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保育園問題(その14)(園児をたたく ご飯を口に突っ込む…保育園で虐待・暴力が繰り返される「構造的問題」 空前の保育士不足が招く深刻すぎる事態、このままでは子どもが死ぬ…あまりに質の低い保育士の「残念すぎる実態」 点呼のチェックすらめんどくさいと言う、子どもが従わないので腹を立てる…「不適切保育」をする保育士の信じられない言い分 発達に合わない要求をして従わない子どもに"しつけ"をする) [生活]

保育園問題については、8月16日に取上げた。今日は、(その14)(園児をたたく ご飯を口に突っ込む…保育園で虐待・暴力が繰り返される「構造的問題」 空前の保育士不足が招く深刻すぎる事態、このままでは子どもが死ぬ…あまりに質の低い保育士の「残念すぎる実態」 点呼のチェックすらめんどくさいと言う、子どもが従わないので腹を立てる…「不適切保育」をする保育士の信じられない言い分 発達に合わない要求をして従わない子どもに"しつけ"をする)である。なお、タイトルから待機児童はカットした。

先ずは、12月9日付け現代ビジネスが掲載したジャーナリストの小林 美希氏による「園児をたたく、ご飯を口に突っ込む…保育園で虐待・暴力が繰り返される「構造的問題」 空前の保育士不足が招く深刻すぎる事態」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/103028?imp=0
・『評判の良い保育園でさえも、食事介助で保育士がまるで餌やりのようにご飯やおかずを乳児の口に突っ込むことが見られるようになった。咀嚼が考えられていないうえ、窒息の危険もあるが、人手不足、経験不足の人員体制のなかで保育士の頭のなかは「早く食べ終わらせて、眠らせて、お昼寝の間に日誌や連絡帳を書かなきゃ」。だから、早く食べてと急かすようになる。 同様にお昼寝の時間は、なかなか眠れない子をどうにか寝かせようとする。園児の生活時間はバラバラで、朝起きる時間も違う。遅く登園する子は当然、眠れないこともある。しかし、一斉に寝てほしいという気持ちが保育士に働けば「寝なさい」と園児を威圧し、起き上がる子がいれば羽交い締めにして眠らせることが多発するように。 そうした恐怖で園児が泣けば、先輩保育士が「泣かせておけば、泣き疲れて眠る」と後輩に指導する。そのような、「不適切な保育」、いや、「虐待」や「ネグレクト」と言っていいような保育が散見されるようになった』、待機児童問題、送迎バス置き去り問題のあとには、「虐待」問題まで出てくるとは、まさに社会の縮図だ。
・『1歳児に向かって「なんで泣くのよ!」  筆者が知る限り、約20年前の保育園では0歳児クラスから5歳児クラス全てを経験して一人前。新卒でいきなり担任は持たずに、先輩を見ながら学ぶ機会に恵まれていた。しかし今は、経験2年ほどでもクラスのリーダー保育士に配置される。 経験の浅いリーダー保育士が、登園して泣く1歳児に向かって「なんで泣くのよ!」と大声で怒る保育になっているケースも少なくない。保育がマニュアル化して「壁にぺったん!」と軍隊のように指令して姿勢をよくすることを強制する。 保育士が過重労働で長時間働いて疲弊し、保育が流れ作業と化す。離職が相次ぎ、そこに、現場で指導できる中堅・ベテラン保育士がいないことで、不適切な保育が継承されていく。こうしたことが、社会福祉法人や株式会社の私立や公立、保育士が正職員・正社員か非正規雇用かであるかを問わずに起こっている』、「経験の浅いリーダー保育士が、登園して泣く1歳児に向かって「なんで泣くのよ!」と大声で怒る」、「保育がマニュアル化して「壁にぺったん!」と軍隊のように指令して姿勢をよくすることを強制する。 保育士が過重労働で長時間働いて疲弊し、保育が流れ作業と化す。離職が相次ぎ、そこに、現場で指導できる中堅・ベテラン保育士がいないことで、不適切な保育が継承されていく」、信じ難いが、これが現実のようだ。
