または、そうした心の営みを引き出すための瞑想法や呼吸法などを、まとめ」た考え方のようだ。 「心に良い影響を与えるだけでなく、頭も良くなる良薬」、「高度に神経を研ぎ澄ませなくてはいけない仕事に対するパフォーマンスも上がる」、いいことづくめのようだ。 「私たちの心のもっているディフェンス型の適応・・・や、マイナス思考の傾向・・・が働き始める前に、自分のありのままを見つめるために、自分の気持ちや考えを「動じず」に「そのまま受け入れる」マインドフルな心の力が、必要なのです」、こう上手くいくものなのだろうか。 「マインドフルネスの習慣がつくように子どもをサポートするときの5つのヒント」は、いずれももっともだ。 「子どもとできる簡単マインドフル・リスニング」、はなかなかよく出来たテキストだ。「マインドフルネスで、最も大切なのが、自分の気持ちをそのまま受け入れることです」、なるほど。 榎本博明氏による「「みんなポジティブ思考になろう」の危うさ、心理学実験の意外な結果」 「何かにつけて「任せてください」「大丈夫です!」とポジティブな反応をする人物ほど、仕事上のミスが多かったり、仕事が雑だったりして困るというのは、多くの管理職や人事担当者が経験しているのではないだろうか」、同感である。 「ポジティブ思考が広まり、周囲にポジティブすぎて残念な人が目立つ現在の状況を見ると、ポジティブの効用にばかりとらわれずに、防衛的悲観主義の心理メカニズムの効用にもっと目を向けるべきなのではないだろうか」、その通りだ。 「防衛的悲観主義の人はネガティブなままでいた方が成果を出すことができ、ポジティブになるとかえって成果が出せなくなることが証明された」、なるほど。 「この先の展開をネガティブに想像することによって高いパフォーマンスを維持していた人たちまでもが、ポジティブ思考を吹き込まれると用意周到な行動を取れなくなってしまったのである。ポジティブになることで、好循環が崩れてしまったのだ」、私も現役時代にこのことを知っていたら、部下の指導で間違うこともなかったのかも知れない。
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