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リニア新幹線(その7)(安倍晋三を裏で操った「最後のフィクサー」JR東海・葛西敬之4話:①「最後のフィクサー」JR東海・葛西敬之の知られざる正体…安倍が「国士」と称えた男が最期に抱えていた“爆弾”、②「安倍政権最大の後見人」JR東海・葛西敬之が安倍晋三よりも昵懇だった“意外な政治家の名前”、③政界を牛耳る「最後のフィクサー」JR東海・葛西敬之が安倍晋三と密談して国から「3兆円」を引っ張るまでの一部始終、④安倍政権が政界を牛耳る「最後のフィクサー」の“野望”に3兆円を注ぎ込むまでの「全内幕」) [産業動向]

リニア新幹線については、4月25日に取上げた。今日は、(その7)(安倍晋三を裏で操った「最後のフィクサー」JR東海・葛西敬之4話:①「最後のフィクサー」JR東海・葛西敬之の知られざる正体…安倍が「国士」と称えた男が最期に抱えていた“爆弾”、②「安倍政権最大の後見人」JR東海・葛西敬之が安倍晋三よりも昵懇だった“意外な政治家の名前”、③政界を牛耳る「最後のフィクサー」JR東海・葛西敬之が安倍晋三と密談して国から「3兆円」を引っ張るまでの一部始終、④安倍政権が政界を牛耳る「最後のフィクサー」の“野望”に3兆円を注ぎ込むまでの「全内幕」)である。

先ずは、12月12日付け現代ビジネスが掲載したジャーナリストの森 功氏による「安倍晋三を裏で操った「最後のフィクサー」JR東海・葛西敬之の知られざる正体…安倍が「国士」と称えた男が最期に抱えていた“爆弾”」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/103134?imp=0
・『2022年は、この10年のあいだ日本を動かしてきた「二人の大物」が続けざまに死んだ年として、後世語られるかもしれない。一人は安倍晋三。もう一人が、安倍のブレインにして安倍政権の「フィクサー」と呼ばれた、JR東海名誉会長の葛西敬之だ。 講談社から12月14日に発売される本格ノンフィクション、 『国商 最後のフィクサー葛西敬之』では、硬派のジャーナリスト森功氏が、そんな葛西の知られざる素顔に迫る。JR東海は日本を代表する広告主のため、葛西については新聞テレビはもちろん、文春砲を筆頭とする週刊誌メディアもこれまで触れることができなかった。タブーの扉が、いま開く。 『国商 最後のフィクサー葛西敬之』連載第1回前編』、「JR東海は日本を代表する広告主のため、葛西については新聞テレビはもちろん、文春砲を筆頭とする週刊誌メディアもこれまで触れることができなかった」、忖度抜きで取上げてほしいものだ。
・『安倍が死ぬ1ヵ月半前に世を去った「フィクサー」  葛西敬之(かさいよしゆき)が死の床についた。5月25日朝に息絶えたという。27日になって東海旅客鉄道(JR東海)が公表し、多くの人が新聞、テレビで訃報に接したが、ごく親しい知人は少し前から病状を知っていたようだ。安倍晋三もまた、その一人かもしれない。真っ先に国会内でこう哀悼の意を発表した。 「濃密なおつきあいをさせていただき、本当に残念で、さみしい気持ちです。(故人は)ひとことで言えば国士で、常に国家のことを考えている人だった。安倍政権では有識者会議のメンバーとして集団的自衛権の行使を可能とする解釈の変更について、取りまとめをおこなっていただいた。先見性と実行力のある方で、心からご冥福をお祈りしたい」』、「国士で、常に国家のことを考えている人だった。安倍政権では有識者会議のメンバーとして集団的自衛権の行使を可能とする解釈の変更について、取りまとめをおこなっていただいた」、政府に都合のいい便利な財界人だったようだ。