・『「てめー!お前なんかに食べさせない!」  これまでの取材からも、虐待あるいは虐待寸前の現場の実態が浮かび上がっている。 都内のある認可保育園では、虐待が横行していた。何十年と歴史のある社会福祉法人が運営する認可保育園で派遣保育士として働いていた女性が、約5年前に現場の実情を明かした。 「4歳児のクラスの担任が、『てめー!お前なんかに食べさせない!』と言って、二人がかりで扉を押さえて園児を部屋から閉め出していました。保育士が思うようなスピードで着替えをしなかったことの制裁でした。その状態が1時間以上続き、その子は嗚咽して、白目になって過呼吸になっていました。 また、担任の保育士から見て食事前の準備がスムーズにできない、友達とおしゃべりしていただけで、“ふざけていた”と言われて園児は保育室で立たされ、『あんたにご飯あげない』と言われていました。 リーダー役の正社員の保育士は、後輩の保育士に『(園児に)なめられているから、しめてこい』と命じ、後輩保育士は誰もいない部屋で男児の腕をつかんで、ぶんぶんと振り回し、勢い余って男児が振り落とされ転がってしまったのです。 給食の時間は、1歳児が行儀よく食べられないからと、椅子にベルトで括り付けられていました。行政の監査が入る時は事前に分かるので、ベルトは隠していました」 この派遣保育士の女性は、現場で起こる虐待に耐え切れず、派遣契約が満了になると逃げるように去った。保育の世界は、上下関係が厳しい面がある。クラスのなかでは先輩と後輩の関係。園全体では、たとえ年齢が若くても保育士が正職員であり担任であると、非常勤の保育士や保育補助者が年上でベテランであっても、「担任や正職員に注意できない」という暗黙のルールが少なからず存在する。 前述した虐待の起こる保育現場では、心ある非正規の保育士が次々と辞め、虐待する保育士が居残っていたという。園長はそれが分かっていても、指導はしなかったという。保育園の配置基準を守るために、辞められると困るからだ。それでも離職が激しく、派遣が辞めると園長は「(派遣会社に)オーダー、オーダー。ああ、またお金がかかる」という軽い感覚に陥っていたという』、「4歳児のクラスの担任が、『てめー!お前なんかに食べさせない!』と言って、二人がかりで扉を押さえて園児を部屋から閉め出していました。保育士が思うようなスピードで着替えをしなかったことの制裁でした。その状態が1時間以上続き、その子は嗚咽して、白目になって過呼吸になっていました」、可哀想だとは思わないのだろうか。「たとえ年齢が若くても保育士が正職員であり担任であると、非常勤の保育士や保育補助者が年上でベテランであっても、「担任や正職員に注意できない」という暗黙のルールが少なからず存在する」、「虐待の起こる保育現場では、心ある非正規の保育士が次々と辞め、虐待する保育士が居残っていたという」、こうなると悪循環だ。

次に、この続きを、12月9日付け現代ビジネスが掲載したジャーナリストの小林 美希氏による「このままでは子どもが死ぬ…あまりに質の低い保育士の「残念すぎる実態」 点呼のチェックすらめんどくさいと言う」を紹介しよう。
・『静岡県裾野市の私立「さくら保育園」で、30代の保育士3人が園児に虐待を繰り返していた事件が大きな話題となっている。 なぜ、保育士による虐待・暴力が起きてしまうのか。新刊『年収443万円』でも保育現場の残念な実態についてレポートしているジャーナリストの小林美希氏が、前編「園児をたたき、ご飯を口に突っ込む…保育園で虐待・暴力が繰り返される『構造的問題』」につづいて深刻な問題の深層に迫る』、「さくら保育園」で「30代の保育士3人が園児に虐待を繰り返していた事件」は衝撃的だった。
