不動産(その12)(放置なら億単位の賠償も、空き家コスト徹底解剖 固定資産税は最大で6倍に膨れ上がるおそれ、赤坂・溜池の「アパホテル」地面師事件3題:「大都会の狭間にぽっかりとあいた異様な空間」...アパホテルが騙された12億の地面師事件の現場となった土地の“奇妙な変遷”、「10億越えの好物件」を相続したはずの「資産家兄弟」が行方不明...赤坂2丁目の駐車場が《アパホテル地面師事件》の舞台に選ばれた衝撃の「経緯」、中間業者を二枚も噛ませる周到な手口で行われた赤坂・溜池の「アパホテル」地面師事件) [産業動向]
不動産については、昨年9月6日に取上げた。今日は、(その12)(放置なら億単位の賠償も、空き家コスト徹底解剖 固定資産税は最大で6倍に膨れ上がるおそれ、赤坂・溜池の「アパホテル」地面師事件3題:「大都会の狭間にぽっかりとあいた異様な空間」...アパホテルが騙された12億の地面師事件の現場となった土地の“奇妙な変遷”、「10億越えの好物件」を相続したはずの「資産家兄弟」が行方不明...赤坂2丁目の駐車場が《アパホテル地面師事件》の舞台に選ばれた衝撃の「経緯」、中間業者を二枚も噛ませる周到な手口で行われた赤坂・溜池の「アパホテル」地面師事件)である。
先ずは、10月21日付け東洋経済オンライン「放置なら億単位の賠償も、空き家コスト徹底解剖 固定資産税は最大で6倍に膨れ上がるおそれ」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/834278
・『少子高齢化の進展とともに深刻化している「空き家」の増加。関連トラブルの増加などもあり、放置への対策が喫緊の課題となっている。『週刊東洋経済』10月26日号の第1特集は「実家の終活」だ。空き家をめぐって進行している問題や活況を呈し始めた関連ビジネス、実家をめぐる諸問題の解決策を紹介している。 空き家の倒壊によって隣家が全壊し、住んでいた親子3人が亡くなったことで、2億0860万円の損害額が発生──。 これは公益財団法人の日本住宅総合センターが、空き家をめぐる損害賠償リスクについて試算したものだ。 空き家を放置したことで想定される最悪のケースではあるが、空き家の外壁落下による死亡事故(被害者が小学生)というケースでも、試算損害額は5630万円とかなり高額だ。 見る人によっては、危機感をいたずらにあおるような試算に映るかもしれない。だが、地震や台風といった自然災害が激甚化する中、空き家を放置することによって痛ましい事故が生じる可能性は、決して低いとはいえない』、「公益財団法人の日本住宅総合センターが、空き家をめぐる損害賠償リスクについて試算したものだ。 空き家を放置したことで想定される最悪のケースではあるが、空き家の外壁落下による死亡事故(被害者が小学生)というケースでも、試算損害額は5630万円とかなり高額だ」、なるほど。
・『「管理不全空き家」を新設 まさにそれが、国や自治体が空き家を解消しようと躍起になっている理由の1つでもある。 国は昨年6月、空き家対策の特別措置法を改正し、問題のある空き家の対象を広げた。「管理不全空き家」という区分を新設したのだ。これにより、以前からある「特定空き家」(=周囲に著しい悪影響を及ぼす空き家)の一歩手前の状態でも自治体が指導できるようになった。屋根材が一部破損していたり、庭木が腐朽していたりといった、管理が行き届いていない状態が認定の基準だ。 自治体から管理不全空き家の指導を受けたにもかかわらず改善されない場合は「勧告」処分となる。その場合、税負担を軽減できる特例措置が解除されてしまう。) 特例措置とは、固定資産税などの課税対象額を減額するというもの。解除されると、固定資産税では負担が最大で6倍に跳ね上がる。実際には激変緩和措置があるため、一気に6倍になることはないが、それでも税負担が3倍超に拡大するというケースが大半だ』、「国は昨年6月、空き家対策の特別措置法を改正し、問題のある空き家の対象を広げた。「管理不全空き家」という区分を新設したのだ。これにより、以前からある「特定空き家」(=周囲に著しい悪影響を及ぼす空き家)の一歩手前の状態でも自治体が指導できるようになった。屋根材が一部破損していたり、庭木が腐朽していたりといった、管理が行き届いていない状態が認定の基準だ。 自治体から管理不全空き家の指導を受けたにもかかわらず改善されない場合は「勧告」処分となる。その場合、税負担を軽減できる特例措置が解除されてしまう。 特例措置とは、固定資産税などの課税対象額を減額するというもの。解除されると、固定資産税では負担が最大で6倍に跳ね上がる。実際には激変緩和措置があるため、一気に6倍になることはないが、それでも税負担が3倍超に拡大するというケースが大半だ」、なるほど。
・『早期の処分がカギ また、適切な管理をしていたとしても、空き家を維持するコストは年々膨らむ。下図を見てほしい。空き家数が全国トップ級の東京都世田谷区が試算したものだ。空き家となった実家を処分するときの経済的負担を、経過年数などに応じて3つのケースに分けて試算している。 ポイントとなるのは、空き家を売却(譲渡)したときの所得に、一定の条件下で適用される3000万円の特別控除を利用できるかどうか。 相続開始日(親が亡くなった日)から3年後の年末までに売却することが、所得税の特別控除の適用を受ける条件の1つになっている。そのため、処分をずるずると先延ばしにしてしまうと、売却時の所得税負担が大幅に増えることになる。加えて、毎年の固定資産税や基本料金分の水道・電気代、庭木の伐採費用など、年間30万円超の維持コストものしかかってくる。 すぐに売却したケース1と、10年後に売却したケース2では、負担額に1000万円近くも差が出てしまう。さらに、経年劣化によって家屋を解体(除却)しなければいけなくなったケース3では、400万円超の除却費用が追加でのしかかってくる計算だ。 空き家にホームレスが忍び込み、居間で亡くなっていたことで事故物件になってしまった──。そうした事例も起きており、空き家はリスクの塊だ。いざというときに早期に手を打てるよう、生前から親とよく話し合い、準備を怠らないようにしたい』、「東京都世田谷区が試算したものだ。空き家となった実家を処分するときの経済的負担を、経過年数などに応じて3つのケースに分けて試算している。 ポイントとなるのは、空き家を売却(譲渡)したときの所得に、一定の条件下で適用される3000万円の特別控除を利用できるかどうか。 相続開始日(親が亡くなった日)から3年後の年末までに売却することが、所得税の特別控除の適用を受ける条件の1つになっている。そのため、処分をずるずると先延ばしにしてしまうと、売却時の所得税負担が大幅に増えることになる。加えて、毎年の固定資産税や基本料金分の水道・電気代、庭木の伐採費用など、年間30万円超の維持コストものしかかってくる。 すぐに売却したケース1と、10年後に売却したケース2では、負担額に1000万円近くも差が出てしまう・・・相続開始日(親が亡くなった日)から3年後の年末までに売却することが、所得税の特別控除の適用を受ける条件の1つになっている。そのため、処分をずるずると先延ばしにしてしまうと、売却時の所得税負担が大幅に増えることになる・・・毎年の固定資産税や基本料金分の水道・電気代、庭木の伐採費用など、年間30万円超の維持コストものしかかってくる」、なるほど。
