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メディア(その35)(新聞・放送の記者は公式発言をフォローする取り組みに消極的だが…CIAの仕事の9割は首脳発言の分析、「貧しいニッポン」報道が 日本の貧困化を加速化させてしまう皮肉なワケ、なぜ被害者たちは「日本記者クラブ」ではなく「外国特派員協会」を選ぶのか…国内マスコミが抱える根本課題 「記者クラブ」に頼る取材は行き詰まっている) [メディア]

メディアについては、昨年10月26日に取上げた。今日は、(その35)(新聞・放送の記者は公式発言をフォローする取り組みに消極的だが…CIAの仕事の9割は首脳発言の分析、「貧しいニッポン」報道が 日本の貧困化を加速化させてしまう皮肉なワケ、なぜ被害者たちは「日本記者クラブ」ではなく「外国特派員協会」を選ぶのか…国内マスコミが抱える根本課題 「記者クラブ」に頼る取材は行き詰まっている)である。

先ずは、昨年11月2日付け日刊ゲンダイが掲載したジャーナリストの立岩陽一郎氏による「新聞・放送の記者は公式発言をフォローする取り組みに消極的だが…CIAの仕事の9割は首脳発言の分析」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/313786
・『10月11日に報じられたCNNのバイデン米大統領の独占インタビュー。「プーチン氏が何を考えているのかはわからないが、彼は(ロシア軍は)ウクライナから撤退できる。そして恐らく彼は権力の座にとどまれる。『ウクライナ侵攻の目的を達した。ロシア軍が撤退する時期だ』と宣言して」と語った。 バイデン氏の発言をフォローしている私には、それは大きな変化と感じられる。これまでのバイデン氏の発言はプーチン氏の失脚を目指していたと考えられるからだ。「Go get him(やっちまえ)」と語った一般教書演説や、「彼はそのポストに残れない」といった発言とは明らかに異なる。プーチン氏の失脚を狙わずに、ウクライナからのロシア軍の撤退を目指す方向に舵を切ったということだろう。ある意味で現実的な選択とも言える。G7のオンライン会議の直後のインタビューだけに、独仏首脳とのやりとりの中でバイデン氏が方向を修正したということだろう。 私は「国際ジャーナリスト」と紹介されることが多い。NHKの社会部で事件記者として過ごした私が、そう紹介されるきっかけはトランプ前米大統領だ。トランプ氏の言動をアメリカでフォローしていた私が最初にテレビへの出演を求められたのはトランプ氏が(北)朝鮮に対して「炎と怒りで対応する」と語った直後だった。(北)朝鮮の「専門家」が「米朝対決」とあおる中で、番組で私は、トランプ氏は金正恩氏に親近感を持っており、米朝会談もあり得ると予想した。まだ米朝会談の噂さえない2017年の8月のことだった。) また、最初の米朝会談を前にトランプ氏が金正恩氏を屈服させると力説する「専門家」を前に、「トランプ氏が朝鮮半島情勢や東アジアの安全保障に関する明確な方針を語った事実はない」と話し、それ故に会談で成果は望めないと指摘した。「専門家」から、「あなたはトランプ大統領を見誤っています」と言われたが、さて、その「専門家」はその言動をどう総括しているのか。しかし、ここでそれを書きたいわけではない。 結果的に私が言った通りになっている状況は、別にヤマをはったわけでも「逆張り」をしたわけでもない。単純に首脳の言動を追って判断しただけのことだ。トランプ氏、バイデン氏の公式な発言は確認することができる。それをフォローし、整理することで、米首脳の考えを一定程度、分析することが可能だ。 実はこれは、アメリカの大学で同僚だった元CIAの情報分析官が語ったことにヒントを得ている。その同僚によると、CIAの仕事の9割は首脳の発言の分析だったという。その発言とは、傍受するなどの非公式なものではなく、誰でも確認できる公式のものだという。 残念ながら、新聞、放送の記者は、公式発言をフォローするという取り組みに消極的だ。誰も知らない極秘情報の入手に努める傾向が強いということもあるが、成果主義で地味で根気のいる作業が敬遠される部分もある。当然、私はこの地味な作業を今後も続けていく』、「米朝会談」が「結果的に私が言った通りになっている状況は、別にヤマをはったわけでも「逆張り」をしたわけでもない。単純に首脳の言動を追って判断しただけのことだ。トランプ氏、バイデン氏の公式な発言は確認することができる。それをフォローし、整理することで、米首脳の考えを一定程度、分析することが可能だ。 実はこれは、アメリカの大学で同僚だった元CIAの情報分析官が語ったことにヒントを得ている。その同僚によると、CIAの仕事の9割は首脳の発言の分析だったという。その発言とは、傍受するなどの非公式なものではなく、誰でも確認できる公式のものだという」、「新聞、放送の記者は、公式発言をフォローするという取り組みに消極的だ。誰も知らない極秘情報の入手に努める傾向が強いということもあるが、成果主義で地味で根気のいる作業が敬遠される部分もある」、残念なことだ。