・『退職をチラつかせる保育士たち  暴力や暴言、冷淡に接するなど明白な虐待ではなくても、見過ごしてしまいがちな「心理的虐待」である保育は蔓延しつつある。 新型コロナウイルス感染症が流行する前は、夏のプールの時間は子どもたちの楽しみでもあったが、都内のある社会福祉法人の認可保育園では、“親教育”の思想の下に、水着はあってもタオルひとつ忘れると「忘れ物をしたらプールは見学です」と、一律にプール遊びをさせてもらえなかった。 ある社会法人が運営する認可保育園の2歳児クラスでは、朝の会で園児が友達とおしゃべりとしたり、ちょっと後ろや横を向いただけで、保育士がその子を立たせて指さし、「〇〇くん、おしゃべり、悪いことー!」と煽動して他の園児らにもその子を指ささせ、全員に「あー。〇〇くん、悪いことー!」と言わせていた。 また、同保育園では保育士が絵本を読んでいる間に少しでもおしゃべりをする子がいると、担任が「今日は、〇〇ちゃんが話を聞けないので、〇〇ちゃんのせいで、お散歩には行きません」とクラスの園児に言い渡していた。遅れて登園した子の保護者は目の前で起こったことに唖然とし、すぐに園長に問題を指摘して、保育士への指導が行われたという。 筆者の新刊『年収443万円』で登場した保育運営会社の傘下の保育園の状況について、元園長はこう語る。 「保育士はすぐ辞めて入れ替わるため、皆若いです。1歳児を滑り台で遊ばせてケガをしても保育士は平気な顔をしていました。公園に子どもを置き去りにするミスを防ぐため、園児の点呼をチェック表につけましょうと指導すれば、『ええー、めんどくさーい』と言った具合で、『じゃあ辞める』と退職をチラつかせるのです。 指導しても、暖簾に腕押し。次々に園を作るので、資格さえあれば誰でもいい状態で採用するため、保育の「ほ」の字の基本も分からないような、あり得ない質の低さでした」) 大手や中堅の保育会社では保育士が辞めると、園長の査定に響いてボーナスなどの報酬が下げられるケースもある。また、保育業界では、受け持ったクラスに責任を果たそうと、年度末までは働いて辞めるというのが慣例とされてきたが、ここ数年は、それが崩れて年度途中での退職が増えていった。入社してわずか数ヵ月で辞めていくなど、今や珍しくない。 何の連絡もなしに欠勤して音信不通になるケースもある。1年程度で転籍を繰り返し、30歳くらいの時点で10ヵ所あまりの保育園運営法人を渡り歩くため、履歴書の職歴欄が1ページでは足りないというケースもザラになっている。前述の園長は続ける。 「そもそも資質のない保育士が急増しています。若い正社員の保育士は、『この子、ウンチしてまーす』と言って、パートの保育士や保育補助者に任せてしまいます。嘔吐の処理も、食事の後片付けも清掃も全て『汚いからやらない』といわんばかり。パートに任せて自分たちはおしゃべりに夢中なんです。 トイレの介助にしても、遠くに聞こえるような大声で『〇〇ちゃんっ!ちょっと、ねーっ、パンツあげてっ!パンツ上げてって言ってんでしょっ!』と怒っているのが聞こえてくる。 園児が咳き込むのが聞こえてきたので私が顔を出すと、園児が本の切れ端を誤飲していました。一事が万事、指導が必要なんです。私が事務室にいない時、『園長うるさいんですよねー』と事務員に不満を言っているようでしたが、園児の安全には変えらないので指導し続け、園長の私も保育室に入って保育しました」』、「若い正社員の保育士は、『この子、ウンチしてまーす』と言って、パートの保育士や保育補助者に任せてしまいます。嘔吐の処理も、食事の後片付けも清掃も全て『汚いからやらない』といわんばかり。パートに任せて自分たちはおしゃべりに夢中なんです」、「正社員」というだけで、汚い作業は「パートの保育士や保育補助者に任せてしまいます」、困ったものだ。