次に、11月4日付け現代ビジネスが掲載したジャーナリストの森 功氏による「「大都会の狭間にぽっかりとあいた異様な空間」...アパホテルが騙された12億の地面師事件の現場となった土地の“奇妙な変遷”」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/138854?imp=0
・『今Netflixで話題の「地面師」...地主一家全員の死も珍しくなかった終戦直後、土地所有者になりすまし土地を売る彼らは、書類が焼失し役人の数も圧倒的に足りない主要都市を舞台に暗躍し始めた。そして80年がたった今では、さらに洗練された手口で次々と犯行を重ね、警察組織や不動産業界を翻弄している。 そのNetflix「地面師たち」の主要な参考文献となったのが、ノンフィクション作家・森功氏の著書『地面師』だ。小説とは違う、すべて本当にあった話で構成されるノンフィクションだけに、その内容はリアルで緊張感に満ちている。 同書より、時にドラマより恐ろしい、本物の地面師たちの最新手口をお届けしよう。 『地面師』連載第48回 「高齢女性が1億のビルを主治医に贈与しようとしているらしい」...病院を舞台に、持ち主の知らぬ間に「融資や売却が繰り返される」地面師詐欺に発展』より続く』、「本物の地面師たちの最新手口をお届けしよう」、興味深そうだ。
・『大都会の異様な空間 アパ事件は、名のある大手企業が騙されたという点で、積水ハウスの事件と似ていなくもない。実は、なりすまし役の手配師も同一人物であり、バックには大物地面師の影がちらつく。だが、積水ハウスとは異なる特徴もある。事件を振り返る。 その土地は、外堀通りの旧日商岩井ビルから6本木通りに抜ける道路沿いにある。オフィスビルや飲食店のテナントビルが犇めき合い、昼夜問わず人通りが絶えない。そんな都心の一等地に不似合いな駐車場だ。 道路に面した東側以外、三方をオフィスビルに囲まれている。登記簿を見ると、その四角い土地の面積は378平米、114坪ほどある。実際、現場に行ってみると、けっこう広い。 地面はアスファルトではなく、傷んだ古いコンクリート張りで、道路側の金網には月極めの駐車場である旨の表示とレンタカー会社が「カーシェア」の看板を掲げている。道路から向かって右手には鋼鉄製の屋根があり、どうやらそこが月極めの駐車スペースのようだ。左手の野ざらしになっているところにカーシェア用の青い小型車が停まっていた。 思い返せば、この駐車場の前は何度も車や徒歩で通った覚えがある。だが、こんなに広いスペースがあったとは気づかなかった。改めて見ると、大都会の狭間にぽっかりとあいた異様な空間に思えた』、「外堀通りの旧日商岩井ビルから6本木通りに抜ける道路沿いにある・・・四角い土地の面積は378平米、114坪ほどある。実際、現場に行ってみると、けっこう広い。 地面はアスファルトではなく、傷んだ古いコンクリート張りで、道路側の金網には月極めの駐車場である旨の表示とレンタカー会社が「カーシェア」の看板を掲げている」、なるほど。
・『“10億越え”の好物件 「なぜ赤坂2丁目の一角のここだけ、ビルが建っていないのか、ビジネスホテルでも建てれば繁盛するだろうに」 そう感じたのは、むろん私だけではなかった。 外国人観光客によるインバウンドでにぎわってきた東京の都心は、ひと頃、極端なホテル不足に陥った。ビジネスホテルを中心に全国に400近い宿泊施設をチェーン展開してきたアパグループが、この土地に目を付けるのは、むしろ当然といえたかもしれない。知り合いの不動産業者に評価を求めると、百坪あまりの土地の価値だけで10億円をくだらない、と口をそろえた。それほどの好物件といえる。 不動産登記上の「所有権保存」者、つまりもとの“駐車場”の地主は、港区麻布竹谷町(現在の南麻布)に住んでいた鈴木善美となっている。1967年7月、そこから銀座の「鈴木保善株式会社」に売却されたことになっている。鈴木保善という社名は、おそらく社長の善美から付けたのだろう。地主である鈴木家の資産管理会社だ』、「アパグループが、この土地に目を付けるのは、むしろ当然といえたかもしれない。知り合いの不動産業者に評価を求めると、百坪あまりの土地の価値だけで10億円をくだらない、と口をそろえた。それほどの好物件・・・“駐車場”の地主は、港区麻布竹谷町(現在の南麻布)に住んでいた鈴木善美となっている。1967年7月、そこから銀座の「鈴木保善株式会社」に売却されたことになっている。鈴木保善という社名は、おそらく社長の善美から付けたのだろう。地主である鈴木家の資産管理会社だ」、なるほど。
・『所有権は地主から老舗料亭へ 善美が亡くなったあとの1969年8月、鈴木保善は同族会社の「有限会社万安樓」という会社に吸収合併され、登記上も69年8月に有限会社万安樓に所有権が移っている。「万安樓」は鈴木家が経営してきた銀座の老舗料亭である。 かつて木挽町と呼ばれた現在の銀座一丁目あたりにあった万安樓は、鈴木家が明治15年に創業した。高い黒塀で囲まれた高級日本料理店だ。広大な屋敷のなかでは夜な夜な日本を動かす政財界の宴席が開かれてきた。 そこを三菱地所が買い取り、銀座初の25階建て高さ95メートルの高層マンション「銀座タワー」として開発した。敷地を売った鈴木家に残った資産は計り知れない。その鈴木家の資産管理会社として存続してきた万安樓が、赤坂の月極め駐車場を管理してきたのである。 ところが万安樓に土地の所有権が移ってから44年も経た2013年8月7日、とつぜん駐車場の売買登記がなされた。有り体にいえば、それが今度の事件のはじまりだ。 『「10億越えの好物件」を相続したはずの「資産家兄弟」が行方不明...赤坂2丁目の駐車場が《アパホテル地面師事件》の舞台に選ばれた衝撃の「経緯」』へ続く』、「善美が亡くなったあとの1969年8月、鈴木保善は同族会社の「有限会社万安樓」という会社に吸収合併され、登記上も69年8月に有限会社万安樓に所有権が移っている。「万安樓」は鈴木家が経営してきた銀座の老舗料亭である・・・そこを三菱地所が買い取り、銀座初の25階建て高さ95メートルの高層マンション「銀座タワー」として開発した。敷地を売った鈴木家に残った資産は計り知れない。その鈴木家の資産管理会社として存続してきた万安樓が、赤坂の月極め駐車場を管理してきたのである。 ところが万安樓に土地の所有権が移ってから44年も経た2013年8月7日、とつぜん駐車場の売買登記がなされた。有り体にいえば、それが今度の事件のはじまりだ」、なるほど。
第三に、この続きを11月4日付け現代ビジネスが掲載したジャーナリストの森 功氏による「「10億越えの好物件」を相続したはずの「資産家兄弟」が行方不明...赤坂2丁目の駐車場が《アパホテル地面師事件》の舞台に選ばれた衝撃の「経緯」」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/138855?imp=0