・『死を覚悟していた  唐突な死のように見える。だが、本人はすでに死を覚悟していたに違いない。実は葛西は6年前に間質性肺炎を発症し、余命宣告を受けていたという。訃報に接したあるJR関係者はこの間の事情について冷静に打ち明けた。 「葛西さんは主治医から5年の命だと告げられていたと聞きます。余命はご本人も自覚されていました。死の宣告より、1年長く命がもったということでしょう。ご家族にもある程度の心構えがあったのではないでしょうか」 葛西の命を奪った間質性肺炎は、肺の間質部分に炎症や線維化病変などが起きる疾患の総称である。病気の原因は多岐にわたり、現代医学でも解明できていない。皮膚や筋肉、関節、血管、骨などのたんぱく質に慢性的な炎症が広がる膠原病(こうげんびょう)、あるいは眩しい光を受けて目が痛くなるようなサルコイドーシスと呼ばれる疾患のあとに発症するとされる。 原因が特定できない患者も数多くいる。原因を特定できない症状は特発性間質性肺炎(IIPs)と呼ばれ、難病指定されている特発性肺線維症(IPF)など7疾患に分類される。IPFと診断された後の平均生存期間は3~5年と報告されている。 葛西は恐ろしい爆弾を抱えたまま病魔と闘ってきた。6年前にそう診断されたとなれば、間質性肺炎に見舞われたのは2016(平成28)年以前となる。 奇しくもJR東海はその2016年の11月、リニア中央新幹線の建設費として国交省所管の独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」(鉄道・運輸機構)に総額3兆円の財政投融資による長期借り入れを申請している。 あれほど徹底的に政府の介入を嫌ってきた葛西が、なぜ旧国鉄時代に赤字の元凶と呼ばれた財投を受け入れたのか。ずっと謎だったが、それは当人の病気と無縁ではないように感じる。葛西は財投の受け入れと同時に、それまでの東京~名古屋間の開通を優先する方針から一転、東京~大阪間の全線開通の前倒しを表明した。 記事後編『「安倍政権最大の後見人」JR東海・葛西敬之が安倍晋三よりも懇意にしていた“意外な政治家の名前”』に続きます』、「旧国鉄時代に赤字の元凶と呼ばれた財投を受け入れたのか。ずっと謎だったが、それは当人の病気と無縁ではないように感じる」、「財投を受け入れた」理由としてはやはり不明なままだ。
・『葛西敬之 政官財界人脈図  確かに人脈は極めて幅広いようだ。

次に、12月12日付け現代ビジネスが掲載したジャーナリストの森 功氏による「「安倍政権最大の後見人」JR東海・葛西敬之が安倍晋三よりも昵懇だった“意外な政治家の名前”」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/103142?imp=0
・『2022年は、この10年のあいだ日本を動かしてきた「二人の大物」が続けざまに死んだ年として、後世語られるかもしれない。一人は安倍晋三。もう一人が、安倍のブレインにして安倍政権の「フィクサー」と呼ばれた、JR東海名誉会長の葛西敬之だ。 講談社から12月14日に発売される本格ノンフィクション、 『国商 最後のフィクサー葛西敬之』では、硬派のジャーナリスト森功氏が、そんな葛西の知られざる素顔に迫る。JR東海は日本を代表する広告主のため、葛西については新聞テレビはもちろん、文春砲を筆頭とする週刊誌メディアもこれまで触れることができなかった。タブーの扉が、いま開く。 『国商 最後のフィクサー葛西敬之』連載第1回後編 前編記事【安倍晋三を裏で操った「最後のフィクサー」JR東海・葛西敬之の知られざる正体…安倍が「国士」と称えた男が最期に抱えていた“爆弾”】』、「JR東海は日本を代表する広告主のため、葛西については新聞テレビはもちろん、文春砲を筆頭とする週刊誌メディアもこれまで触れることができなかった。タブーの扉が、いま開く」、楽しみだ