・『問題を知った保育士や保護者はどうする?  保育士の有効求人倍率は、保育園の建設ラッシュがひと段落している2022年7月でも2.21倍あり、全職種平均の1.26倍を大きく上回る。2019年のピーク時には3.86倍もあったのだから、保育士1人が手をあげれば約4ヵ所の園が門戸を開いていることになる。) そうした空前の保育士不足で、配置基準を守るため「資格があるなら誰でもいい」という状態で採用している園が少なからず存在している。人材紹介会社を通じた転職で、就職すると出る『お祝い金』を狙って短期間で勤め先を変えるような保育士も出現するなかで、保育の質を守ることが難しい背景もある。こうしたなか、何か問題を知り得た保育士や保護者は、行政などに「公益通報」する手段がある。 「公益通報者保護法」によって、児童福祉法や労働関係の法律などで罰則の対象となる不正行為や虐待・暴行について、保育士や保護者は「公益通報」することができるのだ。 公益通報とは、職場で「国民の生命、身体、財産その他の利益の保護にかかわる法律」に違反する犯罪行為、または最終的に刑罰につながる行為が生じている。あるいは、まさにそれが生じようとしていることを、従業員が、(1)事業者の内部、(2)権限のある行政機関、(3)マスコミ、労働組合などの事業者外部、に通報することをいう。 一方で、裾野市の保育園での虐待・暴行の疑いの事件では、園側が職員全員に対して「業務上知り得た情報や機密事項など漏洩しない」という誓約書にサインさせていたという。 他の事業者側が起こした問題についても、「秘密保持」や「守秘義務」を強調して保育士や園長に口外を禁じるサインをさせ、口外すれば解雇する、左遷する、訴えるなどと言って職員を黙らせようとする悪質なケースが後を絶たない。しかし、経営者のそうした報復人事などは、無効になる』、「裾野市の保育園での虐待・暴行の疑いの事件では、園側が職員全員に対して「業務上知り得た情報や機密事項など漏洩しない」という誓約書にサインさせていたという」、しかし、「職員」は「公益通報」できるので、「誓約書」は無効な筈だ。
・『「ほいくえん、いきたくない」  ただ、保護者にとっては「子どもは人質」。何か言って、冷遇されることが怖くて言い出せない保護者もいる。勇気を出して行政に相談、通報しても、自治体の保育課の対応には差がある。「保育に口を出せない」「証拠がないと虐待の判断が難しい」など、曖昧にされることが少なくない。今回の静岡県警による保育士の逮捕、裾野市長による園長の刑事告発は、迅速な対応だったのではないだろうか。 不適切な保育、虐待、暴行を放置すれば、やがて子どもの死につながる可能性がある。子どもの命を亡くしてからでは遅い。その前兆を知った時にどうするのか。この問題を機に真剣に向き合い、行政は覚悟をもって対応しなければならない。 「ほいくえん、いきたくない。せんせい、やさしくない」 もし、子どもがそう言った時、その言葉がSOSである場合もあり、注意を払う必要がある。 人手不足などを背景に「良い保育」を実践できる現場が減りつつあるなかで、裾野市のケースを機に、何が不適切な保育で何が虐待なのか、正面から見つめ直す時がきている。そして何より、何か疑問を持った保護者と保育園側が、気軽に話し合い、お互いに学び合おうとする雰囲気作りも必要だ。 次回以降、保育の質を劣化させる制度の問題や少なすぎる保育士配置基準について、改めて解説する』、「「ほいくえん、いきたくない。せんせい、やさしくない」 もし、子どもがそう言った時、その言葉がSOSである場合もあり、注意を払う必要がある」、その通りだ。

第三に、12月13日付けPRESIDENT Onlineが掲載した保育園を考える親の会顧問(アドバイザー)の 普光院 亜紀氏による「子どもが従わないので腹を立てる…「不適切保育」をする保育士の信じられない言い分 発達に合わない要求をして従わない子どもに"しつけ"をする」を紹介しよう。
・『静岡県裾野市のさくら保育園で保育士3人が暴行容疑で逮捕され、その後も別の園で不適切保育があったことが報道されている。保育園を考える親の会顧問の普光院亜紀さんは「類似した問題行為について相談されることは少なくありません。不適切保育をしてしまう保育者の多くが『しつけ』のつもりだったと言います。それらのケースを見ると、子どもの発達や状態に合わない要求をして、従わないので腹を立てているケースが多いようです」という――』、「不適切保育をしてしまう保育者の多くが『しつけ』のつもりだったと言います」、「それらのケースを見ると、子どもの発達や状態に合わない要求をして、従わないので腹を立てているケースが多いようです」、「従わないので腹を立てているケースが多い」、とんでもないことだ。