・・・・突然の売買登記 万安樓に土地の所有権が移ってから44年も経た2013年8月7日、とつぜん駐車場の売買登記がなされた。有り体にいえば、それが今度の事件のはじまりだ。 「事を知ったのは、まさに勝手に登記がなされていた頃、駐車場のお客さまからの一本の電話でした。お客様が、この土地を買ったという人から『この先、ここに車を停めてもらっては困るので、移動させてくれ』と突然言われたらしい。それで、『いったいどうなっているのですか』と電話がかかってきたのです。こちらにしても、何のことかわからない。それは驚きましたよ」 そう打ち明けてくれたのが、当の資産管理会社だ。電話で初めて事態を知ったという。 もとの所有者である鈴木善美には仙吉と武という2人の息子がいた。父親である善美の死後、息子たちへの相続がなされないままだった。44年ものあいだ有限会社万安樓の所有になってきたからだ』、「もとの所有者である鈴木善美には仙吉と武という2人の息子がいた。父親である善美の死後、息子たちへの相続がなされないままだった。44年ものあいだ有限会社万安樓の所有になってきたからだ」、なるほど。
・『行方不明の資産家兄弟 不動産ブローカーたちのあいだでは、仙吉と武の兄弟がくだんの土地を相続したものとされてきたが、万安樓そのものが鈴木家の資産管理会社なので、そこが所有し、管理すること自体は問題でもない。だが、その一方で、一等地を相続したと信じられてきた資産家兄弟は、長らく行方知れずのままだとも伝えられた。地面師にとっては、まさにそこが付け目だったに違いない。 計画を立案したのは、おそらく名うての司法書士、亀野だったのだろう。資産家兄弟の情報を聞き込んだ。鈴木善美の息子のうち、兄の仙吉は1926(大正15)年生まれで2018年当時で92歳だった。また3歳違いの弟の武は、29(昭和4)年生まれなので89歳だ。鈴木兄弟は高齢のため認知症で施設に入所していた。 地面師グループがそれを知っていたかどうか、そこは定かではなく、実は兄弟が行方不明になっているという見当違いから、犯行を思いついたのかもしれない。ただし、それは地面師グループにとってどちらでもいいことだ。真の持ち主と買い手の連絡が取りづらい状況にあることが好都合なのである』、「一等地を相続したと信じられてきた資産家兄弟は、長らく行方知れずのままだとも伝えられた。地面師にとっては、まさにそこが付け目だったに違いない。 計画を立案したのは、おそらく名うての司法書士、亀野だったのだろう。資産家兄弟の情報を聞き込んだ。鈴木善美の息子のうち、兄の仙吉は1926(大正15)年生まれで2018年当時で92歳だった。また3歳違いの弟の武は、29(昭和4)年生まれなので89歳だ。鈴木兄弟は高齢のため認知症で施設に入所していた」、なるほど。
・『標的は「アパホテル」 そうして鈴木仙吉、武兄弟のなりすましを仕立てた。相続人と吹聴されてきた鈴木兄弟の“不在”を奇貨とし、くだんの土地を第三者に売り払ってひと儲けしようと企んだ。売り先に選ばれたのが、全国にホテルチェーンを展開して日の出の勢いだったアパグループだったのである。 2013年6月、問題の土地取引が動き始めた。鈴木兄弟のなりすまし役を手配したのが、豊島区に住む秋葉紘子だった。積水ハウスの事件にも出てくる。通称「池袋の女芸能プロダクション社長」である。表向き秋葉は職業をビルの清掃員と称してきたが、むろん仮の姿に違いない。事件当時70歳を目前にしていた。 秋葉紘子は、あの内田マイクとも親しく、長らく2人は連携してきた。正体不明の高齢者の知り合いが多い。女性資産家が白骨死体で発見された新橋4丁目のなりすまし事件でも、みずからなりすまし役として登場したが、本業はプロダクションの女社長と異名をとるとおり、手配師である。 『中間業者を二枚も噛ませる周到な手口で行われた赤坂・溜池の「アパホテル」地面師事件...逮捕された中間業者の「弁明」とは』へ続く』、「相続人と吹聴されてきた鈴木兄弟の“不在”を奇貨とし、くだんの土地を第三者に売り払ってひと儲けしようと企んだ。売り先に選ばれたのが、全国にホテルチェーンを展開して日の出の勢いだったアパグループだった・・・鈴木兄弟のなりすまし役を手配したのが、豊島区に住む秋葉紘子だった。積水ハウスの事件にも出てくる。通称「池袋の女芸能プロダクション社長」である」、「秋葉紘子」が「積水ハウスの事件」に続いて再び登場するとは意外に狭い社会のようだ。
第四に、この続きえを、11月4日付け現代ビジネスが掲載したジャーナリストの森 功氏による「中間業者を二枚も噛ませる周到な手口で行われた赤坂・溜池の「アパホテル」地面師事件...逮捕された中間業者の「弁明」とは」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/138856?imp=0
・・・・10越えの物件の売却先探し アパ事件において秋葉紘子は松本敬三と西川光雄という老人を鈴木兄弟のなりすまし役に仕立てた。松本は戦前の1931(昭和6)年2月18日生まれで事件当時82歳だった。一方の西川は仙吉と同じ26年9月20日生まれの86歳だった。なぜか歳の若い松本が兄の仙吉役に選ばれ、高齢の西川が弟の武役を務めることになる。 鈴木家の資産を譲り受けた兄弟が、赤坂の一等地を売却する——。 宮田や亀野たちは、そんな話を仕立て、知り合いの不動産業者に声をかけた。 五反田の海喜館ほどの広さはないが、坪当たりの価値はこちらのほうが高い。いくらマンションやホテルの建設ラッシュとはいえ、10億円はくだらない土地を購入して開発できる業者は、そうはいない。 その売却先探しのパートナーが、千代田区隼町の不動産会社「クレオス」だった』、「秋葉紘子は松本敬三と西川光雄という老人を鈴木兄弟のなりすまし役に仕立てた・・・鈴木家の資産を譲り受けた兄弟が、赤坂の一等地を売却する——・・・10億円はくだらない土地を購入して開発できる業者は、そうはいない。 その売却先探しのパートナーが、千代田区隼町の不動産会社「クレオス」だった」、なるほど。