次に、12月29日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したノンフィクションライターの窪田順生氏による「「貧しいニッポン」報道が、日本の貧困化を加速化させてしまう皮肉なワケ」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/315233
・『日本の貧しさを指摘しすぎると貧困化に拍車?  昨年(2021年)の今ごろ、経済ニュースの世界では「安いニッポン」が流行していたが、これからは「貧しいニッポン」の時代がやってきそうだ。 年の瀬に、景気の悪い話をして恐縮だが、日本の貧困化に警鐘を鳴らすようなニュースが、目に見えて増えてきている。筆者が目についただけでも、ざっとこんな感じだ。 ・日本人は外国人客急増の「貧しさ」をわかってない 円安と低成長で経済力低下、安い賃金に甘んじる(東洋経済オンライン12月25日) ・iPhoneが高すぎて買えない日本、30年でなぜこれほど貧しくなったのか? (ニューズウィーク日本版12月10日) ・働いても働いても貧乏から抜け出せない…経済大国ニッポンが「一億総貧国」に転落した根本原因(プレジデントオンライン 12月8日) また、このダイヤモンド・オンラインでも現在、『貧国ニッポン 「弱い円」の呪縛』という特集をやっている。多くのメディアや専門家の間で、「貧しいニッポン」という問題がのっぴきならない状況だというのが、いよいよ共通認識になってきたということなのだろう。 筆者もこの連載内で、18年ごろから日本の低賃金と貧困化について、度々指摘させていただいてきた。そういう意味では、このテーマが多くのメディアで取り上げられるようになって、議論が活発になってきていることは、素直にうれしい。 しかし、その反面で一抹の不安がある。「貧しいニッポン」報道が注目されることはいいのだが、そのことで逆に日本の貧困化に拍車がかかってしまう恐れもあるからだ』、「多くのメディアで取り上げられるようになって、議論が活発になってきている」のが、「日本の貧困化に拍車がかかってしまう恐れもある」、とはどういうことだろう。
・『大手マスコミを信じ込みやすい日本人がパニック  実は日本では、この手の「不安」を刺激されるような報道に過剰に反応をした人が、恐怖で冷静な判断ができずパニックになって、事態を悪化させてしまうケースが多い。わかりやすいのは、「トイレットペーパーデマ」だ。 忘れてしまった人も多いだろうが、新型コロナウィルスの感染拡大当初、SNSで「トイレットペーパーが品切れになる」という情報が拡散されたことがある。ほどなくデマだとわかって、拡散した人物が所属していた団体も謝罪し、一件落着となった。 しかし、ここで思わぬ事態が起きる。ワイドショーなど大手マスコミが「SNSでトイレットペーパーが品切れになるというデマが流されました」と大騒ぎをしたことを受けて、トイレットペーパーの買い占め騒動が起きたのだ。番組を見た視聴者は頭では「デマ」だと理解しているが、「もしかしたら本当に品切れするかも」と不安になって、ドラッグストアに押し寄せたのである。 そして、それをまたワイドショーが中継をして、「ご覧ください!あんな行列ができています!」と大ハシャギで報じて、それを観た視聴者が「乗り遅れてなるものか」とさらにドラックストアへ殺到…という悪循環となったのである。 なぜこんな不可解な現象が起きたのかというと、「報道」が群集心理をあおったからだと言われている。 実は、著名人や人気芸能人の自殺報道を朝から晩まで流すと、熱心なファンではない人まで後追い自殺をするという現象が世界中で確認されている。これは「アナウンス効果」と呼ばれるもので、WHO(世界保健機構)が報道機関に自制を求めているほど「効果」がある。 もうお分かりだろう。この「アナウンス効果」と同じことが、「トイレットペーパー・パニック」で起きたのである。 「マスゴミ」などと批判されることも多いが、実はマスメディアというのは、それくらい人々の行動にダイレクトに影響を及ぼす力を持っている。 特に日本人は先進国の中でも、異常なほどテレビや新聞を信用しているという国際比較調査もある。ほとんどの国では、マスコミというのは「偏向」して当たり前なので、受け取り手側が情報の真贋を見極めなければいけないと考えている人が多いが、日本人はなんやかんや文句を言いながら、「テレビや新聞は嘘をつかない」と頑なに信じているのだ』、「日本人は先進国の中でも、異常なほどテレビや新聞を信用しているという国際比較調査もある」、なるほど。