・『保育園・こども園の「不適切保育」の実際  11月30日、静岡県裾野市のさくら保育園で繰り返された虐待保育の実態が、市によって公表されました。その内容のひどさに衝撃を受けた方も多かったと思います。 筆者は保育園を考える親の会で保育園・こども園に関するさまざまな相談を受けていますが、類似した問題行為について相談されることは少なくありません。 裾野市の保育園の事件は「虐待保育」として報道されましたが、虐待を含め、子どもの人権を侵害し、心身の安全・安心や健やかな育ちに悪影響を与える保育のことを「不適切保育」と呼びます。 保育園を考える親の会にも訴えが届いている「不適切保育」を挙げると、たたく・押す・引っ張るなど子どもの心身に苦痛を与える、恫喝する・怒鳴るなどこわい叱り方で脅す、保育室の外に出す・年齢が下のクラスに行かせる・トイレや押し入れに閉じ込める・食事やおやつを取り上げるなどの罰を与える、食事を無理強いする、容姿などについて子どもを言葉で侮辱するなどがあります。 いずれも体に傷が残らないので、やっている本人も周囲も軽く考えてしまう傾向がありますが、子どもが感じる苦痛や恐怖を想像すれば、明らかな人権侵害に当たります』、「たたく・押す・引っ張るなど子どもの心身に苦痛を与える、恫喝する・怒鳴るなどこわい叱り方で脅す、保育室の外に出す・年齢が下のクラスに行かせる・トイレや押し入れに閉じ込める・食事やおやつを取り上げるなどの罰を与える、食事を無理強いする、容姿などについて子どもを言葉で侮辱するなど」、は「明らかな人権侵害に当たります」、その通りだ。
・『心身を脅かすことと「しつけ」は違う  全国保育士会では、「不適切保育」の定義を次のようにまとめています。 ① 子ども一人ひとりの人格を尊重しないかかわり ② 物事を強要するようなかかわり・脅迫的な言葉がけ ③ 罰を与える・乱暴なかかわり ④ 一人ひとりの子どもの育ちや家庭環境を考慮しないかかわり ⑤ 差別的なかかわり こうして抽象的な言葉で聞くと、「しつけのために必要なこともあるのではないか」と思う人もいるかもしれません。しかし、その考えが、不適切保育を容認してしまうことがあることに注意が必要です。 虐待をしてしまう親、不適切保育をしてしまう保育者の多くが「しつけ」のつもりだったと言います。それらのケースを見ると、子どもの発達や状態に合わない要求をして、従わないので腹を立てているケースが多いようです。大人は子どもが従わないことをわがままだと言い、罰を与えてもよいと考えがちですが、子どもの側から見ると、まったく違う風景が見えています』、「子どもの側から見ると、まったく違う風景」とはどのような「風景」なのだろう。
・『子どもは大人の要求の意味がわからない  大人は体も巨大で力が強く、小さな子どもにとっては抵抗できない相手です。子どもは時間感覚や先のことを予測する力も未熟ですから、大人の要求の意味がわからない場合が多いし、子どもなりの理由で従えない場合もあると思うのですが、そのことを大人に伝える力をもっていません。 大人は、「時間どおりに給食の後片付けをしたい」「人手が足りないからトイレは一斉に行かせたい」など大人の都合で子どもに無理を強いて、それが子どもにとってつらい要求になっていることに気づかなかったりします。そうなると、子どもはただ大人にされるがままになり、泣くしかありません。もしも大人が同じこと(食事を無理やり口に押し込まれる、監禁されてトイレに行かせてもらえない)をされたら、警察に行くでしょう。 「しつけ」というのは本来、「大人に従わせること」ではなく「生活習慣や社会性を身につけること」なのですが、勘違いしている大人は多いと思います。保育園やこども園は子どもが長時間にわたって共同生活をする場なので、このような勘違いをしている保育者に支配されたら、子どもは大きな苦痛を味わいます。 