・『グレーゾーンの中間業者 繰り返すまでもなく、クレオスの白根は宮田や亀野たちとともに東向島の事件で逮捕された不動産ブローカーである。が、起訴を免かれている。 地面師事件では、計画を立案して行動に移す詐欺それ自体の実行犯たちに加え、第三者の不動産業者がしばしば登場する。その多くは中間省略という手続きで、登記簿上にも社名が残らない。その実、不動産業者として地上げに加わり、最終的に土地を買って開発するデベロッパーを見つけてくる。中間業者としての役割を担う。 これまで見てきたように、中間業者が初めからなりすましという詐欺行為を知って犯行に加担しているか、といえば、必ずしもそうとは言い切れない。地上げ情報や開発業者の人脈のある不動産業者だからこそ地面師の頭目が力を借り、彼らに純粋な転売益を落としてやるというパターンもある。したがって、クレオスが詐欺の謀議に加わっていたかどうかは微妙なところだ。 彼らは赤坂の一等地の売買取引について、ダイリツ、クレオスという中間業者を二枚噛ませ、アパが買い取る形をとった。ダイリツはもともとパチンコ業者が創業し、宮田が事実上、あとを引き継いだ会社だ。そして、赤坂の駐車場は、鈴木兄弟が相続したものと見せかけ、ダイリツからクレオス、アパへと転売された。エンドユーザーであるアパの物件買い取り価格は、実に12億6000万円という大きな不動産取引である』、「地面師事件では、計画を立案して行動に移す詐欺それ自体の実行犯たちに加え、第三者の不動産業者がしばしば登場する。その多くは中間省略という手続きで、登記簿上にも社名が残らない。その実、不動産業者として地上げに加わり、最終的に土地を買って開発するデベロッパーを見つけてくる。中間業者としての役割を担う・・・彼らは赤坂の一等地の売買取引について、ダイリツ、クレオスという中間業者を二枚噛ませ、アパが買い取る形をとった。ダイリツはもともとパチンコ業者が創業し、宮田が事実上、あとを引き継いだ会社だ。そして、赤坂の駐車場は、鈴木兄弟が相続したものと見せかけ、ダイリツからクレオス、アパへと転売された。エンドユーザーであるアパの物件買い取り価格は、実に12億6000万円という大きな不動産取引である」、なるほど。
・『小柄な初老の不動産ブローカー 折しも、不動産業界で事件の評判が持ちあがっていた渦中の17年6月、ダイリツから物件を購入したクレオス社長の白根学に目黒区にあるウェスティンホテル東京で会うことができた。1階の奥にあるバーで待ち合わせると、そこに60代と思しき小柄な初老の男がやって来た。濃紺の地味なスーツを着て、黒い布製のショルダーバッグを肩にぶら下げ、重そうなキャリーバッグを引いている。それが白根だった。 「いや、すっかり遅くなってすみません。場所を間違えてしまって。そのうえ道が混んでいまして、申し訳ありません」 予定より1時間近く遅刻した。言い訳をしながら、汗だくの白根が平身低頭の態で名刺を差し出した。私は思わず、彼の手にしている大きなキャリーバッグに視線がいった。 「お待ちしていました。ひょっとして海外にご出張されていたのですか」 そう尋ねると、キャリーバッグを開けながら答えた。 「いえいえ、ぜんぶ書類なんです。いつ、どこで必要になるかわからないので、こうしていろんな物件の資料を持ち歩いています。そうでないと、不安なので」 キャリーバッグだけではなく、ショルダーバッグにも不動産物件の書類がぎっしり詰まっていた。重い荷物を抱えながら、毎日、取引先を飛び回っているという』、「彼の手にしている大きなキャリーバッグに視線がいった。 「お待ちしていました。ひょっとして海外にご出張されていたのですか」 そう尋ねると、キャリーバッグを開けながら答えた。 「いえいえ、ぜんぶ書類なんです。いつ、どこで必要になるかわからないので、こうしていろんな物件の資料を持ち歩いています。そうでないと、不安なので」 キャリーバッグだけではなく、ショルダーバッグにも不動産物件の書類がぎっしり詰まっていた。重い荷物を抱えながら、毎日、取引先を飛び回っているという」、念のためであれば、PDF化すれば、「ショルダーバッグ」すらいらないと思うが、パソコンに弱いのであれば、汗をかいて、重い「キャリーバッグ」や「ショルダーバッグ」を持ち歩く必要があるのだろう。ご苦労なことだ。
先ずは、10月21日付け東洋経済オンライン「放置なら億単位の賠償も、空き家コスト徹底解剖 固定資産税は最大で6倍に膨れ上がるおそれ」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/834278
・『少子高齢化の進展とともに深刻化している「空き家」の増加。関連トラブルの増加などもあり、放置への対策が喫緊の課題となっている。『週刊東洋経済』10月26日号の第1特集は「実家の終活」だ。空き家をめぐって進行している問題や活況を呈し始めた関連ビジネス、実家をめぐる諸問題の解決策を紹介している。 空き家の倒壊によって隣家が全壊し、住んでいた親子3人が亡くなったことで、2億0860万円の損害額が発生──。 これは公益財団法人の日本住宅総合センターが、空き家をめぐる損害賠償リスクについて試算したものだ。 空き家を放置したことで想定される最悪のケースではあるが、空き家の外壁落下による死亡事故(被害者が小学生)というケースでも、試算損害額は5630万円とかなり高額だ。 見る人によっては、危機感をいたずらにあおるような試算に映るかもしれない。だが、地震や台風といった自然災害が激甚化する中、空き家を放置することによって痛ましい事故が生じる可能性は、決して低いとはいえない』、「公益財団法人の日本住宅総合センターが、空き家をめぐる損害賠償リスクについて試算したものだ。 空き家を放置したことで想定される最悪のケースではあるが、空き家の外壁落下による死亡事故(被害者が小学生)というケースでも、試算損害額は5630万円とかなり高額だ」、なるほど。
・『「管理不全空き家」を新設 まさにそれが、国や自治体が空き家を解消しようと躍起になっている理由の1つでもある。 国は昨年6月、空き家対策の特別措置法を改正し、問題のある空き家の対象を広げた。「管理不全空き家」という区分を新設したのだ。これにより、以前からある「特定空き家」(=周囲に著しい悪影響を及ぼす空き家)の一歩手前の状態でも自治体が指導できるようになった。屋根材が一部破損していたり、庭木が腐朽していたりといった、管理が行き届いていない状態が認定の基準だ。 自治体から管理不全空き家の指導を受けたにもかかわらず改善されない場合は「勧告」処分となる。その場合、税負担を軽減できる特例措置が解除されてしまう。) 特例措置とは、固定資産税などの課税対象額を減額するというもの。解除されると、固定資産税では負担が最大で6倍に跳ね上がる。実際には激変緩和措置があるため、一気に6倍になることはないが、それでも税負担が3倍超に拡大するというケースが大半だ』、「国は昨年6月、空き家対策の特別措置法を改正し、問題のある空き家の対象を広げた。「管理不全空き家」という区分を新設したのだ。これにより、以前からある「特定空き家」(=周囲に著しい悪影響を及ぼす空き家)の一歩手前の状態でも自治体が指導できるようになった。屋根材が一部破損していたり、庭木が腐朽していたりといった、管理が行き届いていない状態が認定の基準だ。 自治体から管理不全空き家の指導を受けたにもかかわらず改善されない場合は「勧告」処分となる。その場合、税負担を軽減できる特例措置が解除されてしまう。 特例措置とは、固定資産税などの課税対象額を減額するというもの。解除されると、固定資産税では負担が最大で6倍に跳ね上がる。実際には激変緩和措置があるため、一気に6倍になることはないが、それでも税負担が3倍超に拡大するというケースが大半だ」、なるほど。