・『「貧しいから国が養え」という民意が強まるとどうなるか  さて、このように異常なまでにマスコミを過度に信じる国民のもとに、「貧しいニッポン」という報道が朝から晩まで大量におこなわれたらどんなことになるだろうか。 「そっか、日本は貧しいのか」と納得をするまではいいとして、問題はその次の行動だ。 海外であれば、政権に不満をぶつけ、クーデターや暴動が起こる。しかし、日本人は国民性からしても、「自民党政権をぶっつぶせ!」なんてクーデターにはまずならない。岸田首相をボロカスに叩いても、なんやかんや次の選挙でも、多くの人は自民党に投票をするだろう。これまでもそうだった。 となると、日本人に残された道は、「国が面倒を見ろ」と喉をからして叫ぶしかない。 要するに、減税、補助金、バラマキなど、とにかく政府が金を国民に配って、貧しくならないように保護をしろという「民意」が強くなっていくのだ。 政治家のビジネスモデルは基本的に、そのような「民意」をくみ取ったスローガンを掲げて、選挙に受かって高収入を得るというものなので、おのずと「消費税をゼロに」「積極財政」を掲げる人がポコポコと当選していく。 ただ、社会保障が破綻している今の日本の財政的に減税は難しい。ということで、選挙に通った政治家ができることは、「増税しながら金をバラまく」という不毛な政策しかない。この「3歩進んで2歩下がる」的な政治スタイルが、日本をここまで停滞させた諸悪の根源だ。 つまり、「貧しいニッポン」報道は、「バラまき政治」を加速させて、日本をさらに貧しくしていくことにしかならないのだ。 「バラまきの何が悪い!今の日本に必要なのは増税ではなく積極的な財政出動だろ」と主張する人もいらっしゃるだろうが、実は日本ではこの30年間、1000兆円以上の政府の負債を増やしてきたが、「失われた30年」から脱することができなかったのだ。 つまり、日本経済の「病巣」はそこではないのだ』、「日本人に残された道は、「国が面倒を見ろ」と喉をからして叫ぶしかない。 要するに、減税、補助金、バラマキなど、とにかく政府が金を国民に配って、貧しくならないように保護をしろという「民意」が強くなっていくのだ」、「「貧しいニッポン」報道は、「バラまき政治」を加速させて、日本をさらに貧しくしていくことにしかならないのだ」、「実は日本ではこの30年間、1000兆円以上の政府の負債を増やしてきたが、「失われた30年」から脱することができなかったのだ」、その通りだ。
・『政府が「甘やかし保護してきた中小企業」に見る問題  日本経済が成長できなかったのはこの30年間、日本人の賃金がまったく上がらなかったからだ。そして、この問題は、大企業の春闘やベアがどうしたとかいう話はほとんど関係がない。 日本人労働者の7割が働いて、全企業の99.7%を占める中小企業の賃金がこの30年間ほとんど上がっていないからだ。では、なぜ上がらないのかというと、日本政府が中小企業を「保護すべき弱者」として過剰に甘やかしてきたからだ。 厳しい言い方だが、各種優遇策や補助金やらで手厚く保護されてきたことで、まるで生活保護を受けている経済的困窮者のようになり、成長・拡大をするように追い込まれなくなってしまったのである。もちろん、中には競争力があって成長をしていく中小企業もあるが、それはほんの一部で、大多数の中小企業は「現状維持型」なので従業員の賃上げができない。 なぜこうなるかというと、株主など外部の厳しい目にさらされることがないので、オーナー社長が好き勝手に経営ができてしまうからだ。自分が乗る高級車を社用車扱いにしたり、働いていない妻や子どもに役員報酬を払ったり、やりたい放題ができてしまう。 そんな「現状維持型の低賃金企業」があふれる日本の中小企業に、大量の補助金がバラ撒かれたところで、経済が成長するわけがない。コロナ禍で飲食店にバラまかれた協力金が、経営者の懐に入って、店で働くパートやアルバイトにほとんど還元されなかった構図と同じだ。 日本ではこのような「負のスパイラル」が30年間延々と繰り返されてきた。労働者の賃金よりも経営者の身分保障を優先してきた結果、格差が広がって消費が冷え込み、それを受けて企業は賃金を低く抑える…という悪循環が続いてきた。 本来はこれを断ち切らないといけない。しかし、「貧しいニッポン」報道があふれかえるとそれも不可能になる。 「貧しい」と言われてパニックになった群衆は、「貧しくならないようにもっと金をよこせ」と減税やバラマキを掲げる政治リーダーを求めていく。金をバラまいて経済が強くなった国など世界のどこにも存在しないが、貧しくなるという恐怖に支配されて、冷静な判断ができなくなってしまうのだ。 なんてことを心配したところで、おそらくこの流れは食い止められない。 80年前、当時の軍部のエリートや、政府の人間が「アメリカと戦争をしたら100%負ける」という分析をしていたにもかかわらず、日本は無謀な戦争に突入した。 この件に関して、後世の日本人は「軍部が暴走した」「政治が悪い」の一言で片付けるが、実はそれは歴史の捏造だ。誰よりも戦争を望んでいたのは、実は「国民」である。