・『政界の黒幕と呼ばれてきた大物財界人  現首相の岸田文雄は葛西の訃報が流れた明くる5月28日、山梨県都留(つる)市にあるリニアの実験線を視察した。もとよりあらかじめスケジュールに入っていたのだろう。岸田は記者団を前に、未着工区間である名古屋~大阪間の環境影響評価(アセスメント)を進める、と次のように述べた。 「(リニア中央新幹線の)全線開業の前倒しを図るため、来年から着手できるよう、沿線自治体と連携しつつ指導、支援していく」 超電導リニアは、葛西の悲願であった。享年81。日本国有鉄道の民営化を成し遂げた「国鉄改革三人組」の一人と称された。国鉄民営化以降、JR東海を率いた葛西は近年、政界の黒幕と呼ばれてきた大物財界人である』、「超電導リニアは、葛西の悲願」、私自身は、東海道新幹線で十分だと「リニア」には批判的だ。
・『安倍のカムバックを強力に後押し  葛西は2度首相の座に就き、日本の憲政史上最長となった安倍晋三政権における最大の後見人と目されてきた。それゆえ政界とのつながりが深いようにイメージされてきたかもしれない。だが、実のところはそうでもない。 国鉄の民営化に奔走した頃は、自民党の運輸・鉄道族議員たちを動かした。半面、懇意の政治家はそう多くはない。最も篤(あつ)く結ばれてきた国会議員は、自民党と民主党を渡り歩いた与謝野馨(かおる)だ。与謝野との縁で安倍と知り合い、互いの親米、保守タカ派の思想が共鳴し合い、安倍を首相にしようと支援するようになった。 葛西は小泉純一郎が安倍に政権を譲る少し前に国家公安委員に選ばれ、教育再生会議のメンバーとしてときの内閣との結びつきを深めていく。自民党が下野したあとの民主党政権時代にも、東日本大震災に見舞われた政府の政策に関与していった。葛西は福島第一原発事故により、経営危機に陥った東京電力の経営・財務調査委員会ならびに原子力損害賠償支援機構運営委員会の委員に就任する。そこでも独特の持論を展開した。 「社会インフラである電力事業を政府の役人に任せきりではろくなことにならない」 脱原発や電力自由化の気運が高まるなか、葛西はそこに異を唱え、むしろ原発再稼働の旗を振るようになる。そうして安倍の政権カムバックを強力に後押しし、実際にそれを実現させた』、「安倍の政権カムバックを強力に後押しし、実際にそれを実現させた」、安倍にとっても「葛西」は極めて重要な人物だったようだ。
・『閣僚や官僚の人事も葛西の指示だった  第二次安倍政権の発足にあたり、安倍の側近として旧知の官邸官僚を送り込んだ。その一人が警察庁出身の杉田和博であり、経産省出身の今井尚哉(たかや)だった。警察庁でもっぱら警備・公安畑を歩んできた杉田は、国鉄改革時代から極左の労働組合運動と対峙してきた葛西にとって頼りになる友人といえた。 また、今井は第一次安倍政権時代に事務担当の首相秘書官を務め、政権の奪還に汗をかいてきた。葛西が信を置く経産官僚の一人でもあり、交友を重ねてきた。ときに葛西は安倍から内閣の主要閣僚や官僚人事の相談を受け、アドバイスしてきたといわれる。 葛西の悲願だった超電導リニアの実現は、安倍政権の経済政策アベノミクスにおける成長戦略の目玉に位置付けられた。リニア事業はここからまさに政治と一体化したビジネスとなる。財投という政府の資金を使うことになったJR東海は工事を急いだ。 そして葛西と政権との蜜月は、安倍のあとを引き継いで首相に就いた菅義偉にも受け継がれる。岸田政権が誕生したあとも、葛西の影がさまざまな場面でちらついてきた。 奇しくも岸田が参議院選挙に臨んだ投票日2日前の7月8日、安倍は奈良県近鉄大和(やまと)西大寺(さいだいじ)駅前で応援演説をしている最中に凶弾に見舞われ、命を落とした。葛西の死からわずかひと月半後の出来事である。この10年のあいだ、葛西と安倍の二人は日本の中心にいて、 この国を動かしてきた。それは疑いようのない事実であろう。 一国の首相が「憂国の士」と敬愛してやまない葛西は、財界のなかでも類を見ない愛国者に違いない。半面、日本という国を舞台にビジネスを展開し、政府や政策を操ろうとしてきた。政策の表舞台に立たない黒幕だけにその実像はほとんど伝えられなかった。