・『早期の処分がカギ また、適切な管理をしていたとしても、空き家を維持するコストは年々膨らむ。下図を見てほしい。空き家数が全国トップ級の東京都世田谷区が試算したものだ。空き家となった実家を処分するときの経済的負担を、経過年数などに応じて3つのケースに分けて試算している。 ポイントとなるのは、空き家を売却(譲渡)したときの所得に、一定の条件下で適用される3000万円の特別控除を利用できるかどうか。 相続開始日(親が亡くなった日)から3年後の年末までに売却することが、所得税の特別控除の適用を受ける条件の1つになっている。そのため、処分をずるずると先延ばしにしてしまうと、売却時の所得税負担が大幅に増えることになる。加えて、毎年の固定資産税や基本料金分の水道・電気代、庭木の伐採費用など、年間30万円超の維持コストものしかかってくる。 すぐに売却したケース1と、10年後に売却したケース2では、負担額に1000万円近くも差が出てしまう。さらに、経年劣化によって家屋を解体(除却)しなければいけなくなったケース3では、400万円超の除却費用が追加でのしかかってくる計算だ。 空き家にホームレスが忍び込み、居間で亡くなっていたことで事故物件になってしまった──。そうした事例も起きており、空き家はリスクの塊だ。いざというときに早期に手を打てるよう、生前から親とよく話し合い、準備を怠らないようにしたい』、「東京都世田谷区が試算したものだ。空き家となった実家を処分するときの経済的負担を、経過年数などに応じて3つのケースに分けて試算している。 ポイントとなるのは、空き家を売却(譲渡)したときの所得に、一定の条件下で適用される3000万円の特別控除を利用できるかどうか。 相続開始日(親が亡くなった日)から3年後の年末までに売却することが、所得税の特別控除の適用を受ける条件の1つになっている。そのため、処分をずるずると先延ばしにしてしまうと、売却時の所得税負担が大幅に増えることになる。加えて、毎年の固定資産税や基本料金分の水道・電気代、庭木の伐採費用など、年間30万円超の維持コストものしかかってくる。 すぐに売却したケース1と、10年後に売却したケース2では、負担額に1000万円近くも差が出てしまう・・・相続開始日(親が亡くなった日)から3年後の年末までに売却することが、所得税の特別控除の適用を受ける条件の1つになっている。そのため、処分をずるずると先延ばしにしてしまうと、売却時の所得税負担が大幅に増えることになる・・・毎年の固定資産税や基本料金分の水道・電気代、庭木の伐採費用など、年間30万円超の維持コストものしかかってくる」、なるほど。
次に、11月4日付け現代ビジネスが掲載したジャーナリストの森 功氏による「「大都会の狭間にぽっかりとあいた異様な空間」...アパホテルが騙された12億の地面師事件の現場となった土地の“奇妙な変遷”」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/138854?imp=0
・『今Netflixで話題の「地面師」...地主一家全員の死も珍しくなかった終戦直後、土地所有者になりすまし土地を売る彼らは、書類が焼失し役人の数も圧倒的に足りない主要都市を舞台に暗躍し始めた。そして80年がたった今では、さらに洗練された手口で次々と犯行を重ね、警察組織や不動産業界を翻弄している。 そのNetflix「地面師たち」の主要な参考文献となったのが、ノンフィクション作家・森功氏の著書『地面師』だ。小説とは違う、すべて本当にあった話で構成されるノンフィクションだけに、その内容はリアルで緊張感に満ちている。 同書より、時にドラマより恐ろしい、本物の地面師たちの最新手口をお届けしよう。 『地面師』連載第48回 「高齢女性が1億のビルを主治医に贈与しようとしているらしい」...病院を舞台に、持ち主の知らぬ間に「融資や売却が繰り返される」地面師詐欺に発展』より続く』、「本物の地面師たちの最新手口をお届けしよう」、興味深そうだ。
・『大都会の異様な空間 アパ事件は、名のある大手企業が騙されたという点で、積水ハウスの事件と似ていなくもない。実は、なりすまし役の手配師も同一人物であり、バックには大物地面師の影がちらつく。だが、積水ハウスとは異なる特徴もある。事件を振り返る。 その土地は、外堀通りの旧日商岩井ビルから6本木通りに抜ける道路沿いにある。オフィスビルや飲食店のテナントビルが犇めき合い、昼夜問わず人通りが絶えない。そんな都心の一等地に不似合いな駐車場だ。 道路に面した東側以外、三方をオフィスビルに囲まれている。登記簿を見ると、その四角い土地の面積は378平米、114坪ほどある。実際、現場に行ってみると、けっこう広い。 地面はアスファルトではなく、傷んだ古いコンクリート張りで、道路側の金網には月極めの駐車場である旨の表示とレンタカー会社が「カーシェア」の看板を掲げている。道路から向かって右手には鋼鉄製の屋根があり、どうやらそこが月極めの駐車スペースのようだ。左手の野ざらしになっているところにカーシェア用の青い小型車が停まっていた。 思い返せば、この駐車場の前は何度も車や徒歩で通った覚えがある。だが、こんなに広いスペースがあったとは気づかなかった。改めて見ると、大都会の狭間にぽっかりとあいた異様な空間に思えた』、「外堀通りの旧日商岩井ビルから6本木通りに抜ける道路沿いにある・・・四角い土地の面積は378平米、114坪ほどある。実際、現場に行ってみると、けっこう広い。 地面はアスファルトではなく、傷んだ古いコンクリート張りで、道路側の金網には月極めの駐車場である旨の表示とレンタカー会社が「カーシェア」の看板を掲げている」、なるほど。
・『“10億越え”の好物件 「なぜ赤坂2丁目の一角のここだけ、ビルが建っていないのか、ビジネスホテルでも建てれば繁盛するだろうに」 そう感じたのは、むろん私だけではなかった。 外国人観光客によるインバウンドでにぎわってきた東京の都心は、ひと頃、極端なホテル不足に陥った。ビジネスホテルを中心に全国に400近い宿泊施設をチェーン展開してきたアパグループが、この土地に目を付けるのは、むしろ当然といえたかもしれない。知り合いの不動産業者に評価を求めると、百坪あまりの土地の価値だけで10億円をくだらない、と口をそろえた。それほどの好物件といえる。 不動産登記上の「所有権保存」者、つまりもとの“駐車場”の地主は、港区麻布竹谷町(現在の南麻布)に住んでいた鈴木善美となっている。1967年7月、そこから銀座の「鈴木保善株式会社」に売却されたことになっている。鈴木保善という社名は、おそらく社長の善美から付けたのだろう。地主である鈴木家の資産管理会社だ』、「アパグループが、この土地に目を付けるのは、むしろ当然といえたかもしれない。知り合いの不動産業者に評価を求めると、百坪あまりの土地の価値だけで10億円をくだらない、と口をそろえた。それほどの好物件・・・“駐車場”の地主は、港区麻布竹谷町(現在の南麻布)に住んでいた鈴木善美となっている。1967年7月、そこから銀座の「鈴木保善株式会社」に売却されたことになっている。鈴木保善という社名は、おそらく社長の善美から付けたのだろう。地主である鈴木家の資産管理会社だ」、なるほど。