当時、「アメリカを叩きつぶせ」と大衆は熱狂していて、政治家や軍部が「日米開戦を避けよう」なんて言えば、「腰抜けが!」と怒った。熱狂で冷静な判断ができなくなっていたのだ。実際、真珠湾攻撃をした時、日本はサッカーワールドカップでスペインを撃破した時以上のお祭り騒ぎだった。 こういう歴史の教訓に学べば「貧しいニッポン」は避けられないだろう。いよいよ来年は、我々も貧しい国なりの生き方を、模索していかなければいけないかもしれない』、「「貧しい」と言われてパニックになった群衆は、「貧しくならないようにもっと金をよこせ」と減税やバラマキを掲げる政治リーダーを求めていく。金をバラまいて経済が強くなった国など世界のどこにも存在しないが、貧しくなるという恐怖に支配されて、冷静な判断ができなくなってしまうのだ。 なんてことを心配したところで、おそらくこの流れは食い止められない」、同感である。

第三に、1月2日付けPRESIDENT Onlineが掲載した上智大学文学部新聞学科教授の水島 宏明氏による「なぜ被害者たちは「日本記者クラブ」ではなく「外国特派員協会」を選ぶのか…国内マスコミが抱える根本課題 「記者クラブ」に頼る取材は行き詰まっている」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/64957
・『2022年12月、陸上自衛隊での性暴力を告発した五ノ井里奈さんの記者会見が外国特派員協会(FCCJ)で開かれた。上智大学の水島宏明教授は「旧統一教会元2世信者や、TBS元記者から性被害を受けた女性が会見を開いたのも同じ場所だ。背景には、記者クラブ体制の機能不全がある」という――』、「記者クラブ体制の機能不全」とはどういうことだろう。
・『記者会見は各社が全国放送で報じた  12月19日(月)、テレビ各社が元陸上自衛官で所属部隊での“性暴力”“性被害”を顔出し実名で訴えている五ノ井里奈さんの記者会見の様子を報道した。 NHKとフジテレビ、テレビ東京は全国放送で報道しなかった。一方、日本テレビ、テレビ朝日、TBSは、夕方や夜の主要ニュース番組で、五ノ井さんが会見で語った「(男性隊員たちが)私に覆いかぶさり、腰を振る動作を繰り返していた」などの赤裸々な言葉を全国放送で報道した。この夜、こうした詳細を初めて報じた局もあった。テレビだけでなく、新聞各社もこの会見での五ノ井さんの言葉を翌朝の新聞に掲載した。 この記者会見が行われた場所は「外国特派員協会」(FCCJ)である。午後2時すぎに東京・丸の内のビルの一角で記者会見が行われた。 この外国特派員協会、実は、日本の主要メディア各社が運営する記者クラブではない。主体になっているのは欧米を中心にした世界の新聞・テレビなどの特派員たちで、いわば外国メディアのための記者クラブである』、「この記者会見が行われた場所は「外国特派員協会」」、どういうことなのだろう。
・『なぜ外国報道機関向けの記者クラブだったのか  五ノ井さんのケースは、日本での出来事なのになぜ日本のメディアが中心になっている国内報道機関が運営する記者クラブではなく、外国特派員協会という外国メディア向けの記者クラブで会見が行われたのだろうか。しかも、なぜ、それが国内の報道機関でのニュースになるのだろうか。 実は同じことが「宗教2世」の問題を告発している小川さゆりさん(仮名)の記者会見でも起きている。小川さんが外国特派員協会で記者会見したことで親が宗教団体に対して多額の寄付をするために生活がままならず極貧状態にあったり、子どもたちが宗教団体の決めた「養子縁組」で幼少期から家族がバラバラになったりする実態が大きく報道されることになった。 出入国在留管理庁の出先での人権侵害について会見が行われるのも多くが外国特派員協会だ。 なぜ、日本の記者クラブではなく、外国特派員協会なのか。その記者会見がなぜ日本のニュースに貢献しているのか。この問題を考えると、実はそこには日本の記者クラブが抱える問題が見え隠れしている』、「「宗教2世」の問題を告発している小川さゆりさん(仮名)の記者会見」、「出入国在留管理庁の出先での人権侵害について会見」も「外国特派員協会」で行われた。
・『報道機関の自律は記者クラブの基本だが…  外国特派員協会は、正式名称を「日本外国特派員協会」という。英語名The Foreign Correspondents' Club of Japanで略称はFCCJ。ホームページでは「世界で最も古く、最も権威のある記者クラブのひとつ」と自己紹介している。会員の資格として「日本を拠点とし、その記事の大部分が海外へ報道される記者」を対象にする組織だ。 米国のニューヨーク・タイムズ、CNN、英国のBBCなどの欧米の主要メディアの記者たちが所属している。記者クラブの自律的な判断でゲストを呼んで記者会見や講演会などを開いている。メンバーはそれぞれの会に自由に参加することができる。 日本のメディアの記者たちが所属する記者クラブも同じように「自律的な判断」に委ねられているはずだが、なぜ既存の日本のメディアの記者たちが所属する記者クラブでは、自衛隊内の性暴力問題や宗教2世の問題、それに入管での人権侵害の会見などが満足に行われないのだろうか』、「日本のメディアの記者たちが所属する記者クラブ」にはどういう問題があるのだろうか。