最後のフィクサーと呼ばれる。 講談社から12月14日に発売される、『国商 最後のフィクサー葛西敬之』は、葛西敬之の知られざる素顔に迫るノンフィクションである』、「安倍は奈良県近鉄大和・・・西大寺・・駅前で応援演説をしている最中に凶弾に見舞われ、命を落とした。葛西の死からわずかひと月半後の出来事である。この10年のあいだ、葛西と安倍の二人は日本の中心にいて、 この国を動かしてきた。それは疑いようのない事実であろう」、偶然の一致でしかないとはいえ、何か運命的なめぐり合わせを示唆しているようにも思える。

第三に、12月13日付け現代ビジネスが掲載したジャーナリストの森 功氏による「政界を牛耳る「最後のフィクサー」JR東海・葛西敬之が安倍晋三と密談して国から「3兆円」を引っ張るまでの一部始終」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/103251?imp=0
・『安倍・菅政権の「フィクサー」として政界を牛耳っていたJR東海名誉会長の葛西敬之。ついにはリニア中央新幹線のために、財政投融資3兆円が注ぎ込まれることになる。融資なので返済するとはいえ、市場金利より安く抑えられていることを思えば、金利分の国家のカネがJR東海につぎ込まれた、と見ることもできる。 ジャーナリスト森功氏の新刊『国商 最後のフィクサー葛西敬之』では、安倍と葛西によって「3兆円財投」が決まるまでの政権内部の動きが、生々しく明かされている。 『国商 最後のフィクサー葛西敬之』連載第2回前編 連載第1回から読む【安倍晋三を裏で操った「最後のフィクサー」JR東海・葛西敬之の知られざる正体…安倍が「国士」と称えた男が最期に抱えていた“爆弾”】』、興味深そうだ。
・『ブレーンは財務省の事務次官ライン  葛西は数多くの政府審議会の委員となり、霞が関の高級官僚たちと政策勉強会を兼ねた懇親会を開いてきた。なかでも葛西の大事にしてきた省庁が財務省であり、財務官僚には葛西を取り巻くブレーンが少なくない。ざっとあげれば、元国税庁長官の牧野治郎にはじまり、勝(かつ)栄二郎や香川俊介、岡本薫明(しげあき)といった事務次官ラインが葛西と懇親を深めてきた。 1980(昭和55)年6月から82年6月まで2年間、防衛庁に出向して経理局会計課に勤めた牧野は思想的に葛西と近く、主計局総務課時代に公共事業担当として旧国鉄の窓口となる。その後、牧野は97年7月に主計局総務課長に就任し、24兆円にのぼる旧国鉄の債務処理を担った。 JR東日本社長の松田昌士やJR西日本社長の井手正敬は、政府の主張したJRの債務負担法案に反対した。彼らは、株式を上場している民間企業が旧国鉄時代の債務を背負うのは株主に対して理屈が立たない、と主張した』、「松田昌士」や「井手正敬」の主張の方が筋が通っている。
・『葛西の歯に衣着せぬ過激な発言  ちなみにJR本州3社の株式上場は、JR東日本が93年10月、JR西日本が96年10月、JR東海が97年10月という順番だ。その3社のなかで最後に上場したJR東海の葛西だけが、政府案に賛成した。JRによる債務負担は、国の財政をあずかる財務省にとっても好都合だ。結果、JR側の負担は政府案の半額にあたる1800億円で決着した。 また75年大蔵省入省の勝は小泉純一郎政権時代、2年先輩の牧野に葛西を紹介され、国鉄改革を進めた自民党代議士の野呂田芳成(ほうせい)とも知り合いだったことから葛西と親しくなっていく。 勝は民主党の菅直人内閣や野田佳彦内閣で財務事務次官となり、後輩次官となる香川を葛西に引き合わせ、さらに岡本へと省内の葛西人脈が引き継がれていった。 勝は民主党政権で活動を止めていた「財政制度等審議会」(財政審)復活の声が高まったことを受け、事務次官退官の置き土産として復活後の財政審入りを葛西に働きかけた。 財政審は政府予算や決算をはじめとする国の財政全般の審議をする財務大臣の諮問機関だ。