保育内容の基準を示す「保育所保育指針」は、それぞれの子どもの発達や個性に応じて生活習慣を無理なく身につけられるよう、保育者が適切にかかわることを求めています。具体的には、園生活の中で、子どもが保育者から励まされたりさりげなく援助されたりしながら、自分のペースで「できる」体験を積み重ね、自然に生活習慣を身につけていけるような保育が望まれているのです』、「「しつけ」というのは本来、「大人に従わせること」ではなく「生活習慣や社会性を身につけること」なのですが、勘違いしている大人は多いと思います。保育園やこども園は子どもが長時間にわたって共同生活をする場なので、このような勘違いをしている保育者に支配されたら、子どもは大きな苦痛を味わいます」、「「保育所保育指針」は、それぞれの子どもの発達や個性に応じて生活習慣を無理なく身につけられるよう、保育者が適切にかかわることを求めています」、なるほど。
・『「不適切保育」は暴力の教育  暴力をふるわれたり、体を邪険に扱われたり、恫喝されたり、集団から排除されたりといった体験は、子どもの自尊心の育ち、積極的に活動する意欲など、子どもの心の発達にネガティブな影響を与えます。 「保育所保育指針」や「幼稚園教育要領」は、幼児期の教育は子どもの主体的な活動(遊び)を通して実現されることを示していますが、保育者が一方的に従わせるような保育では、子どもは萎縮してしまうので、教育的な観点からもネガティブです。 また、保育者のふるまいからも子どもは学びます。たとえば、子どもを集めて、「今日、お片付けができなくて先生に叱られた子は誰?」と尋ね、子どもたちに名前を言わせる保育者がいますが、私からは、いじめのやり方を教えているようにしか見えません。 国連の子どもの権利委員会は、一般的意見8号(2006年)で「子どもは、おとなの言葉だけではなくおとなの行動からも学ぶ。子どもがもっとも緊密な関係を持っている大人が、その子どもとの関係において暴力および屈辱を用いるとき、その大人は人権の軽視を実演するとともに、それが紛争を解決したり行動を変えたりするための正当な方法であるという、危険な教訓を与えている可能性がある」と指摘しています』、「保育者が一方的に従わせるような保育では、子どもは萎縮してしまうので、教育的な観点からもネガティブです。 また、保育者のふるまいからも子どもは学びます。たとえば、子どもを集めて、「今日、お片付けができなくて先生に叱られた子は誰?」と尋ね、子どもたちに名前を言わせる保育者がいますが、私からは、いじめのやり方を教えているようにしか見えません」、その通りだ。
・『保護者が子どもを守るために  保育園やこども園の多くは、子どもの人格を尊重する保育を行ってくれているはずです。保育園・こども園に不信感をもち、保護者が細かいことを気にしすぎるのもあまりお勧めできません。保育現場に「圧」をかけることは、保育者の余裕を奪い、保育の質に悪影響を与える場合もあるからです。 「不適切保育」から子どもを守るために保護者にできることとしては、次のようなことが考えられます。 ① 園選びを子ども中心の目線で行う(園見学などで、保育者が子どもに接する様子、園長が保育について語る内容から、子どもを尊重する意識があるかどうかを感じ取ってください。保育施設の中の人たちの信頼性を、親の利便性や習い事などよりも重視して選ぶことが大切です。 ② 入園後、子どもの様子に注意を払い、保育者とコミュニケーションを深める(送迎時の子どもの様子に注意します。子どもが保育士におびえる様子があった場合は注意が必要です。言葉が話せる子どもとは、日々の会話を大切にし、子どもの言うことに耳を傾けましょう。ただし、保護者から保育者をネガティブに見る発言を繰り返すと、子どもも影響を受けてしまいます。また、子どもはまだ事実を正確に伝えられない場合があるので、気になることがあったら担任に相談するなど、まずは信頼関係を基本にしたアプローチをしたほうがよいでしょう。 