・『「縦割り」が障壁になっている  日本の個別の記者クラブは、それぞれ中央省庁や政党、大企業ごとに「縦割り」になっていることが大きな障壁になっている。官庁などと同じように「縦割り」のため、防衛省の記者クラブ、文部科学省の記者クラブ、東京の裁判所や検察庁、弁護士会などを担当する司法クラブなど細かく分別されていて、所属する記者たちはそれぞれ担当する組織の官僚らと同じような問題意識になりがちだ。 記者たちは記者室など官公庁などの建物を「間借り」している状態で、記者会見の場に当該組織の広報担当者なども聞きに来ることができるため、記者会見で話をする当人にとっては無言の圧力を受けやすい。記者の側も日頃情報提供を受けている組織に対する遠慮や忖度そんたくなどが働きやすい。 そういう意味では、役所等の中にある記者クラブが完全に「自律的に運営」されているのかどうかはかなり疑問だ。 さらに、「縦割り」の担当であるがゆえに、記者たちの視野が極端に狭くなりがちである。防衛省の記者クラブにいる記者たちは最新兵器や防衛システム、「敵基地攻撃能力」などの法概念については防衛省の幹部や自衛隊幹部と同じくらいの専門的な知識を求められるため、そうした問題に対しては関心が人一倍強い。その一方で、「女性隊員への性暴力」のような問題については門外漢で、どれほどの重要性があるニュースなのか、記者自身が判断できない場合が少なくない』、「日本の個別の記者クラブは、それぞれ中央省庁や政党、大企業ごとに「縦割り」になっていることが大きな障壁になっている」、「記者たちは記者室など官公庁などの建物を「間借り」している状態で、記者会見の場に当該組織の広報担当者なども聞きに来ることができるため、記者会見で話をする当人にとっては無言の圧力を受けやすい。記者の側も日頃情報提供を受けている組織に対する遠慮や忖度そんたくなどが働きやすい。 そういう意味では、役所等の中にある記者クラブが完全に「自律的に運営」されているのかどうかはかなり疑問だ」、かなり深刻な問題だ。
・『横断的なテーマに対応できない  五ノ井さんが受けた「性被害」「性暴力」の問題は当該官庁だけでなく、社会全体にかかわるジェンダー問題でもある。 2017年に米国ハリウッドの映画界で内部告発が相次いだ「#MeToo運動」以降も、解決すべき問題が様々な分野で根強く残っている。 メディア業界自体も強固な「男性優位」が続く社会だ。そこで働く記者たちも日頃からこうした問題について敏感とはいえない。ジェンダーがからむ「被害」については、今なお、当事者同士の問題だと考えがちで、「組織の問題」としては捉えない傾向も根強い。 五ノ井さんが性暴力被害への公正な調査を求めて、野党の議員らと防衛省で申し入れを行ったのは、8月31日(水)だった。そのときは防衛省の記者クラブが通常会見を開く記者会見室ではなく、建物の玄関先で、立ったままの「ぶらさがり」という形式で記者たちの質問に答えている。 10月17日(月)、五ノ井さんは自分に“性暴力”を行った加害者側の男性隊員4人から謝罪を受けたとして、記者会見を行って加害者側の手紙を読み上げた。このときの会見場所も、防衛省記者クラブでも官邸記者クラブでもなく、参議院または衆議院の院内会議室と思われる部屋で会見には野党の国会議員たち数人が同席していた。』、「ジェンダーがからむ「被害」については、今なお、当事者同士の問題だと考えがちで、「組織の問題」としては捉えない傾向も根強い」、「8月31日(水)だった。そのときは防衛省の記者クラブが通常会見を開く記者会見室ではなく、建物の玄関先で、立ったままの「ぶらさがり」という形式で記者たちの質問に答えている」、本来は「防衛省の記者クラブ」が場所を提供すべきだ。
・『各社の熱の入り具合が一変した  この会見については五ノ井さんを熱心に取材しているAERA dot.やTBSテレビは「覆いかぶさって腰を使った」などの「性被害」の詳細を報道した。しかし他の多くのメディアは「性被害」などと抽象的に短く表現しただけで詳細を伝えなかった。 12月15日(木)に性暴力の加害者側の自衛官5人が懲戒免職になったときも「性被害」でと各社が伝え、TBSテレビの「news23」だけが「キスを強要された」「胸を触られた」などの詳細を報じた。 ところが12月19日(月)に五ノ井さんが外国特派員協会で会見したときには状況が一変する。それまであまり詳しく報じていなかった日本テレビ「news zero」が「示談交渉で“呆れた言葉”」と見出しを打ち、(1人あたり30万円の示談を申し出た隊員側が)「個人責任を問われるか疑問だが」と発言して五ノ井さんが呆れ驚いたと伝えた。 