勝から香川、岡本と葛西人脈が引き継がれていった財務省では、岡本が第二次安倍政権で財政審担当の主計局次長となる。 葛西はその財政審で歯に衣着せぬ過激な発言をして政府に対する影響力を増していった。岡本は葛西が催した朝食会や夜の会合に呼ばれ、付き合いを深めていった。 リニア新幹線に対する財投投入は、その岡本が官房長のときに決まる。むろんそれは関西出身の国会議員に迫られたからではない。第二次安倍政権時代のある官邸関係者が打ち明けてくれた。 「早くから関西の自民党議員たちが、『リニアは大阪まで一気通貫で早く造るべきだ』と言い出してきたのはたしかです。しかしそれは前々からあった話でした。JR東海の副社長だった金子慎(しん)さんが自民党の集まりに呼ばれ、『財投は受け入れられません』と弁明していた記憶があります。大阪の早期開業についてJR東海は自民党議員に押し切られたわけではなく、むしろその逆。のらりくらりとかわしていました」 記事後編【安倍政権が「最後のフィクサー」の“野望”に3兆円を注ぎ込むまでの「全内幕」】に続きます』、早く次に進もう。

第四に、12月13日付け現代ビジネスが掲載したジャーナリストの森 功氏による「安倍政権が政界を牛耳る「最後のフィクサー」の“野望”に3兆円を注ぎ込むまでの「全内幕」」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/103252?imp=0
・『安倍・菅政権の「フィクサー」として政界を牛耳っていたJR東海名誉会長の葛西敬之。ついにはリニア中央新幹線のために、財政投融資3兆円が注ぎ込まれることになる。融資なので返済するとはいえ、市場金利より安く抑えられていることを思えば、金利分の国家のカネがJR東海につぎ込まれた、と見ることもできる。 ジャーナリスト森功氏の新刊『国商 最後のフィクサー葛西敬之』では、安倍と葛西によって「3兆円財投」が決まるまでの政権内部の動きが、生々しく明かされている。 『国商 最後のフィクサー葛西敬之』連載第2回後編 前編記事【政界を牛耳る「最後のフィクサー」JR東海・葛西敬之が安倍晋三と密談して国から「3兆円」を引っ張るまでの一部始終】 前編に引き続き、第二次安倍政権時代のある官邸関係者の証言をみていく』、興味深そうだ。
・『官邸の介入  情勢が変わったのは、やはり官邸が介入してからだ、とこう続けた。 「ある日、安倍首相自身が、『経済政策の大きな目玉としてリニアの大阪延伸を早めてほしい』と自民党の稲田(朋美)政調会長を訪ね、依頼したのです。安倍首相が葛西さんに直接伝えればいいようにも感じましたが、その前の根回しのつもりなのかもしれないし、あるいはまず葛西さんの意向を確かめたかったのかもしれません。それで、稲田さんが早期大阪延伸案を葛西さんに投げた。といっても稲田さんには葛西さんとのパイプがなく、経産官僚があいだをつないだと聞いています。葛西さんは宇宙開発に関心があり、宇宙政策委員会という内閣府の審議会にも参加していて、窓口になってきた片瀬(裕文元経産審議官)という親しい経産官僚がいるんです」』、人づてで調べるのはかなりの手間だが、やむを得ないのだろう。
・『3兆円を捻り出す「3つのやり方」  ここから官邸や自民党は、大阪までの工事を一挙に進めるために3兆円が必要になる、と試算した。むろん財務省としては想定外の“予算”であり、決して乗り気ではなかった。実のところ、当初財務省で3兆円を捻り出す方法は、財投の活用だけではなく、3通り検討されたという。 一つは「整備新幹線並みの公共事業予算に組み入れる方法」、もう一つが「税制上の特別な措置」、そして「財投」だ。本来、鉄道の建設事業認可は国交省所管のはずだが、3兆円の捻出方法を説明するため、財務省の官房長だった岡本が葛西のいる品川のJR東海東京本社を何度も訪ねた。 