連絡ノートや送迎時の会話などで保育者とコミュニケーションをとり、保育参加や保護者懇談会などの行事にもできるだけ参加して関係を深めることは、「不適切保育」の防止につながります。 ③ 「不適切保育」を見聞きしてしまったら(疑いをもったという程度であれば、保育者に「こうするのはなぜなんですか?」と保育の意図を確認したほうがよいと思います。その答えがおかしい場合や、明らかな行為を見聞きしてしまった場合は、園長や主任に相談したほうがよいでしょう。怒りをぶつけるのではなく、見聞きした問題行為や問題と思う理由を具体的に説明する、子どもが苦痛を感じている事実を伝えるなど、冷静に交渉することが重要です。 それでも「しつけです」と言われるなど不誠実な対応しかない場合は、します。市区町村が頼りにならない場合は、都道府県の指導監査部門に連絡をします』、「園長や主任に相談」、「市区町村の担当課などに通報」、「都道府県の指導監査部門に連絡」、これだけやれば、何らかの反応があるのではなかろうか。
・『保護者同志の情報交換で見えてくることがある  ④ 保護者同士のつながりも大切に(日頃から保護者同士のつながりをつくっておくことも大切です。父母会などの組織がない場合も、クラスごとにSNSでつながるなどできれば安心です。「不適切保育」なのかどうか、保護者同士の情報交換から判断できる場合もあります。そのような事態にならなくても、保育のよい面を見つけて園を応援していくことにも活用できます。 ⑤ 保育の制度にも関心をもつ(「不適切保育」が発生したりエスカレートしたりする背景には、保育士に適格な人材が不足していたり、保育士の仕事の負担が重すぎたりする構造的な問題もあると思います。改善するためには、保育士の待遇改善や配置人数をふやすことが必要です。そういった保育制度の問題に保護者も関心を持ち、保育施設を応援していくことも防止に役立つと思います』、「「不適切保育」なのかどうか、保護者同士の情報交換から判断できる場合もあります。そのような事態にならなくても、保育のよい面を見つけて園を応援していくことにも活用できます」、保護者同士のつながりも大切に」、「保育士の待遇改善や配置人数をふやすことが必要です。そういった保育制度の問題に保護者も関心を持ち、保育施設を応援していくことも防止に役立つ」、確かにその通りだ。  
タグ:保育園問題 (その14)(園児をたたく ご飯を口に突っ込む…保育園で虐待・暴力が繰り返される「構造的問題」 空前の保育士不足が招く深刻すぎる事態、このままでは子どもが死ぬ…あまりに質の低い保育士の「残念すぎる実態」 点呼のチェックすらめんどくさいと言う、子どもが従わないので腹を立てる…「不適切保育」をする保育士の信じられない言い分 発達に合わない要求をして従わない子どもに"しつけ"をする) 現代ビジネス 小林 美希氏による「園児をたたく、ご飯を口に突っ込む…保育園で虐待・暴力が繰り返される「構造的問題」 空前の保育士不足が招く深刻すぎる事態」 待機児童問題、送迎バス置き去り問題のあとには、「虐待」問題まで出てくるとは、まさに社会の縮図だ。 「経験の浅いリーダー保育士が、登園して泣く1歳児に向かって「なんで泣くのよ!」と大声で怒る」、「保育がマニュアル化して「壁にぺったん!」と軍隊のように指令して姿勢をよくすることを強制する。 保育士が過重労働で長時間働いて疲弊し、保育が流れ作業と化す。離職が相次ぎ、そこに、現場で指導できる中堅・ベテラン保育士がいないことで、不適切な保育が継承されていく」、信じ難いが、これが現実のようだ。 「4歳児のクラスの担任が、『てめー!お前なんかに食べさせない!』と言って、二人がかりで扉を押さえて園児を部屋から閉め出していました。保育士が思うようなスピードで着替えをしなかったことの制裁でした。その状態が1時間以上続き、その子は嗚咽して、白目になって過呼吸になっていました」、可哀想だとは思わないのだろうか。 