さらに「性被害」の中身も「私に覆い被さり、腰を振る動作を繰り返していた」とそれまで以上に具体的に伝えた。テレビ朝日の「報道ステーション」も隊員側からの示談申し出の際の発言に五ノ井さんが呆れたことに付け加え、「セクハラ行為がまるでコミュニケーションの一部であるかのように感覚がまひしていた」と本人の言葉を伝えていた』、「五ノ井さんが外国特派員協会で会見したときには状況が一変する。それまであまり詳しく報じていなかった日本テレビ「news zero」が「示談交渉で“呆れた言葉”」と見出しを打ち、(1人あたり30万円の示談を申し出た隊員側が)「個人責任を問われるか疑問だが」と発言して五ノ井さんが呆れ驚いたと伝えた。 さらに「性被害」の中身も「私に覆い被さり、腰を振る動作を繰り返していた」とそれまで以上に具体的に伝えた
」、具体的に報道されると現実感が増す。
・『「日本記者クラブ」は会社ありき  外国特派員協会に匹敵するような組織が国内にないわけではない。 「日本記者クラブ」は国内メディアの記者向けに国内の報道機関が運営する組織だ。国政選挙の公示直前の党首討論や国際政治や軍事情勢、経済動向など大所高所からの大きなテーマについて専門家による情勢分析を中心にゲストを招いて話を聞くことが多い。 役所の縦割り主義に応じて縦割りの記者同士の担務になっている日本の記者クラブ制度は、守備範囲を決めにくい自衛官の性暴力などのテーマはどっちつかずになって手つかずになりがちな要因になっている。 こうした、いわゆる「記者クラブ」とは異なり、「日本記者クラブ」は横断的なテーマに対応している。 ところが、ここでも問題がある。ここに所属しているのは、基本的に各新聞社やテレビ局など大手メディアの論説委員や解説委員など一定の役職以上の人間だ。つまり、貴社各々が所属している報道機関に紐付いているような形態になっているのだ。 「会社」が何かと前面に出てくる日本のメディアが加盟する日本の記者クラブと比べると、それぞれのジャーナリストである「個人」が加盟するという個人主義の意識が強いのが外国特派員協会だ。その違いは対照的だ』、「「会社」が何かと前面に出てくる日本のメディアが加盟する日本の記者クラブと比べると、それぞれのジャーナリストである「個人」が加盟するという個人主義の意識が強いのが外国特派員協会だ。その違いは対照的だ」、「日本の記者クラブ」は余りに閉鎖的だ。
・『伊藤詩織さん事件でもそうだった  今回の五ノ井里奈さんのように性暴力の問題で日本の既存メディアの記者クラブが十分に対応できなかった前例はこれまでもある。ジャーナリストの伊藤詩織さんのケースだ。 伊藤さんは2015年、当時TBSのワシントン支局長だった山口敬之氏との食事中に昏睡こんすいさせられた末に「合意ないままに性行為を強要された」として、被害の実態と警察の捜査徹底を訴える記者会見を2017年5月29日に司法記者クラブで行った。当時は名字を伏せたが、下の名前と顔を出すかたちで会見した。 ところがこの会見が新聞やテレビなど主要な既存メディアで大きく報道されることはなかった。警察の幹部による、異例ともいえる逮捕の中止命令など、安倍政権中枢に近い「政治の力」が疑われるケースだったにもかかわらずだ。本人が顔を出して訴えたにせよ、片一方の当事者がこう言っているというだけにすぎないために記事にはできないと判断した社が多かったという事情もあったかもしれない。しかし、問題を深掘りしようとする記者がいなかったことは日本のメディアが抱える課題の深刻さを映し出しているように思う。 伊藤さんはその後、自分に起きた出来事をノンフィクション『Black Box』(文藝春秋)として上梓した。同時に2017年10月24日に外国特派員協会で記者会見を開き、以降、自分の性被害やSNSでのバッシング等に関する会見は主に外国特派員協会で行っている』、「警察の幹部による、異例ともいえる逮捕の中止命令など、安倍政権中枢に近い「政治の力」が疑われるケースだったにもかかわらずだ。本人が顔を出して訴えたにせよ、片一方の当事者がこう言っているというだけにすぎないために記事にはできないと判断した社が多かったという事情もあったかもしれない」、むしろ「加害者」のTBS幹部を庇う面もあった可能性がある。