「リニア計画を予算化するには、国会で審議しなければなりません」「税制の優遇措置をするにも、税法の改正案を国会へ提出しなければなりません」 岡本は葛西にそう説明した。財投以外の2案はどちらも国会審議を経なければならないため、注目を浴びて批判の矛先がJR東海に向かいかねない。残るは財投しかない。官邸関係者は財投決定までの内幕を明かした。 「そこにも課題はあります。かつての財投は使い道がないので無理やり貸し付けてきましたが、今はなぜ必要かという説明責任が政府にあります。本来は、現状のまま名古屋までの開通を先行させてJR東海にやってもらったほうがいい。でも、この問題については官邸がらみで稲田政調会長まで介入してきている。国交省は何も口を出さない。それで、気心の知れている財務省の岡本さんが葛西さんのところへ説明に通ったのです。葛西さんに選択肢を与え、向こうに決めてもらうという形になった。その答えは財務省経由ではなく、稲田政調会長を通して安倍総理に直接返ってきたと聞いています」』、「この問題については官邸がらみで稲田政調会長まで介入してきている。国交省は何も口を出さない。それで、気心の知れている財務省の岡本さんが葛西さんのところへ説明に通ったのです。葛西さんに選択肢を与え、向こうに決めてもらうという形になった。その答えは財務省経由ではなく、稲田政調会長を通して安倍総理に直接返ってきたと聞いています」、ずいぶん丁寧にやったようだ。
・『「稲田政調会長が一所懸命やってくださった」  そうして葛西は財投しか方法がないと決めたのだという。その真意は、安倍政権の経済政策をバックアップするためだったのだろうか。あるいは首相のメンツを重んじた結果だろうか。 財投の投入に関しては、国鉄改革の取材の流れで、初代JR東海社長の須田寛にも尋ねたことがある。須田は苦笑いしながら、現在の3兆円の財投投入について評価した。 「無利子ではありませんが、昔の8%と比べたら平均0・8%なんてないようなものです。JRはコロナで大減収になっていますけど、財投を活用した借入金を使用して工事を進めることができるので、工事を止めずに済んだ。そういう意味でも非常に意味があったのです。稲田政調会長が一所懸命やってくださったというのは聞きました」 もっとも、葛西が財投を受け入れた背景は資金繰りの事情だけではない。財投を使った3兆円の融資を申請した16年の春、葛西は病魔に襲われた。命を奪った間質性肺炎である。あまり知られていないが、難病指定されているこの病気は、実は国鉄の動労委員長だった仇敵の松崎明からも命を奪っている。) そんな恐ろしい病気にかかって余命5年を宣告された時期が、まさに財投申請の半年ほど前の出来事なのである。自らの余命を知らされた葛西は、焦り始めていたのではないだろうか。 一方、リニア中央新幹線の終点となる大阪では、日本維新の会が2025年の大阪・関西万博とカジノIRの同時オープンをぶち上げてきた。結果的にカジノ計画はうしろにずれ込んだが、安倍は政権発足以来ずっと維新の会の政策を後押ししてきた。リニア計画の前倒しとともに大阪の政策は、行き詰まりを見せ始めたアベノミクスの起爆剤とも位置付けられた。 財投受け入れは、支援してきた首相を助ける有効な一手――。限られた命を告げられた葛西敬之には、そう映ったのではないだろうか』、「そんな恐ろしい病気にかかって余命5年を宣告された時期が、まさに財投申請の半年ほど前の出来事なのである。自らの余命を知らされた葛西は、焦り始めていたのではないだろうか」、「リニア計画の前倒しとともに大阪の政策は、行き詰まりを見せ始めたアベノミクスの起爆剤とも位置付けられた。 財投受け入れは、支援してきた首相を助ける有効な一手――。限られた命を告げられた葛西敬之には、そう映ったのではないだろうか」、その通りなのだろう。
 
明日は、リニア全般について、取上げる予定である。