・『所有権は地主から老舗料亭へ 善美が亡くなったあとの1969年8月、鈴木保善は同族会社の「有限会社万安樓」という会社に吸収合併され、登記上も69年8月に有限会社万安樓に所有権が移っている。「万安樓」は鈴木家が経営してきた銀座の老舗料亭である。 かつて木挽町と呼ばれた現在の銀座一丁目あたりにあった万安樓は、鈴木家が明治15年に創業した。高い黒塀で囲まれた高級日本料理店だ。広大な屋敷のなかでは夜な夜な日本を動かす政財界の宴席が開かれてきた。 そこを三菱地所が買い取り、銀座初の25階建て高さ95メートルの高層マンション「銀座タワー」として開発した。敷地を売った鈴木家に残った資産は計り知れない。その鈴木家の資産管理会社として存続してきた万安樓が、赤坂の月極め駐車場を管理してきたのである。 ところが万安樓に土地の所有権が移ってから44年も経た2013年8月7日、とつぜん駐車場の売買登記がなされた。有り体にいえば、それが今度の事件のはじまりだ。 『「10億越えの好物件」を相続したはずの「資産家兄弟」が行方不明...赤坂2丁目の駐車場が《アパホテル地面師事件》の舞台に選ばれた衝撃の「経緯」』へ続く』、「善美が亡くなったあとの1969年8月、鈴木保善は同族会社の「有限会社万安樓」という会社に吸収合併され、登記上も69年8月に有限会社万安樓に所有権が移っている。「万安樓」は鈴木家が経営してきた銀座の老舗料亭である・・・そこを三菱地所が買い取り、銀座初の25階建て高さ95メートルの高層マンション「銀座タワー」として開発した。敷地を売った鈴木家に残った資産は計り知れない。その鈴木家の資産管理会社として存続してきた万安樓が、赤坂の月極め駐車場を管理してきたのである。 ところが万安樓に土地の所有権が移ってから44年も経た2013年8月7日、とつぜん駐車場の売買登記がなされた。有り体にいえば、それが今度の事件のはじまりだ」、なるほど。
第三に、この続きを11月4日付け現代ビジネスが掲載したジャーナリストの森 功氏による「「10億越えの好物件」を相続したはずの「資産家兄弟」が行方不明...赤坂2丁目の駐車場が《アパホテル地面師事件》の舞台に選ばれた衝撃の「経緯」」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/138855?imp=0
・・・・突然の売買登記 万安樓に土地の所有権が移ってから44年も経た2013年8月7日、とつぜん駐車場の売買登記がなされた。有り体にいえば、それが今度の事件のはじまりだ。 「事を知ったのは、まさに勝手に登記がなされていた頃、駐車場のお客さまからの一本の電話でした。お客様が、この土地を買ったという人から『この先、ここに車を停めてもらっては困るので、移動させてくれ』と突然言われたらしい。それで、『いったいどうなっているのですか』と電話がかかってきたのです。こちらにしても、何のことかわからない。それは驚きましたよ」 そう打ち明けてくれたのが、当の資産管理会社だ。電話で初めて事態を知ったという。 もとの所有者である鈴木善美には仙吉と武という2人の息子がいた。父親である善美の死後、息子たちへの相続がなされないままだった。44年ものあいだ有限会社万安樓の所有になってきたからだ』、「もとの所有者である鈴木善美には仙吉と武という2人の息子がいた。父親である善美の死後、息子たちへの相続がなされないままだった。44年ものあいだ有限会社万安樓の所有になってきたからだ」、なるほど。
・『行方不明の資産家兄弟 不動産ブローカーたちのあいだでは、仙吉と武の兄弟がくだんの土地を相続したものとされてきたが、万安樓そのものが鈴木家の資産管理会社なので、そこが所有し、管理すること自体は問題でもない。だが、その一方で、一等地を相続したと信じられてきた資産家兄弟は、長らく行方知れずのままだとも伝えられた。地面師にとっては、まさにそこが付け目だったに違いない。 計画を立案したのは、おそらく名うての司法書士、亀野だったのだろう。資産家兄弟の情報を聞き込んだ。鈴木善美の息子のうち、兄の仙吉は1926(大正15)年生まれで2018年当時で92歳だった。また3歳違いの弟の武は、29(昭和4)年生まれなので89歳だ。鈴木兄弟は高齢のため認知症で施設に入所していた。 地面師グループがそれを知っていたかどうか、そこは定かではなく、実は兄弟が行方不明になっているという見当違いから、犯行を思いついたのかもしれない。ただし、それは地面師グループにとってどちらでもいいことだ。真の持ち主と買い手の連絡が取りづらい状況にあることが好都合なのである』、「一等地を相続したと信じられてきた資産家兄弟は、長らく行方知れずのままだとも伝えられた。地面師にとっては、まさにそこが付け目だったに違いない。 計画を立案したのは、おそらく名うての司法書士、亀野だったのだろう。資産家兄弟の情報を聞き込んだ。鈴木善美の息子のうち、兄の仙吉は1926(大正15)年生まれで2018年当時で92歳だった。また3歳違いの弟の武は、29(昭和4)年生まれなので89歳だ。鈴木兄弟は高齢のため認知症で施設に入所していた」、なるほど。
・『標的は「アパホテル」 そうして鈴木仙吉、武兄弟のなりすましを仕立てた。相続人と吹聴されてきた鈴木兄弟の“不在”を奇貨とし、くだんの土地を第三者に売り払ってひと儲けしようと企んだ。売り先に選ばれたのが、全国にホテルチェーンを展開して日の出の勢いだったアパグループだったのである。 2013年6月、問題の土地取引が動き始めた。鈴木兄弟のなりすまし役を手配したのが、豊島区に住む秋葉紘子だった。積水ハウスの事件にも出てくる。通称「池袋の女芸能プロダクション社長」である。表向き秋葉は職業をビルの清掃員と称してきたが、むろん仮の姿に違いない。事件当時70歳を目前にしていた。 秋葉紘子は、あの内田マイクとも親しく、長らく2人は連携してきた。正体不明の高齢者の知り合いが多い。女性資産家が白骨死体で発見された新橋4丁目のなりすまし事件でも、みずからなりすまし役として登場したが、本業はプロダクションの女社長と異名をとるとおり、手配師である。 『中間業者を二枚も噛ませる周到な手口で行われた赤坂・溜池の「アパホテル」地面師事件...逮捕された中間業者の「弁明」とは』へ続く』、「相続人と吹聴されてきた鈴木兄弟の“不在”を奇貨とし、くだんの土地を第三者に売り払ってひと儲けしようと企んだ。売り先に選ばれたのが、全国にホテルチェーンを展開して日の出の勢いだったアパグループだった・・・鈴木兄弟のなりすまし役を手配したのが、豊島区に住む秋葉紘子だった。積水ハウスの事件にも出てくる。通称「池袋の女芸能プロダクション社長」である」、「秋葉紘子」が「積水ハウスの事件」に続いて再び登場するとは意外に狭い社会のようだ。
第四に、この続きえを、11月4日付け現代ビジネスが掲載したジャーナリストの森 功氏による「中間業者を二枚も噛ませる周到な手口で行われた赤坂・溜池の「アパホテル」地面師事件...逮捕された中間業者の「弁明」とは」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/138856?imp=0