・『国内ニュースに還流される構図がある  記者クラブはメディア側の「自律」が大切だが、実際には言葉が形骸化しているケースは少なくない。 官邸クラブでの会見を見ると、官僚が記者会見を進行していて、首相や官房長官が発表したいことを一方的に話すばかりで質問時間や回数も制限している。記者側の質問もまるで事前に用意した答弁を読み上げるだけの国会答弁のようで、政権への忖度やおもねりが見てとれる。形式上は記者会見となっているものの、その様子は台本のある儀式のようだ。 外国特派員協会では、そもそも忖度する先が存在しない。毎回、記者たちがその場で考えた質問をぶつけている。そんな真剣勝負の記者会見のやりとりはYouTubeでも公開されている。 それまで同じ問題で何度か会見を開いている人物でも、外国特派員協会では質問を受けてより深みがある言葉を引き出されていることも少なくない。 五ノ井里奈さんのケースを見ても、12月19日の日本テレビやテレビ朝日の報道のように、外国特派員協会での「自分に覆いかぶさって腰をふった」というような音声を使うことで、それまで実態が見えにくくなっていた問題を伝えることができていた。日本国内のニュースなのにそれが外国特派員協会という記者クラブでの記者会見を経由して、新たな付加価値が日本のメディアに「還流」していく構図があった』、忖度なしの「会見」により、「新たな付加価値が日本のメディアに「還流」していく構図があった」、なるほど。
・『レバノン逃亡後のカルロス・ゴーン氏も…  テレビも新聞も「マスゴミ」などと若者たちに批判されることがもう珍しくもない時代になった。 これほど外国特派員協会での会見ばかりがニュースで使われるようでは、日本の従来の記者クラブ体制がもはや機能不全に陥っているのではないかと疑わざるを得ない。 日本の記者クラブがやらなかった人物を外国特派員協会が会見をセットした例として、日産自動車の元会長カルロス・ゴーンのケースがある。 2018年に特別背任罪などの容疑でたびたび逮捕され、2019年に保釈中にプライベートジェットで国外逃亡した。外国特派員協会は逃亡先のレバノンとオンラインで結んでゴーンの会見を実現させたのである。日本の刑事当局からみれば「容疑者」であり、「逃亡犯」であっても、なぜ日本から逃げたのか。彼の言い分は何なのか。それを聞いてみないことにはわからない。 内戦下のシリアで武装集団に拘束され、3年ぶりに解放されたものの「自己責任」だと非難にさらされたジャーナストの安田純平氏の会見もここで行われた。 同調圧力が強く、忖度し合う日本の記者クラブでは避けてしまいがちなゲストを選んでいる』、「日本の記者クラブ」は自ら墓穴を掘っているようだ。
・『ジャーナリズムの基本精神に立ち返るべき  象徴的だったのは2019年12月19日の記者会見のゲストの選定だ。この前日、伊藤詩織さんが元TBSの山口敬之氏を相手取って損害賠償を求めた民事訴訟で、東京地裁が伊藤さんの主張を認める判決を出している。この日、外国特派員協会は“被害者”として勝訴した伊藤詩織さんだけでなく、“加害者”として敗訴した山口氏もゲストとして会見させている。 できる限り、その出来事の当事者に話を聞いて真実に接近しようとする営みがジャーナリストの活動であるのなら、外国特派員協会はその精神に忠実だといえる。 比べると、日本の記者クラブは、取材先組織ごとの縦割り体制やメディア同士の常識に縛られて、視野が狭くなってはいないか。「会社」中心の発想で深掘りする刃が鈍っていないか。「個人」として実直な疑問をぶつけるものになっているのだろうか。改めて自己点検が必要だ』、「外国特派員協会は“被害者”として勝訴した伊藤詩織さんだけでなく、“加害者”として敗訴した山口氏もゲストとして会見させている。 できる限り、その出来事の当事者に話を聞いて真実に接近しようとする営みがジャーナリストの活動であるのなら、外国特派員協会はその精神に忠実だといえる」、立派な姿勢だ。日本の記者クラブも爪の垢でも煎じて飲むべきだ。
タグ:(その35)(新聞・放送の記者は公式発言をフォローする取り組みに消極的だが…CIAの仕事の9割は首脳発言の分析、「貧しいニッポン」報道が 日本の貧困化を加速化させてしまう皮肉なワケ、なぜ被害者たちは「日本記者クラブ」ではなく「外国特派員協会」を選ぶのか…国内マスコミが抱える根本課題 「記者クラブ」に頼る取材は行き詰まっている) メディア 日刊ゲンダイ 立岩陽一郎氏による「新聞・放送の記者は公式発言をフォローする取り組みに消極的だが…CIAの仕事の9割は首脳発言の分析」 「米朝会談」が「結果的に私が言った通りになっている状況は、別にヤマをはったわけでも「逆張り」をしたわけでもない。単純に首脳の言動を追って判断しただけのことだ。トランプ氏、バイデン氏の公式な発言は確認することができる。それをフォローし、整理することで、米首脳の考えを一定程度、分析することが可能だ。 実はこれは、アメリカの大学で同僚だった元CIAの情報分析官が語ったことにヒントを得ている。その同僚によると、CIAの仕事の9割は首脳の発言の分析だったという。その発言とは、傍受するなどの非公式なものではなく、誰でも確認できる公式のものだという」、「新聞、放送の記者は、公式発言をフォローするという取り組みに消極的だ。誰も知らない極秘情報の入手に努める傾向が強いということもあるが、成果主義で地味で根気のいる作業が敬遠される部分もある」、残念なことだ。 