タグ:「JR東海は日本を代表する広告主のため、葛西については新聞テレビはもちろん、文春砲を筆頭とする週刊誌メディアもこれまで触れることができなかった」、忖度抜きで取上げてほしいものだ。 森 功氏による「安倍晋三を裏で操った「最後のフィクサー」JR東海・葛西敬之の知られざる正体…安倍が「国士」と称えた男が最期に抱えていた“爆弾”」 現代ビジネス (その7)(安倍晋三を裏で操った「最後のフィクサー」JR東海・葛西敬之4話:①「最後のフィクサー」JR東海・葛西敬之の知られざる正体…安倍が「国士」と称えた男が最期に抱えていた“爆弾”、②「安倍政権最大の後見人」JR東海・葛西敬之が安倍晋三よりも昵懇だった“意外な政治家の名前”、③政界を牛耳る「最後のフィクサー」JR東海・葛西敬之が安倍晋三と密談して国から「3兆円」を引っ張るまでの一部始終、④安倍政権が政界を牛耳る「最後のフィクサー」の“野望”に3兆円を注ぎ込むまでの「全内幕」) リニア新幹線 明日は、リニア全般について、取上げる予定である。 森 功氏による「政界を牛耳る「最後のフィクサー」JR東海・葛西敬之が安倍晋三と密談して国から「3兆円」を引っ張るまでの一部始終」 早く次に進もう。 「松田昌士」や「井手正敬」の主張の方が筋が通っている。 「そんな恐ろしい病気にかかって余命5年を宣告された時期が、まさに財投申請の半年ほど前の出来事なのである。自らの余命を知らされた葛西は、焦り始めていたのではないだろうか」、「リニア計画の前倒しとともに大阪の政策は、行き詰まりを見せ始めたアベノミクスの起爆剤とも位置付けられた。 財投受け入れは、支援してきた首相を助ける有効な一手――。限られた命を告げられた葛西敬之には、そう映ったのではないだろうか」、その通りなのだろう。 「この問題については官邸がらみで稲田政調会長まで介入してきている。国交省は何も口を出さない。それで、気心の知れている財務省の岡本さんが葛西さんのところへ説明に通ったのです。葛西さんに選択肢を与え、向こうに決めてもらうという形になった。その答えは財務省経由ではなく、稲田政調会長を通して安倍総理に直接返ってきたと聞いています」、ずいぶん丁寧にやったようだ。 人づてで調べるのはかなりの手間だが、やむを得ないのだろう。 森 功氏による「安倍政権が政界を牛耳る「最後のフィクサー」の“野望”に3兆円を注ぎ込むまでの「全内幕」」 「安倍は奈良県近鉄大和・・・西大寺・・駅前で応援演説をしている最中に凶弾に見舞われ、命を落とした。葛西の死からわずかひと月半後の出来事である。この10年のあいだ、葛西と安倍の二人は日本の中心にいて、 この国を動かしてきた。それは疑いようのない事実であろう」、偶然の一致でしかないとはいえ、何か運命的なめぐり合わせを示唆しているようにも思える。 「安倍の政権カムバックを強力に後押しし、実際にそれを実現させた」、安倍にとっても「葛西」は極めて重要な人物だったようだ。 「超電導リニアは、葛西の悲願」、私自身は、東海道新幹線で十分だと「リニア」には批判的だ。 「JR東海は日本を代表する広告主のため、葛西については新聞テレビはもちろん、文春砲を筆頭とする週刊誌メディアもこれまで触れることができなかった。タブーの扉が、いま開く」、楽しみだ 森 功氏による「「安倍政権最大の後見人」JR東海・葛西敬之が安倍晋三よりも昵懇だった“意外な政治家の名前”」 「旧国鉄時代に赤字の元凶と呼ばれた財投を受け入れたのか。ずっと謎だったが、それは当人の病気と無縁ではないように感じる」、「財投を受け入れた」理由としてはやはり不明なままだ。 ・『葛西敬之 政官財界人脈図  確かに人脈は極めて幅広いようだ。 「国士で、常に国家のことを考えている人だった。安倍政権では有識者会議のメンバーとして集団的自衛権の行使を可能とする解釈の変更について、取りまとめをおこなっていただいた」、政府に都合のいい便利な財界人だったようだ。
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