・・・・10越えの物件の売却先探し アパ事件において秋葉紘子は松本敬三と西川光雄という老人を鈴木兄弟のなりすまし役に仕立てた。松本は戦前の1931(昭和6)年2月18日生まれで事件当時82歳だった。一方の西川は仙吉と同じ26年9月20日生まれの86歳だった。なぜか歳の若い松本が兄の仙吉役に選ばれ、高齢の西川が弟の武役を務めることになる。 鈴木家の資産を譲り受けた兄弟が、赤坂の一等地を売却する——。 宮田や亀野たちは、そんな話を仕立て、知り合いの不動産業者に声をかけた。 五反田の海喜館ほどの広さはないが、坪当たりの価値はこちらのほうが高い。いくらマンションやホテルの建設ラッシュとはいえ、10億円はくだらない土地を購入して開発できる業者は、そうはいない。 その売却先探しのパートナーが、千代田区隼町の不動産会社「クレオス」だった』、「秋葉紘子は松本敬三と西川光雄という老人を鈴木兄弟のなりすまし役に仕立てた・・・鈴木家の資産を譲り受けた兄弟が、赤坂の一等地を売却する——・・・10億円はくだらない土地を購入して開発できる業者は、そうはいない。 その売却先探しのパートナーが、千代田区隼町の不動産会社「クレオス」だった」、なるほど。
・『グレーゾーンの中間業者 繰り返すまでもなく、クレオスの白根は宮田や亀野たちとともに東向島の事件で逮捕された不動産ブローカーである。が、起訴を免かれている。 地面師事件では、計画を立案して行動に移す詐欺それ自体の実行犯たちに加え、第三者の不動産業者がしばしば登場する。その多くは中間省略という手続きで、登記簿上にも社名が残らない。その実、不動産業者として地上げに加わり、最終的に土地を買って開発するデベロッパーを見つけてくる。中間業者としての役割を担う。 これまで見てきたように、中間業者が初めからなりすましという詐欺行為を知って犯行に加担しているか、といえば、必ずしもそうとは言い切れない。地上げ情報や開発業者の人脈のある不動産業者だからこそ地面師の頭目が力を借り、彼らに純粋な転売益を落としてやるというパターンもある。したがって、クレオスが詐欺の謀議に加わっていたかどうかは微妙なところだ。 彼らは赤坂の一等地の売買取引について、ダイリツ、クレオスという中間業者を二枚噛ませ、アパが買い取る形をとった。ダイリツはもともとパチンコ業者が創業し、宮田が事実上、あとを引き継いだ会社だ。そして、赤坂の駐車場は、鈴木兄弟が相続したものと見せかけ、ダイリツからクレオス、アパへと転売された。エンドユーザーであるアパの物件買い取り価格は、実に12億6000万円という大きな不動産取引である』、「地面師事件では、計画を立案して行動に移す詐欺それ自体の実行犯たちに加え、第三者の不動産業者がしばしば登場する。その多くは中間省略という手続きで、登記簿上にも社名が残らない。その実、不動産業者として地上げに加わり、最終的に土地を買って開発するデベロッパーを見つけてくる。中間業者としての役割を担う・・・彼らは赤坂の一等地の売買取引について、ダイリツ、クレオスという中間業者を二枚噛ませ、アパが買い取る形をとった。ダイリツはもともとパチンコ業者が創業し、宮田が事実上、あとを引き継いだ会社だ。そして、赤坂の駐車場は、鈴木兄弟が相続したものと見せかけ、ダイリツからクレオス、アパへと転売された。エンドユーザーであるアパの物件買い取り価格は、実に12億6000万円という大きな不動産取引である」、なるほど。
・『小柄な初老の不動産ブローカー 折しも、不動産業界で事件の評判が持ちあがっていた渦中の17年6月、ダイリツから物件を購入したクレオス社長の白根学に目黒区にあるウェスティンホテル東京で会うことができた。1階の奥にあるバーで待ち合わせると、そこに60代と思しき小柄な初老の男がやって来た。濃紺の地味なスーツを着て、黒い布製のショルダーバッグを肩にぶら下げ、重そうなキャリーバッグを引いている。それが白根だった。 「いや、すっかり遅くなってすみません。場所を間違えてしまって。そのうえ道が混んでいまして、申し訳ありません」 予定より1時間近く遅刻した。言い訳をしながら、汗だくの白根が平身低頭の態で名刺を差し出した。私は思わず、彼の手にしている大きなキャリーバッグに視線がいった。 「お待ちしていました。ひょっとして海外にご出張されていたのですか」 そう尋ねると、キャリーバッグを開けながら答えた。 「いえいえ、ぜんぶ書類なんです。いつ、どこで必要になるかわからないので、こうしていろんな物件の資料を持ち歩いています。そうでないと、不安なので」 キャリーバッグだけではなく、ショルダーバッグにも不動産物件の書類がぎっしり詰まっていた。重い荷物を抱えながら、毎日、取引先を飛び回っているという』、「彼の手にしている大きなキャリーバッグに視線がいった。 「お待ちしていました。ひょっとして海外にご出張されていたのですか」 そう尋ねると、キャリーバッグを開けながら答えた。 「いえいえ、ぜんぶ書類なんです。いつ、どこで必要になるかわからないので、こうしていろんな物件の資料を持ち歩いています。そうでないと、不安なので」 キャリーバッグだけではなく、ショルダーバッグにも不動産物件の書類がぎっしり詰まっていた。重い荷物を抱えながら、毎日、取引先を飛び回っているという」、念のためであれば、PDF化すれば、「ショルダーバッグ」すらいらないと思うが、パソコンに弱いのであれば、汗をかいて、重い「キャリーバッグ」や「ショルダーバッグ」を持ち歩く必要があるのだろう。ご苦労なことだ。
タグ:「国は昨年6月、空き家対策の特別措置法を改正し、問題のある空き家の対象を広げた。「管理不全空き家」という区分を新設したのだ。これにより、以前からある「特定空き家」(=周囲に著しい悪影響を及ぼす空き家)の一歩手前の状態でも自治体が指導できるようになった。屋根材が一部破損していたり、庭木が腐朽していたりといった、管理が行き届いていない状態が認定の基準だ。 自治体から管理不全空き家の指導を受けたにもかかわらず改善されない場合は「勧告」処分となる。その場合、税負担を軽減できる特例措置が解除されてしまう。 「公益財団法人の日本住宅総合センターが、空き家をめぐる損害賠償リスクについて試算したものだ。 空き家を放置したことで想定される最悪のケースではあるが、空き家の外壁落下による死亡事故(被害者が小学生)というケースでも、試算損害額は5630万円とかなり高額だ」、なるほど。 東洋経済オンライン「放置なら億単位の賠償も、空き家コスト徹底解剖 固定資産税は最大で6倍に膨れ上がるおそれ」 (その12)(放置なら億単位の賠償も、空き家コスト徹底解剖 固定資産税は最大で6倍に膨れ上がるおそれ、赤坂・溜池の「アパホテル」地面師事件3題:「大都会の狭間にぽっかりとあいた異様な空間」...アパホテルが騙された12億の地面師事件の現場となった土地の“奇妙な変遷”、「10億越えの好物件」を相続したはずの「資産家兄弟」が行方不明...赤坂2丁目の駐車場が《アパホテル地面師事件》の舞台に選ばれた衝撃の「経緯」、中間業者を二枚も噛ませる周到な手口で行われた赤坂・溜池の「アパホテル」地面師事件) 不動産 毎年の固定資産税や基本料金分の水道・電気代、庭木の伐採費用など、年間30万円超の維持コストものしかかってくる」、なるほど。 