「たとえ年齢が若くても保育士が正職員であり担任であると、非常勤の保育士や保育補助者が年上でベテランであっても、「担任や正職員に注意できない」という暗黙のルールが少なからず存在する」、「虐待の起こる保育現場では、心ある非正規の保育士が次々と辞め、虐待する保育士が居残っていたという」、こうなると悪循環だ。 小林 美希氏による「このままでは子どもが死ぬ…あまりに質の低い保育士の「残念すぎる実態」 点呼のチェックすらめんどくさいと言う」 「さくら保育園」で「30代の保育士3人が園児に虐待を繰り返していた事件」は衝撃的だった。 「若い正社員の保育士は、『この子、ウンチしてまーす』と言って、パートの保育士や保育補助者に任せてしまいます。嘔吐の処理も、食事の後片付けも清掃も全て『汚いからやらない』といわんばかり。パートに任せて自分たちはおしゃべりに夢中なんです」、「正社員」というだけで、汚い作業は「パートの保育士や保育補助者に任せてしまいます」、困ったものだ。 「裾野市の保育園での虐待・暴行の疑いの事件では、園側が職員全員に対して「業務上知り得た情報や機密事項など漏洩しない」という誓約書にサインさせていたという」、しかし、「職員」は「公益通報」できるので、「誓約書」は無効である。 「「ほいくえん、いきたくない。せんせい、やさしくない」 もし、子どもがそう言った時、その言葉がSOSである場合もあり、注意を払う必要がある」、その通りだ。 PRESIDENT ONLINE 普光院 亜紀氏による「子どもが従わないので腹を立てる…「不適切保育」をする保育士の信じられない言い分 発達に合わない要求をして従わない子どもに"しつけ"をする」 「不適切保育をしてしまう保育者の多くが『しつけ』のつもりだったと言います」、「それらのケースを見ると、子どもの発達や状態に合わない要求をして、従わないので腹を立てているケースが多いようです」、「従わないので腹を立てているケースが多い」、とんでもないことだ。 「たたく・押す・引っ張るなど子どもの心身に苦痛を与える、恫喝する・怒鳴るなどこわい叱り方で脅す、保育室の外に出す・年齢が下のクラスに行かせる・トイレや押し入れに閉じ込める・食事やおやつを取り上げるなどの罰を与える、食事を無理強いする、容姿などについて子どもを言葉で侮辱するなど」、は「明らかな人権侵害に当たります」、その通りだ。 「子どもの側から見ると、まったく違う風景」とはどのような「風景」なのだろう。 「「しつけ」というのは本来、「大人に従わせること」ではなく「生活習慣や社会性を身につけること」なのですが、勘違いしている大人は多いと思います。保育園やこども園は子どもが長時間にわたって共同生活をする場なので、このような勘違いをしている保育者に支配されたら、子どもは大きな苦痛を味わいます」、「「保育所保育指針」は、それぞれの子どもの発達や個性に応じて生活習慣を無理なく身につけられるよう、保育者が適切にかかわることを求めています」、なるほど。 「保育者が一方的に従わせるような保育では、子どもは萎縮してしまうので、教育的な観点からもネガティブです。 また、保育者のふるまいからも子どもは学びます。たとえば、子どもを集めて、「今日、お片付けができなくて先生に叱られた子は誰?」と尋ね、子どもたちに名前を言わせる保育者がいますが、私からは、いじめのやり方を教えているようにしか見えません」、その通りだ。 「園長や主任に相談」、「市区町村の担当課などに通報」、「都道府県の指導監査部門に連絡」、これだけやれば、何らかの反応があるのではなかろうか。 「「不適切保育」なのかどうか、保護者同士の情報交換から判断できる場合もあります。そのような事態にならなくても、保育のよい面を見つけて園を応援していくことにも活用できます」、保護者同士のつながりも大切に」、「保育士の待遇改善や配置人数をふやすことが必要です。そういった保育制度の問題に保護者も関心を持ち、保育施設を応援していくことも防止に役立つ」、確かにその通りだ。
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