ダイヤモンド・オンライン 窪田順生氏による「「貧しいニッポン」報道が、日本の貧困化を加速化させてしまう皮肉なワケ」 「多くのメディアで取り上げられるようになって、議論が活発になってきている」のが、「日本の貧困化に拍車がかかってしまう恐れもある」、とはどういうことだろう。 「日本人は先進国の中でも、異常なほどテレビや新聞を信用しているという国際比較調査もある」、なるほど。 「日本人に残された道は、「国が面倒を見ろ」と喉をからして叫ぶしかない。 要するに、減税、補助金、バラマキなど、とにかく政府が金を国民に配って、貧しくならないように保護をしろという「民意」が強くなっていくのだ」、「「貧しいニッポン」報道は、「バラまき政治」を加速させて、日本をさらに貧しくしていくことにしかならないのだ」、「実は日本ではこの30年間、1000兆円以上の政府の負債を増やしてきたが、「失われた30年」から脱することができなかったのだ」、その通りだ。 「「貧しい」と言われてパニックになった群衆は、「貧しくならないようにもっと金をよこせ」と減税やバラマキを掲げる政治リーダーを求めていく。金をバラまいて経済が強くなった国など世界のどこにも存在しないが、貧しくなるという恐怖に支配されて、冷静な判断ができなくなってしまうのだ。 なんてことを心配したところで、おそらくこの流れは食い止められない」、同感である。 PRESIDENT ONLINE 水島 宏明氏による「なぜ被害者たちは「日本記者クラブ」ではなく「外国特派員協会」を選ぶのか…国内マスコミが抱える根本課題 「記者クラブ」に頼る取材は行き詰まっている」 「記者クラブ体制の機能不全」とはどういうことだろう。 「この記者会見が行われた場所は「外国特派員協会」」、どういうことなのだろう。 「「宗教2世」の問題を告発している小川さゆりさん(仮名)の記者会見」、「出入国在留管理庁の出先での人権侵害について会見」も「外国特派員協会」で行われた。 「日本のメディアの記者たちが所属する記者クラブ」にはどういう問題があるのだろうか。 「日本の個別の記者クラブは、それぞれ中央省庁や政党、大企業ごとに「縦割り」になっていることが大きな障壁になっている」、「記者たちは記者室など官公庁などの建物を「間借り」している状態で、記者会見の場に当該組織の広報担当者なども聞きに来ることができるため、記者会見で話をする当人にとっては無言の圧力を受けやすい。記者の側も日頃情報提供を受けている組織に対する遠慮や忖度そんたくなどが働きやすい。 そういう意味では、役所等の中にある記者クラブが完全に「自律的に運営」されているのかどうかはかなり疑問だ」、かなり深刻な問題だ。 「ジェンダーがからむ「被害」については、今なお、当事者同士の問題だと考えがちで、「組織の問題」としては捉えない傾向も根強い」、「8月31日(水)だった。そのときは防衛省の記者クラブが通常会見を開く記者会見室ではなく、建物の玄関先で、立ったままの「ぶらさがり」という形式で記者たちの質問に答えている」、本来は「防衛省の記者クラブ」が場所を提供すべきだ。 「五ノ井さんが外国特派員協会で会見したときには状況が一変する。それまであまり詳しく報じていなかった日本テレビ「news zero」が「示談交渉で“呆れた言葉”」と見出しを打ち、(1人あたり30万円の示談を申し出た隊員側が)「個人責任を問われるか疑問だが」と発言して五ノ井さんが呆れ驚いたと伝えた。 さらに「性被害」の中身も「私に覆い被さり、腰を振る動作を繰り返していた」とそれまで以上に具体的に伝えた 」、具体的に報道されると現実感が増す。 「「会社」が何かと前面に出てくる日本のメディアが加盟する日本の記者クラブと比べると、それぞれのジャーナリストである「個人」が加盟するという個人主義の意識が強いのが外国特派員協会だ。その違いは対照的だ」、「日本の記者クラブ」は余りに閉鎖的だ。 「警察の幹部による、異例ともいえる逮捕の中止命令など、安倍政権中枢に近い「政治の力」が疑われるケースだったにもかかわらずだ。本人が顔を出して訴えたにせよ、片一方の当事者がこう言っているというだけにすぎないために記事にはできないと判断した社が多かったという事情もあったかもしれない」、むしろ「加害者」のTBS幹部を庇う面もあった可能性がある。 忖度なしの「会見」により、「新たな付加価値が日本のメディアに「還流」していく構図があった」、なるほど。 「日本の記者クラブ」は自ら墓穴を掘っているようだ。 「外国特派員協会は“被害者”として勝訴した伊藤詩織さんだけでなく、“加害者”として敗訴した山口氏もゲストとして会見させている。 できる限り、その出来事の当事者に話を聞いて真実に接近しようとする営みがジャーナリストの活動であるのなら、外国特派員協会はその精神に忠実だといえる」、立派な姿勢だ。日本の記者クラブも爪の垢でも煎じて飲むべきだ。
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