加えて、毎年の固定資産税や基本料金分の水道・電気代、庭木の伐採費用など、年間30万円超の維持コストものしかかってくる。 すぐに売却したケース1と、10年後に売却したケース2では、負担額に1000万円近くも差が出てしまう・・・相続開始日(親が亡くなった日)から3年後の年末までに売却することが、所得税の特別控除の適用を受ける条件の1つになっている。そのため、処分をずるずると先延ばしにしてしまうと、売却時の所得税負担が大幅に増えることになる・・・ 「東京都世田谷区が試算したものだ。空き家となった実家を処分するときの経済的負担を、経過年数などに応じて3つのケースに分けて試算している。 ポイントとなるのは、空き家を売却(譲渡)したときの所得に、一定の条件下で適用される3000万円の特別控除を利用できるかどうか。 相続開始日(親が亡くなった日)から3年後の年末までに売却することが、所得税の特別控除の適用を受ける条件の1つになっている。そのため、処分をずるずると先延ばしにしてしまうと、売却時の所得税負担が大幅に増えることになる。 特例措置とは、固定資産税などの課税対象額を減額するというもの。解除されると、固定資産税では負担が最大で6倍に跳ね上がる。実際には激変緩和措置があるため、一気に6倍になることはないが、それでも税負担が3倍超に拡大するというケースが大半だ」、なるほど。 現代ビジネス 森 功氏による「「大都会の狭間にぽっかりとあいた異様な空間」...アパホテルが騙された12億の地面師事件の現場となった土地の“奇妙な変遷”」 「本物の地面師たちの最新手口をお届けしよう」、興味深そうだ。 「外堀通りの旧日商岩井ビルから6本木通りに抜ける道路沿いにある・・・四角い土地の面積は378平米、114坪ほどある。実際、現場に行ってみると、けっこう広い。 地面はアスファルトではなく、傷んだ古いコンクリート張りで、道路側の金網には月極めの駐車場である旨の表示とレンタカー会社が「カーシェア」の看板を掲げている」、なるほど。 「アパグループが、この土地に目を付けるのは、むしろ当然といえたかもしれない。知り合いの不動産業者に評価を求めると、百坪あまりの土地の価値だけで10億円をくだらない、と口をそろえた。それほどの好物件・・・“駐車場”の地主は、港区麻布竹谷町(現在の南麻布)に住んでいた鈴木善美となっている。1967年7月、そこから銀座の「鈴木保善株式会社」に売却されたことになっている。鈴木保善という社名は、おそらく社長の善美から付けたのだろう。地主である鈴木家の資産管理会社だ」、なるほど。 「善美が亡くなったあとの1969年8月、鈴木保善は同族会社の「有限会社万安樓」という会社に吸収合併され、登記上も69年8月に有限会社万安樓に所有権が移っている。「万安樓」は鈴木家が経営してきた銀座の老舗料亭である・・・そこを三菱地所が買い取り、銀座初の25階建て高さ95メートルの高層マンション「銀座タワー」として開発した。敷地を売った鈴木家に残った資産は計り知れない。その鈴木家の資産管理会社として存続してきた万安樓が、赤坂の月極め駐車場を管理してきたのである。 ところが万安樓に土地の所有権が移ってから44 年も経た2013年8月7日、とつぜん駐車場の売買登記がなされた。有り体にいえば、それが今度の事件のはじまりだ」、なるほど。 森 功氏による「「10億越えの好物件」を相続したはずの「資産家兄弟」が行方不明...赤坂2丁目の駐車場が《アパホテル地面師事件》の舞台に選ばれた衝撃の「経緯」」 「もとの所有者である鈴木善美には仙吉と武という2人の息子がいた。父親である善美の死後、息子たちへの相続がなされないままだった。44年ものあいだ有限会社万安樓の所有になってきたからだ」、なるほど。 「一等地を相続したと信じられてきた資産家兄弟は、長らく行方知れずのままだとも伝えられた。地面師にとっては、まさにそこが付け目だったに違いない。 計画を立案したのは、おそらく名うての司法書士、亀野だったのだろう。資産家兄弟の情報を聞き込んだ。鈴木善美の息子のうち、兄の仙吉は1926(大正15)年生まれで2018年当時で92歳だった。また3歳違いの弟の武は、29(昭和4)年生まれなので89歳だ。鈴木兄弟は高齢のため認知症で施設に入所していた」、なるほど。 「相続人と吹聴されてきた鈴木兄弟の“不在”を奇貨とし、くだんの土地を第三者に売り払ってひと儲けしようと企んだ。売り先に選ばれたのが、全国にホテルチェーンを展開して日の出の勢いだったアパグループだった・・・鈴木兄弟のなりすまし役を手配したのが、豊島区に住む秋葉紘子だった。積水ハウスの事件にも出てくる。通称「池袋の女芸能プロダクション社長」である」、「秋葉紘子」が「積水ハウスの事件」に続いて再び登場するとは意外に狭い社会のようだ。 森 功氏による「中間業者を二枚も噛ませる周到な手口で行われた赤坂・溜池の「アパホテル」地面師事件...逮捕された中間業者の「弁明」とは」 「秋葉紘子は松本敬三と西川光雄という老人を鈴木兄弟のなりすまし役に仕立てた・・・鈴木家の資産を譲り受けた兄弟が、赤坂の一等地を売却する——・・・10億円はくだらない土地を購入して開発できる業者は、そうはいない。 その売却先探しのパートナーが、千代田区隼町の不動産会社「クレオス」だった」、なるほど。 「地面師事件では、計画を立案して行動に移す詐欺それ自体の実行犯たちに加え、第三者の不動産業者がしばしば登場する。その多くは中間省略という手続きで、登記簿上にも社名が残らない。その実、不動産業者として地上げに加わり、最終的に土地を買って開発するデベロッパーを見つけてくる。中間業者としての役割を担う・・・彼らは赤坂の一等地の売買取引について、ダイリツ、クレオスという中間業者を二枚噛ませ、アパが買い取る形をとった。ダイリツはもともとパチンコ業者が創業し、宮田が事実上、あとを引き継いだ会社だ。 そして、赤坂の駐車場は、鈴木兄弟が相続したものと見せかけ、ダイリツからクレオス、アパへと転売された。エンドユーザーであるアパの物件買い取り価格は、実に12億6000万円という大きな不動産取引である」、なるほど。 「彼の手にしている大きなキャリーバッグに視線がいった。 「お待ちしていました。ひょっとして海外にご出張されていたのですか」 そう尋ねると、キャリーバッグを開けながら答えた。 「いえいえ、ぜんぶ書類なんです。いつ、どこで必要になるかわからないので、こうしていろんな物件の資料を持ち歩いています。そうでないと、不安なので」 キャリーバッグだけではなく、ショルダーバッグにも不動産物件の書類がぎっしり詰まっていた。 重い荷物を抱えながら、毎日、取引先を飛び回っているという」、念のためであれば、PDF化すれば、「ショルダーバッグ」すらいらないと思うが、パソコンに弱いのであれば、汗をかいて、重い「キャリーバッグ」や「ショルダーバッグ」を持ち歩く必要があるのだろう。ご苦労なことだ。
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